JPH08304330A - ポーラログラフ・フローセルの洗浄液量制御 - Google Patents

ポーラログラフ・フローセルの洗浄液量制御

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JPH08304330A
JPH08304330A JP7129454A JP12945495A JPH08304330A JP H08304330 A JPH08304330 A JP H08304330A JP 7129454 A JP7129454 A JP 7129454A JP 12945495 A JP12945495 A JP 12945495A JP H08304330 A JPH08304330 A JP H08304330A
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JP
Japan
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flow cell
buffer solution
urine
concentration
glucose
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JP7129454A
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English (en)
Inventor
Toshio Oguro
利雄 小黒
Yoshiki Hiruta
義樹 蛭田
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ポーラログラフ分析装置のフローセルの洗浄に
要する緩衝液の消費量を節減することを目的とする。 【構成】分析装置(10)はポーラログラフ・フローセル
(94)を備え、このフローセル(94)の作用極(106)
にはグルコース酸化酵素の固定化膜(128)が設けてあ
る。分析に際しては、検体と緩衝液タンク(88)内の緩
衝液はシリンジポンプ(36)によってフローセル(94)
に送られる。使用後には、フローセル(94)内のグルコ
ース残留濃度が検出され、グルコース残留濃度を10mg/d
l以下にするに必要最小限の量の緩衝液がフローセル(9
4)に送られる。検体のグルコース濃度が低い場合には
少量の緩衝液で足り、緩衝液の消費量が節減される。検
体のグルコース濃度が高い場合には、フローセルは充分
な量の緩衝液で洗浄される。非使用時にはグルコース酸
化酵素(128)はグルコース残留濃度が10mg/dl以下の緩
衝液に浸漬されているので、酵素の活性は所期の寿命期
間にわたって維持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【産業上の利用分野】本発明は、トイレットにおいて採
取された尿などの検体を分析するための分析装置に関す
る。より詳しくは、本発明は、ポーラログラフ・フロー
セルを備えた分析装置に関する。
【0002】
【背景技術】家庭やオフィス等のトイレットにおいて採
取された尿などの検体を分析し、個人の健康チェックを
支援するようになった分析手段が提供され或いは提案さ
れている。
【0003】試験紙を利用した分析方法は、測定が簡便
であるが、高精度の分析を行うのが困難であり、きめ細
かい健康管理を行うのに適していない。
【0004】実開平5-30764号には、採取した尿サンプ
ルに試薬を添加し、吸光光度計からなる測定部に送って
グルコースを定量分析するようになった尿分析装置が提
案されている。この方式では試験紙方式に較べて精度の
高い分析が可能であるが、酵素を含有する高価な試薬を
使い捨てにしなければならないので、尿分析のランニン
グコストが嵩む。また、酵素を含んだ試薬は測定毎に冷
蔵庫に保管しなければならないので、分析操作が煩雑に
なると共に、装置が大型になる。
【0005】本出願人は、トイレットで採取された尿サ
ンプルをシリンジポンプによって緩衝液と共にポーラロ
グラフ・フローセルに搬送して尿サンプル中の所定の成
分を定量分析するようになった尿分析装置を提案した
(例えば、平成5年12月30日の特願平5-354283号)。こ
のフローセルの作用極には検体中の所定の物質(例え
ば、尿グルコース)を反応させる酵素が担持してあり、
検体中のグルコースの含有量に応じた電気信号を出力す
るようになっている。使用に伴い作用極の酵素は次第に
活性を失うので、所期の寿命期間(例えば、約6カ月)
使用した時にはフローセルを交換することができる。
【0006】酵素を担持した作用極を備えたポーラログ
ラフ・フローセルは、酵素試薬を必要としないので、分
析装置を小型化することができると共に、分析のランニ
ングコストが安価であるという利点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように酵素を担持
した作用極を有するポーラログラフ・フローセルにおい
ては、非使用時にフローセルの電解室内に被測定物質が
残留し、酵素がこの物質と接触した状態になっている
と、酵素と物質との反応により生じた反応生成物により
酵素は早期に活性を失い、フローセルの寿命が短かくな
る。そこで、使用後にはフローセルの電解室を洗浄液に
よって充分に洗浄し、電解室から被測定物質を除去して
おくことが望ましい。
【0008】他方、非使用時には、フローセルの電解室
には酵素を安定に保存することの可能な緩衝液を満たし
ておき、作用極の酵素を緩衝液に浸漬しておかねばなら
ない。さもないと、酵素はやはり早期に失活する。従っ
て、使用後にフローセルを洗浄する洗浄液としては水道
水などを使用することはできず、緩衝液によって洗浄す
る必要がある。
【0009】ところが、トイレットのような環境に分析
装置を設置する場合には、トイレットの通常の使用に支
障を来さないようにするため分析装置をできるだけ小型
化しなければならないという要請がある。このため、緩
衝液を貯蔵する容器のサイズに制限が課される。
【0010】本発明の目的は、フローセルを所期の寿命
期間にわたって使用することを可能にしながらもフロー
セルの洗浄に要する緩衝液の消費量を節減し、必要最小
限の量の緩衝液でフローセルを効率的に洗浄することの
可能な、小型でコンパクトなポーラログラフ分析装置を
提供することである。
【0011】
【発明の構成】
【課題を解決するための手段および作用の概要】本発明
は、フローセルの使用後にフローセル内に残留する被測
定物質の濃度が所定値以下の場合には酵素の活性は充分
な長期間にわたって持続する、という知見に立脚するも
のである。即ち、本発明者の実験によれば、例えば糖尿
病の診断を目的として尿グルコースを分析する場合に
は、フローセル内のグルコースの残留濃度を10mg/dl以
下にした場合には、フローセルの寿命(例えば、約6カ
月)を通じて酵素の活性を持続させることができること
が見出された。
【0012】そこで、本発明は、使用後にフローセル内
の被測定物質の残留濃度を検出し又は推定し、残留濃度
が所定値以下(例えば、グルコースの場合10mg/dl以
下)になるような必要最小限の量の緩衝液をフローセル
に送ってフローセルを洗浄することを特徴とするもので
ある。
【0013】検体中の被測定物質の濃度は検体毎に異な
り、これに対応してフローセルの使用後にフローセル内
に残留する被測定物質の濃度も検体毎に異なる。例え
ば、尿グルコースを測定する場合には、尿検体中のグル
コース濃度は健康人の場合の30mg/dl以下から糖尿病患
者の3000mg/dl以上まで変動し、分析後のグルコース残
留濃度もこれに応じて変動する。
【0014】従って、本発明に従い、グルコース残留濃
度の大小に応じた量の緩衝液によってフローセルを洗浄
すれば、緩衝液の無駄使いを回避することができると共
に、洗浄時間を短縮することができる。
【0015】本発明の上記特徴や効果、ならびに、他の
特徴や効果は、以下の実施例の記載に従いより詳しく説
明する。
【0016】
【実施例】全体構成 初めに本発明のポーラログラフ分析装置の全体構成を説
明するに、図1は本発明のポーラログラフ分析装置10
をトイレットに設置された尿分析装置に適用した実施例
を示し、図2は図1に示した尿分析装置のハウジングを
分解したところを示す。これらの図面を参照するに、ト
イレットの便器12には、例えばフレーム14と上部ケ
ーシング16と左右の下部ケーシング18および20と
で構成されたハウジング22がTボルト24とナット2
6によって取付けてある。このハウジング22には尿分
析装置10の主要部が収蔵してあると共に、便座28と
便蓋30が回動可能に装着してある。便座28には尿サ
ンプリング装置32(図3および図4に基づいて後述す
る)が組み込んであり、便座に着座した使用者から排泄
された尿をサンプリングするようになっている。
【0017】図2に示したように、ハウジング22に
は、ポーラログラフ・フローセル(図6に基づいて後述
する)を交換可能に装着するための取付け装置34と、
尿サンプリング装置32によってサンプリングされた尿
サンプルを緩衝液と共にフローセルに搬送するためのロ
ータリバルブ付き電動シリンジポンプ36と、較正液タ
ンク38が収容してある。
【0018】図示した実施例では、ハウジング22には
指血圧計ユニット42が配置してあり、被験者の左第2
指などに係合させることにより血圧を測定するようにな
っている。また、ハウジング22には、洗浄ノズル44
を備えた従来型のビデ装置46と、従来型の温風乾燥装
置48と、オゾナイザーからなる従来型の脱臭装置50
が配置してあり、尿分析装置10を備えたトイレットを
通常の目的で使用する際に夫々の機能を提供するように
なっている。しかし、これらの追加的機能や血圧計は省
略することができる。
【0019】ハウジング22には、尿分析装置10の電
源装置52やビデ装置の操作盤54を配置することがで
きる。図示した実施例では、尿分析装置10を操作し分
析結果を出力するための主制御ユニット56はトイレッ
トの側壁に設置してあり、ハウジング22内には尿サン
プリング装置32やシリンジポンプ36やフローセルを
制御するための副制御ユニット58が配置してある。後
述するように、図示した実施例では主制御ユニット56
と副制御ユニット58は通信ケーブルによって互いに接
続されており、シリアル通信によりデータや信号の伝送
を行うようになっている。しかし、これらの制御ユニッ
トは1つにまとめても良い。
【0020】図3および図4を参照するに、便座28に
組込まれた尿サンプリング装置32はフレーム60を備
え、このフレームはビス等により便座の下面に適宜取付
けられる。フレーム60にはスイングアーム62が回動
可能に支持してあり、ステッピングモータのようなモー
タ64とベルト66によって揺動せられるようになって
いる。
【0021】スイングアーム62の下端には採尿容器6
8が設けてある。図4からよく分かるように、採尿容器
68は浅い船底形を呈し、その底部には尿溜まり70が
形成してある。採尿容器68には尿溜まり70の底に向
かって開口するL字形の採尿管72が設けてあり、尿溜
まり70に溜まった尿を気泡を取り込むことなく吸引す
るようになっている。尿溜まり70に面して採尿容器6
8には1対の電極74が設けてあり、流体の電気抵抗を
監視することにより尿溜まり70内に所望のレベルまで
尿が溜まったかどうかを検出するようになっている。
【0022】L字形採尿管72はスイングアーム62の
中空内部を延長する可撓性の尿吸引チューブ76に接続
されており、この吸引チューブ76の他端はシリンジポ
ンプ36に接続されている。尿検知電極74のリード線
78も同様にスイングアームの内部を延長させてあり、
副制御ユニット58に接続されている。採尿容器68の
入口開口はステンレス鋼などからなる金網80によって
覆われており、採尿容器に異物が侵入するのを防止する
ようになっている。
【0023】図3からよく分かるように、フレーム60
には便器12のボウルに向かって下向きに開口したチャ
ンネル形状の収納洗浄室82が形成してあり、非使用時
に採尿容器68とスイングアーム62を収納するように
なっている。収納洗浄室82には噴射ノズル84が指向
させてあり、収納洗浄室82内に収納された採尿容器6
8に向かって圧力水を噴射して、使用後に採尿容器とス
イングアームを洗浄するようになっている。噴射ノズル
84には電磁弁(後述)を介して水道管に接続されたホ
ース86から圧力水が供給される。
【0024】採尿容器68によって採取された尿サンプ
ルは、シリンジポンプ36によって緩衝液と共にポーラ
ログラフ・フローセルに送られ、例えば尿グルコースの
定量分析に付される。図示した実施例では、緩衝液タン
クは容量をできるだけ大きくするため便蓋30に設けて
あるが、ハウジング22内に配置してもよい。図5に示
したように、便蓋30には緩衝液タンク88がビスなど
により取付けてあり、緩衝液タンク88内には緩衝液が
貯蔵されている。緩衝液は蒸留水を主成分とするもの
で、フローセルの安定な作動に必要なKH2PO4やNa
2HPO4のようなpH調節剤やKClのような塩素イオ
ン強度調節剤や防腐剤が添加されている。緩衝液は、ま
た、尿サンプルをフローセルに搬送するためのキャリヤ
液として作用する。緩衝液の補充はキャップ90を介し
て行うことができる。緩衝液タンク88はホース92を
介してハウジング22内のシリンジポンプ36に接続さ
れている。
【0025】フローセル 図6から図8を参照しながら、ポーラログラフ・フロー
セルの実施例を説明する。図示した実施例においては、
ポーラログラフ・フローセル94はグルコース酸化酵素
固定化膜で被覆された作用極を備え、尿サンプル中のグ
ルコース(尿糖)を定量分析するように構成されてい
る。しかし、尿蛋白、潜血、その他の尿成分や他の物質
について分析を行うことの可能な酵素を採用してもよ
い。
【0026】図6および図7を参照するに、ポーラログ
ラフ・フローセル94は、プラスチックなどからなる側
板96と、電極を担持したセラミック基板98と、シリ
コーンゴムなどからなるスペーサ100と、プラスチッ
クなどからなる上板102とをビス104などにより互
いに一体的に液密に締結することにより構成することが
できる。
【0027】セラミック基板96は例えばアルミナセラ
ミックからなり、金属ペーストの印刷と焼成により白金
の作用極106と白金の対極108と銀/塩化銀の参照
極110とが形成されている。夫々の電極には端子11
2が形成してあり、これらの端子にはソケット・ブロッ
ク(図10に基づいて後述する)に設けたピンが夫々電
気接触するようになっている。スペーサ100には電極
の領域において開口114が切欠いてあり、図7に示し
たように電解室116を形成するようになっている。
【0028】上板102には電解室116に連通する入
口ニップル118と出口ニップル120が形成してあ
り、電解室116に尿サンプルや緩衝液などの流体を供
給するようになっている。夫々のニップルの外周にはO
リング122が嵌めてあり、フローセル94をソケット
・ブロックに装着した時に、ソケット・ブロックのポー
トにニップルが液密に嵌合するようになっている。スペ
ーサ100と上板102にはピン穴124が設けてあ
り、ソケット・ブロックにフローセル94を装着した時
にソケット・ブロックのピンが夫々の電極106、10
8、110の端子112に電気接触するようになってい
る。
【0029】図8に模式的に示したように、白金の作用
極106は、アルブミンや酢酸セルローズのように過酸
化水素を選択的に透過させる物質からなる選択透過膜1
26と、酵素固定化膜128とで被覆されている。酵素
固定化膜128は、グルコース・オキシダーゼ(GO
D)とアルブミンを4対1の割合で水に溶解し、溶解液
を選択透過膜126上に滴下した後、グルタルアルデヒ
ド雰囲気中に約30分間暴露することにより形成するこ
とができる。電解室116内の尿サンプル中のグルコー
スがGOD固定化膜に接触すると、GODはグルコース
(C6126)を酸化して次のようにグルコノラクトン
(C6106)と過酸化水素(H22)を生成する。
【0030】 C6126 + O2 → C6106 + H22 (1) 生成したH22が選択透過膜126を透過して白金の作
用極106に達すると、白金の触媒作用によりH22
作用極106に電子を与えながら水と酸素に分解され
る。選択透過膜126は、H22より大きな分子量の妨
害物質が作用極106に到達するのを防止する作用を果
たす。
【0031】図9に示したように、尿サンプル中のグル
コースの定量分析に際しては、ポテンショスタット13
0により、参照極110に対する作用極106の電位が
正の一定値(例えば+0.6V)になるように作用極1
06と対極108との間に印加される電圧が可変制御さ
れる。作用極106と対極108との間を流れる電流は
過酸化水素の発生量に応じて変化する。従って、作用極
106と対極108との間を流れる電流を検出すること
により、過酸化水素の発生量を検出し、これに基づいて
尿サンプル中のグルコース濃度を演算することができ
る。作用極と対極との間を流れる電流は抵抗132によ
って電位差に変換され、この電位差は増幅回路134に
よって増幅され、その出力端子136から出力される。
出力端子136の出力は、副制御ユニット58のマイク
ロコンピュータのA/D(アナログ・ディジタル)変換
回路に入力され、グルコース濃度の演算に利用される。
【0032】図10を参照するに、フローセル94は取
付け装置34に交換可能に装着されるようになってお
り、この取付け装置34は、ハウジング22のフレーム
14にビスなどにより適宜固定されたベース138と、
このベース138に固定されたソケット・ブロック14
0と、ソケット・ブロック140に対してフローセル9
4を接離させるためのレバー操作のクランプ機構とで構
成することができ、このクランプ機構は、揺動レバー1
42と、レバー142にリンクされたスライダー144
と、スライダー144のノッチ146に嵌合可能なフロ
ーセル・ホルダー148とで構成することができる。
【0033】ソケット・ブロック140にはシリンジポ
ンプ36に通じる搬送ホース150と便器のボウルに通
じる排出ホース152が接続してあり、これらのホース
はソケット・ブロック140に形成された入口ポート1
54および排出ポート156に夫々連通している。これ
らのポート154および156はフローセル94の入口
ニップル118および出口ニップル120と嵌合するよ
うになっている。ソケット・ブロック140には、更
に、ポテンショスタット130からのリード線158に
接続された3本のコネクタピン160が設けてあり、フ
ローセル94をソケット・ブロック140に装着した時
にフローセル94のピン穴124を通って夫々の電極の
端子112に電気接触するようになっている。
【0034】このような構成になっているので、フロー
セル・ホルダー148にフローセル94を装填し、スラ
イダー144のノッチ146にフローセルごとホルダー
148を挿入した上で、レバー142を図10において
時計方向に揺動させれば、フローセル94をソケット・
ブロック140に嵌合させることができる。この状態で
は、フローセル94の電解室116はホース150およ
び152に流体接続されると共に、フローセル94の電
極はリード線158に夫々電気接続される。
【0035】寿命が到来したフローセル94を交換する
に際しては、操作レバー142を図10において反時計
方向に揺動させれば、フローセル94はソケット・ブロ
ック140から離脱する。スライダー144からフロー
セル94ごとホルダー148を取り出し、ホルダーから
使用済みのフローセル94を取り外して廃棄することが
できる。新たなフローセル94をホルダー148に装填
し、前述したようにレバー142を操作してソケット・
ブロック140に装着すればよい。
【0036】流体搬送系統 次に、図11の模式図を参照しながら、流体搬送系統を
概説する。シリンジポンプ36はシリンダ166とピス
トン168を有し、このピストンはステッピング・モー
タ170の回転をリードスクリュー機構172によって
直線運動に変換することにより上下動される。制御ユニ
ット58は、ステッピング・モータ170を駆動するこ
とによりシリンジポンプ36の行程を制御する。シリン
ジポンプ36のポート174は電動ロータリバルブ17
6に接続されている。ロータリバルブ176は、複数の
ポートを備えたステータ178と、ロータ180と、制
御ユニット58に制御されるモータ182とで構成する
ことができる。制御ユニット58はモータ182を駆動
してロータ180を回転させることにより、シリンジポ
ンプ36のポート174をステータ178のいづれかの
ポートに接続し、シリンジポンプ36を駆動することに
より流体を吸引し又は吐出する。ステータ178は例え
ば6つのポートを有し、夫々、便器洗浄用シスターン1
84、緩衝液タンク88、較正液タンク38、フローセ
ル94への搬送ホース150、採尿容器68からの搬送
チューブ76、便器12のボウルに延長する排出管18
6に連通している。
【0037】制御回路の構成 図12には、主制御ユニット56と副制御ユニット58
の構成の一例を示す。トイレットの壁に設置された主制
御ユニット64は、プログラムされたマイクロコンピュ
ータ(以下、マイコン)200と、尿分析開始スイッチ
202と、各種の入力スイッチ204と、使用者に対す
る指示や尿分析結果を表示する液晶表示パネル206
と、尿分析結果やデータ・トレンドを出力するプリンタ
ユニット208と、尿分析データを格納するフラッシュ
メモリ210などで構成することができる。
【0038】ハウジング22内においてフローセル94
の近傍に配置された副制御ユニット58は、尿分析装置
10の構成要素を後述のフローチャートの如く制御する
べくプログラムされたマイコン212を有する。ポーラ
ログラフ・フローセル94の作用極と対極との間を流れ
る電流は増幅回路134により増幅された後、マイコン
212のA/D変換回路に入力される。尿検知電極74
間を流れる電流値の信号もA/D変換回路に入力され
る。マイコン212は、夫々のドライバを介して、スイ
ングアーム駆動用ステッピングモータ64、ロータリバ
ルブ駆動用モータ182、シリンジポンプ36のピスト
ンを駆動するためのモータ170、および、洗浄ノズル
84への洗浄水の供給を制御する電磁弁216を駆動す
る。マイコン200と212とは通信ケーブルによって
接続されており、トランシーバを介してシリアル通信に
よりデータの伝送を行う。
【0039】分析装置の動作態様 次に、図13以下のフローチャートを併せて参照しなが
ら、この尿分析装置10の使用の態様と作動を説明す
る。主制御ユニット56のマイコン200と副制御ユニ
ット58のマイコン212は、図13および図14のフ
ローチャートのシーケンスを実行するようにプログラム
されている。
【0040】図13を参照するに、主制御ユニット56
に設けられた尿分析開始スイッチ202が押されるとス
イングアーム駆動モータ64を駆動することにより採尿
容器68は便器のボウル空間内の適切な採尿位置に位置
決めされる。表示パネル206には“放尿して下さい”
などの表示がなされ、放尿が督促される。被験者が採尿
容器68に向かって放尿し、採尿容器68の尿溜まり7
0に尿が集積したことが尿検知電極74により検知され
ると、ロータリバルブ176の駆動により採尿容器68
はシリンジポンプ36に接続され、例えば約2mlの尿
サンプルが採尿容器からシリンジポンプ36に吸引され
る。
【0041】ロータリバルブを再び駆動することにより
シリンジポンプ36を排出管路186に接続し、シリン
ジポンプ36のピストンを上昇させて尿サンプルの一部
を排出管路186を介して便器12のボウルに放出させ
る。これにより、シリンジポンプ36のエア抜きが行わ
れ、吸引された気泡がポーラログラフ・フローセル94
に送られるのが防止される。
【0042】次に、ロータリバルブが再び駆動され、シ
リンジポンプ36はフローセル94に接続される。この
位置でシリンジポンプ36のピストンを更に上昇させ、
約10〜20μlの尿サンプルを搬送ホース150に打
ち込む。再びロータリバルブを駆動してシリンジポンプ
36を排出管路186に接続し、ピストンを上死点まで
上昇させることによりシリンジポンプ36内の余剰の尿
を便器に廃棄する。尿サンプルの打ち込みが終わると、
シリンジポンプ36をシスターン184に接続し、シリ
ンジポンプ36を作動させてシリンジポンプ36のポン
プ室を洗浄水によって洗浄し、洗浄水を便器に廃棄す
る。次に、シリンジポンプ36を緩衝液タンク88に接
続し、緩衝液をシリンジポンプ36に吸引させる。
【0043】次に、シリンジポンプのピストンを上昇さ
せて例えば約2〜4mlの緩衝液をフローセル94に射
出させる。これにより、先に搬送ホース150に打ち込
まれていた約10〜20μlの尿サンプルは、搬送ホー
ス内で緩衝液と混合され希釈されながらポーラログラフ
・フローセル94に送られ、混合物はフローセル94を
通過しながら排出ホース152から便器のボウル内に排
出される。緩衝液の射出速度は、尿サンプルが少なくと
も約30倍に希釈された上でフローセルを通過するよう
に選ぶことができる。
【0044】尿サンプルと緩衝液との混合物がフローセ
ル94を通過するに伴い、作用極106のGOD固定化
膜128のところでは上記式(1)に従い混合物中の尿
グルコース濃度に応じて過酸化水素が発生し、前述した
ようにポーラログラフ・フローセルの作用極106と対
極108との間には過酸化水素発生量に応じた電流が流
れる。この電流は抵抗132によりアナログ電圧信号に
変換され、増幅回路134により増幅され、マイコン2
12のA/D変換回路に入力され、ディジタル値に変換
される。尿サンプルと緩衝液との混合物がフローセル9
4を通過する際には、増幅回路134の出力は図17に
示したように尿サンプル中のグルコース濃度に応じたピ
ークをもったカーブを呈するであろう。
【0045】このようにしてディジタル値に変換された
尿分析データは主制御ユニット56に伝送され、主制御
ユニットのマイコン200は伝送されたデータに基づい
て尿糖値を演算する。尿糖値のデータは、表示パネル2
06に表示されると共に、フラッシュメモリ210に格
納され、必要に応じてトレンドの演算に使用される。分
析結果やトレンドはプリンタユニット208から出力さ
せることができる。
【0046】尿分析が終わると、フローセル94に緩衝
液を搬送することによりフローセル94の洗浄が行われ
る。より詳しくは、図14のフローチャートを参照する
に、先ずシリンジポンプ36から例えば約2mlの緩衝
液がフローセル94に射出され、フローセル出力に基づ
いてフローセル94の電解室116内のグルコース残留
濃度ρR(図17のグラフ参照)が演算される。グルコ
ース残留濃度ρRが例えば10mg/dl以上の場合には、再び
約2mlの緩衝液がフローセル94に送られ、残留濃度
ρRが再びチェックされる。緩衝液の送液は残留濃度ρR
が10mg/dl以下になるまで反復される。グルコース残留
濃度ρRが10mg/dl以下になると、緩衝液の送液は終了さ
れる。
【0047】このように残留濃度を監視しながらフロー
セルの洗浄が行われるので、緩衝液の送液量は尿検体の
グルコース濃度に応じて増減するであろう。例えば、健
康人の尿のグルコース濃度は30mg/dl以下であるから、
僅かな量の緩衝液の送液によりフローセルの残留濃度ρ
Rは直ちに10mg/dl以下になるであろう。これに対して、
糖尿病患者の尿の場合には、グルコース濃度は3000mg/d
lを超えることがあるので、グルコース残留濃度ρRが10
mg/dl以下になるまでフローセルを洗浄するためにはそ
れだけ多くの量の緩衝液を送らなければならない。
【0048】本発明者の実験によれば、このようにグル
コース残留濃度ρRが10mg/dl以下になるようにフローセ
ルを洗浄しておけば、フローセルの酵素固定化膜128
のグルコース・オキシダーゼの活性を約6カ月にわたり
持続させることができた。フローセル94は図10に基
づいて前述したやり方で6カ月毎に交換することができ
る。
【0049】尿サンプル吸引後の任意の時点でマイコン
212はスイングアーム62を駆動して採尿容器68を
収納洗浄室82に復帰させ、電磁弁216を開らいて噴
射ノズル84から洗浄水を噴射させ、採尿容器68とス
イングアーム62を洗浄する。これにより尿分析のサイ
クルが完了する。
【0050】図15のフローチャートには洗浄態様の変
化形を示す。この態様では、尿サンプルと緩衝液との混
合物がフローセル94を通過した後所定時期Tにおいて
フローセル中のグルコース濃度を検出し、時期Tにおけ
る濃度に基づいてグルコース残留濃度ρRを10mg/dl以下
にするに要する緩衝液の量がが決定され、シリンジポン
プ36は1以上のストロークにより必要量の緩衝液をフ
ローセル94に搬送してフローセルを洗浄する。
【0051】図16のフローチャートはフローセル洗浄
の更に他の態様を示すもので、この態様では、フローセ
ルのピーク出力ρMAX(図17のグラフ参照)に基づい
てグルコース残留濃度ρRが推定され、フローセルの洗
浄に必要な緩衝液の要求量が推定値に基づいて決定さ
れ、シリンジポンプ36は必要量の緩衝液をフローセル
94に搬送する。
【0052】以上には本発明の特定の実施例を記載した
が、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の設
計変更を施すことができる。例えば、フローセルは尿グ
ルコースを分析するように構成されているものとして記
載したが、他の物質や尿の他の成分を分析するように構
成してもよい。また、主制御ユニット56と副制御ユニ
ット58は1つにまとめることができる。
【0053】
【発明の効果】本発明のポーラログラフ分析装置におい
ては、フローセル94は被測定物質の残留濃度に応じた
必要最小限の量の緩衝液によって洗浄される。検体中の
被測定物質の濃度が低い場合には、フローセルの洗浄に
は少量の緩衝液で足りるので、緩衝液の消費量が節減さ
れると共に洗浄時間が短縮される。従って、分析装置を
小型化することができ、或いは、緩衝液の補充回数を低
減することができる。
【0054】検体中の被測定物質の濃度が高い場合に
は、フローセルは充分な量の緩衝液で洗浄され、残留濃
度は所定値以下に抑制されるので、酵素の活性を所期の
寿命期間にわたって持続させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポーラログラフ分析装置をトイレット
設置の尿分析装置に適用した実施例を示す斜視図であ
る。
【図2】図1に示したハウジングの分解斜視図である。
【図3】図1に示した尿サンプリング機構の一部切欠き
斜視図である。
【図4】図3に示した尿サンプリング機構の採尿容器の
一部切欠き斜視図である。
【図5】図1に示した緩衝液タンクの分解斜視図であ
る。
【図6】フローセルの分解斜視図である。
【図7】図6のVII−VII線に沿った断面図である。
【図8】図6のVIII−VIII線に沿った作用極の模式的な
拡大断面図である。
【図9】フローセルの電極にポテンショスタットと増幅
回路を接続したところを示す配線図である。
【図10】フローセル取付け装置の分解斜視図である。
【図11】尿分析装置の流体搬送系統を示す模式図であ
る。
【図12】制御ユニットのブロック図である。
【図13】尿分析装置の動作を示すフローチャートであ
る。
【図14】図13に示したフローセル洗浄シーケンスの
フローチャートである。
【図15】フローセル洗浄シーケンスの他の態様のフロ
ーチャートである。
【図16】フローセル洗浄シーケンスの更に他の態様の
フローチャートである。
【図17】フローセル出力波形を示すグラフである。
【符号の説明】
10: ポーラログラフ分析装置 36: シリンジポンプ(流体搬送手段) 94: フローセル 106: フローセルの作用極 128: フローセルの酵素固定化膜 200/212: 演算手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検体中の所定の物質を反応させる酵素を
    担持した作用極を有し該物質の濃度に応じた電気信号を
    出力するポーラログラフ・フローセルと、前記フローセ
    ルに検体と緩衝液を搬送する流体搬送手段と、フローセ
    ルの出力に基づいて該物質の濃度を演算する演算手段と
    を備え、検体をして緩衝液によってフローセルを通過さ
    せることにより検体中の所定の物質を定量分析するよう
    になったポーラログラフ分析装置において、 非使用時にフローセル内の緩衝液中に残留する該物質の
    濃度が所定値以下になるような量の緩衝液をフローセル
    に搬送することにより使用後にフローセルを洗浄するよ
    うにしたことを特徴とするポーラログラフ分析装置。
  2. 【請求項2】 使用後に該物質の前記残留濃度を監視
    し、残留濃度が所定値以下になるまで緩衝液をフローセ
    ルに搬送することを特徴とする請求項1に基づくポーラ
    ログラフ分析装置。
  3. 【請求項3】 使用後に該物質の前記残留濃度を検出
    し、残留濃度に応じた量の緩衝液をフローセルに搬送す
    ることを特徴とする請求項1に基づくポーラログラフ分
    析装置。
  4. 【請求項4】 使用後に該物質の前記残留濃度をフロー
    セル出力のピーク値に基づいて推定し、推定濃度に応じ
    た量の緩衝液をフローセルに搬送することを特徴とする
    請求項1に基づくポーラログラフ分析装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011137639A (ja) * 2009-12-25 2011-07-14 Ulvac Japan Ltd フロースルーセル及びこれを使用した測定装置

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JP2011137639A (ja) * 2009-12-25 2011-07-14 Ulvac Japan Ltd フロースルーセル及びこれを使用した測定装置

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