JPH08299986A - セレン含有水の処理方法 - Google Patents
セレン含有水の処理方法Info
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Abstract
ン含有水中の(亜)セレン酸イオンを生物反応により還
元して、効率よく除去できる処理方法を提案する。 【構成】 嫌気反応槽1にセレン含有水および(亜)硝
酸イオンを供給し、さらに(亜)硝酸イオンの脱窒反応
当量より過剰の有機物を供給して槽内の脱窒細菌と嫌気
状態で接触させ、生物反応によりSe6+ およびSe4+ を
Seに還元して固液分離槽2において固液分離する。
Description
により無害化する方法に関するものである。
水を無害化する処理方法として、鉄塩による凝集沈殿、
イオン交換による吸着等の方法がある。このうち前者は
多量の凝集剤を必要とするほか、Se6-は除去できない
という問題点がある。一方後者は吸着量が少なく、また
再生廃液の処理が必要になるなどの問題点がある。
る還元が知られているが、水環境学会年会講演集、19
95、P176には、(亜)セレン酸還元菌によりラク
トースの存在下にSe6-およびSe4-が還元されること
が報告されている。しかしこの方法ではセレンに汚染さ
れた場所から、(亜)セレン酸還元菌を分離して培養す
る必要がある。また上記報告では硝酸塩の存在により、
Se6-の還元が著しく阻害されることが示され、硝酸塩
還元(脱窒)と何らかの関係があることが推測されてい
るが、詳細については明らかにされていない。
用が容易な微生物を用い、簡単かつ容易に効率よくセレ
ンイオンを還元して無害化することが可能なセレン含有
水の処理方法を提案することである。
る(亜)硝酸イオンの脱窒反応当量より過剰の有機物の
存在下に、セレン含有水を脱窒細菌と嫌気状態で接触さ
せることを特徴とするセレン含有水の処理方法である。
および/または亜硝酸」を意味し、「(亜)セレン酸」
は「セレン酸および/または亜セレン酸」を意味する。
本発明において処理の対象となるセレン含有水は、Se
6-およびSe4-を含む排水その他の水であり、具体的に
は金属精練工業排水、ガラス工業排水、化学工業排水な
どがあげられる。
り(亜)硝酸イオンの酸素を利用して有機物を分解する
細菌であり、シュードモナス等の通性嫌気性菌の中に見
られる。このような脱窒細菌はアンモニア性窒素含有排
水の生物反応を利用した硝化脱窒による脱窒方法におけ
る脱窒工程に利用されている。この生物脱窒法は硝化細
菌の作用を利用して好気性下に排水中のアンモニア性窒
素を(亜)硝酸性窒素に酸化する硝化工程と、硝化液を
脱窒細菌と嫌気性下に接触させることにより(亜)硝酸
性窒素を窒素ガスに還元する脱窒工程とからなり、脱窒
工程における脱窒細菌が本発明に利用できる。
ような生物脱窒法における脱窒細菌をそのまま利用でき
るほか、活性汚泥処理法のような排水の好気性処理法に
おける好気性汚泥(活性汚泥)を採取し、これを有機物
および(亜)硝酸イオンの存在下に嫌気状態に維持する
ことにより、自然発生的に生成させることもできる。
物汚泥となっており、本発明ではフロック状の生物汚泥
をそのまま懸濁状態で用いることもできるが、粒状、繊
維状、その他の空隙率の大きい担体に担持させて用いる
こともできる。担体としては生物汚泥を担持できるもの
であれば制限はないが、砂、活性炭、アルミナゲル、発
泡プラスチックなどがあげられる。担体に生物汚泥を担
持させるには、担体の存在下に馴養ないし処理を行うこ
とにより、担持させることができる。
い状態で使用する。脱窒細菌の脱窒活性を高くするため
には、脱窒細菌を(亜)硝酸イオンおよび有機物の存在
下に嫌気状態に維持し、硝酸呼吸を行わせることによ
り、脱窒活性を高くし、かつ脱窒活性を高い状態で維持
することができる。このような脱窒活性を高く維持する
ことは、本発明の処理操作に一体化して行うこともでき
るが、本発明の操作とは別に独立して行うこともでき
る。
性の高い脱窒細菌を有機物の存在下にセレン含有水と嫌
気状態で接触させることにより、セレン含有水中の
(亜)セレン酸すなわちSe6−および/またはSe4-
をセレンSeに還元して無害化する。このときSe6-は
Se4-を経てSeに還元されるものと推定される。
時に脱窒細菌の活性化を行う場合は、反応系に(亜)硝
酸イオンを存在させることにより、(亜)セレン酸の還
元と同時に硝酸呼吸を行わせて脱窒活性を高く維持す
る。別の系で活性化する場合は、別の系で脱窒細菌を
(亜)硝酸系窒素および有機物と嫌気性下に接触させて
活性化し、活性化した脱窒細菌をセレン還元系に導入し
てセレン含有水および有機物と嫌気性下に接触させて
(亜)セレン酸を還元する。
機物の量は、系内に存在する(亜)硝酸性窒素(NOx
−N)の脱窒反応当量(通常BOD/NOx−N=2〜
2.5とされている)より過剰であって、(亜)セレン
酸の還元に必要かつ十分な量とされるが、好ましくは上
記反応当量の1.1重量倍以上、さらに好ましくは1.
5〜10重量倍量である。上記過剰量はNOx−Nが生
物反応した際に有機物が残留する量である。例えばBO
D源としてメタノールを使用すると、
N≒2となる。BOD源となる有機物としてはグルコー
ス、メタノール、エタノール、イソプロパノール、酢
酸、有機性排水、余剰汚泥などがあげられる。
いられるもので、脱窒細菌の活性を維持する限度(NO
xとして1〜10mg/l程度)で存在していればよ
く、すでにセレン含有水または有機物として導入される
排水等に含まれていれば新たに添加する必要がないが、
含まれていなければ(亜)硝酸塩(ナトリウム、カリウ
ム等)を添加する。セレン含有水中にアンモニア性窒素
を含む場合は、予め硝化細菌と好気状態で接触させるこ
とにより、(亜)硝酸性窒素に転換しておくのが好まし
い。
菌を有機物の存在下に嫌気状態で接触させることによ
り、硝酸呼吸と同様のメカニズムにより(亜)セレン酸
が還元されるものと推測される。ここで嫌気状態とは酸
素を遮断する状態を意味するが、硝酸呼吸((亜)セレ
ン酸の還元)を阻害しない程度の若干の酸素の混入は許
容される。
酸イオンが存在すると、優先的に(亜)硝酸イオンを還
元するものと推測される。このため有機物は優先的に
(亜)硝酸イオンの還元に使用され、(亜)硝酸イオン
が還元された後に有機物が存在すると、これを基質とし
て(亜)セレン酸イオンが還元される。従って系内に
(亜)セレン酸イオンを還元するのに必要な量の有機物
が過剰に存在している必要がある。
応槽を用い、浮遊法、生物膜法など、任意の方法が採用
できる。浮遊法は脱窒細菌を含むフロック状の生物汚泥
を浮遊状態で攪拌して接触させる方法であり、生物脱窒
法における脱窒工程と同様に、所定の滞留時間となるよ
うに一部を抜出して固液分離し、分離汚泥を返送し、汚
泥濃度を所定濃度(500〜50000mg/l、好ま
しくは2000〜20000mg/l)に維持する。
物膜を形成し、これをセレン含有水と接触させる方法で
あり、固定床式、流動床式など、また上向流式、下向流
式など脱窒工程で採用されているのと同様の方式が採用
できる。
イオンが還元されるのに必要な時間であるが、これは系
内に存在する有機物の分解に必要な時間としてとらえる
こともでき、系内で脱窒反応を行う場合は脱窒に必要な
時間の1.1倍以上とすることができる。
(亜)セレン酸は金属セレンに還元されて沈殿物とな
り、汚泥に付着した状態で、固液分離により分離され、
余剰汚泥とともに系外に排出される。そしてセレンが除
去された分離液は処理水として放流される。
物学的脱窒法に使用されている脱窒細菌であり、その入
手および使用は容易であり、純粋分離や特別の培養条件
は不要である。このような脱窒細菌は(亜)硝酸イオン
を供給して活性化することによりセレン除去能力が高く
なる。
る。図1は実施例の処理装置を示す系統図である。1は
嫌気反応槽、2は固液分離槽である。
しての原水3および返送汚泥4を導入し、さらに(亜)
硝酸イオン(NOx)5および有機物6を供給して槽内
の脱窒細菌と混合し、攪拌機7で緩やかに攪拌して、嫌
気状態で接触させる。このとき有機物6の量はNOx5
に対して過剰量(BOD/NOx−Nとして2倍以上)
供給する。
としてNOxをNに還元し、これにより脱窒活性を高い
状態で維持し、過剰の有機物を基質としてSe6-および
Se 4-をSeに還元する。生成するNはガスとして放出
され、Seは沈殿して汚泥に付着する。
液分離し、分離液は処理水9として放流される。分離汚
泥10の一部は返送汚泥として嫌気反応槽1に返送し、
残部は余剰汚泥11として排出する。
および3 literの固液分離槽2を用い、セレン含有水を
処理した。原水は(亜)セレンとしてNa2SeO6 5
mg/l、有機物としてメタノール 1g/l、NOx
としてNaNO3600mg/l、栄養塩類としてKH2
PO4 50mg/l、K2HPO4 50g/l、Mg
SO4・6H2O 50mg/lおよび酵母エキス 5m
g/lを含む合成排水(BOD/NO3−N=10)で
ある。
槽1に供給し、種汚泥として下水活性汚泥をMLSS
2000mg/lとなるように添加し、嫌気状態で反応
させた。その結果、運転開始から1週間後に処理水中の
Se濃度は0.07mg/lとなった。
g/l(BOD/NO 3−N=1.8)に低下させ、同
様に処理した。その結果、処理水中にNO3−Nが22
mg/l残留し、処理水中のSeは2.0mg/lとな
り、セレンは全く除去されなくなった。
せ、200mg/l(BOD/NO3−N=2.0…ほ
ぼ反応当量)に増加させたところ、処理水中のNO3−
Nは0〜2mg/l、NO2−Nは0〜1mg/lにな
り、メタノールは残存せず、Seは1.9〜2.1mg
/lでほとんど除去できなかった。
せ、240mg/l(BOD/NO3−N=2.4)に
したところ、処理水中のNO3−NおよびNO2−Nはと
もに0.1mg/l以下になり、処理水中のSeは0.
1mg/l以下に低下した。
物を過剰に存在させて処理を行うことにより、Seが除
去できることがわかる。
硝酸イオンより過剰の有機物の存在下にセレン含有水を
脱窒細菌と嫌気状態で接触させるようにしたので、入手
および使用が容易な微生物を用い、(亜)セレン酸イオ
ンを生物反応により還元して効率よく除去することがで
きる。
水を無害化する処理方法として、鉄塩による凝集沈殿、
イオン交換による吸着等の方法がある。このうち前者は
多量の凝集剤を必要とするほか、Se6+ は除去できない
という問題点がある。一方後者は吸着量が少なく、また
再生廃液の処理が必要になるなどの問題点がある。
る還元が知られているが、水環境学会年会講演集、19
95、P176には、(亜)セレン酸還元菌によりラク
トースの存在下にSe6+ およびSe4+ が還元されること
が報告されている。しかしこの方法ではセレンに汚染さ
れた場所から、(亜)セレン酸還元菌を分離して培養す
る必要がある。また上記報告では硝酸塩の存在により、
Se6+ の還元が著しく阻害されることが示され、硝酸塩
還元(脱窒)と何らかの関係があることが推測されてい
るが、詳細については明らかにされていない。
よび使用が容易な微生物を用い、簡単かつ容易に効率よ
くセレンイオンを還元して無害化することが可能なセレ
ン含有水の処理方法を提案することである。
および/または亜硝酸」を意味し、「(亜)セレン酸」
は「セレン酸および/または亜セレン酸」を意味する。
本発明において処理の対象となるセレン含有水は、Se
6+ およびSe4+ を含む排水その他の水であり、具体的に
は金属精練工業排水、ガラス工業排水、化学工業排水な
どがあげられる。
性の高い脱窒細菌を有機物の存在下にセレン含有水と嫌
気状態で接触させることにより、セレン含有水中の
(亜)セレン酸すなわちSe6+ および/またはSe4+ を
セレンSeに還元して無害化する。このときSe6+ はS
e4+ を経てSeに還元されるものと推定される。
としてNOxをNに還元し、これにより脱窒活性を高い
状態で維持し、過剰の有機物を基質としてSe6+ および
Se 4+ をSeに還元する。生成するNはガスとして放出
され、Seは沈殿して汚泥に付着する。
および3 literの固液分離槽2を用い、セレン含有水を
処理した。原水は(亜)セレン酸としてNa2SeO 4
5mg/l、有機物としてメタノール 1g/l、NO
xとしてNaNO3 600mg/l、栄養塩類としてK
H2PO4 50mg/l、K2HPO450g/l、Mg
SO4・6H2O 50mg/lおよび酵母エキス 5m
g/lを含む合成排水(BOD/NO3−N=10)で
ある。 ─────────────────────────────────────────────────────
Claims (1)
- 【請求項1】 系内に存在する(亜)硝酸イオンの脱窒
反応当量より過剰の有機物の存在下に、セレン含有水を
脱窒細菌と嫌気状態で接触させることを特徴とするセレ
ン含有水の処理方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10964195A JP3769772B2 (ja) | 1995-05-08 | 1995-05-08 | セレン含有水の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10964195A JP3769772B2 (ja) | 1995-05-08 | 1995-05-08 | セレン含有水の処理方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08299986A true JPH08299986A (ja) | 1996-11-19 |
| JP3769772B2 JP3769772B2 (ja) | 2006-04-26 |
Family
ID=14515438
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10964195A Expired - Fee Related JP3769772B2 (ja) | 1995-05-08 | 1995-05-08 | セレン含有水の処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3769772B2 (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1997034837A1 (en) * | 1996-03-19 | 1997-09-25 | Organo Corporation | Method and apparatus for treating selenium-containing waste water |
| JP2002192189A (ja) * | 2000-12-26 | 2002-07-10 | Nisshin Steel Co Ltd | 窒素含有排水の処理方法 |
| JP2007289912A (ja) * | 2006-03-30 | 2007-11-08 | Central Res Inst Of Electric Power Ind | 微生物によるセレン酸化合物含有排水の処理方法 |
| JP2008012461A (ja) * | 2006-07-07 | 2008-01-24 | Central Res Inst Of Electric Power Ind | 微生物を利用したセレン酸化合物含有液の処理方法 |
| JP2012192359A (ja) * | 2011-03-17 | 2012-10-11 | Central Research Institute Of Electric Power Industry | セレン含有水還元処理装置及びセレン含有水還元処理方法 |
-
1995
- 1995-05-08 JP JP10964195A patent/JP3769772B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1997034837A1 (en) * | 1996-03-19 | 1997-09-25 | Organo Corporation | Method and apparatus for treating selenium-containing waste water |
| US6033572A (en) * | 1996-03-19 | 2000-03-07 | Organo Corporation | Method and apparatus for treating selenium-containing waste water |
| JP2002192189A (ja) * | 2000-12-26 | 2002-07-10 | Nisshin Steel Co Ltd | 窒素含有排水の処理方法 |
| JP2007289912A (ja) * | 2006-03-30 | 2007-11-08 | Central Res Inst Of Electric Power Ind | 微生物によるセレン酸化合物含有排水の処理方法 |
| JP2008012461A (ja) * | 2006-07-07 | 2008-01-24 | Central Res Inst Of Electric Power Ind | 微生物を利用したセレン酸化合物含有液の処理方法 |
| JP2012192359A (ja) * | 2011-03-17 | 2012-10-11 | Central Research Institute Of Electric Power Industry | セレン含有水還元処理装置及びセレン含有水還元処理方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3769772B2 (ja) | 2006-04-26 |
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