JPH08288094A - 交流式イオン生成装置 - Google Patents

交流式イオン生成装置

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JPH08288094A
JPH08288094A JP9072995A JP9072995A JPH08288094A JP H08288094 A JPH08288094 A JP H08288094A JP 9072995 A JP9072995 A JP 9072995A JP 9072995 A JP9072995 A JP 9072995A JP H08288094 A JPH08288094 A JP H08288094A
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建敏 司
Isao Sugano
功 菅野
Kenkichi Izumi
健吉 和泉
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Abstract

(57)【要約】 【目的】大気中に生成・放出する正負の空気イオンのバ
ランス量を極めて簡単な構成でしかも安価に所望のバラ
ンス量に設定することができる交流式イオン生成装置を
提供する。 【構成】放電電極1及び接地電極2間に交流高圧電源3
から交流高電圧を印加して正負の空気イオンを生成・放
出する交流式イオン生成装置において、接地電極2を絶
縁体16により被覆し、この絶縁体16に部分的に接地
電極2の露出箇所17を形成する。露出箇所17の位置
や大きさを適切に設定することで、正負の空気イオンの
バランス量を所望のバランス量に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気中で交流のコロナ
放電を発生させて、正負の空気イオンを大気中に生成・
放出する交流式イオン生成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】交流式イオン生成装置は、放電電極と、
これに隣接して設けた導電材料からなる接地電極との間
に交流高圧電源から交流高電圧を印加して、大気中に交
流のコロナ放電を生ぜしめ、そのコロナ放電により、大
気中に正負の空気イオンを交互に生成・放出するもので
あり、放電電極に正の電圧が印加される半サイクルにお
いて正の空気イオンが生成されて放出され、負の電圧が
印加される半サイクルにおいて負の空気イオンが生成さ
れて放出される。
【0003】そして、このような交流式イオン生成装置
は、大気中に生成・放出される正負の空気イオンによっ
て、帯電物の電荷を中和することが可能であるため、一
般に、帯電体の除電を行うために使用される。
【0004】ところで、このような除電を行う場合、要
求される除電の程度や、除電を行う帯電物の性質、ある
いは環境等によって、正負の空気イオンのバランス量
(生成・放出される正負の空気イオンの量の相対的な割
合)を的確に設定しておく必要がある。
【0005】すなわち、前記交流式イオン生成装置を用
いて帯電体を除電する場合、一般には、正負いずれかの
空気イオンの量が他方に較べて多いと、その量の多い空
気イオンによって、その空気イオンの極性でもって帯電
体が帯電してしまう。このため、基本的には交互に生成
・放出される正負の空気イオンの量がほぼ均等となるよ
うなバランス量に設定しておくことが必要である。但
し、正負いずれかに帯電し易い帯電体の除電や、正負い
ずれかの帯電を生じ易い環境下での除電に際しては、帯
電体の充分な除電を行うためには、正負の空気イオンの
バランス量を正負いずれかにある程度偏らせるように設
定しておくことが必要である。
【0006】また、特に、半導体製品の製造ライン等に
おいて除電を行う場合には、帯電体の僅かな帯電が製造
上の支障をきたす虞れが高いため、正負の空気イオンの
バラス量を除電環境等に則して確実に所望のバランス量
に設定しておく必要がある。
【0007】一方、前記交流式イオン生成装置にあって
は、一般に、正負の空気イオンのバランス量は、放電電
極と接地電極との間に印加する正負の高電圧の値の影響
を受けるものの、その正負の高電圧の値だけで正負の空
気イオンのバランス量が定まるわけではなく、放電電極
と接地電極との位置関係やそれらの形状等、種々の要因
の影響を受ける。また、同じ構成の交流式イオン生成装
置であっても、該装置の製造精度等に起因して正負の空
気イオンのバランス量のばらつきを生じる場合もある。
【0008】このため、従来の交流式イオン生成装置に
おいては、通常、放電電極と接地電極との間に印加する
正負の高電圧の値をそれぞれ調整し得るように交流高圧
電源を構成し、その正負の高電圧の値をそれぞれ適宜調
整することで、正負の空気イオンのバランス量を所望の
バランス量に設定するようにしていた。
【0009】しかしながら、このように放電電極と接地
電極との間に印加する高電圧を調整するためには、高電
圧電源の構成が複雑なものとならざるを得ず、また、コ
スト的にも高価なものとなるという不都合があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる不都合
を解消し、大気中に生成・放出する正負の空気イオンの
バランス量を極めて簡単な構成でしかも安価に所望のバ
ランス量に設定することができる交流式イオン生成装置
を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願発明者等は、種々の
検討の結果、交流式イオン生成装置の導体材料からなる
接地電極を塩化ビニル等の絶縁体により被覆すると共
に、その絶縁体に接地電極の露出箇所を部分的に形成す
ると、その露出箇所の位置や大きさ等、該露出箇所の形
成の仕様によって、正負の空気イオンのバランス量が変
化し、該露出箇所を適切に形成することで該バランス量
の所望のバランス量に設定することが可能であることを
知見した。
【0012】そこで、本発明は前記の目的を達成するた
めに、放電電極と、該放電電極に隣接して設けられた導
電材料からなる接地電極と、該放電電極及び接地電極間
に交流高電圧を印加して交流コロナ放電を生ぜしめる交
流高圧電源とを備え、該放電電極及び接地電極間の交流
コロナ放電により正負の空気イオンを大気中に生成・放
出する交流式イオン生成装置において、前記接地電極を
絶縁体により被覆すると共に該絶縁体に前記接地電極の
露出箇所を部分的に形成し、該露出箇所は前記交流コロ
ナ放電により大気中に生成・放出される正負の空気イオ
ンの量の割合が所定割合となるよう形成されていること
を特徴とする。
【0013】そして、前記露出箇所は、前記絶縁体の前
記放電電極に対向する部位から離間した箇所に形成され
ていることを特徴とする。
【0014】さらに、前記絶縁体は、前記露出箇所の前
記放電電極に対する位置又は前記露出箇所の大きさを変
更可能に前記接地電極に装着されていることを特徴とす
る。
【0015】
【作用】本発明によれば、前記接地電極を被覆して設け
た前記絶縁体に、該接地電極の露出箇所を適切な位置や
大きさ等でもって形成することで、正負の空気イオンの
量の割合(バランス量)を所望の割合に設定することが
可能となる。
【0016】この場合、本願発明者等の知見によれば、
前記絶縁体の露出箇所を前記放電電極に対向する箇所に
設けるよりも、該対向箇所から離間する箇所に設けた方
が該露出箇所の形成による正負の空気イオンの量の割合
の変化を生じやすく、従って、該露出箇所を放電電極に
対向する箇所から離間させる箇所に設けることで、正負
の空気イオンの量の割合を所望の割合に設定し易くな
る。
【0017】さらに、前記絶縁体の露出箇所の位置又は
大きさを変更可能に設けたときには、該露出箇所の位置
又は大きさを調整することで、正負の空気イオンの量の
割合を種々の割合に設定することが可能となる。
【0018】
【実施例】本発明の一例を図1乃至図3を参照して説明
する。図1は本実施例のイオン生成装置及び該装置の作
動試験を行うための帯電プレートモニタ装置の説明的構
成図、図2は図1のイオン生成装置の一部を破断して示
した拡大図、図3は図2のIII−III線断面図であ
る。
【0019】図1乃至図3を参照して、本実施例のイオ
ン生成装置は、複数(本実施例では例えば13個)の針
状の放電電極1と、その先端側に隣接して設けられた導
体材料からなる棒状の一対の接地電極2,2と、これら
の複数の放電電極1及び一対の接地電極2,2間に交流
高電圧を印加する交流高圧電源3とを備え、放電電極1
は、これを保持する管状の絶縁材料からなる柄部4の長
手方向に等間隔で一列に配列されて、該柄部4の内部か
ら該柄部4と直交する方向に突出されている。
【0020】柄部4の内部には、その中心部に棒状の金
属芯線5が内挿され、この金属芯線5にはさらに絶縁材
料から成る絶縁チューブ6が外挿されている。金属芯線
5の一端部には、ケーブル7が接続され、このケーブル
7を介して金属芯線5が交流高圧電源3に接続されてい
る。また、絶縁チューブ6には各放電電極1に対応する
位置で放電電極1と同数の円筒形の導体材料からなる集
電環8が外挿され、これらの集電環8の間には、該集電
環8と同様に絶縁チューブ6に外挿された円筒形の絶縁
材料からなるスペーサ9が介装されている。そして、各
放電電極1は、その基端部が各集電環8の外周面に電気
的に導通した状態で固着され、その先端部が集電環8の
外側の柄部4を貫通して該柄部4の外方に突出されてい
る。
【0021】この場合、絶縁チューブ6は、交流高圧電
源3からケーブル7を介して金属芯線5に付与される交
流高電圧に対して、各集電環8と金属芯線5との間に該
絶縁チューブ6を誘電体とするコンデンサを形成するも
のである。これにより、各放電電極1には、交流高圧電
源3からコンデンサを介して交流高電圧が付与されるこ
ととなる。尚、このようにコンデンサを形成したのは、
放電電極1が誤って接地されたとき等に該コンデンサに
より過大な電流が流れるのを阻止するためである。
【0022】一対の接地電極2,2は、放電電極1の先
端側の両側に該放電電極1の配列方向に沿って延在して
設けられ、それぞれその両端部が柄部4の両端部外周面
に形成されたフランジ10,11にネジ12を介して固
定されている。そして、一方のフランジ11側には、両
接地電極2,2間に延在する金属連結板13が両接地電
極2,2と併せてネジ12により固定され、この金属連
結板13を介して両接地電極2,2が互いに短絡されて
いる。この金属連結板13には、アース線14が接続さ
れており、該アース線14を介して両接地電極2,2が
適宜の接地部15に接地されている。尚、該接地部15
には交流高圧電源3も接地されている。
【0023】各接地電極2の外周面には、フランジ1
0,11間の全長にわたって、例えば塩化ビニルからな
る管状の絶縁体16が挿着されている。この絶縁体16
には、各接地電極2を部分的に露出させた複数の環状の
スリット17(露出箇所)が各接地電極2の長手方向に
等間隔で形成されている。
【0024】本実施例では、各スリット17は、一列に
並んでいる放電電極1の2個おきに、互いに隣合う放電
電極1同士の間の中央箇所に位置するように等間隔で配
列されており、各放電電極2の先端に対向する箇所から
離間した位置に形成されている。また、各スリット17
の幅は互いに同一とされている。具体的には、放電電極
1のピッチは例えば25mmで、スリット17のピッチ
は50mm、各スリット17の幅は1mmである。尚、
管状の絶縁体16の肉厚は0.8mm、各接地電極2の
外径は6mmである。
【0025】このような配置及び幅でもって絶縁体16
にスリット17を形成することで、本実施例のイオン生
成装置により生成・放出される正負の空気イオンの量が
後述するように均等になる。
【0026】次に、本実施例のイオン生成装置の作動及
びその作動試験について説明する。
【0027】本実施例のイオン生成装置において、交流
高圧電源3を起動すると、従来の装置と同様に各放電電
極1と接地電極2,2の間に交流高電圧が印加されてコ
ロナ放電が生じ、そのコロナ放電により正負の空気イオ
ンが大気中に生成されて、その一部が放電電極1の前方
に放出される。そして、放電電極1の前方に図示しない
帯電体を配置すれば、生成・放出される正負の空気イオ
ンにより帯電体の除電がなされる。
【0028】このとき、本実施例のイオン生成装置で
は、各接地電極2に、前述のようにスリット17を形成
した絶縁体16を挿着したことにより、生成・放出され
る正負の空気イオンの量が均等となって、基本的には、
帯電体の除電を効果的に行うことができる。
【0029】ここで、このようなイオン生成装置に関
し、本願発明者等が行った作動試験について説明する。
【0030】図1において、参照符号Aを付したもの
は、本作動試験に使用した帯電プレートモニタ装置であ
る。この帯電プレートモニタ装置Aは、表面電位測定器
aや高圧電源b、タイマc等を内蔵した本体部dと、こ
の本体部d上に複数の絶縁物eを介して取付けられた金
属製プレートfとにより構成され、高圧電源bにより、
プレートfを所望の電位に帯電させることができるよう
になっていると共に、該プレートfの電位を表面電位測
定器aにより測定することができるようになっている。
また、プレートfを例えば+1000V又は−1000
Vに帯電させた状態から該プレートfの電位が+100
V又は−100Vに減衰するまでの時間をタイマcによ
り計測することができるようになっている。
【0031】このような帯電プレートモニタ装置Aを用
いて本願発明者等は次のような試験を行った。
【0032】すなわち、まず、帯電プレートモニタ装置
Aの金属製プレートfを放電電極1の前方に図1に示す
ように配置し、この状態で本実施例のイオン生成装置を
作動させて金属製プレートfに生じる電位(以下、オフ
セット電圧という)を測定した(試験1)。この場合、
オフセット電圧は、生成・放出される正負の空気イオン
の量が均等であれば0Vとなり、正負いずれかに偏って
いれば、量の多い側の空気イオンによって金属製プレー
トfが帯電するため、正又は負の電圧となり、また、そ
の電圧は正負の空気イオンの量の偏りが大きい程、大き
くなる。
【0033】次に、本願発明者等は、金属製プレートf
を+1000Vに帯電させた状態で、本実施例のイオン
生成装置を作動させ、この時、金属製プレートfの電位
が+100Vに減衰するまでの時間を測定した(試験
2)。同様に、金属製プレートfを−1000Vに帯電
させた状態から金属製プレートfの電位が−100Vに
減衰するまでの時間を測定した(試験3)。
【0034】また、本願発明者等は、上記の各試験1乃
至3との比較のために、前記接地電極2,2の全体をス
リットの無い塩化ビニルの絶縁体で被覆した場合(比較
例1)と、該接地電極2,2に絶縁体16を挿着せず
に、該接地電極2,2の全体を露出させた場合(比較例
2)とで、前記各試験1乃至3と同じ試験を行った。
【0035】これらの試験1乃至3の試験結果を表1に
示す。尚、いずれの試験においても、放電電極1の個数
等は前述の通りであり、また、放電電極1及び接地電極
2,2間に印加する交流高電圧は、±7kVである。
【0036】
【表1】
【0037】表1に示すように、本実施例のものでは、
オフセット電圧は0Vであり、このことは、生成・放出
される正負の空気イオンの量が均等になっていることを
示している。これに対して前記比較例1及び比較例2の
ものでは、オフセット電圧はそれぞれ負の電圧及び正の
電圧となっており、このことは、正負の空気イオンのバ
ランス量がそれぞれ負側及び正側に偏っていることを示
している。このことから、本実施例のものでは、前述の
ように絶縁体16に接地電極の2,2を露出させたスリ
ット17を形成したことで、生成・放出される正負の空
気イオンの量を均等なものとすることができることが判
る。
【0038】また、前記試験2及び試験3の減衰時間を
見ると、本実施例のものでは、正負の空気イオンの量が
均等になっているため、前記金属製プレートfを正に帯
電した場合(試験2)と負に帯電した場合(試験3)と
で、その帯電電位の減衰時間はほぼ同等なものとなって
いる。これに対して、前記比較例1及び比較例2のもの
では、正負の空気イオンのバランス量が負側あるいは正
側に偏っているため、金属製プレートfを正に帯電した
場合(試験2)と負に帯電した場合(試験3)とで、そ
の帯電電位の減衰時間が比較的大きく相違したものとな
る。例えば比較例1のものでは、正負の空気イオンのバ
ランス量が負側に偏っているため、金属製プレートfを
正に帯電した場合(試験2)の減衰時間は短いものとな
るが、金属製プレートfを負に帯電した場合(試験3)
の減衰時間は比較的長いものとなる。
【0039】このことから、本実施例のイオン生成装置
によれば、図示しない帯電体の除電を行う場合、該帯電
体が正負いずれに帯電していても、ほぼ同等の比較的短
い時間で除電を行うことができることが判る。
【0040】尚、本実施例では、生成・放出される正負
の空気イオンの量が均等になるようにスリット17を形
成したが、スリット17を設ける位置あるいは幅(接地
電極2の露出箇所の大きさ)を適宜に設定することで、
正負の空気イオンのバランス量を正側あるいは負側に偏
らせる等、本実施例と異なるバランス量に設定すること
も可能である。この場合、ここでは、試験データを省略
するが、例えばスリット17の幅を本実施例のものより
小さくしたり、大きくしたりすると、そのスリット17
の幅に応じて、換言すれば、接地電極2の露出箇所の大
きさに応じて正負の空気イオンのバランス量が変化す
る。
【0041】また、本実施例では、スリット17を放電
電極1の先端に対向する箇所から離間した箇所に形成し
たが、本願発明者等の各種検討によれば、スリット17
を放電電極1の先端に対向する箇所に形成した場合に
は、該スリット17の幅を変化させたりしても、接地電
極2の全体を露出させた従来の場合と比較して正負の空
気イオンのバランス量の変化を生じにくい。これは、ス
リット17を放電電極1の先端に対向する箇所に形成し
た場合と接地電極2の全体を露出させた従来の場合とで
放電電極1及び接地電極2間の放電状態の差異が生じに
くいためと考えられる。従って、正負の空気イオンのバ
ランス量を所望のバランス量に設定するためには、本実
施例のように、スリット17を放電電極1の先端に対向
する箇所から離間した箇所に形成することが好ましい。
【0042】次に、本発明の他の例を図4及び図5を参
照して説明する。図4は本実施例のイオン生成装置の説
明的構成図、図5は図4のV−V線断面図である。
【0043】尚、本実施例のイオン生成装置は、前述の
実施例のイオン生成装置と、接地電極に挿着する絶縁体
の構成のみが異なり、他の構成は同一である。従って、
以下、説明に際して前述の実施例のものと同一構成のも
のについては、同一の参照符号を付して説明を省略す
る。
【0044】本実施例のイオン生成装置においては、前
記接地電極2,2に、その全長にわたって例えば塩化ビ
ニルからなる管状の絶縁体18,18が挿着され、この
各絶縁体18には、その長手方向に全長にわたって一条
のスリット19(接地電極2の露出箇所)が形成されて
いる。各絶縁体18は、各接地電極2に回動自在に挿着
されている。この場合、絶縁体18の肉厚は前述の実施
例の絶縁体16と同じ0.8mmで、スリット19の幅
は1mmである。
【0045】また、前記フランジ11には、図5に示す
ように、絶縁体18を回動させたときのスリット19の
回転位置を示す目盛りが付されている。
【0046】かかるイオン生成装置にあっては、放電電
極1と接地電極2,2との間に交流高圧電源3から交流
高電圧を印加して正負の空気イオンを生成・放出する
際、絶縁体18を回動させてそのスリット19を適宜の
回転位置に設定することで、正負の空気イオンのバラン
ス量を種々のバランス量の設定することができる。
【0047】ここで、このことを示す本願発明者等が行
った試験について説明する。
【0048】本願発明者等は、本実施例のイオン生成装
置について、前述の帯電プレートモニタ装置A(図1参
照)を用い、前述の試験1乃至3と同様の試験を、絶縁
体18のスリット19を種々の回転位置に設定して行
い、オフセット電圧と、前記金属製プレートfを正及び
負に帯電させた場合のそれぞれの帯電電位の減衰時間と
を測定した。尚、放電電極1及び接地電極2,2間に印
加する交流高電圧は、±7kVである。その試験結果を
表2に示す。表2において、スリット19の回転位置
は、図5に示した目盛り値により表した。
【0049】
【表2】
【0050】表2を参照して明らかなように、正負の空
気イオンのバランス量を示すオフセット電圧は、スリッ
ト19の回転位置によって変化し、例えばスリット19
の回転位置を図5の目盛り値“5”の位置に設定する
と、正負の空気イオンの量をほぼ均等にすることができ
ることが判る。そして、この目盛り値“5”の位置で
は、正負の空気イオンの量がほぼ均等になるため、帯電
プレートモニタ装置Aの金属製プレートfを正に帯電さ
せた場合と負に帯電させた場合とで、帯電電位の減衰時
間もほぼ均等になる。
【0051】また、スリット19の回転位置を示す図5
の目盛り値が“0”〜“5”の範囲では、オフセット電
圧が概ね0〜−80Vの負側の電圧範囲で変化するの
で、スリット19の回転位置を目盛り値“0”〜“5”
の範囲で適宜設定することにより、オフセット電圧が0
〜−80Vとなる範囲で正負の空気イオンのバランス量
を負側に偏った所望のバランス量に設定することができ
ることが判る。同様に、目盛り値が“5”〜“7”の範
囲では、オフセット電圧が概ね0〜+360Vの正側の
電圧範囲で変化するので、スリット19の回転位置を目
盛り値“5”〜“7”の範囲で適宜設定することによ
り、オフセット電圧が0〜+360Vとなる範囲で正負
の空気イオンのバランス量を正側に偏った所望のバラン
ス量に設定することができることが判る。
【0052】このように本実施例のイオン生成装置によ
れば、スリット19を適宜の回転位置に設定すること
で、正負の空気イオンの種々のバランス量を設定するこ
とができる。
【0053】尚、本実施例では、スリット19の位置を
可変とすることで、正負の空気イオンの種々のバランス
量を設定することができるようにしたが、例えば図1乃
至図3に示したような構成のイオン生成装置において、
絶縁体16を接地電極2に摺動自在に挿着し、該絶縁体
16を摺動させることで、接地電極2が露出するスリッ
ト17の幅を可変として、その接地電極2の露出箇所の
大きさを可変とし、それによって正負の空気イオンの種
々のバランス量を設定することができるようにすること
も可能である。
【0054】また、以上説明した各実施例においては、
接地電極2を被覆するための絶縁体16,18として塩
化ビニルを使用したが、例えば4フッ化エチレン、ポリ
カーボネイト等、他の絶縁体を使用するようにしてもよ
い。
【0055】さらに、前記各実施例では、複数の放電電
極1を備えたイオン生成装置について説明したが、単一
の放電電極を備えたイオン生成装置についても本発明を
適用することができることはもちろんである。
【0056】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
の交流式イオン生成装置によれば、接地電極を絶縁体に
より被覆し、その絶縁体に接地電極の露出箇所を部分的
に形成したことによって、放電電極及び接地電極間に印
加する交流高電圧の電圧値を調整するための機構等、複
雑で高価な構成を用いることなく、接地電極の露出箇所
の位置や大きさ等を適切に設定するだけで、極めて簡単
且つ安価な構成で生成・放出される正負の空気イオンの
量の割合、すなわちバランス量を所望の値に設定するこ
とができる。
【0057】そして、絶縁体に形成する接地電極の露出
箇所を、絶縁体の放電電極に対向する部位から離間した
箇所に形成することによって、正負の空気イオンのバラ
ンス量を的確且つ効果的に所望のバランス量に設定する
ことができる。
【0058】さらに、絶縁体に形成した露出箇所の位置
又は大きさを変更可能に該絶縁体を接地電極に装着した
ことによって、正負の空気イオンのバランス量を種々の
バランス量に設定することができ、従って、例えば本発
明のイオン生成装置を用いて帯電体の除電を行う場合
に、該帯電体の除電に最適なバランス量でもって効果的
な除電を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例の交流式イオン生成装置及びその
イオン生成装置の作動試験を行うための帯電プレートモ
ニタ装置の説明的構成図。
【図2】図1のイオン生成装置の一部を破断して示した
拡大図。
【図3】図2のIII−III線断面図。
【図4】本発明の他の例の交流式イオン生成装置の説明
的構成図。
【図5】図4のV−V線断面図。
【符号の説明】
1…放電電極、2…接地電極、3…交流高圧電源、1
6,18…絶縁体、17,19…スリット(接地電極の
露出箇所)。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放電電極と、該放電電極に隣接して設けら
    れた導電材料からなる接地電極と、該放電電極及び接地
    電極間に交流高電圧を印加して交流コロナ放電を生ぜし
    める交流高圧電源とを備え、該放電電極及び接地電極間
    の交流コロナ放電により正負の空気イオンを大気中に生
    成・放出する交流式イオン生成装置において、前記接地
    電極を絶縁体により被覆すると共に該絶縁体に前記接地
    電極の露出箇所を部分的に形成し、該露出箇所は前記交
    流コロナ放電により大気中に生成・放出される正負の空
    気イオンの量の割合が所定割合となるよう形成されてい
    ることを特徴とする交流式イオン生成装置。
  2. 【請求項2】前記露出箇所は、前記絶縁体の前記放電電
    極に対向する部位から離間した箇所に形成されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の交流式イオン生成装置。
  3. 【請求項3】前記絶縁体は、前記露出箇所の前記放電電
    極に対する位置又は前記露出箇所の大きさを変更可能に
    前記接地電極に装着されていることを特徴とする請求項
    1又は2記載の交流式イオン生成装置。
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