JPH08274491A - 電波吸収体 - Google Patents

電波吸収体

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JPH08274491A
JPH08274491A JP9423095A JP9423095A JPH08274491A JP H08274491 A JPH08274491 A JP H08274491A JP 9423095 A JP9423095 A JP 9423095A JP 9423095 A JP9423095 A JP 9423095A JP H08274491 A JPH08274491 A JP H08274491A
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秀明 渡辺
Fujirou Shimano
不二郎 島野
Kiyonobu Abe
精順 阿部
Yasuo Hashimoto
康雄 橋本
Kenichi Ichihara
謙一 市原
Takashi Tanaka
隆 田中
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TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 マイクロ波からミリ波まで広い周波数範囲で
高性能な吸収特性を有する電波吸収体を提供する。 【構成】 誘電損失材料からなる四角錐形状の突出部を
複数配列して構成された基盤吸収体(11、41)と、
基盤吸収体(11、41)の各突出部間に設けられてお
り、電波到来方向の形状がくさび形状又は四角錐形状で
あり誘電損失材料からなる吸収体素子(12、42)と
を備えており、吸収体素子(12、42)の構成材料の
複素比誘電率の実数部をεr2′、虚数部をεr2″とした
とき、2GHzにおいて、εr2′≦1.8、εr2″≦
0.4と設定し、100GHzにおいて、εr2′≦1.
3、0.03≦εr2″≦0.2と設定している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電波吸収体、特に電波
暗室用の電波吸収体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年無線LAN等のデータ通信分野をは
じめとして各種通信分野においてミリ波帯の利用が活発
化してきており、それに伴い、従来から利用されている
マイクロ波帯に加えてミリ波帯においても使用可能な電
波暗室が求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】各種通信分野において
評価設備として使用される電波暗室は、高精度の計測を
行うことを目的としているため、高性能な無反射特性が
要求されている。従って、この電波暗室に使用される電
波吸収体についても高性能な吸収特性が要求される。こ
の要求される吸収特性とは、電波暗室の使用目的によっ
ても異なるが、一般には、マイクロ波帯では反射減衰量
40dB以上、ミリ波帯では反射減衰量50dB以上で
ある。
【0004】現状の電波暗室用の電波吸収体は、マイク
ロ波帯以下の周波数を対象としており、ミリ波帯まで含
めた設計は行われていない。従って従来の電波吸収体を
使った場合、材質及び形状に起因する表面反射によって
ミリ波帯では吸収特性の低下が生じてしまい、マイクロ
波帯で50dB以上の電波吸収特性を有するものが、ミ
リ波帯では43dB程度に低下してしまうことが報告さ
れている。その結果、ミリ波帯で高性能な電波暗室を得
ることは非常に困難であった。
【0005】本発明は、マイクロ波帯で40dB以上、
ミリ波帯で50dB以上の反射減衰量を有する広帯域高
性能な電波吸収体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明によれ
ば、誘電損失材料からなる四角錐形状の突出部を複数配
列して構成された第1の電波導入部と、この第1の電波
導入部の各突出部間に設けられており、電波到来方向の
形状がくさび形状又は四角錐形状であり誘電損失材料か
らなる第2の電波導入部とを備えており、
【数3】
【数4】 としたとき、2GHzにおいて εr2′≦1.8 εr2″≦0.4 であり、100GHzにおいて εr2′≦1.3 0.03≦εr2″≦0.2 である電波吸収体が提供される。
【0007】マイクロ波帯において高性能な吸収特性を
有する四角錐形状の複数の突出部からなる第1の電波導
入部(以下基盤吸収体と称する)の谷間部分にくさび形
状又はピラミッド形状の低誘電率、低損失材料からなる
第2の電波導入部(以下吸収体素子と称する)を挿入し
て吸収体を構成することにより、マイクロ波からミリ波
まで広い周波数範囲で高性能な吸収特性が得られる。
【0008】ミリ波帯においては、波長がマイクロ波帯
と比較して短くなるためより電波の直進性が高まり、基
盤吸収体のみの場合は、谷間部分で電波が多重反射を繰
り返してその一部が吸収体前面に反射するが、吸収体素
子を基盤吸収体の谷間部分に挿入することにより、基盤
吸収体の谷間部分の多重反射成分が吸収体素子で吸収さ
れ、その結果、吸収体前面への反射が抑制される。ただ
し、このように吸収体素子を基盤吸収体の谷間部分に挿
入する技術は、実開平2−67699号公報等により公
知である。
【0009】本発明では、吸収体素子を構成する誘電損
失材料の2GHzにおける複素比誘電率の実数部εr2
を1.8以下としており、虚数部εr2″を0.4以下と
しているため、吸収体素子のマイクロ波帯での影響を少
ないものとしている。このように基盤吸収体の谷間部分
に挿入された吸収体素子の誘電率が小さいため、マイク
ロ波帯においては、電波的にはほとんど影響を与えな
い。従ってマイクロ波帯での吸収特性は、基盤吸収体の
特性がそのまま反映されるので高性能な特性が実現され
る。
【0010】また、吸収体素子を構成する誘電損失材料
の100GHzにおける複素比誘電率の実数部εr2′を
1.3以下としており、虚数部εr2″を0.03以上で
かつ0.2以下としているため、ミリ波帯での電波が十
分に減衰されかつ反射が抑えられ、ミリ波帯で50dB
以上の反射減衰量という高性能な特性が実現される。
【0011】また、基盤吸収体が四角錐形状であるた
め、電波の偏波による吸収特性の方向性がない。
【0012】さらに、四角錐形状の長さ方向に垂直な断
面積の長さ方向に対する変化率を一般の四角錐の変化率
である2乗よりも高次の変化率、例えば2.5乗又は3
乗とすることが好ましい。これによって、ミリ波帯での
吸収特性を向上させることができる。
【0013】
【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。図1は本発明の電波吸収体の一実施例の構成を概略
的に示す斜視図である。
【0014】同図において、10は平板形状の基台であ
り、この基台10上に四角錐形状の複数の突出部からな
る基盤吸収体(本発明の第1の電波導入部に相当する)
11が基台10と一体となるように固着(本実施例では
接着)されている。基盤吸収体11の各突出部間には電
波到来方向の形状が四角錐形状(ピラミッド形状)であ
る吸収体素子(本発明の第2の電波導入部に相当する)
12がそれぞれ一体的に設けられている。
【0015】基台10、基盤吸収体11、及び吸収体素
子12は、本実施例においては共に同種の誘電損失材料
で形成されている。しかしながら、これらを互いに異な
る誘電率の誘電損失材料で形成してもよい。
【0016】本実施例では、誘電損失材料として、カー
ボン粉末を混入した発泡ポリエチレンが用いられてい
る。誘電損失材料としてはその他に、カーボン粉末を混
入した発泡ポリウレタン、カーボン液中に含浸した発泡
ポリウレタン、又は粒子の表面にカーボンをコーティン
グした発泡ポリスチロール等が適用可能である。
【0017】また、本実施例では、高さが50mmの基
台10を用い、基盤吸収体11の突出部としては高さ2
50mmの四角錐形状吸収体を用いており、吸収体素子
12としては高さ150mmの四角錐形状のものを用い
ている。
【0018】本実施例では、基盤吸収体11を構成する
材料の2GHzにおける複素比誘電率は、実数部εr1
が2.16、虚数部εr1″が1.76である。また、吸
収体素子12を構成する材料の2GHzにおける複素比
誘電率は、実数部εr2′が1.35、虚数部εr2″が
0.08であり、100GHzにおける複素比誘電率は
実数部εr2′が1.11、虚数部εr2″が0.05であ
る。
【0019】本実施例の電波吸収体の2GHz及び10
0GHzにおける垂直入射での吸収性能として、2GH
zで44dB以上、100GHzで54dB以上の吸収
性能が得られている。
【0020】図2は、基盤吸収体11の突出部の変更態
様を表す斜視図である。基盤吸収体11の突出部は、ピ
ラミッド形状であるが、そのテーパー形状(高さに対す
る断面積変化で表す)を従来の場合と同様に2乗のテー
パー変化率としてもよいが、2乗よりも高次の変化率、
例えば2.5乗又は3乗とすることによってより優れた
吸収特性を得ることができる。図2の例では、テーパー
変化率が3乗となっている。
【0021】一般に、ピラミッドの1山の単位寸法(以
下セルサイズと称する)の波長に対する割合(セルサイ
ズ/波長)が大きくなるに従って電波吸収体高さ方向に
対する等価比誘電率が変化し反射減衰量が低下する可能
性がある。このため、2乗よりも高次のテーパー変化率
とすることによって、このような高い周波数で生じるピ
ラミッド高さに対する等価比誘電率の変化が改善され
る。図3は、100GHzにおける基盤吸収体の突出部
のテーパー形状の変化率に対する反射減衰量を表す特性
図である。同図から、2.5乗の場合に反射減衰量が約
3dB向上していることがわかる。
【0022】図4は本発明の電波吸収体の他の実施例の
構成を概略的に示す斜視図である。
【0023】同図において、40は平板形状の基台であ
り、この基台40上に四角錐形状の複数の突出部からな
る基盤吸収体(本発明の第1の電波導入部に相当する)
41が基台40と一体となるように固着(本実施例では
接着)されている。基盤吸収体41の各突出部間には電
波到来方向の形状がくさび形状である吸収体素子(本発
明の第2の電波導入部に相当する)42がそれぞれ一体
的に設けられている。
【0024】基台40、基盤吸収体41、及び吸収体素
子42は、本実施例においては共に同種の誘電損失材料
で形成されている。しかしながら、これらを互いに異な
る誘電率の誘電損失材料で形成してもよい。
【0025】本実施例では、誘電損失材料として、カー
ボン粉末を混入した発泡ポリエチレンが用いられてい
る。誘電損失材料としてはその他に、カーボン粉末を混
入した発泡ポリウレタン、カーボン液中に含浸した発泡
ポリウレタン、又は粒子の表面にカーボンをコーティン
グした発泡ポリスチロール等が適用可能である。
【0026】また、本実施例では、高さが50mmの基
台40を用い、基盤吸収体41の突出部としては高さ3
00mmの四角錐形状吸収体を用いており、吸収体素子
42としては高さ150mmのくさび形状のものを用い
ている。基盤吸収体41の突出部を図2に示すように、
2乗よりも高次のテーパー変化率、例えば2.5乗又は
3乗のテーパー形状としてもよい。
【0027】本実施例では、基盤吸収体41を構成する
材料の2GHzにおける複素比誘電率は、実数部εr1
が2.16、虚数部εr1″が1.76である。吸収体素
子42を構成する材料の2GHzにおける複素比誘電率
は、実数部εr2′が1.35、虚数部εr2″が0.08
であり、100GHzにおける複素比誘電率は実数部ε
r2′が1.11、虚数部εr2″が0.05である。
【0028】本実施例の電波吸収体の2GHz及び10
0GHzにおける垂直入射での吸収性能として、2GH
zで43dB以上、100GHzで54dB以上の吸収
性能が得られている。
【0029】図5〜図8は、本発明の電波吸収体の反射
減衰量が、吸収体素子を構成する材料の2GHzにおけ
る複素比誘電率の実数部εr2′、虚数部εr2″、100
GHzにおける複素比誘電率の実数部εr2′、及び虚数
部εr2″の変化に対してどのように変化するかを表わし
ている。
【0030】これらの図からも明らかのように、吸収体
素子12、42を構成する誘電損失材料の2GHzにお
ける複素比誘電率の実数部εr2′を1.8以下、虚数部
εr2″を0.4以下とすることにより、マイクロ波帯で
の吸収体素子12、42の電波的影響を少なくしてい
る。その結果、マイクロ波帯での吸収特性は、基盤吸収
体11、41の特性がそのまま反映されるので2GHz
で40dB以上という高性能な吸収特性が実現される。
【0031】一方、吸収体素子12、42を構成する誘
電損失材料の100GHzにおける複素比誘電率の実数
部εr2′を1.3以下、虚数部εr2″を0.03以上か
つ0.2以下とすることにより、ミリ波帯である100
GHzで50dB以上の吸収特性が得られる。
【0032】以上述べた実施例は全て本発明を例示的に
示すものであって限定的に示すものではなく、本発明は
他の種々の変形態様及び変更態様で実施することができ
る。従って本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均等
範囲によってのみ規定されるものである。
【0033】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、電波吸収体は、誘電損失材料からなる四角錐形状の
突出部を複数配列して構成された第1の電波導入部と、
第1の電波導入部の各突出部間に設けられており、電波
到来方向の形状がくさび形状又は四角錐形状であり誘電
損失材料からなる第2の電波導入部とを備えており、第
2の電波導入部の構成材料の複素比誘電率の実数部をε
r2′、虚数部をεr2″としたとき、2GHzにおいて、
εr2′≦1.8、εr2″≦0.4と設定し、100GH
zにおいて、εr2′≦1.3、0.03≦εr2″≦0.
2と設定しているため、マイクロ波からミリ波まで広い
周波数範囲で高性能な吸収特性を有している。従って、
本発明の電波吸収体を電波暗室に用いることによりマイ
クロ波帯からミリ波帯をカバーする高性能な電波暗室が
実現可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電波吸収体の一実施例の構成を概略的
に示す斜視図である。
【図2】基盤吸収体の突出部の変更態様を表す斜視図で
ある。
【図3】基盤吸収体の突出部のテーパー形状の変化率に
対する反射減衰量を表す特性図である。
【図4】本発明の電波吸収体の他の実施例の構成を概略
的に示す斜視図である。
【図5】本発明の電波吸収体の反射減衰量が吸収体素子
を構成する材料の2GHzにおける複素比誘電率の実数
部εr2′に対してどのように変化するかを示す特性図で
ある。
【図6】本発明の電波吸収体の反射減衰量が吸収体素子
を構成する材料の2GHzにおける複素比誘電率の虚数
部εr2″に対してどのように変化するかを示す特性図で
ある。
【図7】本発明の電波吸収体の反射減衰量が吸収体素子
を構成する材料の100GHzにおける複素比誘電率の
実数部εr2′に対してどのように変化するかを示す特性
図である。
【図8】本発明の電波吸収体の反射減衰量が吸収体素子
を構成する材料の100GHzにおける複素比誘電率の
虚数部εr2″に対してどのように変化するかを示す特性
図である。
【符号の説明】
10、40 基台 11、41 基盤吸収体 12、42 吸収体素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 康雄 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 市原 謙一 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 田中 隆 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電損失材料からなる四角錐形状の突出
    部を複数配列して構成された第1の電波導入部と、該第
    1の電波導入部の各突出部間に設けられており、電波到
    来方向の形状がくさび形状又は四角錐形状であり誘電損
    失材料からなる第2の電波導入部とを備えており、前記
    第2の電波導入部の構成材料の複素比誘電率 【数1】 を 【数2】 としたとき、2GHzにおいて εr2′≦1.8 εr2″≦0.4 であり、100GHzにおいて εr2′≦1.3 0.03≦εr2″≦0.2 であることを特徴とする電波吸収体。
  2. 【請求項2】 前記第1の電波導入部における突出部の
    四角錐形状の長さ方向に垂直な断面積の長さ方向に対す
    る変化率を、2乗よりも高次の変化率としたことを特徴
    とする請求項1に記載の電波吸収体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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