JPH08297196A - 沸騰水型原子力プラント - Google Patents
沸騰水型原子力プラントInfo
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- JPH08297196A JPH08297196A JP7103403A JP10340395A JPH08297196A JP H08297196 A JPH08297196 A JP H08297196A JP 7103403 A JP7103403 A JP 7103403A JP 10340395 A JP10340395 A JP 10340395A JP H08297196 A JPH08297196 A JP H08297196A
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
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Abstract
(57)【要約】
【構成】沸騰水型原子炉において、一次冷却水の循環経
路中に溶存酸素を低減する装置を設けることによって、
一次冷却系での腐食環境を緩和する方法。 【効果】一次冷却水の循環経路中に溶存酸素を低減する
装置を持つ構成にすることにより、炉心で生成する酸化
性成分の蓄積を抑制し、一次冷却系での腐食環境を緩和
することができる。
路中に溶存酸素を低減する装置を設けることによって、
一次冷却系での腐食環境を緩和する方法。 【効果】一次冷却水の循環経路中に溶存酸素を低減する
装置を持つ構成にすることにより、炉心で生成する酸化
性成分の蓄積を抑制し、一次冷却系での腐食環境を緩和
することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は沸騰水型原子炉一次冷却
系における腐食環境の緩和された原子力プラントに関す
る。
系における腐食環境の緩和された原子力プラントに関す
る。
【0002】
【従来の技術】原子炉構造材料の粒界応力腐食割れ(以
下、IGSCCという)は、材料の成分組成,応力,水
質の3因子が共に好ましくない状態にある時に起こると
されている。従来から原子炉構造材、特にSUS304鋼に対
しては、炭素含有量の低減や、残留応力緩和の熱処理な
どを施し、IGSCCの観点からは十分安全側で運転さ
れてきた。このように、これまでの方策は、IGSCC
の3因子のうちで材料,応力の2因子に対するものであ
ったが、近年沸騰水型原子炉において、第3の因子のう
ちの一つである酸化性成分の濃度を低減するため、特開
昭57−3086号公報に見られるように、水素注入が試みら
れてきた。
下、IGSCCという)は、材料の成分組成,応力,水
質の3因子が共に好ましくない状態にある時に起こると
されている。従来から原子炉構造材、特にSUS304鋼に対
しては、炭素含有量の低減や、残留応力緩和の熱処理な
どを施し、IGSCCの観点からは十分安全側で運転さ
れてきた。このように、これまでの方策は、IGSCC
の3因子のうちで材料,応力の2因子に対するものであ
ったが、近年沸騰水型原子炉において、第3の因子のう
ちの一つである酸化性成分の濃度を低減するため、特開
昭57−3086号公報に見られるように、水素注入が試みら
れてきた。
【0003】図2に従来の沸騰水型原子炉一次系の主要
系統を示す。同図において、1は原子炉炉心、2は上部
プレナム、3は気水分離器、4はミキシングプレナム、
5はダウンカマ、6は再循環ポンプ、7は下部プレナ
ム、8は炉浄化系、9は給水ヒータ、10は復水脱塩
器、11Aは高圧タービン、11Bは低圧タービン、1
2はこれらのタービンにより運転される発電機、13は
オフガス処理装置、14は希ガスホールドアップ、15
は復水器、16は還元剤注入装置、17は給水配管、1
8は主蒸気配管、19は再循環配管、20はジェットポ
ンプ、21は給水ポンプ、22は復水ポンプである。
系統を示す。同図において、1は原子炉炉心、2は上部
プレナム、3は気水分離器、4はミキシングプレナム、
5はダウンカマ、6は再循環ポンプ、7は下部プレナ
ム、8は炉浄化系、9は給水ヒータ、10は復水脱塩
器、11Aは高圧タービン、11Bは低圧タービン、1
2はこれらのタービンにより運転される発電機、13は
オフガス処理装置、14は希ガスホールドアップ、15
は復水器、16は還元剤注入装置、17は給水配管、1
8は主蒸気配管、19は再循環配管、20はジェットポ
ンプ、21は給水ポンプ、22は復水ポンプである。
【0004】原子炉炉心1において核分裂反応により発
生した熱は、一次冷却水を蒸気に変えることで除去され
る。蒸気は上部プレナム2,気水分離器3において一次
冷却水と分離され、蒸気は高圧タービン11A,低圧タ
ービン11Bへと運ばれ、その圧力で発電機12を動か
し、発電する。蒸気は復水器15で水に戻され、復水脱
塩器10,給水ポンプ21,給水ヒータ9,給水配管1
7を経て一次冷却水に供給される。一方、蒸気と分離さ
れた一次冷却水はミキシングプレナム4,ダウンカマ
5,ジェットポンプ20,下部プレナム7を経て再び炉
心へと戻る。ダウンカマ5から、一部の一次冷却水は再
循環ポンプ6,再循環配管19を経てジェットポンプの
駆動に寄与する。再循環配管19を流れる一次冷却水の
一部は、炉浄化系8により、不純物を除かれたのち、給
水に合流する。
生した熱は、一次冷却水を蒸気に変えることで除去され
る。蒸気は上部プレナム2,気水分離器3において一次
冷却水と分離され、蒸気は高圧タービン11A,低圧タ
ービン11Bへと運ばれ、その圧力で発電機12を動か
し、発電する。蒸気は復水器15で水に戻され、復水脱
塩器10,給水ポンプ21,給水ヒータ9,給水配管1
7を経て一次冷却水に供給される。一方、蒸気と分離さ
れた一次冷却水はミキシングプレナム4,ダウンカマ
5,ジェットポンプ20,下部プレナム7を経て再び炉
心へと戻る。ダウンカマ5から、一部の一次冷却水は再
循環ポンプ6,再循環配管19を経てジェットポンプの
駆動に寄与する。再循環配管19を流れる一次冷却水の
一部は、炉浄化系8により、不純物を除かれたのち、給
水に合流する。
【0005】沸騰水型原子炉一次冷却系の復水器以後の
給水系において水素注入する例は、給水ポンプ21の上
流に還元剤注入装置16を配置し、注入した水素を炉心
における水の放射線分解の結果生成する酸化性成分と結
合させ、再循環系6をはじめとして一次冷却系各部の酸
化性成分の濃度を低減させることをねらいとしていた。
給水系において水素注入する例は、給水ポンプ21の上
流に還元剤注入装置16を配置し、注入した水素を炉心
における水の放射線分解の結果生成する酸化性成分と結
合させ、再循環系6をはじめとして一次冷却系各部の酸
化性成分の濃度を低減させることをねらいとしていた。
【0006】しかし、水素注入のマイナス面として、タ
ービン系線量率の上昇がある。これは、ある水素注入量
を境に、タービン系線量率が5〜10倍に上昇するもの
で、炉心で酸素−16と中性子との核反応により発生し
た窒素−16が、注入した水素との反応により揮発性の
高いアンモニアに変化することに起因する。タービン建
屋は原子炉建屋より遮蔽が薄いため、タービン系線量率
の上昇はタービン建屋周辺での線量率の上昇をもたら
す。
ービン系線量率の上昇がある。これは、ある水素注入量
を境に、タービン系線量率が5〜10倍に上昇するもの
で、炉心で酸素−16と中性子との核反応により発生し
た窒素−16が、注入した水素との反応により揮発性の
高いアンモニアに変化することに起因する。タービン建
屋は原子炉建屋より遮蔽が薄いため、タービン系線量率
の上昇はタービン建屋周辺での線量率の上昇をもたら
す。
【0007】発電所敷地の広い海外プラントでは、線量
率の上昇はさほど問題にならない場合が多いが、国内の
原子力発電所においては敷地が限られているため、境界
線量率の上昇により水素注入量が制限されることもあり
うると考えられる。従来技術による炉水中の腐食環境緩
和は充分な注入が行える場合は可能であるが、以上のよ
うにタービン系線量率の上昇を伴うため、充分な注入が
行えない可能性があった。
率の上昇はさほど問題にならない場合が多いが、国内の
原子力発電所においては敷地が限られているため、境界
線量率の上昇により水素注入量が制限されることもあり
うると考えられる。従来技術による炉水中の腐食環境緩
和は充分な注入が行える場合は可能であるが、以上のよ
うにタービン系線量率の上昇を伴うため、充分な注入が
行えない可能性があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、沸騰
水型原子炉及び原子力プラントにおいて、一次冷却系に
おける腐食環境の緩和された原子力プラントを提供する
ことにある。
水型原子炉及び原子力プラントにおいて、一次冷却系に
おける腐食環境の緩和された原子力プラントを提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、一次冷却水の
循環経路中に溶存酸素濃度を低減する装置を持つことに
よって、酸化性成分の蓄積を抑制することにより、一次
冷却系における腐食環境の緩和された原子力プラントを
構成する。
循環経路中に溶存酸素濃度を低減する装置を持つことに
よって、酸化性成分の蓄積を抑制することにより、一次
冷却系における腐食環境の緩和された原子力プラントを
構成する。
【0010】
【作用】放射線が媒質中を通過するとき、その飛跡上で
イオン化や励起が次々と行われる。放射線による一次的
なイオン化に伴って放出される2次電子は、まだ充分に
エネルギを持っているので、さらにイオン化を起こす。
2次電子のエネルギが大きければ、一次粒子の飛跡より
枝分かれした別の飛跡を作り、さらにイオン化を起こ
す。2次電子のエネルギが充分小さければ(100eV
以下)2次的なイオン化や励起は、一次的なイオン化の
位置の近く(10Å程度)で起こるため、イオン対及び
励起種の集落が作られる。この集落を放射線化学ではス
パー(spur)と呼んでいる。飛跡に沿って生成するスパ
ーの分布は、放射線の種類,エネルギによる。
イオン化や励起が次々と行われる。放射線による一次的
なイオン化に伴って放出される2次電子は、まだ充分に
エネルギを持っているので、さらにイオン化を起こす。
2次電子のエネルギが大きければ、一次粒子の飛跡より
枝分かれした別の飛跡を作り、さらにイオン化を起こ
す。2次電子のエネルギが充分小さければ(100eV
以下)2次的なイオン化や励起は、一次的なイオン化の
位置の近く(10Å程度)で起こるため、イオン対及び
励起種の集落が作られる。この集落を放射線化学ではス
パー(spur)と呼んでいる。飛跡に沿って生成するスパ
ーの分布は、放射線の種類,エネルギによる。
【0011】放射線による水の分解反応は、化1のよう
に表せるが、最終的な生成物,濃度は、スパーの分布や
不純物などにより異なる。一般に、放射線の線エネルギ
損失(LET)が低いとき、生成物と、100eVのエ
ネルギ吸収による生成物の発生個数(G値)は以下のよ
うになる。
に表せるが、最終的な生成物,濃度は、スパーの分布や
不純物などにより異なる。一般に、放射線の線エネルギ
損失(LET)が低いとき、生成物と、100eVのエ
ネルギ吸収による生成物の発生個数(G値)は以下のよ
うになる。
【0012】
【化1】
【0013】G(eaq)=G(OH)=2.6±0.3,
G(H)=0.60,G(H2)=0.45,
G(H2O2)=0.75 LETの高い放射線ではスパーが密集しているため、ラ
ジカルの再結合が起こりやすくなり、ラジカルのG値は
減少するが、分子状生成物のG値は増加する。最終的な
生成物は、酸素,水素,過酸化水素が主要な生成物であ
る。沸騰水型原子炉炉心部においては沸騰が起こってい
るため、酸素,水素等の気体成分は、一部蒸気中へ移行
する。過酸化水素は循環に伴い、熱分解,表面分解の2
様式で分解し、酸素を生成する。その他の炉水中に残っ
た成分も、循環に伴い、分解または相互に反応し、それ
ぞれの部位において異なる定常濃度を維持している。
G(H)=0.60,G(H2)=0.45,
G(H2O2)=0.75 LETの高い放射線ではスパーが密集しているため、ラ
ジカルの再結合が起こりやすくなり、ラジカルのG値は
減少するが、分子状生成物のG値は増加する。最終的な
生成物は、酸素,水素,過酸化水素が主要な生成物であ
る。沸騰水型原子炉炉心部においては沸騰が起こってい
るため、酸素,水素等の気体成分は、一部蒸気中へ移行
する。過酸化水素は循環に伴い、熱分解,表面分解の2
様式で分解し、酸素を生成する。その他の炉水中に残っ
た成分も、循環に伴い、分解または相互に反応し、それ
ぞれの部位において異なる定常濃度を維持している。
【0014】総合的に見ると、水の放射線分解で生成し
た成分のうち、還元性成分(水素等)は酸化性成分(酸
素,過酸化水素等)より蒸気中に移行しやすい。従っ
て、炉水は概して酸化性の環境にある。水素注入は放射
線照射下において酸化性成分を還元する水素を炉水に添
加することにより、炉水の酸化性雰囲気を緩和しようと
するものである。
た成分のうち、還元性成分(水素等)は酸化性成分(酸
素,過酸化水素等)より蒸気中に移行しやすい。従っ
て、炉水は概して酸化性の環境にある。水素注入は放射
線照射下において酸化性成分を還元する水素を炉水に添
加することにより、炉水の酸化性雰囲気を緩和しようと
するものである。
【0015】本発明は、一次冷却水の循環経路中に溶存
酸素濃度を低減する装置を設けることにより、一次冷却
水の酸化性雰囲気を緩和するものである。一次冷却水中
には酸素以外にも酸化性成分が多種存在するが、強度の
放射線照射下ではそれらの濃度はすみやかに平衡状態へ
移行する。従って、主要酸化性成分の一つである酸素濃
度を低減することにより、一次冷却水中の全ての酸化性
成分の蓄積を抑制し、一次冷却水の酸化性雰囲気全体を
緩和できる。
酸素濃度を低減する装置を設けることにより、一次冷却
水の酸化性雰囲気を緩和するものである。一次冷却水中
には酸素以外にも酸化性成分が多種存在するが、強度の
放射線照射下ではそれらの濃度はすみやかに平衡状態へ
移行する。従って、主要酸化性成分の一つである酸素濃
度を低減することにより、一次冷却水中の全ての酸化性
成分の蓄積を抑制し、一次冷却水の酸化性雰囲気全体を
緩和できる。
【0016】水素等の還元剤注入によって、一次冷却水
中の酸化性成分濃度の低減を図っているときにも、本発
明は効果的に作用する。本発明では、酸化性成分を還元
剤が作用する炉心以前に低減するものであるので、還元
剤により残存している酸化性成分が低減され、より腐食
環境の緩和された一次冷却水を提供できる。特に水素注
入量が少ない時には、還元剤による酸化性成分の低減効
果が十分でないため、本発明を用いることにより酸化性
成分の低減を効果的に行うことができる。
中の酸化性成分濃度の低減を図っているときにも、本発
明は効果的に作用する。本発明では、酸化性成分を還元
剤が作用する炉心以前に低減するものであるので、還元
剤により残存している酸化性成分が低減され、より腐食
環境の緩和された一次冷却水を提供できる。特に水素注
入量が少ない時には、還元剤による酸化性成分の低減効
果が十分でないため、本発明を用いることにより酸化性
成分の低減を効果的に行うことができる。
【0017】以上より、沸騰水型原子炉一次冷却系に溶
存酸素濃度を低減する装置を設置することにより、一次
冷却系における腐食環境の緩和された原子力プラントを
構成できることが明らかとなった。
存酸素濃度を低減する装置を設置することにより、一次
冷却系における腐食環境の緩和された原子力プラントを
構成できることが明らかとなった。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。図1
は本発明を応用した沸騰水型原子力プラントの一例であ
る。原子炉炉心1において核分裂反応により発生した熱
は、一次冷却水を蒸気に変えることで除去される。蒸気
は上部プレナム2,気水分離器3において一次冷却水と
分離され、蒸気は高圧タービン11A,低圧タービン1
1Bへと運ばれ、その圧力で発電機12を動かし、発電
する。蒸気は復水器15で水に戻され、復水脱塩器1
0,給水ポンプ21,給水ヒータ9,給水配管17を経
て一次冷却水に供給される。一方、蒸気と分離された一
次冷却水はミキシングプレナム4,ダウンカマ5,ジェ
ットポンプ20,下部プレナム7を経て再び炉心へと戻
る。ダウンカマ5から、一部の一次冷却水は再循環ポン
プ6,再循環配管19を経てジェットポンプの駆動に寄
与する。再循環配管19を流れる一次冷却水の一部は、
炉浄化系8により、不純物を除かれたのち、給水に合流
する。再循環配管19中に設置された溶存酸素濃度低減
装置23は、加熱沸騰により沸騰に伴う蒸気と共に、気
体成分を液中より除去するものである。酸素を含む、抽
気された気体は、オフガスとして処理する。溶存酸素濃
度低減装置23への熱供給はヒートポンプを用いて蒸気
復水時の廃熱などプラント内の廃熱を有効利用できる。
は本発明を応用した沸騰水型原子力プラントの一例であ
る。原子炉炉心1において核分裂反応により発生した熱
は、一次冷却水を蒸気に変えることで除去される。蒸気
は上部プレナム2,気水分離器3において一次冷却水と
分離され、蒸気は高圧タービン11A,低圧タービン1
1Bへと運ばれ、その圧力で発電機12を動かし、発電
する。蒸気は復水器15で水に戻され、復水脱塩器1
0,給水ポンプ21,給水ヒータ9,給水配管17を経
て一次冷却水に供給される。一方、蒸気と分離された一
次冷却水はミキシングプレナム4,ダウンカマ5,ジェ
ットポンプ20,下部プレナム7を経て再び炉心へと戻
る。ダウンカマ5から、一部の一次冷却水は再循環ポン
プ6,再循環配管19を経てジェットポンプの駆動に寄
与する。再循環配管19を流れる一次冷却水の一部は、
炉浄化系8により、不純物を除かれたのち、給水に合流
する。再循環配管19中に設置された溶存酸素濃度低減
装置23は、加熱沸騰により沸騰に伴う蒸気と共に、気
体成分を液中より除去するものである。酸素を含む、抽
気された気体は、オフガスとして処理する。溶存酸素濃
度低減装置23への熱供給はヒートポンプを用いて蒸気
復水時の廃熱などプラント内の廃熱を有効利用できる。
【0019】推奨される気体成分の除去速度はプラント
や、その運転条件,水質条件により異なる。これは酸化
性成分の蓄積状況がプラントパラメータにより異なるた
めである。
や、その運転条件,水質条件により異なる。これは酸化
性成分の蓄積状況がプラントパラメータにより異なるた
めである。
【0020】以下、800MWe級沸騰水型原子炉にお
ける本実施例の予測結果を説明する。再循環配管19中
に溶存酸素濃度低減装置23を設置し、再循環配管19
を流れる炉水全量の溶存酸素濃度を30%まで低減した
場合、シュラウド内面25での溶存酸素濃度は76.1p
pbから48.9ppbへと設置前の約65%に、過酸化水素
濃度は288ppbから230ppbへと設置前の約80%に
低減される。さらに、(給水への水素注入量)/(炉心
流量)が3.5ppbとなる程度の水素注入時には、溶存酸
素濃度は41.4ppbから13.7ppbへと設置前の約30
%に、過酸化水素濃度は213ppbから140ppbへと設
置前の約65%に低減される。
ける本実施例の予測結果を説明する。再循環配管19中
に溶存酸素濃度低減装置23を設置し、再循環配管19
を流れる炉水全量の溶存酸素濃度を30%まで低減した
場合、シュラウド内面25での溶存酸素濃度は76.1p
pbから48.9ppbへと設置前の約65%に、過酸化水素
濃度は288ppbから230ppbへと設置前の約80%に
低減される。さらに、(給水への水素注入量)/(炉心
流量)が3.5ppbとなる程度の水素注入時には、溶存酸
素濃度は41.4ppbから13.7ppbへと設置前の約30
%に、過酸化水素濃度は213ppbから140ppbへと設
置前の約65%に低減される。
【0021】図3は、図1に示した実施例に加え、過酸
化水素分解促進部24をミキシングプレナム4に設置し
た場合の実施例である。溶存酸素濃度低減装置23では
除去できない過酸化水素を表面反応により酸素に分解す
ることで、酸化性成分の除去がより効果的に行われる。
過酸化水素分解促進部24は、構造材と同質の材料を用
いた多層網状のフィルタ構造により、原子炉構造材に影
響を与えることなく構成できる。また、白金触媒など、
触媒によっても構成可能である。
化水素分解促進部24をミキシングプレナム4に設置し
た場合の実施例である。溶存酸素濃度低減装置23では
除去できない過酸化水素を表面反応により酸素に分解す
ることで、酸化性成分の除去がより効果的に行われる。
過酸化水素分解促進部24は、構造材と同質の材料を用
いた多層網状のフィルタ構造により、原子炉構造材に影
響を与えることなく構成できる。また、白金触媒など、
触媒によっても構成可能である。
【0022】図1に示した実施例と同様、800MWe
級沸騰水型原子炉において、本実施例の予測結果を説明
する。ミキシングプレナム4に設置した過酸化水素分解
促進部24において、ミキシングプレナム4を流れる冷
却水中の過酸化水素の70%が分解され、該当量の酸素
が生成し、再循環配管19中に設置した脱ガス装置23
において、再循環配管19を流れる炉水全量の溶存酸素
濃度を30%まで低減した場合、シュラウド内面25で
の溶存酸素濃度は76ppbから3ppbへと設置前の約3%
に、過酸化水素濃度は288ppbから93ppbへと設置前
の約35%に激減する。さらに、(給水への水素注入
量)/(炉心流量)が3.5ppbとなる程度の水素注入時に
は、溶存酸素濃度は41ppbから0.6ppb へと設置前の
約2%に、過酸化水素濃度は213ppbから65ppbへと
設置前の約30%に低減される。過酸化水素分解促進部
24のみの設置でも酸化性成分の低減効果はあるが、そ
の場合におけるシュラウド内面25での溶存酸素濃度は
9.5ppbと両設備設置の場合の3ppb の約3倍、過酸化
水素濃度は127ppbと両設備設置の場合の94ppbの約
1.3倍 である。
級沸騰水型原子炉において、本実施例の予測結果を説明
する。ミキシングプレナム4に設置した過酸化水素分解
促進部24において、ミキシングプレナム4を流れる冷
却水中の過酸化水素の70%が分解され、該当量の酸素
が生成し、再循環配管19中に設置した脱ガス装置23
において、再循環配管19を流れる炉水全量の溶存酸素
濃度を30%まで低減した場合、シュラウド内面25で
の溶存酸素濃度は76ppbから3ppbへと設置前の約3%
に、過酸化水素濃度は288ppbから93ppbへと設置前
の約35%に激減する。さらに、(給水への水素注入
量)/(炉心流量)が3.5ppbとなる程度の水素注入時に
は、溶存酸素濃度は41ppbから0.6ppb へと設置前の
約2%に、過酸化水素濃度は213ppbから65ppbへと
設置前の約30%に低減される。過酸化水素分解促進部
24のみの設置でも酸化性成分の低減効果はあるが、そ
の場合におけるシュラウド内面25での溶存酸素濃度は
9.5ppbと両設備設置の場合の3ppb の約3倍、過酸化
水素濃度は127ppbと両設備設置の場合の94ppbの約
1.3倍 である。
【0023】図4は、図1に示した実施例において、溶
存酸素濃度低減装置23を加熱沸騰式から減圧沸騰式に
変更した場合の実施例である。一次冷却水を減圧するこ
とにより沸騰させているため、脱ガス装置23に熱を供
給する必要がなく、装置を簡素化できる。効果について
は、図1に示した実施例と同様である。
存酸素濃度低減装置23を加熱沸騰式から減圧沸騰式に
変更した場合の実施例である。一次冷却水を減圧するこ
とにより沸騰させているため、脱ガス装置23に熱を供
給する必要がなく、装置を簡素化できる。効果について
は、図1に示した実施例と同様である。
【0024】図5は、図1に示した実施例において、溶
存酸素濃度低減装置23を炉浄化系8の下流に設置し、
酸素を選択的に透過する物質でできた膜を用いて構成し
た場合の実施例である。酸素透過膜など、高温での使用
が難しい物質を使用する場合は、炉浄化系で、一次冷却
水温度が低い部分に設置する。しかし、炉浄化系8は流
量が少なく、効果としては図1に示した実施例に劣る。
存酸素濃度低減装置23を炉浄化系8の下流に設置し、
酸素を選択的に透過する物質でできた膜を用いて構成し
た場合の実施例である。酸素透過膜など、高温での使用
が難しい物質を使用する場合は、炉浄化系で、一次冷却
水温度が低い部分に設置する。しかし、炉浄化系8は流
量が少なく、効果としては図1に示した実施例に劣る。
【0025】図6は、溶存酸素濃度低減装置23を、酸
素と化合して固体の酸化物を生成する物質を用いて構成
した場合の実施例である。溶存酸素濃度低減装置23
は、再循環配管19に設置する場合を示す。溶存酸素濃
度低減装置23の内部には、鉄の微粉末が格納されてお
り、一次冷却水と接している。再循環配管を流れる一次
冷却水中の酸素は鉄と反応し、溶存酸素濃度低減装置2
3の内部に留まる。鉄の微粉末は使用に伴い酸化鉄に変
化するので、適切な時期に交換あるいは再生する必要が
ある。効果は、酸素除去効率がやや低いと予想されるた
め、図1に示した実施例に劣る。
素と化合して固体の酸化物を生成する物質を用いて構成
した場合の実施例である。溶存酸素濃度低減装置23
は、再循環配管19に設置する場合を示す。溶存酸素濃
度低減装置23の内部には、鉄の微粉末が格納されてお
り、一次冷却水と接している。再循環配管を流れる一次
冷却水中の酸素は鉄と反応し、溶存酸素濃度低減装置2
3の内部に留まる。鉄の微粉末は使用に伴い酸化鉄に変
化するので、適切な時期に交換あるいは再生する必要が
ある。効果は、酸素除去効率がやや低いと予想されるた
め、図1に示した実施例に劣る。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば一次冷却水の循環経路中
に溶存酸素濃度を低減する装置を設置する事により、一
次冷却系において腐食環境の緩和された原子力プラント
を構成することができる。
に溶存酸素濃度を低減する装置を設置する事により、一
次冷却系において腐食環境の緩和された原子力プラント
を構成することができる。
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図。
【図2】沸騰水型原子炉一次冷却系のブロック図。
【図3】図1に示した実施例に加えて過酸化水素分解促
進部24をミキシングプレナム4に設置した場合の実施
例のブロック図。
進部24をミキシングプレナム4に設置した場合の実施
例のブロック図。
【図4】図1に示した実施例において溶存酸素濃度低減
装置23を図1の加熱沸騰式から減圧沸騰式に変更した
場合の実施例のブロック図。
装置23を図1の加熱沸騰式から減圧沸騰式に変更した
場合の実施例のブロック図。
【図5】溶存酸素濃度低減装置23を酸素選択透過膜で
構成し、炉浄化系8の低温部に設置した場合の実施例の
ブロック図。
構成し、炉浄化系8の低温部に設置した場合の実施例の
ブロック図。
【図6】溶存酸素濃度低減装置23を酸素と化合して固
体の酸化物を生成する物質を用いて構成し再循環配管1
9に設置した場合の実施例のブロック図。
体の酸化物を生成する物質を用いて構成し再循環配管1
9に設置した場合の実施例のブロック図。
1…原子炉炉心、2…上部プレナム、3…気水分離器、
4…ミキシングプレナム、5…ダウンカマ、6…再循環
ポンプ、7…下部プレナム、8…炉浄化系、10…復水
脱塩器、11A…高圧タービン、11B…低圧タービ
ン、15…復水器、16…還元剤注入装置、18…主蒸
気配管、21…給水ポンプ、23…溶存酸素濃度低減装
置、25…シュラウド内面。
4…ミキシングプレナム、5…ダウンカマ、6…再循環
ポンプ、7…下部プレナム、8…炉浄化系、10…復水
脱塩器、11A…高圧タービン、11B…低圧タービ
ン、15…復水器、16…還元剤注入装置、18…主蒸
気配管、21…給水ポンプ、23…溶存酸素濃度低減装
置、25…シュラウド内面。
Claims (7)
- 【請求項1】沸騰水型原子炉において、一次冷却水の溶
存酸素濃度を低減する装置を持つことを特徴とする沸騰
水型原子力プラント。 - 【請求項2】前記一次冷却水の流路に過酸化水素分解促
進部を持ち、その下流に溶存酸素濃度を低減する装置を
持つ請求項1に記載の沸騰水型原子力プラント。 - 【請求項3】前記一次冷却水に水素注入を行う請求項1
または請求項2に記載の腐食環境緩和方法。 - 【請求項4】請求項1または請求項2に記載の溶存酸素
濃度を低減する装置が、一次冷却水をその装置内で沸騰
させる沸騰水型原子力プラント。 - 【請求項5】前記一次冷却水の沸騰方法として、加熱あ
るいは減圧またはその組合せである請求項4に記載の沸
騰水型原子力プラント。 - 【請求項6】請求項1または請求項2に記載の前記溶存
酸素濃度を低減する装置に、酸素を選択的に透過する物
質を用いる沸騰水型原子力プラント。 - 【請求項7】請求項1または請求項2に記載の溶存酸素
濃度を低減する装置に、酸素と化合して固体の酸化物を
生成する物質を用いる沸騰水型原子力プラント。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7103403A JPH08297196A (ja) | 1995-04-27 | 1995-04-27 | 沸騰水型原子力プラント |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7103403A JPH08297196A (ja) | 1995-04-27 | 1995-04-27 | 沸騰水型原子力プラント |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08297196A true JPH08297196A (ja) | 1996-11-12 |
Family
ID=14353093
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7103403A Pending JPH08297196A (ja) | 1995-04-27 | 1995-04-27 | 沸騰水型原子力プラント |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08297196A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009216708A (ja) * | 2008-03-12 | 2009-09-24 | Areva Np Gmbh | 冷却回路の冷却材から中性子吸収材を分別除去する方法とその装置 |
| JP2017015731A (ja) * | 2010-09-08 | 2017-01-19 | ウエスチングハウス・エレクトリック・カンパニー・エルエルシー | 原子炉の補給水中の溶存ガスの除去 |
-
1995
- 1995-04-27 JP JP7103403A patent/JPH08297196A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009216708A (ja) * | 2008-03-12 | 2009-09-24 | Areva Np Gmbh | 冷却回路の冷却材から中性子吸収材を分別除去する方法とその装置 |
| EP2109114A3 (de) * | 2008-03-12 | 2010-04-21 | Areva NP GmbH | Verfahren und Vorrichtung zum Abtrennen eines Neutronenabsorbers von einem Kühlmittel eines Kühlkreislaufes |
| JP2017015731A (ja) * | 2010-09-08 | 2017-01-19 | ウエスチングハウス・エレクトリック・カンパニー・エルエルシー | 原子炉の補給水中の溶存ガスの除去 |
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