JPH08273199A - 光ディスクおよび光ディスク装置 - Google Patents

光ディスクおよび光ディスク装置

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JPH08273199A
JPH08273199A JP8015730A JP1573096A JPH08273199A JP H08273199 A JPH08273199 A JP H08273199A JP 8015730 A JP8015730 A JP 8015730A JP 1573096 A JP1573096 A JP 1573096A JP H08273199 A JPH08273199 A JP H08273199A
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JP
Japan
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optical disc
light
transmissive substrate
optical disk
optical
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Application number
JP8015730A
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English (en)
Inventor
Yoshinori Motomiya
佳典 本宮
Hiromichi Kobori
博道 小堀
Isao Hoshino
功 星野
Yoshiyuki Okubo
美志 大久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ディスク自体に起因するエラーレートを1
-4以下にまで低減できる光ディスクを提供すること。 【解決手段】 ディスク状の第1の光透過性基板101
と、前記第1の光透過性基板101上に設けられた反射
層103と、前記反射層103上に設けられた保護層1
05と、を有し、所望の情報を記録する第1の部材11
1と、第1面と前記保護層105に接着された第2面を
有する接着層107と、前記接着層107の第1面に接
着された少なくとも第2の透過性基板102を有する第
2の部材112とを備え、前記光ディスクの厚さを1.
19mm以上とした。また、所定回転数での回転時の反
り量を±0.3°以内とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク及び光
ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、画像のディジタル信号処理技術
や、MPEG( Moving Picture ImageCoding Experts
Group)と呼ばれる標準化機関などで進められている動
画像圧縮技術の進展により、VTRやレーザディスクに
代わって、CD(コンパクトディスク)と同等のサイズ
で、映画のような動画像情報を長時間再生可能な光ディ
スクへの期待が高まっている。例えば、2時間の動画像
情報をレーザディスクのようにNTSCなどの標準TV
方式のアナログビデオ信号の形で記録する場合に必要な
容量は、音声を含めると80Gバイトにもなるが、MP
EG2と呼ばれる標準化方式で規定される動画像圧縮技
術を用いれば、S−VHSのような高画質VTRと同程
度の画質であっても、2時間の当画像情報を記録するの
に必要な容量は4Gバイト程度で済む。この4Gバイト
という容量は、φ300mmの追記型光ディスクで既に
実用化されているが、一般家庭向けとして今後の普及を
考えると、取扱いの簡単なφ120mmというCDサイ
ズで同程度の容量を実現することが要求される。すなわ
ち、光ディスクの記録密度を現状のCDのそれ以上に高
める必要がある。
【0003】光ディスクの記録密度を上げるには、光デ
ィスクにより小さなピットをより狭いトラックピッチで
形成し、また再生光学系において光ディスク上の微小な
ピットを読み取れるように光ディスク上に集束される再
生用光ビームのスポットサイズを小さくすればよい。こ
れらのうちピットの加工技術については、例えば波長が
351nmのKrイオンレーザ光(紫外光)を用いた光
ディスク原盤記録技術が提案されており、従来のArイ
オンレーザに比べてより小さなピットの加工が可能とな
っている。再生光学系に関しては、赤色LDのような短
波長光源による再生用光ビームの短波長化と対物レンズ
のNAの増大により、ビームスポット径をより小さくす
ることが可能となっている。これらの技術の進展によっ
て、MPEG2による圧縮動画像情報を光ディスクの片
面で2時間以上、両面で5時間近くも記録する技術が実
現可能となっている。
【0004】ところで、MPEG2による圧縮動画像情
報を光ディスクにより記録/再生する場合、所望の画質
を実現する上で、記録再生系のトータルのエラーレー
ト、すなわち、最終的にMPEG2デコーダに入力され
る圧縮動画像情報のエラーレートが10-20 程度以下で
あることが要求されている。なお、エラーレートは1バ
イト当たりのエラービット数で表わされる。圧縮動画像
情報のエラーレートは、光ディスクからの再生信号に対
する波形等化やエラー訂正などの信号処理により低減さ
れるが、この信号処理によるエラーレートの低減は現状
では10-16 程度が限界である。10-20 というトータ
ルエラーレートを実現するためには、光ディスク自体に
起因するエラーレートを10-4以下にすることが必要と
なる。しかし、このように光ディスク自体に起因するエ
ラーレートを10-4以下にするための具体的な対策は、
見出だされていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにMPEG
2による圧縮動画像情報を光ディスクにより記録/再生
する場合、再生された圧縮動画像情報のエラーレートが
10-20 程度以下であることが要求され、そのためには
波形等化やエラー訂正などの信号処理によるエラーレー
トの低減効果を考慮すると、光ディスク自体に起因する
エラーレートを10-4以下にすることが必要となるが、
従来の技術ではそのための具体的な対策は見出だされて
いない。
【0006】本発明の目的は、光ディスク自体に起因す
るエラーレートを10-4以下にまで低減できる光ディス
ク及び前記光ディスクを用いた光ディスク装置を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために次のような手段を講じた。本発明の第1
局面に係る光ディスクは、ディスク状の第1の光透過性
基板と、前記第1の光透過性基板上に設けられた反射層
と、前記反射層上に設けられた保護層と、を有し、所望
の情報を記録する第1の部材と、第1面と前記保護層に
接着された第2面を有する接着層と、前記接着層の第1
面に接着された少なくとも第2の透過性基板を有する第
2の部材とを備え、前記光ディスクの厚さが1.19m
m以上であることを特徴とする。ここで、前記光ディス
クの厚さが1.32mm以下であることが好ましい。ま
た、所定回転数での回転時の反り量が±0.3°以内で
あることが好ましい。
【0008】本発明の第2局面に係る光ディスクは、デ
ィスク状の第1の光透過性基板と、前記第1の光透過性
基板上に設けられた反射層と、前記反射層上に設けられ
た保護層と、を有し、所望の情報を記録する第1の部材
と、第1面と前記保護層に接着された第2面を有する接
着層と、前記接着層の第1面に接着された少なくとも第
2の透過性基板を有する第2の部材とを備え、前記第1
及び第2の光透過性基板の厚さが0.58mm以上、
0.64mm以下であることを特徴とする。
【0009】本発明の第3局面に係る光ディスクは、デ
ィスク状の第1の光透過性基板と、前記第1の光透過性
基板上に設けられた反射層と、前記反射層上に設けられ
た保護層と、を有し、所望の情報を記録する第1の部材
と、第1面と前記保護層に接着された第2面を有する接
着層と、前記接着層の第1面に接着された少なくとも第
2の透過性基板を有する第2の部材とを備え、前記光デ
ィスクは所定回転数での回転時の反り量が±0.3°以
内であることを特徴とする。ここで、前記所定の回転数
は、1350rpmである。
【0010】上記の本発明の光ディスクの好ましい実施
態様は以下の通りである。 (1) 前記第2の部材は、前記第2の光透過性基板上
に設けられた反射層と、前記反射層上に設けられた保護
層と、を更に有し、所望の情報を記録すること。 (2) 少なくとも前記第1の光透過性基板の直径は1
19.7mm以上、120.3mm以下であること。 (3) 少なくとも前記第1の光透過性基板は屈折率が
1.45以上、1.65以下の材料からなること。 (4) 少なくとも前記第1の光透過性基板の材料はポ
リカーボネイト、ポリカーボネイトを含む樹脂及びPM
MAのいずれかであること。 (5) 前記接着層はホットメルト型接着剤からなるこ
と。 (6) 前記反射層はアルミニウム膜からなること。 (7) 前記保護層は光硬化性樹脂からなること。 (8) 少なくとも前記第1の光透過性基板は可撓性を
有し、前記光ディスクは前記第1の光透過性基板より剛
性が高いこと。 (9) 少なくとも前記第1の光透過性基板は、前記所
定回転数での回転時の反り量が±0.3°の範囲を越え
ること。
【0011】なお、本発明の他の光ディスクは、ディス
ク状の第1の光透過性基板と、前記第1の光透過性基板
上に設けられた反射層と、前記反射層上に設けられた保
護層と、を有し、所望の情報を記録する第1の部材と、
第1面と前記保護層に接着された第2面を有する接着層
と、前記接着層の第1面に接着された少なくとも第2の
透過性基板を有する第2の部材とを備え、少なくとも前
記第1の光透過性基板の前記所定回転数における回転時
の反り量が、±0.3°の範囲を越え、前記光ディスク
の所定回転数における回転時の反り量が±0.3°以内
であることを特徴とする。
【0012】本発明の主眼は、所望のエラーレート以下
にするために必要な光ディスクの反り量をどの程度まで
に抑えるべきかを規定することにある。ここで、本発明
の第2局面では、所定の回転数(1350rpm)にお
いて、±0.3°以下の反り量であれば、所望のエラー
レート(10-4)以下であることを規定する。
【0013】光ディスクの反り量は光ディスクの全体の
厚さに依存するので、本発明の第1局面では、光ディス
クの全体厚を1.19mm以上にすることにより、反り
量が±0.3°以内に抑えられることが実験的に確かめ
られたので、そのような厚さを有する光ディスクを本発
明の特徴としている。従って、光ディスクの全体厚の大
部分は基板の厚さが占め、2枚の基板(反射層、保護層
を含む)を張り合わせて光ディスクが作られるので、各
々の基板厚を0.58mm以上にすることにより、光デ
ィスクの全体厚は1.19mm以上となる。
【0014】また、上記のように本発明に係る光ディス
クは、所定回転数(つまり再生を行う際の例えば135
0rmpという回転数)での回転時の反り量が±0.3
°以内の範囲にあることにより、光ディスク自体に起因
するエラーレートが10-4以下に抑えられる。従って、
MPEG2の規格で記録された圧縮動画像情報を再生す
る場合においても、波形等化及びエラー訂正といった信
号処理によるエラーレートの低減効果により、MPEG
デコーダに入力される圧縮動画像情報のエラーレートを
所望の画質を保つ上で実用上要求される10-20 程度以
下にまで低減することが可能となる。
【0015】また、光ディスクの全体厚を大きくするた
めに基板厚を大きくし過ぎると、光ビームに対する光デ
ィスクの傾斜に起因して基板で発生する光ビームの収差
が増大することにより、再生信号の信号処理系でデータ
識別を行う際のウインドウマージンが低下し、逆にエラ
ーレートが増大する。これを解決するために基板厚の上
限を0.64mmとすることによって、ウインドウマー
ジンは10%以上確保され、光ディスク自体に起因する
エラーレートは10-4以下に抑えられることが実験的に
確かめられた。この場合、光ディスクの全体厚の上限は
1.32mmとなる。
【0016】光ディスクには記録領域とその内側に位置
する非記録領域が存在し、非記録領域はその一部にラベ
ルなどが貼られる関係で、記録領域より厚さが大きくな
ることが予想される。ラベルの厚さを考慮すると、例え
ば、ラベルの厚さを0.1mmとすれば、非記録領域に
おける光ディスクの厚さは1.29mm以上、1.52
mm以下となる。
【0017】本発明に係る光ディスク装置は、ディスク
状の第1の光透過性基板と、前記第1の光透過性基板上
に設けられた反射層と、前記反射層上に設けられた保護
層と、を有し、所望の情報を記録する第1の部材と、第
1面と前記保護層に接着された第2面を有する接着層
と、前記接着層の第1面に接着された少なくとも第2の
透過性基板を有する第2の部材とを備え、所定回転数で
の回転時の反り量が±0.3°以内である光ディスク
と、前記光ディスクを所定回転数で回転させる回転駆動
手段と、前記光ディスクに対物レンズを介して光ビーム
を照射する光照射手段と、前記光照射手段から前記光デ
ィスクに照射された光ビームの反射光を検出する光検出
手段と、前記光検出手段の出力信号から前記光ディスク
に記録された情報に対応した再生信号を得る信号再生手
段と、前記再生手段により得られる再生信号から前記光
ディスクに記録された情報を復元する情報復元手段とを
備え、前記光ディスクの前記所定回転数での回転時の反
り量を含めた、前記光ビームに対する前記光ディスクの
傾斜角が10mrad以下であることを特徴とする。
【0018】ここで、情報復元手段は、前記信号再生手
段は、前記波形等化手段により等化された後の再生信号
についてデータの識別を行うデータ識別手段と、前記再
生信号の波形を等化する波形等化手段と、を含み、前記
情報復元手段は、前記データ識別手段により得られるデ
ータについてエラー訂正を行うエラー訂正手段と、前記
エラー訂正手段によりエラー訂正された後のデータを復
号して前記光ディスクに記録されている情報を復元する
復号手段と、を含むことを特徴とする。また、前記対物
レンズの開口数がほぼ0.6、前記光ビームの波長がほ
ぼ650nmであることが好ましい。
【0019】本発明に係る光ディスク装置では、本発明
の第2局面の光ディスクを用いて、光ディスクの所定回
転数(例えば、1350rpm)での回転時の反り量を
含めた光ビームに対する光ディスクの傾斜角を10mr
ad以下としている。この光ビームに対する光ディスク
の傾斜角が10mrad以下という値は、例えば信号処
理系に入力される再生信号のエラーレートを10-4以下
にする上で実用上要求される許容値であるが、本発明に
係る光ディスクでは所定回転数での回転時の反り量を±
0.3°(約±5.24mrad)以内に制限したこと
により、光ヘッドの取り付け角の精度などに対する要求
が緩和される。
【0020】上記のように、本発明によれば、所定回転
数での光ディスク全体の反り量や光ディスクの全体厚更
には基板厚を規定することにより、光ディスク自体に起
因するエラーレートを10-4以下に抑えることが可能と
なる。
【0021】従って、本発明によればMPEG2規格に
より記録された圧縮動画像情報を波形等化やエラー訂正
などによる信号処理によるエラーレート低減効果によっ
て、実用上要求される10-20 というエラーレートまで
下げてMPEGデコーダに入力することが可能な光ディ
スク及び光ディスク装置を提供することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】図面を参照して本発明の実施の形
態を説明する。以下、図面を参照して本発明の実施形態
を説明する。図1(a)及び図1(b)は、本発明の一
実施形態に係る光ディスク100の斜視図と断面図であ
る。
【0023】本発明の光ディスクは、圧縮動画像情報な
どの記録情報に対応したピットが形成されたディスク状
の光透過性基板101、102のそれぞれの一方の面
に、光を反射させる反射層103、104が被着され、
更にその上に主として反射層103、104の酸化防止
のための保護層105、106が形成されて、第1及び
第2の情報記録部材111、112を有する。そして、
第1及び第2の情報記録部材111、112は、保護層
105、106側を対向させて、熱硬化型の接着剤から
なる接着層107により貼り合わせられ、一体化され
て、光ディスク100を構成する。なお、光ディスク1
00の中央にはクランピングのためのクランピング用穴
108が開けられており、その周囲にクランピングゾー
ン109が設けられている。
【0024】図1(a)及び図1(b)には、接着層1
07の両面にそれぞれ第1及び第2の情報記録部材を有
する光ディスクを例示しているが、情報記録部材を片面
にのみ有する光ディスクに本発明を適用しても良い。こ
の場合に、光ディスクが第1の情報記録部材のみを有す
る場合には、第2の情報記録部材は、例えば、次のよう
に、情報を記録する必要のない構成でよい。 (1) 光透過性基板のみ(図2(a)) (2) 光透過性基板と反射層(図2(b)) (3) 光透過性基板と保護層(図2(c)) (4) 光透過性基板と反射層と保護層(図2(d)) 上記の構成において、(4)の構成は、第1の情報記録
部材と同様の構成となっているが、情報を記録する必要
がないので、第2の情報記録部材には、図1(b)に示
すようなピットを有する構造でなくとも良い。この構造
は、(2)、(3)の構成においても、同様である。
【0025】各部の材質について説明する。基板10
1、102はポリカーボネイト又はPMMA(ポリメチ
ルメタクリレート)、また、これらを主成分として含む
樹脂等の樹脂により作られる。反射層103、104
は、アルミニウム薄膜からなる。保護層105、106
は、光硬化性樹脂(紫外線硬化樹脂)により形成され
る。接着層107はホットメルト接着剤(熱可塑性樹脂
接着剤)、例えばポリビニルエーテルパラフィン系の材
料;[−CH2 −CH=CH−CH2n −[CH2
CH(OCH3 )−]n'からなる。
【0026】再生時には、図示しないLDから出射され
再生光学系を経て入射する再生用光ビームが対物レンズ
203を介して光ディスク100に光透過性基板101
(又は102)側から入射し、反射層103(又は10
4)上に微小なビームスポットとして集束される。そし
て、反射層103(又は104)からの反射光は、対物
レンズ203を入射光と逆方向に通過した後に、再生光
学系で入射光の光路とは分離された光路を通って図示し
ない光検出器により検出される。
【0027】図3に、上記の光ディスク100に記録さ
れた圧縮動画像情報の再生を行う光ディスク装置の実施
形態を示す。図3において光ディスク100は後述する
ように0.6mm厚程度の基板101、102を用いて
いることから、1.2mm厚の基板を用いるCDに比較
して表面に付着したゴミや汚れにより強くするため、カ
ートリッジ200に収容することも可能である。このよ
うに、光ディスク100をカートリッジ200に収容す
ることにより、CDのようにディスクの持ち方、ゴミ、
指紋などに気を使わなくて済むようになるし、ハンドリ
ング、持ち運びの面でも有利となる。CDのようにディ
スクが露出している場合は、傷などの不測の事態も考慮
してエラー訂正能力を決める必要があるが、カートリッ
ジ200を用いればそのような考慮は不要であるので、
記録再生型の光ディスクで用いているようなセクタ単位
で、LDCリードソロモンエラー訂正方式を用いること
ができる。これにより、例えば2k〜4kバイト単位で
光ディスクのフォーマッティングを行った場合には、C
Dに比べ10%以上、記録効率をアップすることができ
る。
【0028】光ディスク100に記録する情報の変調方
式として、例えば4/9変調方式を用い、更に光ディス
ク100上のトラックピッチを0.72μm、ピットピ
ッチを0.96μmとすれば、従来のCDフォーマット
に比較してピットの密度比で3.84倍、変調方式で2
0%、フォーマット効率で10%のアップが期待される
から、トータルで約5.1倍の容量アップが望めること
になる。前述のように、映画などの動画像情報をS−V
HS並みの高画質で再生する場合、音声も含めて4.5
Mbpsのレートとなるので、2時間の再生に必要な容
量は4Gバイトである。上述した5.1倍の容量アップ
により、この4Gバイトという容量をディスク片面で実
現できることになる。更に、図1(a)及び図1(b)
に示したような光ディスク100を両面化した場合に
は、一枚の光ディスクで最大4時間以上、5時間近くも
の記録が可能となる。
【0029】図3に説明を戻すと、光ディスク100は
テーパコーン220にチャッキングされ、スピンドルモ
ータ201により、例えば1350rpmの回転数で回
転される。スピンドルモータ201はスピンドルモータ
駆動回路202により駆動される。
【0030】再生光学系は次のように構成される。光デ
ィスク100に対向して、図1(b)に示した対物レン
ズ203が配置されている。この対物レンズ203はフ
ォーカスコイル204により光軸方向に、トラッキング
コイル205によりトラック幅方向に移動可能となって
いる。LD(半導体レーザ)207はLDドライバ20
6により駆動され、その発振波長は例えば650nmで
ある。LD207から出射される光ビームはコリメート
レンズ208で平行光束とされた後に、偏光ビームスプ
リッタ209に入射する。LD207から出射される光
ビームは一般に楕円のファーフィールドパターンを有し
ているので、円形のパターンが必要な場合はコリメート
レンズ208の後に図示しないビーム整形プリズムを配
置すればよい。偏光ビームスプリッタ209を通過した
光ビームは、対物レンズ203で絞られ、光ディスク1
00に基板101(又は102)側から入射する。対物
レンズ203の開口数NAは、例えば0.6である。
【0031】光ディスク100の反射層103(又は1
04)で反射された光は、対物レンズ203を入射光ビ
ームと逆方向に通過し、偏光ビームスプリッタ209で
反射され、集光レンズ210及びシリンドリカルレンズ
211などの検出光学系を経て光検出器212に入射す
る。光検出器212は例えば4分割光検出器であり、そ
の4つの検出出力はアンプと加減算器などを含むアンプ
アレー213に入力される。アンプアレー213は、フ
ォーカス誤差信号F、トラッキング誤差信号T及び再生
信号を生成する。なお、トラッキング誤差信号Tは、例
えばプッシュプル法と呼ばれる手法により、プッシュプ
ル信号として得られる。フォーカス誤差信号F及びトラ
ッキング誤差信号Tは、サーボコントローラ214を経
由してフォーカスコイル204及びトラッキングコイル
205にそれぞれ供給される。これにより、対物レンズ
203が光軸方向及びトラック幅方向に移動制御され、
光ディスク100の記録面である反射層103(又は1
04)の表面に対する光ビームのフォーカシングと、目
標トラックに対するトラッキングが行われる。
【0032】アンプアレー213からの再生信号は信号
処理回路215に入力され、ここで波形等化及び2値化
処理が施されて、光ディスクに記録された情報に対応し
た再生信号が得られる。波形等化の詳細については後述
する。2値化処理では、波形等化後の再生信号をPLL
(位相同期回路)とデータ識別回路に導き、PLLによ
って再生信号から光ディスク100に情報を記録したと
きの基本クロックであるチャネルクロックを抽出し、こ
のチャネルクロックに基づいて再生信号の「0」、
「1」を識別することにより、光ディスク100に記録
されている情報のデータ識別を行い、データパルスを得
る。すなわち、チャネルクロックの立ち上がり又は立ち
下がりのタイミングを基準とする所定の時間幅(検出窓
幅又はウインドウ幅という)内で波形等化後の再生信号
を適当なしきい値と比較することにより、データ識別を
行う。
【0033】こうして信号処理回路215から検出され
たデータパルスはディスクコントローラ216に入力さ
れて、ディスクコントローラ216でフォーマットの解
読、エラー訂正などが行われて、光ディスクに記録され
た情報が復元される。ディスクコントローラ216で復
元された信号は、動画像情報のビットストリームとして
MPEG2デコーダ/コントローラ217に入力され
る。光ディスク100には、MPEG2の規格に従って
動画像情報を圧縮符号化したデータが基板101、10
2上のピットパターンとして記録されている。そこで、
MPEG2デコーダ/コントローラ217は入力された
ビットストリームを復号(伸長)して、元の動画像情報
を再生する。再生された動画像情報はビデオ信号発生回
路218に入力され、ブランキング信号などが付加され
ることにより、NTSCフォーマットなどの所定のテレ
ビジョンフォーマットのビデオ信号とされ、図示しない
ディスプレイにより表示される。
【0034】なお、上記のディスク装置の説明では、光
ディスクに動画像が記録されている場合を想定して説明
しているが、これに限らず、例えば、動画像データ以外
のデータ(例えば、アプリケーションプログラム、音響
データなど)を再生する場合には、ディスクコントロー
ラ216からデジタルデータとしてそのまま、例えば、
主メモリに出力して所定の処理を行うことができる。
【0035】本発明の光ディスク100について更に詳
しく説明する。図4は、光ディスク100がスピンドル
モータ201により所定回転数(例えば、1350rp
m)で回転している時の状態を誇張して示した図であ
る。本発明では、光ディスク100の回転数1350r
pmでの反り量(以下、単に「反り量」という)、すな
わち基準面Sに対して光ディスク100のなす角度θが
±0.3°(約5.24mrad)以内となるように光
ディスク100を構成したことを特徴とする。基準面S
は、光ディスク100の回転軸(つまり図3のスピンド
ルモータ201の回転軸)に対して垂直な面であり、こ
の基準面Sに対して光ディスク100は実線で示すよう
に全体的に上側に反ったり、破線で示すように下側に反
ったりする。また、光ディスク100は局部的に上側に
反ったり下側に反ったりする場合もある。本発明ではこ
のように光ディスク100の反り量θを±0.3°以内
とすることにより、以下に説明するように光ディスク1
00自体に起因する再生信号のエラーレートとして、当
初の要求である10-4以下の値を実現することができ
る。
【0036】図5は、光ディスク100に対物レンズ2
03を介して入射する再生用光ビームと、光ディスク1
00の面に垂直な線とのなす角度φ(これをディスク傾
斜角という)を示したものである。
【0037】光ディスク100の面と光ビームとは理想
的には90°となるべきであるが、実際には上述した光
ディスク100の反りなどの媒体要因と、図3中に示し
た光ヘッド(対物レンズ203、フォーカスコイル20
4、トラッキングコイル205、LD207、コリメー
トレンズ208、偏光ビームスプリッタ209、集光レ
ンズ210及びシリンドリカルレンズ211などを含む
部分)の取り付け角度誤差などの装置要因により、90
°からずれる。このずれをディスク傾斜という。このず
れの大きさ、つまりディスク傾斜角φは、上述した光デ
ィスク100の反りなどの媒体要因と光ヘッドの取り付
け角度誤差などの装置要因との双方の合計である。実際
には、このディスク傾斜角φが再生信号のエラーレート
に関係し、これは10mrad以下に抑えることが望ま
しい。
【0038】図6(a)及び図6(b)は、光ディスク
100の反り量θと光ディスク100に起因するエラー
レートとの関係を実測したデータを示す図であり、図6
(a)は光ディスク100の半径方向(トラック幅方
向)の反り量θ1、図6(b)は光ディスク100の円
周方向(トラック方向)の反り量θ2をそれぞれ横軸に
とっている。図6(a)及び図6(b)から明らかなよ
うに、半径方向及び円周方向にいずれにおいても、光デ
ィスク100に起因するエラーレートを10-4以下に抑
えるには、反り量θ(θ1、θ2)を±5.24mra
d以内、つまり前述した±0.3°以内に抑えればよい
ことが分かる。
【0039】ところで、光ディスク100の反り量θは
光ディスク100の厚さ(全体厚)tに大きく依存し、
この全体厚tが大きくなるほど反り量θは小さくなる。
図7は光ディスク100の全体厚tと反り量θの関係を
示す図である。図7から、光ディスク100の全体厚t
を1.19mm以上にすることにより、回転数1350
rpmで反り量θが±5.24(mrad)以内、すな
わち±0.3°以内に抑えられることが明らかである。
【0040】次に、光ディスク100の各部の具体的な
寸法例について説明する。図8に、光ディスク100の
各部の直径の好ましい範囲を示す。図8に示されるよう
に光ディスク100の外径DはD=120±0.3m
m、つまり119.7mm以上、120.3mm以下、
またクランピング用穴108の径D1は15〜15.1
mm、クランピングゾーン109の内径D2は22m以
上、外径D3は33mm以下、更に記録領域の内径(非
記録領域の外径)は47.6mm以上、48mm以下、
外径D4は116mm以下にそれぞれ設定される。
【0041】図9に、光ディスク100の各部の厚さを
示す。図9に示すように、光ディスク100の全体厚t
は1.19mm以上、1.32mm以下、基板101、
102の厚さt1は0.58mm以上、0.64mm以
下、保護層105、106の厚さt2は5μm以上、1
0μm以下、接着層107の厚さt3は5μm以上、2
0μm以下、更に反射層103、104の厚さt4は約
0.01μmである。
【0042】なお、図8中の記録領域における光ディス
ク100の全体厚tは、基板101、102、保護層1
05、106、接着層107及び反射層103、104
の厚さの合計(2×t1+2×t2+t3+2×t4)
であり、1.19〜1.32mmの範囲となる。一方、
図8中の非記録領域におけるクランピングゾーン109
の外側の領域は、光ディスク100に記録されている情
報のタイトルその他の表示を行うための0.1〜0.2
mm厚程度のラベルが形成されると予想ため、光ディス
ク100の全体厚tは(2×t1+2×t2+t3+2
×t4)に更にラベルの厚さが加わったものとなり、例
えば1.29〜1.52mmの範囲となる。
【0043】図9に示した数値例から明らかなように、
保護層105、106及び接着層107の厚さt2及び
t3はミクロンのオーダ−、また反射層103の厚さt
4に至ってはオングストロームのオーダ−であり、基板
101、102の厚さt1が光ディスク100の全体厚
tの大部分を占める。しかも、保護層105、106、
接着層107及び反射層103の厚さt2、t3及びt
4は、プロセス上からもあまり厚くすることはできな
い。従って、光ディスク100の全体厚tを大きくする
ことは、基板101、102の厚さt1を大きくするこ
とを意味する。保護層105、106、接着層107及
び反射層103の厚さt2、t3及びt4を実用的な範
囲にした場合に、光ディスク100の反り量θを前述し
た±0.3°の範囲内に収めるのに必要な光ディスク1
00の全体厚tの下限1.19mmを実現するために
は、基板101、102の厚さt1を0.58mm以上
にすればよい。
【0044】また、このように構成された光ディスク1
00では、基板101、102の各々は可撓性を有する
が、光ディスク100全体としては基板101、102
をそれぞれの構成要素として含む第1、第2の情報記録
部材111、112が貼り合わせられることにより、基
板101、102の各々より剛性の高い性質、つまり非
可撓性を有することになる。更に、光ディスク100全
体としては上記のように反り量θが±0.3°の範囲内
にあるが、基板101、102単独では同じ回転数での
反り量が±0.3°の範囲を越える。
【0045】ところで、基板101、102の厚さ(以
下、基板厚という)t1をあまり大きくし過ぎると、光
ディスク100の全体厚tが大きくなるために反り量θ
は小さくなるが、図3中に示した信号処理回路215で
データ識別を行う際のウインドウマージンが低下するこ
とにより、MPEG2デコーダ/コントローラ217に
入力される圧縮動画像情報のエラーレートが増大する。
このため、本発明では前述のように基板厚t1の上限を
0.64mmに設定している。以下、この根拠について
説明する。
【0046】図10は、光ディスク100の基板10
1、102上に形成されるピットの形状を説明するため
の図である。図10に示されるように、ピット10の形
状は台形断面のいわゆるサッカースタジアム形で近似し
ている。ピット10の内壁11は下り勾配の傾斜部とな
っており、底部12はほぼ平坦となっている。13はピ
ット10の光ディスク半径方向(トラック幅方向)の断
面、14は光ディスク円周方向(トラック方向)の断面
であり、Wmはピット10の上部のトラック幅方向の寸
法(上部幅)、Wiはピット10の底部のトラック幅方
向の寸法(底部幅)、hmはピット10の深さ、Zmは
ピット10のトラック方向の長さである。このピット1
0の形状は、反射層103、104上の表面形状に反映
されている。
【0047】図11は、図3に示した光ディスク装置に
より光ディスク100から得られる再生信号を示す図で
あり、公知の回折モデルを用いた計算機シミュレーショ
ンにより求めている。
【0048】光ディスク装置に関するパラメータは、 ・レーザ波長λ :650nm ・対物レンズの開口数NA :0.6 ・ディスク半径方向のビーム充填率:0.58 ・ディスク円周方向のビーム充填率:0.31 と定め、また光ディスク100に関するパラメータは、 ・基板屈折率n :1.58 ・基板厚t1 :0.6mm ・トラックピッチTp :0.72μm ・検出窓幅(ウインドウ幅)Tw :0.12μm ・ピット上部幅Wm :0.35μm ・ピット底部幅Wi :0.20μm ・ピット深さhm :0.2(λ/n) と定めた。
【0049】これらのパラメータは、光ディスク100
上に記録される情報として、RLL(ラン・レングス・
リミテッド)変調符号の(d、k)=(3、17)系
で、かつコードレート(m/n)=4/9の変調符号を
用いるものとする。これは光ディスク100の片面に
4.5Gバイトの情報を記録する記録密度に相当する。
【0050】図11は、上記の変調符号を用いてピット
長記録されている光ディスク100から再生を行った場
合のピットエッジ位置が±0.5Twの範囲における再
生信号の変化を示している。変調符号におけるランレン
グスの制約の下で、ピットエッジ位置が±10Twの範
囲に対応して発生し得る再生信号のパターン(ピットパ
ターン)としては、図11の中央位置(光ビーム位置が
Tw=0の位置)をピットエッジとして、ピッチエッジ
に対応して立ち上がりとなる信号(図で右上がりの信
号)と立ち下がりとなる信号(図で左下がりの信号)が
それぞれ100通り存在する。図11では、これら10
0通りの再生信号を重ねて描いている。また、光ビーム
が集束している注目トラックに隣接する両側のトラック
にピットが無い場合、長いピットがある場合、長いピッ
トの開始端がある場合、長いピットの終了端がある場合
の4通りについても、再生信号を重ねて描いている。更
に、図11は図5で説明したディスク傾斜角φを10m
radとした場合の例を示している。量産性を考えた実
用的な光ディスク装置を設計する場合、このディスク傾
斜角φとして10mrad程度は許容する必要がある。
この場合、本発明では光ディスク100の所定回転数
(1350rpm)での回転時の反り量θを±0.3°
(約±5.24mrad)以内に制限したことにより、
光ヘッドの取り付け角の精度などに対する要求が緩和さ
れる。
【0051】図11では、更に波形等化回路による信号
処理を施した後の再生信号波形にいて示している。図1
2は、図3中の信号処理回路215に含まれる波形等化
回路の構成例を示す図であり、遅延回路20と重み付け
加算のための乗算器30〜34及び加算器35により構
成されたトランスバーサルフィルタ型波形等化回路であ
る。図3のアンプアレー213からの再生信号Siは、
まず遅延回路20に入力される。遅延回路20は複数
段、この例では4段の単位遅延素子21、22、23、
24を縦続接続したものであり、複数個のタップT0、
T1、T2、T3、T4を有する。入力される再生信号
Siがアナログ信号である場合、遅延回路20は例えば
遅延素子、CCD等のようなアナログ信号用ディレイラ
インによって構成される。単位遅延素子21と単位遅延
素子24はτ2の遅延時間を持ち、単位遅延素子22と
単位遅延素子23はτ1の遅延時間を持つ。単位遅延素
子21、22、23、24は、隣接するタップT0、T
1、T2、T3、T4の相互間に位置しているので、そ
の遅延時間(つまり隣接するタップ間の遅延時間)をタ
ップ間隔という。なお、一般的にはτ1=τ2=τに選
ばれる。
【0052】各タップT0、T1、T2、T3、T4か
らの出力信号は、乗算器30、31、32、33、34
によりそれぞれa・(−f2)、a・(−f1)、a・
{1+2(f1+f2)}、a・(−f1)、a・(−
f2)なる係数(これをタップ係数という)が乗じられ
た後に、加算器35により足し合わされて、波形等化さ
れた出力信号Soが得られる。但し、aは0以外の定数
であり、正でも負でもよい。なお、中央のタップT3
(主タップという)からの出力信号に対して乗じるタッ
プ係数は、全タップT0、T1、T2、T3、T4から
の出力信号に対して乗じるタップ係数の合計が1となる
ように、上記a・{1+2(f1+f2)}に選ばれ
る。これは波形等化回路の入力信号(再生信号Si)が
直流の場合に、出力信号Soも直流となって波形等化回
路が単なる増幅率aの直流増幅器とみなせるようにする
ためである。
【0053】この場合、遅延回路20の中央のタップT
2(主タップ)からの出力信号に接続された乗算器32
を通過する信号を主成分と考えると、図12の波形等化
回路はタップT0、T1、T3、T4からの出力信号、
つまり主タップT2からの出力信号の前後±τ1、±
(τ1+τ2)の信号に対して、主タップT2からの出
力信号に対するタップ係数と異なるタップ係数を乗じた
ものを主成分に対する補正量として加えることにより、
再生信号Siの波形等化を行うものと考えることができ
る。なお、このように主タップT2の前後のタップT
0、T1、T3、T4からの出力信号に対して対称的な
値のタップ係数を乗じる理由は、光ディスク100上の
マーク形状や光ヘッドからの光ビームの形状に前後方向
(トラック方向)の対称性、つまり時間軸方向の対称性
があることによる。このような対称性がない場合には、
それに対応して波形等化回路におけるタップ係数の対称
性も崩した方が良好な特性が期待できる場合がある。
【0054】このような波形等化回路を用いて再生信号
を波形等化することにより、以下に示すウインドウマー
ジンを拡大することができる。この場合、波形等化回路
の全体の遅延時間τ1+τ2+τ3+τ4=4Tw、5
つのタップ係数の比を−f2:−f1:{1+2×(f
1+f2)}:−f1:−f2とし、f1=0.04
5、f2=0.03とした。なお、f1、f2の好まし
い範囲は0.01≦f1≦0.05、0.01≦f2≦
0.04、或いは0.03≦f1≦0.07、0.01
5≦f2≦0.04である。
【0055】計算機シミュレーションにより図11に示
したような図を作成することで、動作を保証すべき範囲
の悪条件の下でのマージンを議論することが可能であ
る。この計算は、原理的なモデルは従来からよく知られ
ているものであるが、前記のように様々な条件を変えて
網羅的に大量の計算をする必要があり、そのような計算
によって初めて議論できるものである。
【0056】図11に示したように、再生信号は立上が
り信号、立ち下がり信号ともに3つのグループにまとま
っている。この3つのグループは上から順に、それぞれ
隣接両トラックのパターンにピットがない場合、ピット
の開始端又は終了端がある場合、長いピットがある場合
の信号である。隣接両トラックのパターンがこれら以外
のときには、間を埋める形で信号波形が得られることに
なる。
【0057】図11の横軸の±0.5Twの範囲は、図
3中に示した信号処理回路215内のデータ識別回路に
よりデータ識別を行う際の検出窓幅(ウインドウ幅)に
相当するので、波形等化回路から入力される再生信号の
立上がり位置或いは立ち下がり位置がこの範囲からはみ
出た場合はデータ識別回路で正しいデータ識別が不可能
となり、エラーが発生する。従って、図11のX状の再
生信号群に対してあるしきい値を設定したときに、再生
信号がしきい値を横切る位置は検出窓幅の内側に含まれ
なければ正しい再生はできない。再生信号がしきい値を
横切る位置の変化範囲の幅がジッタに相当し、これを検
出窓幅Twで割った値がウインドウ占有率と呼ばれる量
であり、通常、%で表示される。そして、このウインド
ウ占有率を100%から差し引いた値をウインドウマー
ジンと呼ぶ。この計算では符号間干渉、クロストーク及
びディスク傾斜の影響などが考慮されているが、その他
のレーザ雑音、電子回路などの電気系の雑音及び媒体雑
音などは考慮されていない。システム設計にあたって
は、これらの影響があっても正しく再生されるようにす
るため、ウインドウマージンとして一定以上の値、具体
的には例えば、10%以上を確保しておくことが必要で
ある。
【0058】例えば、本実施形態のようにウインドウ幅
Tw=0.12μmに相当するピット長=0.12μm
で情報が高密度記録されている光ディスク100からλ
=650nm、NA=0.6の光学系を介して情報の再
生を行う場合に、ピットエッジ位置の変動(ジッタ)が
CDのそれに比べて非常に大きく、ウインドウ幅Twは
CDのそれに比べて非常に小さい。従って、レーザ雑
音、電気系の雑音その他の信号劣化要因の全てを考慮し
た場合、10-4以下という光ディスク100からの再生
信号のエラーレートを実現するためには、ウインドウマ
ージンを10%以上にする必要があることが実験的に確
かめられた。
【0059】ここで、前述したように基板厚t1は光デ
ィスク100の反り量θを小さくする上では厚くした方
がよいわけであるが、どこまで厚くしてよいかはウイン
ドウマージンとして10%が確保されるかどうかで決ま
る。すなわち、ウインドウマージンが10%以上となる
範囲まで基板厚t1の上限は許容される。
【0060】図13は、ウインドウマージンの基板厚依
存性を示す図である。基本的には、図11と同じシミュ
レーション計算を基板厚t1を変えて図14に示すよう
に繰り返し計算することにより得られる。この場合、図
12に示した波形等化回路のタップ係数はそれぞれの計
算毎に最適化している。図13から明らかなように、ウ
インドウマージンとして10%以上を確保するために
は、基板厚tを0.64mm以下に抑える必要がある。
これは上述した様々の信号劣化要因や、波形等化回路の
効果まで考慮した、本発明者らによる系統的な解析によ
り初めて明らかになったことである。この場合、光ディ
スク100の全体厚tの上限は、1.32mmとなる。
【0061】上記のように基板厚t1を大きくするとウ
インドウマージンが低下する理由は、基板厚t1を大き
くするに伴い光ディスク100のディスク傾斜に起因し
て基板101、102で発生する光ビームの収差が増大
することによる。すなわち、光ビームの収差が大きくな
ると、光ディスク100の反射層103、104上に集
束される再生用光ビームのスポット径が広がり、サイド
ローブが大きくなるために、クロストーク、すなわち光
ディスク100上の隣接トラック間の再生信号の漏洩量
が増大するからである。
【0062】屈折率1.58、厚さ0.6mmのレンズ
負荷に対し完全に収差の補正がなされた理想的な対物レ
ンズに対して、種々の基板屈折率n、基板厚t1の光デ
ィスク100を用いた場合の収差のrms値を幾何学的
なモデルを用いて計算した。計算の手順は次の通りであ
る。
【0063】まず、近軸光線の焦点を基準として定め、
対物レンズ開口瞳面から基準点へ至る光路長の増減、す
なわち波面収差を開口瞳面の座標の関数として求める。
こうして求まる波面収差には、再生用光ビームのデフォ
ーカスに起因する成分も含まれるが、デフォーカスはフ
ォーカス制御で取り除かれるので、その成分を差し引
き、残差の2乗平均値をrms値として求める。デフォ
ーカス成分の引き去りの具体的処理としては、等位相面
に対するベストフィット球面を最小2乗法により求め、
残差の2乗平均値をrms値として求める数値計算を行
った。
【0064】図15は、この計算結果を示す図であり、
横軸に基板屈折率n、縦軸に基板厚t1をとり、座標平
面上のそれぞれの点における収差のrms値を等高線表
示した。単位はレーザ波長λ(=650nm)の100
0分の1である。図15において、3重丸は対物レンズ
の負荷仕様のポイントで、ここで収差は0になる。基板
屈折率nは基板101、102の材質がポリカーボネイ
トの場合、n=1.58であり、PMMAの場合、n=
約1.49である。これらの結果より、基板屈折率nが
レンズ負荷仕様より小さくなる場合には、基板厚t1を
増加させた方がよいことが分かる。
【0065】図15の太い実線で囲んだ領域は、本発明
の光ディスクに規定される範囲であり、基板屈折率nは
1.45以上、1.65以下の範囲に選ばれ、基板厚t
1は前述した通り、0.58mm以上、0.64mm以
下の範囲に選ばれる。本発明は、上記の発明の実施の形
態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しな
い範囲で種々変形して実施できるのは勿論である。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば次のような効果が得られ
る。上記のように、本発明によれば、所定回転数での光
ディスク全体の反り量や光ディスクの全体厚更には基板
厚を規定することにより、光ディスク自体に起因するエ
ラーレートを10-4以下に抑えることが可能となる。
【0067】従って、本発明によればMPEG2規格に
より記録された圧縮動画像情報を波形等化やエラー訂正
などによる信号処理によるエラーレート低減効果によっ
て、実用上要求される10-20 というエラーレートまで
下げてMPEGデコーダに入力することが可能な光ディ
スク及び光ディスク装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る光ディスクの斜視
図及び断面図。
【図2】 図1に示す光ディスクの変形例。
【図3】 光ディスク装置の構成を示すブロック図。
【図4】 光ディスクの反りについての説明図。
【図5】 光ディスク傾斜についての説明図。
【図6】 光ディスクの半径方向及び円周における反り
量と光ディスクに起因するエラーレートの関係を示す
図。
【図7】 光ディスクの全体厚と反り量との関係を示す
図。
【図8】 光ディスクの各部の直径についての説明図。
【図9】 光ディスクの各部の厚さについての説明図。
【図10】 光ディスク上のピット形状を説明するため
の図。
【図11】 光ディスク上の光ビーム位置と再生信号と
の関係を示す図。
【図12】 図3中の信号処理回路内に含まれる波形等
化回路の構成を示す図。
【図13】 光ディスクの基板の厚さとウインドウマー
ジンとの関係を示す図。
【図14】 光ディスクの基板の厚さに対するウインド
ウ占有率及びウインドウマージンの計算結果を示す図。
【図15】 光ディスクの基板の屈折率と厚さの関係を
収差のrms値をパラメータとして示す図。
【符号の説明】
100…光ディスク 101、102…透光性基板 103、104…反射層 105、106…保護層 107…接着層 108…クランピング用穴 109…クランピングゾーン 111…第1の情報記録部材 112…第2の情報記録部材 200…カートリッジ 201…スピンドルモータ 202…スピンドルモータ駆動回路 203…対物レンズ 204…フォーカスコイル 205…トラッキングコイル 206…LDドライバ 207…LD(半導体レーザ) 208…コリメートレンズ 209…偏光ビームスプリッタ 210…集光レンズ 211…シリンドリカルレンズ 212…光検出器 213…アンプアレー 214…サーボコントローラ 215…信号処理回路 216…ディスクコントローラ 217…MPEG2デコーダ/コントローラ 218…ビデオ信号発生回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大久保 美志 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会社 東芝柳町工場内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスク状の第1の光透過性基板と、前
    記第1の光透過性基板上に設けられた反射層と、前記反
    射層上に設けられた保護層と、を有し、所望の情報を記
    録する第1の部材と、第1面と前記保護層に接着された
    第2面を有する接着層と、前記接着層の第1面に接着さ
    れた少なくとも第2の透過性基板を有する第2の部材と
    を備え、 前記光ディスクの厚さが1.19mm以上であることを
    特徴とする光ディスク。
  2. 【請求項2】 所定回転数での回転時の反り量が±0.
    3°以内であることを特徴とする請求項1記載の光ディ
    スク。
  3. 【請求項3】 前記光ディスクの厚さが1.32mm以
    下であることを特徴とする請求項1記載の光ディスク。
  4. 【請求項4】 ディスク状の第1の光透過性基板と、前
    記第1の光透過性基板上に設けられた反射層と、前記反
    射層上に設けられた保護層と、を有し、所望の情報を記
    録する第1の部材と、第1面と前記保護層に接着された
    第2面を有する接着層と、前記接着層の第1面に接着さ
    れた少なくとも第2の透過性基板を有する第2の部材と
    を備え、 前記第1及び第2の光透過性基板の厚さが0.58mm
    以上、0.64mm以下であることを特徴とする光ディ
    スク。
  5. 【請求項5】 ディスク状の第1の光透過性基板と、前
    記第1の光透過性基板上に設けられた反射層と、前記反
    射層上に設けられた保護層と、を有し、所望の情報を記
    録する第1の部材と、第1面と前記保護層に接着された
    第2面を有する接着層と、前記接着層の第1面に接着さ
    れた少なくとも第2の透過性基板を有する第2の部材と
    を備え、 前記光ディスクは所定回転数での回転時の反り量が±
    0.3°以内であることを特徴とする光ディスク。
  6. 【請求項6】 前記所定の回転数は、1350rpmで
    あることを特徴とする請求項5記載の光ディスク。
  7. 【請求項7】 前記第2の部材は、前記第2の光透過性
    基板上に設けられた反射層と、前記反射層上に設けられ
    た保護層と、を更に有し、所望の情報を記録することを
    特徴とする請求項1、請求項4または請求項5のいずれ
    か1項に記載の光ディスク。
  8. 【請求項8】 少なくとも前記第1の光透過性基板の直
    径は119.7mm以上、120.3mm以下であるこ
    とを特徴とする請求項1、請求項4または請求項5のい
    ずれか1項に記載の光ディスク。
  9. 【請求項9】 少なくとも前記第1の光透過性基板は屈
    折率が1.45以上、1.65以下の材料からなること
    を特徴とする請求項1、請求項4または請求項5のいず
    れか1項に記載の光ディスク。
  10. 【請求項10】 少なくとも前記第1の光透過性基板の
    材料はポリカーボネイト、ポリカーボネイトを含む樹脂
    及びPMMAのいずれかであることを特徴とする請求項
    1、請求項4または請求項5のいずれか1項に記載の光
    ディスク。
  11. 【請求項11】 前記接着層はホットメルト型接着剤か
    らなることを特徴とする請求項1、請求項4または請求
    項5のいずれか1項に記載の光ディスク。
  12. 【請求項12】 前記反射層はアルミニウム膜からなる
    ことを特徴とする請求項1、請求項4または請求項5の
    いずれか1項に記載の光ディスク。
  13. 【請求項13】 前記保護層は光硬化性樹脂からなるこ
    とを特徴とする請求項1、請求項4または請求項5のい
    ずれか1項に記載の光ディスク。
  14. 【請求項14】 少なくとも前記第1の光透過性基板は
    可撓性を有し、前記光ディスクは前記第1の光透過性基
    板より剛性が高いことを特徴とする請求項1、請求項4
    または請求項5のいずれか1項に記載の光ディスク。
  15. 【請求項15】 少なくとも前記第1の光透過性基板
    は、前記所定回転数での回転時の反り量が±0.3°の
    範囲を越えることを特徴とする請求項1、請求項4また
    は請求項5のいずれか1項に記載の光ディスク。
  16. 【請求項16】 ディスク状の第1の光透過性基板と、
    前記第1の光透過性基板上に設けられた反射層と、前記
    反射層上に設けられた保護層と、を有し、所望の情報を
    記録する第1の部材と、第1面と前記保護層に接着され
    た第2面を有する接着層と、前記接着層の第1面に接着
    された少なくとも第2の透過性基板を有する第2の部材
    とを備え、 少なくとも前記第1の光透過性基板の前記所定回転数に
    おける回転時の反り量が、±0.3°の範囲を越え、 前記光ディスクの所定回転数における回転時の反り量が
    ±0.3°以内であることを特徴とする光ディスク。
  17. 【請求項17】 請求項5記載の光ディスクと、前記光
    ディスクを所定回転数で回転させる回転駆動手段と、前
    記光ディスクに対物レンズを介して光ビームを照射する
    光照射手段と、前記光照射手段から前記光ディスクに照
    射された光ビームの反射光を検出する光検出手段と、前
    記光検出手段の出力信号から前記光ディスクに記録され
    た情報に対応した再生信号を得る信号再生手段と、前記
    再生手段により得られる再生信号から前記光ディスクに
    記録された情報を復元する情報復元手段とを備え、 前記光ディスクの前記所定回転数での回転時の反り量を
    含めた、前記光ビームに対する前記光ディスクの傾斜角
    が10mrad以下であることを特徴とする光ディスク
    装置。
  18. 【請求項18】前記信号再生手段は、前記波形等化手段
    により等化された後の再生信号についてデータの識別を
    行うデータ識別手段と、前記再生信号の波形を等化する
    波形等化手段と、を含み、 前記情報復元手段は、前記データ識別手段により得られ
    るデータについてエラー訂正を行うエラー訂正手段と、
    前記エラー訂正手段によりエラー訂正された後のデータ
    を復号して前記光ディスクに記録されている情報を復元
    する復号手段と、を含むことを特徴とする請求項17記
    載の光ディスク装置。
  19. 【請求項19】 前記対物レンズの開口数がほぼ0.
    6、前記光ビームの波長がほぼ650nmであることを
    特徴とする請求項17または請求項18記載の光ディス
    ク装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7283447B2 (en) 2002-08-28 2007-10-16 Kabushiki Kaisha Toshiba Optical disc and optical disc apparatus
EP1607953A4 (en) * 2003-03-25 2008-04-09 Ricoh Kk OPTICAL RECORDING MEDIUM, MANUFACTURING METHOD AND RECORDING / REPRODUCTIVE METHOD
JP2011204354A (ja) * 2011-07-12 2011-10-13 Toshiba Corp 光ディスクとその記録再生装置

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