JPH08291312A - 転炉吹錬におけるスロッピングの予知および抑制方法 - Google Patents
転炉吹錬におけるスロッピングの予知および抑制方法Info
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- JPH08291312A JPH08291312A JP9642195A JP9642195A JPH08291312A JP H08291312 A JPH08291312 A JP H08291312A JP 9642195 A JP9642195 A JP 9642195A JP 9642195 A JP9642195 A JP 9642195A JP H08291312 A JPH08291312 A JP H08291312A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】吹錬前の予知および抑制アクションと吹錬中の
予知および抑制アクションとを組合せることにより高精
度なスロッピング予知および高効率なスロッピング抑制
を行なう方法を提供する。 【構成】吹錬前に溶銑の成分、温度、重量等の溶銑情
報、炉使用回数および炉プロフィール等の転炉の炉情報
ならびに吹錬する際の上底吹きガス流量予定値および副
原料投入予定量等の吹錬予定情報を収集する。 収集情報に基づき吹錬中のスロッピング発生確率およ
びスロッピング抑制方案を推論する。 スロッピング抑制方案に基づき吹錬予定情報を修正す
る。 修正吹錬予定情報に基づき吹錬を開始する。 吹錬開始後は、時々刻々の吹錬実績情報を収集する。 吹錬実績情報からスロッピング発生確率および発生タ
イミングを推論する。 この推論結果に基づきスロッピング抑制行動を指示す
る。
予知および抑制アクションとを組合せることにより高精
度なスロッピング予知および高効率なスロッピング抑制
を行なう方法を提供する。 【構成】吹錬前に溶銑の成分、温度、重量等の溶銑情
報、炉使用回数および炉プロフィール等の転炉の炉情報
ならびに吹錬する際の上底吹きガス流量予定値および副
原料投入予定量等の吹錬予定情報を収集する。 収集情報に基づき吹錬中のスロッピング発生確率およ
びスロッピング抑制方案を推論する。 スロッピング抑制方案に基づき吹錬予定情報を修正す
る。 修正吹錬予定情報に基づき吹錬を開始する。 吹錬開始後は、時々刻々の吹錬実績情報を収集する。 吹錬実績情報からスロッピング発生確率および発生タ
イミングを推論する。 この推論結果に基づきスロッピング抑制行動を指示す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、転炉吹錬におけるスロ
ッピングの予知および抑制方法に関するものである。
ッピングの予知および抑制方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】転炉吹錬においては、吹錬工程の進行と
ともに、溶鋼中成分の酸化が進みスラグ体積が増加す
る。そのスラグ中に脱炭反応により発生したCOガス気
泡が捕捉されることによりフォーミング(炉内泡立ち)
現象が生じ、更にそれが進行して炉口等からスラグが溢
れ出る、いわゆるスロッピング(溢流)現象(以下、こ
れらを総称して、スロッピングと呼ぶ。)が発生する。
ともに、溶鋼中成分の酸化が進みスラグ体積が増加す
る。そのスラグ中に脱炭反応により発生したCOガス気
泡が捕捉されることによりフォーミング(炉内泡立ち)
現象が生じ、更にそれが進行して炉口等からスラグが溢
れ出る、いわゆるスロッピング(溢流)現象(以下、こ
れらを総称して、スロッピングと呼ぶ。)が発生する。
【0003】従来は、このスロッピング発生有無の判定
は熟練したオペレータの経験にかなりの部分を依存して
おり、オペレータ判断にてスロッピング発生の予測と、
スロッピング発生時の抑制行動(アクション)を行なっ
ている。この場合、オペレータによる予測および抑制ア
クションのばらつきがみられるのみでなく、多くの場
合、上吹酸素量の絞り込みおよび鎮静材投入の過剰アク
ションが生じ、吹錬時間の延長ならびに鎮静材原単位の
悪化を招いている。
は熟練したオペレータの経験にかなりの部分を依存して
おり、オペレータ判断にてスロッピング発生の予測と、
スロッピング発生時の抑制行動(アクション)を行なっ
ている。この場合、オペレータによる予測および抑制ア
クションのばらつきがみられるのみでなく、多くの場
合、上吹酸素量の絞り込みおよび鎮静材投入の過剰アク
ションが生じ、吹錬時間の延長ならびに鎮静材原単位の
悪化を招いている。
【0004】特開平6−145753号公報には、上述
の熟練オペレータの操業ノウハウをルール化することに
よりファジィ推論を用い、スロッピング予知を行なう方
法が提案されている。
の熟練オペレータの操業ノウハウをルール化することに
よりファジィ推論を用い、スロッピング予知を行なう方
法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
6−145753号公報に記載の方法においては、吹錬
中に発生予知を行なうため、あらかじめスロッピング発
生が明らかな場合にも吹錬開始後の予知および抑制アク
ション指示となり、予知タイミングの遅れが生じた場
合、スロッピングが鎮静できない事態をまねく。また、
炉使用回数等の炉に関する情報を使用していないため、
スロッピング発生予知精度が悪く、この影響を受け的確
にスロッピングを抑制することが出来ない。
6−145753号公報に記載の方法においては、吹錬
中に発生予知を行なうため、あらかじめスロッピング発
生が明らかな場合にも吹錬開始後の予知および抑制アク
ション指示となり、予知タイミングの遅れが生じた場
合、スロッピングが鎮静できない事態をまねく。また、
炉使用回数等の炉に関する情報を使用していないため、
スロッピング発生予知精度が悪く、この影響を受け的確
にスロッピングを抑制することが出来ない。
【0006】本発明方法は、上述の従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、吹錬前の予知および抑制ア
クションと吹錬中の予知および抑制アクションとを組合
せることにより高精度なスロッピング予知および高効率
なスロッピング抑制を行なう方法を提供することを目的
とする。
鑑みてなされたものであり、吹錬前の予知および抑制ア
クションと吹錬中の予知および抑制アクションとを組合
せることにより高精度なスロッピング予知および高効率
なスロッピング抑制を行なう方法を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる転炉吹錬
におけるスロッピングの予知および抑制方法は、次の手
順で行うことを要旨とする。
におけるスロッピングの予知および抑制方法は、次の手
順で行うことを要旨とする。
【0008】吹錬前に溶銑の成分、温度、重量等の溶
銑情報、炉使用回数および炉プロフィール等の転炉の炉
情報ならびに吹錬する際の上底吹きガス流量予定値およ
び副原料投入予定量等の吹錬予定情報を収集する。
銑情報、炉使用回数および炉プロフィール等の転炉の炉
情報ならびに吹錬する際の上底吹きガス流量予定値およ
び副原料投入予定量等の吹錬予定情報を収集する。
【0009】前記の収集情報に基づき吹錬中のスロ
ッピング発生確率およびスロッピング抑制方案を推論す
る。
ッピング発生確率およびスロッピング抑制方案を推論す
る。
【0010】前記で推論したスロッピング抑制方案
に基づき吹錬予定情報を修正する。
に基づき吹錬予定情報を修正する。
【0011】前記で修正された吹錬予定情報に従い
吹錬を開始する。
吹錬を開始する。
【0012】吹錬開始後は、時々刻々の吹錬実績情報
を収集する。
を収集する。
【0013】前記の吹錬実績情報からスロッピング
発生確率および発生タイミングを推論する。
発生確率および発生タイミングを推論する。
【0014】前記の推論結果に基づきスロッピング
抑制行動を指示する。
抑制行動を指示する。
【0015】
【作用】本発明方法は、従来技術の課題であるオペレー
タ判断によるばらつきを低減すると共に、吹錬前に転炉
の炉情報、溶銑情報および吹錬予定情報に基づき、予め
スロッピング発生確率を予測し、重大なスロッピングが
発生しないような吹錬方案を指示することにより、安定
した吹錬の実現をはかる。さらにスロッピングが発生し
そうな場合には、吹錬実績情報に基づくダイナミック推
論機能により適正なスロッピング抑制アクションをと
る。
タ判断によるばらつきを低減すると共に、吹錬前に転炉
の炉情報、溶銑情報および吹錬予定情報に基づき、予め
スロッピング発生確率を予測し、重大なスロッピングが
発生しないような吹錬方案を指示することにより、安定
した吹錬の実現をはかる。さらにスロッピングが発生し
そうな場合には、吹錬実績情報に基づくダイナミック推
論機能により適正なスロッピング抑制アクションをと
る。
【0016】本発明方法を実施した、図1に示すスロッ
ピング予知・抑制制御装置の機能構成ブロック図に基づ
き、更に詳細に説明する。この装置は、主としてスロッ
ピング発生スタティック推論機能部2ならびにスロッピ
ング発生ダイナミック推論機能部4の2つの推論機能部
で構成される。
ピング予知・抑制制御装置の機能構成ブロック図に基づ
き、更に詳細に説明する。この装置は、主としてスロッ
ピング発生スタティック推論機能部2ならびにスロッピ
ング発生ダイナミック推論機能部4の2つの推論機能部
で構成される。
【0017】(1)スロッピング発生スタティック推論
機能部(図1の2の部分) 吹錬前の転炉の炉情報(J−1)、溶銑情報(J−2)
および吹錬予定情報(J−3)からなる吹錬予定情報デ
ータベース1のデータに基づき、下記の予測計算を行い
スロッピング発生確率ならびにスロッピング抑制方案の
推論を実施し、吹錬予定情報(J−3)に対し修正指示
を出力する。
機能部(図1の2の部分) 吹錬前の転炉の炉情報(J−1)、溶銑情報(J−2)
および吹錬予定情報(J−3)からなる吹錬予定情報デ
ータベース1のデータに基づき、下記の予測計算を行い
スロッピング発生確率ならびにスロッピング抑制方案の
推論を実施し、吹錬予定情報(J−3)に対し修正指示
を出力する。
【0018】スラグ物性値予測計算(S−1) 溶銑の成分、温度および重量等の溶銑情報(J−2)な
らびに吹錬する際の上底吹きガス流量予定値および副原
料投入予定量等の吹錬予定情報(J−3)に基づき、吹
錬開始から終了までのスラグ塩基度およびスラグ重量を
主とするスラグ物性値を予測算出することにより、吹錬
中のスロッピング発生を予測するためのデータを作成す
る。
らびに吹錬する際の上底吹きガス流量予定値および副原
料投入予定量等の吹錬予定情報(J−3)に基づき、吹
錬開始から終了までのスラグ塩基度およびスラグ重量を
主とするスラグ物性値を予測算出することにより、吹錬
中のスロッピング発生を予測するためのデータを作成す
る。
【0019】予測式としては、例えば次のスラグ−メタ
ル間反応をモデル化した(1−1)〜(1−5)式を用
いる。
ル間反応をモデル化した(1−1)〜(1−5)式を用
いる。
【0020】a.物質・熱収支基本式 V・(dXi /dt)=Ki ・(Xi,b −Xi,c )+Xsub ・・・・ (1-1) W・Cp ・(dT/dt)=Hreac−Qsub ・・・・ (1-2) ここで、i :(SiO2 ),(MnO),(P2O5 ),(FeO),(CaO),
(MgO)・・・、Xi :i成分の濃度、 Xi,b :i
成分の溶鋼中濃度、Xi,c :i成分の平衡濃度、 X
sub :副原料投入量、V :溶鋼の体積、
W :溶鋼重量、T :溶鋼温度、 K
i :i成分の物質移動係数、Cp :溶鋼の比熱、
Hreac:反応熱、Qsub :副原料による冷却効
果。
(MgO)・・・、Xi :i成分の濃度、 Xi,b :i
成分の溶鋼中濃度、Xi,c :i成分の平衡濃度、 X
sub :副原料投入量、V :溶鋼の体積、
W :溶鋼重量、T :溶鋼温度、 K
i :i成分の物質移動係数、Cp :溶鋼の比熱、
Hreac:反応熱、Qsub :副原料による冷却効
果。
【0021】b.CaO濃度計算 WCaO =Σ[(副原料中CaO 含有率)・(副原料溶解量)]・S・・・・(1-3) ここで、 (副原料溶解量)=(副原料投入量)・[1−exp(−τ・tt )] WCaO :スラグ中のCaOの重量、 S :CaOの
滓化率 τ :副原料溶解時定数、 tt :副原料投
入からの経過時間。
滓化率 τ :副原料溶解時定数、 tt :副原料投
入からの経過時間。
【0022】c.スラグ塩基度およびスラグ重量計算 SE=(CaO)/(SiO2 ) ・・・・(1-4) Wsl=Σ(ρi ・Vi ) ・・・・(1-5) ここで、SE :スラグ塩基度、 Wsl :スラ
グ重量、ρi :i成分の密度、 Vi :i成
分の体積。
グ重量、ρi :i成分の密度、 Vi :i成
分の体積。
【0023】スロッピング発生確率計算(S−2) 上記(1)式の計算で得られたスラグ塩基度予測値、炉
使用回数および炉プロフィール等の転炉の炉情報(J−
1)等の吹錬予定情報データベース1の情報を用いて、
n個のスロッピング発生要因に対する総合スロッピング
発生確率Pslの予測計算を次の(2)式で行なう。
使用回数および炉プロフィール等の転炉の炉情報(J−
1)等の吹錬予定情報データベース1の情報を用いて、
n個のスロッピング発生要因に対する総合スロッピング
発生確率Pslの予測計算を次の(2)式で行なう。
【0024】 Psl=ΣWi・Pi/ΣWi ・・・・(2) (i=1〜n) ここで、 Pi:各要因に対するスロッピング発生確率 Wi:各要因に対する荷重。
【0025】なお、スロッピング発生要因として取り上
げられるものとしては次のものがある。
げられるものとしては次のものがある。
【0026】A.溶銑情報(J−2)から得られるも
の。
の。
【0027】溶銑成分(Si 、Ti )、溶銑重量、溶銑
温度 B.転炉の炉情報(J−1)から得られるもの。
温度 B.転炉の炉情報(J−1)から得られるもの。
【0028】転炉の炉使用回数、転炉の形状(プロフィ
ール) C.吹錬予定情報(J−3)から得られるもの。
ール) C.吹錬予定情報(J−3)から得られるもの。
【0029】メインランス高さ、上吹き送酸素量、底吹
きガス流量、副原料投入量(生石炭、生ドロマイト等) D.スラグ物性値計算(S−1)結果より得られるも
の。
きガス流量、副原料投入量(生石炭、生ドロマイト等) D.スラグ物性値計算(S−1)結果より得られるも
の。
【0030】スラグ塩基度、スラグ重量(ボリュー
ム)。
ム)。
【0031】また、各要因に対する荷重Wi は、予め過
去の操業実績より各要因のスロッピング発生に係わる寄
与度から統計的手法等により求めておく。
去の操業実績より各要因のスロッピング発生に係わる寄
与度から統計的手法等により求めておく。
【0032】以下に、4要因(すなわち、i=4)を取
り上げた場合を例にとって、具体的に総合スロッピング
発生確率Pslの予測計算法を説明する。スロッピング発
生要因を例えばスラグ塩基度、スラグ重量、転炉の炉使
用回数および上吹き送酸素量の4要因とすると、それぞ
れのスロッピング発生要因による個々のスロッピング発
生確率P1 、P2 、P3 およびP4 は次の(3)式で表
される。
り上げた場合を例にとって、具体的に総合スロッピング
発生確率Pslの予測計算法を説明する。スロッピング発
生要因を例えばスラグ塩基度、スラグ重量、転炉の炉使
用回数および上吹き送酸素量の4要因とすると、それぞ
れのスロッピング発生要因による個々のスロッピング発
生確率P1 、P2 、P3 およびP4 は次の(3)式で表
される。
【0033】 P1 =f1 (スラグ塩基度) P2 =f2 (スラグ重量) P3 =f3 (炉使用回数) P4 =f4 (上吹き送酸素量) ・・・・(3) 例えば、過去の操業実績から前記4要因によるそれぞれ
のスロッピング発生確率分布を図4(a)、(b)、
(c)および(d)に示すように定義すると、上記
(2)式の関係から、総合スロッピング発生確率Pslは
P1 、P2 、P3 およびP4 の荷重和をとることにより
次の(4)式で求めることができる。
のスロッピング発生確率分布を図4(a)、(b)、
(c)および(d)に示すように定義すると、上記
(2)式の関係から、総合スロッピング発生確率Pslは
P1 、P2 、P3 およびP4 の荷重和をとることにより
次の(4)式で求めることができる。
【0034】 Psl=(1.0・P1 +0.8・P2 +1.0・P3 +1.0・P4 )/3.8 ・・・(4)。
【0035】スロッピング抑制指示計算(S−2) 上述の(2)式にて計算された総合スロッピング発生確
率Pslの大小により、抑制指示を決定する。例えば、下
記の表1に示す抑制アクションテーブルにて吹錬予定情
報(J−3)の修正の指示を行なう。
率Pslの大小により、抑制指示を決定する。例えば、下
記の表1に示す抑制アクションテーブルにて吹錬予定情
報(J−3)の修正の指示を行なう。
【0036】
【表1】
【0037】また、次に述べるスロッピング発生各要因
を層別パターン化し、そのパターンに基づき修正指示を
する方法を用いてもよい。
を層別パターン化し、そのパターンに基づき修正指示を
する方法を用いてもよい。
【0038】総合スロッピング発生確率Pslがしきい値
TH を越えた時点で、例えば下記の表2に示す前記4要
因を層別した修正指示パターンNo.選択テーブルから
パターンNo.を選択し、そのパターンNo.から下記
の表3に示す修正指示決定テーブルに基づき、修正指示
を行う。
TH を越えた時点で、例えば下記の表2に示す前記4要
因を層別した修正指示パターンNo.選択テーブルから
パターンNo.を選択し、そのパターンNo.から下記
の表3に示す修正指示決定テーブルに基づき、修正指示
を行う。
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】(2)スロッピング発生ダイナミック推論
機能部(図1の4の部分) 吹錬中の諸情報に基づき、スロッピング発生確率、発生
タイミングおよび抑制アクション指示計算を実施する。
機能部(図1の4の部分) 吹錬中の諸情報に基づき、スロッピング発生確率、発生
タイミングおよび抑制アクション指示計算を実施する。
【0042】なお、このダイナミック推論は吹錬の進行
に合わせ一定ピッチ毎(例えば、10秒毎)に行っても
よいし、通常は一定ピッチで行い、スロッピング発生危
険期にはそのピッチを短くして頻繁に行うようにするこ
とが望ましい。
に合わせ一定ピッチ毎(例えば、10秒毎)に行っても
よいし、通常は一定ピッチで行い、スロッピング発生危
険期にはそのピッチを短くして頻繁に行うようにするこ
とが望ましい。
【0043】スラグ物性値推定計算(S−11) 推定計算方法は、スロッピング発生スタティック推論機
能部2と同じく、例えば前述の(1-1) 〜(1-5) 式を用い
てスラグ塩基度およびスラグ重量を主とするスラグ物性
値を予測算出し、将来のスロッピング発生を予測するた
めのデータを作成する。但し、ここでは入力情報として
は、吹錬予定情報データベース1のデータに換え、現吹
錬中に収集した吹錬実績情報(J−4)および実測デー
タ情報(J−5)からなる吹錬実績情報データベース3
のデータを使用する。
能部2と同じく、例えば前述の(1-1) 〜(1-5) 式を用い
てスラグ塩基度およびスラグ重量を主とするスラグ物性
値を予測算出し、将来のスロッピング発生を予測するた
めのデータを作成する。但し、ここでは入力情報として
は、吹錬予定情報データベース1のデータに換え、現吹
錬中に収集した吹錬実績情報(J−4)および実測デー
タ情報(J−5)からなる吹錬実績情報データベース3
のデータを使用する。
【0044】スロッピング発生確率および発生タイミ
ング計算(S−12) n個のスロッピング発生要因に対する総合スロッピング
発生確率Pslはスロッピング発生スタティック推論機能
部2と同様にして、(2)式を用いて予測する。但し、
入力情報としては吹錬実績情報データベース3に収集さ
れた現在の操業実績値を使用する。更に、スロッピング
発生要因としては、スタティック推論時に考慮したスロ
ッピング発生要因以外にランス振動計や音響センサから
なるスロッピングセンサの信号、排ガス流量、排ガス分
析値、および炉口圧力等の実測データを追加し、予知精
度向上を図ることが望ましい。
ング計算(S−12) n個のスロッピング発生要因に対する総合スロッピング
発生確率Pslはスロッピング発生スタティック推論機能
部2と同様にして、(2)式を用いて予測する。但し、
入力情報としては吹錬実績情報データベース3に収集さ
れた現在の操業実績値を使用する。更に、スロッピング
発生要因としては、スタティック推論時に考慮したスロ
ッピング発生要因以外にランス振動計や音響センサから
なるスロッピングセンサの信号、排ガス流量、排ガス分
析値、および炉口圧力等の実測データを追加し、予知精
度向上を図ることが望ましい。
【0045】また、スロッピング発生タイミングts
は、上記による総合スロッピング発生確率Pslがあるし
きい値を越えたタイミング+α秒で発生するものとす
る。
は、上記による総合スロッピング発生確率Pslがあるし
きい値を越えたタイミング+α秒で発生するものとす
る。
【0046】ある時刻tpで設定されたしきい値TH を
越えたとすると、スロッピング発生タイミングtsは次
の(5)式で表される。
越えたとすると、スロッピング発生タイミングtsは次
の(5)式で表される。
【0047】 Psl(tp)≧TH ts=tp+α ・・・(5) なお、通常αは30〜60秒とし、TH としては55%
程度を用いるとよい結果がえられる。
程度を用いるとよい結果がえられる。
【0048】スロッピング抑制指示計算(S−13) 上述の(S−12)で予測された総合スロッピング発生
確率Pslおよび発生タイミングtsの値の大小により抑
制指示を決定する。
確率Pslおよび発生タイミングtsの値の大小により抑
制指示を決定する。
【0049】例えば、下記の表4および表5に示す抑制
アクションテーブルにて適正な抑制指示方案を決定し、
鎮静材投入等の抑制アクション指示の出力(S−14)
を行なう。
アクションテーブルにて適正な抑制指示方案を決定し、
鎮静材投入等の抑制アクション指示の出力(S−14)
を行なう。
【0050】
【表4】
【0051】
【表5】
【0052】また、この抑制指示計算は、抑制アクショ
ン決定に必要な算式およびデータの取り出し手段も格納
できるオブジェクト指向型データベースを用いて行って
もよい。
ン決定に必要な算式およびデータの取り出し手段も格納
できるオブジェクト指向型データベースを用いて行って
もよい。
【0053】以上のように、本発明方法に係るスタティ
ック推論機能による吹錬前の抑制指示とダイナミック推
論機能による吹錬中の抑制指示とを組合せることで高精
度かつ高効率なスロッピングの予知および抑制が実現で
きる。また、上述のようにオペレータ判断による抑制ア
クションのばらつきも解消され、さらに過度な上吹き酸
素量の絞り込みおよび鎮静材投入の過剰アクションもな
くなり、吹錬時間短縮ならびに鎮静材原単位の向上がは
かれる。
ック推論機能による吹錬前の抑制指示とダイナミック推
論機能による吹錬中の抑制指示とを組合せることで高精
度かつ高効率なスロッピングの予知および抑制が実現で
きる。また、上述のようにオペレータ判断による抑制ア
クションのばらつきも解消され、さらに過度な上吹き酸
素量の絞り込みおよび鎮静材投入の過剰アクションもな
くなり、吹錬時間短縮ならびに鎮静材原単位の向上がは
かれる。
【0054】
【実施例】図1の機能構成ブロック図に示すスロッピン
グ予知・抑制制御装置を実操業中の転炉の吹錬制御装置
(図示せず。)に組み込んで、本発明を実施した例を説
明する。
グ予知・抑制制御装置を実操業中の転炉の吹錬制御装置
(図示せず。)に組み込んで、本発明を実施した例を説
明する。
【0055】なお、スロッピング発生要因としては、ス
タティック推論時には前記〔作用項〕で述べたスラグ塩
基度、スラグ重量、転炉の炉使用回数および上吹き送酸
素量の4要因の予定(方案)値を用いた。また、ダイナ
ミック推論時には、前記スタティック推論時に用いたス
ロッピング発生要因のうち、スラグ塩基度およびスラグ
重量を吹錬実績値より求めたものに、スロッピングセン
サとして設置したランス加速度計および音響センサの2
つの実測値を加えた、合計6要因を用いた。
タティック推論時には前記〔作用項〕で述べたスラグ塩
基度、スラグ重量、転炉の炉使用回数および上吹き送酸
素量の4要因の予定(方案)値を用いた。また、ダイナ
ミック推論時には、前記スタティック推論時に用いたス
ロッピング発生要因のうち、スラグ塩基度およびスラグ
重量を吹錬実績値より求めたものに、スロッピングセン
サとして設置したランス加速度計および音響センサの2
つの実測値を加えた、合計6要因を用いた。
【0056】抑制指示計算としては、スタティック推論
時には、抑制アクションを取るべきスロッピング発生確
率のしきい値を50%に設定し、抑制アクション指示は
前述の表1のアクションテーブルを用いた。また、ダイ
ナミック推論時には、同しきい値TH を55%に設定
し、抑制アクション指示としては、前述の表4および表
5に示す抑制アクション指示テーブルを用いた。
時には、抑制アクションを取るべきスロッピング発生確
率のしきい値を50%に設定し、抑制アクション指示は
前述の表1のアクションテーブルを用いた。また、ダイ
ナミック推論時には、同しきい値TH を55%に設定
し、抑制アクション指示としては、前述の表4および表
5に示す抑制アクション指示テーブルを用いた。
【0057】図2はスタティック推論機能により、ダイ
ナミック推論機能だけでは対応出来ないタイミングのス
ロッピング発生が抑制されたケース例であり、スロッピ
ング発生確率Pslの吹錬中の時間的推移と、スロッピン
グ発生実績の遷移状態を示している。
ナミック推論機能だけでは対応出来ないタイミングのス
ロッピング発生が抑制されたケース例であり、スロッピ
ング発生確率Pslの吹錬中の時間的推移と、スロッピン
グ発生実績の遷移状態を示している。
【0058】このケースの場合、吹錬前に吹錬予定情報
データベースからの入力情報に基づきスタティック予知
推論計算を行ったところ、吹錬開始直後にスロッピング
発生確率Pslがしきい値の50%を越え、前述の表1の
抑制アクション指示テーブルの指示に従い、A時点(約
1分後)に生ドロマイト0.5ton追加投入のスロッ
ピング抑制アクションが取られるよう方案変更され、そ
の結果スロッピング発生確率が低下し、スロッピング発
生をまぬがれた。この修正吹錬方案で実操業したとこ
ろ、同じく図2中のスロッピング発生実績遷移グラフで
判るように、スロッピング発生の前兆現象であるフォー
ミング(炉内泡立ち現象)さえ起こさずにスロッピング
が抑制された。
データベースからの入力情報に基づきスタティック予知
推論計算を行ったところ、吹錬開始直後にスロッピング
発生確率Pslがしきい値の50%を越え、前述の表1の
抑制アクション指示テーブルの指示に従い、A時点(約
1分後)に生ドロマイト0.5ton追加投入のスロッ
ピング抑制アクションが取られるよう方案変更され、そ
の結果スロッピング発生確率が低下し、スロッピング発
生をまぬがれた。この修正吹錬方案で実操業したとこ
ろ、同じく図2中のスロッピング発生実績遷移グラフで
判るように、スロッピング発生の前兆現象であるフォー
ミング(炉内泡立ち現象)さえ起こさずにスロッピング
が抑制された。
【0059】図3はダイナミック推論機能により、スロ
ッピング発生が抑制されたケース例であり、前記図2と
同様にスロッピング発生確率Pslの吹錬中の時間的推移
と、スロッピング発生実績の遷移状態を示している。
ッピング発生が抑制されたケース例であり、前記図2と
同様にスロッピング発生確率Pslの吹錬中の時間的推移
と、スロッピング発生実績の遷移状態を示している。
【0060】このケースの場合、吹錬予定情報データベ
ースに基づきスタティク推論を行い、方案修正後に吹錬
を開始した。10秒毎の定周期で前述の吹錬実績情報デ
ータベースよりの入力情報に基づき、スロッピング発生
確率Pslを推定計算した。その結果、B時点(吹錬開始
約150秒)でスロッピング発生確率Pslがしきい値T
H (55%)を越え、その時点で前述の表4および表5
のスロッピング抑制アクション決定テーブル(ダイナミ
ック推論用)の抑制パターン1(生ドロマイト0.5t
on投入)の指示が出力された。
ースに基づきスタティク推論を行い、方案修正後に吹錬
を開始した。10秒毎の定周期で前述の吹錬実績情報デ
ータベースよりの入力情報に基づき、スロッピング発生
確率Pslを推定計算した。その結果、B時点(吹錬開始
約150秒)でスロッピング発生確率Pslがしきい値T
H (55%)を越え、その時点で前述の表4および表5
のスロッピング抑制アクション決定テーブル(ダイナミ
ック推論用)の抑制パターン1(生ドロマイト0.5t
on投入)の指示が出力された。
【0061】抑制アクション指示通りに生ドロマイト
0.5tonを投入したところ、スロッピング発生実績
遷移グラフに見られるように、スロッピング発生にまで
至らずその前兆のフォーミングまでで抑えることができ
た。
0.5tonを投入したところ、スロッピング発生実績
遷移グラフに見られるように、スロッピング発生にまで
至らずその前兆のフォーミングまでで抑えることができ
た。
【0062】
【発明の効果】上述のスロッピング予知・抑制制御装置
を備えた転炉設備において、中炭素鋼および低炭素鋼1
50チャージの吹錬を行いその効果を評価した。その評
価結果を下記の表6および表7に示す。表6はダイナミ
ック推論によるスロッピングの予知精度評価であり、ま
た表7は本発明方法のスロッピングの抑制効果を示す。
を備えた転炉設備において、中炭素鋼および低炭素鋼1
50チャージの吹錬を行いその効果を評価した。その評
価結果を下記の表6および表7に示す。表6はダイナミ
ック推論によるスロッピングの予知精度評価であり、ま
た表7は本発明方法のスロッピングの抑制効果を示す。
【0063】
【表6】
【0064】
【表7】
【0065】以上のように、本発明方法に係るスタティ
ック推論機能による吹錬前の抑制指示とダイナミック推
論機能による吹錬中の抑制指示とを組合せることで高精
度かつ高効率なスロッピングの予知および抑制が実現で
きた。また、オペレータ判断によるスロッピング抑制ア
クションのばらつきも解消され、上吹き酸素量の絞り込
みおよび鎮静材投入等の過剰アクションもなくなり、吹
錬時間短縮ならびに鎮静材原単位の向上がはかれた。
ック推論機能による吹錬前の抑制指示とダイナミック推
論機能による吹錬中の抑制指示とを組合せることで高精
度かつ高効率なスロッピングの予知および抑制が実現で
きた。また、オペレータ判断によるスロッピング抑制ア
クションのばらつきも解消され、上吹き酸素量の絞り込
みおよび鎮静材投入等の過剰アクションもなくなり、吹
錬時間短縮ならびに鎮静材原単位の向上がはかれた。
【図1】本発明方法を実施した、スロッピング予知・抑
制制御装置の機能構成ブロック図である。
制制御装置の機能構成ブロック図である。
【図2】本発明方法のスタティック推論機能により、ス
ロッピング発生が予知・抑制された例のスロッピング発
生確率のチャート図およびスロッピング発生実績の遷移
グラフである。
ロッピング発生が予知・抑制された例のスロッピング発
生確率のチャート図およびスロッピング発生実績の遷移
グラフである。
【図3】本発明方法のダイナミック推論機能により、ス
ロッピング発生が予知・抑制された例のスロッピング発
生確率のチャート図およびスロッピング発生実績の遷移
グラフである。
ロッピング発生が予知・抑制された例のスロッピング発
生確率のチャート図およびスロッピング発生実績の遷移
グラフである。
【図4】総合スロッピング発生確率Pslの計算例に用い
たスラグ塩基度、スラグ重量、転炉の炉使用回数および
上吹き送酸素量のスロッピング発生要因による個々のス
ロッピング発生確率P1 、P2 、P3 およびP4 の確率
分布図である。 (a)P1 =f1 (スラグ塩基度) (b)P2 =f2 (スラグ重量) (c)P3 =f3 (炉使用回数) (d)P4 =f4 (上吹き送酸素量)
たスラグ塩基度、スラグ重量、転炉の炉使用回数および
上吹き送酸素量のスロッピング発生要因による個々のス
ロッピング発生確率P1 、P2 、P3 およびP4 の確率
分布図である。 (a)P1 =f1 (スラグ塩基度) (b)P2 =f2 (スラグ重量) (c)P3 =f3 (炉使用回数) (d)P4 =f4 (上吹き送酸素量)
1 吹錬予定情報データベース 2 スロッピング発生スタティック推論部 3 吹錬実績情報データベース 4 スロッピング発生ダイナミック推論部
Claims (1)
- 【請求項1】吹錬前に溶銑情報、転炉の炉情報ならびに
吹錬予定情報を収集し、前記収集情報に基づき吹錬中の
スロッピング発生確率およびスロッピング抑制方案を推
論し、このスロッピング抑制方案に基づき吹錬予定情報
を修正し、その修正された吹錬予定情報に従い吹錬を開
始し、吹錬開始後は時々刻々の吹錬実績情報を収集し、
この吹錬実績情報からスロッピング発生確率および発生
タイミングを推論し、前記推論結果に基づきスロッピン
グ抑制行動を指示することを特徴とする転炉吹錬におけ
るスロッピングの予知および抑制方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9642195A JPH08291312A (ja) | 1995-04-21 | 1995-04-21 | 転炉吹錬におけるスロッピングの予知および抑制方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9642195A JPH08291312A (ja) | 1995-04-21 | 1995-04-21 | 転炉吹錬におけるスロッピングの予知および抑制方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08291312A true JPH08291312A (ja) | 1996-11-05 |
Family
ID=14164524
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9642195A Pending JPH08291312A (ja) | 1995-04-21 | 1995-04-21 | 転炉吹錬におけるスロッピングの予知および抑制方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08291312A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012167365A (ja) * | 2011-01-28 | 2012-09-06 | Jfe Steel Corp | 生石灰濃度予測装置及び吹錬制御方法 |
| JP2015001002A (ja) * | 2013-06-14 | 2015-01-05 | 新日鐵住金株式会社 | 転炉吹錬におけるスロッピング予知方法 |
| JP2015224389A (ja) * | 2014-05-30 | 2015-12-14 | 新日鐵住金株式会社 | 転炉吹錬におけるスロッピング予知方法 |
-
1995
- 1995-04-21 JP JP9642195A patent/JPH08291312A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012167365A (ja) * | 2011-01-28 | 2012-09-06 | Jfe Steel Corp | 生石灰濃度予測装置及び吹錬制御方法 |
| JP2015001002A (ja) * | 2013-06-14 | 2015-01-05 | 新日鐵住金株式会社 | 転炉吹錬におけるスロッピング予知方法 |
| JP2015224389A (ja) * | 2014-05-30 | 2015-12-14 | 新日鐵住金株式会社 | 転炉吹錬におけるスロッピング予知方法 |
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