JPH08267667A - 天然木質光透過性素材及びそれを用いた構造体 - Google Patents

天然木質光透過性素材及びそれを用いた構造体

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JPH08267667A
JPH08267667A JP7107495A JP7107495A JPH08267667A JP H08267667 A JPH08267667 A JP H08267667A JP 7107495 A JP7107495 A JP 7107495A JP 7107495 A JP7107495 A JP 7107495A JP H08267667 A JPH08267667 A JP H08267667A
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light
wood
natural
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board
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JP7107495A
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English (en)
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Tatsuo Matsuzaki
辰夫 松崎
Hideo Aoki
秀男 青木
Sukeyuki Igari
祐之 猪狩
Kazuhiro Tamahashi
和洋 玉橋
Hiroyuki Otsu
博行 大津
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UTSUDO PETSUKAA KYODO KUMIAI
Original Assignee
UTSUDO PETSUKAA KYODO KUMIAI
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Abstract

(57)【要約】 【目的】天然木材の優れた特性を有し、かつ意匠性、芸
術性に優れた機能性素材を提供する。 【構成】天然木質光透過性素材1は、光透過性母材4の
一方の表面に天然木ツキ板2を接着剤で貼り合わせ、光
透過性母材の他方の面に光源6を配置した。あるいはま
た、天然木質光透過性素材1として、透過性母材4とツ
キ板2の間に、該ツキ板材と同様の伸縮性を持つ和紙5
あるいは前記ツキ板と同様の植物性繊維要素を持つ材料
から成る拡散部材を挟み込み、透過性母材及びツキ板と
共に一体に貼り合わせたものであ。ツキ板の厚みは、0.
18mm〜0.5mmとする。 【効果】天然木質光透過性素材の片側から光を与える事
によって、天然木ツキ板の持つ木目模様、色模様を、透
過光を利用して見る、機能性素材として用いることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、天然木質光透過性素材
に係り、特に、家具、調度品、楽器、工芸品、木工製
品、建築外装材材、電気製品パネル、大量輸送機関の内
装部材などに用いるのに適した天然木質光透過性素材及
びそれを用いた間接照明装置等の構造体に関するもので
ある、
【0002】
【従来の技術】豊かな森林資源に恵まれたわが国では、
古来より木造家屋に住み、木製の家具、木製の調度品に
より生活してきた。
【0003】第二次世界対戦後の日本は近代化イコール
工業製品がもてはやされ、プラスチック、ナイロン等石
油製品が生み出す家具や調度品あるいは住宅建築素材を
取り入れてきた。これらの家具や調度品あるいは住宅建
築素材として、木材の木質を生かした木目調化粧板等
が、例えば、特開平3−140204号公報、特開平4
−64404号公報、特開平5−4310号公報に示さ
れている。
【0004】しかし住環境や生活が落ちついてきた近年
においては木材の復権といえるほど木目や木質の調度品
が復権している。
【0005】これらは長く木材の中で生活してきた我々
が、視覚、触覚、聴覚など人間の持つ感覚がより質的に
豊かなもの、趣のあるものを求め感性にフィットしたも
のを求めるゆとりが戻ってきたと考えられる。その対象
として木質材が求められつつあるということは、自然な
方向であると言える。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】木を住環境に利用する
事は、心にやすらぎや潤いを与える優れた建材である
が、世界的な森林資源の枯渇や、自然保護等に伴う天然
材の縮減より原木の供給が困難になっているし、また全
て天然無垢材で住宅、家具調度品などを調達するなどは
困難と言わざるを得ない。
【0007】反面、需要者の自然指向、本物指向の要求
に応じた代替え資材として木質の良さを失わない化粧合
板の技術は、銘木級の優良原木を有効に活用するツキ板
技術により天然ツキ板化粧合板(ベニヤ合板にツキ板を
貼った板)となって消費者である我々の木質材を求める
傾向を満たしている。
【0008】従来は、ツキ板をあくまでも無垢材として
の木材面より反射されてくる光で見る範囲での無垢材と
して見せる事に視点を於いた利用方法が採られていた。
これは、木材、木製品は光を透過しないという前提で、
ツキ板木材の利用分野が考慮されていたことに基づくも
のと考えられる。
【0009】本発明の目的は、天然木材の優れた特性を
有し、かつ意匠性、芸術性に優れた機能性素材を提供す
ることにある。
【0010】本発明の他の目的は、家具、調度品、楽
器、工芸品、木工製品、建築外装材材(屋内壁面、天
井、柱、インテリア部材)、電気製品パネル、大量輸送
機関の内装部材などの、意匠性の要求される板材や建材
として用いるのに適した、機能性素材及びそれを用いた
構造体及びその利用方法を提供することにある。
【0011】本発明の他の目的は、天然木質を生かし、
光を透過する機能を持ち、天然銘木のそのものの雰囲気
を持った機能性素材の製法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は、光透過
性母材の表面に天然木ツキ板を接着剤で一体に貼り合わ
せた天然木質光透過性素材にある。
【0013】本発明の他の特徴は、光透過性母材の一方
の表面に天然木ツキ板を接着剤で貼り合わせ、前記光透
過性母材の他方の面に光源を配置した、天然木質光透過
性パネルあるいは間接照明装置にある。
【0014】本発明の他の特徴は、透過性母材とツキ板
の間に、繊維要素を持つ材料から成る薄いシート部材、
例えばツキ板材と同様の伸縮性を持つ和紙あるいは前記
ツキ板と同様の繊維要素を持つ材料を挟み込み、前記透
過性母材及び前記ツキ板と共に接着剤で一体に貼り合わ
せた天然木質光透過性素材にある。
【0015】本発明の他の特徴は、透過性母材に接着剤
を塗布し、厚みが0.18mm〜0.5mmのツキ板を前記透過性
母材の表面に接着して一体化する天然木質光透過性素材
の製造方法にある。
【0016】本発明の他の特徴は、天然木ツキ板を光透
過性母材に貼り合わせた天然木質光透過性素材の背面か
ら、光源により光を与えることによって、前記ツキ板を
透過してくる光と前記ツキ板の木質の持つ木目模様や色
模様を透過する光を利用する間接照明方法にある。
【0017】
【作用】本発明の天然木質光透過性素材は、ツキ板の背
面から光を与える事によって、天然木ツキ板の持つ木目
模様、色模様を、透過光を利用して見る、機能性素材と
して用いることができる。
【0018】また、天然木ツキ板を光透過性のある母材
に貼ることにより、天然木ツキ板を透過してくる光と木
質の持つ木目模様、色模様を透過光を利用して見る機能
と、光を与えない場合の木目を通常の反射光でみる通常
木質素材としての2面性を持つ天然木質光透過性素材が
得られる。
【0019】さらに、透過性母材とツキ板の間に、繊維
要素を持つ材料から成る薄いシート部材、例えばツキ板
材と同様の伸縮性を持つ和紙あるいは前記ツキ板と同様
の繊維要素を持つ材料を挟み込むことにより、光の透過
ムラをなくしたり、外力の作用に対するツキ板の強度を
高めることができる。あるいはまた、接着剤の厚みを均
一化して接着剤の塗布ムラからくるしみ模様をなくした
ツキ板天然木質光透過性素材が得られる。
【0020】本発明の天然木質光透過性素材は、家具、
調度品、楽器、工芸品、木工製品、建築外装材材、電気
製品パネル、大量輸送機関の内装部材などの、意匠性の
要求される板材や建材として、広く用いることができ
る。
【0021】
【実施例】以下、図により本発明の実施例を説明する。
図1に、本発明の一実施例になる天然木質光透過性素材
1の斜視図を示す。天然木質光透過性素材1は、天然木
質単板を光透過性母材の上に貼り合わせた構造となって
いる。すなわち、天然木質光透過性素材1は、図2に示
す天然木質単板2を、図3、図4に示すように、光透過
性母材4の上に接着層3で貼り合わせて得られる。光透
過性母材4の背面には、後述するような方法で、光源6
が配置される。
【0022】天然木質光透過性素材1としては、天然木
ツキ板からなるツキ板すなわち、天然の木材を薄くカン
ナで薄く一枚一枚削りだしたものを用いる。このツキ板
を作り出す方法は、主に、材木に対して横方向から一枚
ずつ突き出すようにツキ板を取るスライス式の方法と、
削る刀を当てて置き材木を廻すようにして薄く剥ぐロー
タリー式で作り出される方式とがある。
【0023】何れの方式も、資源的に枯渇の方向にある
貴重な天然の銘木の持つ木目、木柄を最大限に利用する
ための方法である、また天然素材の持つ模様が薄く剥ぐ
事により近似の模様が連続して取れる事から天然木では
実現できない類似の模様の板材が数多く生産できる事も
特徴の一つである。
【0024】一般的に、ツキ板は、厚さ0.18mm〜3.0mm
までを化粧用として使用されている。 これより薄い場
合、(1)割れやすく裂け易くなる、(2)ツキ板を薄
くすると下地の色が出てしまう、(3)各種の母材に張
り付ける場合にあまり薄いと母材表面の凹凸が薄いツキ
板を突き破りかねない、等の問題がある。
【0025】一方、これより厚い場合、(1)母材に貼
りずらくなる、(2)あまり厚いと類似の板目の範囲が
狭くなる、(3)原木よりとる枚数が取れなくなる、等
の問題がある。
【0026】本発明の天然木質光透過性素材1としての
用途では、ツキ板が薄い場合、植物の導管(水分等の
道)が目立ち、ツキ板が破れたりピンホールが有るよう
に見えてしまう。逆に、ツキ板が厚い場合、光の透過量
が少なくなり、光源として強度の強いものが必要にな
る。経済性を考慮すると、光源としては市販されている
照明器具でかつ、その強度があまり大きくないものを利
用できるのが望ましい。
【0027】これらの観点から、、本発明の光透過性素
材に使用するツキ板の厚みは、0.18mm〜0.5mm程度が、
望ましい厚さであり最適である。但し用途により、これ
以外の厚みでも天然木質光透過性素材を実現する事は可
能である。
【0028】天然木質光透過性素材1は、その片側から
光を与える事によって、天然木ツキ板2の持つ木目模
様、色模様を、透過光を利用して見る、機能性素材とし
て用いることができる。
【0029】また、光透過性母材4として本発明で利用
出来る構成材としては、透明な板ばかりでなくて、半透
明の板材、網状の物や金網、あるいは穴を明けた金属板
や木板も利用できる。
【0030】光透過性母材4として利用できる代表的な
材料は、次の通りである。 (1)ガラス、高分子科学製品のプラスチック板、アク
リル樹脂板、塩化ビニール板、複合材のFRP、(2)
ガラス繊維シート、高分子化学製品のプラスチックシー
ト、アクリルシート、塩化ビニールシート、複合材のF
RPシート(3)薄い絹織物を利用したシルクスクーリ
ーン、化学繊維織布(アクリル繊維、ナイロン繊維、ビ
ニール繊維)など(4)6角形一目に代表される金属
網、金属パンチング板、穴を明けた木板また、接着剤と
しては、有機溶剤、ゴム系接着剤、水溶剤、にかわ、漆
等が挙げられる。接着方法としては、他に、予め接着剤
をツキ板にしみ込ませ、これを光透過性用材の上に重ね
合わせ、加圧、加温して接着する方法も考えられる。
【0031】接着剤で光透過性用材に貼り合わされたツ
キ板の表面には、防水等の対環境性を高めるために、コ
ーティング等の表面処理を行なってもよい。
【0032】本発明によれば、天然木材そのものをツキ
板加工し、薄地の木材(ツキ板)を光透過性母材に接着
加工することにより、天然銘木のそのものの雰囲気を持
ち、光透過性機能を持つ機能性素材が提供される。この
場合、片側から光を与えない場合の天然木質光透過性素
材の木質としての見た目は、通常我々が見ている木質を
反射光でみる通常の木質素材として機能する。
【0033】本発明の天然木質光透過性素材は、天然木
ツキ板を光透過性母材に貼り付けられている為に、直に
手でふれる事が出来、天然の木質の風合いを肌で感じる
事が出来る天然木ツキ板化粧合板と同様に、天然木同様
の木の温もりなどの肌触りを損ねることのない特徴を持
つ。
【0034】意匠性の要求される建材としては、用途に
より耐水性などを考えると、全て木質がよいとはいえな
い場合がある。本発明によれば、木質を大事にし、また
母材を耐水性のある光透過性のある樹脂等を利用し、天
然木ツキ板2を光透過性のある母材4に貼ることによ
り、天然木ツキ板2を透過してくる光と木質の持つ木目
模様、色模様を透過光を利用して見る機能と、光を与え
ない場合の木目を通常の反射光でみる通常木質素材とし
ての2面性を持つ素材と、耐水機能のある天然木質光透
過性素材が得られる。
【0035】すなわち、光の反射で有れば、物質の表面
か、また幾らか光が物質表面より入り込んで反射されて
くる光を見る事になるので反射吸収の差で物を見ている
様になり、透過光は透過の度合いの違いを味わうように
なる。つまり、物を透かして見るのと、透かさないで見
る違いを、ツキ板で実現し、木目の模様の差として観賞
することができる。
【0036】本発明の他の実施例として、天然木ツキ板
2を着色し、光透過性母材4に貼り合わせた素材を片側
から光を与える事によって天然木ツキ板を透過してくる
光と木質の持つ木目模様、色模様を透過光を利用して見
る意匠性のある機能性素材となる。あるいはまた、天然
木ツキ板を透過してくる光と木質の持つ木目模様や、色
模様を透過する光を利用する間接照明の機能性素材とな
る。
【0037】図5、図6に本発明の他の実施例を示す。
この実施例では、ツキ板を光透過性母性に接着する為の
工夫として、ツキ板2と透過性母材4の間に、和紙など
の繊維要素を持つ部材から成る薄いシート状部材5を挟
み、接着層3A,3Bで貼り合わせている。すなわち、
光線がツキ板2の粗密の部分を透過するとき、ある一部
分だけ光が透過し過ぎる場合がある。そこで、繊維要素
を持つ和紙などの薄いシート状部材5をフィルターとし
て使うことにより、光の透過量を均一化することが出来
る。(光源は図示省略)このフィルターの効果を図7、
図8で説明する。まず、図7はフィルター機能の無い天
然木質光透過性素材1であり、ツキ板の木質を薄くした
ものに、光を片面より与えた場合、ツキ板のピンホール
や木質の持つ木目模様の関係などである特定の部分だけ
光が透過し過ぎることがある。
【0038】一方、図8はフィルター機能の有る天然木
質光透過性素材1であり、拡散要素を持つ和紙などのシ
ート状部材5を、透過性母材4とツキ板2の間に挟み、
光源−透過性母材−接着剤−拡散部材(和紙等)−接着
材−ツキ板としたものである。図に示すように、和紙等
のシート状部材5の持つフィルター機能により、光源を
拡散させて、光の透過を平均化し、シート状部材のある
特定の部分だけ光が透過し過ぎる事を防ぐ事ができる。
このようにして、ツキ板2の木質を薄くしたものに光を
片面より与えた場合に生ずる透過ムラ防止に効果があ
る。シート状部材5の厚みは、ツキ板2の厚みと同等あ
るいはそれ以下が望ましい。
【0039】また透過性母材4とツキ板2の中間に挟ん
だシート状部材5の繊維要素が、透過性母材4に塗布さ
れた余分の接着剤3Bを吸いこみ、接着剤の塗布ムラか
ら来る接着剤の塗布ムラのしみ模様を消す事が出来る。
【0040】図9,図10は、光透過性母材と天然木ツ
キ板の伸縮度の違いによるツキ板の断裂とその防止策に
関するものである。図9は、光透過性母材4と天然木ツ
キ板2を接着層3で一体化したものであるが、アクリル
等の母材4と天然木ツキ板2とは熱膨張率が異なる場合
が多い。従って、気温上昇等による天然木ツキ板2の伸
びL2が、光透過性母材4の伸びL4とは異なり、(一般
にL2〈L4)、接着層3の伸びL3は、その中間の大き
さとなる。光透過性母材4の熱膨張伸縮が大きいと、こ
れに接着されたツキ板2は、伸びが小さいため、断裂さ
れる恐れがある。 図10はその防止策として、中間に
伸縮性を持つ和紙等のシート状部材5を挟んだものであ
る。中間に挟んだ和紙等のシート状部材5は、ツキ板2
と同等の熱膨張率を有するため、その伸びL5はツキ板
2の伸びL2(図示略)と同等になる。従って、接着層
3Aは上下に伸びの差がない。一方、光透過性母材4の
気温等による伸びが和紙のアクリル側に伝わる。和紙
は、木材と同様の伸縮性を持ち、しかもある程度の厚み
を持つている。さらに、和紙は、長い繊維が複雑に絡み
合った構造を持つている。そのために、ツキ板側の和紙
部分はツキ板を断裂させるまでの力をツキ板に伝えな
い。従って光透過性母材の熱膨張伸縮によるツキ板の断
裂要素を和らげ防ぐ事が出来る。またこの方法は、断裂
を防ぐ事からツキ板と光透過性母材との接着性をも良く
なる方法となる。
【0041】また、ツキ板面よりの外からの過大な衝撃
に対する緩衝機能を持たせることもできる。図11は、
天然木質光透過性素材1が緩衝機能を持たない構造の場
合であり、落下物10等によりツキ板2に垂直方向から
加重がかかった場合、ツキ板2に割れ等を生じやすい。
【0042】一方、図12に示すように、中間に挟んだ
和紙5が、透過性母材4とツキ板2の間に在る構造で
は、、落下物10等によりツキ板2に垂直方向から加重
がかかった場合に、和紙の持つ厚みと複雑に絡み合い、
フェルト等の様な不織布や和紙が持つ緩衝効果を用いて
ツキ板に割れ等生じにくくする緩衝効果をもたらす事に
より、ツキ板2に割れ等を生じにくくする効果がある。
和紙5の代りに、フェルト等の様な不織布を用いても良
い。
【0043】このように光透過性母材とツキ板の間に伸
縮性をもつ和紙をはさむことにより、外力の作用による
伸びの大きな方の素材の力を、他方の伸びの小さい素材
に伝えないようにすることができる。和紙の代わりに、
フェルト、布、等の繊維要素を用いても良い。これらの
材料は繊維層としての厚みがある。この繊維は、複雑に
絡み合った構造や、織り、編みの構造を持つために伸縮
性もあり、ツキ板を破断亀裂する力を緩和させる。
【0044】また、繊維層の複雑に絡み合った構造に接
着剤が溶剤と共に複雑に浸透し、接着強度をますことに
もなる。シート状部材5としては、接着剤に含まれる溶
剤が浸透すれば良いので、植物性の繊維だけでなくフェ
ルトや布、化学繊維等でもよい。シート部材5の厚さ
は、ツキ板と同様の厚さかそれ以下が望ましい。
【0045】本発明の他の実施例として、芸術性を高め
るための象眼を取り入れた天然木質光透過性素材が挙げ
られる。これは、図13に示すように、別の風合いを持
つ天然木ツキ板1種〜数種類(A〜C)を各種の絵模
様、文字などの形201、202、203に切りとり、
下地となるべきツキ板Dから同じ形状204を除去し、
絵模様201〜203を象眼する事で、単一部材での天
然木質光透過性素材の要素に一層の芸術性、意匠を持た
せる事が出来る。
【0046】例えば、ツキ板の材質AからDそれぞれの
風合い色合いを木目などを表現しようとする部位に合わ
せ選定する。例えば、花を黄色、茎を白、葉を茶と表現
するために、ツキ板Aは、黄色みを帯びた素材を選び、
ツキ板Bは、白色に近いツキ板素材を選び、ツキ板C
は、板目のある明るい茶色のツキ板を選ぶ。ツキ板D
は、ベースなので、花茎葉の部分を浮き立たせるのに濃
茶色のツキ板とする。
【0047】製法としては、まず、ツキ板Dを花茎葉の
形に切り抜き、この花茎葉に相当する所を取り去る。次
に、ツキ板AからC迄の各要素、花、茎、葉の部分をツ
キ板Dの花、茎、葉の形に抜かれた部位に対し、同一寸
法か又は若干小さめに抜く。ツキ板Dの取り払われた部
位に新たにはめ込める様にツキ板AからD迄の各部位の
部品及び部材を準備する。準備した各部品及び部材を光
透過性母材4の表面に接着配置する事により花、茎、葉
を表現した天然木質光透過性の有る象眼図柄模様が出来
る。母材側より光を与える事により、光の透過により
花、茎、葉を表現している図柄らをより風合いを生かし
て見せることができる。
【0048】次に、本発明の天然木質光透過性素材1の
光源について説明する。
【0049】天然木質光透過性素材1の照明光源の方式
としては、白熱電球による照光、蛍光灯(FL管)によ
る照光、冷陰極管(CFL管)による照光、LED照明
パネルによる照光、平面発光EL(Electro Luminescen
ce)による照光等が考えられる。また、太陽光、自然光
を利用しても良い。あるいは、室内の他の光源の光を間
接的に利用しても良い。
【0050】図14は、二本の蛍光灯30と拡散反射板
32の組み合わせによる照光光源の例であり、この光源
の前方(図の手前側)に天然木質光透過性素材、が配置
される。
【0051】また、図15は、蛍光灯30とアクリル導
波反射板34の組み合わせによる照光光源の例であり、
このアクリル導波板34の手前側に天然木質光透過性素
材1が配置される。この例では、透明度の高いアクリル
をある曲率にて曲げ、ツキ板1の方向に拡散反射をする
ような塗料膜等を塗布して導波反射板34とし、このア
クリル導波反射板34の端面に蛍光灯30を固定する。
導波反射板34の端面から光を導波し、他端で界面反射
を繰り返しながら進む光線を片面の塗料膜と曲率の作用
で、均一に塗料膜の反対側に送り出す、面照明の光源で
ある。
【0052】図16は、本発明の天然木質光透過性素材
1を室内のスイッチ操作部36に組み込んだ例である。
スイッチ37の周囲のスイッチプレート38を、天然木
質光透過性素材1によって形成することにより、スイッ
チプレート38全体が光り、スイッチ部分を分かり易く
することができる。しかも、スイッチ操作部36全体と
しては、室内の雰囲気に調和させた木目天然素材の持つ
風合いや意匠性を楽しむことができる。
【0053】図17〜図19は、本発明の天然木質光透
過性素材1を室内のドアに応用した実施例を示すもので
ある。ドア40の面板41,42は大きな面積を必要と
すると共に、電力供給の制約があるので、天然木質光透
過性素材1の照明光源としては、多連装した白熱電球、
蛍光灯(FL管)、あるいは蛍光灯とアクリル拡散板の
組み合わせによる照光が考えられる。一方、ノブ43の
周りのように、小面積の部分は、白熱電球や蛍光灯を一
個使用する。あるいは、LED照明パネルやELパネル
を一枚使用する。
【0054】図19に図18のA部分の拡大図を示す。
ここでは、図15に示したような、蛍光灯30とアクリ
ル導波反射板34の組み合わせによる照光を採用してい
る。
【0055】そのほか、本発明の天然木質光透過性素材
1は、バスルームの壁面材、天井板あるいはホールなど
の通し柱、家具調電気製品のパネル等にも使うこともで
きる。また、楽器例えばエレクトーンのパネルやボディ
全体にも使える。
【0056】このように、本発明の天然木質光透過性素
材は、家具、調度品、楽器、工芸品、木工製品、建築外
装材材(屋内壁面、天井、柱、インテリア部材)、電気
製品パネル、大量輸送機関の内装部材などに用いるのに
適している。さらに、階段の照明や、ツキ板象眼として
用いることもできる。
【0057】これらの天然木質光透過性素材を用いた家
具や木工製品は、従来の家具、木工製品の持つ光沢、木
目、等の表面より見る木製品の従来の楽しみ方に加え
て、視覚に於いて内面より光る事による木目天然素材の
持つ風合い(模様、色)意匠性を楽しむ事と、透過して
くる光を利用した間接照明を可能とする壁面等の建材と
しての楽しみかたが可能になる。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、天然木材の優れた特性
を有し、かつ意匠性、芸術性に優れた機能性素材を提供
することができる。また、天然木質が光を透過する機能
を持ち、天然銘木のそのものの雰囲気を持った機能性素
材を提供することができる。本発明の機能性素材は、家
具、調度品その他多種多岐にわたる分野において利用可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例になる天然木質光透過性素材
の外観斜視図である。
【図2】図1の天然木質光透過性素材の製造方法を示す
図である。
【図3】図1の天然木質光透過性素材の製造方法を示す
図である。
【図4】図1の天然木質光透過性素材の製造方法を示す
図である。
【図5】本発明の他の実施例になる天然木質光透過性素
材の外観斜視図である。
【図6】図5の天然木質光透過性素材の製造方法を示す
図である。
【図7】フィルター機能を持たない天然木質光透過性素
材の説明図である。
【図8】本発明の他の実施例として、和紙備えた天然木
質光透過性素材のフィルター機能の説明図である。
【図9】光透過性母材と天然木ツキ板の熱膨張率の違い
によるツキ板の断裂を説明する図である。
【図10】本発明の他の実施例として、光透過性母材と
天然木ツキ板の熱膨張率の違いによるツキ板の断裂を防
止する実施例の縦断面図である。
【図11】ツキ板面よりの外からの過大な衝撃に対する
損傷を説明する図である。
【図12】本発明の他の実施例として、ツキ板面よりの
外からの過大な衝撃に対する緩衝機能を持たせた、実施
例の縦断面図である。
【図13】本発明の天然木質光透過性素材の一例として
複数のツキ板を他のツキ板に象眼した例を示す図であ
る。
【図14】本発明における天然木質光透過性素材の照光
光源の一例を示す図である。
【図15】本発明における天然木質光透過性素材の照光
光源の他の例を示す図である。
【図16】本発明の天然木質光透過性素材を室内のスイ
ッチ操作部に組み込んだ例を示す図である。
【図17】本発明の天然木質光透過性素材を組み込んだ
室内ドアの一例を示す正面図である。
【図18】図17の室内ドアの側面図である。
【図19】図18のA部拡大図である。
【符号の説明】
1…天然木質光透過性素材、2…天然木質単板、3…接
着層、4…光透過性母材、6…光源
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 17/06 B32B 17/06 21/10 21/10 27/06 27/06 27/30 27/30 A 101 101 (72)発明者 猪狩 祐之 福島県いわき市三和町下市萱堀之内279− 1 ウッドペッカー協同組合内 (72)発明者 玉橋 和洋 福島県いわき市三和町下市萱堀之内279− 1 ウッドペッカー協同組合内 (72)発明者 大津 博行 福島県いわき市三和町下市萱堀之内279− 1 ウッドペッカー協同組合内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光透過性母材の表面に天然木ツキ板を接着
    剤で一体に貼り合わせたことを特徴とする天然木質光透
    過性素材。
  2. 【請求項2】光透過性母材の一方の表面に天然木ツキ板
    を接着剤で一体に貼り合わせ、前記光透過性母材の他方
    の面に光源を配置したことを特徴とする天然木質光透過
    性素材。
  3. 【請求項3】透過性母材とツキ板の間に、繊維要素を持
    つ材料から成る薄いシート部材を挟み込み、前記透過性
    母材及び前記ツキ板と共に接着剤で一体に貼り合わせた
    ことを特徴とする天然木質光透過性素材。
  4. 【請求項4】透過性母材とツキ板の間に、伸縮性を持つ
    材料から成る薄いシート部材を挟み込み、前記透過性母
    材及び前記ツキ板と共に接着剤で一体に貼り合わせたこ
    とを特徴とする天然木質光透過性素材。
  5. 【請求項5】ツキ板と透過性母材の間に、繊維要素を持
    つ材料から成る薄いシート部材を挟み、前記拡散部材、
    前記拡散部材及び前記透過性母材を接着剤により一体化
    し、前記透過性母材の背面に、光源を配置したことを特
    徴とする天然木質光透過性素材。
  6. 【請求項6】前記ツキ板の厚みが、0.18mm〜0.5mmであ
    ることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載
    の天然木質光透過性素材。
  7. 【請求項7】下地となるべきツキ板とは異なる風合いを
    持つ1種類ないし複数種の天然木ツキ板を、各種の絵模
    様、文字などの形に切りとり、前記下地となるべきツキ
    板に象眼したことを特徴とする請求項1ないし5のいず
    れかに記載の天然木質光透過性素材。
  8. 【請求項8】前記光透過性母材が、ガラス、またはプラ
    スチック、またはアクリル樹脂、もしくは塩化ビニール
    からなることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか
    に記の天然木質光透過性素材。
  9. 【請求項9】前記光透過性母材が、金属網、または金属
    パンチング板からなることを特徴とする請求項1ないし
    7のいずれかに記載の天然木質光透過性素材。
  10. 【請求項10】前記シート部材の厚みが、前記ツキ板の
    厚みと同等以下であることを特徴とする請求項3ないし
    5のいずれかに記載の天然木質光透過性素材。
  11. 【請求項11】透過性母材に接着剤を塗布し、厚みが0.
    18mm〜0.5mmのツキ板を前記透過性母材の表面に接着し
    て一体化することを特徴とする天然木質光透過性素材の
    製造方法。
  12. 【請求項12】ツキ板と透過性母材に接着剤を塗布し、
    前記ツキ板と前記透過性母材の間に繊維要素を持つ材料
    から成る薄いシート部材を挟み、該シート部材により前
    記塗布された余分の接着剤を吸い込ませて該接着剤の塗
    布ムラを解消しながら、前記ツキ板と前記透過性母材を
    接着により一体化することを特徴とする天然木質光透過
    性素材の製造方法。
  13. 【請求項13】天然木ツキ板を光透過性母材に接着剤で
    貼り合わせた天然木質光透過性素材の背面に光源を備
    え、該光源から光を与えることによって、前記ツキ板を
    透過してくる光と前記ツキ板の木質の持つ木目模様を透
    過する光を利用することを特徴とする天然木質光透過性
    パネル。
  14. 【請求項14】天然木ツキ板を着色し光透過性母材に貼
    り合わせた天然木質光透過性素材の背面に光源を備え、
    該光源から光を与えることによって、前記ツキ板を透過
    してくる光と前記ツキ板の木質の持つ木目模様や色模様
    を透過する光を利用することを特徴とする間接照明装
    置。
  15. 【請求項15】天然木ツキ板を光透過性母材に貼り合わ
    せた天然木質光透過性素材の背面から、光源により光を
    与えることによって、前記ツキ板を透過してくる光と前
    記ツキ板の木質の持つ木目模様や色模様を透過する光を
    利用することを特徴とする間接照明方法。
  16. 【請求項16】天然木ツキ板を着色し光透過性母材を貼
    り合わせた素材を片側から光を与える事によって天然木
    ツキ板を透過してくる光と木質の持つ木目模様、色模様
    を透過光を利用するとともに、前記片側から光を与えな
    いで前記天然木質光透過性素材の木質を反射光を利用す
    ることを特徴とする間接照明方法。
  17. 【請求項17】天然木ツキ板を光透過性母材に貼り合わ
    せた天然木質光透過性素材の背面から、自然光を与え
    て、前記ツキ板を透過してくる光と前記ツキ板の木質の
    持つ木目模様や色模様を透過する光を利用することを特
    徴とする間接照明方法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009072526A (ja) * 2007-09-25 2009-04-09 Sophia Co Ltd 遊技機
JP2011095639A (ja) * 2009-10-31 2011-05-12 Tanaka Mokuzai Kogyo Kk 発光機能付き筐体およびその製造方法
KR101329681B1 (ko) * 2011-06-03 2013-11-15 주식회사 모던우드 옻을 이용한 치장목질 마루판 및 그 제조 방법
JP2014046670A (ja) * 2012-09-04 2014-03-17 Kitaguchi Ltd 漆とアクリル樹脂基板の多重層素材およびその製造方法
KR20150099917A (ko) * 2014-02-24 2015-09-02 박양호 천연소재 흙을 이용한 인테리어 판넬 및 그 제작방법
JP2020090052A (ja) * 2018-12-06 2020-06-11 凸版印刷株式会社 加飾フィルム

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