JPH08280177A - 高電圧発生装置 - Google Patents

高電圧発生装置

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Publication number
JPH08280177A
JPH08280177A JP8099495A JP8099495A JPH08280177A JP H08280177 A JPH08280177 A JP H08280177A JP 8099495 A JP8099495 A JP 8099495A JP 8099495 A JP8099495 A JP 8099495A JP H08280177 A JPH08280177 A JP H08280177A
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JP
Japan
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voltage
ground potential
annular body
high voltage
facing
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Pending
Application number
JP8099495A
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English (en)
Inventor
Kenichi Inoue
憲一 井上
Kiyotaka Ishibashi
清隆 石橋
Kojin Furukawa
行人 古川
Kazuji Yokoyama
和司 横山
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 発生させる高電圧の電流量の増大及び電荷搬
送性能の向上を図った高電圧発生装置を提供する。 【構成】 複数の導電体プレート20がそれぞれ表裏両
面から対向するように配列され,各対向間に正方向と逆
方向とを交互にして整流素子が接続されて回転円盤18
が構成され,各導電体プレート20に対面するように複
数の固定電極22が形成された表面側と裏面側の2枚の
円環体25,26が回転円盤18の表裏両面に配設さ
れ,各固定電極22には逓倍整流回路が接続されてい
る。回転円盤18を回転駆動させると共に,電源27,
28から一端の固定電極22に電荷を印加すると,電荷
は各導電体プレート20に正負交互に帯電して搬送さ
れ,各固定電極22には正負交互に帯電した導電体プレ
ート20が次々と対面することにより交流電圧が誘起
し,この交流電圧は逓倍整流回路によって逓倍整流され
てコンデンサを充電する。このコンデンサは接地電位側
から高電位側に直列に接続されているので,接地電位部
位と高電圧部位との間に高電圧が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,高エネルギーイオン分
析装置やイオン注入装置等における荷電粒子加速のため
の高電圧発生を主目的とする高電圧発生装置に係り,詳
しくは,正負静電荷を機械的に移送する移送経路上の電
極に誘起させた交流電流を逓倍整流することによって直
流高電圧を得る高電圧発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】直流高電圧を発生させるための従来技術
として,交流電圧を逓倍整流して直流高電圧を発生させ
るコッククロフト型,シュンケル型などの純電気的な手
段と,機械的な電荷輸送を用いるバンデグラフ型,ペレ
トロン型,ディスクトロン型などが知られている。上記
従来技術になる高電圧発生装置にはそれぞれ一長一短が
あり,電気的な手段における昇圧能力の実用限界,機械
的な手段における安定性の維持等に問題があった。本願
発明者らは電気的な手段と機械的な手段とを融合させ,
機械的接触がなく安定して高電圧を発生させ得る高電圧
発生装置を開発し,これを特開平5−324102号と
して公開した。この装置は図10に示すように構成され
ている。図10において,従来構成に係る高電圧発生装
置1は,絶縁円盤5の周縁に偶数個の金属ペレット6が
配置された電荷搬送ユニット2と,上記金属ペレット6
に対峙して偶数個の固定電極7が環状に配置された円環
体10上に逓倍整流回路を配した電圧発生ユニット3と
を1組として,この組み合わせが複数段(図示従来構成
では3段)に構成されている。各段の絶縁円盤5a,5
b,5cは共通の回転軸4に固定され,駆動モータ11
によって回転する。各段の電荷搬送ユニット2a,2
b,2cは,絶縁円盤5に配置された金属ペレット6の
隣り合う間を順方向と逆方向とを交互に配したダイオー
ドKで接続する結線がなされている。又,各段の電圧発
生ユニット3a,3b,3cは,固定電極7の隣り合う
間を2つのダイオードKと1つのコンデンサCで形成す
る逓倍整流回路によって結線されている。更に,各段の
電圧発生ユニット3a,3b,3cの間は,発生させた
電圧が直列加算されるように結線される。
【0003】上記電圧発生ユニット3a,3b,3c各
段の結線及び各段の間の結線は,図11に示す展開表示
のようになされている。電圧発生ユニット3は1段毎
に,1/2が接地電位部位から高電位部位に正電圧を加
算する正電荷移送(上向き破線矢印)と,高電位部位か
ら接地電位部位に負電圧を加算する負電荷移送(下向き
破線矢印)とで構成されている。更に,各電圧発生ユニ
ット3a,3b,3cでの正電荷移送及び負電荷移送が
それぞれ加算されるように結線されている。3段に形成
された電荷搬送ユニット2と電圧発生ユニット3との組
み合わせは,最下段を接地電位側,最上段を高電位側と
して,接地電位側の電圧発生ユニット3cに接地電位側
インダクタ電源8,高電位側の電圧発生ユニット3aに
高電位側インダクタ電源9が接続されている。接地電位
側の電圧発生ユニット3cに接地電位側インダクタ電源
8から印加される電荷を電荷搬送ユニット2の金属ペレ
ット6に正負交互に帯電させて高電位側に移動させ,高
電位側の電圧発生ユニット3aに高電位側インダクタ電
源9から印加される電荷を電荷搬送ユニット2の金属ペ
レット6に正負交互に帯電させて接地電位側に移動させ
る機械的動作により,固定電極7に交流を発生させ,こ
の交流をダイオードKとコンデンサCとによる逓倍整流
回路によって電圧上昇させ,コンデンサCに充電された
電圧が直列加算されることによって高電圧を発生させ
る。この動作により,接地電位側の接地電極12と高電
位側の高電圧電極13との間に高電圧が得られる。
【0004】図12は接地電位側から高電位側に正電荷
を引き上げる側の等価回路を示しており,絶縁円盤5の
回転により金属ペレット6が固定電極7に対して1つづ
つ移動していく状態が(a)(b)(c)(d)に順を
追って示されている。図12(a)において,接地電位
側インダクタ電源8が接続された固定電極7a,7bの
位置に近接した金属ペレット6a,6bには,金属ペレ
ット6a,6b間を接続するダイオードKの正方向導通
により,図示するように電荷が分極帯電する。この金属
ペレット6a,6bの帯電状態は,ダイオードKの正逆
交互の接続により保持される。帯電した金属ペレット6
a,6bは,図示(b)(c)(d)に示す位置に順次
移動するので,固定電極7c,7d…には正負交互に帯
電した金属ペレット6b,6a…が近接してくる。即
ち,各固定電極7には交流電圧が誘起されることにな
る。発生した交流電圧は,各固定電極7に接続された2
つのダイオードKとコンデンサCとからなる逓倍整流回
路により逓倍整流されてコンデンサCを充電する。この
コンデンサCの充電方向は図示するように高電位側を正
とする同一方向であるため,接地電位側と高電位側とで
直列に接続された各コンデンサCの充電電荷は加算さ
れ,高電位側の高電圧電極13に正電荷が引き上げられ
る。
【0005】一方,高電位側インダクタ電源9から印加
される電圧により,高電位側から接地電位側に移動する
各金属ペレット6に正負交互の電荷が帯電保持され,帯
電した金属ペレット6の移動により各固定電極7に交流
電圧が発生し,これを逓倍整流回路により逓倍整流した
電圧が各コンデンサCに充電される。このコンデンサC
への充電方向は高電位側を正とする同一方向になるた
め,高電位側から接地電位側に直列接続された各コンデ
ンサCの充電電荷は加算され,高電位側から接地電位側
に負電荷が引き下ろされることになる。このように,接
地電位側と高電位側との間で正電荷の高電位側への引き
上げと,負電荷の接地電位側への引き下ろしとにより,
高電圧電極24と接地容器25との間に高電圧が発生す
る。上記構成になる高電圧発生装置では,機械的接触が
ないため,絶縁円盤5を高速で回転させることができ,
電荷の搬送速度が速くなるので電荷搬送能力が向上する
と共に,塵埃の発生も抑えられので,故障頻度も少な
く,定期的な保守間隔を長くすることができる。又,固
定電極7個々に機械的に搬送される電荷により発生させ
る交流電圧を逓倍整流するので,一元的な交流電圧を逓
倍整流するコッククロフト型のように段数が増えること
による電圧降下が生じることもない。更に,円盤構造を
積層した構成により電位勾配が折り畳まれるので,回転
軸方向の耐放電性能に優れ,小型化が可能となる特徴を
備えている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,上記回
転円盤5の周縁に配列された金属ペレット6と,絶縁円
環10の内縁に配列された固定電極7との間の対向面積
の形成に限度があるため,電荷の授受が小さく大きな搬
送電流量が得られない第1の問題点があった。又,回転
円盤5の回転により正負電荷が帯電した1組の金属ペレ
ット6が対向する1組の固定電極7から離れる遷移位置
において,正負に帯電した金属ペレット6の間の静電容
量(C)が小さくなる結果,電荷Q=CVの公式に従う
と,金属ペレット6間の電位差(V)が一時的に非常に
高くなり,この間を接続するダイオードKに逆方向の漏
れ電流が流れ,金属ペレット6の分極電荷が減衰する。
このため,金属ペレット6に正負電荷を交互に帯電させ
て搬送する分極性能の低下がみられ,特に電圧発生ユニ
ットを複数段に構成するほどに昇圧能力が低下する第2
の問題点があった。本発明が目的とするところは,上記
従来構成における搬送電流量及び分極性能の課題を解決
した構造を備えた高電圧発生装置を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明が採用する手段は,接地電位部位と,該接地電
位部位と絶縁離隔された高電位部位との間で電荷移送す
ることにより,上記高電位部位と接地電位部位との間に
高電圧を発生させる高電圧発生装置において,回転軸上
に固定される円盤の上記回転軸と直交する表裏両面上
に,相互に絶縁された導電体プレートが等間隔で複数個
円環状に配列され,該導電体プレートの表裏対向する各
対向間に整流素子が順方向と逆方向とが交互になるよう
に接続され,該回転円盤が,回転駆動される回転軸上に
適宜間隔を設けて任意数固定されてなる電荷搬送手段
と,上記回転円盤それぞれの表面と裏面とに所定間隔を
設けて対向配置された表面側円環体及び裏面側円環体そ
れぞれの上記導電体プレートと対面する位置に相互に絶
縁された固定電極が複数個配列され,上記表面側円環体
及び裏面側円環体の各固定電極間が整流素子とコンデン
サとからなる逓倍整流回路により接続されてなり,上記
コンデンサが上記接地電位部位と高電位部位との間で直
列に接続されてなる電圧発生手段と,上記接地電位部位
側及び/又は高電位部位側に位置する上記表面側円環体
及び裏面側円環体の一端の上記固定電極に電荷を印加す
る電圧印加手段とを具備してなることを特徴とする高電
圧発生装置として構成されている。上記構成において,
上記回転円盤及び/又は表面側円環体,裏面側円環体を
集積回路製造プロセスにより形成することができる。
【0008】
【作用】本発明によれば,回転駆動される円盤の表裏両
面に所要面積に形成された複数個の導電体プレートがそ
れぞれ表裏両面から対向するように円環状に配列され,
各対向間に正方向と逆方向とを交互にして整流素子が接
続されて回転円盤が構成されている。この回転円盤に対
し,該回転円盤の表裏に形成された複数の導電体プレー
トのそれぞれに対面するように複数の固定電極が形成さ
れた表面側と裏面側の2枚の円環体が上記回転円盤の表
裏両面に配設される。上記2枚の円環体の各固定電極に
は逓倍整流回路が接続されている。上記構成になる回転
円盤を電荷搬送手段,上記構成になる表面側円環体及び
裏面側円環体を電圧発生手段の1ユニットとして所望の
高電圧が得られるユニット数に組み合わせ,回転円盤を
回転駆動させると共に,電圧印加手段から一端の固定電
極に電荷を印加すると,この電荷は各導電体プレートに
正負交互に帯電して搬送される。配列された固定電極に
は正負交互に帯電した上記導電体プレートが次々と対面
することにより,各固定電極に交流電圧が誘起し,この
交流電圧は整流素子とコンデンサとを組み合わせた逓倍
整流回路によって逓倍整流されて上記コンデンサを充電
する。このコンデンサは上記1ユニット毎に直列接続さ
れると共に,各ユニット間でも直列に接続されているの
で,接地電位部位と高電圧部位との間に高電圧が得られ
る。
【0009】上記構成により,導電体プレートと固定電
極とは所要面積で対面するため,この間に大きな静電容
量が得られるので,電荷の搬送量,即ち搬送電流を大き
くすることができる。ここに従来構成における第1の問
題点が解決される。又,回転円盤の表裏から対向させて
導電体プレートが配設されているので,この間に固定さ
れた大きな静電容量が得られる。この対向間に並列に導
電体プレートと固定電極との対向間の静電容量が加わ
り,この静電容量は回転円盤の回転に伴って変化する
が,導電体プレートの対向間の静電容量の方が充分に大
きいため,大きな静電容量(C)の変化は生じない。従
って,上記導電体プレートの対向間に接続されている整
流素子に加わる逆方向の電位差(V)は,電荷(Q)が
一定であるため,Q=CVの公式から過大にならず,漏
れ電流の発生は抑えられるので分極電荷の減衰はなく,
電圧発生のユニットを多段構成したときにも昇圧性能が
低下しない。ここに従来構成における第2の問題点が解
決される。又,上記回転円盤及び/又は表面側円環体,
裏面側円環体を集積回路製造プロセスにより形成するこ
とにより,面上にダイオード等のパーツや配線等を露出
させた凹凸部分が生じないため,回転円盤と表裏両円環
体との近接距離を小さくして電荷搬送量を増し,回転円
盤の回転をより高速で実行できるので,高電圧発生の効
率が増加する他,製作工数の低減,保守作業性の向上等
の効果を得ることができる。
【0010】
【実施例】以下,添付図面を参照して本発明を具体化し
た実施例について説明し,本発明の理解に供する。尚,
以下の実施例は本発明を具体化した一例であって,本発
明の技術的範囲を限定するものではない。ここに,図1
は本発明の実施例に係る高電圧発生装置の構成を示す構
造図,図2は実施例に係る回転円盤の構成を示す側面図
(a)及び表面側平面図(b)と裏面側平面図(c),
図3は実施例に係る表面側円環体の構成を示す側面図
(a)と平面図(b),図4は実施例に係る裏面側円環
体の構成を示す平面図(a)と側面図(b),図5は実
施例に係る高電圧発生装置の電気的な構成を示す接続回
路図,図6は電荷搬送及び電圧発生の動作を回転円盤の
回転移動順に示す動作説明図,図7は実施例構成による
分極電荷の減衰防止の効果を説明する説明図,図8は分
極電荷の減衰防止を説明するための等価回路図,図9は
別実施態様による構成を示す側面図である。図1におい
て,実施例に係る高電圧発生装置15は,絶縁体により
形成された円盤21の表裏両面に導電体プレート20が
等間隔で円環状に配列され,モータ31により回転駆動
される回転軸19に固定された回転円盤18と,絶縁体
により形成された円環板23,24が上記回転円盤18
の表裏両面にそれぞれ対向して配設され,該円環板2
3,24の回転円盤18に対向する面に固定電極22が
等間隔に配列された表面側円環体25及び裏面側円環体
26とからなる組み合わせが,図示するように3段に構
成されている。
【0011】上記回転円盤18は,図2に示すように表
裏両面に形成された導電体プレート20,20…が表裏
両面から相対向するように配置されており,各対向間に
ダイオード(整流素子)Kが順方向と逆方向とを交互に
して接続されている。本実施例構成では上記回転軸19
に所定間隔を設けて3枚の回転円盤18a,18b,1
8cが固定されており,3枚が同時回転して上記導電体
プレート20に分極帯電させた電荷を各回転円盤18
a,18b,18cそれぞれに組み合わされた上記表面
側円環体25a,25b,25c,裏面側円環体26
a,26b,26cの各固定電極22に電荷を搬送する
電荷搬送手段を構成している。又,上記表面側円環体2
5及び裏面側円環体26は,図3及び図4に示すよう
に,上記回転円盤18に対向する面に上記導電体プレー
ト20にそれぞれ対向させて複数の固定電極22が等間
隔で円環状に配列されており,表面側円環体25及び裏
面側円環体26の各固定電極22間を接続してダイオー
ドKとコンデンサCとからなる逓倍整流回路が構成され
ている。この表面側円環体25及び裏面側円環体26
は,上記回転円盤18の回転により正負交互に帯電した
導電体プレート20が上記固定電極22に次々と近接す
ることにより,各固定電極22に発生する交流電圧を上
記逓倍整流回路により逓倍整流して上記コンデンサCに
充電させる。この表面側円環体25及び裏面側円環体2
6は,各回転円盤18a,18b,18c毎に配設さ
れ,各表面側円環体25と裏面側円環体26との間で接
続されると共に,各段間でも接続され,上記コンデンサ
Cは接地電位側から高電位側の間で直列に接続され,充
電電圧が加算される結果,接地電位部位29と高電位部
位30との間に高電圧を発生させる電圧発生手段を構成
している。
【0012】上記1枚の回転円盤18と,これに対向配
置される上記表面側円環体25及び裏面側円環体26と
の組み合わせを発電ユニット16として,本実施例構成
では発電ユニット16a,16b,16cの3段に構成
されている。この発電ユニット16は,所望する高電圧
が比較的小さくてよい場合には1段の構成でもよく,よ
り大きな高電圧が所望されるに応じて段数を増加させて
構成することができる。上記発電ユニット16が3段に
構成された高電圧発生装置1において,接地電位部位2
9に配置された接地電位側インダクタ電源(電圧印加手
段)27から接地電位側に位置する上記発電ユニット1
6aに起動電圧を印加すると共に,高電位部位30に配
置された高電位側インダクタ電源(電圧印加手段)28
から高電位側に位置する発電ユニット16cに起動電圧
を印加することにより,接地電位部位29から高電位部
位30に正の電荷移送がなされ,高電位部位30から接
地電位部位29に負の電荷移送がなされて,高電位部位
30と接地電位部位29との間に高電圧が発生する。こ
の動作を図5及び図6を参照して説明する。
【0013】図5は回転円盤18と表裏両円環体25.
26との組み合わせからなる各発電ユニット16を平面
的に展開し,電気接続関係を明らかにしたもので,図解
の煩雑さを避けるため2段構成として表示している。図
1に示した3段構成の場合の2段目の構成を省略したも
のと理解されたい。図1に示す3段構成の場合には,同
様の発電ユニット16bの構成が同図に示す発電ユニッ
ト16aと発電ユニット16cとの間に配置されること
になる。図5において,各発電ユニット16a,16c
は,それぞれの1/2が同図に示す破線矢印のように接
地電位側から高電位側に正電荷を搬送する正電荷移送
(図5における上向き破線矢印)と,1/2が高電位側
から接地電位側に負電荷を搬送する負電荷移送(図5に
おける下向き破線矢印)とに構成されている。又,接地
電位部位29に配置された接地電位側インダクタ電源2
7から表面側円環体25a及び裏面側円環体26aの固
定電極22に対して起動電圧が印加される。この起動電
圧の印加により電圧印加された固定電極22に対向する
位置にある回転円盤18aの導電体プレート20は帯電
し,回転円盤18aの回転により移動し,次々と回転方
向にある固定電極22に電圧を誘起させる。この様子を
図6を用いて説明する。
【0014】図6は上記回転円盤18aと表面側円環体
25a及び裏面側円環体26aとの部分的な対向関係を
直線的に示したもので,図6(a)に示す状態から,回
転円盤18aが回転して導電体プレート20が1個分づ
つ移動していく状態が図6(b)(c)(d)(e)に
順を追って示されている。図6(a)において,表面側
円環体25a及び裏面側円環体26aの固定電極22
a,22b,22c,22dには接地電位側インダクタ
電源27が接続され,表裏対向する導電体プレート20
aと20b,20cと20dとのそれぞれの間にはそれ
ぞれ導通方向にダイオードKが接続されているので,各
固定電極22a,22b,22c,22dには図示する
ような極性で電圧が印加され,これらにそれぞれ対面す
る導電体プレート20a,20b,20c,20dには
反対極性の電荷が帯電する。即ち,隣り合う導電体プレ
ート20aと20c,20bと20dとの間,表裏対向
する導電体プレート20aと20b,20cと20dと
のそれぞれの間にはそれぞれ反対極性の電荷が帯電する
ことになる。
【0015】帯電した導電体プレート20a,20b,
20c,20d(ハッチングで示す位置)と,後続する
各導電体プレート20e,20f…が上記と同様に帯電
して移動していく様子は,同図(b)(c)(d)
(e)に示すようである。帯電した導電体プレート20
の移動がなされると,図示するように固定電極22e,
22f…では正負交互に帯電した導電体プレート20が
対面することになり,正負交互の電圧が誘起されるの
で,交流電圧が発生することになる。この交流電圧は表
面側円環体25aと裏面側円環体26aとの間に接続さ
れた各逓倍整流回路により逓倍整流されて各コンデンサ
Cに充電される。各コンデンサCに充電された電圧は,
各コンデンサCが接地電位側から高電位側に直列に接続
されると共に,各発電ユニット16a,16cの各コン
デンサCの間が直列に接続されていることから加算さ
れ,高電位部位30に大きな正電圧が得られる。更に,
高電位部位30に配置された高電位側インダクタ電源2
8から表面側円環体25c及び裏面側円環体26cの固
定電極22に印加される起動電圧は,上記と同様にして
回転円盤18cの各導電体プレート20に分極帯電さ
れ,各固定電極22に交流電圧を発生させる。この交流
電圧は表面側円環体25cと裏面側円環体26cとの間
に接続された各逓倍整流回路により逓倍整流されて各コ
ンデンサCに充電される。各コンデンサCに充電された
電圧は,各コンデンサCが高電位側から接地電位側に直
列に接続されていることから加算され,接地電位側に大
きな負電圧が得られる。
【0016】上記のように電荷搬送ユニット16により
電荷を搬送し,この搬送されてきた電荷から電圧発生ユ
ニット17により電圧を発生させる仕組みは,図5に示
す破線矢印のように電圧発生ユニット17の1/2が接
地電位側から高電位側に正電圧を加算する正電荷移送
(図5における上向き破線矢印)と,1/2が高電位側
から接地電位側に負電圧を加算する負電荷移送(図5に
おける下向き破線矢印)とでに構成されている。更に,
各段毎の電圧発生ユニット17a,17cでの正電荷移
送及び負電荷移送がそれぞれ加算されるように結線され
ている。従って,高電位部位30と接地電位部位29と
の間には,上記正電荷移送による正電圧と上記負電荷移
送による負電圧とが加算された高電圧が発生することに
なる。上記構成において,導電体プレート20と固定電
極22との対向による電荷移送は,互いに広い面積の導
体間の近接対面によりなされるので,対向間の静電容量
が大きいため電荷の搬送量が多く,電流量の大きな高電
圧が得られる。この電極構造及び電極間の対向構造によ
り,従来技術において大きな電流量が得られなかった問
題点が解決される。又,従来技術において,帯電した導
電体プレート20(従来技術では金属ペレット6)が固
定電極22との対向位置から離れる遷移位置で発生する
高い逆電位によるダイオードKの漏れ電流のため,導電
体プレート20の分極電荷が減衰する問題点があった。
この問題点についても上記構成により解決がなされる。
この分極電荷の減衰が発生しない理由を以下に説明す
る。
【0017】図7に示すように,表裏1組の導電体プレ
ート20a,20bは円盤21の表裏から相対向して設
けられている。従って,この対向間には対向面積に比例
した大きな静電容量C1 が固定された状態で存在する。
又,各導電体プレート20a,20bは表裏両円環体2
5,26に形成された固定電極22a,22bとそれぞ
れ対向するので,導電体プレート20aと固定電極22
a,導電体プレート20bと固定電極22bとの対向間
にも静電容量C2 ,C3 が存在し,これは回転円盤18
の回転により導電体プレート20a,20bが移動する
ことによって変化する。上記導電体プレート20aと2
0bとの間に接続されたダイオードK1を中心に,上記
各静電容量C1 ,C2 ,C3 の存在を示す等価回路は図
8に示すようになる。即ち,導電体プレート20aがプ
ラス,導電体プレート20bがマイナスに分極帯電して
いるので,固定電極22aと22bとの間はダイオード
2 で導通接続された状態となって,静電容量C2 ,C
3 は直列接続された状態でダイオードK1 に並列に存在
することになる。回転円盤18の回転に伴って導電体プ
レート20a,20bがそれぞれ固定電極22a,22
bから離れるとき,上記静電容量C2 ,C3 は小さくな
り,ダイオードK1 の両端間の静電容量は小さくなる。
しかし,固定された静電容量C1 は,変化する静電容量
2 ,C3 が直列接続された静電容量より充分に大きい
ので,ダイオードK1 の両端間の静電容量に大きな変化
はない。従って,電荷Q,静電容量C,電位差Vの関係
式Q=CVから,電荷Qは一定であり,静電容量Cが大
きく変化しないので,電位差Vの変化は少なく,ダイオ
ードK1 に大きな逆の電位差が印加されることがない。
一般的にダイオードに加わる逆電圧による漏れ電流は,
逆電圧がある特定の電圧値付近から急激に電流が増加す
る傾向にあるが,本実施例構成による静電容量の変化に
伴う電位差は上記特定の電圧値以下であり,分極性能を
損なうことはない。
【0018】以上説明した実施例構成において,図1,
2,3,4に示したように回転円盤18及び表裏両円環
体25,26の面には,ダイオードKとコンデンサCが
多数配設される。そのため,各面上は配設されたパーツ
や配線等による凹凸部が形成され,導電体プレート20
と固定電極22とを近接対向させる距離の制約を受け,
又回転駆動される回転円盤18では高速回転が阻害され
ることになる。又,製作上の工数増加や塵埃の付着によ
る絶縁性の低下,保守作業の作業性の低下等の問題もあ
る。これら上記実施例構成が抱える問題を解決するため
の別実施態様について,以下に説明する。
【0019】図2に示した回転円盤18は,絶縁体から
なる円盤21の両面に導電体プレート20が形成され,
その表裏両面の導電体プレート20の対向間を接続して
ダイオードKが配列されている。図2に示すような状態
であれば,一般にプリント配線基板の製造技術であるエ
ッチング,プリント配線により容易に製作することがで
きる。しかし,上記問題の解決のためには円盤21の両
面には導電体プレート20のみが形成されている状態が
理想的である。そこで,上記円盤21を例えばシリコン
ウェハにより形成し,このシリコンウォハに対して集積
回路の製造プロセスを用いてダイオードK,導電体プレ
ート20の形成を行うことにより,凹凸部のない回転円
盤として構成することができる。同様に表裏両円環体2
5,26についても集積回路の製造プロセスを用いて製
作することにより,凹凸部のない円環体として構成する
ことができる。このようにして製作された回転円盤33
及び表裏両円環体34,35を用いて図1に示した実施
例構成と同じ3段構成の高電圧発生装置を構成した場
合,図9に示すような形態が得られる。図9に示す構成
では,回転円盤33の高速回転が可能となるばかりでな
く,小型化や性能の維持,保守作業性の向上等の効果が
発揮される。
【0020】
【発明の効果】以上の説明のとおり本発明によれば,回
転駆動される円盤の表裏両面に所要面積に形成された複
数個の導電体プレートがそれぞれ表裏両面から対向する
ように円環状に配列され,各対向間に正方向と逆方向と
を交互にして整流素子が接続されて回転円盤が構成され
ている。この回転円盤に対し,該回転円盤の表裏に形成
された複数の導電体プレートのそれぞれに対面するよう
に複数の固定電極が形成された表面側と裏面側の2枚の
円環体が上記回転円盤の表裏両面に配設される。上記2
枚の円環体の各固定電極には逓倍整流回路が接続されて
いる。上記構成を電荷搬送及び電圧発生の1ユニットと
して所望の高電圧が得られるユニット数に組み合わせ,
回転円盤を回転駆動させると共に,電圧印加手段から一
端の固定電極に電荷を印加すると,この電荷は各導電体
プレートに正負交互の帯電電荷として搬送される。配列
された固定電極には正負交互に帯電した導電体プレート
が次々と対面することにより,各固定電極に交流電圧が
誘起し,この交流電圧は整流素子とコンデンサとを組み
合わせた逓倍整流回路によって逓倍整流されて上記コン
デンサを充電する。このコンデンサは上記1ユニット毎
に直列接続されると共に,各ユニット間でも直列に接続
されているので,接地電位部位と高電圧部位との間に高
電圧が得られる。
【0021】上記構成により,導電体プレートと固定電
極とは所要面積で対面するため,この間に大きな静電容
量が得られるので,電荷の搬送量,即ち搬送電流を大き
くすることができる。又,回転円盤の表裏から対向させ
て導電体プレートが配設されているので,この間に大き
な静電容量が得られる。この対向間に並列に導電体プレ
ートと固定電極との対面間の静電容量が加わり,この静
電容量は回転円盤の回転に伴って変化するが,導電体プ
レートの対向間の静電容量の方が充分に大きいため,大
きな静電容量(C)の変化は生じず,上記導電体プレー
トの対向間に接続されている整流素子に加わる逆方向の
電位差(V)は,Q=CVの公式から過大にならず,漏
れ電流の発生は抑えられるため分極電荷の減衰はなく,
電圧発生のユニットを多段構成したときにも昇圧性能が
低下しない。従って,分極帯電の減衰がないため,より
高い電圧を大きな電流量で発生させる高電圧発生装置を
提供することができる。又,上記回転円盤及び/又は表
裏両円環体を集積回路製造プロセスにより形成すること
により,各面上に凹凸部のない円盤又は円環体が形成さ
れ,回転円盤の高速回転による高電圧発生の効率化,小
型化,性能の維持,保守作業性の向上等の効果が発揮さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る高電圧発生装置の構成
を示す構造図。
【図2】 実施例に係る回転円盤の構成を示す側面図
(a)及び表側平面図(b),裏側平面図(c)。
【図3】 実施例に係る表面側円環体の構成を示す側面
図(a)と平面図(b)。
【図4】 実施例に係る裏面側円環体の構成を示す側面
図(a)と平面図(b)。
【図5】 実施例に係る高電圧発生装置の電気的な構成
を示す接続回路図。
【図6】 電荷搬送及び電圧発生の動作を回転円盤の回
転移動順に示す動作説明図。
【図7】 実施例構成による分極電荷の減衰防止の効果
を説明する説明図。
【図8】 分極電荷の減衰防止を説明するための等価回
路図。
【図9】 別実施態様による構成を示す側面図。
【図10】 従来例に係る高電圧発生装置の構成を示す
構造図。
【図11】 従来例に係る高電圧発生装置の電気的な構
成を示す接続回路図。
【図12】 従来例に係る電荷搬送及び電圧発生の動作
を説明する動作説明図。
【符号の説明】
15,32…高電圧発生装置 18,18a,18b,18c,33…回転円盤(電荷
搬送手段) 19…回転軸 20…導電体プレート 21…円盤 22…固定電極 25,25a,25b,25c,34…表面側円環体
(電圧発生手段) 26,26a,26b,26c,35…裏面側円環体
(電圧発生手段) 27…接地電位側インダクタ電源(電圧印加手段) 28…高電位側インダクタ電源(電圧印加手段) 29…接地電位部位 30…高電位部位
フロントページの続き (72)発明者 横山 和司 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接地電位部位と,該接地電位部位と絶縁
    離隔された高電位部位との間で電荷移送することによ
    り,上記高電位部位と接地電位部位との間に高電圧を発
    生させる高電圧発生装置において,回転軸上に固定され
    る円盤の上記回転軸と直交する表裏両面上に,相互に絶
    縁された導電体プレートが等間隔で複数個円環状に配列
    され,該導電体プレートの表裏対向する各対向間に整流
    素子が順方向と逆方向とが交互になるように接続され,
    該回転円盤が回転駆動される回転軸上に適宜間隔を設け
    て任意数固定されてなる電荷搬送手段と,上記回転円盤
    それぞれの表面と裏面とに所定間隔を設けて対向配置さ
    れた表面側円環体及び裏面側円環体それぞれの上記導電
    体プレートと対面する位置に相互に絶縁された固定電極
    が複数個配列され,上記表面側円環体及び裏面側円環体
    の各固定電極間が整流素子とコンデンサとからなる逓倍
    整流回路により接続されてなり,上記コンデンサが上記
    接地電位部位と高電位部位との間で直列に接続されてな
    る電圧発生手段と,上記接地電位部位側及び/又は高電
    位部位側に位置する上記表面側円環体及び裏面側円環体
    の一端の上記固定電極に電荷を印加する電圧印加手段と
    を具備してなることを特徴とする高電圧発生装置。
  2. 【請求項2】 上記回転円盤及び/又は表面側円環体,
    裏面側円環体が,集積回路製造プロセスにより形成され
    てなる請求項1記載の高電圧発生装置。
JP8099495A 1995-04-06 1995-04-06 高電圧発生装置 Pending JPH08280177A (ja)

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