JPH0829065B2 - 酵母エキスの製造方法 - Google Patents
酵母エキスの製造方法Info
- Publication number
- JPH0829065B2 JPH0829065B2 JP1249502A JP24950289A JPH0829065B2 JP H0829065 B2 JPH0829065 B2 JP H0829065B2 JP 1249502 A JP1249502 A JP 1249502A JP 24950289 A JP24950289 A JP 24950289A JP H0829065 B2 JPH0829065 B2 JP H0829065B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- treatment
- pressure
- yeast
- extraction rate
- yeast extract
- Prior art date
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- Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は酵母臭が少なく、呈味性の優れた酵母エキス
を効率良く製造する方法に関するものである。
を効率良く製造する方法に関するものである。
[従来の技術] 近年、一般消費者の自然食品指向に伴って酵母エキス
等の天然調味料の利用が見直され、より品質の高い製品
が望まれるようになってきた。
等の天然調味料の利用が見直され、より品質の高い製品
が望まれるようになってきた。
現在行なわれている酵母エキスの製造は、ほとんどが
自己消化法によるものである。自己消化法はエキスの抽
出率が高く、旨味、こく味が強いという長所を有する
が、酵母臭も強いため調味料としての使用量や用途が制
限されるという欠点がある。さらに、自己消化に多くの
時間を要するという欠点もある。他の製造方法として
は、酸やアルカリを用いた加水分解法、バクテリアやカ
ビ等のプロテアーゼを用いた酵素分解法等が知られてい
るか、加水分解法には製品に特有な臭いがつくという欠
点があり、酵素分解法には食品添加物の面で問題があ
る。
自己消化法によるものである。自己消化法はエキスの抽
出率が高く、旨味、こく味が強いという長所を有する
が、酵母臭も強いため調味料としての使用量や用途が制
限されるという欠点がある。さらに、自己消化に多くの
時間を要するという欠点もある。他の製造方法として
は、酸やアルカリを用いた加水分解法、バクテリアやカ
ビ等のプロテアーゼを用いた酵素分解法等が知られてい
るか、加水分解法には製品に特有な臭いがつくという欠
点があり、酵素分解法には食品添加物の面で問題があ
る。
この様な問題を解決するために、酵母を静止圧で加圧
処理し、酵母の内容物を漏出させる方法が開始されてい
る(特開平3−22960号)。しかしながらこの方法は抽
出効率が低く、また従来法により得られた酵母エキスに
比べると旨味、こく、味の点で劣るという欠点を有して
いた。
処理し、酵母の内容物を漏出させる方法が開始されてい
る(特開平3−22960号)。しかしながらこの方法は抽
出効率が低く、また従来法により得られた酵母エキスに
比べると旨味、こく、味の点で劣るという欠点を有して
いた。
[発明が解決しようとする課題] 本発明者らは、酵母臭が少なく、呈味性の強い酵母エ
キスを効率良く得るための方法について検討した。
キスを効率良く得るための方法について検討した。
[課題を解決するための手段] 本発明は、酵母菌体を含有するスラリーを静水圧で加
圧処理する際の処理温度を30℃以上で行うと共に、該静
水圧加圧処理後に常圧下で再加熱処理を行う方法を提供
するものである。
圧処理する際の処理温度を30℃以上で行うと共に、該静
水圧加圧処理後に常圧下で再加熱処理を行う方法を提供
するものである。
[作用] 本発明者らは、酵母菌体を含有するスラリーを静水圧
で加圧処理して酵母エキスを製造する方法が公知技術と
なっていることに鑑み、当該方法を改善し、呈味性の強
い酵母エキスを効率良く得るための最適な静水圧加圧処
理条件を求める目的で種々の実験を行なった。次に実験
条件並びに結果を示す。
で加圧処理して酵母エキスを製造する方法が公知技術と
なっていることに鑑み、当該方法を改善し、呈味性の強
い酵母エキスを効率良く得るための最適な静水圧加圧処
理条件を求める目的で種々の実験を行なった。次に実験
条件並びに結果を示す。
実験に使用した酵母菌体スラリーはビール酵母の15%
スラリーを使用したが、本発明に用いられる酵母はビー
ル酵母に限定されるものではなく、通常飲食品に利用可
能な酵母であればすべて用いられる。工業的に実施でき
るスラリー濃度は生産効率上5〜30%であると考えられ
る。
スラリーを使用したが、本発明に用いられる酵母はビー
ル酵母に限定されるものではなく、通常飲食品に利用可
能な酵母であればすべて用いられる。工業的に実施でき
るスラリー濃度は生産効率上5〜30%であると考えられ
る。
実験に使用した静水圧加圧装置の概略図を第1図に示
した。可撓性の袋(6)に封入された酵母菌体スラリー
(5)は圧媒(4)の増圧にともなって加圧される。加
熱を行なう場合には、高圧容器(1)の外周部に加熱装
置を設けて圧媒を加熱して加熱加圧処理を行なった。な
お、以下でいう抽出率とは原料酵母スラリーを総固形分
に対する抽出された可溶性固形分の重量%である。
した。可撓性の袋(6)に封入された酵母菌体スラリー
(5)は圧媒(4)の増圧にともなって加圧される。加
熱を行なう場合には、高圧容器(1)の外周部に加熱装
置を設けて圧媒を加熱して加熱加圧処理を行なった。な
お、以下でいう抽出率とは原料酵母スラリーを総固形分
に対する抽出された可溶性固形分の重量%である。
(1)加熱方法 圧力3000kgf/cm2,100℃で3min静水圧加熱処理する方
法において、菌体スラリーを処理温度まで加熱した後加
圧する方法と加圧下加熱する方法の各抽出率を比較した
ところ、加熱後加圧した場合の抽出率が24%であったの
に対して加圧下加熱した場合は49%であった。抽出率に
顕著な差を生じたので、以下の実験は加圧下加熱する方
法で実施した。
法において、菌体スラリーを処理温度まで加熱した後加
圧する方法と加圧下加熱する方法の各抽出率を比較した
ところ、加熱後加圧した場合の抽出率が24%であったの
に対して加圧下加熱した場合は49%であった。抽出率に
顕著な差を生じたので、以下の実験は加圧下加熱する方
法で実施した。
(2)処理圧力と抽出率の関係 処理圧力は、静水圧抽出法において一般に利用される
圧力範囲を採用できるが、より好ましい範囲を知るた
め、下記の実験を行った。
圧力範囲を採用できるが、より好ましい範囲を知るた
め、下記の実験を行った。
即ち第2図は5℃,60℃,100℃において、処理時間10m
inで圧力を種々変化させて静水圧加圧処理した時の圧力
と抽出率の関係を示した。図に示されるように、いずれ
の温度においても加圧圧力の上昇と共に抽出率の向上が
見られ、特に1000kgfcm2以上であれば抽出率が顕著に高
くなり、3000〜5000kgf/cm2の圧力範囲でピークを示
し、7000kgf/cm2を超えるとほぼ一定の抽出率で留まっ
た。5000kgf/cm2以上で抽出率が減少するのはエキス中
の水溶性蛋白質が変性して沈殿するためと考えられる。
inで圧力を種々変化させて静水圧加圧処理した時の圧力
と抽出率の関係を示した。図に示されるように、いずれ
の温度においても加圧圧力の上昇と共に抽出率の向上が
見られ、特に1000kgfcm2以上であれば抽出率が顕著に高
くなり、3000〜5000kgf/cm2の圧力範囲でピークを示
し、7000kgf/cm2を超えるとほぼ一定の抽出率で留まっ
た。5000kgf/cm2以上で抽出率が減少するのはエキス中
の水溶性蛋白質が変性して沈殿するためと考えられる。
(3)処理時間と抽出率の関係 抽出率は、抽出時間が長くなればなるほど高くなる。
従って抽出時間は適当な長さに設定すれば良いが、その
目安を知る目的で下記の実験を行った。即ち、第3図は
5℃及び100℃において圧力3000kgf/cm2で処理時間を各
々変化させて静水圧加圧処理した時の処理時間と抽出液
の関係を示す。いずれの温度でも抽出率は処理時間1min
以上で増加に転じ120min間処理するとほぼ飽和に達し
た。
従って抽出時間は適当な長さに設定すれば良いが、その
目安を知る目的で下記の実験を行った。即ち、第3図は
5℃及び100℃において圧力3000kgf/cm2で処理時間を各
々変化させて静水圧加圧処理した時の処理時間と抽出液
の関係を示す。いずれの温度でも抽出率は処理時間1min
以上で増加に転じ120min間処理するとほぼ飽和に達し
た。
(4)処理温度と抽出率の関係 処理温度は本発明における最も重要な因子である。第
4図の○印は圧力:3000kgf/cm2,処理時間:10minで処理
温度を変化させて静水圧加圧処理した時の処理温度と抽
出率の関係を示す。処理温度が30℃を超えると抽出率が
特に増加するのがわかる。
4図の○印は圧力:3000kgf/cm2,処理時間:10minで処理
温度を変化させて静水圧加圧処理した時の処理温度と抽
出率の関係を示す。処理温度が30℃を超えると抽出率が
特に増加するのがわかる。
(5)再加熱処理と抽出率の関係 前記(3)の処理温度と抽出率の関係を調べた静水圧
加圧処理後の試料の一部を用いて、更に100℃,10min常
圧下で再加熱処理したところ、第4図の●印のグラフで
示すような抽出率が得られた。静水圧加圧処理時の処理
温度よりも再加熱処理の処理温度の方が高い時には、再
加熱処理によって抽出率の顕著な増加がみられる。他の
実験で得られた試料について同様の実験をしたところ、
ほぼ同様の結果が得られた。
加圧処理後の試料の一部を用いて、更に100℃,10min常
圧下で再加熱処理したところ、第4図の●印のグラフで
示すような抽出率が得られた。静水圧加圧処理時の処理
温度よりも再加熱処理の処理温度の方が高い時には、再
加熱処理によって抽出率の顕著な増加がみられる。他の
実験で得られた試料について同様の実験をしたところ、
ほぼ同様の結果が得られた。
(6)再加熱処理と香辛の関係 前記(4)で再加熱処理した試料とそれに対応する再
加熱処理しなかった試料について官能評価を実施したと
ころ次のような結果が得られた。
加熱処理しなかった試料について官能評価を実施したと
ころ次のような結果が得られた。
加圧処理後再加熱処理したもの:生ビール臭はなく、
酵母臭も少ない。又旨味,こく味も強く、味にまとまり
がある。
酵母臭も少ない。又旨味,こく味も強く、味にまとまり
がある。
加圧処理後再加熱処理をしなかったもの:生ビール臭
が強く、複雑味が強く呈味性が強いが味にまとまりがな
い。
が強く、複雑味が強く呈味性が強いが味にまとまりがな
い。
これらの実験結果をまとめると以下の様になる。すな
わち、圧力及び抽出時間は任意に定め得るが、酵母エキ
スの抽出率をより高めるための目安としては、圧力は10
00kgf/cm2以上、好ましくは1000〜7000kgf/cm2、より好
ましくは3000〜5000kgf/cm2である。処理時間は1min以
上であれば良い。また最も重要な処理温度に関しては30
℃以上であれば良く、最適温度は用いる圧力と処理時間
によって決定することが好ましい。更に、再加熱処理を
行なうと抽出率の増加だけでなく、香り,味の面でも好
ましい結果を生むことがわかった。再加熱処理は60〜10
0℃で1sec〜30min行なうのが好ましい。
わち、圧力及び抽出時間は任意に定め得るが、酵母エキ
スの抽出率をより高めるための目安としては、圧力は10
00kgf/cm2以上、好ましくは1000〜7000kgf/cm2、より好
ましくは3000〜5000kgf/cm2である。処理時間は1min以
上であれば良い。また最も重要な処理温度に関しては30
℃以上であれば良く、最適温度は用いる圧力と処理時間
によって決定することが好ましい。更に、再加熱処理を
行なうと抽出率の増加だけでなく、香り,味の面でも好
ましい結果を生むことがわかった。再加熱処理は60〜10
0℃で1sec〜30min行なうのが好ましい。
[実施例] 実施例1 15%濃度の脱苦味ビール酵母スラリー1kgを3000kgf/c
m2,100℃,30min静水圧加圧処理した後、常圧下で100℃,
30min再加熱処理を行なった。更に固液分離、濃縮、ス
プレードライを行ない、ビール酵母エキス末79gを得
た。抽出率は48%であった。得られたビール酵母エキス
末の成分は以下の通りであった。
m2,100℃,30min静水圧加圧処理した後、常圧下で100℃,
30min再加熱処理を行なった。更に固液分離、濃縮、ス
プレードライを行ない、ビール酵母エキス末79gを得
た。抽出率は48%であった。得られたビール酵母エキス
末の成分は以下の通りであった。
乾燥減量 2.51%,粗蛋白 78.63%, アミノ態窒素 7.13%,灰分 14.08%, 脂肪 1.89%,糖分 2.89%, 核酸 1.48%,pH 6.11 実施例2 自己消化処理ビール酵母エキス(A)と静水圧加圧処
理後再加熱処理を行なったビール酵母エキス(B)及び
前記酵母エキス(B)と静水圧加圧処理後再加熱処理を
行なわなかったビール酵母エキス(C)の官能評価を2
点識別法で行なった。パネル15名、サンプル濃度1%溶
液、サンプル温度50℃で行なった結果を第1表及び第2
表に示す。
理後再加熱処理を行なったビール酵母エキス(B)及び
前記酵母エキス(B)と静水圧加圧処理後再加熱処理を
行なわなかったビール酵母エキス(C)の官能評価を2
点識別法で行なった。パネル15名、サンプル濃度1%溶
液、サンプル温度50℃で行なった結果を第1表及び第2
表に示す。
第1表及び第2表より静水圧加熱処理後再加熱処理を
行なったビール酵母エキスは自己消化処理エキスや非再
加熱処理エキスと比較して酵母臭が少なく、旨味,こく
味,味の広がりが強い製品であることがわかる。
行なったビール酵母エキスは自己消化処理エキスや非再
加熱処理エキスと比較して酵母臭が少なく、旨味,こく
味,味の広がりが強い製品であることがわかる。
[発明の効果] 本発明により製造される酵母エキスは酵母臭が少な
く、呈味性が優れており、調味料等に利用できるだけで
なく、抽出率が高いために経済的にも優れている。
く、呈味性が優れており、調味料等に利用できるだけで
なく、抽出率が高いために経済的にも優れている。
第1図は静水圧加圧装置の概略図、第2図は処理圧力と
抽出率との関係を示すグラフ、第3図は処理時間と抽出
率との関係を示すグラフ、第4図は処理温度と抽出率と
の関係を示すグラフである。
抽出率との関係を示すグラフ、第3図は処理時間と抽出
率との関係を示すグラフ、第4図は処理温度と抽出率と
の関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 康彦 兵庫県神戸市灘区篠原伯母野山町2―3― 1 (56)参考文献 特開 昭56−15672(JP,A) 特開 昭61−181356(JP,A) 日本農芸化学会誌第63巻第3号第237頁
Claims (1)
- 【請求項1】酵母菌体を含有するスラリーを静水圧で加
圧処理する際の処理温度を30℃以上で行うと共に、該静
水圧加圧処理後に常圧下で再加熱処理を行うことを特徴
とする酵母エキスの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1249502A JPH0829065B2 (ja) | 1989-09-25 | 1989-09-25 | 酵母エキスの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1249502A JPH0829065B2 (ja) | 1989-09-25 | 1989-09-25 | 酵母エキスの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03112463A JPH03112463A (ja) | 1991-05-14 |
| JPH0829065B2 true JPH0829065B2 (ja) | 1996-03-27 |
Family
ID=17193921
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1249502A Expired - Lifetime JPH0829065B2 (ja) | 1989-09-25 | 1989-09-25 | 酵母エキスの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0829065B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5615672A (en) * | 1979-07-18 | 1981-02-14 | Ajinomoto Co Inc | Flavor improvement of yeast extract |
| JPS61181356A (ja) * | 1985-02-06 | 1986-08-14 | Sapporo Breweries Ltd | 酵母エキスの製造法 |
-
1989
- 1989-09-25 JP JP1249502A patent/JPH0829065B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
| Title |
|---|
| 日本農芸化学会誌第63巻第3号第237頁 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03112463A (ja) | 1991-05-14 |
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