JPH08280646A - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置

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JPH08280646A
JPH08280646A JP7117724A JP11772495A JPH08280646A JP H08280646 A JPH08280646 A JP H08280646A JP 7117724 A JP7117724 A JP 7117724A JP 11772495 A JP11772495 A JP 11772495A JP H08280646 A JPH08280646 A JP H08280646A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】用いる検出コイルに応じて、検出コイルの感度
の空間分布特性を補正して、本来の核スピンの信号強度
に対応した正確な検査結果を得ること。 【構成】被検者1の検査部位に好適な高周波コイル10
を装着して、磁石2の中心に検査部位を配置する。撮影
シーケンスの動作に合わせてNMR信号を計測する。N
MR信号はコネクション回路11、増幅回路12を経由
して計算機13に入力される。一方、検出コイル10の
識別信号がコネクション回路11から計算機13に入力
されており、この信号により検出コイル10の特性を補
正するNMR信号の演算処理が選択される。補正処理は
計測されたNMR信号の低周波成分を用いて感度分布を
演算し求めることにより行われる。計算結果は表示モニ
ター15に表示される。 【効果】検出手段に応じて検出手段の感度の空間分布特
性を均一に補正することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気共鳴イメージング装
置(以下、MRI装置という)に関し、特に定められた
検査領域で均一な信号強度の検査結果が得られるように
好適な補償処理を備えたMRI装置に関する。
【0002】
【従来技術】MRI装置は、核磁気共鳴(以下、NMR
という)現象を利用して被検体である人体の内部組織の
断層像や局所的なスペクトルを測定し、被検体を無侵襲
的に検査する装置である。標準的なMRI装置は図6に
示すように均一な磁界を発生する磁石601と、直交す
る3軸方向にそれぞれ傾斜磁場を発生する3つの傾斜磁
場コイル602と、それらコイルを駆動する傾斜磁場電
源603〜605と、検査部位の原子核スピンを励起す
る高周波磁界を発生する照射用高周波コイル606と、
そのコイルを駆動する高周波送信器607と、励起後の
核スピンからのNMR信号を電気信号として検出する検
出用の高周波コイル608と、そのコイルに接続された
信号増幅回路609と、NMR信号から被験者の像を生
成するための信号処理を行うとともに傾斜磁場コイル6
02及び高周波コイル606の駆動並びに信号検出のタ
イミングを予め定められたシーケンスに従って制御する
ための計算機610と、生成された像を表示するモニタ
ーディスプレイ611と、被検体1を計測位置に移動さ
せる患者テーブル612とを備えている。これら装置は
検出用高周波コイル608に電磁波ノイズが混入して検
査結果が劣化しないようにするため、電磁遮蔽された検
査室に磁石601と患者テーブル612が配置され、室
外から操作するために制御系と操作卓613は検査室の
外に置かれている。
【0003】このようなMRI装置では、診断装置とし
て1)検出されたNMR信号の強度が実際の検査部位の
位置と核スピンの状態を正確に反映していること、2)
検査結果が診断に有益な情報を有していること、即ちN
MR信号のS/Nが高いことが、重要な項目として挙げ
られる。 1)の項目については、静磁場磁石、傾斜磁場コイル及
び照射用の高周波コイルが、その中心付近で最適な特性
を示し、かつ、目的とする検査領域において最適の特性
を有するように充分な大きさであることが望まれる。し
かし装置実現のためには大きさに制限があり、このた
め、発生される磁場に歪が生じる。これら磁場の歪を補
正して検査部位領域全体に均一な検査結果を生成するた
めに、NMR信号に種々の補正処理を加えている。例え
ば、特開昭59−190643号公報に記載された技術
では、静磁場の均一度の悪さと、傾斜磁場の直線性歪に
より生成されるNMR画像が本来の検査部位の実体と位
置の上で対応しない問題を計算処理で補正している。ま
た、特開平1−308537号公報には、高周波磁界の
空間的不均一の影響を除去した上でNMR画像を得るM
RI装置が提案されている。
【0004】上記2)の項目、即ちS/N向上について
は、1つには静磁場の強度を増加することでNMR信号
の強度向上が計られている。一方、検出コイル側の改善
として、検出コイルへのNMR信号の誘起電圧を向上す
るため、核磁気モーメントと検出コイルを近接する方法
が採用されている。例えば、円筒形の検出コイルはその
内部に配置される被検体の形状にできるだけ近付けるた
め被検体の部位毎に検出コイルが用いられている。即
ち、頭部用と体幹部用にそれぞれ個別の検出コイルを備
えたMRI装置が開発され、更に、体幹部用は被検体の
断面形状に合わせて、楕円体の断面形状を有するコイル
も開発されている。また特定部位からのスペクトルを計
測するために開発された表面コイルにより、より高感度
に局所的なスペクトル計測やイメージングデータが取得
できるようになった。以上述べたように、MRI装置に
は検査部位ごとに、或いは検査目的別に検出コイルを準
備することが一般的となっている。このように複数の検
出コイルを備えたMRI装置において、各部位の検査に
あたって、それぞれの検出コイルによりS/Nの良好な
検査データを煩雑な操作をすることなく得るための技術
や(特公平2−25492号公報)、コイルへの過剰電
力供給による事故を防ぐために検出コイルの識別信号を
計算機に入力し、複数の検出コイルから現在用いている
検出コイルを正確に認識・記録する技術(特開平6−2
01809号公報や実公平6−36802号公報)が提
案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来技
術はNMR信号の検出感度を向上することができたこと
で、飛躍的にMRI装置の診断能力を向上させることが
できたが、反面、検査領域内における信号データの強度
の均一性に付いては多少犠牲にせざるを得ないという問
題があった。これは、検出コイルと検査部位の距離を近
づけることにより起こる問題である。一般に検出コイル
の検出感度の空間分布はコイルに電流を流したときに発
生する磁束空間分布と等価であり、コイルの近傍におい
て磁束が集中することが明らかなように、検出コイルに
近接した被検体の部位は他の部位に比べ高感度で計測さ
れる。表面タイプのコイルの場合はこの傾向が特に顕著
で、検出コイル近傍は高感度で計測され、検出コイルか
ら離れるに従い急激に検出感度が低下することになる。
このような表面コイルの特性は、診断において不都合を
生じる場合がある。例えば、コイル近傍に存在する皮下
脂肪のNMR信号が特別に高い強度を呈することによ
り、その近傍の信号が判断困難となる。あるいは、画像
診断において、画像濃淡で病変部位を特定する場合など
は、これら検出コイルの感度の空間分布特性の劣化は重
大な問題となる。しかし、従来の技術では検出コイルの
感度向上に力点がおかれ、その感度の空間分布の改善は
二の次ぎとなっていた。
【0006】検出コイルの感度分布の不均一による画像
の劣化を解決するため予め検出コイルの感度分布を求め
ておき、それによってNMR信号を補正することは可能
であるが、検出コイルの感度分布は個々の検出コイルに
よっても検出コイルの種類によっても異なり、用いる検
出コイルの感度分布をその都度求めておくことは繁瑣に
堪えない。特に複数の検出コイルを備えたMRI装置の
場合には、各検出コイルについて感度分布を求めておく
と共に、用いた検出コイルによって対応する感度分布補
正を行わなければないことになる。また感度分布は、被
検体や撮影条件によっても異なる場合があり、このよう
な場合には予め求めた感度分布によっても正確な補正が
できないという問題がある。
【0007】従って本発明の目的は、検出コイルの感度
分布の特性を補正して、本来の核スピンの信号強度に対
応した正確な検査結果を得ることであり、特に複数の検
出コイルに対して各々の感度分布特性に対応した補正を
自動的に行うことのできるMRI装置を提供することで
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】これらの目的を達成する
本発明のMRI装置は、被検体の置かれる計測空間に均
一な静磁場と位置により強度の異なる傾斜磁場と高周波
磁場とをそれぞれ発生させる磁場発生手段と、被検体の
検査部位から発生する核磁気共鳴信号を検出する検出手
段と、検出された核磁気共鳴信号を信号処理する計算機
と、該計算機の計算結果を表示する表示手段と、磁場発
生手段及び検出手段を駆動制御する制御手段とを備えた
MRI装置において、計算機は検出手段の種類を認識す
る機能を備え、検出手段の種類に対応して、信号処理の
処理内容を変更するように構成したものである。本発明
のMRI装置の別な態様において、検出手段は被検体の
検査部位ごとに配置される少なくとも2以上の検出手段
を備え、計算機はこれら2以上の検出手段のうち駆動中
の検出手段を認識する機能を備え、駆動中の検出手段の
特性に対応して、信号処理の処理内容を変更するように
したものである。
【0009】計算機で行う信号処理は、検出手段感度分
布が均等になるように検出手段の特性に対応して信号に
補正を加える処理を含み、特に検出手段により検出され
た核磁気共鳴信号に基づき該検出手段の感度分布特性を
求めるアルゴリズムと、検出手段により検出された核磁
気共鳴信号を求められた感度分布特性に基づき補正する
アルゴリズムとを含むものである。
【0010】
【作用】被検体の検査部位には予めその部位形状や検査
の目的に好適な検出手段である高周波コイルが装着さ
れ、その検査部位が磁場発生手段である磁石、傾斜磁場
コイル及び照射用の高周波コイルの中心に位置するよう
に配置される。制御手段により目的の撮影シーケンスに
合わせて磁場発生手段が動作し、検査部位からのNMR
信号は近傍に装着された検出用の高周波コイルに電気信
号として検出される。検出されたNMR信号は計算機に
送られ画像を生成するための計算処理が行われる。この
際、計算機は用いられている検出用高周波コイルの種類
を認識し、それに応じて例えば検出用高周波コイルの感
度分布の特性を補正する処理を選択し或いは補正処理を
しない選択をする。また複数配列した高周波コイルを部
分的に選択駆動する場合や複数の高周波コイルのいずれ
かを駆動する場合には、駆動中である高周波コイルを認
識し、駆動中の高周波コイルの感度分布の特性に合わせ
た補正処理を行う。これにより用いている高周波コイル
の感度分布を自動的に補正し、正確な検査結果を得るこ
とができる。
【0011】特に用いている高周波コイルの感度分布
を、実際に計測したデータ(NMR信号)から求めるこ
とにより、予め高周波コイルの感度分布を求めておかな
くても用いられた高周波コイルの特性に対応して正確な
感度分布補正が可能となる。
【0012】
【実施例】以下に、本発明の好適な実施例を図面を参照
して説明する。図1は、本発明が適用されるMRI装置
の一実施例を示す概略構成図である。このMRI装置
は、被検体1の置かれる空間に均一な静磁場を発生する
超電導磁石2と、この磁石2内の測定空間に配置され、
静磁場に重畳される傾斜磁場を発生させる3軸方向の傾
斜磁場コイル3と、高周波磁場を発生させる高周波コイ
ル4と、3軸の傾斜磁場コイル3をそれぞれ駆動する駆
動電源x5、駆動電源y6、駆動電源z7と、高周波コ
イル4の駆動電源(送信回路)8と、測定空間内に被検
者1の検査部位を挿入する患者テーブル9と、検査部位
のNMR信号を検出する高周波コイル(以下、検出コイ
ルという)10と、増幅回路12と、増幅されたNMR
信号を演算処理する電子計算機13と、その操作卓14
と、電子計算機13の計算結果を表示する表示モニター
15とを備えており、超電導磁石2、傾斜磁場コイル
3、高周波コイル4と検出コイル10及び患者テーブル
9は電磁遮蔽された検査室(図には示してない)内に設
置されている。さらにこのMRI装置は検出コイル10
と増幅器12との間にコネクション回路11が設けら
れ、コネクション回路11は後述するように検出用の検
出コイル10を特定する信号を発生するとともにNMR
信号を増幅回路12に接続する。
【0013】図2はコネクション回路11の詳細な回路
図である。検出コイル10はその種類を判別可能にする
ためのコネクタ201を備え、コネクション回路11は
検出コイル10のコネクタ201に接続されるコネクタ
202と、コネクタ202の各端子が接続されるインバ
ータ回路204a〜204dと、コネクタ202とイン
バータ回路204との間に挿入される抵抗205、20
6と、検出コイルからのNMR信号を増幅回路12に入
力するための同軸ケーブル203とを備えている。イン
バータ回路204a〜204dの出力は、計算機13に
入力される。
【0014】検出コイル10のコネクタ201及びコネ
クタ202は、例えば4つのビットを表すための端子T
1〜T4と接地電位Gに接続される端子TGとから成
り、コネクタ201における端子TGと他の端子との接
続状態によって検出コイル10の種類を表す4ビットの
識別信号が決められる。
【0015】例えば図に示す頸椎用コイルの場合は第1
ビットと第2ビットが接地電位Gに接続されることにな
り、”L”レベルとなる。第3ビットと第4ビットは電
圧Vccを抵抗205と抵抗206で分配した電位のま
まなので、”H”レベルである。すなわちインバータ回
路204a〜204dには2進数で”1100”の信号
が入力される。各々の信号はインバータ回路204a〜
dで反転され”0011”となって電子計算機13に読
み込まれる。このように実施例に示すMRI装置では、
各高周波コイルについて、頭部用の高周波コイルは1番
(2進数では”0001”)腹部用の高周波コイルは2
番(2進数では”0010”)、頸椎用の高周波コイル
は3番(2進数では”0011”)、脊椎用の高周波コ
イルは4番(2進数では”0100”)、膝関節用高周
波コイルは5番(2進数では”0101”)と識別信号
が振り付けられている。電子計算機13は、これら識別
信号によりどの検出コイルが用いられいるかを判読でき
ることになる。
【0016】次にこのように構成されるMRI装置の動
作について説明する。図1において、被検者1の頸椎を
検査するため頸部専用の検出コイル10を装着した状態
で、検査部位が超電導磁石2の中心に配置されていると
する。オペレータ(図には書いてない)が操作卓14上
で操作することにより、電子計算機13の制御により、
検査目的に合った撮影シーケンスが起動する。一例とし
て、図3に示すスピンエコー法と呼ばれる撮影シーケン
スでは、期間Aにおいて、傾斜磁場xを3mT/mの強
度で印加した状態で、90゜の高周波磁場パルスを印加
する。ここで高周波磁場パルスはその帯域成分が1kH
zとなるようにガウシャン波形にて振幅変調されてい
る。この傾斜磁場と高周波磁場の組み合わせにより、被
検者1の頸椎部分が体軸(z軸と一致する)に沿った1
cm厚のスライス面の核スピンが共鳴励起する。期間Bで
は、傾斜磁場yとzを印加する。この傾斜磁場の印加に
より、期間Aで共鳴励起された核スピンの歳差運動はy
軸とz軸に沿って、その傾斜磁場の強度と印加時間に比
例した位相差が生じる。期間Cでは、再び傾斜磁場xを
3mT/mの強度で印加した状態で180゜強度の高周
波磁場を印加する。この傾斜磁場と高周波磁場の組み合
わせにより、同じスライス面内の核スピンはその歳差運
動の位相を反転することになり、90゜高周波磁場の印
加と180゜高周波磁場の印加との間と同じ時間経過後
の時点(ポイント)FでスピンエコーとしてNMR信号
を呈する。これは、期間Aにおける核スピンの共鳴励起
後、印加した傾斜磁場以外の磁場歪により拡散した核ス
ピンの歳差運動の位相を整合する効果がある。ポイント
Fを含む期間Dでは、傾斜磁場zを印加しながらNMR
信号を計測する。計測は傾斜磁場zの強度と撮影領域の
大きさに対応したサンプリングレートで256(一例と
して)点行われる。傾斜磁場zは期間Bの印加量と期間
DのポイントF迄の印加量が等しくなるように設定され
る。これにより、傾斜磁場zによる核スピンの歳差運動
の位相誤差もポイントFでキャンセルされるので、最大
強度のNMR信号が検出可能となるとともに、z軸の座
標中心に対応した位置情報をNMR信号にエンコードさ
せることになる。所定の待ち時間(期間E)後、期間B
で印加する傾斜磁場yの印加量を変化させて、期間Aか
ら期間Eまでの工程を繰り返しNMR信号を計測する。
この繰り返しを例えば256回行うことで、yz面の2
56×256マトリクス状のNMR信号が得られる。
【0017】このNMR信号はコネクション回路11の
同軸ケーブル203を介して、増幅回路12に入力さ
れ、ここで増幅・検波・デジタル変換が行われ、電子計
算機13に入力される。電子計算機13は、画像を生成
するためにNMR信号を信号処理するのであるが、コネ
クション回路11から検出コイル10の識別信号によっ
て、この計算処理に検出コイルの感度の空間分布の特性
を補正する処理を含ませるか否かを判断する。例えば円
筒コイルのように感度分布が均一なものについては補正
処理を行わずに、頸椎用検出コイル等の表面コイルの場
合は感度分布の変化が大きいものについては補正処理を
行う。また円筒コイルであっても断面が楕円形などの変
形した円筒コイルでは補正処理を行う。
【0018】図1の実施例では、頸椎専用の検出コイル
10を示す識別信号が予め電子計算機13に入力されて
いるので、計算アルゴリズムには検出コイル10の感度
の空間分布の補正が組み入れられる。感度補正は、予め
頸椎用検出コイルについてファントム等を用いて求めて
おいた感度分布に基づき行うことも可能であるが、好適
には計測したNMR信号を用いて感度分布を求め、補正
をする。これにより実際に用いている検出コイルそのも
のについて、その撮影条件における感度補正が可能とな
る。
【0019】図4に、本発明の好適な補正アルゴリズム
の一例を示す。これは2次元のNMR信号のデータより
被検者1の検査部位の断層像を再構成するアルゴリズム
に検出コイルの感度の空間分布補正アルゴリズムを組み
込んだものである。画像再構成アルゴリズムでは、常法
により256×256マトリクスのNMR信号401に
2次元フーリェ変換処理402を行い、検査部分に対応
した断層画像の補正処理前のフーリェ変換データ403
を得る。この後、絶対値処理や最大値振幅を一定にする
正規化処理405が行われる。一方、補正アルゴリズム
はNMR信号の低周波成分のデータを用いることにより
検出コイルの感度分布を得る。即ち、まず256×25
6マトリクスのNMR信号401の中心付近の16×1
6のマトリクスデータのみを抽出処理する(406)。
次いで残りの部分に値がゼロのデータで置換した新しい
256×256マトリクスデータ(低周波成分データ)
407を作成する。この低周波成分の抽出は、例えばバ
ターワース型フィルタやガウスフィルタ等の低域通過フ
ィルタを用いることにより実現でき、フィルタのパラメ
ータを適当に決めることにより検出コイルの感度分布を
よく反映した感度分布を求めることができる。このマト
リクスデータ407を同じように2次元フーリェ変換処
理をして(408)低周波成分のフーリェ変換データ4
09を作成、絶対値処理と正規化処理を施す(41
0)。この演算処理により得られたデータ(感度分布画
像)411は検査部位の組織の内部構造のディテールを
示すのではなく、検査領域の単純な検出感度分布を示す
画像となる。これは、2次元フーリェ変換法では被検体
の検査部位の詳細情報は256×256マトリクスデー
タ401の中心ではなく周辺部分に存在し、中心部分は
大まかな濃淡の分布を示すことによる。
【0020】このように得られた画像データの感度分布
画像411の逆数処理412をした補正データ413を
絶対値画像データ404の各マトリクスデータの値に掛
け合わせ処理し(414)、再び正規化処理415を行
うことで、検出コイルの感度分布の特性を補正して、検
査部位の本来の核スピンの信号強度に対応した正確な検
査結果の補正画像データ416が得られる。
【0021】この逆数処理412における補正関数F
(s)413は、通常F(s)=1/s(sは感度を表
す位置の関数である)であるが、感度が非常に低い部分
は有効な診断情報が殆ど含まれない領域であって逆数処
理することによりかえってノイズが目立ち、画像診断上
好ましくない場合がある。このような不都合を回避する
ため高感度領域ではF(s)として1/sを用い、低感
度の所定の位置を最大値としてそれより低感度領域では
感度の増加関数とするような補正関数とすることが好ま
しい。このような特性の補正関数の具体例としては
【0022】
【数1】
【0023】
【数2】
【0024】
【数3】 などが挙げられる。尚、式中a、bは所定の定数であ
る。
【0025】これにより頸椎専用の検出コイル10の感
度分布が補正された画像が再構成され、表示モニター1
5に表示される。
【0026】次に、上記MRI装置で他の被検者の頭部
を検査する場合について述べる。被検者の頭に円筒状の
頭部専用検出コイルを装着して、磁石の中心に位置する
様に患者テーブルを操作する。オペレータが検査目的に
合った撮影シーケンスを操作卓を操作することで起動す
る。先の頸椎の検査の場合と同様に256×256マト
リクスのNMR信号が計測される。計測終了後、電子計
算機13はNMR信号を演算処理して断層像を構成する
が、この場合、電子計算機13には先の頸椎の処理と異
なり、検出コイルの識別信号として”0001”でが入
力されていることから、図4に示すアルゴリズムのうち
空間分布の補正処理は行わずに、256×256マトリ
クスのNMR信号401に2次元フーリェ変換処理40
2を施し、頭部の検査部分に対応した断層画像の補正処
理前のフーリェ変換データ403を得る。これは、頭部
用の円筒形の検出コイルはその円筒の内部において、ほ
ぼ均等な検出感度分布を示すことによる。
【0027】このように本実施例によれば、検査部位に
最適な検出コイルを選択し装置に接続することにより、
電子計算機13は識別信号に基づき検出コイルの種類を
判別し、接続されたコイルに応じて必要な処理アルゴリ
ズムを選択する。これにより円筒コイルのように感度補
正が不要の場合は必要な処理のみを行うことで高速に画
像処理ができる。また検出コイルの特性データを予め測
定しておく必要がなく、補正データを本来の計測データ
より作成するので、正確な補正が可能になる。かつ、検
出コイルの種類に関係なく補正が可能である。以上の実
施例では検出コイルの識別信号を電子計算機が判断して
処理内容を変更する場合について説明したが、検出コイ
ルの識別をオペレータの操作卓からの入力によって行っ
てもよい。このような実施例を図5の操作フロー図を参
照して説明する。
【0028】オペレータは被検体の検査内容と検査部位
を考慮して検出コイルを選択、被検者の検査部位にセッ
トする(501)。このセット作業は患者テーブル上で
行い、患者テーブルを移動させて被検体の検査部位と検
出コイルを超電導磁石の中心に位置させる。次に、オペ
レータは操作卓のキーを操作して、被検者の名前や登録
番号の入力と同時に装着した検出コイルの情報を入力す
る(502)。この入力は、操作卓の操作画面に合わせ
て必要項目を入力するか、メニュー画面として表示され
た選択肢から所定のコイルを選ぶ操作により行われる。
更に、検査内容に合致した撮影シーケンスを選択して、
第一の実施例と同じようにNMR信号を計測する(50
3)。次に、電子計算機は処理プログラムに従ってNM
R信号データの演算処理を開始するに先立って、操作卓
から入力した検出コイルの識別情報により、通常の像再
構成信号処理505を行うのか、検出コイルの特性を補
正する処理を含んだ像再構成信号処理506を選択する
かを判断する(504)。これら像再構成信号処理50
5及び補正処理を含む像再構成信号処理506は図4に
示したアルゴリズムによることができ、このように処理
されたデータは撮影条件や対象等の情報を収集するデー
タ管理プログラム507によって管理される。この情報
には補正処理の有無も入力される。以上で検査が終了す
る。
【0029】本実施例によれば、従来のMRI装置のハ
ード構成を変更することなく、NMR信号の計算処理プ
ログラムの変更のみで、検出コイルの特性補正が可能に
なる。更に、新たな高周波コイルの追加に対しても、シ
ステムとしてのフレキシビリティが確保できる特徴があ
る。
【0030】尚、以上の実施例では複数の種類の異なる
検出コイルを選択的に用いて計測する場合について説明
したが、本発明はフェーズドアレイコイル、スイッチド
コイルのようなマルチプルコイルを部分的に駆動する場
合にも適用できる。即ち、複数の表面コイルを配列して
なるコイルの一部(の表面コイル)を順次駆動する場合
に、駆動されるコイルが異なるごとに補正アルゴリズム
を実行し、コイルごとに感度補正された画像データを得
る。この場合にも、マルチプルコイルが接続されると電
子計算機13は識別信号により、或いはオペレータの操
作卓による入力により、マルチプルコイルが接続されて
いる旨を判断し、NMR信号の信号処理において感度分
布補正のためのアルゴリズムを含む信号処理を行う。こ
の信号処理は、駆動されるコイルが切り替わる度に感度
分布補正のためのアルゴリズムを実行するようにプログ
ラムされており、マルチプルコイルを構成する個々のコ
イルの感度分布特性に対応して均一な感度補正を行うこ
とができる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、用いる検出手段の種類
に応じて検出手段の感度の空間分布特性を補正するよう
に構成したので、検査部位に合わせて好適な形状の検出
コイルを用い、効率的に且つ正確な検査結果を得ること
ができる。また本発明によれば、検出手段によって検出
したNMR信号を用いて、その検出手段の感度分布を求
めることにより、予め検出手段ごとの感度分布特性を求
めておく必要がなく、正確な検査結果を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を用いたMRI装置の全体構成図
【図2】図1のコネクション回路の詳細を示す図
【図3】撮影シーケンスの一実施例を示すタイムチャー
ト図
【図4】本発明による画像再構成アルゴリズムを説明す
る図
【図5】本発明の他の実施例を示す操作フローを説明す
る図
【図6】従来技術によるMRI装置の全体構成図
【符号の説明】 1 被検体 2 超電導磁石 3 傾斜磁場コイル 4 高周波コイル 5、6、7、8 駆動電源 9 患者テーブル 10 高周波コイル 11 コネクション回路 12 増幅回路 13 電子計算機 14 操作卓 15 表示モニター

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検体の置かれる計測空間に均一な静磁場
    と位置により強度の異なる傾斜磁場と高周波磁場とをそ
    れぞれ発生させる磁場発生手段と、前記被検体の検査部
    位から発生する核磁気共鳴信号を検出する検出手段と、
    検出された核磁気共鳴信号を信号処理する計算機と、該
    計算機の計算結果を表示する表示手段と、前記磁場発生
    手段及び前記検出手段を駆動制御する制御手段とを備え
    た磁気共鳴イメージング装置において、 前記計算機は前記検出手段の種類を認識する機能を備
    え、前記検出手段の種類に対応して、前記信号処理の処
    理内容を変更するように構成したことを特徴とする磁気
    共鳴イメージング装置。
  2. 【請求項2】被検体の置かれる計測空間に均一な静磁場
    と位置により強度の異なる傾斜磁場と高周波磁場とをそ
    れぞれ発生させる磁場発生手段と、前記被検体の検査部
    位ごとに配置され検査部位から発生する核磁気共鳴信号
    を検出する少なくとも2以上の検出手段と、検出された
    核磁気共鳴信号を信号処理する計算機と、該計算機の計
    算結果を表示する表示手段と、前記磁場発生手段及び前
    記検出手段を駆動制御する制御手段とを備えた磁気共鳴
    イメージング装置において、 前記計算機は前記2以上の検出手段のうち駆動中の検出
    手段を認識する機能を備え、前記検出手段の特性に対応
    して、前記信号処理の処理内容を変更するように構成し
    たことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  3. 【請求項3】前記信号処理は、前記検出手段により検出
    された核磁気共鳴信号に基づき該検出手段の感度分布特
    性を求めるアルゴリズムと、前記検出手段により検出さ
    れた核磁気共鳴信号を求められた感度分布特性に基づき
    補正するアルゴリズムとを含むことを特徴とする請求項
    1又は2記載の磁気共鳴イメージング装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002056767A1 (fr) * 2001-01-19 2002-07-25 Kabushiki Kaisha Toshiba Imagerie parallele par resonance magnetique utilisant une carte de sensibilite de bobine haute precision
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