JPH08272971A - 対象物認識方法 - Google Patents

対象物認識方法

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JPH08272971A
JPH08272971A JP7074820A JP7482095A JPH08272971A JP H08272971 A JPH08272971 A JP H08272971A JP 7074820 A JP7074820 A JP 7074820A JP 7482095 A JP7482095 A JP 7482095A JP H08272971 A JPH08272971 A JP H08272971A
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neural network
slit
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noise
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JP7074820A
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Katsuji Imai
勝次 今井
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 線物体の正確な認識が可能な対象物の認識方
法を提供する。 【構成】 入力画像データを所定の幅を有するスリット
に分割し、各スリットごとにニューラルネットワークに
供給する。ニューラルネットワークは、そのスリット画
像中の(認識対象である)線物体の位置を座標値として
出力する。スリット画像の幅はノイズより大きく設定さ
れているため、ノイズと線物体とを区別しつつ、細線化
によらなくとも線物体の認識が可能な対象物認識方法が
得られる。また、乱数により、認識画像画面上に任意に
線物体の軌跡をプロットし、教師関数により何通りかの
線物体をシミュレーションし、併せて任意にノイズも形
成する。これらを各線物体毎にニューラルネットワーク
により認識していくことで、実際の線物体に対する認識
能力を高める学習を行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、対象物の認識方法に関
する。特に線状物体の長さや置かれている角度等の状態
を検出可能な認識方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ワイヤーボンディングの自動実装検査、
ワイヤーハーネスの自動配線は、従来実現が困難な分野
であった。これらのことを実現するための一つの方法と
して、ワイヤーの形状を画像処理により認識し、これに
基づいてワイヤーの操作を行うことが考えられる。ワイ
ヤーの形状を一本一本認識することによって、より確実
な検査精度を得ることができると考えられる。
【0003】このような、線物体(ひも、ワイヤーハー
ネス等)の歪み形状を認識するときに用いる従来技術と
しては、文字認識の手法として一般的になっている細線
化による方法が考えられる。
【0004】例えば、特開平5−248839号公報に
は、線状組織の認識方法が記載されている。ここに記載
されている方法は、基本的には上記古典的な画像処理の
一つである細線化を用いて、線状組織の特徴量を抽出す
る方法である。
【0005】ワイヤーハーネス、ロープ、ゴム管、紙ひ
も等の線物体を自動的に組み付けたり、あるいは梱包し
たりする場合には、対象となる物体をフックでひっかけ
たり、ロボットハンドでつかむ必要がある。このような
仕事を行うために、必要不可欠な情報は、「どこをつか
むのか」、ということである。台上に剛性の低い線物体
を置き、十分な張力をかけないで放置する場合には、残
留応力によって当該線物体に歪みが生じる。このような
歪みの形状は一般に不特定であるためそれを予測するこ
とはできない。すなわち、線物体を台の上に置いた後に
生じた歪みの形状は触覚的もしくは視覚的に認識する必
要がある。
【0006】視覚的に認識を行う場合、認識対象である
線物体の太さが一様であり、かつ表面に模様がなく、光
線が一様に当たっている必要がある。更に、画像中に異
物が絶対に映ることがない場合に限って、その形状の認
識を行うことが可能である。このような条件が満たされ
る場合に限り、当該線物体を映した画像全体に対して細
線化処理を施すことにより所望の線物体を表す一本のラ
インを得ることが可能である。
【0007】ところが、実際には上述したような理想的
な場合にはほとんど生じない。すなわち、画像に異物が
一緒に映っている場合や、認識すべき物体に模様がある
場合等はしばしば生じる。このような画像に対して細線
化処理を行うと、対象とする線物体が一本だけである場
合であっても、複数のラインが生じてしまう。従って、
単なる細線化処理によっては線物体の認識をすることは
現実にはほぼ不可能である。従来から、このような不都
合があることは認識されており、それを克服するための
研究もなされてきたが、未だ有効な認識アルゴリズムは
開発されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】細線化処理による手法
は、極めて小さなノイズであっても、線となって現れて
しまうという欠点を有している。従って、複数の線の中
からどれが対象となる物体に属するものであるのかをそ
れぞれ判定しなければならないという問題があった。
【0009】本発明は、この上記課題に鑑みなされたも
のであり、その目的は線物体の正確な認識が可能な対象
物の認識方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】第一の本発明は、上記課
題を解決するために、線物体を含む画像データを、前記
線物体が伸長する方向と略直角方向を長手方向とする複
数のスリット領域に分割する分割工程と、前記分割工程
によって得られた複数のスリット領域に属する画像デー
タを順次ニューラルネットワークに入力し、前記スリッ
ト領域の長手方向における前記線物体の位置を前記ニュ
ーラルネットワークに順次出力させる、座標値出力工程
と、を含み、前記座標値を出力することにより、前記線
物体を認識することを特徴とする対象物認識方法であ
る。
【0011】第二の本発明は、上記課題を解決するため
に、第一の本発明の対象物認識方法において、前記分割
工程における前記複数のスリット領域のそれぞれは、隣
接するスリット領域とオーバーラップしていることを特
徴とする対象物認識方法である。
【0012】第三の本発明は、上記課題を解決するため
に、第一又は第二の本発明の対象物認識方法において、
前記ニューラルネットワークは、教師データたる線物体
を含む画像データにノイズを混入させるノイズ混入工程
と、前記ノイズが混入された画像データを、前記線物体
が伸長する方向と略直角方向を長手方向とする複数のス
リット領域に分割する教師データ分割工程と、前記分割
後の複数のスリット領域を教師データとして学習をする
ニューラルネットワーク学習工程と、を含むことを特徴
とする対象物認識方法である。
【0013】
【作用】第一の本発明におけるニューラルネットワーク
は、短冊領域に含まれる画像データを入力し、係る画像
データ中の線物体の位置を出力する。そのため、ノイズ
の影響を小さく保ったまま線物体の座標を出力すること
が可能である。
【0014】第二の本発明においては、複数の短冊領域
が、それぞれ隣接する短冊領域とオーバーラップしてい
る。そのため、ニューラルネットワークは、より正確な
座標の出力が可能である。
【0015】第三の本発明におけるノイズ混入工程は、
教師データとなる認識対象を含む画像データにノイズを
混入させ、教師データ分割工程は、複数の短冊領域に当
該画像データを分割する。そして、ニューラルネットワ
ークはこの短冊領域を教師データとして学習を行う。
【0016】教師データとしては、認識すべき線物体を
表す曲線を含むデータとすることはもちろんであるが、
本発明においては、この線物体を含む画像データにノイ
ズを混入させている。このようなノイズを混入させたデ
ータを教師データとして用いてニューラルネットワーク
を学習させることにより、ノイズに強いニューラルネッ
トワークが得られる。
【0017】尚、上記第一及び第二の本発明においては
ニューラルネットワークには、短冊領域に分割された画
像データが印可されるので、第三の本発明においても、
ノイズを混入させて作成した画像データは短冊領域に分
割されてからニューラルネットワークに印可される。
【0018】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を図面に基づい
て説明する。
【0019】上述したように、従来の古典的な画像処理
である細線化を行っていたのでは、かえって問題を複雑
にするだけであり、線物体の認識は困難であると本願発
明者は考え、細線化の手続を経ることなく線物体の形状
を得る装置について提案を行う。
【0020】本発明の好適な実施例である線物体認識装
置は、図1に示されているように、画像入力装置10
と、この画像入力装置10から出力される入力画像を記
憶する画像記憶用メモリ12とを含んでいる。画像入力
装置10によって得られた画像データは、最終的には計
算機14に供給され、ここで対象の線物体16の座標の
算出が行われる。この計算機14においては、ニューラ
ルネットワークが例えばソフトウエアにより構成されて
おり、画像記憶用メモリ12に格納されている画像デー
タに対して線物体16の座標値を出力する。なお、本実
施例においてはニューラルネットワークは計算機14内
のソフトウエアによって構成されているが、専用のハー
ドウエアを用いても好適である。
【0021】画像入力装置10は、試験台18の上に乗
せられている認識対象である線物体16の画像データを
得るためのものであり、その詳細な構成が図2に示され
ている。図2に示されているように、画像入力装置10
は、カメラ10aと、カメラ10aの位置を移動させる
ための補助機構10bとから構成されている。また、図
2には示されていないが、カメラ10aが出力する画像
データは、所定のインターフェースを介して画像記憶用
メモリ12に供給されるのである。
【0022】まず、カメラ10aによって対象となる線
物体16が撮影される。この時、当該線物体16の全長
がカメラの解像度の範囲内で撮影できないほど長い場合
には、カメラが線物体の長手方向に向かって回転する構
造もしくは直線運動を行う構造とすればよい。また、対
象となる線物体16が大きく歪曲している場合は、カメ
ラが左右に同様な運動をする構造を付加するのが好適で
ある。
【0023】なお、図2に示されているように、カメラ
10aの位置を移動させるための補助機構10bは、縦
方向カメラムーブメント10b(i)と、横方向カメラ
ムーブメント10b(ii)とから構成されており、通
常は横方向カメラムーブメント10b(ii)のみが動
く。以下の説明においては、縦方向カメラムーブメント
10b(i)は動かないものとし、説明を進める。縦方
向カメラムーブメント10b(i)は、線物体が視野か
らはみ出した場合にこれを再び視野の中に戻す役割を果
たす。すなわち、以下の説明においては、線物体16
は、視野からはみ出さないことを前提とする。
【0024】なお、カメラ10aは、従来のCCDカメ
ラ等が適用可能であるが、視覚情報を電気信号に変換す
ることが可能なカメラであれば従来のどのようなカメラ
でも構わない。
【0025】このようにして、カメラ10aによって撮
影された画像データは、画像記憶用メモリ12に記憶さ
れる。画像記憶用メモリ12は、カメラ10aから送ら
れてくる画像データを一時的に蓄積する。例えば、磁気
ディスクや、ICカード等種々の記憶装置が適用可能で
ある。更に、この画像記憶用メモリ12は、計算機14
の内部に設けることも好適である。なお、以下の説明に
おいては、この画像記憶用メモリ12に記憶されている
画像データを入力画像データと呼ぶ。
【0026】本実施例において特徴的な線物体16の認
識方法の原理を示す原理図が図3に示されている。図3
に示されているように、入力画像データは、スリット単
位に計算機14に読み込まれる。このスリットは、入力
画像データに含まれる線物体が伸長する方向と略直角方
向を長手方向とする短冊状の領域である。入力画像デー
タは、複数のこのスリットに分割され、各スリットの画
像毎にニューラルネットワークに供給されるのである。
本実施例において特徴的なことは、このスリット毎に画
像データをニューラルネットワークに供給したことであ
る。ここで留意すべきことはこのスリットの短辺の長さ
はノイズより大きく設定されていることである。すなわ
ち、このスリットは1画素幅の「一列」の画素ではな
く、ノイズよりも大きな一定の幅を有する短冊状の領域
である。そのため、ノイズと、認識対象である線物体と
をニューラルネットワークは容易に区別することができ
るものと期待される。すなわち、線物体16は、必ずス
リットの領域を横断しているが、ノイズはスリットの幅
よりも小さいので、ノイズと線物体16とは明確に区別
することができる。
【0027】なお、図3に示されているように、このス
リットの長辺は、入力画像の一辺の長さと等しいものと
している。また、本実施例においては入力画像データは
所定のしきい値により二値化が行われ、二値化画像とし
て使われている。これは、画像データの情報量を削減
し、ニューラルネットワークの構成を簡易なものとする
ためであるが、階調を有する画像データをそのまま取り
扱うことももちろん可能である。しかしながら、この場
合ニューラルネットワークの規模が極めて大きくなって
しまうため実現はほとんど不可能であると考えられる。
【0028】また、図3に示されているようにこのニュ
ーラルネットワークの出力は認識対象たる線物体の座標
値が出力される。この座標値は、スリットの長辺方向の
位置を表す。本実施例においては、スリットの長辺方向
をY軸、短辺方向をX軸としている。そして、スリット
画像に含まれる画素のX座標の平均値と、このスリット
画像をニューラルネットワークに供給した場合の得られ
た座標値Y(t)とを組み合わせることにより、認識対
象たる線物体の座標値が得られる。複数のスリットに対
して、それぞれ座標値が求められ、最終的に線物体の取
り得る位置の複数の座標が線物体の認識結果として得ら
れる。
【0029】スリットの位置がスライドすれば、ニュー
ラルネットワークの出力も変化する。この変化を観測す
ることによって、入力画像に映っている線物体の状態を
知ることができる。つまり、横長画像のスライスパター
ンの時系列信号変換を行い、変換後の信号を処理するこ
とによって、細線化の過程を経ずに対象とする線物体の
形状を関数として得ることができる。
【0030】なお、本実施例においては入力画像データ
を複数のスリット(領域)に分割したが、各スリット
は、それぞれ隣接するスリットと少しずつオーバーラッ
プ(重ね合わせ)されている。例えば、このスリットの
大きさとしては長辺が256画素、短辺は64画素とす
ることが可能である。この場合、短辺の64画素のうち
例えば8画素程度は隣接するスリットと重ね合わせるの
が好適である。このように部分的に画素を重ね合わせる
ことによって精度の高い線物体の認識が可能となる。
【0031】本実施例において特徴的なことはノイズよ
り広い幅のスリットに、入力画像データを分割し、分割
後の各スリットに属する画素データをニューラルネット
ワークに供給したことであった。この構成により、ノイ
ズの影響を受けずに線物体16の認識が可能となる。本
実施例においては、さらにまた、各スリットは完全に別
個独立に選ぶのではなく、少しずつ重ね合わせる部分を
各隣接するスリットの間において設ければ、各スリット
間における変化を滑らかなものとすることができ、その
結果ニューラルネットワークの出力結果の精度を向上さ
せることが可能である。
【0032】なお、ニューラルネットワークの出力値
は、シグモイド関数であるため、一般には0から1の間
の数字となるが、これに入力画像データのY軸の長さを
乗算することにより、具体的な座標の値が得られる。
【0033】ここで、シグモイド関数の値は、全範囲
(0〜1)を使わなくてもよい。例えば、0.2〜0.
8の範囲を使うときには、 (座標値)=((( ニューラルネットワークの出力値)-0.
2))/0.6)×Y軸の長さ にて具体的な座標値が求められる。詳細には、0.2〜
0.8の範囲を使用するのが好適である。
【0034】以上述べたように、本実施例においては入
力画像データをスリットの画像データに分割し、ニュー
ラルネットワークでその座標値を算出したことを特徴と
する。本実施例においては、D.E.Rumelhar
t,J.L.McClellend,and PDP
Research Group:“ParallelD
istributed Processing”,MI
T Press (1986)に記述されているタイプ
のニューラルネットワークを採用している。ここに採用
されているニューラルネットワークの構成図が図4に示
されている。
【0035】ニューラルネットワークは、複数のユニッ
ト(ニューロン)によって構成されている。すべてのユ
ニットは次のような機能を有する。まず、すべてのユニ
ットは、入出力の双方向に結合を有している。すなわ
ち、(1)外部からの入力、もしくは前のユニットから
の入力を受け取る結合、及び(2)外部へ、もしくは次
のユニットの出力のための結合の2種類の結合を有して
いる。これらの結合はすべて、任意の値の結合加重を有
している。受け取る信号にはその信号が伝わってきた信
号が有している加重が乗算されかつ、乗算の結果の総和
が計算されるのである。この総和は非線形変換(例えば
シグモイド関数による変換)を施すことによって信号変
換がなされる。信号変換後の値が、当該ユニットの出力
値となるのである。
【0036】ユニットは、図4に示されているように、
外部入力を受け取る入力ユニット30と、外部に信号を
送る役割をもつ出力ユニット40と、外部との接触を一
切もたない中間ユニット50と、の3種類に分けられ
る。これらのユニットは、一個以上の個数を一かたまり
とした複数のグループに分けられ、層状に配置される。
【0037】ここで、非線形変換を行うユニットを集め
た層が一層以上ある場合には、中間層は複数あっても許
容される。また、図4に示されている結合以外のいかな
る結合もニューラルネットワークにおいては許容されて
いる。更に、ニューラルネットワークは、専用のハード
ウエアを用いても、またソフトウエアを用いて構成して
もそのコストや処理速度を考慮することによっていずれ
の選択も可能である。
【0038】本実施例に係る線物体の認識アルゴリズム
が、図5に示されているフローチャートに表されてい
る。
【0039】まず、ステップST5−1においては、撮
影した画像の二値化が行われる。これは、求める線物体
16を強調し、画素の階調を揃えるために行われる。二
値化を行うための所定のしきい値を設定する手法として
は、従来知られているあらゆる手法を利用することが可
能である。この際、しきい値の設定が悪くて、異物をも
強調されて二値化後の画像に残ることがあるが、ニュー
ラルネットワークはその学習により、小さなノイズであ
れば無視する機能を与えられているため、多少の異物や
ノイズが二値化後の画像に残ってしまっても構わない。
【0040】以後、説明を容易にするために、二値化後
の画像を二値画像と呼ぶ。上述した本実施例による認識
原理に従い、入力画像をスリットによって分割し、すな
わちスリットによる走査を行っても構わないが、二値画
像を対象とした方が画像の濃淡レベルの範囲が狭いた
め、ニューラルネットワークにかかる負担が少なくて済
むというメリットを有する。従って、以下本実施例にお
いては二値画像を走査することとして以下の説明を行
う。
【0041】ステップST5−2においては、スリット
位置の初期化が行われる。スリット位置の初期状態は、
スリットが二値画像の(向かって)一番左端にある時で
ある。以下の説明においては、二値画像の起点スリット
の内部に領域に現れる部分をスリット画像と呼ぶ。二値
画像の解像度をN(横)×M(縦)画素、スリットの画
素数をL×N画素、スリットの走査1回のステップ幅を
P画素とする。この時、スリットによる走査のステップ
カウントをTとすると、二値画像のうちで現在スリット
が覆っている領域の左上の点の横方向の位置座標Xは、 X=P×(T−1) となる。このとき、 0≦X≦M−P とする。このような条件を満たすTの最大値をTmax
とすることによって、走査の終点が規定される。
【0042】スリット画像のニューラルネットワークへ
の入力がステップST5−3において行われる。スリッ
ト画像をニューラルネットワークの入力層へ投影する。
すなわち、スリット画像に含まれる角画素の値を、ニュ
ーラルネットワークの入力層へ供給する。この時、スリ
ット画像の解像度を変化させることも考えられる。例え
ば、スリットの画素数を256×64とした場合、所定
の複数の画素をまとめて平均値を取ることにより、例え
ば12×3画素程度に解像度を落とすことも考えられ
る。これは、ニューラルネットワークのユニット数が多
くなればなるほど、ソフトウエアの実行速度は遅くな
り、ハードウエアの実現も困難となるからである。
【0043】ニューラルネットワークの出力の計算が、
ステップST5−4において行われる。ニューラルネッ
トワークの出力は、ステップカウントTに対応して線物
体16がそのステップカウントの場合のスリット中央部
を通過する点の位置座標y(T)及び画面内に線が存在
するか否かを表す判定値j(T)である。このy(T)
の取り方が図6に示されている。図8に示されているよ
うに、一定の太さを有する線物体16の中心部がy
(T)として取られるのである。
【0044】なお、横方向の位置座標はx(T)=P×
(T−1/2)と表すことができる。このy(T)とj
(T)とはステップカウントTに従った順番で画像記憶
用メモリ12に蓄積される。線物体を走査するのに、走
査位置xに対応する出力値y(T)を、離散的ではある
が得ることが可能である。すなわち、本実施例において
は、画像に映っている線物体16の微少部分の位置を、
その線物体16のすべての部分において検出をするので
ある。また、j(T)を得ることによって、線物体16
の両端がどこに位置するのかを容易に検出することが可
能である。
【0045】本実施例で用いられているタイプのニュー
ラルネットワークの出力の一般的な計算方法は、D.
E.Rumelhart,J.L.McClellen
d,and PDP Research Group:
“Parallel Distributed Pro
cessing”,MIT Press (1986)
に記述されている。ここに記載されている方法を本実施
例においてはそのまま踏襲しているが、学習の高速化等
の改良案が上記文献に対して行われる場合にはその改良
案が誤差関数の極小値探索の問題を解決するものである
場合は本実施例における対象物認識装置の性能に何ら影
響を与えるものではない。また、出力値y(T)を入力
ユニットの1個に再帰的に入力する方法(リカレントニ
ューラルネットワーク)を用いても同等程度の精度が得
られることが、M.I.Jordanによって示されて
いる(図13参照)。
【0046】ニューラルネットワークの出力を精度良く
得るためには、効果的な学習を行うことも必要である。
本実施例で用いているニューラルネットワークの学習
も、D.E.Rumelhart,J.L.McCle
llend,and PDPResearch Gro
up:”Parallel DistributedP
rocessing”,MIT Press (198
6)に習うものとする。
【0047】学習に用いられる入力及び出力を得るため
に、以下に説明する手順によって疑似入力画像と、教師
関数とを作成する。疑似入力画像を実際に用いる場合と
同じ大きさのスリットで走査をし、それぞれのステップ
カウントにおける座標値を教師関数から計算して与える
のである。
【0048】疑似入力画像(図7に例が示されている)
は、実際の入力画像と同様の条件(線の太さ、濃淡レベ
ル、解像度)で認識対象とする線物体を疑似的に作成し
画面にはめ込み、更にある程度の規模のノイズを疑似的
に付加することにより作成したものである。
【0049】疑似入力画像の作成方法を、以下説明す
る。
【0050】まず、疑似的に線物体の形状を表す曲線を
作成する。これらの曲線は疑似画像の画面からはみ出す
ことのないスプライン関数として作成する。疑似入力画
像の解像度をU×V画素とすると、具体的な作成手段は
以下のようになる。まず、0個からn個(nの値は入力
画像の解像度と、学習させようとする変形の度合いに応
じる)の範囲で、基準点の個数を定める。例えば、図8
には、N×M個の画像中に8個の基準点が配置されてい
る様子が示されている。そして、図8において設定され
た基準点の間を、任意のスプライン関数で補間する。こ
のスプライン関数で補間された例が図9に示されてい
る。次に、このスプライン関数で示される曲線の太さを
所定の幅にまで設定する。尚、この太さも乱数によって
毎回変化するように設定してもよい。この様子が図10
に示されている。最後に、ランダムなノイズを画面に加
えて疑似入力画像が作成される。この最終的な様子が図
11に示されている。
【0051】教師関数の作成 教師関数は、上で述べた疑似入力画像を与えるときに設
定したスプライン関数がそれぞれのスリット位置におい
て取る値を教師関数としている。すなわち、教師関数
は、疑似入力画像の作成途中において同時に得られるも
のである。
【0052】ニューラルネットワークの出力がメモリに
記憶される。この記憶は図5におけるステップST5−
5において行われる。そして、ニューラルネットワーク
の出力は、スリット位置の順番(つまり、順次、次の書
き込み位置にデータを書き込めば良い)で出力記憶用メ
モリに記憶するのである。なお、記憶の形式は問わない
ものとする。
【0053】次に、ステップST5−6においては、T
がインクリメントされる。これは、スリット位置を1ス
テップ分だけずらす効果を有する。
【0054】ステップST5−7においてはスリット位
置が終点に達したかどうかの判断が行われる。終点に達
しないときは、次のスリット位置で上記ステップST5
−3以下の処理が実行され、終点に達している場合に
は、ステップST5−8の処理、すなわちニューラルネ
ットワークの信号処理が行われる。
【0055】ニューラルネットワークの信号処理がステ
ップST5−8において行われる。線物体の走査が完了
したとき、すなわち端点に達したときには記憶しておい
たニューラルネットワークの出力値の処理が行われる。
【0056】ニューラルネットワークの出力y(T)
を、走査位置Tに関するグラフに表すために、記憶され
ている内容をT−Y平面にプロットすると、例えばその
グラフの様子は図8に示されているようになる。図8に
示されているように、これらの点(ニューラルネットワ
ークの出力y(T)を表す点)は、ニューラルネットワ
ークの出力に見られる特有の誤差を含んだ離散的な点の
集合となる。
【0057】このような離散的な点から連続な曲線を得
るために、スプライン関数による補間を行う。すると、
求めるべき線物体16の形状が滑らかな関数(曲線)と
して得られる。関数として形状データを得ることができ
るため、数値データを作成しやすく、自動制御に容易に
用いることが可能である。
【0058】
【発明の効果】以上述べたように、第一の本発明によれ
ば画像データを複数のスリット領域に分割し、各スリッ
ト領域の画像データをニューラルネットワークに入力
し、線物体の位置をニューラルネットワークから出力さ
せたので、ノイズの影響を受けにくく、かつ正確な線物
体の認識が可能な対象物認識方法が得られる。
【0059】第二の本発明によれば、複数のスリット領
域のそれぞれが、隣接するスリット領域とオーバーラッ
プしているため、よりスリット間のデータの変化が滑ら
かとなり、その結果精度の高い対象物認識方法が得られ
る。
【0060】第三の本発明によれば、ニューラルネット
ワークは、線物体を含む画像データにノイズを混入さ
せ、ノイズが混入された画像データをスリット領域に分
割することによって作成された教師データを用いて学習
されている。そのため、効果的な学習ができ、合わせて
精度の高い対象物の認識が可能な対象物認識方法が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例の対象物認識装置の全体構成を表す
構成図である。
【図2】 画像入力装置10の詳細な構成を表す構成図
である。
【図3】 本実施例による対象物の認識の原理を説明す
る説明図である。
【図4】 本実施例において用いられているニューラル
ネットワークの構成を説明する構成図である。
【図5】 本実施例における対象物認識方法の動作の流
れを表すフローチャートである。
【図6】 y(T)の値を算出する方法を説明する説明
図である。
【図7】 本実施例において用いられているニューラル
ネットワークの学習に用いられる疑似入力画像の例を表
す説明図である。
【図8】 疑似入力画像の作成を説明する説明図であ
る。
【図9】 疑似入力画像の作成を説明する説明図であ
る。
【図10】 疑似入力画像の作成を説明する説明図であ
る。
【図11】 疑似入力画像の作成を説明する説明図であ
る。
【図12】 ニューラルネットワークの各スリット位置
における出力をプロットした場合を表す説明図である。
【図13】 リカレントニューラルネットワークの構成
・模式図である。
【符号の説明】
10 画像入力装置、12 画像記憶用メモリ、14
計算機、16 線物体、18 試験台。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線物体を含む画像データを、前記線物体
    が伸長する方向と略直角方向を長手方向とする複数のス
    リット領域に分割する分割工程と、 前記分割工程によって得られた複数のスリット領域に属
    する画像データを順次ニューラルネットワークに入力
    し、前記スリット領域の長手方向における前記線物体の
    位置を前記ニューラルネットワークに順次出力させる、
    座標値出力工程と、 を含み、前記座標値を出力することにより、前記線物体
    を認識することを特徴とする対象物認識方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の対象物認識方法におい
    て、 前記分割工程における前記複数のスリット領域のそれぞ
    れは、隣接するスリット領域とオーバーラップしている
    ことを特徴とする対象物認識方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の対象物認識方法に
    おいて、 前記ニューラルネットワークは、 教師データたる線物体を含む画像データにノイズを混入
    させるノイズ混入工程と、 前記ノイズが混入された画像データを、前記線物体が伸
    長する方向と略直角方向を長手方向とする複数のスリッ
    ト領域に分割する教師データ分割工程と、 前記分割後の複数のスリット領域を教師データとして学
    習をするニューラルネットワーク学習工程と、 を含むことを特徴とする対象物認識方法。
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