JPH08304334A - オゾン水濃度測定装置 - Google Patents

オゾン水濃度測定装置

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JPH08304334A
JPH08304334A JP7134789A JP13478995A JPH08304334A JP H08304334 A JPH08304334 A JP H08304334A JP 7134789 A JP7134789 A JP 7134789A JP 13478995 A JP13478995 A JP 13478995A JP H08304334 A JPH08304334 A JP H08304334A
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JP
Japan
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electrode
detection electrode
electromotive force
drive shaft
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JP7134789A
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English (en)
Inventor
Hiroichi Shioda
博一 塩田
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V M C KK
Original Assignee
V M C KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 裸電極式で、簡易な構成で、流水中でも静水
中でも、より正確なオゾン濃度が応答時間が短く連続的
に検出できるオゾン水濃度測定装置を提供する。 【構成】 被測定液中に浸漬する検出電極と比較電極
と、検出電極と比較電極との間の起電力を測定する測定
部とで構成するオゾン水濃度測定装置において、上記ニ
ッケル・クロム合金(Ni・Cr合金)、またはニッケ
ル・クロム合金に多少のパラジュウム(Pd)を添加し
たもので構成された検出電極と、銀(Ag)または塩化
銀(Ag/AgCl)で構成された比較電極とのいずれ
か一方または双方を、駆動装置で相手側の電極との間隙
を変更しない方向に直線往復運動するようになす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオゾン水(オゾンが溶解
した水)のオゾン濃度を測定するオゾン水濃度測定装置
に関するもので、さらに詳しくは、被測定液中に浸漬す
る検出電極と比較電極と、この検出電極と比較電極との
間の起電力を測定する測定部とで構成した、所謂、裸電
極式のオゾン水濃度測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、オゾン水のオゾン濃度を測定する
方式には、紫外線吸収方法と、滴定方法とが最も信頼性
が高いものとして汎用されているが、最近は機構が簡易
で応答性が早く連続測定も可能な電極式オゾン水濃度測
定装置が簡便に測定できるものとして注目されている。
【0003】上記電極式オゾン水濃度測定装置として
は、オゾン水と一対の電極との間をオゾン透過膜で仕切
る隔膜式と、電極を直接オゾン水中に浸漬する裸電極式
とが提案されている。そして、上記隔膜式は先端開口部
をオゾン透過膜で塞いだ容器内に、電解液を満たし、こ
の電解液に検出電極と比較電極とを収納してなり、該容
器の先端をオゾン水中に挿入・浸漬し、隔膜となるオゾ
ン透過膜を通過するオゾンが容器内の電解液に与える影
響を電気的信号の変化として読み取りオゾン濃度を検出
するようになしてある。
【0004】また、上記裸電極式は、一対の電極をある
特定の異種金属の組み合わせで構成し、対設した該一対
の電極をオゾン水中に挿入・浸漬すると、両電極間にオ
ゾン濃度に見合った起電力が得られることを利用したも
ので、一方の検出電極には金(Au)、他方の比較電極
には銅(Cu)を使用する(グリズハイム法と称されて
いる。)ことで上記オゾンによる起電力が得られること
が知られている。
【0005】上記起電力が生ずるしくみは、溶液中にイ
オン化傾向の異なる一対の電極を離して浸漬すると両電
極間に起電力が発生する所謂ガルバーニ電池の一種とさ
れ、水に対する主な元素のイオン化傾向の大きさの順に
並べたイオン化列は以下の「表1」の通りである。
【0006】
【表1】
【0007】そして、上記「表1」の内、異なる金属で
一対の電極を対設して溶液中に浸漬すると両金属間に起
電力が発生するのがガルバーニ電池の原理であるが、そ
のうち特にオゾン溶液、すなわちオゾン水で効率的な起
電力を有し、その他塩素(Cl)等の電解液での起電力
が小さい傾向を有するもの(オゾン選択性起電力とい
う)が、過去に多くの研究者によって研究され、その中
で唯一実用化が続けられているのが、一方の電極に銅
(Cu)を他方の電極に金(Au)を使用する組み合わ
せを使用するものである。この場合、検出電極の金(A
u)は陰極、比較電極の銅は(Cu)が陽極となり、オ
ゾン濃度にほぼ比例した起電を行なうことが知られてい
る。
【0008】そして、上記従来の裸電極式のオゾン水濃
度測定装置の具体例は、「図15」乃至「図18」に示
すような構成となっており、「図15」従来例は、検出
電極30と比較電極40とが所定の間隔を有して容器9
0内に収納され、該容器90には一端に被測定液の流入
口91を他端に流出口92を設け、被測定液は流入口9
1から図示しない被測定液供送装置等によって矢印Y1
で示すように容器90内に流入して、該容器90内に充
満した後、矢印Y2で示すように流出口92より流出す
るようになしてある。
【0009】そして、上記検出電極30と比較電極40
とは、前記したような異種金属が使用され、オゾン水中
にこの検出電極30と比較電極40とを浸漬すること
で、オゾン水のオゾン濃度に比例した起電力を測定部5
0で読み取るようになしている。
【0010】しかし、上記の起電力は通常、静水中では
比較的短時間で減衰する現象を有することが経験的に知
られている。起電力が継続的に得られない一つの原因
は、オゾンによる電極の劣化で、特に従来使用されてい
る銅(Cu)はオゾンと接触すると直ちに酸化されてし
まうためである。
【0011】また、オゾンによる起電力が継続しないも
う一つの原因は、このオゾンによる起電力は通常のガル
バーニ電池の起電力とは相違し、イオン化傾向の大きい
金属からイオンが溶出した際に惹起する電気二重層によ
って、オゾン水が電極表面と接触するのを妨げられるも
のと説明されている。
【0012】そこで、「図15」従来例では、常に新た
な被測定液であるオゾン水を容器90流過させ、該オゾ
ン起電力が継続して維持するようになしてあり、一応こ
の方式を「流水裸電極方式」と称するものとし、従来例
の多くはこの方式を採用している。なお、この「図1
5」従来例のオゾン水濃度測定装置に順次流速を早めな
がら被測定液を流過させたところ、オゾンによる起電力
は「図16」に示すように、ある流過速度までは順次上
昇し、流速が所定以上となるとオゾン起電力はほぼ安定
し、それ以上流過速度を早めると、オゾン起電力は低下
する傾向を示すと共に不安定となるものであった。
【0013】また、上記測定部50は電流計・電圧計等
で構成され、上記オゾン起電力を測定して被測定液のオ
ゾン濃度を知るようになしてあるが、オゾン水中に塩素
等の他の電解質が溶存している場合は、当然通常のガル
バーニ電池をも構成するので、その溶存量によっても上
記オゾンに依る起電力は影響を受けるため、上記起電力
はオゾンによる起電力のみとはいえず、該起電力のみに
よって絶対的オゾン濃度は測定できず、通常はオゾンが
溶解する前の水(液体)を標準液として使用してオゾン
濃度を検出するものである。
【0014】また、上記流水電極方式に対して、「図1
7」従来例は一部で提案されているサンプリング用に容
器93内に取り出した一定量の被測定液で測定できるよ
うになしたもので、この方式は被測定液を強制的に流過
させる代わりに、通常、板状の検出電極30を矢印Y3
方向等に回転させて撹拌翼として利用し、上記オゾンに
よる起電力が検出に必要な時間連続するようになしてあ
る。なお、その他の構成は前記流水電極方式とほぼ同一
であり、この方式を「静水撹拌裸電極式」と称すること
にする。
【0015】また、「図18」従来例は、円筒容器90
aの内周面に銅(Cu)よりなる比較電極40を、この
円筒容器90aの中央部位に金(Au)よりなる検出電
極30を設け、被測定液は流入口91より流入し、検出
電極30と比較電極40との間を流過して流出口92よ
り流出するようになしてある。また円筒容器90a内に
はその中心軸部位に回転軸を有する撹拌翼70が設けら
れると共に、被測定液中には石英ビーズ等の研磨粒子7
1,71,71・・・を投入してある。
【0016】すなわち、上記の比較電極40に使用する
銅(Cu)の表面はオゾン水で酸化され変性してしまう
ので、撹拌翼70を設けると共に、この撹拌翼70によ
って撹拌される被測定液中に上記研磨粒子71,71,
71・・・を投入することで、比較電極40の表面を常
に研磨しつつ測定する(この方式を「裸電極研磨方式」
と言う。)ようになしてある。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の流
水裸電極方式は、実際には被測定液の流速を狭い範囲の
所定速度に調整しないと信頼性、再現性が得られないと
いう課題を有し、かつ、現在提案されているこの種流水
裸電極方式のオゾン水濃度測定装置は約1乃至2リッタ
ー/分程度の流量を使用し、測定値の安定性及び平均化
を考慮して、実用的な測定には数十秒以上を要するよう
になしてあるので、正確な測定には多量の被測定液を必
要とし、かつ連続測定が事実上困難であるという課題を
も有していた。
【0018】すなわち、流水裸電極方式は被測定液の流
過流速が遅すぎると、電極表面を充分パージできないか
ら起電力がオゾン濃度に比例せずに測定値が低めに現
れ、再現性が保証できないことになる。そこで、再現性
を確保する必要上、被測定液の流過速度を速く設定せざ
るを得ないが、ある一定流速を超えると、「図16」に
示したように急激に測定値の信頼性が失われる現象を有
し、その原因を追及したところ、次ぎの原因に起因して
いることが判明した。
【0019】先ず、第一の原因は被測定液の流速が速い
と、高速で検出電極30または比較電極40と衝突する
流体に複雑な渦流が発生することで、この渦流は局所的
に被測定液の流過量を不均一化させ測定結果の信頼性を
低下させる。実際にはこの現象は、測定値が常に大きく
変動する現象となって現れた。
【0020】次ぎに、被測定液が高速で検出電極30ま
たは比較電極40と衝突すると、溶存していたオゾン
(一部酸素等の他の気体が混入する)が細かな気泡とな
って析出するもので、被測定液のオゾン濃度が低下して
しまい、またオゾンガス等の気泡は通常電気不良導体で
あるので起電力が測定部50で正確に検出できないこと
になるものであった。
【0021】また、「図17」の静水裸電極方式は一般
的に、上記流水電極方式に比べてさらに信頼性が低いと
されている課題を有している。この信頼性が低い原因を
追求すべく試作・試験を行なったところ、第一に、この
種検出電極30を回転させると、検出電極30よりの検
出信号を回転部よりブラシ等の接触信号取出機構を必要
として、微少起電力を取り出すことが実際には相当困難
であった。ブラシの接触部に貴金属等の導電性の高いも
のを使用し、信号出力部に平滑回路やノイズ除去回路を
介装したりする工夫を施したが、起電力が数ミリボルト
と極端に低いのであまり効果的ではなかった。
【0022】また、被測定液であるオゾン水を撹拌する
と、前記と同様に渦流が発生したり、オゾンガス等の気
泡が発生し、流水電極方式と同様な課題を有することも
実験の結果判明した。
【0023】さらに、「図18」の電極研磨方式は、撹
拌のみならず比較電極40を研磨する研磨粒子71,7
1,71・・・が高速で回転するので渦流の発生と溶存
していたオゾン等の析出は避けられるものではなく、さ
らにはオゾン水中に銅(Cu)の研磨屑等が混入する課
題をも有している。
【0024】そこで、本発明は上記課題に鑑みなされた
もので、簡易な構成で、流水中でも静水中でも、より正
確なオゾン濃度が応答時間が短く連続的に検出できるオ
ゾン水濃度測定装置を提供することを目的としたもので
ある。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記の目的に沿い、先述
特許請求の範囲を要旨とする本発明の構成は前述課題を
解決するために、被測定液中に浸漬する検出電極30と
比較電極40と、この検出電極30と比較電極40との
間の起電力を測定する測定部50とで構成するオゾン水
濃度測定装置において、上記検出電極30と比較電極4
0とのいずれか一方または双方を、駆動装置20で相手
側の電極との間隙を変更しない方向に直線往復運動する
ようになしたことを特徴とする技術的手段を講じたもの
である。
【0026】また「請求項2」の発明は、被測定液中に
浸漬する検出電極30と比較電極40と、この検出電極
30と比較電極40との間の起電力を測定する測定部5
0とで構成するオゾン水濃度測定装置において、被測定
液中に浸漬する検出電極30と比較電極40と、この検
出電極30と比較電極40との間の起電力を測定する測
定部50とで構成するオゾン水濃度測定装置において、
上記検出電極30と比較電極40とのいずれか一方また
は双方を、駆動装置20で相手側の電極との間隙を変更
しない方向に直線往復運動するようになし、さらに、上
記検出電極30に対設して該検出電極30とは異質な材
質であると共に、該検出電極30との間にオゾン水が介
在してもオゾン起電力が無視できる程度小さい金属より
なる校正電極61を設け、検出電極30と比較電極40
との間には、該校正電極61と検出電極30との間に生
ずるガルバーニ電池起電力に相当する逆極の電圧を印加
する校正電圧印加装置60を設けるか、前記校正電極6
1を検出電極30と比較電極40との間に生ずるガルバ
ーニ電池起電力に相当する逆極のガルバーニ電池起電力
を生ずるようになしたことを特徴とする技術的手段を講
じたものである。
【0027】また、「請求項3」の発明は、被測定液中
に浸漬する検出電極30と比較電極40と、この検出電
極30と比較電極40との間の起電力を測定する測定部
50とで構成するオゾン水濃度測定装置において、上記
検出電極30を駆動装置20で直線往復運動するように
なし、上記比較電極40を検出電極30の直線運動方向
の軸より同一半径距離に位置する金属円筒体40a、円
筒金網体40b、金属コイル体40c、複数の電極体4
0d,40d,40d・・・のいずれかを固定して構成
したことを特徴とする技術的手段を講じたものである。
【0028】また、「請求項4」の発明は、被測定液中
に浸漬する検出電極30と比較電極40と、この検出電
極30と比較電極40との間の起電力を測定する測定部
50とで構成するオゾン水濃度測定装置において、上記
検出電極30をコイル30cで構成し、その上端部を濃
度計本体10に止着し、該検出電極30の止着部より少
なくもコイルの一ピッチ以上離れた部位を、濃度計本体
10より突出した上下方向に直線往復運動する駆動軸2
3に止着し、上記比較電極40は、検出電極30の運動
方向の軸より同一半径距離に位置する金属円筒40a、
円筒金網体40b、金属コイル体40c、複数の電極体
40d,40d,40d・・・のいずれかを固定して構
成したことを特徴とする技術的手段を講じたものであ
る。
【0029】また、「請求項5」の発明は、被測定液中
に浸漬する検出電極30と比較電極40と、この検出電
極30と比較電極40との間の起電力を測定する測定部
50とで構成するオゾン水濃度測定装置において、上記
検出電極30をその上端部を濃度計本体10を嵌入する
大径コイル部31となし、この大径コイル部31より少
なくもコイルの一ピッチ以上離れた部位を濃度計本体1
0より突出した上下方向に直線往復運動する駆動軸23
を嵌入する小径コイル部32となし、該大径コイル部3
1と小径コイル部32と中間部位は駆動軸23に接触し
ない遊離径コイル部33となした金属コイル体30cで
構成し、該大径コイル部31を濃度計本体10に、小径
コイル部32を駆動軸23に止着して取り付け、また、
上記比較電極40を検出電極30と同軸状で該検出電極
30の外側を囲む金属コイル体40cで構成し、その上
端部を濃度計本体10に前記検出電極30とは電気的に
接触しないように止着したことを特徴とする技術的手段
を講じたものである。
【0030】また「請求項6」の発明は、「請求項1」
乃至「「請求項5」記載の検出電極30がニッケル・ク
ロム合金(Ni・Cr合金)、またはニッケル・クロム
合金に多少のパラジュウム(Pd)を添加したもので構
成され、また比較電極40が銀(Ag)または塩化銀
(Ag/AgCl)で構成されたことを特徴とする技術
的手段を講じたものである。
【0031】また「請求項7」の発明は、「請求項1」
乃至「「請求項5」記載の、上記駆動装置20が、モー
タ21と、このモータ21のモータ駆動軸21aによっ
て回転するクラウンギヤ22と、水平シャフト25に取
りつけられ前記クラウンギヤ22に噛合するギヤ24
と、この水平シャフト25に取り付けられた偏心盤26
とで構成され、上記偏心盤26は水平シャフト25に固
定され該偏心盤本体26aと共に回転する偏心盤本体2
6aと、この偏心盤本体26aを内包する従動体26b
とで構成され、該従動体26bには駆動軸23が一体的
に吊り下げられ、さらに、この駆動軸23は濃度計本体
10に設けた縦方向穴10aに遊挿されて昇降方向のみ
に移動可能となして、モータ21によって駆動軸23及
びこの駆動軸23に連結される検出電極30が上下方向
に直線往復するようになしたことを特徴とする技術的手
段を講じたものである。
【0032】また「請求項8」の発明は、「請求項1」
乃至「請求項5」記載の、上記駆動装置20が、電磁バ
イブレータ20aで構成され、この電磁バイブレータ2
0aの振動子23aに駆動軸23及びこの駆動軸23に
連結される検出電極30を連結し、この検出電極30が
直線往復するようになしたことを特徴とする技術的手段
を講じたものである。
【0033】また「請求項9」の発明は、「請求項1」
乃至「請求項5」記載の上記駆動装置20が、台形波交
流電源で駆動される電磁バイブレータ20aで構成さ
れ、この電磁バイブレータ20aの振動子23aに駆動
軸23及びこの駆動軸23に連結される検出電極30を
連結し、この検出電極30が直線往復するようになした
ことを特徴とする技術的手段を講じたものである。
【0034】
【作用】それ故、本発明オゾン水濃度測定装置は、被測
定液中に検出電極30と比較電極40とを浸漬すると、
この検出電極30と比較電極40との間に、被測定液の
オゾン濃度にほぼ比例するオゾンによる起電力(本実施
例では検出電極30にニッケル・クロム合金(Ni・C
r合金)、またはニッケル・クロム合金に多少のパラジ
ュウム(Pd)を添加したものを、比較電極40に銀
(Ag)または塩化銀(Ag/AgCl)を使用してい
るので、検出電極30が陽極・比較電極40が陰極とな
り、従来例とは極性が反対となる。)が生じ、このオゾ
ンに依る起電力が測定部50で検出され被測定液のオゾ
ン濃度を測定できる作用を呈するのは従来と同じであ
る。
【0035】なお、検出電極30または比較電極40の
いずれか一方または双方を、駆動装置20で相手側の電
極との間隙を変更しない方向に直線往復運動するように
なしてあるので、移動する検出電極30または比較電極
40は、常に新たな被測定液と接触し、電気二重層の形
成を防ぎ上記起電力を測定部50の読み取りに適した時
間継続する作用を呈すると共に、検出電極30と比較電
極40との間の距離を変更しないので安定した出力信号
が得られる作用を呈する。
【0036】また、検出電極30または該検出電極30
と比較電極40とのいずれか一方または双方を、回転で
は無く、駆動装置20で相手側の電極との間隙を変更し
ない方向に直線往復運動させたので、被測定液と検出電
極30または比較電極40との接触頻度は向上するも、
被測定液の撹拌は少なく、かつ被測定液へ与える外力は
高速流水や撹拌に比較して小さいので、渦流の発生や、
溶存オゾン等が気泡となって析出するのを最小限に抑止
する作用を呈する。
【0037】また、実験の結果では上記直線往復運動の
速度を速めることで、溶存オゾンによる前記起電力を応
答時間短く測定する作用を呈するものであった。
【0038】さらに、直線往復運動より信号を取り出す
には、回転部とブラシのような接触信号取り出し部を使
用しないで実現できるので、微弱な信号を正確に読み取
ることが可能となる作用を呈するものである。
【0039】また、検出電極30と比較電極40とのい
ずれか一方または双方を駆動装置20で相手側の電極と
平行方向に直線往復運動させたので、流水中でも静水中
でも測定できる作用を呈するものである。
【0040】また、「請求項2」の発明は、校正電極6
1を設けたので、検出電極30と校正電極61との間の
通常のガルバーニ電池起電力を読み取り、検出電極30
と比較電極40との間に、このガルバーニ起電力を打ち
消す電圧を印加することで、または、校正電極61を検
出電極30と比較電極40との間に生ずるガルバーニ電
池起電力に相当する逆極のガルバーニ電池起電力を生ず
るようになして被測定液に溶存する電解質による測定誤
差を校正できる作用を呈する。
【0041】また、「請求項3」の発明は、比較電極4
0を検出電極30の運動方向の軸より同一半径距離に位
置する金属円筒体40a、円筒金網体40b、金属コイ
ル体40c、複数の電極体40d,40d,40d・・
・のいずれかで構成したので、検出電極30と比較電極
40との間に、検出電極30を中心として略全方向に起
電力による均一な電界が得られ、変動の少ない安定した
検出信号を得られる作用を呈する。なお、比較電極40
を検出電極30の運動方向の軸より同一半径距離に位置
する金属円筒体40a、円筒金網体40b、金属コイル
体40c、複数の電極体40d,40d,40d・・・
のいずれかで構成することで、被測定液は比較電極40
内を自由に通過でき、常に新たな被測定液が検出電極3
0と比較電極40との間に満たされる作用を呈する。
【0042】また、「請求項4」の発明は、上記検出電
極30をコイル30cで構成し、その上端部を濃度計本
体10に止着し、該検出電極30の止着部より少なくも
コイルの一ピッチ以上離れた部位を、濃度計本体10よ
り突出した直線往復運動する駆動軸23に止着してある
ので、このコイル30cの下部の自由端は直線往復運動
することができるも、該検出電極30の上部は固定さ
れ、この固定部位に導線を連結固定することにより容易
にノイズの少ない信号を取り出せる作用を呈するもので
ある。
【0043】また、「請求項5」の発明は、検出電極3
0をその上端部を濃度計本体10を嵌入する大径コイル
部31となし、この大径コイル部31より少なくもコイ
ルの一ピッチ以上離れた部位を濃度計本体10より突出
した上下方向に直線往復運動する駆動軸23を嵌入する
小径コイル部32となし、該大径コイル部31と小径コ
イル部32と中間部位は駆動軸23に接触しない遊離径
コイル部33となしたコイル30cで構成し、該大径コ
イル部31を濃度計本体10に、小径コイル部32を駆
動軸23に止着して取り付けてなるので、固定部である
大径コイル部31と自由端側である小径コイル部32よ
り図の下方部位との間に駆動軸23に接触しない遊離径
コイル部33が介装されるので、遊離径コイル部33の
伸縮でその自由端側の直線往復運動が容易となり、か
つ、自由端側が直線往復運動してもその運動分は遊離径
コイル部33の伸縮で吸収され大径コイル部31には影
響を与えない作用を呈するものである。
【0044】また、上記比較電極40を検出電極30と
同軸状で該検出電極30の外側を囲むコイル40cで構
成し、その上端部を濃度計本体10に前記検出電極30
とは電気的に接触しないように止着したので、被測定液
は検出電極30と平行方向及び垂直方向のいずれにも移
動可能で、検出電極30を相当に速く直線往復運動させ
ても、渦流の発生やオゾンの析出が少なく、高性能な測
定能を呈するものである。なお、この作用の詳細は後記
する。
【0045】また、「請求項6」の発明は、検出電極3
0がニッケル・クロム合金(Ni・Cr合金)、または
ニッケル・クロム合金に多少のパラジュウム(Pd)を
添加したもので構成され、また上記比較電極40が銀
(Ag)または塩化銀(Ag/AgCl)で構成されて
いるので、この異種金属である検出電極30と比較電極
40とを被測定液中に浸漬すると両者間にオゾン濃度に
比例する起電力が生じオゾン濃度を検出できる作用を呈
するものであった。
【0046】上記検出電極30と比較電極40との材質
の組み合わせは、種々の試行錯誤を行って選定したもの
で、この組み合わせが従来例に劣らぬ起電力が得られる
作用を有することが実験の結果確認されたものである。
比較的イオン化傾向の小さいニッケル(Ni)は、さら
にイオン化傾向の小さい銀(Ag)との間で好ましいオ
ゾン選択性起電力を有することは容易に見出されたが、
ニッケル(Ni)は銅(Cu)と同様にオゾンによって
表面に酸化皮膜が形成されるものであった。そこで、耐
オゾン性が多少高いクロム(Cr)とニッケル(Ni)
との合金を作成して試験したところ、オゾン水濃度測定
に必要なオゾン選択性起電力と、耐オゾン性とを有する
ことが認められた。
【0047】なお、従来は検出電極30側をイオン化傾
向の小さいものを使用しているのに対して、本発明では
検出電極30の電極材に比較電極40よりイオン化傾向
の大きいものを使用している。この相違は起電力の方向
が逆になるだけで測定には直接影響するものではない
が、後記する更生電極61との関連で敢えてこのように
構成した(詳細は後記する)ものである。
【0048】すなわち、上記検出電極30をニッケル・
クロム合金(Ni・Cr合金)、またはニッケル・クロ
ム合金に多少のパラジュウム(Pd)を添加したもので
構成することで、耐食性を有し、オゾン水中でも変性し
ない作用を呈するものである。「表1」に示したよう
に、ニッケル及びクロムは、従来の金よりは共にイオン
化傾向が大きいが、合金を使用することで金には及ばな
いが耐蝕性が向上するものであり、さらにはニッケル・
クロム合金はオゾンで酸化されると表面に酸化皮膜を形
成し不動体化して極めて安定した組成となり、かつ、こ
の酸化膜の形成があってもオゾンによる起電力を著しく
低下するものではないという作用を呈するものであっ
た。
【0049】また、比較電極40は銀(Ag)または塩
化銀(Ag/AgCl)で構成されてなるのでオゾン水
によって酸化される(銀は「表1」に示したように従来
の銅(Cu)よりイオン化傾向が小さいがオゾンにより
酸化されることは避け得ない。)が、検出電極30と同
様にオゾンでの酸化で表面に酸化層が形成され、不動体
化層となり一度この不動体化層が形成されると以後安定
した状態を保ち変性しない作用を呈するもので、かつ、
酸化膜が形成されても銀(Ag)の場合は起電力が低下
しない作用を呈するものであった。また、銀(Ag)の
不動体化として酸化に代え、塩素(Cl)処理が知られ
ており、比較電極40を塩化銀(Ag/AgCl)で構
成(Ag/AgClの表現は表面を塩化銀(AgCl)
となすことを意味する。)したところ同等の起電力が得
られるものであった。
【0050】また、「請求項7」の発明は、駆動装置2
0にモータ21を使用し、クラウンギヤ22乃至偏心盤
26で駆動軸23の直線往復運動に変えているので、簡
易な構成で確実に検出電極30または比較電極40のい
ずれか一方または双方を駆動する作用を呈する。
【0051】また、「請求項8」の発明は、駆動装置2
0に電磁バイブレータ20aを使用したので長期間の連
続運転が可能となる作用を呈する。
【0052】さらに、「請求項9」の発明は、上記電磁
バイブレータ20aを台形波交流電源で運転しているの
で、検出電極30または比較電極40のいずれか一方ま
たは双方の駆動が、上死点と下死点付近で遅く、昇降の
中間点で早く駆動され、駆動量速度を早くしても被測定
液を撹拌する割合が少なくなる作用を呈するものであ
る。
【0053】
【実施例】次に、本発明の実施例を添附図面に従って説
明すれば以下の通りである。図中、30が被測定液中に
浸漬する検出電極、40が同じく被測定液中に浸漬する
比較電極で、この検出電極30と比較電極40とは前記
したように従来公知な材質で形成すればよい。
【0054】上記検出電極30と比較電極40とは異種
金属で形成され、実験の結果では、検出電極30と比較
電極40との一方は金(Au)、白金(Pt)、ニッケ
ル(Ni)、クロム(Cr)いずれかが、他方は銀(A
g)、銅(Cu)、鉛(Pb)特に二酸化鉛(Pb
2)のいずれかの夫々の組み合わせがオゾンによる起
電力を得るのに効果的であった。
【0055】また、50は検出電極30と比較電極40
との間の起電力を測定する測定部で、この測定部50は
電流計または電圧計50a(本実施例では電圧計50a
を使用している。)が使用され、検出電極30と比較電
極40との間の起電力を表示部50bに表示するように
なしてあり、必要に応じてはこの測定部50に増幅回路
等の必要回路を内蔵してもよいのは従来と同じである。
【0056】そして、10が濃度計本体で、この濃度計
本体10には必要機器を収納する容器で構成され、「図
1」実施例では鉛筆形となしてあるが、その形状・大き
さは特に限定されるものではない。
【0057】なお、上記濃度計本体10内に収納される
必要機器は以後に順次説明するが、モータ20a等を含
む駆動装置20、電流計または電圧計50aと表示部5
0bを含む測定部50、バッテリーB1,B2、駆動装
置20及び電流計または電圧計50a(その内蔵増幅回
路)への電源開閉スイッチS1,S2等で、これらの一
部は収納スペースの都合等で場合によっては濃度計本体
10の外に連結して設けてもよいのは無論である。
【0058】そして、本発明は上記検出電極30と比較
電極40とのいずれか一方または双方を、駆動装置20
で相手側の電極との間隙を変更しない方向に直線往復運
動するようになしてある。
【0059】「図1」を含む本発明の図示実施例では全
てが、比較電極40は濃度計本体10に固定し、検出電
極30のみを直線往復運動する例で、「図1」実施例で
は比較電極40はコイル40cで構成され、その上部は
「図1」では省略してあるが、その上端が濃度計本体1
0に止着・固定して、該濃度計本体10より吊り下げら
れるようになしてある。そして、検出電極30は前記比
較電極40の中心軸部位に位置して軸方向に、すなわち
該比較電極40との距離を変更しない方向に直線往復運
動するようになしてある。なお、「図1」実施例では検
出電極30は直線状のものが使用されている。また、実
験の結果では比較電極40を駆動するのが最も適してお
り、比較電極40側のみを駆動する場合は「図15」従
来例とほとんど変化は無いばかりか起電力が「図15」
例より多少低いものであった。また、検出電極30と比
較電極40との双方を駆動する場合は、検出電極30の
みを駆動した場合と特に明確な差は認められなかった。
【0060】なお、上記比較電極40はコイル40cに
代え検出電極30と同様な(「図15」従来例と同様
な)直線状となしてもよく、この場合は、検出電極30
と比較電極40とは平行状態を保つように設置し、検出
電極30と比較電極40とのいずれか一方または双方は
その長手方向に直線往復運動させれば、両者の距離を変
更しないで駆動できるものである。
【0061】検出電極30を直線往復運動するには、
「図1」例では、濃度計本体10内にモータ21よりな
る駆動装置20を収納し、この駆動装置20によって直
線往復運動する駆動軸23を濃度計本体10の下方に貫
出し、この駆動軸23に検出電極30を連結・固着して
ある。
【0062】すなわち、この駆動装置20はモータ21
と、このモータ21の駆動軸21aによって回転するク
ラウンギヤ22と、回転自在に支承された水平シャフト
25に固定され該クラウンギヤ22に噛合するギヤ24
とで、該モータ21の駆動軸21aの垂直軸回転(「図
1」矢印Y7方向)を該水平シャフト25の水平軸回転
(「図1」矢印Y8方向)に変換し、さらに、この水平
シャフト25に偏心盤26を取り付け、水平シャフト2
5の回転を昇降運動(「図1」矢印Y9方向)に変換す
るようになしている。
【0063】上記偏心盤26は、「図2」に最も明らか
に示すように、水平シャフト25に固定され該水平シャ
フト25と共に回転する偏心盤本体26aと、この偏心
盤本体26aを内包するリング状従動体26bとで構成
されている。そして、該リング状従動体26bには駆動
軸23が一体的に吊り下げられ、さらに、この駆動軸2
3は濃度計本体10に設けた縦方向穴10aに遊挿され
て同図の昇降方向のみに移動可能となしてある。
【0064】したがって、偏心盤本体26aは水平シャ
フト25の回転によりこの水平シャフト25を中心とし
て「図2」の矢印Y4方向に回転し、図示状態では回転
中心点より偏心盤本体26aの最も距離が大きい点Pが
上方に位置する回転位置にあるので従動体26b乃至駆
動軸23(駆動軸23に連結される検出電極30を含
む)は最上昇位置にあり、偏心盤本体26aが半回転す
ると上記点P部位が最下降位置に下がり従動体26b乃
至駆動軸23が下降し、さらに半回転すると該点P部位
が上昇し従動体26b乃至駆動軸23が元の最上昇位置
に戻る工程が繰り返されるものである。
【0065】なお、「図3」が検出電極30を電磁力で
往復運動する別の実施例で、駆動装置20としてのモー
タ201の代わりに、電磁コイル27とこの電磁コイル
27内に遊挿される永久磁石柱体28とで構成された電
磁バイブレータ20aを使用している。
【0066】すなわち、電磁コイル27に駆動軸23を
取り付け、この電磁コイル27の中空部内には永久磁石
柱体28が遊挿され、電磁コイル27への入力端V0よ
りの通電方向を図示しない制御回路で制御するか、該入
力端に交流電源を連結して、電磁コイル27乃至駆動軸
23が同図上下方向に昇降運動するようになしてある。
なお、「図3」中、29は電磁回路を形成する磁性体、
23aは連結腕を示すものである。
【0067】上記電磁バイブレータ20aは「図3」例
実施例に限定されるものではなく、従来公知な各種方式
を採用できるが、「図3」例のように永久磁石柱体28
を使用すると、振動ストロークを所望の大きさとするこ
とができて望ましいものである。なお、本実施例では振
動ストローク3mm、振動周波数を60回/秒のもを使
用した。
【0068】なお、上記電磁コイル27への通電を制御
する図示しない制御回路からは「図4」に示すような台
形波の電流が出力され、電磁バイブレータ20aの入力
端にこの台形波の電流が入力されるようにすると、検出
電極30の昇降に際してその上死点と下死点付近では昇
降速度が遅く、昇降中間部では昇降速度が速くなり、そ
の結果、被測定液をあまり撹拌せずに、言い換えると被
測定液に大きな外力を加えずに、昇降速度を実質的に高
めることができて望ましいものである。なお、「図4」
は縦軸に電圧を横軸に時間を示したものである。
【0069】また、「図3」例の電磁バイブレータ20
aの場合は、通常乾電池等の小型のバッテリB1では駆
動できないので、商用電源を使用してもよいのは無論
で、この場合トランスや整流回路等が濃度計本体10内
に収納できる場合は、濃度計本体10より商用電源コン
セントに連結するプラグコード(図示せず)を延設すれ
ばよく、これらの機器を収納するスペースがない場合は
適宜必要機器を電源回路等として別途用意して連結する
ようになせばよい。
【0070】なお、図示例とは異なり検出電極30と比
較電極40との双方を駆動装置20または電磁バイブレ
ータ20aで直線往復運動する場合は、上記のような駆
動装置20を一対使用するか、一つの駆動装置20で検
出電極30と比較電極40とをリンク機構等を介して共
に駆動するようになせばよい。なお、検出電極30と比
較電極40とは互いに逆方向に駆動するのが望ましいと
推考されたが、実験の結果では同調させて同方向に共に
移動するようになした方が多少効果的であった。
【0071】なお、上記検出電極30と比較電極40と
は従来公知なこの種装置に使用される材質を使用すれば
よいのは前記した通りであるが、本実施例では検出電極
30にはニッケル・クロム合金(Ni・Cr合金)また
はニッケル・クロム合金に多少のパラジュウム(Pd)
を添加したものを使用し、比較電極40には銀(Ag)
または塩化銀(Ag/AgCl)を使用している。
【0072】検出電極30にニッケル・クロム合金をま
たはニッケル・クロム合金に多少のパラジュウムを添加
したものを使用し、比較電極40には銀(Ag)または
塩化銀(Ag/AgCl)を使用したのは、実験の結果
この種々の電極材料の組み合わせのうちこの組み合わせ
が最も効果的なオゾン選択性起電力を得られ、耐オゾン
性を有することが判明したためであるが、検出電極30
にニッケル・クロム合金を使用したのは従来の銅(C
u)に比べニッケル(Ni)はイオン化傾向は大きいが
クロム(Cr)との合金となすことで耐蝕性が向上する
ためで、さらにはこのニッケル・クロム合金(Ni・C
r合金)は、一度オゾンで表面が酸化されるとオゾン水
に対しては従来使用されていた銅(Cu)には比較にな
らないほど大きな耐食性を発揮するものであり、かつオ
ゾンによる選択性起電力も金を使用したものに遜色は無
いものであった。なお、パラジュウムを添加したのはニ
ッケル・クロム合金において安定性を付与するのに多少
のパラジュウムを添加することが望ましいためで、ニッ
ケル・クロム合金にパラジュウムを安定材として使用す
る技術は従来公知である。
【0073】また、比較電極40に銀(Ag)または塩
化銀(Ag/AgCl)を使用したのは、種々の実験の
結果、銀(Ag)は従来の金(Au)に比べイオン化傾
向が大きいにもかかわらず、従来の金(Au)に比較し
て、ニッケル・クロム合金(Ni・Cr合金)またはニ
ッケル・クロム合金に多少のパラジュウム(Pd)を添
加したものを相手側電極とすると長期間安定したオゾン
濃度の検出が可能であることが見いだされたもので、そ
の原因を追及したところ、銀(Ag)を比較電極40に
使用すると、表面がオゾンですぐに酸化されるが、一度
表面に酸化皮膜が形成されると不動体化して、その後オ
ゾンによる酸化の進行がなされないためで、かつ、オゾ
ンによる起電力も低下しないものであった。
【0074】そこで、銀(Ag)の不動体化として塩素
(Cl)処理(表面を塩化銀となす)を使用したとこ
ろ、同等の結果が得られたもので、銀製の比較電極40
をあらかじめ塩素と接触させて、その表面に不動体化膜
としての塩化銀(AgCl)の層を形成したところ長期
間の安定使用が可能であった。
【0075】なお、本願での塩化銀(Ag/AgCl)
とは全体が均一な塩化銀(AgCl)ではなく、上記の
ごとく銀(Ag)の表面のみを塩素(Cl)と反応させ
て塩化銀(AgCl)としたものを意味しているもので
ある。
【0076】なお、比較電極40には銀(Ag)または
塩化銀(Ag/AgCl)に代え、よりイオン化傾向の
小さい金(Au)を使用することも無論検討したが、ニ
ッケル・クロム合金(Ni・Cr合金)またはニッケル
・クロム合金に多少のパラジュウム(Pd)を添加した
ものとの組み合わせでは、銀(Ag)または塩化銀(A
g/AgCl)の方がオゾン選択性が大きいものであっ
た。また、この、銀(Ag)または塩化銀(Ag/Ag
Cl)を比較電極40とすることで、よりイオン化傾向
の小さい金(Au)よりなる後記校正電極61を用意で
きるものである。
【0077】そして、「請求項2」の発明は、上記構成
に加え、上記検出電極30と比較電極40とのいずれか
一方または双方を、駆動装置20で相手側の電極との間
隙を変更しない方向に直線往復運動するようになし、さ
らに、上記検出電極30に対設して該検出電極30とは
異質な材質であると共に、該検出電極30との間にオゾ
ン水が介在してもオゾン起電力が無視できる程度小さい
金属よりなる校正電極61を設け、検出電極30と比較
電極40との間には、該校正電極61と検出電極30と
の間に生ずるガルバーニ電池起電力に相当する逆極の電
圧を印加する校正電圧印加装置60を設けるか、前記校
正電極61を検出電極30と比較電極40との間に生ず
るガルバーニ電池起電力に相当する逆極のガルバーニ電
池起電力を生ずるようになしてある。
【0078】上記校正電極61としてはニッケル・クロ
ム合金(Ni・Cr合金)またはニッケル・クロム合金
に多少のパラジュウム(Pd)を添加したもの以外、す
なわち検出電極30と異質で、さらに、銅(Cu)、二
酸化鉛(PbO2)、銀(Ag)以外、すなわちオゾン
起電力が無視できる程度小さい金属を使用すればよく、
本実施例では金(Au)を使用した。
【0079】校正電極61に金(Au)を使用すると、
検出電極30のニッケル・クロム合金(Ni・Cr合
金)またはニッケル・クロム合金に多少のパラジュウム
(Pd)を添加したもの、及び比較電極40の銀(A
g)または塩化銀(Ag/AgCl)に対してほとんど
オゾンによる起電力が得られないものでありこの起電力
は被測定液中に溶存する電解物質の濃度に比例する、所
謂ガルバーニ起電力である。
【0080】上記校正電極61を対設する一例は「図
6」に示す通りで、コイル状の検出電極30と同じくコ
イル状の校正電極61とが互いに接触しないように後記
する小径本体部10cまたは駆動軸23、または小径本
体部10cと駆動軸23との双方に渡り止着してなる。
【0081】そして、上記校正電圧印加装置60は「図
7」に示すように、検出電極30と比較電極40との間
にはバッテリー63、可変抵抗62、第三電圧計50a
3を直列に連結して構成され、検出電極30と校正電極
61との間には、切り替えスイッチS3を介して第二電
圧計50a2が取り付けられ、この切り替えスイッチS
3は検出電極30と比較電極40とに連結される第一電
圧計50a1との切替を行えるようになしてある。そし
て、上記可変抵抗62の調整によって該検出電極30と
比較電極40とに所望の電圧が印加できるようになして
ある。そして、オゾン水の濃度を測定するに先立って、
検出電極30と校正電極61との間の起電力を第二電圧
計50a2で測定する。すなわち、「図7」のスイッチ
S3を図示とは逆に第二電圧計50a2側に連結してお
き、被測定液に検出電極30と比較電極40と校正電極
61とを浸漬し、第二電圧計50a2の検出値を記録す
る。
【0082】上記起電力は被測定液に塩素等の電解質が
溶存していることによって発生するものでオゾンによる
ものでないとほぼ認められるため、予めその値を把握し
これを除去する必要がある。そこで、上記の値が求めら
れたらこの起電力を打ち消す値の電圧を校正電圧印加装
置60によって検出電極30と比較電極40との間に印
加する。
【0083】すなわち、可変抵抗によって第三電圧計5
0a3を見ながら、校正電圧印加装置60によって検出
電極30と比較電極40との間に、上記で記録した検出
値と同じ大きさの電圧を方向を逆にして印加すると、被
測定液中に溶存するオゾン以外の電解質の影響を除去す
ることができるものである。
【0084】なお、上記校正電極61に金(Au)を使
用した本実施例では、実験の結果校正電圧印加装置60
は省略可能であった。すなわち、被測定液が電解液であ
る場合、校正電極61が陽極、検出電極30が陰極とな
り、また、検出電極30と比較電極40との間では検出
電極30が陰極、比較電極40が陽極となり、校正電極
61と検出電極30とに流れる電流と、検出電極30と
比較電極40との間に流れる電流とが略同じ大きさで方
向が逆であるので「図8」に示すように、結線方法を取
れば、すなわち、検出電極30と校正電極61との両出
力端を導通しておけば、前記バッテリー63を使用する
ことなく自動的に補正が行なわれたものと見做して差し
支えないものであることが判明した。なお、「7図」及
び「図8」の符号Rはシャント抵抗を示すものである。
【0085】また、「請求項3」の発明は、検出電極3
0を駆動装置20で直線往復運動するようになし、ま
た、比較電極40を検出電極30の運動方向の軸より同
一半径距離に位置する円筒40a、円筒金網40b、コ
イル40c、複数の電極体40d,40d,40d・・
・のいずれかで構成してなる。
【0085】この種オゾン水濃度測定装置は、測定する
起電力が微少であるので、検出電極30と比較電極40
とはその表面積を大きくして、微少な起電力を検出する
必要性を有している。したがって、前記したように検出
電極30と比較電極40とをともに直線状となして平行
に対設しても測定は不可能ではないが、実際には測定値
が微少すぎて、仮令その測定値を増幅しても、変動量が
大きくなる傾向を有している。この現象を抑止するには
検出電極30と比較電極40との表面積を大きくすれば
よいことは知られているが、従来装置ではその効果はあ
まり認められるもので無く、かえって電極の表面積を大
きくすることで検出値の変動がより大きくなって現れる
現象さえ認められた。
【0087】すなわち、検出電極30と比較電極40と
の表面積を大きくすると、比較的大きな起電力を得られ
るが、被測定液と検出電極30または比較電極40との
相互の接触移動部の関係では接触面積が広くなり、この
被測定液と検出電極30または比較電極40との接触部
での摩擦部位が多くなり、その結果渦流が発生し易くな
りこの渦流が測定値の変動の要因となっていることが判
明した。
【0088】そこで、電極面積を拡大しても渦流の影響
が少ない構成を追求したところ、先ず、比較電極40側
の表面積を大きくすることが効果的であることが実験の
結果判明した。すなわち、検出電極30の表面近くで発
生する渦流は、新たな被測定液が検出電極30に接触す
るのに支障をきたすが、検出電極30より離れた比較電
極40付近での渦流にはさほど影響を受けないものであ
った。
【0089】そこで、比較電極40側の表面積を大きく
設定したところ、起電力が上昇したが、この比較電極4
0を検出電極30の運動方向の軸より同一半径距離に位
置する「図9」に示すような円筒40aとなすのが、該
比較電極40の全内周面を有効に活用できて最も起電力
が大きく安定的であった。
【0090】しかし、比較電極40に上記円筒40aを
使用した場合、静水中での使用及び「図9」に矢印Y5
で示すこの円筒40aの軸方向の流れでの流水中での使
用には支障が無かったが、「図9」に矢印Y6で示す円
筒40aと直交方向の流水中で使用すると流水が円筒4
0a内に流れ込みずらいのと、円筒40aの上下開口端
より回り込んで円筒40a内に流れ込む液流が渦流とな
り、この渦流は検出電極30の表面近くまで達するの
で、多少の測定値の変動を伴うものであった。
【0091】そこで、「図10」に示すように円筒40
aを縦割り状態に副数個に分断して、各電極体40d,
40d,40d・・・が夫々検出電極30の運動方向の
軸より同一半径距離に位置するようになしたところ、上
記問題点はほぼ解決できるもので、矢印Y5で示す軸方
向の流れ及び矢印Y6で示す軸方向とは直交方向の流れ
中での使用にほぼ支障が無かった。
【0092】しかし、上記「図10」例の比較電極40
も各電極体40d,40dの間隙より矢印Y6方向の液
流が内側に流入する際に渦流が発生するので、「図1
1」例では液流の通過空間を多数設けるべく、円筒金網
40bを採用したところ、渦流は中央の検出電極30部
位までには達せず、測定値は変動がほとんど無く安定し
たものであった。
【0093】なお、上記「図11」例の比較電極40も
その軸と直交方向(矢印Y6方向)の流速があまりに速
いと、渦流が検出電極30までに達することがあるの
で、高速流水中での使用では「図1」「図5」「図6」
「図12」に示すコイル40cを使用した。このコイル
40cはその螺旋のピッチにもよるが全表面積は比較的
大きく、コイル40cの構成線部位を通過した下流側に
は渦流が発生するも隣り合う渦流との間隔が広くなって
いるので上記円筒金網40bの場合のように細かな渦流
が互いに影響しあっていつまでも減衰しないで検出電極
30までに達することが防がれるものであった。
【0094】なお、上記「図10」例では円筒40aを
縦割り状態に副数個に分断して各電極体40d,40
d,40d・・・を構成したが、この各電極体40dは
図示の円弧状板では無く、複数の縦方向棒に変更しても
よいものである。
【0095】なお、上記検出電極30の運動方向の軸よ
り同一半径距離に位置する金属円筒体40a、円筒金網
40b、金属コイル体40c、複数の電極体40d,4
0d,40d・・・のいずれかで構成される比較電極4
0は、その上端を直接または連結アーム(図示せず)を
介して濃度計本体10に連結固定するか、濃度計本体1
0に収納した駆動装置20に連結してある。
【0096】次ぎに、「請求項4」の発明は、上記構成
に加え、検出電極30をコイル30cで構成し、その上
端部を濃度計本体10に止着し、該検出電極30の止着
部より少なくもコイルの一ピッチ以上離れた部位を、濃
度計本体10より突出した上下方向に直線往復運動する
駆動軸23に止着してなる。
【0097】「図5」が、検出電極30を上記コイル3
0cで構成した一例で、検出電極30をその上端部を濃
度計本体10を嵌入する大径コイル部31となし、この
大径コイル部31より少なくもコイルの一ピッチ以上離
れた部位を濃度計本体10より突出した上下方向に直線
往復運動する駆動軸23を嵌入する小径コイル部32と
なし、該大径コイル部31と小径コイル部32と中間部
位は駆動軸23に接触しない遊離径コイル部33となし
たコイル30cで構成し、該大径コイル部31を濃度計
本体10に、小径コイル部32を駆動軸23に止着して
取り付けてある
【0098】なお、上記コ4ル30cの取り付けは、濃
度計本体10の大径本体部10bの下部に小径本体部1
0cを連設し、小径本体部10cの外周には螺旋状に凹
溝10dを設け、この凹溝10dにコイル30cの上端
の大径コイル部31を螺合して止着してある。
【0099】そして、駆動軸23の外周にも螺旋状に凹
溝10eを設け,この凹溝10eにコイル30cのコイ
ルの一ピッチ以上離れた小径コイル部32を螺合してな
る。なお、駆動軸23は小径本体部10cより突出して
通常該小径本体部10cよりさらに小径に構成されてい
るので、コイル30cの大径コイル部31と小径コイル
部32との中間部位の駆動軸23に接触しない遊離径コ
イル部33は、上方が順次大径となるように構成し、直
径が相違する凹溝10d,10eに共に螺合可能となし
てある。
【0100】上記遊離径コイル部33は、前記したよう
にコイル30cの下端側自由端が容易に運動可能とする
と共に、その運動が固定側の大径コイル部31に影響を
与えないようになして、微小な電気信号を摺動部を有さ
ずに直接取り出すことができるようになすためである。
【0101】なお、上記コイル30cの濃度計本体10
と駆動軸23とへの止着は上記凹溝10d,10eへの
螺合に代え、または螺合と共に、嵌着、締着、固着等の
適宜手段を使用しても差し支えないものである。
【0102】なお、「請求項4」の発明においても、比
較電極40は、検出電極30の運動方向の軸より同一半
径距離に位置する金属円筒体40a、円筒金網40b、
金属コイル体40c、複数の電極体40d,40d,4
0d・・・のいずれかで構成してあるのは「請求項2」
の発明と同じである。
【0103】また、「請求項5」の発明は、被測定液中
に浸漬する検出電極30と比較電極40と、この検出電
極30と比較電極40との間の起電力を測定する測定部
50とで構成するオゾン水濃度測定装置において、上記
検出電極30をその上端部を濃度計本体10を嵌入する
大径コイル部31となし、この大径コイル部31より少
なくもコイルの一ピッチ以上離れた部位を濃度計本体1
0より突出した上下方向に直線往復運動する駆動軸23
を嵌入する小径コイル部32となし、該大径コイル部3
1と小径コイル部32と中間部位は駆動軸23に接触し
ない遊離径コイル部33となしたコイル30cで構成
し、該大径コイル部31を濃度計本体10に、小径コイ
ル部32を駆動軸23に止着して取り付けてあるのは
「請求項4」の発明と同じである。
【00104】そして、本項の発明では、上記比較電極
40を検出電極30と同軸状で該検出電極30の外側を
囲むコイル40cで構成し、その上端部を濃度計本体1
0に前記検出電極30とは電気的に接触しないように止
着してある。
【0105】なお、本発明において比較電極40を特に
コイル40cに限定したのは、比較的高流速中でも過流
が検出電極30に影響を与えないためである。このコイ
ル40cを濃度計本体10に前記検出電極30とは電気
的に接触しないように止着するには、「図5」例では濃
度計本体10の大径本体部10bの外周面に螺旋状に凹
溝10fを設けて、この凹溝10fにコイル40cの上
部を螺合してなるが、その他適宜手段で固定してもよい
のは前記した通りである。
【0106】また、「請求項6」の発明は、「請求項
1」乃至「「請求項5」記載の検出電極30がニッケル
・クロム合金(Ni・Cr合金)、またはニッケル・ク
ロム合金に多少のパラジュウム(Pd)を添加したもの
で構成され、また比較電極40が銀(Ag)または塩化
銀(Ag/AgCl)で構成してある。
【0107】検出電極30がニッケル・クロム合金(N
i・Cr合金)、またはニッケル・クロム合金(Ni・
Cr合金)に多少のパラジュウム(Pd)を添加したも
ので構成し、比較電極40が銀(Ag)または塩化銀
(Ag/AgCl)で構成した理由は前期した通りであ
るが、前記パラジュウムはニッケルとクロムとの合金の
安定材として機能するものであることは従来知られたも
のである。そしてこの検出電極30と比較電極40とを
オゾン水中に浸漬すると、銀の方がイオン化傾向が小さ
いので、比較電極40が陰極、検出電極30が陽極とな
る。そして、比較電極40がオゾン水によって表面に酸
化皮膜が形成されると、不動体化してその後変性しずら
くなるので、安定した起電力が以後永続的に検出できる
ようになるものである。
【0108】なお、「請求項7」乃至「請求項9」の発
明は、前記実施例の一態様としてすでに説明したので、
ここでは説明を省略する。
【0109】
【発明の効果】本発明は上記のごときで、被測定液を移
動せずに電極側を移動するようになしたので、渦流、気
体の析出等が少なく安定して、信頼性の高いオゾン濃度
の測定ができ、さらには電極の高速運動で応答性の速い
オゾン水濃度測定装置を提供できるものである。
【0110】具体的効果として、「図13」に試験測定
値を示した。この試験装置は検出電極30にニッケル・
クロム合金(Ni・Cr合金)、またはニッケル・クロ
ム合金に多少のパラジュウム(Pd)を添加したもの、
比較電極40に銀(Ag)または塩化銀(Ag/AgC
l)を使用した「図5」実施例例のもを使用し、検出電
極30を3mmのストロークで毎秒60回昇降させた。
そして、シャント抵抗Rに100KΩと10KΩとを用
意し、測定部50に電圧計50aを使用した。その結
果、10KΩのシャント抵抗Rを使用した同図Bの値
が、100KΩのシャント抵抗Rを使用した同図Aの値
より出力は小さいが直線性が良いもので、充分実用に供
するオゾン水濃度測定装置を提供できるものであった。
【0111】また、「図14」は、二点鎖線が被測定液
を静止状態とした場合、一点鎖線は被測定液を2cm/
秒とした場合、破線は被測定液を5cm/秒とした場
合、実線は上記本発明の場合で、被測定液がオゾン濃度
12ppmを保持する状体で、上記と同じ装置(シャン
ト抵抗10KΩ)で経時的比較を行なったものである。
その結果、図から、明らかなように、本発明は経時的に
変化をほとんど生じないオゾン水濃度測定装置を提供で
きるものであった。
【0112】また、本発明は、電極を直線往復運動して
なるので、直線往復運動より信号を取り出すには、回転
部とブラシのような接触信号取り出し部を使用しないで
実現できるので、微弱な信号を正確に読み取ることが可
能なオゾン水濃度測定装置を提供できるものである。
【0113】また、「請求項2」の発明は、校正電極6
1を設けたので、被測定液に溶存する電解質による測定
誤差を適確に校正できるオゾン水濃度測定装置を提供で
きるものである。
【0114】また、「請求項4」の発明は、比較電極4
0を検出電極30の運動方向の軸より同一半径距離に位
置する金属円筒体40a、円筒金網体40b、金属コイ
ル体40c、複数の電極体40d,40d,40d・・
・のいずれかで構成したので、検出電極30と比較電極
40との間に、検出電極30を中心として略全方向に起
電力による均一な電界が得られ、変動の少ない安定した
検出信号を得られるオゾン水濃度測定装置を提供できる
ものである。
【0115】また、「請求項4」及び「請求項5」の発
明は、上記検出電極30をコイル30cで構成し、その
上端部を濃度計本体10に止着し、該検出電極30の止
着部より少なくもコイルの一ピッチ以上離れた部位を、
濃度計本体10より突出した直線往復運動する駆動軸2
3に止着してあるので、このコイル30cの下部の自由
端は直線往復運動することができるも、該検出電極30
の上部は固定され、この固定部位に導線を連結固定する
ことにより容易にノイズの少ない信号を取り出せるオゾ
ン水濃度測定装置を提供できるものである。
【0116】また、「請求項5」の発明は、検出電極3
0をその上端部を濃度計本体10を嵌入する大径コイル
部31となし、この大径コイル部31より少なくもコイ
ルの一ピッチ以上離れた部位を濃度計本体10より突出
した上下方向に直線往復運動する駆動軸23を嵌入する
小径コイル部32となし、該大径コイル部31と小径コ
イル部32と中間部位は駆動軸23に接触しない遊離径
コイル部33となした金属コイル体30cで構成し、該
大径コイル部31を濃度計本体10に、小径コイル部3
2を駆動軸23に止着して取り付けてなるので、検出電
極30の運動が容易確実なオゾン水濃度測定装置を提供
できるものである。
【0117】また、上記比較電極40を検出電極30と
同軸状で該検出電極30の外側を囲む金属コイル体40
cで構成し、その上端部を濃度計本体10に前記検出電
極30とは電気的に接触しないように止着してあるの
で、被測定液は検出電極30と平行方向及び垂直方向の
いずれにも移動可能で、検出電極30を相当に速く直線
往復運動させても、渦流の発生やオゾンの析出が少な
く、高性能な測定能のオゾン水濃度測定装置を提供でき
るものである。
【0118】また、「請求項6」の発明は、検出電極3
0がニッケル・クロム合金(Ni・Cr合金)、または
ニッケル・クロム合金に多少のパラジュウム(Pd)を
添加したもので構成され、また上記比較電極40が銀
(Ag)または塩化銀(Ag/AgCl)で構成されて
なるので、比較電極40は不動体化されて長期間安定し
た測定が可能なオゾン水濃度測定装置を提供できるもの
である。
【0119】また、「請求項7」の発明は、駆動装置2
0にモータ21を使用し、クラウンギヤ22乃至偏心盤
26で駆動軸23の直線往復運動に変えているので、簡
易な構成で確実に検出電極30または比較電極40のい
ずれか一方または双方を駆動でき、携帯用としても使用
できる小型簡便なオゾン水濃度測定装置を提供できるも
のである。
【0120】また、「請求項8」の発明は、駆動装置2
0に電磁バイブレータ20aを使用したので長期間の連
続運転が可能となり、オゾン水利用系で連続計測するに
適したオゾン水濃度測定装置を提供できるものである。
【0121】また、「請求項9」の発明は、上記電磁バ
イブレータ20aを台形波交流電源で運転しているの
で、検出電極30または比較電極40のいずれか一方ま
たは双方の駆動が、上死点と下死点付近で遅く両者の中
間点で早く駆動され、駆動量速度を早くしても被測定液
を撹拌する割合が少なくなり、より高性能なオゾン水濃
度測定装置を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明オゾン水濃度測定装置の一実施例を示す
要部斜視図である。
【図2】本発明に使用される検出電極の駆動部の縦断面
図である。
【図3】本発明に使用される検出電極の駆動部の別の実
施例縦断面図である。
【図4】「図3」駆動部への電源電流のグラフ図であ
る。
【図5】本発明オゾン水濃度測定装置の別の実施例を示
す要部正面図である。
【図6】本発明オゾン水濃度測定装置のさらに別の実施
例を示す要部正面図である。
【図7】本発明に使用される校正電極の結線図である。
【図8】本発明に使用される校正電極の別の結線図であ
る。
【図9】本発明に使用される比較電極の斜視図である。
【図10】本発明に使用される比較電極の別の実施例斜
視図である。
【図11】本発明に使用される比較電極のさらに別の実
施例斜視図である。
【図12】本発明に使用される比較電極のさらに別の実
施例斜視図である。
【図13】本発明装置での、実測データグラフである。
【図14】被測定液の流速を変化させ場合と本発明装置
とでの経時的測定データグラフである。
【図15】従来例縦断面図である。
【図16】「図13」従来例での、被測定液の流速を変
化させた測定値の変動を示すグラフである。
【図17】別の従来例正面図である。
【図18】さらに別の従来例縦断面図である。
【符号の説明】
10 濃度計本体 20 駆動装置 20a 電磁バイブレータ 21 モータ 21a モータ駆動軸 22 クラウンギヤ 23a 振動子23a 24 ギヤ 25 水平シャフト 26 偏心盤 26a 偏心盤本体 26b 従動体 23 駆動軸 30 検出電極 30c コイル 31 大径コイル部 32 小径コイル部 33 遊離径コイル部 40 比較電極 40a 金属円筒体 40b 円筒金網体 40c 金属コイル体 40d 電極体 50 測定部 60 校正電圧印加装置 61 校正電極

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定液中に浸漬する検出電極(30)
    と比較電極(40)と、この検出電極(30)と比較電
    極(40)との間の起電力を測定する測定部(50)と
    で構成するオゾン水濃度測定装置において、 上記検出電極(30)と比較電極(40)とのいずれか
    一方または双方を、駆動装置(20)で相手側の電極と
    の間隙を変更しない方向に直線往復運動するようになし
    たことを特徴とするオゾン水濃度測定装置。
  2. 【請求項2】 被測定液中に浸漬する検出電極(30)
    と比較電極(40)と、この検出電極(30)と比較電
    極(40)との間の起電力を測定する測定部(50)と
    で構成するオゾン水濃度測定装置において、 上記検出電極(30)と比較電極(40)とのいずれか
    一方または双方を、駆動装置(20)で相手側の電極と
    の間隙を変更しない方向に直線往復運動するようにな
    し、 さらに、上記検出電極(30)に対設して該検出電極
    (30)とは異質な材質であると共に、該検出電極(3
    0)との間にオゾン水が介在してもオゾン起電力が無視
    できる程度小さい金属よりなる校正電極(61)を設
    け、検出電極(30)と比較電極(40)との間には、
    該校正電極(61)と検出電極(30)との間に生ずる
    ガルバーニ電池起電力に相当する逆極の電圧を印加する
    校正電圧印加装置(60)を設けるか、前記校正電極
    (61)を検出電極(30)と比較電極(40)との間
    に生ずるガルバーニ電池起電力に相当する逆極のガルバ
    ーニ電池起電力を生ずるようになしたことを特徴とする
    オゾン水濃度測定装置。
  3. 【請求項3】 被測定液中に浸漬する検出電極(30)
    と比較電極(40)と、この検出電極(30)と比較電
    極(40)との間の起電力を測定する測定部(50)と
    で構成するオゾン水濃度測定装置において、 上記検出電極(30)を駆動装置(20)で直線往復運
    動するようになし、 上記比較電極(40)を検出電極(30)の直線運動方
    向の軸より同一半径距離に位置する金属円筒体(40
    a)、円筒金網体(40b)、金属コイル体(40
    c)、複数の電極体(40d,40d,40d・・・)
    のいずれかを固定して構成したことを特徴とするオゾン
    水濃度測定装置。
  4. 【請求項4】 被測定液中に浸漬する検出電極(30)
    と比較電極(40)と、この検出電極(30)と比較電
    極(40)との間の起電力を測定する測定部(50)と
    で構成するオゾン水濃度測定装置において、 上記検出電極(30)をコイル(30c)で構成し、そ
    の上端部を濃度計本体(10)に止着し、該検出電極
    (30)の止着部より少なくもコイルの一ピッチ以上離
    れた部位を、濃度計本体(10)より突出した上下方向
    に直線往復運動する駆動軸(23)に止着し、 上記比較電極(40)は、検出電極(30)の運動方向
    の軸より同一半径距離に位置する金属円筒(40a)、
    円筒金網体(40b)、金属コイル体(40c)、複数
    の電極体(40d,40d,40d・・・)のいずれか
    を固定して構成したことを特徴とするオゾン水濃度測定
    装置。
  5. 【請求項5】 被測定液中に浸漬する検出電極(30)
    と比較電極(40)と、この検出電極(30)と比較電
    極(40)との間の起電力を測定する測定部(50)と
    で構成するオゾン水濃度測定装置において、 上記検出電極(30)をその上端部を濃度計本体(1
    0)を嵌入する大径コイル部(31)となし、この大径
    コイル部(31)より少なくもコイルの一ピッチ以上離
    れた部位を濃度計本体(10)より突出した上下方向に
    直線往復運動する駆動軸(23)を嵌入する小径コイル
    部(32)となし、該大径コイル部(31)と小径コイ
    ル部(32)と中間部位は駆動軸(23)に接触しない
    遊離径コイル部(33)となした金属コイル体(30
    c)で構成し、該大径コイル部(31)を濃度計本体
    (10)に、小径コイル部(32)を駆動軸(23)に
    止着して取り付け、 また、上記比較電極(40)を検出電極(30)と同軸
    状で該検出電極(30)の外側を囲む金属コイル体(4
    0c)で構成し、その上端部を濃度計本体(10)に前
    記検出電極(30)とは電気的に接触しないように止着
    したことを特徴とするオゾン水濃度測定装置。
  6. 【請求項6】 上記検出電極(30)がニッケル・クロ
    ム合金(Ni・Cr合金)、またはニッケル・クロム合
    金に多少のパラジュウム(Pd)を添加したもので構成
    され、また上記比較電極(40)が銀(Ag)または塩
    化銀(Ag/AgCl)で構成されたことを特徴とする
    「請求項1」乃至「請求項5」記載のいずれか一つのオ
    ゾン水濃度測定装置。
  7. 【請求項7】 上記駆動装置(20)が、モータ(2
    1)と、このモータ(21)のモータ駆動軸(21a)
    によって回転するクラウンギヤ(22)と、水平シャフ
    ト(25)に取りつけられ前記クラウンギヤ(22)に
    噛合するギヤ(24)と、この水平シャフト(25)に
    取り付けられた偏心盤(26)とで構成され、 上記偏心盤(26)は水平シャフト(25)に固定され
    該偏心盤本体(26a)と共に回転する偏心盤本体(2
    6a)と、この偏心盤本体(26a)を内包する従動体
    (26b)とで構成され、該従動体(26b)には駆動
    軸(23)が一体的に吊り下げられ、さらに、この駆動
    軸(23)は濃度計本体(10)に設けた縦方向穴(1
    0a)に遊挿されて昇降方向のみに移動可能となして、
    モータ(21)によって駆動軸(23)及びこの駆動軸
    (23)に連結される検出電極(30)が上下方向に直
    線往復するようになしたことを特徴とする「請求項1」
    乃至「請求項5」記載のいずれか一つのオゾン水濃度測
    定装置。
  8. 【請求項8】 上記駆動装置(20)が、電磁バイブレ
    ータ(20a)で構成され、この電磁バイブレータ(2
    0a)の振動子(23a)に駆動軸(23)及びこの駆
    動軸(23)に連結される検出電極(30)を連結し、
    この検出電極(30)が直線往復するようになしたこと
    を特徴とする「請求項1」乃至「請求項5」記載のいず
    れか一つのオゾン水濃度測定装置。
  9. 【請求項9】 上記駆動装置(20)が、台形波交流電
    源で駆動される電磁バイブレータ(20a)で構成さ
    れ、この電磁バイブレータ(20a)の振動子(23
    a)に駆動軸(23)及びこの駆動軸(23)に連結さ
    れる検出電極(30)を連結し、この検出電極(30)
    が直線往復するようになしたことを特徴とする「請求項
    1」乃至「請求項5」記載のいずれか一つのオゾン水濃
    度測定装置。
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