JPH08287199A - 雑音低減非接触並列データ転送装置およびその方法 - Google Patents

雑音低減非接触並列データ転送装置およびその方法

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JPH08287199A
JPH08287199A JP7086637A JP8663795A JPH08287199A JP H08287199 A JPH08287199 A JP H08287199A JP 7086637 A JP7086637 A JP 7086637A JP 8663795 A JP8663795 A JP 8663795A JP H08287199 A JPH08287199 A JP H08287199A
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猛志 鳥取
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Nobuo Hamamoto
信男 浜本
Takehiro Okawa
武宏 大川
Yutaka Kinebuchi
豊 杵渕
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速転送レートを追及し,小型・高密度・軽
量で,かつ,信頼性の高い電磁結合タイプの非接触並列
転送メモリカードを実現し,提供することにある。 【構成】 メモリ8への書き込みデータを2つのグルー
プに分割し,それぞれのタイミング遅延回路4−1,4
−2において位相シフト並びにパルス化を行なった後,
隣接する転送コイル1−nには,同一タイミングのパル
ス電流を供給しないようにする。 【効果】 コイル駆動に伴うパルス電流のピーク値が低
減されると共にコイル間クロストークの影響が極めて少
なくなり,小型で信頼性が高く,転送レートの早い非接
触メモリカードが実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は信号および電源を非接触
かつ並列的に転送する低雑音の非接触並列データ転送装
置およびその方法に係わり特にメモリカード等の携帯型
メモリ装置に適した非接触並列データ転送装置およびそ
の方法に関する。
【0002】
【従来の技術】データをメモリカードへ供給する非接触
型の接続手段として,近年,電磁結合コイルを用いた方
式が採用されるようになった。例えば,特開平4−23
9990号公報などで開示されているように,送信コイ
ルと受信コイルとをそれぞれ対応する組合せを2組設
け,1ビットのデータ信号列として必要データを電磁結
合でやり取りする方法である。
【0003】また,隣接した転送コイル間のクロストー
クを防止するタイプとしては,例えば,特開平3−23
2207号公報などで開示されているように,複数の送
受信コイルを設けて複数ビットを同時に転送し,発生す
るビット間の相互干渉の大きさ(ビット間クロストーク
量)を低減させるためのシールド構造をコイル間に設け
るようにしたものである。
【0004】一方,電源線路やアース線路に誘導する雑
音成分を低減するためにデータビット間の駆動タイミン
グをずらす方法も知られており,例えば,特開平4−2
54993号公報などで開示されている。
【0005】また,特開平5−114055号公報など
で開示されているように,一対の転送コイルと転送コイ
ルの中間に位置する電力転送コイルから誘起される低周
波成分を電力を受信するカード側でキャンセルする手段
を設けたものもある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平4−239
990号公報ならびに特開平3−232207号公報な
どで開示されている従来技術は,第1に高速で大振幅の
情報パルスを電磁結合で並列的に送信する際に必然的に
生ずる極めて大きなピーク電流に対する配慮が欠けてお
り,電磁結合で外部から供給される電源回路の規模が大
きくなるばかりでなく,トータルとして高エネルギのパ
ルス変動が発生し,転送コイル間のクロストーク発生の
原因となるばかりでなく,カード内部での誤動作の確立
が高くなり信頼性を低下させる要因となってしまうとい
う問題がある。特に,複数のコイルを高密度に実装する
程,必然的に発生するコイル間のクロストーク量が増大
し,転送コイルの高密度化を妨げる要因となっていた。
そうした対策として,例えば,特開平3−232207
号公報などで開示されているように,コイル間に電磁シ
ールド手段を講じるとあるが,コイル全面をシールドす
ることは不可能であるため周辺コイルからの漏洩磁界に
よる影響を無視できないという問題があり,電磁誘導コ
イルを用いた非接触並列転送方式実用化のネックとなっ
ていた。
【0007】第2には,並列転送されるパルス信号が同
じタイミングで同時に転送されるときのエネルギ集中の
問題である。例えば,結合コイル1個(1チャンネル)
当たり10ミリアンペアの駆動電流が必要であると仮定
し,16チャンネル同時に”1”を転送するとした場
合,極めて高い周波数成分を含んだ160ミリアンペア
のパルス電流が生じることになり,駆動源の大容量化に
加えて電源線等に誘導される雑音の雑音源となる。ま
た,そうした瞬時電流ばかりでなくデータ転送レートの
高速化に比例して周辺回路の消費電力が増大するため,
高速転送実現のネックになっていた。
【0008】更に第3には,せっかく接栓コネクタをな
くした非接触方式にもかかわらず表裏逆挿入に対する配
慮が欠けており,使用者に対する制限事項が付記される
など使い勝手面での向上がなされないという問題があっ
た。
【0009】本発明の目的は,物理的なシールドスペー
スを設けることなくコイル間のクロストークに起因する
誤動作を防止することが可能な小型・高密度で信頼性に
優れた非接触並列データ転送メモリカードを提供するこ
とにある。
【0010】本発明の他の目的は,電磁結合による非接
触多数ビット並列転送方式を用いてもデータ転送時に発
生するピーク電流の大きさを制限することによって,小
型・高密度で信頼性に優れた非接触並列データ転送メモ
リカードを提供することにある。
【0011】本発明の更に他の目的は,高速動作時の大
電力消費に対応すると共に外部装置がカード側へ電力を
真に供給したことを確認してからデータ転送動作を開始
する信頼性に優れた非接触並列データ転送メモリカード
を提供することにある。
【0012】本発明の更に他の目的は,メモリカードの
表裏を意識することなくデータ送受信装置(パソコンな
ど)への挿入が可能な使い勝手の良い非接触並列データ
転送メモリカードを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,携帯型メモリ装置へのアクセスデータを並列転送す
るために設けた第1のコイル群と,前記携帯型メモリ装
置に少なくも書き込みデータを供給するデータサーバと
該データサーバより前記第1のコイル群にデータを供給
するため該第1のコイル群の各コイルに対向するように
設けられた第2のコイル群と,前記データ転送時に前記
第1のコイル群と前記第2のコイル群を対向状態で近接
して保持せしめる非接触保持手段と,前記第1のコイル
群と前記第2のコイル群間を並列に転送するデータをパ
ルス列として発生する少なくも前記データサーバ内に設
けた遅延手段を有する並列パルス発生手段とを設け,前
記遅延手段は前騎兵列ぱるるを少なくも第1のビット数
からなる第1の並列パルス群と,第2のビット数からな
る第2の並列パルス群とに分割し,且つ,前記代1の並
列パルス群の並列転送タイミングよりも前記第2の並列
パルス群の並列転送タイミングを少なくも各ビットのパ
ルス幅より長い時間遅延させる手段とよりなることを特
徴とする。
【0014】更にまた,上記遅延させる手段に替えて,
上記第1のコイル群および上記第2のコイル群の各対向
するコイル対のうちの第1のコイル対に対して隣接する
受信側コイルに生ずるクロストーク成分を打ち消すた
め,前記第1のコイル対の転送信号の一部を前記隣接受
信側コイルに位相を逆転して供給する手段とよりなるこ
とを特徴とする。
【0015】更に本発明は,上記装置およびその方法に
係わり,またその構成要素である新規なICメモリカー
ドに関する。即ち,本発明によるICメモリカードは,
上記データサーバに設けられた第2のコイル群を構成す
るコイルに対し,各コイル毎に対向してアクセスデータ
を並列転送するために設けた第1のコイル群と,該第1
のコイル群を前記第2のコイル軍を構成する各コイル毎
に近接して対向させて並列にデータを転送させる際に該
データを並列パルスとして発生する手段と並列パルスと
して受信する手段のうちの少なくも一つの手段を設け,
前記並列パルスは,少なくも第1のビット数からなる第
1の並列パルス群と第2のビット数からなる第2の並列
パルス群とに分割し,且つ,該第2の並列パルス群の転
送タイミングは前記第1の並列パルス群の各ビットのパ
ルス幅より少なくも長い時間遅延させる並列パルスより
なることを特徴とする。
【0016】更にまた本発明によるICメモリカード
は,上記遅延させることに替えて,上記第1のコイル群
および上記第2のコイル群の各対向するコイル対のうち
の第1のコイル対に対して隣接する受信側コイルに生ず
るクロストーク成分を打ち消すため,前記第1のコイル
対の転送信号の一部を前記隣接受信側コイルに位相を逆
転して供給する手段とよりなることを特徴とする。
【0017】上記事項をより具体的に示すと,同一タイ
ミングで設定された並列ビットの転送データを例えば2
乃至4グループに分割(例えば4グループ分割の場合
は,16ビットデータをそれぞれ4ビットずつの4グル
ープに分割)し,各グループごとに異なる遅延時間の遅
延回路とエッジ検出微分回路を挿入するようにした。
【0018】また,複数の送信コイルの中の隣接するコ
イルには前記異なるタイミンググループのデータ線を接
続するようにした。
【0019】また,異なるタイミンググループで送られ
てくる複数の受信コイルに対応するゲート回路と前記そ
れぞれのタイミングを予測して定めたタイミング発生回
路を設けるようにした。
【0020】また,受信コイルに補助受信コイルを設け
隣接する受信コイルに前記補助受信コイルを接続するよ
うにした。
【0021】また,送信コイルへの駆動電流よりも少な
い逆位相の電流を隣接する送信コイルへ印加するように
したものである。
【0022】また,電磁結合用コイルの一端に送信用駆
動回路と受信用アンプ回路を接続するようにした。
【0023】上記他の目的を達成するために,外部装置
(サーバ)側には電源供給のためのスプリング部材で構
成された電極端子を設け,カード側にはその外壁部に外
部電源受給のための板状電極端子を密接するようにし
た。
【0024】また,カードの表裏逆挿入防止用の溝部分
に上記外部電源受給のための電極端子を埋め込むことも
適用可能である。
【0025】また,外部装置(サーバ)側の電源と外部
カードへの電源供給電極の間に抵抗を挿入しすることも
適用可能である。
【0026】上記他の目的を達成するために,電磁結合
用送信コイル列の一端(最前部,若しくは最後部)に位
置するコイルに供給する信号の位相を前記コイル列の残
る一端側に位置するコイルへ供給する信号に対して90
度遅らせる回路を挿入することも適用可能である。
【0027】また,電磁結合用受信コイル列の最前部に
位置するコイルからの受信信号と最後部に位置するコイ
ルからの受信信号との,即ちコイル列の両端に位置する
コイルで受信した信号の相対的位相差を検出する回路
と,前記コイル列から受信した信号の並び順を入れ替え
るマルチプレクサ回路を設けることも適用可能である。
【0028】上記両端部に位置するコイルからの受信信
号出力を整流する手段を設けることも適用可能である。
【0029】
【作用】並列データビットをグループ別に異なる遅延時
間の遅延回路を通し,そのエッジを微分した波形は,信
号送信用コイルの駆動タイミングパルスとして用いるこ
とができる。それによって,コイル駆動電流のピーク電
流が時間軸方向に分散されることになり,例えば4種類
の遅延時間の遅延回路を設けた事例では前記ピーク電流
の値が4分の1に低減され,外部供給電源の設定容量が
大幅に緩和されると共にメモリカード内部におけるパル
ス性ノイズ源のエネルギが小さくなるため小型で信頼性
に優れた非接触並列データ転送メモリカードシステムを
実現することができるという効果がある。
【0030】また,信号の転送用コイル群(列)の隣接
するコイルに異なるタイミングのパルスを用いて駆動す
ることにより,隣接コイル同士の磁力線(フラックス)
が加算されて強調されることがないため漏洩磁界強度が
小さいことになりその他のコイルに対するクロストーク
量が低減されることになる。それによって,コイル間シ
ールド等の物理的対策が不要となり,小型で信頼性に優
れた非接触並列データ転送メモリカードシステムを実現
することができるという効果がある。
【0031】また,予測タイミング発生回路では対応す
る受信コイルへ信号が誘導されてくるであろう予測期間
幅のパルスをゲート回路のゲート信号として発生させる
ことにより,前記予測期間外,例えば隣接コイルへの駆
動タイミング時に生じたクロストーク雑音などは前記ゲ
ート回路を通過させないように動作する。それによっ
て,例え大きなクロストーク雑音が隣接コイルなどから
誘導された場合においても,その影響を全く受けること
がないので,小型で信頼性に優れた非接触並列データ転
送メモリカードシステムを実現することができるという
効果がある。
【0032】また,補助受信コイルは隣接するコイルへ
のクロストーク誘導電圧量に等しい電圧が受信できるよ
うな巻数に設定し前記隣接コイルと逆位相になるように
直列接続するこにより隣接コイルにおけるクロストーク
成分はプラス・マイナス相殺されるように動作する。そ
れによって,隣接コイルへのクロストークが生じること
に起因する誤動作を防止することができ信頼性に優れた
非接触並列データ転送メモリカードシステムを実現する
ことができるという効果がある。
【0033】また,隣接する送信コイルへ印加した逆位
相の駆動信号は前記隣接送信コイルと対になって対向す
る隣接受信コイルへのクロストーク成分を相殺するよう
に動作する。それによって,隣接コイルへのクロストー
クが生じることに起因する誤動作を防止することができ
信頼性に優れた非接触並列データ転送メモリカードシス
テムを実現することができるという効果がある。
【0034】また,同一コイルに送信用駆動回路と受信
用アンプ回路を接続することにより,上記タイミングシ
フトされた駆動信号の隙間部分に前回のサイクルで転送
されてきたデータを送り返すことができる。それによっ
て,メモリへの書き込み後の読みだしチェック,所謂リ
ード・アフタ・ライト・チェックが転送コイルの数を増
やすことなく,またピーク電流の増加を招かずにできる
ので,小型で信頼性に優れた非接触並列データ転送メモ
リカードシステムを実現することができるという効果が
ある。
【0035】また,外部装置(サーバ)側からカード側
への電源供給用電極端子はそれぞれ2ピン用意すれば良
いので比較的堅牢な構造を採用することが可能であり,
また,比較的大きな電力を磁気学的にトランス構造で供
給する手法と較べて実装空間が少なくてすむことにな
る。それによって,高速度動作時の大電力消費にも対応
可能な小型で信頼性に優れた非接触並列データ転送メモ
リカードシステムを実現することができるという効果が
ある。
【0036】また,カード側の表裏逆挿入防止用切り込
み溝部分に設けた電源供給受け入れ用電極端子の構造に
よれば,カードの狭い凹面部に位置するため手指が接触
することによる汚れに起因する接触不良を予防すること
ができる。それによって,高速度動作時の大電力消費に
も対応可能な小型で信頼性に優れた非接触並列データ転
送メモリカードシステムを実現することができるという
効果がある。
【0037】また,外部装置側の供給電源ラインに挿入
された抵抗の電位降下をみることにより実際の負荷が接
続されたことを確認すること,即ち,データ送受信を行
なうべきカードが外部装置(サーバ)へ挿入され電力の
供給が始まったことを検出することができる。それによ
って,電源の接続に何らかの異常が発生しカードに対す
る外部からの電源供給がなされないままの状態でデータ
の高速転送が開始されるという事態を防止できるので,
小型で信頼性に優れた非接触並列データ転送メモリカー
ドシステムを実現することができるという効果がある。
【0038】また,電磁結合送信用コイル列の両端に位
置するコイルへ供給する信号の位相差を90度シフトさ
せるということは,メモリカードの挿入受入れ側(例え
ばパソコンなど)が突起物等による機械的手法によらず
に挿入面の左右位置を宣言することになる。それによっ
て,メモ値カードの誤挿入の検出ならびに修正が容易に
行うことが可能となるため使い勝手の良い非接触並列転
送メモリカードを提供することができるという効果があ
る。
【0039】また,電磁結合受信用コイル列の両端に位
置するコイルへ誘導された信号の位相差を検出する回路
は,メモリカードの表面(6面体の薄板構造からなるメ
モリカードの中で,面積の小さい順に2面の長手方向側
面と2面の横手方向側面,残りの2面を表面と裏面とい
う表現で便宜上呼称する)を上若しくは右にして挿入さ
れたのかそれともその逆で前記メモリカードの表面を下
若しくは左にして挿入されたのかを検出するように動作
する。それによって,前記逆挿入事例(メモリカードの
表面部を下若しくは左にして挿入した状態)であると認
識したときは,受信コイル列の並び順,即ちデータの並
び順を左右入れ替えた状態となるようにマルチプレクサ
回路が動作するので,メモリカード挿入時にメモリカー
ド表裏を考慮する必要がなくなるため使い勝手の良い非
接触並列転送メモリカードを提供することができるとい
う効果がある。
【0040】また,電磁結合受信用コイル列の両端に位
置するコイルへ誘導された信号を整流する手段は,上記
表裏入替え挿入検出のための信号から直流電圧を発生す
るように動作する。それによって,データ転送時の外部
電源受給用コイルと表裏入替え挿入検出用コイルを兼用
することになり,外部電源受給用コイルの増設手段等を
講ずるまでもなく電源供給面においてもメモリカード挿
入時にメモリカード表裏を考慮する必要がなくなるため
使い勝手の良い非接触並列転送メモリカードを提供する
ことができるという効果がある。
【0041】
【実施例】実施例の具体的構造の説明に先立ち,構造の
緒元を規制する背景要因,特に転送コイル間のクロスト
ークについて述べる。以下,実際に生ずるクロストーク
を調べるために行なった実験のデータならびに外形寸法
上の制約などを勘案して試作し,実験した本実施例相当
の転送コイルモジュールについて,図を用いて説明す
る。
【0042】図16(a)はチャネル間クロストーク実
験のための測定回路である。一次(送信)側コイルT0
1,T11,T21およびT31に対応する二次(受
信)側コイルT02,T12,T22およびT23は,
それぞれフェライトコアボビンにエナメル被服線を10
ターン乃至20ターン巻取り,相対峙するコイル同士,
例えばT01とT02,T11とT12などの組合せで
一種の電磁結合トランスを形成する。一次側および二次
側それぞれのコイルブロック(コイル列)内でのコイル
用フェライトコア間の間隔寸法を実験変数として可変と
し,一次側コイル用フェライトと二次側コイル用フェラ
イトとの間隙寸法をパラメータとして固定し,幾通りか
調べた。実際の実験ではこのパラメータ値も変数とし
た。図16(a)に示すように一次側駆動信号は,e0
ボルト振幅のパルス信号を抵抗Rd(実験ではe0:+
5V,Rd:470Ω)を介して一次側コイルT01お
よびT31に印加した。なお,T31には図示のように
抵抗Rd(470Ω)とトグルスイッチSWの接点が直
列に挿入されている。二次側コイルT12には負荷抵抗
RL(470Ω)を接続し,正規の受信レベルe1をオ
シロスコープで観測し,隣接コイルT22にも負荷抵抗
RL(470Ω)を接続し,クロストークレベルe2を
同様手段で観測した。図16(b)はその実験結果を示
す測定データである。横軸はコイルを巻きつけたフェラ
イトコアのコイルブロック内の隣接間隔であり,縦軸は
一次側駆動電圧e0を0デシベル(dB)としたときの
二次側への誘導電圧をデシベル表現で示したものである
(例えば,10分の1に減衰して伝送されると,−20
dBになる)。正規の誘導電圧e1即ち2次側への誘起
電圧は,コア間隔やスイッチ(図16(a)参照)開閉
の有無に関係なくほゞ一定の値で−11dB(約1.4
ボルト)となっている。しかし,隣接コイルへの誘導即
ちクロストーク電圧e2は,コア間隔が狭くなるほど大
きな値となっている。例えば,隣接間隔1ミリメートル
のときでは−30dB(約32分の1)であり,156
ミリボルトのクロストークが発生する。ここで,スイッ
チ(図16(a)参照)を閉にしてコイルT31にも駆
動電流を流すと,その両方へ隣接する二次側コイルへの
クロストーク電圧e2は,−24dB(5ボルトの約1
6分の1;312ミリボルト)まで上昇していることが
わかる。
【0043】図17は,メモリカードの従来規格として
広く実施されているPCMCIA(Personal Computer
Memory Card International Association)規格・タイ
プIIIメモリカードの外観図,および,それに非接触並
列転送コイルを適用した場合を想定した図である。前記
タイプIIメモリカードは,縦85.6ミリメートル,横
54.0ミリメートル,厚さは挿入に必要な周辺部およ
び従来型接触式接栓部で3.3ミリメートル,中央部厚
さで5.0ミリメートルと規定されている。このような
寸法で成形されたカードケース90の内部にはメモリな
どの部品を実装するプリント回路基板91が収納されて
おり,通常は接栓部(図示の下端部)に68ピンの接触
式コネクタが配置される。ここで,本発明のように非接
触転送化をを図るためには,上記接触式68ピンコネク
タの替わりに電磁結合用コイルを取り付ける必要があ
る。なおこの場合,上記規格に合わせつつ上記図16
(b)で示すクロストークを避けて,当初16ぴを採用
することも可能である。上記規格との整合性を考慮し非
接触並列転送コイルを用いる場合も,コアーホルダ92
の長手方向寸法は50ミリメートル以下であることが要
求される。ここで,16チャネルのコイルを配列する場
合,図示のように3ミリメートル以下のピッチでコイル
を配置することが必要となる。
【0044】図18は,本実施例で使用し,実用化しつ
つあるコイルアレイの外観図である。コアーホルダ92
には,図示のように2ミリメートル角の「コの字」型単
体フェライトコア93を1ミリメートル間隔(図16
(a),(b)の実験結果により実用化可能範囲を決
定)で16個取り付ける。上記コアーホルダ92は,ガ
ラス部材等の非誘電体を使用し,縦4ミリメートル,横
48ミリメートル,厚さ0.3ミリメートルの板状体で
あり,プリント回路基板91に面実装はんだ付けされて
いる。
【0045】以上16チャネルのコイルブロックの場合
について詳述したが,接触方式の場合は既に上記PCM
CIA規格にもあるとおり68ピンなどが実用化されて
いるため,非接触方式である本発明の並列転送装置も更
に高密度化が望まれる。その場合,特に問題になるのは
図16(b)に示すような隣接コイル同士のクロストー
クであり,このような電磁誘導ノイズは隣接コイル間隔
が1ミリメートル医かになると急激に増加することが前
記図16(b)からも明らかである。なお,このような
クロストークは高密度化が極度に進んだ場合,単に電磁
結合による電磁誘導だけでなくコイル間の静電結合によ
る静電誘導が生ずることも予測される。
【0046】本発明は,以上のようなクロストークを避
け,また,パルスエネルギの集中を避けた新規な非接触
並列データ転送装置およびそれを用いた携帯型メモリ装
置を提供するものである。以下,各実施例によりその具
体的公正ないようを詳細に説明する。
【0047】先ず,第1の実施例を図を用いて以下説明
する。
【0048】図1は,第1の実施例で用いたデータ供給
装置(パソコンなどのデータサーバ)と非接触並列転送
メモリカードのブロック図でありデータ転送に関連する
個所のみを抽出したものである。パソコン機能を流用し
たデータ供給装置9の内部バス11に含まれるデータバ
スおよびアドレスバスおよび専用制御線はデータ送信制
御回路3に入力し,8ビットのデータ列並びにリード・
ライト制御信号に変換し出力する。即ち,データ転送の
先頭部分ではメモリカード側の指定アドレス番号(実施
例では20ビットで指定)を8ビット並列データ(バイ
ト単位データ)として3回に分けて先ず出力し,その後
転送すべきデータ列をバイト単位で順次出力し,同時に
メモリへの書き込み要求信号WTREQ(データをパソ
コン側が読み込む場合は読み込み要求信号RDREQ)
データ出力ごとに発生する。ここで,8ビットの出力デ
ータは偶数番号(ビット0,ビット2,ビット4および
ビット6)の4ビットと奇数番号(ビット1,ビット
3,ビット5およびビット7)の4ビットに分割し,前
者の偶数番号ビットデータ列はαタイミング遅延回路4
−1へ,後者である奇数番号ビットのデータ列はβタイ
ミング遅延回路4−2にそれぞれ振り分けて入力され
る。前記αタイミング遅延回路4−1とβタイミング遅
延回路4−2は,2相クロック制御概念(メインクロッ
クの1周期内を基準となる基準相とその基準から180
度遅れた遅延位相の2つのタイミング基準を設けておく
方式)における基準位相タイミングαで制御されるレジ
スタおよびパルス化回路と遅延位相タイミングβで制御
されるレジスタおよびパルス化回路でそれぞれが構成さ
れている(詳細図示省略)。前記αタイミング遅延回路
4−1の出力は,前記αタイミングに同期したパルス化
(最大データ転送周期の4分の1時間幅パルス)RZ
(リターンゼロ;信号レベルは常時「0」を示すレベル
にあり,データが「1」の時にのみ「1」を示すレベル
になるが所定時間経過後には「0」レベルに必ず戻るデ
ータ表現方式)信号であり,α相データバス12−1と
コイル駆動回路5を経由して送信用コイル列1の偶数番
号コイル1−0と1−2と1−4と1−6を駆動(所定
電流をコイルに流す)し,前記一方のβタイミング遅延
回路4−2は前記βタイミングに同期したパルス化RZ
信号を出力し,β相データバス12−2およびコイル駆
動回路5を経由して送信用コイル列1の奇数番号コイル
である1−1と1−3と1−5と1−7を駆動する。前
記送信コイル列1に対応する位置に配置した受信コイル
列2を構成する個々のコイル2−0乃至2−7には,前
記送信コイル1−0乃至1−7への駆動電流の大きさに
比例した電磁誘導信号を受信する。即ち,αタイミング
に同期したパルス化RZ信号は,受信コイル2−0およ
び2−2および2−4および2−6で受信し,一方,β
タイミングに同期したパルス化RZ信号は,受信コイル
2−1および2−3および2−5および2−7で受信
し,受信アンプ回路6および受信データバス13を経由
してそれぞれのタイミングで受信制御回路7の内部を構
成するセットリセット型フリップフロップ(詳細構成の
図示省略)をセット(データが「1」の場合のみ)す
る。ここで,転送データ列の先頭部3バイト分はアドレ
ス情報であることを前記受信制御回路7が認識しメモリ
8に対するアドレスバスデータを更新(書き込み先頭ア
ドレスが設定されたことになる)し,その後の受信デー
タはメモリ8のデータバスに乗せると共に書き込み許可
信号WE(Write Enable)信号を発生(送信コイル1−
8および受信コイル2−8を経て事前に受信した書き込
み要求信号WTREQを受けたことを反映)し,そのW
E信号の後エッジを用いて前記アドレスバスデータをプ
ラス1しておくことで次のメモリアドレスへの書き込み
に備えることになる。なお,前記メモリ8の内容を読み
取るには,パソコン(データ供給装置)9側から読み取
り要求信号RDREQを送信コイル1−9を駆動し受信
コイル2−9経由で受信制御回路7に与えることによっ
てなされるが,その際の読み取り回路系は煩雑となるた
めここでは図示を省略した。図2は非接触転送メモリカ
ードの信号入力部をもう少し詳細に示す論理展開図であ
る。非接触転送メモリカード10の内部は受信コイル列
2と受信アンプ回路6と受信制御回路7のデータ入力関
連部のみを図示し,他の構成ブロックは煩雑さを防ぐた
め省略してある。ゲート信号発生回路41は,システム
クロック2fCLK(データ供給装置側から別途手段で
供給を受ける)をベースとして使用しαタイミングで送
信されてくる信号を受け入れるためのゲート信号(α
G)45およびβタイミングで送信されてくる信号を受
け入れるためのゲート信号(βG)44およびセット/
リセットタイプのフリップフロップ43−0乃至43−
7に対するリセット信号などを発生する。一方,受信コ
イル列2の中でαタイミング送信信号を受信するグルー
プに属するコイル2−0,2−2,2−4および2−6
は,受信アンプ回路6を経由して前記αゲート信号45
を一方の入力とするゲート回路42−0,42−2,4
2−4および42−6にそれぞれ入力しそれらゲートさ
れた信号はフリップフロップ43−0,43−2,43
−4更に43−6のそれぞれのセット端子へ接続し,前
記受信コイル列2の中でβタイミング送信信号を受信す
るグループに属するコイル2−1,2−3,2−5およ
び2−7も,受信アンプ回路6を経由して前記βゲート
信号44を一方の入力とするゲート回路42−1,42
−3,42−5および42−7にそれぞれ入力しそれら
ゲートされた信号はフリップフロップ43−1,43−
3,43−5更に43−7のそれぞれのセット端子へ接
続され,1バイト分の転送データがフリップフロップ4
3−0乃至43−7にセットされる。即ち,ゲート回路
42−0乃至42−7の作用によって転送が予測される
タイミング近傍以外の信号成分はフリップフロップ43
−0乃至43−7へ伝達されることが禁止される。
【0049】図3は,上記第1の実施例を説明するデー
タ部分(アドレス部分は省略)のタイムチャート図であ
る。以下,前記図1を参照しながら説明する。送信制御
回路(図1の3)へ与えるクロックは転送周波数の2倍
の周波数(実施例では20メガヘルツ)の矩形波信号2
fCLKであり,ホスト側コントローラ(図1のデータ
供給装置9)から外部メモリカードへの書き込み命令W
TCOMと同時に書き込むべきデータDATA0乃至D
ATA7が与えられる。ここで,前記DATA0乃至D
ATA7が16進表現で「FF」(8ビットデータの総
てのビットが「1」),「0F」(上位4ビットが
「0」で下位4ビットが「1」),「F0」(上位4ビ
ットが「1」で下位4ビットが「0」)最後が「FF」
であったものと仮定し図示した。前記送信制御回路内部
のラッチレジスタにはαタイミングで作動するグループ
(DATA0α,DATA2α,DATA4α,DAT
A6α)とβタイミングで作動するグループ(DATA
1β,DATA3β,DATA5β,DATA7β)に
交互に振り分けられており,それぞれのタイミングの立
ち下がりエッジでデータがセットされる。上記レジスタ
出力DATA0α乃至DATA6αと前記2fCLKの
α部の否定信号との論理積(2fCLKのα部がローレ
ベルの時を「真」とする論理積)を行った出力信号(#
0−DRIVE,#2−DRIVE,#4−DRIVE
および#6−DRIVE)と,同じく上記レジスタの出
力DATA1β乃至DATA7βと前記2fCLKのβ
部の否定信号との論理積を行った出力信号(#1−DR
IVE,#3−DRIVE,#5−DRIVEおよび#
7−DRIVE)は,対応する送信コイル列(図1の
1)の個々のコイル(図1の1−0乃至1−7)への駆
動電流波形となる。
【0050】図4(a),(b)は,本実施例における
データ送受信時の実装状態を示す外観図であり,同図4
(a)は上面からみた断面図,同図4(b)は側面から
みた断面図を示すものである。データ供給装置9の切れ
込み部の最奥部に送信用コイル列1を底面に並行に配置
し,受信用コイル列2を前記送信用コイル列1に対応す
るように配置した非接触並列転送用メモリカード10を
前記切れ込み部に挿入することで,コイルによる電磁結
合作用によりデータが転送される。この時,前記送信用
コイル列1と受信用コイル列2の間隙は可能な限り狭く
することにより転送効率が向上するため,永久磁石によ
る吸引力もしくは機械的なバネの反発力を利用した相互
作用によって前記2組のコイル列1,2を密着させる方
向に力が作用するような構造が採用される(図示省
略)。
【0051】本第1の実施例によれば,送信コイルへの
駆動に付随する電流のピーク値が2分の1になり,特
に,カード側からデータを送り返すとき,即ち,メモリ
データの読み取り時(図示および説明を省略した)にお
いては電源回路の小型化に寄与するばかりでなく,雑音
信号源のエネルギが半減されることになるため,信頼性
の高い電磁結合方式の非接触並列転送メモリカードシス
テムを実現することができる。また,隣接コイル間は異
なるタイミングで駆動されており,更に,隣接コイルの
駆動タイミングで誘導されるノイズ信号はゲート回路で
排除しているため,誘導コイルを多数用いた場合の致命
的欠陥であるクロストークノイズによる誤動作の心配が
なくなり,極めて信頼性の高い非接触並列転送メモリカ
ードシステムを提供することができるという効果があ
る。
【0052】なお,上記実施例では2回のタイミングに
振り分けてデータを転送しているが,この振り分けタイ
ミング数を3,4,5と増やして行くことも当然のこと
ながら可能であり,その数が多いほどデータ送受信に要
する時間は長くなるが,その反面でピーク電流値も平準
化されて少なくなるため上記効果が更に強化されるとい
う効果がある。
【0053】次に,第2の実施例を図を用いて説明す
る。第2の実施例はカードの表裏(上下)を逆向きに挿
入(第1の実施例図4参照)しても対処できるように対
策した一例である。
【0054】図5は,第2の実施例で用いたデータ供給
装置(パソコン)9と非接触並列転送メモリカード10
のデータ転送に関連する個所のみを抽出したブロック図
である。本図は第1の実施例における図1に対応してお
り,そのデータ供給装置9側における図1との主な相違
点は送信用コイル列1を構成するコイル1−0乃至1−
7および1−8,1−9の両端部に特殊信号送信用コイ
ル1−Rと1−Lと該追加コイルに信号を供給するため
の回路などを追加したことであり,メモリカード10側
における主な相違点は受信用コイル列2を構成するコイ
ル2−0乃至2−7および2−8,2−9の両端部に特
殊信号送信用コイル2−Rと2−Lと該追加コイルから
の受信信号を処理するための回路などを追加したことで
ある。従って,前記図1の説明と重複する部分の説明は
基本的に省略する。発信回路21で発生した矩形波信号
は,コイル駆動回路5−Rを経て増設した一方の送信コ
イル1−Rを駆動すると同時に位相遅延回路22で信号
位相を90度遅らせた後コイル駆動回路5−Lを経て残
る一方の増設コイル1−Lに信号を供給する。一方,メ
モリカード10側は,第1の増設受信コイル2−Rで受
信し受信アンプ回路6−Rで増幅し整形した信号と,第
2の増設受信コイル2−Lで受信し受信アンプ回路6−
Lで増幅し整形した信号を位相比較回路23へそれぞれ
入力することによって相対的な位相差を比較し,ビット
並べ替え回路24に対する並べ替え指令信号を発生す
る。ここで,図示のような状態,即ち,第1の送信用増
設コイル1−Rの信号を第1の受信用増設コイル2−R
が受け取り,第2の送信用増設コイル1−Lの信号を第
2の受信用増設コイル2−Lが受けたものと想定した場
合(前記位相比較回路のA入力に対してB入力側の位相
が90度遅れている状態)は,表面を上にしてメモリカ
ード10がデータ供給装置9へ挿入された正常挿入と判
定し,ビット並べ替え回路24に対して並べ替え指令を
発行しないようにする(即ち,第1の実施例における図
1および図2で説明した状態を保持することになる)。
反対にメモリカード10が裏面を上にして挿入されると
メモリカード10側だけがデータ供給装置9に対して図
示状態から180度反転した状態になる。即ち,第1の
送信用増設コイル1−Rは第2の受信用増設コイル2−
Lに対面し,また,送信コイル1−0は受信コイル2−
9と対面し更に送信コイル1−1は受信コイル2−8に
対面することになり,以下同様に図示の上下が入れ替わ
って対面し,最後に第2の送信用増設コイル1−Lは第
1の受信用増設コイル2−Rと向き合わせになる。この
状態(前記のように裏面を上にして挿入した状態)で
は,前記位相比較回路23のA入力はB入力よりも位相
が90度遅れていることになるためビット並べ替え回路
24に対してビット並べ替え指令を発行し,同並べ替え
回路24の出力では前記正常挿入時と同じ信号配列にな
るように上下のビットを順番に入れ替えるように動作さ
せる。即ち,受信コイル2−9の受信データ線は受信コ
イル列2の中心から対称の位置にある受信コイル2−0
の受信データ線と入替え,以下同様に,受信コイル2−
8の受信データ線と受信コイル2−1の受信データ線,
受信コイル2−7の受信データ線と受信コイル2−2の
受信データ線,受信コイル2−6の受信データ線と受信
コイル2−3の受信データ線,受信コイル2−5の受信
データ線と受信コイル2−4の受信データ線,をそれぞ
れ入れ替えることになる。
【0055】図6は,本実施例で採用したデータ転送時
のカードへの電源供給方法を示すブロック図である。送
信用コイル列1の一方の端部に増設した挿入方向判別用
の第1の送信コイル1−Rには発信回路21の出力信号
をそのまま印加し,他の一方の端部側の送信用第2の増
設コイル1−Lには前記発信回路21の信号を位相遅延
回路22によって位相を90度遅らせた信号を印加して
いる。メモリカード10側では前記送信側増設コイルに
対応する受信用第1の増設コイル2−Rと第2の増設コ
イル2−Lの相対的位相差を位相比較回路で比較する
(前述図5の項を参照,但しこの場合の受信アンプ回路
6−R,6−Lは単なる波形整形回路としてのみ機能す
る)と共に,整流ダイオードD31,D32でそれぞれ
の信号は整流され抵抗R33とコンデンサC34によっ
て平滑化した電力を外部供給電源とし(実際は3端子安
定化電源用ICを経由させて用いたが図示を省略し
た),電源切り替え回路36を用いて内臓電池35と切
り替えてメモリカード10の内部回路へ供給する。
【0056】本第2の実施例によれば,高速データ転送
時に必要とされるカード側の電力供給をパソコン(デー
タ供給装置)側から電磁結合(トランス)で行う手段と
カードの表裏逆転挿入に対処する手段の一部が共用でき
るので,小型・軽量で使い勝手の優れた非接触並列転送
メモリカードを提供することができる。
【0057】次に第3の実施例を図を用いて説明する。
【0058】図7は,転送用のコイルを送受信兼用で用
いるメモリカードシステムのブロック図であり,第1の
実施例における図1に対応しており重複する説明は原則
として省略する。本実施例ではデータ供給装置9側でメ
モリデータの書き込み・読みだしをコントロールする方
式であり,書き込み時にはWTREQを送信コイル1−
8と受信コイル2−8経由で,また,読みだし時にはR
EREQを送信コイル1−9と受信コイル2−9経由で
それぞれメモリカード側の受信制御回路7へ伝達するこ
とによって実行される。メモリ8へのデータ書き込み時
の書き込みデータは送信制御回路3とαタイミング遅延
回路4−1およびβタイミング遅延回路4−2並びにコ
イル駆動回路6を経由し,送信用コイル列1(本実施例
では送受信兼用コイルであるが,第1および第2の実施
例における呼称を便宜上継承する。以下,受信用コイル
列2およびそれらを構成する個々のコイル1−0乃至1
−7,2−0乃至2−7についても同様とし,便宜上従
来呼称を継承する)から受信用コイル列2へ転送し,受
信アンプ回路6並びに受信制御回路7を経由してメモリ
8の所定番地に書き込まれる。一方,メモリ8の所定番
地に書き込まれているデータを読みだすには,メモリカ
ード側に付加(前記第1図との比較で付加したことを意
味する。以下同様)した送信制御回路3bとαタイミン
グ遅延回路4−1bおよびβタイミング遅延回路4−2
b並びにコイル駆動回路5bを経由して受信用コイル列
2の受信コイル2−0乃至2−7を送信コイルに転用す
ることによってデータ供給装置9側へデータを逆送信す
る。逆送信されたメモリ8の所定アドレスデータは,送
信用コイル列1を受信用に転用して転送されてきたデー
タを受信しデータ供給装置9側に付加された受信アンプ
回路6aと同じく付加された受信制御回路7aに伝達さ
れることによって,メモリデータの読みだし動作がなさ
れる。このようにデータ供給装置9側とメモリカード1
0側の双方に送受信機能を有することによって,メモリ
へ書き込んだデータを書き込み直後に読みだしてチェッ
クする機能,いわゆるリード・アフタ・ライト・チェッ
クも容易に実現できることを意味する。
【0059】図8は,前記リード・アフタ・ライト・チ
ェック機能を作動させたときのタイムチャート図であ
る。前記図7を参照しながら説明する。送信制御回路
(図7の3)へ与えるクロックは転送周波数の2倍の周
波数(実施例では20メガヘルツ)の矩形波信号2fC
LKであり,ホスト側コントローラ(図7のデータ供給
装置9)から外部メモリカードへの書き込み命令WTC
OMと同時に書き込むべきデータDATA0乃至DAT
A7が与えられる。ここでは,前記DATA0乃至DA
TA7が16進表現で「FF」,「0F」,「F0」最
後が「FF」であったものと仮定した。前記送信制御回
路内部のラッチレジスタにはαタイミングで作動するグ
ループ(DATA0α,DATA2α,DATA4α,
DATA6α)とβタイミングで作動するグループ(D
ATA1β,DATA3β,DATA5β,DATA7
β)に交互に振り分けられており,それぞれのタイミン
グの立ち下がりエッジでデータがセットされる。上記レ
ジスタ出力DATA0α,DATA2α,DATA4
α,DATA6αと前記2fCLKのα部の否定信号と
の論理積(2fCLKのα部がローレベルの時を「真」
とする論理積)を行った出力信号(#0−DEIVE,
#2−DRIVE,#4−DRIVEおよび#6−DR
IVE)と,同じく上記レジスタの出力DATA1β,
DATA3β,DATA5β,DATA7βと前記2f
CLKのβ部の否定信号との論理積を行った出力信号
(#1−DEIVE,#3−DRIVE,#5−DRI
VEおよび#7−DRIVE)は,対応する送信コイル
列(図7の1)の個々のコイル(図7の1−0乃至1−
7)への駆動電流波形となる。以上述べてきたデータ書
き込み動作は第1の実施例と全く同じであるが,同図#
0−DRIVE乃至#7−DRIVE波形の中で斜線個
所がメモリへの書き込み直後に同一アドレスから読みだ
したデータの逆送信波形である。即ち,0ビット目(#
0−DRIVE)の一回目の「1」書き込み信号αW0
−0に対応する読みだし逆送信波形はβR0−0であ
り,1ビット目(#1−DRIVE)の一回目の「1」
書き込み信号βW1−0に対応する読みだし逆送信波形
はαR1−0である。このような逆送信データを受けて
データ供給装置9は前回送信データとの比較を実行し転
送系でのエラー発生の有無を調査し,所定のエラー処理
を実行することになる。
【0060】なお,専用制御ライン(図7のWTREQ
およびRDREQの系統も双方向転送が可能なようにし
ておくことによって,メモリカード側でエラーチェック
を行い(パリティビットの付加若しくはEDC;エラー
ディテクトコードを付加することによって可能),その
結果エラー発生時においてのみ前記WTREQ若しくは
RDREQラインに逆転送することもできる。
【0061】本第3の実施例によれば,送受信コイルの
員数を増設することなく双方向へのデータ転送が可能に
なるばかりでなく,リード・アフタ・ライト機能やエラ
ー発生時の報知機能などが容易に実現することができる
ので,小型・軽量で極めてデータ転送時の信頼性に優れ
た非接触並列転送メモリカードシステムを実現すること
ができる。
【0062】次に第4の実施例を図を用いて説明する。
【0063】図9は第4の実施例の特徴部を抽出したブ
ロック構成図である。データ供給装置9は送信用コイル
列1と表裏逆挿入防止用ピン兼電源供給ピン50−V,
50−Gと電流検出抵抗52およびカード挿入信号5
4,出力用コンパレータ53などで構成され,その他省
略部分は第1の実施例を示す図1と基本的に同じ構成と
なっている。非接触転送対応メモリカード10は受信用
コイル列2と表裏逆挿入防止溝内の表面部に配置した外
部電源のカード側受電ピン51ならびにボタン型電池3
5,電源切り替え回路36などで構成され,その他の図
示省略部分は第1の実施例を示す図1と基本的に同じ構
成となっている。ここで,データ供給装置9の所定位置
にメモリカード10が挿入されると,プラス電位(VC
C)供給ピン50−Vと対応する受電ピン51−Vなら
びにマイナス電位(GND)供給ピン50−Gと対応す
る受電ピン51−Gがそれぞれ接触し,電源切り替え回
路36の外部電源側に電圧が印加されると該切り替え回
路36は内臓のボタン型電池35を切離し前記受電ピン
51−Vから供給された電源をカード側の電源として使
用するようになる。このようにデータ供給装置側のVC
Cが電源供給ピン50−Vと51−Vならびに51−G
と50−Gを経由して供給されることにより電流が流れ
ると,検出抵抗52の両端には電位が発生し電圧コンパ
レータ53は反転してカード挿入信号54を出力する。
そのカード挿入信号54を受けてデータ供給装置側のコ
ントローラ(図示ならびに詳細説明は省略する)はデー
タの送受信を開始する。データの送受信は送信コイル1
−0から1−9パルス電流を流すことによって受信コイ
ル2−0から2−9へ電磁結合による誘起電圧が発生す
ることによって非接触で行なわれる。
【0064】図10(a),(b)は第4の実施例を示
す外観イメージ図である。
【0065】同図10(a)はICメモリカード10の
外観立体図である。図示の上下方向を表裏と規定すると
表裏非対称の位置に刻み込まれた逆挿入防止溝の底辺部
に受電ピン(端子)51−V,51−Gが固着され,受
信用コイル列2が薄いモールド材で被われてカード先端
部に配置されている。なお,前記受電ピン51とカード
10の内部とはモールド材で物理的にシールされてお
り,空気や水などは内部へ浸入できない構造になってい
る。
【0066】同図10(b)はデータ供給装置9へ非接
触カード10を挿入した状態の概念を示す断面図であ
る。送信用コイル列1と受信用コイル列2は約0.5ミ
リメートルの間隙で接近し,X−Y方向の相対的位置位
置決め精度はプラス・マイナス約0.2ミリメートルの
場合を示す。
【0067】図11は隣接コイルへのクロストーク発生
の主要原因を示す原理図である。n番目の送信コイル1
−nからの転送信号が対向する受信コイル2−nとそれ
に隣接する2個の受信コイル2−(n−1)と2−(n
+1)にどのように電磁結合され誘起電圧が発生するか
を示している。先ず,コイル駆動回路5によって送信コ
イル1−nに図示のパルス電流Idが流されると該電流
Idと前記受信コイル1−nの巻数に比例した密度の磁
束が発生し,その主要な磁束B81は対向する受信コイ
ル2−nだけを通過して戻ってくるが,一部の漏洩磁束
B’82は隣接する2個の受信コイル2−(n−1)と
2−(n+1)をも通過し送信コイル1−nへ戻ってく
る。その結果,受信コイル2−nには通過した磁束密度
と巻数に比例した誘起電圧が発生し負荷抵抗RLに反比
例したパルス電流Irが発生し正規の信号成分が転送さ
れたことになるが,前記した如く一部の漏洩磁束B’8
2が隣接する2個の受信コイル2−(n−1)と2−
(n+1)を通過するため図示のようなクロストーク電
流Ir’が隣接する前記2個の受信コイル2−(n−
1)と2−(n+1)に生じてしまうことになる。
【0068】図12は本実施例で用いた第1のクロスト
ーク低減方法を示す図である。本図では煩雑さを避ける
ため便宜上1個の送信コイル1−nと隣接する2個の受
信コイル2−(n−1)と2−(n+1)だけを抽出し
て示した。なお,受信コイルへの誘起電圧発生の原理は
前記図11で記述済みであり省略するが,前記図11と
の相違点は受信コイル2−nに補助コイル2a−nと2
b−nを設け,隣接受信コイル2−(n−1)に補助コ
イル2b−(n−1)更にもう一方の隣接コイル2−
(n+1)にも補助コイル2a−(n+1)を設けたこ
と(実際には隣接受信コイル2−(n−1)に補助コイ
ル2a−(n−1),もう一方の隣接コイル2−(n+
1)にも補助コイル2b−(n+1)を設けてあるが図
示を省略した)である。上記補助コイルは漏洩磁束B’
82の作用によって発生する隣接コイルへのクロストー
ク誘起電圧に等しい電圧が磁束B81プラス漏洩磁束
B’82の作用で発生するような巻数に設定してあり,
前記クロストーク誘起電圧を打ち消すように(逆位相と
なるように)前記隣接コイル2−(n−1)および2−
(n+1)に対して接続する。即ち,コイル駆動回路5
による送信データのパルス電流Id(図示波形参照)が
送信コイル1−nに流されることによって,対向する受
信コイル2−nには正規の受信信号電流Irが発生(図
示波形参照)し,例えば隣接コイル2−(n−1)でみ
ると同コイル2−(n−1)に誘導されたクロストーク
電流Ir’と補助コイル2a−nへの誘導電流Icとが
相殺する方向で動作し前記隣接コイル2−(n−1)の
負荷抵抗へ流れる電流ILはほゞゼロになる(図示波形
参照)。
【0069】図13は本第4の実施例で用いた第2のク
ロストーク低減方法である。先ず,コイル駆動回路5−
(n−1),5−n,5−(n+1)の正側出力は所定
の駆動電流となるように抵抗Rdで電流を制限し,対応
するそれぞれの送信コイル1−(n−1),1−n,1
−(n+1)へ接続される。一方,前記コイル駆動回路
5−(n−1),5−n,5−(n+1)の負側出力は
抵抗Rcを介してそれぞれの隣接する送信コイル,例え
ば図示中央のコイル駆動回路5−nであればその負側出
力は隣接する送信コイル1−(n−1)と1−(n+
1)へそれぞれ個別の抵抗Rc経由で接続する。上記抵
抗Rcと前記抵抗Rdとの比は対向する正規の受信コイ
ル2−nへのみ作用する磁束(密度)B81と隣接する
受信コイル2−(n−1)および2−(n+1)に作用
してクロストーク雑音成分を発生する漏洩磁束(密度)
B’82の比(もう少し正確に表現するとB+B’と
B’の比を基準にし,総合的な磁気伝達損失を勘案して
決定したもの)とほゞ同じにしてあり,前記抵抗Rcを
経て隣接する前記送信コイル1−(n−1)と1−(n
+1)に流されるパルス電流によって発生する磁束Bc
83は前記漏洩磁束B’82とほゞ同じ密度で逆向きに
発生するので,正規の受信コイルに隣接する前記受信コ
イル2−(n−1)および2−(n+1)に作用する磁
束はほとんどゼロとなるためクロストーク雑音成分電流
Ir’も発生することがない。
【0070】本第4の実施例によれば,位相シフト手法
(第1乃至3の実施例)によるクロストーク対策に較べ
て約2倍の転送レートを実現することができる(本実施
例では最大20メガバイト毎秒を確認した)という効果
がある。
【0071】最後に,非接触並列転送ICメモリカード
の具体的応用事例を図14および図15を用いて説明す
る。
【0072】図14は非接触並列転送ICメモリカード
を応用したICプレーヤ10’の外観図である。電源ス
イッチ61をオンの位置にし,圧縮コード情報化した音
響情報を受信用コイル列2から高速転送レート(10メ
ガバイト毎秒)で内部メモリへ書き込み,その後,<P
LAY>スイッチ66の操作でイヤホン70を耳に当て
ることにより順次再生された前記メモリへの収録音響情
報を聴くことができる。複数の音楽情報などがメモリへ
収録されているときには選択用の<+>スイッチ62お
よび同<−>スイッチ63を操作し液晶表示パネル69
で曲名や曲番を確認してから前記<PLAY>スイッチ
66の操作で再生し,早聴きは<FF>スイッチ64,
早戻しは<REW>スイッチ67,一時停止は<PAU
SE>スイッチ6565の操作でそれぞれ実行され,再
生動作終了は<STOP>スイッチ66の操作で行なわ
れる。
【0073】図15は上記非接触並列転送ICメモリカ
ードを応用したICプレーヤ10’内部の回路構成を示
すブロック図である。圧縮された音響コード情報は受信
用コイル列2から入力し転送制御回路71とマイクロプ
ロセッサ72を経てICメモリ8へ記録される。液晶表
示パネル69で確認しながら各種スイッチ61,62,
63乃至68の操作で再生動作が実行されると前記メモ
リ8に収録されていた圧縮音響コード情報は,マイクロ
プロセッサ72で伸長されDAコンバータ73でアナロ
グ信号に戻され増幅回路兼用のローパスフィルタを経由
して出力される。なお,通常動作時の電源は内臓のボタ
ン型電池35が電源切り替え回路36によって選択され
ているが,データ供給装置(情報サーバ)から情報吸収
のためにセットされたときはカードの表裏(上下)逆挿
入防止溝部に設けられた受電用電極ピン(端子)51−
V,51−G経由で電源が供給され前記電源切り替え回
路36は前記内臓のボタン型電池35を切離し外部凶器
ゅの電源を使用するようになっている。
【0074】本実施例によれば,32メガバイトのメモ
リに約70分の音声情報が約3秒で収録できる瞬時ダビ
ング機能を有し,かつ,防水性など耐環境性に優れたI
Cレコーダを容易に実現できるという効果がある。
【0075】
【発明の効果】本発明によれば,複数の電磁結合コイル
を用いる非接触並列転送方式において,並列転送ビット
数の増加に反比例して小さくなる転送コイルの寸法とコ
イル間隙の狭小化等に対しても,最大ネックであったコ
イル間クロストークによる誤動作を完全に防止すること
ができるため,小型・高密度で高速転送が可能な電磁結
合型非接触並列転送カードシステムを高い信頼性で供給
できるという効果がある。
【0076】また,並列同時転送に伴う瞬間ピーク電流
の平準化が図られるため電源回路系の負担が少なくなる
と共にパルス性電流に起因する雑音エネルギーも低減さ
れることになり,小型・高密度で信頼性の高いシステム
を実現できるという効果がある。
【0077】また,データ転送時の電源供給コイルとメ
モリカードの裏返し挿入検出手段とが共用できるため,
小型で使い勝手に優れた電磁結合型非接触並列転送カー
ドシステムを高い信頼性で供給できるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例を示すデータ供給装置と非接触並
列転送メモリカードの構成ブロック図である。
【図2】非接触並列転送メモリーカードの入力部を示す
論理展開図である。
【図3】第1の実施例の一部を説明するタイムチャート
図である。
【図4】データ供給装置へメモリカードを挿入したとき
の外観図である。
【図5】第2の実施例を示すデータ供給装置と非接触並
列転送メモリカードの構成ブロック図である。
【図6】データ転送時の外部電源供給事例を示すブロッ
ク図である。
【図7】第3の実施例を示すデータ供給装置と非接触並
列転送メモリカードの構成ブロック図である。
【図8】第3の実施例の一部を説明するタイムチャート
図である。
【図9】第4の実施例を示すブロック図である。
【図10】第4の実施例を示す外観イメージ図である。
【図11】クロストーク雑音発生メカニズムを示す原理
ブロック図である。
【図12】第4の実施例で用いたクロストーク雑音低減
対策の第1の方法を示すブロック図である。
【図13】第4の実施例で用いたクロストーク雑音低減
対策の第2の方法を示すブロック図である。
【図14】非接触並列転送カードの具体的応用事例であ
るICプレーヤの外観図である。
【図15】非接触並列転送カードの具体的応用事例であ
るICプレーヤの回路構成を示すブロック図である。
【図16】電磁結合転送コイルのクロストーク実験回路
図,および,その実験データを示す図である。
【図17】PCMCIA規格メモリカードの外観および
非接触コイルアレイの実装状態を示す図である。
【図18】実施例で用いた実用化コイルアレイの外観図
である。
【符号の説明】
1…送信用コイル列,2…受信用コイル列,3…送信制
御回路 4…タイミング遅延回路,5…コイル駆動回路,6…受
信アンプ回路 7…受信制御回路,8…ICメモリ,9…データ供給装
置(パソコン) 10…非接触並列転送メモリカード,21…発信回路,
22…位相遅延回路 23…位相比較回路,24…ビット並べ替え回路,35
…ボタン型電池 36…電源切り替え回路,41…ゲートタイミング信号
発生回路 42…ゲート回路,43…データセット用セットリセッ
トフリップフロップ 44…αゲート信号(αタイミング信号受付期間設定パ
ルス) 45…βゲート信号(βタイミング信号受付期間設定パ
ルス)
フロントページの続き (72)発明者 中川 和成 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 浜本 信男 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 大川 武宏 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 杵渕 豊 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アドレス情報および書き込み制御信号およ
    び書き込むべきデータ列等を送受信するために設けた並
    列転送用の第1のコイル群を設けた携帯型メモリ装置
    と,上記第1のコイル群に対向するように設けられた第
    2のコイル群を有し少なくとも上記携帯型メモリ装置へ
    データを供給するデータサーバと,上記第1のコイル群
    と上記第2のコイル群間でデータを転送するために近接
    して保持する非接触保持手段を有する非接触並列データ
    転送装置において,上記第1のコイル群と上記第2のコ
    イル群間を並列に転送するデータを並列パルスとして発
    生する少なくとも上記データサーバ内に設けた遅延手段
    を有する並列パルス発生手段と,上記遅延手段は上記並
    列パルスを少なくも第1のビット数からなる第1の並列
    パルス群と第2のビット数からなる第2の並列パルス群
    とに分割し,かつ前記第1の並列パルス群の並列転送タ
    イミングより前記第2の並列パルス群の並列転送タイミ
    ングを少なくも各ビットのパルス幅より長い時間遅延さ
    せる手段を有することを特徴とする雑音低減非接触並列
    データ転送装置。
  2. 【請求項2】アドレス情報および書き込み制御信号およ
    び書き込むべきデータ列等を送受信するために設けた並
    列転送用の第1のコイル群を設けた携帯型メモリ装置
    と,上記第1のコイル群に対向するように設けられた第
    2のコイル群を有し少なくとも上記携帯型メモリ装置へ
    データを供給するデータサーバと,上記第1のコイル群
    と上記第2のコイル群間でデータを転送するために近接
    して保持する非接触保持手段を有する非接触並列データ
    転送装置において,上記携帯型メモリ装置がICメモリ
    を内蔵するメモリカードであることを特徴とする雑音低
    減非接触並列データ転送装置。
  3. 【請求項3】アドレス情報および書き込み制御信号およ
    び書き込むべきデータ列等を送受信するために設けた並
    列転送用の第1のコイル群を設けた携帯型メモリ装置
    と,上記第1のコイル群に対向するように設けられた第
    2のコイル群を有し少なくとも上記携帯型メモリ装置へ
    データを供給するデータサーバと,上記第1のコイル群
    と上記第2のコイル群間でデータを転送するために近接
    して保持する非接触保持手段を有する非接触並列データ
    転送装置において,少くも上記第1および第2の並列パ
    ルス群は互いに隣接するコイル同士が異なるタイミング
    となるよう配分されていることを特徴とする雑音低減非
    接触並列データ転送装置。
  4. 【請求項4】アドレス情報および書き込み制御信号およ
    び書き込むべきデータ列等を送受信するために設けた並
    列転送用の第1のコイル群を設けた携帯型メモリ装置
    と,上記第1のコイル群に対向するように設けられた第
    2のコイル群を有し少なくとも上記携帯型メモリ装置へ
    データを供給するデータサーバと,上記第1のコイル群
    と上記第2のコイル群間でデータを転送するために近接
    して保持する非接触保持手段を有する非接触並列データ
    転送装置において,上記第1および第2の並列パルス群
    を受信するパルス群似たいし各受信コイルごとに対応す
    る受信タイミングを選択するゲート手段を設けたことを
    特徴とする雑音低減非接触並列データ転送装置。
  5. 【請求項5】アドレス情報および書き込み制御信号およ
    び書き込むべきデータ列等を送受信するために設けた並
    列転送用の第1のコイル群を設けた携帯型メモリ装置
    と,上記第1のコイル群に対向するように設けられた第
    2のコイル群を有し少なくとも上記携帯型メモリ装置へ
    データを供給するデータサーバと,上記第1のコイル群
    と上記第2のコイル群間でデータを転送するために近接
    して保持する非接触保持手段を有する非接触並列データ
    転送装置において,上記第1のコイル群と上記第2のコ
    イル群間を並列に転送するデータを並列パルスとして発
    生する少なくも上記データサーバ内に設けた並列パルス
    発生手段と上記第1と第2のコイル群間の相対向するコ
    イル対のうちの第1のコイル対に対し隣接した受信側コ
    イルに生ずるクロストーク成分を打ち消すため上記第1
    のコイル対のうちの少なくも1つのコイルより転送信号
    の一部を上記隣接した受信側コイルに位相を反転して供
    給する手段を設けたことを特徴とする雑音低減非接触並
    列データ転送装置。
  6. 【請求項6】アドレス情報および書き込み制御信号およ
    び書き込むべきデータ列等を送受信するために設けた並
    列転送用の第1のコイル群を設けた携帯型メモリ装置
    と,上記第1のコイル群に対向するように設けられた第
    2のコイル群を有し少なくとも上記携帯型メモリ装置へ
    データを供給するデータサーバと,上記第1のコイル群
    と上記第2のコイル群間でデータを転送するために近接
    して保持する非接触保持手段を有する非接触並列データ
    転送装置において,上記位相を反転して供する手段が上
    記第1のコイル対の受信側コイルに隣接する少なくも1
    つの受信側コイルに逆位相の相殺電流を供給する手段で
    あることを特徴とする雑音低減非接触並列データ転送装
    置。
  7. 【請求項7】アドレス情報および書き込み制御信号およ
    び書き込むべきデータ列等を送受信するために設けた並
    列転送用の第1のコイル群を設けた携帯型メモリ装置
    と,上記第1のコイル群に対向するように設けられた第
    2のコイル群を有し少なくとも上記携帯型メモリ装置へ
    データを供給するデータサーバと,上記第1のコイル群
    と上記第2のコイル群間でデータを転送するために近接
    して保持する非接触保持手段を有する非接触並列データ
    転送装置において,上記位相を反転して供する手段が上
    記第1のコイル対の送信側コイルに隣接する少なくも1
    つの送信側コイルに逆位相の相殺電流を供給する手段で
    あることを特徴とする雑音低減非接触並列データ転送装
    置。
  8. 【請求項8】アドレス情報および書き込み制御信号およ
    び書き込むべきデータ列等を送受信するために設けた並
    列転送用の第1のコイル群を設けた携帯型メモリ装置
    と,上記第1のコイル群に対向するように設けられた第
    2のコイル群を有し少なくとも上記携帯型メモリ装置へ
    データを供給するデータサーバと,上記第1のコイル群
    と上記第2のコイル群間でデータを転送するために近接
    して保持する非接触保持手段を有する非接触並列データ
    転送装置において,上記携帯型メモリ装置が上記第1の
    コイル群と上記第2のコイル群間で並列データを双方向
    に転送する手段を有することを特徴とする雑音低減非接
    触並列データ転送装置。
  9. 【請求項9】請求項2記載の雑音低減非接触並列データ
    転送装置において,上記データサーバと上記メモリカー
    ドには該データサーバから該メモリカードへ電源および
    アース電位を供給するための接触端子を有することを特
    徴とする雑音低減非接触並列データ転送装置。
  10. 【請求項10】請求項2記載の雑音低減非接触並列デー
    タ転送装置において,上記メモリカードの側面部に設け
    られている上下逆挿入防止用凹み構造部に電源およびア
    ース電位受入れのための電極端子を設けたことを特徴と
    する雑音低減非接触並列データ転送装置。
  11. 【請求項11】請求項2記載の雑音低減非接触並列デー
    タ転送装置において,上記データサーバから上記メモリ
    カードへの供給電源の電流が予め定めた一定電流を超え
    ているか否かを検出し前記メモリカードが前記データサ
    ーバに挿入されたことを検出する手段を有することを特
    徴とする雑音低減非接触並列データ転送装置。
  12. 【請求項12】アドレス情報および書き込み制御信号お
    よび書き込むべきデータ列等を送受信するために設けた
    並列転送用の第2のコイル群を設けたデータサーバと,
    前記第2のコイル群を構成する複数の単位コイル毎に対
    向するように設けられた複数の単位コイルで構成される
    第1のコイル群と前記第1のコイル群と第2のコイル群
    を近接して対向させてデータを並列転送する際に該デー
    タを並列データとして発生する手段と並列データとして
    受信する手段のうちの少なくも一つの手段とを有するI
    Cメモリ内蔵のICメモリカードにおいて,上記並列パ
    ルスは第1のビット数からなる第1の並列パルス群と第
    2のビット数からなる第2の並列パルス群とに少なくも
    分割し前記第1の並列パルス群の並列転送タイミングよ
    り前記第2の並列パルス群の並列転送タイミングを少な
    くも各ビットのパルス幅よりも長い時間遅延させる手段
    を有することを特徴とするICメモリカード。
  13. 【請求項13】アドレス情報および書き込み制御信号お
    よび書き込むべきデータ列等を送受信するために設けた
    並列転送用の第2のコイル群を設けたデータサーバと,
    前記第2のコイル群を構成する複数の単位コイル毎に対
    向するように設けられた複数の単位コイルで構成される
    第1のコイル群と前記第1のコイル群と第2のコイル群
    を近接して対向させてデータを並列転送する際に該デー
    タを並列データとして発生する手段と並列データとして
    受信する手段のうちの少なくも一つの手段とを有するI
    Cメモリ内蔵のICメモリカードにおいて,上記第1お
    よび第2のコイル群の各対応する単位コイル対のうちの
    第1のコイル対に対し該コイル対に隣接した受信側コイ
    ルに生ずるクロストーク成分を打ち消すため前記第1の
    単位コイル対の転送信号の一部を前記第1のコイル群の
    前記隣接した単位コイルに逆位相で供給する手段を有す
    ることを特徴とするICメモリカード。
  14. 【請求項14】アドレス情報および書き込み制御信号お
    よび書き込むべきデータ列等を送受信するために設けた
    並列転送用の第2のコイル群を設けたデータサーバと,
    前記第2のコイル群を構成する複数の単位コイル毎に対
    向するように設けられた複数の単位コイルで構成される
    第1のコイル群と前記第1のコイル群と第2のコイル群
    を近接して対向させてデータを並列転送する際に該デー
    タを並列データとして発生する手段と並列データとして
    受信する手段のうちの少なくも一つの手段と,前記並列
    パルスは第1のビット数からなる第1の並列パルス群と
    第2のビット数からなる第2の並列パルス群とに少なく
    も分割し前記第1の並列パルス群の並列転送タイミング
    より前記第2の並列パルス群の並列転送タイミングを少
    なくも各ビットのパルス幅よりも長い時間遅延させる手
    段とを有するICメモリ内蔵のICメモリカードにおい
    て,上記第1および第2のコイル群を近接して対向させ
    るため上記データサーバに設けた上記ICメモリカード
    を挿入する挿入面に対し前記第1および第2のコイル群
    はそれぞれ前記ICメモリカードの中心線に直行する方
    向に対称に振り分けて配置され該配置された前記第1お
    よび第2のコイル群の両端部に設けた位相が相対的に9
    0度ずれた転送するための単位コイル対を設けたことを
    特徴とするICメモリカード。
  15. 【請求項15】上記第1のコイル群の両端部に設けた上
    記メモリカード側の単位コイルが上記90度相対的に位
    相のずれた信号を受信し該受信信号に基づいて前記第1
    のコイル群の並列パルスの配列順を入れ替える手段を有
    することを特徴とする請求項14記載のICメモリカー
    ド。
  16. 【請求項16】上記第1のコイル群の両端部に設けた上
    記メモリカード側の単位コイルが上記90度相対的に位
    相のずれた信号を受信し該受信信号を前記メモリカード
    の外部供給電源として用いる手段を設けたことを特徴と
    する請求項14記載のICメモリカード。
  17. 【請求項17】アドレス情報および書き込み制御信号お
    よび書き込むべきデータ列等を送受信するために設けた
    並列転送用の第2のコイル群を設けたデータサーバと,
    前記第2のコイル群を構成する複数の単位コイル毎に対
    向するように設けられた複数の単位コイルで構成される
    第1のコイル群と前記第1のコイル群と第2のコイル群
    を近接して対向させてデータを並列転送する際に該デー
    タを並列データとして発生する手段と並列データとして
    受信する手段のうちの少なくも一つの手段と,前記第1
    および第2のコイル群の各対応する単位コイル対のうち
    の第1のコイル対に対し該コイル対に隣接した受信側コ
    イルに生ずるクロストーク成分を打ち消すため前記第1
    の単位コイル対の転送信号の一部を前記第1のコイル群
    の前記隣接した単位コイルに逆位相で供給する手段とを
    有するICメモリカードにおいて,上記第1および第2
    のコイル群を近接して対向させるため上記データサーバ
    に設けた上記ICメモリカードを挿入する挿入面に対し
    前記第1および第2のコイル群はそれぞれ前記ICメモ
    リカードの中心線に直行する方向に対称に振り分けて配
    置され該配置された前記第1および第2のコイル群の両
    端部に設けた位相が相対的に90度ずれた転送するため
    の単位コイル対を設けたことを特徴とするICメモリカ
    ード。
  18. 【請求項18】上記第1のコイル群の両端部に設けた上
    記メモリカード側の単位コイルが上記90度相対的に位
    相のずれた信号を受信し該受信信号に基づいて前記第1
    のコイル群の並列パルスの配列順を入れ替える手段を有
    することを特徴とする請求項17記載のICメモリカー
    ド。
  19. 【請求項19】上記第1のコイル群の両端部に設けた上
    記メモリカード側の単位コイルが上記90度相対的に位
    相のずれた信号を受信し該受信信号を前記メモリカード
    の外部供給電源として用いる手段を設けたことを特徴と
    する請求項17記載のICメモリカード。
  20. 【請求項20】アドレス情報および書き込み制御信号お
    よび書き込むべきデータ列等を送受信するために設けた
    並列転送用の第1のコイル群を設けた携帯型メモリ装置
    と,上記第1のコイル群に対向するように設けられた第
    2のコイル群を有し少なくとも上記携帯型メモリ装置へ
    データを供給するデータサーバと,上記第1のコイル群
    と上記第2のコイル群間でデータを転送するために近接
    して保持する非接触保持手段を有する非接触並列データ
    転送装置の非接触データ転送方法において,データを並
    列転送するために上記第1のコイル群と上記第2のコイ
    ル群を対向するように近接させて保持し,前記第1と第
    2のコイル群間を並列に転送するデータを並列パルスと
    して発生する少なくも上記データサーバ内において並列
    パルスを発生し,該発生した並列パルスを少なくも第1
    のビット数からなる第1の並列パルス群と第2のビット
    数からなる第2の並列パルス群とに分割し,該分割した
    前記第1の並列パルス群の並列転送タイミングよりも前
    記第2の並列パルス群の並列転送タイミングを少なくも
    前記第1および第2の並列パルス群を構成する各ビット
    のパルス幅よりも長い時間だけ遅延させることを特徴と
    する非接触並列データ転送装置の非接触データ転送方
    法。
  21. 【請求項21】上記携帯型メモリ装置がICメモリを内
    蔵するICメモリカードであり該メモリカードに対して
    データをライトしリードすることを特徴とする請求項2
    0記載の非接触並列データ転送装置の非接触データ転送
    方法。
  22. 【請求項22】上記第1および第2の並列パルス群は少
    なくも互いに隣接する単位コイル同士が異なるタイミン
    グとなるよう配分されることを特徴とする請求項20記
    載の非接触並列データ転送装置の非接触データ転送方
    法。
  23. 【請求項23】上記第1および第2の並列パルス群を受
    信するコイル群に対し各単位受信コイル毎に受信するタ
    イミングを取捨選択することを特徴とする請求項20記
    載の非接触並列データ転送装置の非接触データ転送方
    法。
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