JPH08271642A - 地中レーダ装置 - Google Patents

地中レーダ装置

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JPH08271642A
JPH08271642A JP7069544A JP6954495A JPH08271642A JP H08271642 A JPH08271642 A JP H08271642A JP 7069544 A JP7069544 A JP 7069544A JP 6954495 A JP6954495 A JP 6954495A JP H08271642 A JPH08271642 A JP H08271642A
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憲明 木村
Fujio Oka
富士男 岡
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 埋設物を離れた場所から、しかも車両に搭載
しても所定の精度で探査できる地中レーダ装置を提供す
る。 【構成】 台車7に設けた取付け角調節装置6にマイク
ロ波のアンテナ部3を取り付け、送信アンテナ1から放
射する電波の偏波方向が、目標地点の地表に対して垂直
方向を向き、且つ電波を目標地点に向けて斜め方向に放
射するように調節し、受信アンテナ2が、放射した電波
の反射波を受信するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地中レーダ装置に関
し、更に詳細には、地中埋設物や空洞部分などの探査を
行うことができるマイクロ波を使用した地中レーダ装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、地中埋設物の探査にマイクロ波を
用いたレーダ(以下地中レーダという)装置を使用する
ことは周知である。ところでレーダによって埋設物を検
出する従来の方法は、図11に示すようにアンテナ部3の
送・受信面4をほぼ一定の高さに保持し、送信アンテナ
1から地表Sに向かって垂直上方から電波を放射し、地
表Sから垂直上方に向かう反射波を受信アンテナ2が受
信しながら水平に移動(走査)させるように操作してい
た。このように操作して、アンテナ部3が目標物5の垂
直上方を通過すると、受信アンテナ2に到達する信号強
度が変動し、目標物5の存在を確認することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、地表Sから
の前記送・受信面4の高さhは、通常5cm程度が限度
とされ、これ以上離れると探査精度が大幅に低下する。
ところで手でレーダ装置を保持して探査すると、目標地
点のすぐ近くまで接近しないと探査できないという問題
がある。そこで、車両から腕を突出させ、その先に地上
高を調節可能にレーダ装置を取り付けると、探査能率は
向上させることができる反面、地表の凹凸の多い場所で
は一々レーダ装置の地上高を調節しなければならず、前
記と同様に探査能率が大幅に低下するという問題があ
る。
【0004】本発明は、以上の問題に着目してなされた
ものであり、埋設物を離れた場所から、しかも車両に搭
載しても所定の探査精度を保持できる地中レーダ装置を
提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するこ
めの本発明の地中レーダ装置の構成は、台車に設けた取
付け角調節装置にマイクロ波のアンテナ部を取り付け、
アンテナ部の送信アンテナから放射する電波の放射方向
が目標地点に向けて斜め方向であり、且つ目標地点の地
表に対する偏波方向が垂直方向となるように、アンテナ
部の向きを調節し、前記アンテナ部の受信アンテナが、
放射した電波の反射波を受信するようにしたものであ
る。
【0006】前記台車には特に限定はなく、例えば自動
車などの車両、人力で押し・曳きする車などであり、こ
れらの台車に直接取り付けてもよく、支持腕の先に取付
け角調節装置を取り付けることもできる。地表面に対す
るマイクロ波の入射角をθ、電波の入射地点の地表面に
対して垂直方向の偏波(以下垂直偏波という)の反射率
をKp、電波の入射地点の地面に対して水平方向の偏波
(以下水平偏波という)の反射率をKhで表し、θに対
するKp,Khの変化を、土の空気に対する比誘電率
ε′を10とした場合について求めると図1に示す結果
が得られる。
【0007】図1から理解されるとおり垂直偏波の反射
率Kpは、入射角θが17.5°のときにゼロとなるの
に対し、水平偏波の反射率Khは約0.28以下にはな
らない。なお反射波がゼロになる前記入射角を、以下本
明細書において、ブルースター角といいθB で表すこと
にする。したがって、同じ入射角θに対する両者の差
(Kh−Kp)は、図2に示すようにブルースター角θ
B で最大となり、その前後で急速に小さくなる曲線を描
いて変化し、常に垂直偏波がKh−Kpだけ透過率が高
いことを示している。
【0008】いま、送信アンテナの電界をET (ベクト
ル)で、また受信アンテナの電界をER (ベクトル)
で、また、信号成分(ゲイン)を <ER,T > で、それ
ぞれ表わし、メインローブ、サイドローブ全てのゲイン
をTOTAL<ER,T > と表すと、(※:R,T 等は文章
中に入りますので、表現はご了解頂いたままにします
数式は見にくくなるので、イメージ入力に切り換え
ます
【0009】
【数1】 で表すことができる。数1を図式的に示すと、図2のM
L部分のハッチングがML< ER,T > に相当し、SL
で示した部分(2か所) のハッチングがSL< E R,T
> に相当する。したがって、本発明を実施する際にも、
サイドローブSLの電波強度の低い、即ち効率のよい送
信アンテナを選んで使用するようにする必要がある。こ
のようなアンテナを使用すると、
【0010】
【数2】 となり、S/N比を大きくすることができる。前記説明
のとおり本発明は、メインローブの軸方向を地表に対し
て20°前後に傾けてマイクロ波を放射すので、サイド
ローブの軸方向が地表に向いて放射されるおそれが高
い。したがって、本発明に使用するアンテナは、前記E
T とERとが直交するアンテナを使用することが望まし
い。
【0011】本発明の使用しうるアンテナとしは、例え
ば、送信アンテナは、平面偏波のマイクロ波を放射する
アンテナであれば特に限定されない。好ましいアンテナ
として、ヘリカルアンテナ、八木アンテナ、マイクロス
トリップスロットアンテナなどがある。また、受信アン
テナは、送信アンテナと同様のものを使用することがで
きる。また、前記ブルースター角θB は、ブルースター
の法則から誘導される次の数式1によって与えられる。
【0012】
【数3】 但し、nは相対屈折率を表し、次の数4によって与えら
れる。
【0013】
【数4】 ところで、土の比誘電率ε′の値は、砂や乾いた土が通
常4〜5程度であり、湿った土や深い部分の土が通常8
〜12程度である。図3に比誘電率ε′が3〜10の場
合のブルースター角θB を数3から求めた値を示す。送
・受信アンテナの地上高には特に限定はないが、装置取
り付けその他の制約から少なくとも30cmとすること
が好ましい。
【0014】埋設物を探査する現場は、必ずしも平坦で
はなく、放射した電波が地表に達する地点の入射角を遠
方から視認することは極めて困難である。したがって、
電波と同時に、同じ方向に可視光線(好ましくはレーザ
ー光)を同時に照射し、照明により電波の到達地点と偏
波方向を表示させることができる。電波を放射すると、
放射方向以外の方向の洩れ電波が発生する。したがって
これらの洩れ電波による地表からの反射波や、地表の粗
さに起因する不要な反射波の受信を避けることは困難で
ある。これらの反射波は、垂直偏波成分と、水平偏波成
分とが、互いに相殺する方向にあるようにさせて、送・
受信アンテナを、互いに相殺させて両成分の差dを目標
物からの反射波強度に比べて非常に小さくするように構
成し、シグナル/ノイズ比(S/N)を大きい値、即ち
検出精度をよくすることができる。本発明の地中レーダ
装置は、通常の地中埋設物の他、例えばコンクリートス
ラブの下の埋設物探査などの場合にも使用することが可
能である。
【0015】
【作用】前記数3から算出される入射角θB の方向から
放射された電波の垂直偏波成分(即ち電界が地面に対し
て垂直である場合)は、理想状態では入射エネルギーの
全てが透過波となって地中を伝播する。よって、前記入
射角及び偏波方向を調節可能にしたアンテナを台車に搭
載する前記手段は、送信アンテナから放射する電波を、
数3から算出したブルースター角θB で、しかも偏波方
向を入射地点における垂直方向に一致させながら、目標
地域を探査することができる。したがって、離れた地点
から精度よく埋設物を探査することが可能となる。
【0016】
【実施例】以下添付の図面を参照して一実施例により本
発明を具体的に説明する。本実施例の地中レーダ装置
は、図4に示すように、電波放射方向が地表Sに対して
ブルースター角θB となるように、アンテナ部3を取付
け角調節装置6を介して台車7に取付けたものである。
なお図4には、地中レーダ装置に必要な他の部材を省略
して記載した。前記台車7は人力で押し・曳きして移動
するものであってもよく、また自動車などの車両であっ
てもよい。
【0017】本実施例に使用したアンテナは、送信アン
テナの電界ET と受信アンテナの電界とが直交するアン
テナを使用した。即ち、前記アンテナ部3の送信アンテ
ナ1及び受信アンテナ2は、図5に示すとおり、いずれ
もヘリカルアンテナ8を2個並列に配置し、パワースプ
リッタ9を介してそれぞれのアンテナにマイクロ波信号
を与え、それぞれのヘリカルアンテナ8から反対方向に
偏波する円偏波を放射させることにより直線偏波10を発
生させるようにした。
【0018】そして、図6に示すように、ヘリカルアン
テナ8を平行配置した送信アンテナ1の電界ET (ベク
トル)を地表Sに対する角度を45°に傾け、同様にヘ
リカルアンテナ8を平行配置した受信アンテナ2の電界
R (ベクトル)を地表Sに対して135°(したがっ
てET とER とは直交する)に傾けて取り付け、地表面
の反射波を除去するようにした。いま、受信アンテナ2
で得られる信号をdとするとし、電界ET,電界ER それ
ぞれの水平成分H及び垂直成分PをET-P,T-H,R-P,
R-H で表すと、
【0019】
【数5】 前記説明のように、送信アンテナ1及び受信アンテナ2
はエレメントが互いに直交しているので、
【0020】
【数6】 であるから、数5は、
【0021】
【数7】 が得られる。ところで、アンテナに対する地表Sの広が
りの対称性から、 (垂直偏波成分の信号)≒(水平偏波成分の信号) が成り立ち、即ちd≒0となるのでサイドローブからの
信号を消すことができる。
【0022】ところでアンテナ部3の位置から離れた目
標地点(少なくとも数m先)に電波を放射する場合に、
アンテナ部3の位置で地表に対してブルースター角θB
となる方向に電波を発信しても、建設現場や原野などで
は目標地点でブルースター角θB となるとは限らない。
本実施例では以下図8,9に示す手段を採用した。図8
は、目標地点の地表Sに対して、偏波方向が垂直にであ
るか否かも検出するものであり、レーザー放射装置(図
示せず)から放射したレーザビーム11を、送信アンテナ
(図示せず)の偏波方向を向くスリットを通して放射す
るか又は一定の方向に所定幅で振らせて帯状のビームと
して放射した。
【0023】もし、地表Sに対してスリットの方向が傾
いている(図8のB)場合に、レーザビーム11が地表S
上に描く投影を放射地点(アンテナ位置)から見ると、
図8のAに示すように、放射方向に対して斜めの線12の
ようになり、偏波方向が目標地点の地表Sに対して垂直
でないことが分かる。また図9は、目標地点の地表Sに
対して、入射角がブルースター角θB 近傍であるか否か
も検出するものであり、レーザー放射装置(図示せず)
から放射したレーザービーム13は、目標地点の地表に対
してブルースター角θB で入射すると、レーザー放射位
置から見て、縦方向の長さと横方向の長さが一致して見
える(地表S上の投影は図9のBに放射方向に長い楕円
状14となる)ような楕円形状14のレーザービーム13とな
るように放射した。なお、前記楕円状14は別の図形でも
文字でもよい。
【0024】したがって、図9のAのように下り傾斜の
場合には、地表Sの投影は図9のBの場合より縦方向に
長い楕円状15となり、レーザー放射装置の位置から見る
と縦方向に長い楕円に見える。また、図9のCのように
上り傾斜の場合には、地表Sの投影は図9のBの場合よ
り縦方向に短い楕円状16となり、レーザー放射装置の位
置から見ると横に長い楕円に見える。したがって、入射
角がブルースター角θB に一致しているか否かを離れた
場所から確認することができる。図10に示すアンテナ
は、図6に示す送信アンテナ1の中心軸線と受信アンテ
ナ2の中心軸線とを一致させたた変形例である。
【0025】
【発明の効果】以上説明したとおり本発明の地中レーダ
装置は、前記説明のブルースター角と偏波方向とを調節
したマイクロ波を地表に向けて放射できるようにアンテ
ナを調節可能に台車に取り付ける構成としたので、目標
地点の地表に対して偏波方向が垂直の電波を、ブルース
ター角θB で放射することができ、高い精度で離れた地
点から埋設物の探査を行うことができる。したがって何
らかの理由で、埋設物に近づいて探査できない場合の探
査効率を著しく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の作用を説明するためのグラフ図であ
り、横軸が電波の入射角θを表し、縦軸が垂直偏波の反
射率Kp及び水平偏波の反射率Khを表している。
【図2】図1のθ−(Kh−Kp)特性を示すグラフ図
である。
【図3】比誘電率ε′とブルースター角θB との関係を
示したグラフ図である。
【図4】本発明の実施例による地中レーダ装置の概要説
明図である。
【図5】図4に使用するアンテナの構成の説明図であ
る。
【図6】図5に示すアンテナの特性説明図である。
【図7】洩れ電波や不整地表からの乱反射による反射波
が発生する場合の説明図である。
【図8】図4に示す電波の偏波方向が目標地点に対して
垂直であるか否かを識別する手段を説明する斜視図であ
る。
【図9】図4に示す電波の偏波方向が目標地点の入射角
がブルースター角θB であるか否かを識別する手段を説
明する斜視図である。
【図10】図6に示すアンテナの変形例である。
【図11】従来例による地中レーダによる探査方法の説明
図である。
【符号の説明】
1 送信アンテナ 2 受信アンテナ 3 アンテナ部 5 目標物 6 取付け角調節装置 7 台車 10 直線偏波 ER 受信側の電界 ET 送信側の電界 Kh 水平偏波の反射
率 Kp 垂直偏波の反射率 S 地表 ε′土の比誘電率 θ 入射角 θB ブルースター角 符号リスト(出願時には削除します) 送信アンテナ1 受信アンテナ2 アンテナ部3 送・受信面4 埋設物5 取付け角調節装
置6 台車7 ヘリカルアンテ
ナ8 パワースプリッタ9 直線偏波10 レーザビーム11 斜めの線12 レーザービーム13 楕円形状14 差d 電界ER 電界ET 高さh 反射率Kh 反射率Kp 洩れ電波L 物体O 地表S 信号/ノイズ比
(S/N) 比誘電率ε′ 入射角θ ブルースター角θB
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年3月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】本発明の使用しうるアンテナとしは、例
えば、送信アンテナは、平面偏波のマイクロ波を放射す
るアンテナであれば特に限定されない。好ましいアンテ
ナとして、ヘリカルアンテナ、八木アンテナ、マイクロ
ストリップスロットアンテナなどがある。また、受信ア
ンテナは、送信アンテナと同様のものを使用することが
できる。また、前記ブルースター角θは、ブルースタ
ーの法則から誘導される次の数式によって与えられ
る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】
【数3】θ =cot−1n 但し、nは相対屈折率を表し、次の数4によって与えら
れる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】
【数4】 ところで、土の比誘電率ε′の値は、砂や乾いた土が通
常4〜5程度であり、湿った土や深い部分の土が通常8
〜12程度である。図3に比誘電率ε′が3〜10の場
合のブルースター角θを数3から求めた値を示す。送
・受信アンテナの地上高には特に限定はないが、装置取
り付けその他の制約から少なくとも30cmとすること
が好ましい。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 台車に設けた取付け角調節装置にマイク
    ロ波のアンテナ部を取り付け、アンテナ部の送信アンテ
    ナから放射する電波の放射方向が目標地点に向けて斜め
    方向であり、且つ目標地点の地表に対する偏波方向が垂
    直方向となるように、アンテナ部の向きを調節し、前記
    アンテナ部の受信アンテナが、放射した電波の反射波を
    受信するようにした地中レーダ装置。
  2. 【請求項2】 前記目標地点における電波の入射角を、
    土に対する電波の屈折率を空気に対する電波の屈折率で
    除した値の余接関数から求めた角度とした請求項1記載
    の地中レーダ装置。
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