JPH08276597A - 記録ヘッド用板状基体およびその製造方法ならびに前記記録ヘッド用板状基体を用いた記録ヘッドとこれを搭載する液体噴射記録装置 - Google Patents

記録ヘッド用板状基体およびその製造方法ならびに前記記録ヘッド用板状基体を用いた記録ヘッドとこれを搭載する液体噴射記録装置

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JPH08276597A
JPH08276597A JP7103023A JP10302395A JPH08276597A JP H08276597 A JPH08276597 A JP H08276597A JP 7103023 A JP7103023 A JP 7103023A JP 10302395 A JP10302395 A JP 10302395A JP H08276597 A JPH08276597 A JP H08276597A
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JP
Japan
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recording head
substrate
photoresist
plate
shaped substrate
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Application number
JP7103023A
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English (en)
Inventor
Katsura Fujita
桂 藤田
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
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Publication of JPH08276597A publication Critical patent/JPH08276597A/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14016Structure of bubble jet print heads
    • B41J2/14088Structure of heating means
    • B41J2/14112Resistive element
    • B41J2/14129Layer structure
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/13Heads having an integrated circuit

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  • ing And Chemical Polishing (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 テーパー状のスルーホールを形成する工程を
改善して歩留まりを向上させる。 【構成】 基板11はバイポーラトランジスタを内蔵す
るもので、その表面は絶縁のための層間膜12で覆われ
ており、層間膜12のテーパー状のスルーホール12a
によって図示しない電気熱変換素子とバイポーラトラン
ジスタが接続される。スルーホール12aは、層間膜1
2にフォトレジスト13を塗布し、これを水蒸気雰囲気
に接触させながら加熱することでフォトレジスト13に
溶媒水分濃度勾配を発生させたうえでフォトレジスト1
3にテーパー状の開口13aをパターニングし、層間膜
12の露出部分をエッチングすることで形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、ファクシミ
リ、ワードプロセッサやホストコンピュータの出力用プ
リンタ、ビデオ出力用プリンタ等に用いられる液体噴射
記録装置の記録ヘッド用板状基体およびその製造方法な
らびに前記記録ヘッド用板状基体を用いた記録ヘッドと
これを搭載する液体噴射記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液体噴射記録装置の記録ヘッド用板状基
体は、単結晶のシリコン基板上に電気熱変換素子アレイ
を設けたもので、各電気熱変換素子を選択的に駆動する
ためのトランジスタアレイ等の駆動回路は、別のシリコ
ン基板上に形成されてフレキシブルケーブルまたはワイ
ヤードボンディングによって各電気熱変換素子に電気接
続されるか、あるいは、電気熱変換素子アレイを配設す
るシリコン基板の内部に一体的に形成される。
【0003】特に電気熱変換素子アレイを搭載するシリ
コン基板の内部に駆動用のトランジスタアレイを配設し
た駆動回路搭載型の記録ヘッド用板状基体は、例えば特
開昭57−72867号公報に開示されているように、
長寿命化や量産性の向上等に大きく役立つという点で画
期的であり、最近ではこれが主流になりつつある。
【0004】駆動回路搭載型の記録ヘッド用板状基体
は、図17に示すように、単結晶のシリコン基板100
1の所定の部位にN型半導体のエピタキシャル領域10
04、一対のN型コレクタ領域1007およびP型半導
体のベース領域1008、高濃度N型半導体のエミッタ
領域1010等からなるバイポーラトランジスタ103
0のアレイを形成し、その表面全体を蓄熱層1021に
よって覆ったうえで蓄熱層1021にスルーホールを設
けて電極1012〜1014を形成し、続いて蓄熱と電
気的絶縁を兼ねた酸化シリコンの層間膜1022を被着
させ、その上に、発熱抵抗層1023とアルミニウムの
配線電極1024からなる電気熱変換素子のアレイをリ
ソグラフィによって形成したものである。
【0005】配線電極1024の中断部分から露出する
発熱抵抗層1023が電気熱変換素子の発熱部1020
を構成し、また、配線電極1024の端部は、層間膜1
022に設けられたテーパー状のスルーホール1028
によってコレクタ・ベース共通電極1012とエミッタ
電極1013に接続される。
【0006】電気熱変換素子アレイやトランジスタアレ
イを含む板状基体1000の表面のほぼ全域が主に電気
的絶縁のための第1の保護層1025によって覆われて
おり、また、インク等の記録液に対する耐キャビテーシ
ョン性を必要とする部分にはさらに第2の保護層102
6が積層される。
【0007】記録ヘッドは、このようにバイポーラトラ
ンジスタ1030のアレイと電気熱変換素子のアレイを
同一シリコン基板1001に形成した記録ヘッド用板状
基体1000と、その上に吐出口(オリフィス)や液流
路を形成する図示しないノズル壁等と、その上を閉塞す
る天板によって構成される。
【0008】各電気熱変換素子の配線電極1024をバ
イポーラトランジスタ1030の電極1012,101
3に接続するためのスルーホール1028がテーパー状
である理由は、層間膜1022の膜厚が一般的に1.0
〜1.5μmであり、これに対して配線電極1024の
厚さは0.5μm程度であるから、2〜3倍の膜厚の層
間膜1022のスルーホール1028におけるステップ
カバレージを良好にするにはスルーホール1028の側
面に35〜55度の傾斜を必要とするためである。
【0009】従来、層間膜1022のスルーホール10
28は以下の工程によって形成されている。まず、前述
のように蓄熱層1021とこれから露出する各電極10
12〜1014の表面を覆う膜厚1.0〜1.5μmの
酸化シリコンの層間膜1022に2.5〜3.0μm程
度のフォトレジストを被着させたうえで、スルーホール
1028を設ける部分(開口部)のみを露光し、アルカ
リ現像液に接触させて露光部分を除去し、250℃の比
較的高温でポストベークを行なう。このような高温でポ
ストベークを行なうことで、層間膜1022とその表面
に残存するフォトレジストの密着性を強化するととも
に、フォトレジストを一時的に軟化させて、パターニン
グされたフォトレジストの開口を側面が34〜55度で
傾斜したテーパー状の穴に変形させる。
【0010】次いで、フッ素系ガスによってフォトレジ
ストの開口から露出する層間膜1022のドライエッチ
ング処理を行なう。このとき、Arガス800SCC
M、CF4 ガス40SCCM、CHF3 ガス30SCC
MおよびO2 ガス10SCCM等を添加してドライエッ
チング処理のレートを向上させる。
【0011】フォトレジストの開口部の側面は、前述の
ように35〜55度の傾斜を有するため、開口部に接触
するエッチングガスの一部が傾斜した側面に沿って流動
し、層間膜1022に形成されるスルーホール1028
はフォトレジストの開口部の側面の傾斜に倣って35〜
55度の傾斜を有するテーパー状のスルーホールとな
る。
【0012】ドライエッチング終了後は、O2 プラズマ
を180秒間照射し、有機溶媒を用いてフォトレジスト
を除去する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の技術によれば、層間膜にテーパー状のスルーホールを
形成する工程において、前述のように、250℃の高温
でフォトレジストのポストベークを行なうとフォトレジ
ストが著しく硬化し、その内部に強固なクロスリンクが
生じる。このために、ドライエッチング終了後に残存す
るフォトレジストを除去するときにはO2 プラズマ処理
と有機溶媒による洗浄処理を併用するが、高温のポスト
ベークによって硬化したフォトレジストを完全に除去す
ることが困難で、製品の歩留まりが極めて低いという未
解決の課題がある。
【0014】本発明は、上記従来の技術の有する問題点
に鑑みてなされたものであり、電気熱変換手段とその駆
動回路を電気接続するために絶縁層にテーパー状のスル
ーホールを形成する工程が極めて簡単であり、該工程に
おいて残存するフォトレジストのために著しく歩留りが
低下するおそれもない記録ヘッド用板状基体およびその
製造方法ならびに前記記録ヘッド用板状基体を用いた記
録ヘッドとこれを搭載する液体噴射記録装置を提供する
ことを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の記録ヘッド用板
状基体は、絶縁層とその下に配設された駆動回路を有す
る基板と、該基板の前記絶縁層の表面に被着された電気
熱変換手段を備えており、前記絶縁層に形成された少な
くとも1個のテーパー状のスルーホールによって前記電
気熱変換手段が前記駆動回路に電気接続されている記録
ヘッド用板状基体であって、前記スルーホールが、前記
絶縁層にフォトレジストを被着させ膜厚方向に所定の溶
媒水分濃度勾配を発生させたうえで前記フォトレジスト
に開口をパターニングする工程と、パターニングされた
フォトレジストの開口を通して前記絶縁層をエッチング
する工程を有するリソグラフィによって形成されたもの
であることを特徴とする。
【0016】また本発明の記録ヘッド用板状基体の製造
方法は、絶縁層とその下に配設された駆動回路を有する
基板と、該基板の前記絶縁層の表面に被着された電気熱
変換手段を備えており、前記絶縁層に形成された少なく
とも1個のテーパー状のスルーホールによって前記電気
熱変換手段が前記駆動回路に電気接続されている記録ヘ
ッド用板状基体の製造方法であって、前記スルーホール
を形成する工程が、前絶縁層にフォトレジストを被着さ
せその表面を水分または溶媒の蒸気を含む気体に接触さ
せながら前記基板を加熱して前記フォトレジストの膜厚
方向に所定の溶媒水分濃度勾配を発生させたうえで前記
フォトレジストに開口をパターニングする工程と、パタ
ーニングされたフォトレジストの開口を通して前記絶縁
層をエッチングする工程を有することを特徴とする。
【0017】水分の濃度が80〜90%であるとよい。
【0018】また、溶媒の蒸気の濃度が50〜90%で
あるとよい。
【0019】100〜120℃に加熱されたホットプレ
ート上で基板を加熱するとよい。
【0020】フォトレジストの表面を水分または溶媒の
蒸気を含む気体に接触させながら基板を加熱する替わり
に、該基板を加熱したうえでこれを温水に浸してもよ
い。
【0021】温水の温度が60〜80℃であるとよい。
【0022】
【作用】絶縁層にスルーホールを形成するに際して、ま
ず絶縁層にフォトレジストを塗布し、フォトレジストの
表面を水分または溶媒の蒸気を含む気体に接触させなが
ら100〜120℃のホットプレート上で基板を加熱し
てフォトレジストのプリベーク処理を行なったうえで、
フォトレジストの所定の開口部を露光し、露光された部
分を現像処理等によって除去する。前記加熱処理におい
てフォトレジストの表面が水分または溶媒の蒸気を含む
気体に接触しているために、加熱によってフォトレジス
トの内部から表面へ拡散する水分や溶媒の気化が抑制さ
れ、フォトレジストの表面に近づく程フォトレジスト内
の溶媒や水分の濃度が高くなる溶媒水分濃度勾配が発生
する。露光後の現像処理においてはフォトレジストの溶
媒水分濃度が高い程フォトレジストの溶解速度が大であ
るから、現像処理によってフォトレジストにパターニン
グされる開口はフォトレジストの表面に近い程大きい開
口寸法を有するテーパー状となる。このようなテーパー
状の開口から露出する絶縁層を速いレートでエッチング
することで、フォトレジストの開口のテーパー形状に倣
ったテーパー状のスルーホールを得ることができる。基
板の加熱処理は前述のように比較的低温で行なわれるた
め、フォトレジストに開口をパターニングしたうえで基
板を250℃近い高温に加熱してフォトレジストを一時
的に軟化させることで開口をテーパー状に変形させる方
法に比べて、フォトレジストが硬化しすぎるおそれがな
い。従って、エッチング後にフォトレジストを完全に除
去するのが容易であり、残存するフォトレジストのため
に製品の歩留りが著しく低下するおそれはない。
【0023】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0024】図1の(a)〜(e)は第1実施例による
記録ヘッド用板状基体の製造方法において、蓄熱層と駆
動回路であるバイポーラトランジスタの各電極部を覆う
絶縁層である層間膜にスルーホールを形成する工程を示
すものである。
【0025】まず、図1の(a)に示すように、公知の
方法で形成されたバイポーラトランジスタとこれを覆う
蓄熱層を有し、Al,Al−SiあるいはAl−Cu等
からなる各電極部が蓄熱層から露出した状態の基板11
の表面にP−SiONの層間膜12を被着させ、該層間
膜12をHMDS処理後、その表面に図1の(b)に示
すようにポジ型のフォトレジスト13をスピナーによっ
て塗布し、100〜120℃のホットプレートP1 上で
基板11を加熱し、フォトレジスト13のプリベーク処
理を行なう。このとき、周囲を水分を含む気体である水
蒸気雰囲気(湿度80〜90%)に保つことで、フォト
レジスト13の表面からの水分や溶媒の発散を抑制す
る。
【0026】プリベーク処理中、フォトレジスト13は
ホットプレートP1 によって下方から加熱されるため、
フォトレジスト13の水分や溶媒が表面に向って拡散す
るが、前述のようにフォトレジスト13の表面は高湿度
の水蒸気雰囲気に保たれているためにフォトレジスト1
3の表面からの水分や溶媒の発散が抑制され、その結
果、フォトレジスト13の表面に近い程溶媒や水分の濃
度が高くなる溶媒水分濃度勾配がフォトレジスト13の
膜厚方向に生じる。
【0027】続いて、図1の(c)に示すようにマスク
1 をフォトレジスト13の表面にかぶせて紫外線を照
射し、フォトレジスト13の所定の部分を露光する。こ
のときの露光エネルギーはEth(自然光)の約16倍
程度である。
【0028】次いで、図1の(d)に示すようにアルカ
リ溶液(TMAH2.38%)を用いて現像処理を行な
い、フォトレジスト13の露光部分を溶解して開口13
aを形成する。アルカリ溶液によるフォトレジスト13
の溶解速度は比較的大であり、しかも、フォトレジスト
13の溶媒水分濃度が高いほど増大する傾向がある。
【0029】前述のプリベーク処理によってフォトレジ
スト13の溶媒水分濃度は表面に近い程高くなってお
り、従ってフォトレジスト13の表面に近い程溶解速度
が速いため、現像処理によってフォトレジスト13に形
成される開口13aは全体的に露光部分より大きく、し
かも側面13bがフォトレジスト13の膜厚方向に対し
て略35〜55度傾斜したテーパー状となる(図2参
照)。
【0030】このようにしてフォトレジスト13に開口
13aをパターニングし、続いて130〜150℃でポ
ストベーク処理したのち、フォトレジスト13の開口1
3aに露出する層間膜12をエッチングガスに接触さ
せ、スルーホール12aを形成する。エッチングガス
は、F4 ガス30〜40SCCM、HF3 ガス30〜4
0SCCM、O2 ガス10SCCMを添加したもので、
エッチング条件は、真空圧1.5〜2.0Torr、電
源電圧500Wであった。
【0031】このようにエッチングガスにO2 ガスを添
加すると、層間膜12の露出部分のみならずその周囲の
フォトレジスト13もエッチングされ、開口13aが徐
々に拡大する。フォトレジスト13の開口13aは前述
のようにテーパー状であり、しかもエッチングの進行と
ともに拡大するため、層間膜12に形成されるスルーホ
ール12aはフォトレジスト13の開口13aの側面1
3bの傾斜に倣った傾斜角略30〜50度のテーパー状
となる。
【0032】エッチング終了ののちに公知の方法でフォ
トレジスト13を除去し、図1の(e)に示すようなス
ルーホール12aを有する層間膜12を得る。
【0033】上記の工程において、フォトレジストをパ
ターニングしたのちのポストベーク処理は130〜15
0℃と比較的低温で行なわれるため、フォトレジストの
内部に強固なクロスリンクが発生しフォトレジストが硬
化しすぎるおそれはない。従って従来例のようにエッチ
ング後のフォトレジスト除去が不完全になり、このため
に製品の歩留まりが低下するのを防ぐことができる。
【0034】図3の(a)〜(e)は第1実施例の一変
形例によるテーパー状のスルーホール形成工程を示す。
これは、図3の(b)に示すプリベーク処理においてフ
ォトレジスト23の表面を水蒸気雰囲気に保つ替わり
に、フォトレジスト23の溶媒と同種の溶媒、例えばE
CA(エチルセルソルブアセテート)、MMP(メトキ
シメトキシプロピオネート)、PGMEA(プロピレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート)、PGME
(プロピレングリコールモノメチルエーテル)、EP
(エチルピルベート)、EL(エチルラクテート)等の
溶媒の蒸気を含む気体である溶媒蒸気の雰囲気に保つも
ので、蒸気の濃度は50〜90%とする。本変形例は、
プリベーク処理後のフォトレジスト23の溶媒水分濃度
勾配を、使用する溶媒の種類によって変化させることが
できるという利点を有する。
【0035】図4の(a)〜(f)は第2実施例による
スルーホール形成工程を示す。これは、図4の(b)に
示すホットプレートP2 を用いたプリベーク処理を湿度
35%程度の大気の雰囲気で行ない、続いて図4の
(c)に示すように、60〜80℃の温水H2 にフォト
レジスト33と層間膜32を積層した基板31を0.5
〜1分間浸すことで、フォトレジスト33の表面に水分
を吸収させるものである。このようにして水分を吸収し
たフォトレジスト33は第1実施例と近似した溶媒水分
濃度勾配を有し、図4の(d)に示す露光に続いて現像
処理を行なうと、図4の(e)に示すようなテーパー状
の開口33aが形成され、これから露出する層間膜32
をエッチングしてスルーホール32aを得る。その他の
点は第1実施例と同様であるので説明は省略する。
【0036】次に第1、第2実施例による記録ヘッド用
板状基体90の全体構造を図5に基づいて説明する。こ
れは、P型シリコン基板901の所定の部位にN型エピ
タキシャル領域904、一対のN型コレクタ領域907
およびP型ベース領域908、高濃度N型エミッタ領域
910等からなるバイポーラトランジスタ930のアレ
イを形成し、その表面全体を蓄熱層921によって覆っ
たうえで蓄熱層921にスルーホールを設けて電極91
2〜914を形成し、続いて蓄熱と電気的絶縁を兼ねた
酸化シリコンの層間膜922を被着させ、その上に発熱
抵抗層923とアルミニウムの配線電極924からなる
電気熱変換手段である電気熱変換素子のアレイをリソグ
ラフィによって形成したものである。
【0037】配線電極924の中断部分から露出する発
熱抵抗層923が電気熱変換素子の発熱部920を構成
し、また、配線電極924の端部は、層間膜922に設
けられたテーパー状のスルーホール928によってコレ
クタ・ベース共通電極912とエミッタ電極913に接
続される。
【0038】電気熱変換素子アレイやトランジスタアレ
イを配設した表面全体が主に電気的絶縁のための第1の
保護膜925によって覆われており、また、インク等の
記録液に対する耐キャビテーション性を必要とする部分
にはさらに第2の保護膜926が積層される。
【0039】記録ヘッド用板状基体90の層間膜922
が前述の層間膜12,32であり、これを被着させる前
の状態が前述の基板11,31に相当し、層間膜922
に設けられたスルーホール928が層間膜12,32の
スルーホール12a,32aに相当する。
【0040】次に、図5の記録ヘッド用板状基体90の
製造方法を説明する。
【0041】図6に示すように、P型シリコン基板90
1(不純物濃度1×1012〜1×1016cm-3程度)の
表面に、8000Å程度のシリコン酸化膜を形成したの
ち、各セル(各バイポーラトランジスタ930)のN型
コレクタ埋込領域902を形成する部分のシリコン酸化
膜をフォトリソグラフィーにより除去した。新たにシリ
コン酸化膜を形成したのち、N型不純物(たとえば、
P,Asなど)をイオン注入し、熱拡散により不純物濃
度1×1015cm-3以上のN型コレクタ埋込領域902
を厚さ2〜60μmほど形成し、シート抵抗が30Ω/
□以下の低抵抗となるようにした。続いて、P型アイソ
レーション埋込領域903を形成する領域のシリコン酸
化膜を除去し、新たに1000Å程度のシリコン酸化膜
を形成したのち、P型不純物(たとえば、Bなど)をイ
オン注入し、熱拡散により不純物濃度1×1015〜1×
1017cm-3以上のP型アイソレーション埋込領域90
3を形成した。
【0042】図7に示すように、全面のシリコン酸化膜
を除去したのち、N型エピタキシャル領域904(不純
物濃度1×1013〜1×1015cm-3程度)を厚さ5〜
20μmほどエピタキシャル成長させた。
【0043】図8に示すように、N型エピタキシャル領
域904の表面に1000Å程度のシリコン酸化膜を形
成し、レジストを塗布し、パターニングを行ない、低濃
度のP型ベース領域905を形成する部分にのみP型不
純物をイオン注入した。レジスト除去後、熱拡散によっ
て低濃度のP型ベース領域905(不純物濃度1×10
14〜1×1017cm-3程度)を厚さ5〜10μmほど形
成した。その後、再びシリコン酸化膜を全面除去し、新
たに8000Å程度のシリコン酸化膜を形成したのち、
P型アイソレーション領域906を形成する部分のシリ
コン酸化膜を除去し、BSG膜を全面にCVD法を用い
て堆積し、さらに、熱拡散によって、P型アイソレーシ
ョン埋込領域903に届くように、P型アイソレーショ
ン領域906(不純物濃度1×1018〜1×1020cm
-3程度)を厚さ10μmほど形成した。このとき、BB
3 を拡散源として用いてP型アイソレーション領域9
06を形成することも可能である。
【0044】図9に示すように、BSG膜を除去し、8
000Å程度のシリコン酸化膜を形成し、さらに、N型
コレクタ領域907を形成する部分のみシリコン酸化膜
を除去したのち、N型の固相拡散およびリンイオンを注
入しあるいは熱拡散によって、N型コレクタ埋込領域9
02に届きかつシート抵抗が10Ω/□以下の低抵抗と
なるようにN型コレクタ領域907(不純物濃度1×1
18〜1×1020cm-3程度)を厚さ10μmほど形成
した。続いて、12500Å程度のシリコン酸化膜を形
成し、蓄熱層921(図10参照)を形成したのち、セ
ル領域のシリコン酸化膜を選択的に除去し、2000Å
程度のシリコン酸化膜を形成した。レジストパターニン
グを行ない、高濃度のベース領域908および高濃度ア
イソレーション領域909を形成する部分にのみP型不
純物の注入を行なった。レジストを除去したのち、高濃
度N型エミッタ領域910および高濃度N型コレクタ領
域911を形成する部分のシリコン酸化膜を除去し、熱
酸化膜を全面に形成し、P+ を注入して、熱拡散によっ
て高濃度N型エミッタ領域910および高濃度N型コレ
クタ領域911を同時に形成した。なお、高濃度N型エ
ミッタ領域910および高濃度N型コレクタ領域911
の厚さは1.0μm以下、不純物濃度は1×1018〜1
×1020cm-3程度とした。
【0045】次に、図10に示すように、一部電極の接
続箇所のシリコン酸化膜を除去したのち、Al(アルミ
ニウム)を全面堆積して、コレクタ・ベース共通電極9
12、エミッタ電極913およびアイソレーション電極
914の領域以外のAlを除去した。
【0046】続いて、図11に示すように、プラズマC
VD法により蓄熱層としての機能も有する層間膜を92
2となるP−SiON膜を全面に1.0〜1.5μmほ
ど形成した。P−SiON膜はスパッタ法によるもので
あってもよい。また、P−SiON膜に限らずSiO2
膜であってもよい。その後、電気的接続をとるために、
エミッタ電極913およびコレクタ・ベース共通電極9
12の上部にあたる層間膜922の一部をフォトリソグ
ラフィにより開口し、テーパー状のスルーホール928
を形成した。このとき図1で示した工程に従い、THの
端面に法線に対し30〜50°のテーパーを持たせる。
【0047】次に、図12に示すように、エミッタ電極
913およびコレクタ・ベース共通電極912上と層間
膜922(P−SiON膜)上とに、発熱抵抗層923
としてHfB2 あるいはTaNを1000Åほど堆積し
た。発熱抵抗層923上に、電気熱変換素子の一対の配
線電極924(ダイオードのカソード配線電極に相当)
およびダイオードのアノード配線電極915としてのA
l層を約5000Åほど堆積したのち、HfB2 あるい
はTaNと、Alを部分的にエッチングして、発熱部9
20と配線電極924を形成した。
【0048】その後、図13に示すように、スパッタリ
ング法またはCVD法により、電気熱変換素子の保護層
およびAl配線間の絶縁層としての第1の保護膜925
(SiO2 膜あるいはSiN膜)を約6000Åほどの
堆積したのち、耐キャビテーションのための第2の保護
膜926としてTaを電気熱変換体の発熱部920上部
に約2000Åほど堆積した。このようにして作成され
た電気熱変換素子、TaおよびSiO2 膜あるいはSi
N膜を部分的に除去し、ボンディング用のバッドを形成
した。なお、第2の保護膜926はSiO2 以外にSi
ONまたはSiNでもよい。
【0049】次に、図5に示した記録ヘッド用板状基体
90の駆動用機能素子であるバイポーラトランジスタ9
30の基本動作について、図14を用いて説明する。
【0050】バイポーラトランジスタ930では、コレ
クタ・ベース共通電極912がダイオードのアノード電
極に対応し、エミッタ電極913がダイオードのカソー
ド電極に対応している。すなわち、コレクタ・ベース共
通電極912に正電位のバイアスVHIを印加すること
により、セル内のNPNトランジスタがターンオンし、
バイアス電流がコレクタ電流およびベース電流としてエ
ミッタ電極913から流出する。また、ベースとコレク
タとを短絡した構成にした結果、電気熱変換素子の熱の
立上がりおよび立下がり特性が良好となり膜沸騰現象の
生起、それに伴なう気泡の成長収縮の制御性がよくなり
安定したインクの吐出を行なうことができる。これは、
熱エネルギーを利用するインクジェット記録ヘッドでは
トランジスタの特性と膜沸騰の特性との結び付きが深
く、トランジスタにおける少数キャリアの蓄積が少ない
ためスイッチング特性が速く立上がり特性がよくなるこ
とが予想以上に大きく影響しているものと考えられる。
また、比較的寄生効果が少なく、素子間のバラツキがな
く、安定した駆動電流が得られるものである。さらに、
アイソレーション電極914を接地することにより、隣
接する他のセルへの電荷の流入を防ぐことができ、他の
素子の誤動作という問題を防ぐことができる。
【0051】このような半導体装置においては、N型コ
レクタ埋込領域902の濃度を1×1018cm-3以上と
すること、ベース領域905の濃度を5×1014〜5×
1017cm-3とすること、さらには、高濃度ベース領域
908と電極との接合面の面積をなるべく小さくするこ
とが望ましい。このようにすれば、NPNトランジスタ
からP型シリコン基板901およびアイソレーション領
域を経てグランドにおちる漏れ電流の発生を防止するこ
とができる。
【0052】図14には、2つのダイオードセルSH
1,SH2が示されているだけであるが、実際には、こ
のような駆動用機能素子がたとえば128個の電気熱変
換素子に対応して同数等間隔に配置され、ブロック駆動
が可能なように電気的にマトリックス接続されている。
ここでは、説明の簡単のため、同一グループに2つのセ
グメントとしての電気熱変換素子RH1,RH2の駆動
について説明する。
【0053】電気熱変換素子RH1を駆動するために
は、まずスイッチング信号G1によりグループの選択が
なされるとともに、スイッチング信号S1により電気熱
変換素子RH1が選択される。すると、トランジスタ構
成のダイオードセルSH1は正バイアスされ、電流が供
給されて電気熱変換素子RH1は発熱する。この熱エネ
ルギーが液体(インク)に状態変化を生起させて、気泡
を発生させ吐出口より液体を吐出する。同様に、電気熱
変換素子RH2を駆動する場合にも、スイッチング信号
G1およびスイッチング信号S2により電気熱変換素子
RH2を選択して、ダイオードセルSH2を駆動して電
気熱変換体に電流を供給する。このとき、P型シリコン
基板901はアイソレーション領域を介して接地されて
いる。このように各半導体素子(セル)のアイソレーシ
ョン領域が接地されることにより各半導体素子間の電気
的な干渉による誤動作を防止している。
【0054】次に本発明の記録ヘッドの製造方法の一実
施例について説明する。
【0055】図6から図13に示した基体作成工程に続
いて、図15に示すように記録ヘッド用板状基体90上
に、共通液室87や吐出口88を形成するためのノズル
壁83および天板84を設ける工程と、天板84にコネ
クタ86を設ける工程などを追加すればよい。
【0056】このように製造したインクジェット記録ヘ
ッドについて、電気熱変換素子をブロック駆動し、記録
した場合一つのセグメントに8個の半導体ダイオードを
接続し、各半導体ダイオードに300mA(計2.4
A)の電流が流れるが、他の半導体ダイオードを誤動作
させることなく、良好な吐出を行なうことができる。
【0057】以上の説明においては、記録ヘッド用基体
およびインクジェット記録ヘッドについて説明したが、
本発明により製造される記録ヘッド用基体および記録ヘ
ッドは、たとえば、サーマルヘッド用基体およびサーマ
ルヘッドにも応用できるものである。また、図3に示し
た発熱抵抗層923を構成する材料としては、Ta,Z
rB2 ,Ti−W,Ni−Cr,Ta−Al,Ta−S
i,Ta−Mo,Ta−W,Ta−Cu,Ta−Ni,
Ta−Ni−Al,Ta−Mo−Al,Ta−Mo−N
i,Ta−W−Ni,Ta−Si−Al,Ta−W−A
l−Niなどがある。次に、本発明の記録ヘッドを搭載
した図16に示す液体噴射記録装置について説明する。
【0058】本実施例またはその変形例による記録ヘッ
ドと同様の記録ヘッド103とインク容器とを接合した
記録ヘッドユニットを搭載したキャリッジ101はガイ
ド軸104および螺旋溝105aをもつリードスクリュ
105に案内され、キャリッジ101上には、インク容
器カセット102を装着することが可能である。
【0059】リードスクリュ105は、正逆回転する駆
動モータ106によって歯車列106a,106b,1
06c,106dを介して正逆回転され、その螺旋溝1
05aに先端部が係合したキャリッジ101に設けられ
ているピン(図示せず)を介してキャリッジ101を矢
印方向および反矢印方向へ往復移動させる。駆動モータ
106の正逆回転の切換は、キャリッジ101がホーム
ポジションにあることをキャリッジ101に設けられた
レバー115とフォトカプラ116とで検出することに
より行なう。
【0060】他方、被記録媒体である記録紙109は、
プラテン107に押え板108によって押圧され、紙送
りモータ110によって駆動される搬送装置である紙送
りローラ(図示せず)によって記録ヘッドに対向するよ
うに搬送される。
【0061】回復ユニット111は、記録ヘッド103
の吐出口に付着した異物や粘度の高くなったインクを除
去して、吐出特性を正規の状態に維持するために設けら
れたものである。
【0062】回復ユニット111は、吸引手段(図示せ
ず)に連通されたキャップ部材113を有し、記録ヘッ
ド103の前記吐出口をキャッピングして吸引すること
により、吐出口に付着した異物や粘度の高くなったイン
クを除去する。また、回復ユニット111とプラテン1
07の間には、案内部材112に案内されて記録ヘッド
103の吐出口面の走行経路上に向けて前進、後退する
クリーニングブレード114が配設されており、該クリ
ーニングブレード114の先端で前記吐出口面に付着し
た異物やインク滴をクリーニングできるように構成され
ている。
【0063】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中で熱エネルギーを利用して飛翔液滴を形成し、記録を
行なうインクジェット記録方式の記録ヘッド、記録装置
において、優れた効果をもたらすものである。
【0064】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されており、本発明はこれらの基
本的な原理を用いて行なうものが好ましい。この記録方
式は所謂オンデマンド型、コンティニュアス型のいずれ
にも適用可能である。
【0065】この記録方式を簡単に説明すると、記録液
(インク)が保持されているシートや液路に対応して配
置されている電気熱変換体に、記録情報に対応して記録
液(インク)に核沸騰現象を越え、膜沸騰現象を生じる
様な急速な温度上昇を与えるための少なくとも一つの駆
動信号を印加することによって、熱エネルギーを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせる。こ
のように記録液(インク)から電気熱変換体に付与する
駆動信号に一対一対応した気泡を形成できるため、特に
オンデマンド型の記録法には有効である。この気泡の成
長、収縮により吐出孔を介して記録液(インク)を吐出
させて、少なくとも一つの滴を形成する。この駆動信号
をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行
なわれるので、特に応答性に優れた記録液(インク)の
吐出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動
信号としては、米国特許第4463359号明細書、同
第4345262号明細書に記載されているようなもの
が適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関す
る発明の米国特許第4313124号明細書に記載され
ている条件を採用すると、さらに優れた記録を行なうこ
とができる。
【0066】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液流路、電気熱変換
体を組み合わせた構成(直線状液流路又は直角液流路)
の他に、米国特許第4558333号明細書、米国特許
第4459600号明細書に開示されているように、熱
作用部が屈曲する領域に配置された構成を持つものにも
本発明は有効である。
【0067】加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出口とする構成を開
示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギー
の圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開
示する特開昭59年第138461号公報に基づいた構
成を有するものにおいても本発明は有効である。
【0068】さらに、本発明が有効に利用される記録ヘ
ッドとしては、記録装置が記録可能である記録媒体の最
大幅に対応した長さのフルラインタイプの記録ヘッドが
ある。このフルラインヘッドは、上述した明細書に開示
されているような記録ヘッドを複数組み合わせることに
よってフルライン構成にしたものや、一体的に形成され
た一個のフルライン記録ヘッドであっても良い。
【0069】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的に設けられたカートリッ
ジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効で
ある。
【0070】また、本発明の液体噴射記録装置に、記録
ヘッドに対する回復手段や予備的な補助手段を付加する
ことは、記録装置を一層安定にすることができるので好
ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘ
ッドに対しての、キャッピング手段、クリーニング手
段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の
加熱素子、或はこれらの組み合わせによる予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出モード手段を付
加することも安定した記録を行なうために有効である。
【0071】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみを記録するモードだけではなく、記録
ヘッドを一体的に構成したものか、複数個の組み合わせ
で構成したものかのいずれでも良いが、異なる色の複色
カラーまたは、混色によるフルカラーの少なくとも一つ
を備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0072】本発明において、上述した各インクにたい
して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行する
ものである。
【0073】さらに加えて、本発明のインクジェット記
録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器
の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と
組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有するフ
ァクシミリ装置の形態を採るものであってもよい。
【0074】以上説明した本発明の実施例においては、
インクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で
固化するインクであって、室温で軟化もしくは液体とな
るもの、或いは、インクジェットにおいて一般的に行な
われている温度調整の温度範囲である30℃以上70℃
以下の温度範囲で軟化もしくは液体となるものでもよ
い。すなわち、使用記録信号付与時にインクが液状をな
すものであればよい。加えて、積極的に熱エネルギーに
よる昇温をインクの固形状態から液体状態への態変化の
エネルギーとして使用せしめることで防止するか、また
は、インクの蒸発防止を目的として放置状態で固化する
インクを用いるかして、いずれにしても熱エネルギーの
記録信号に応じた付与によってインクが液化してインク
液状として吐出するものや記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギーによ
って初めて液化する性質のインク使用も本発明には適用
可能である。このような場合インクは、特開昭54−5
6847号公報あるいは特開昭60−71260号公報
に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に
液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換
体に対して対向するような形態としてもよい。本発明に
おいては、上述した各インクに対して最も有効なもの
は、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0075】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で、以下に記載するような効果を奏する。
【0076】記録ヘッド用板状基体の電気熱変換手段と
その駆動回路を電気接続するために絶縁層にテーパー状
のスルーホールを形成する工程が極めて簡単であり、該
工程において残存するフォトレジストのために製品の歩
留りが著しく低下するおそれもない。その結果、安価で
高性能な記録ヘッド用板状基体を得ることができる。こ
のような記録ヘッド用板状基体を用いれば、安価で高性
能な液体噴射記録装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例による記録ヘッド用板状基体の製造
方法において、層間膜にスルーホールを形成する工程を
示す図である。
【図2】フォトレジストの開口の形状を説明する図であ
る。
【図3】第1実施例の一変形例によるスルーホールの形
成工程を示す図である。
【図4】第2実施例によるスルーホールの形成工程を示
す図である。
【図5】第1、第2実施例による記録ヘッド用板状基体
の全体構造を示す模式部分断面図である。
【図6】図5の記録ヘッド用板状基体の製造方法の第1
工程を示す図である。
【図7】図5の記録ヘッド用板状基体の製造方法の第2
工程を示す図である。
【図8】図5の記録ヘッド用板状基体の製造方法の第3
工程を示す図である。
【図9】図5の記録ヘッド用板状基体の製造方法の第4
工程を示す図である。
【図10】図5の記録ヘッド用板状基体の製造方法の第
5工程を示す図である。
【図11】図5の記録ヘッド用板状基体の製造方法の第
6工程を示す図である。
【図12】図5の記録ヘッド用板状基体の製造方法の第
7工程を示す図である。
【図13】図5の記録ヘッド用板状基体の製造方法の第
8工程を示す図である。
【図14】図5の記録ヘッド用板状基体の製造方法の第
9工程を示す図である。
【図15】記録ヘッドの一部分を示す部分斜視図であ
る。
【図16】液体噴射記録装置の全体を説明する斜視図で
ある。
【図17】従来例による記録ヘッド用板状基体を示す模
式部分断面図である。
【符号の説明】
11,31 基板 12,32 層間膜 12a,32a スルーホール 13,23,33 フォトレジスト 13a 開口 13b 側面 90 記録ヘッド用板状基体 103 記録ヘッド

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁層とその下に配設された駆動回路を
    有する基板と、該基板の前記絶縁層の表面に被着された
    電気熱変換手段を備えており、前記絶縁層に形成された
    少なくとも1個のテーパー状のスルーホールによって前
    記電気熱変換手段が前記駆動回路に電気接続されている
    記録ヘッド用板状基体であって、前記スルーホールが、
    前記絶縁層にフォトレジストを被着させその膜厚方向に
    所定の溶媒水分濃度勾配を発生させたうえで前記フォト
    レジストに開口をパターニングする工程と、パターニン
    グされたフォトレジストの開口を通して前記絶縁層をエ
    ッチングする工程を有するリソグラフィによって形成さ
    れたものであることを特徴とする記録ヘッド用板状基
    体。
  2. 【請求項2】 フォトレジストの表面を水分または溶媒
    の蒸気を含む気体に接触させながら基板を加熱すること
    で前記フォトレジストの膜厚方向に所定の溶媒水分濃度
    勾配を発生させたことを特徴とする請求項1記載の記録
    ヘッド用板状基体。
  3. 【請求項3】 フォトレジストの表面を水分または溶媒
    の蒸気を含む気体に接触させながら基板を加熱する替わ
    りに、該基板を加熱したうえでこれを温水に浸すことを
    特徴とする請求項2記載の記録ヘッド用板状基体。
  4. 【請求項4】 絶縁層とその下に配設された駆動回路を
    有する基板と、該基板の前記絶縁層の表面に被着された
    電気熱変換手段を備えており、前記絶縁層に形成された
    少なくとも1個のテーパー状のスルーホールによって前
    記電気熱変換手段が前記駆動回路に電気接続されている
    記録ヘッド用板状基体の製造方法であって、前記スルー
    ホールを形成する工程が、前絶縁層にフォトレジストを
    被着させその表面を水分または溶媒の蒸気を含む気体に
    接触させながら前記基板を加熱して前記フォトレジスト
    の膜厚方向に所定の溶媒水分濃度勾配を発生させたうえ
    で前記フォトレジストに開口をパターニングする工程
    と、パターニングされたフォトレジストの開口を通して
    前記絶縁層をエッチングする工程を有することを特徴と
    する記録ヘッド用板状基体の製造方法。
  5. 【請求項5】 水分の濃度が80〜90%であることを
    特徴とする請求項4記載の記録ヘッド用板状基体の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 溶媒の蒸気の濃度が50〜90%である
    ことを特徴とする請求項4記載の記録ヘッド用板状基体
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 溶媒が、エチルセルソルブアセテート、
    メトキシメトキシプロピオネート、プロピレングリコー
    ルモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコー
    ルモノメチルエーテル、エチルピルベート、エチルラク
    テートのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする
    請求項6記載の記録ヘッド用板状基体の製造方法。
  8. 【請求項8】 100〜120℃に加熱されたホットプ
    レート上で基板を加熱することを特徴とする請求項4な
    いし7いずれか1項記載の記録ヘッド用板状基体の製造
    方法。
  9. 【請求項9】 フォトレジストの表面を水分または溶媒
    の蒸気を含む気体に接触させながら基板を加熱する替わ
    りに、該基板を加熱したうえでこれを温水に浸すことを
    特徴とする請求項4記載の記録ヘッド用板状基体の製造
    方法。
  10. 【請求項10】 温水の温度が60〜80℃であること
    を特徴とする請求項9記載の記録ヘッド用板状基体の製
    造方法。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし3いずれか1項記載の
    記録ヘッド用板状基体と、その上に複数の吐出口を形成
    するためのノズル壁と共通液室を備えた記録ヘッド。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の記録ヘッドを搭載す
    るキャリッジと、前記記録ヘッドの駆動回路に電気信号
    を供給する手段と、前記記録ヘッドに対向するように被
    記録媒体を搬送するための搬送装置を備えた液体噴射記
    録装置。
JP7103023A 1995-04-04 1995-04-04 記録ヘッド用板状基体およびその製造方法ならびに前記記録ヘッド用板状基体を用いた記録ヘッドとこれを搭載する液体噴射記録装置 Pending JPH08276597A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009543334A (ja) * 2006-06-30 2009-12-03 アドバンスト・マイクロ・ディバイシズ・インコーポレイテッド 位置合せおよびフィーチャの成形に対してフレキシビリティが向上したナノインプリント技術
US7714235B1 (en) 1997-05-06 2010-05-11 Formfactor, Inc. Lithographically defined microelectronic contact structures
JP2017140717A (ja) * 2016-02-08 2017-08-17 キヤノン株式会社 液体吐出ヘッド用基板、液体吐出ヘッド、液体吐出装置、液体吐出ヘッド用基板の製造方法

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