JPH08304500A - 帯電電位測定器 - Google Patents

帯電電位測定器

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JPH08304500A
JPH08304500A JP11561495A JP11561495A JPH08304500A JP H08304500 A JPH08304500 A JP H08304500A JP 11561495 A JP11561495 A JP 11561495A JP 11561495 A JP11561495 A JP 11561495A JP H08304500 A JPH08304500 A JP H08304500A
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JP
Japan
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conductor
charging potential
potential
output
circuit
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Application number
JP11561495A
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English (en)
Inventor
Takashi Harada
隆 原田
Isao Sugano
功 菅野
Kenkichi Izumi
健吉 和泉
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Shishido Electrostatic Ltd
Original Assignee
Shishido Electrostatic Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】測定器の接地を必要とせずに、人体等の測定対
象等の帯電電位を測定することができ、しかも、測定者
が継続的に測定器を所持しつつ自身の帯電電位を連続的
に測定することができる帯電電位測定器を提供する。 【構成】人体等の測定対象に対向・配置する第1導体1
と、第1導体1と略絶縁した第2導体2と、これらの導
体1,2を接続する抵抗Rs 及びコンデンサCsから成
る並列回路3と、測定対象の帯電時に抵抗Rs に生じる
電圧Vs を積分する積分手段31と、積分手段31の出
力から測定対象の帯電電位を把握し、それに応じた警報
等を行う帯電電位把握手段26とを備える。第2導体2
は外界の大地等のアース部との間に略一定の静電容量を
生じるように配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、帯電電位測定器に関
し、特に人体の帯電電位を測定するのに好適な表面電位
測定器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の帯電電位測定器としては、例えば
導体材料からなるセンサ部を測定対象に所定の間隔を存
して配置すると共に、この時、測定対象の帯電電位に応
じてセンサ部に生じる電位を検出し、その検出電位から
測定対象の帯電電位を把握するものが一般に知られてお
り、この種の帯電電位測定器は、例えば半導体製品の製
造ライン等において、種々の物体の帯電電位を測定する
場合に使用される。
【0003】一方、前記半導体製品の製造ライン等にお
いては、一般に、帯電物が存在すると、その静電気によ
り製造上の支障をきたす場合が多々あることから、種々
の物体に限らず、作業者(人体)の帯電電位も測定する
ことが望まれている。そして、この場合、作業者が衣類
のポケット等に測定器を収容しつつ随意に移動あるいは
作業をしながら自身の帯電電位を連続的に測定すること
ができる携帯型の帯電電位測定器が望まれている。
【0004】しかしながら、従来の帯電電位測定器で
は、上記のような要望を満たすことが以下に説明するよ
うに困難なものとなっていた。
【0005】すなわち、従来の帯電電位測定器では、測
定対象の帯電電位に応じてセンサ部に生じる電位は、測
定器に設けたグランド部に対する相対的な電位として増
幅回路やレベル検出回路等を用いて検出することとな
る。従って、測定対象の帯電電位を正しく測定するため
には、測定器のグランド部の電位が測定器の外界の基準
電位部(アース部)とほぼ同じ一定レベルに維持される
ことが必要であり、このため、測定器のグランド部は、
通常、大地等、電位変動を生じにくい適当なアース部に
アース線を介して接地される。
【0006】但し、測定者が所持する携帯型の従来の帯
電電位測定器にあっては、例えば測定者が把持する筐体
を導体材料により形成すると共に、該筐体を測定器のグ
ランド部として、該グランド部をアース部にアースを線
を介して接地しない場合もあるが、この種のものは、グ
ランド部である筐体がそれを把持する測定者を介して大
地に接地されるとみなせる場合に、測定者が自身以外の
物体等の帯電電位を測定するものである。
【0007】ところが、このような従来の帯電電位測定
器にあっては、上記のように、基本的には、測定器のグ
ランド部をアース線を介して接地するため、測定器の移
動範囲が制限される。従って、前述のように随意に移動
あるいは作業を行っている作業者の帯電電位を測定する
ことは困難であり、その測定を行うためには、作業者自
身が測定器を設置した箇所に適宜出向かなければならな
い。
【0008】また、携帯型の従来の帯電電位測定器にあ
っては、帯電していない作業者が他の作業者の帯電電位
を測定することはできるものの、自身の帯電電位を測定
しようとすると、その作業者が測定器の筐体を把持する
こととなるため、作業者と測定器との間で行われる電荷
の移動により、測定器のグランド部の電位が作業者自身
と同電位となってしまう。その結果、測定器のクランド
部に対するセンサ部の電位が0Vとなり、作業者自身の
帯電電位を測定することができないこととなる。この場
合、例えば作業者が測定器を絶縁物を介して所持するよ
うにしても、作業者と測定器との間で容量結合がなさ
れ、測定器ののグランド部の電位は作業者の帯電電位に
近づくため、作業者自身の帯電電位を正しく測定するこ
とは不可能である。そして、測定器を作業者が所持する
限り、測定器のグランド部の電位は作業者と同電位とな
り、従って、測定器を作業者が携帯して作業者の帯電電
位を測定することはできない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる不都合
を解消し、測定器の接地を必要とせずに、人体等の測定
対象の帯電電位を測定することができ、しかも、測定者
が継続的に測定器を所持しつつ自身の帯電電位を連続的
に測定することができる帯電電位測定器を提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる目的を達
成するために、帯電電位の測定対象に対向配置される第
1導体と、該第1導体に接続された抵抗及びコンデンサ
から成る並列回路と、前記測定対象及び第1導体から略
絶縁して設けられると共に前記並列回路を介して前記第
1導体に接続され、測定時に外界との間に略一定の静電
容量を形成する位置に配置される第2導体と、前記第1
導体を前記測定対象に対向配置したとき、前記並列回路
の抵抗を流れる電流又は該抵抗の電圧を積分する積分手
段と、該積分手段により得られた積分値を前記測定対象
の帯電電位に比例する量として該積分値により前記測定
対象の帯電電位を把握する帯電電位把握手段とを備えた
ことを特徴とする。
【0011】そして、前記帯電電位把握手段は、前記測
定対象の帯電電位を示す前記積分手段の積分値が所定値
を越えたとき、警報を発する警報手段を備えることを特
徴とする。
【0012】さらに、前記積分手段により得られる積分
値が所定値以下の状態で該積分値を周期的にリセットす
るリセット手段を備えたことを特徴とする。
【0013】また、前記測定対象は人体であり、前記第
1導体及び第2導体は絶縁体を介して互いに固定される
と共に、前記並列回路、積分手段及び帯電電位把握手段
を内部に収容する筐体がその一部に前記第1導体及び第
2導体を含めて形成され、該筐体は衣類の収納部に前記
第1導体を人体側に向け、且つ第2導体を人体から離間
する側に向けて収容可能に形成されていることを特徴と
する。
【0014】
【作用】本発明の作用を図1及び図2を参照して説明す
る。
【0015】図1は本発明の帯電電位測定器Aの基本構
成等をモデル化して示したものであり、1は前記第1導
体、2は前記第2導体、3は前記抵抗Rs 及びコンデン
サCs からなる並列回路である。第1導体1及び第2導
体2は、その間に適宜の絶縁物等を介在させて略絶縁状
態とすると共に並列回路3を介して接続されている。
【0016】帯電電位の測定に際して、第1導体1は測
定対象Wに対向配置し、第2導体2は、測定対象Wと略
絶縁された状態で測定器Aの外界の大地E(外界の基準
定電位部)との間に略一定の静電容量が形成されるよう
に配置する。このとき、この測定系の電気的なモデルは
図1に示すように表される。
【0017】同図1において、Rh は第1導体1と測定
対象Wとの間の抵抗(測定対象Wを例えば人体とした場
合、衣類等による抵抗)、Ch は第1導体1と測定対象
Wとの間の静電容量を示すコンデンサ、Cg は第2導体
2と大地Eとの間の静電容量を示すコンデンサ、Cc は
第1及び第2導体1,2間の静電容量を示すコンデン
サ、Rc は第1及び第2導体1,2間の絶縁物等による
抵抗である。尚、以下の説明において、図1の抵抗Rs
,Rh ,Rc 及びコンデンサCs ,Ch ,Cc ,Cg
の参照符号は、必要に応じてそれらの抵抗及びコンデン
サの抵抗値及び容量値をも示すものとする。
【0018】図1のモデルにおいて、並列回路3の抵抗
Rs 及びコンデンサCs 、並びに第1及び第2導体1,
2間の抵抗Rc 及びコンデンサCc について、Rs ≪R
c 、Cs ≫Cc となるようにRs ,Cs を設定すると、
抵抗Rc 及びコンデンサCcは無視することができ、こ
の場合、図1のモデルの電気的等価回路は図2に示すよ
うに表される。同図2において、V0 は測定対象Wの大
地Eに対する帯電電位、Vg は第2導体2の大地Eに対
する電位(コンデンサCg の電圧)である。
【0019】このような等価回路で表される測定系にお
いて、測定対象Wの帯電電位V0 が発生すると、第1導
体1及び第2導体2と測定対象Wとの間で生じる電荷の
移動により、第2導体2及び大地E間に形成されるコン
デンサ(静電容量)Cg に電荷が蓄えられ、最終的な定
常状態では、第2導体2の電位Vg は測定対象Wの帯電
電位V0 に一致するようになる。
【0020】このとき、上記のようにVg =V0 となる
過程で、図2の回路は次のような挙動を生じる。
【0021】すなわち、まず、測定対象Wの帯電電位V
0 が発生した直後において、抵抗Rh,Rs を介した電
荷の移動は直ちには生じにくいので、コンデンサCs ,
Ch,Cg の容量結合による静電誘導によって電荷の移
動が生じる。したがって、この場合には、図2の回路
は、抵抗Rh,Rs を除去し、単にコンデンサCs ,C
h ,Cg を帯電電位V0 の電源に直列に接続した形の回
路と等価となる。
【0022】そして、この時、各コンデンサCs ,Ch
,Cg に生じる電圧Vs ,Vh ,Vg はそれぞれ次式
(1),(2),(3)により表される。
【0023】
【数1】
【0024】従って、各コンデンサCs ,Ch ,Cg に
蓄えられる電荷量(=Cs Vs 、Ch Vh 、Cg Vg )
はいずれも等しい。すなわち、帯電電位V0 の発生直後
において、各コンデンサCs ,Ch ,Cg に等量づつ電
荷が蓄えられる。尚、この時、各コンデンサCs ,Ch
,Cg に等量づつ蓄えられる電荷量をQ0 とすると、
Q0 は次式(4)により表される。
【0025】
【数2】
【0026】このように各コンデンサCs ,Ch ,Cg
に電荷が蓄えられた後、抵抗Rh,Rs を介した電荷の
移動(抵抗Rh,Rs に電流が流れる)が開始する。そ
して、このように抵抗Rh,Rs に電流が流れる段階で
は、コンデンサCs ,Ch に蓄えられた電荷はそれぞれ
抵抗Rs ,Rh を介して放電し、最終的には、コンデン
サCs ,Ch の電圧Vs ,Vh は0Vとなる。また、こ
の時、コンデンサCgの電圧Vg は最終的に帯電電位V0
に一致するように上昇するため、測定対象Wから抵抗
Rh,Rs を介して電荷が流れる。尚、抵抗Rh,Rs
を介した電荷の移動は、最終的にコンデンサCs ,Ch
の電圧Vs ,Vh が0Vとなると共にコンデンサCg の
電圧Vg が帯電電位V0 に一致すると終了する。
【0027】この時、図2に示すように、抵抗Rs を介
したコンデンサCs の放電電流をIs 、抵抗Rh,Rs
を介してコンデンサCg に流れる電流をIg とし、コン
デンサCg に蓄えられる電荷量をQg とすると、Qg
は、帯電電位V0 の発生直後にコンデンサCg に蓄えら
れる前記電荷量Q0 を用いて次式(5)により与えられ
る。
【0028】
【数3】
【0029】また、抵抗Rs を流れる全電荷量は、該抵
抗Rs の時々刻々の全電流(=Is+Ig )を積分した
ものであるから、
【0030】
【数4】
【0031】ここで、上式(6)の右辺第1項の積分値
は、コンデンサCs の放電電流Isの積分値であるか
ら、その積分値は、帯電電位V0 の発生直後にコンデン
サCsに蓄えられた電荷量Q0 に等しい。従って、式
(6)は次式(7)に書換えられる。
【0032】
【数5】
【0033】よって、前記式(5),(7)の右辺が等
しいことから、コンデンサCg に蓄えられる電荷量Qg
は抵抗Rs を流れる全電荷量に等しいことが判る。すな
わち
【0034】
【数6】
【0035】一方、コンデンサCg の最終的な電圧Vg
は測定対象Wの帯電電位V0 に一致するので、 Qg =Cg V0 ……(8) 従って、前記式(7)’と(8)とから、測定対象Wの
帯電電位V0 は次式(9)により求められる。
【0036】
【数7】
【0037】ここで、式(9)におけるCg は、第2導
体2と大地Eとの間の距離と第2導体2の大きさによっ
て定まる静電容量であり、第2導体2と大地Eとの間の
距離が一定距離となる位置で第2導体2を配置しておく
ことで、Cg は定数となり、その値を求めることもでき
る。また、式(9)の右辺の積分項は、抵抗Rs を流れ
た全電流の積分値を示す。
【0038】従って、測定対象Wの帯電電位V0 は、抵
抗Rs を流れた全電流の積分値に比例し、その積分値に
より式(9)に従って帯電電位V0 を把握することが可
能となる。
【0039】尚、抵抗Rs を流れる電流=Vs /Rs で
あるから、式(9)は、次式(10)に書き換えられ
る。
【0040】
【数8】
【0041】従って、測定対象Wの帯電電位V0 は、抵
抗Rs の電圧Vs の積分値にも比例し、その積分値によ
り式(10)に従って帯電電位V0 を把握することが可
能となる。
【0042】これが、本発明による測定対象Wの帯電電
位V0 の測定原理であり、本発明の構成要件中の前記積
分手段は、抵抗Rs に流れる電流(Is +Ig )又は抵
抗Rs の電圧Vs を積分する。そして、前記帯電電位把
握手段は、該積分手段により得られる積分値により前記
式(9)又は(10)に従って測定対象Wの帯電電位V
0 を把握する。尚、帯電電位V0 が増減すれば、それに
追従するようにして前記積分値も増減し、従って、帯電
電位V0 の連続的な測定・把握が可能となる。
【0043】かかる本発明の帯電電位測定器において、
式(9)又は(10)を用いて測定対象Wの帯電電位V
0 の値そのものを求めて把握することも可能であるが、
半導体製造ライン等において、本発明の帯電電位測定器
を使用する場合、実際上、帯電電位V0 の値そのものを
把握するよりも、帯電電位V0 があるレベルを越えてい
るか否かを把握することが好ましい。そこで、前記積分
手段の積分値が所定値を越えたとき、警報を発する警報
手段を備えることにより、測定対象Wの帯電電位V0 が
前記積分値の所定値に相当するレベルを越えているか否
かを容易に把握することが可能となり、その警報に応じ
て測定対象の接地等の適宜の処置を施さなければならな
い事態の検知が可能となり、実用上好ましい。
【0044】さらに、前記積分手段は、例えばオペアン
プを用いた積分回路により構成することが可能である
が、この場合、一般にオペアンプはオフセット電圧を生
じ、そのオフセット電圧も積分されてしまう。そして、
測定対象が帯電した場合の積分手段の出力は帯電電位に
応じた積分値に前記オフセット電圧の積分値が加算され
たものとなる。従って、測定対象の帯電電位の測定を長
時間にわたって連続して行うと、前記オフセット電圧の
積分値が、把握しようとする測定対象の帯電電位に応じ
た積分値に較べて過剰な大きさとなり、該帯電電位の把
握が不正確なものとなる。そこで、前記積分手段により
得られる積分値が所定値以下の状態では、積分手段の積
分値を前記リセット手段により周期的にリセットする。
このようにすることで、前記オフセット電圧の積分値は
常時、充分に小さなレベルに維持され、この状態で測定
対象が帯電すると、前記積分手段により得られる積分値
は、精度よく測定対象の帯電電位に応じたものとなる。
この場合、積分手段により得られる積分値が前記リセッ
ト手段のリセットの周期内で上記所定値を越えるような
測定対象の帯電の場合には、前記リセット手段による積
分値のリセットが行われないようになり、前記オフセッ
ト電圧の積分値が過剰にならない時間範囲で継続的に積
分手段による積分値から測定対象の帯電電位を把握する
ことが可能である。また、積分手段により得られる積分
値が上記所定値に満たないような測定対象の帯電の場合
には、前記リセット手段のリセットの周期内で積分手段
による積分値から測定対象の帯電電位を把握することが
可能である。
【0045】本発明の帯電電位測定器を人が携帯しつ
つ、自己の帯電電位を把握する場合には、前記第1導体
及び第2導体を絶縁体を介して互いに固定すると共に、
前記並列回路、積分手段及び帯電電位把握手段を内部に
収容する筐体をその一部に前記第1導体及び第2導体を
含めて形成し、さらに、該筐体が衣類の収納部に前記第
1導体を人体側に向け、且つ第2導体を人体から離間す
る側に向けて収容可能に形成しておくことで、本発明の
帯電電位測定器を衣類のポケット等の収納部に収容して
携帯しつつ自己の帯電電位を前述のように連続的に把握
することが可能となる。尚、この場合、図1において、
第2導体2と大地Eとの間に形成される静電容量Cg
は、測定器Aの収納箇所の相違や個々人の身長差による
第2導体2と大地Eとの間の距離のばらつきに起因し
て、多少のばらつきを生じるものの、そのばらつきの程
度は一般には無視できる程度に小さい。従って、前記静
電容量Cg は略一定とみなして差し支えない。
【0046】
【実施例】本発明の一実施例を図3乃至図5を参照して
説明する。図3は本実施例の帯電電位測定器の外観斜視
図、図4は該帯電電位測定器の要部の回路構成を示すブ
ロック図、図5は該帯電電位測定器の作動を説明するた
めの線図である。尚、以下の説明において、前記図1に
示したものと同一の構成部分については同一の参照符号
を付して説明する。
【0047】図3を参照して、本実施例の帯電電位測定
器Aは、図1に示した測定対象Wを人体とし、その測定
対象者が半導体製造ライン等において携帯しつつ自己の
帯電電位が支障のないレベルか否かを把握するためのも
のであり、薄肉方形箱状の筐体4を備えている。この筐
体4は、その表面部及び裏面部をそれぞれ形成する方形
板状の導体板5,6と、筐体4の外周側壁部を形成する
例えばアクリル材料からなる方形枠状の絶縁体7とによ
り構成されている。導体板5,6は互いに平行な姿勢で
絶縁体7に固着され、該絶縁体7を介して互いに絶縁さ
れている。そして、筐体4は、導体板5,6のいずれか
一方を図示しない測定対象者の人体側に向け、且つ他方
の導体板5又は6を人体から離間する側に向けて該測定
対象者の衣類のポケット等の収納部(図示しない)に収
納可能とされている。この場合、導体板5,6は、測定
に際して前記図1に示した第1導体1及び第2導体2を
構成するものであり、導体板5を人体側に向けて筐体4
を衣類の収納部に収納したときには、導体板5,6はそ
れぞれ図1の第1導体1及び第2導体2となり、導体板
6を人体側に向けて筐体4を衣類の収納部に収納したと
きには、導体板5,6は上記と逆にそれぞれ図1の第2
導体2及び第1導体1となる。
【0048】尚、筐体4の内部には、前記図1に示した
並列回路3等を含む回路構成部8と、測定対象者の帯電
時の警報等を行うための警報用圧電ブザー9と、回路構
成部8の電源である電池10とが収容されている。ま
た、筐体4の外周側壁部を形成する絶縁体7の上面部に
は、電源スイッチ11と、作動時の電池10の電圧状態
を示す電源監視用LEDランプ12と、後述の積分器の
リセット操作を行うためのリセットスイッチ13と、測
定対象者の帯電時の警報を行うための4個の警報用LE
Dランプ14〜17とが配設されている。
【0049】次に、筐体4の内部の回路構成部8の構成
を詳説する。
【0050】図4に示すように、回路構成部8は、その
構成を大別すると、第1導体1(導体板5又は6)と第
2導体2(導体板6又は5)とを接続する抵抗Rs 及び
コンデンサCs から成る並列回路3と、抵抗Rs の電圧
Vs を増幅する増幅回路部18と、増幅回路部18で増
幅された電圧Vs を積分する積分回路部19(積分手
段)と、積分回路部19の出力をリセットするためのリ
セット回路部20(リセット手段)と、積分回路部19
の出力をあらかじめ定めたレベルと比較する比較回路部
21と、比較回路部21の出力に応じた前記警報用LE
Dランプ14〜17の表示を行わしめる表示回路部22
と、比較回路部21の出力等に応じた前記警報用圧電ブ
ザー9の発音を行わしめるブザー回路部23と、電池1
0の電圧(電源電圧)VD を監視する電源電圧監視回路
部24とを備えている。この場合、各回路部18〜24
は、導体板5,6の一方をグランドレベルとして構成さ
れている。また、増幅回路部18の入力側には、その非
作動時の過剰入力を防止するために第1導体1及び第2
導体2間で並列回路3に並列に介装された入力保護用の
リレースイッチ25が設けられている。このリレースイ
ッチ25は前記電源スイッチ11(図3参照)のON操
作に連動して開成すると共に、電源スイッチ11のOF
F操作に連動して閉成する(第1導体1及び第2導体2
を短絡する)。
【0051】尚、本発明の構成に対応して、前記比較回
路部21、表示回路部22及びブザー回路部23は、帯
電電位把握手段26を構成し、表示回路部22及びブザ
ー回路部23は警報用LEDランプ14〜17及び警報
用圧電ブザー9を含めて警報手段27を構成するもので
ある。
【0052】また、本実施例において、前記並列回路3
の時定数(=Cs Rs )は増幅回路部18の周波数特性
を例えば100Hz以下として、例えば0.1秒程度に
なるようにCs ,Rs の値が定められている。
【0053】前記増幅回路部18は、3段の増幅器28
a,28b,28cにより構成されている。この場合、
1段目の増幅回路28aは、それに接続された可変抵抗
29の抵抗値を調整することでゲイン調整を行うことが
できるようになっている。
【0054】前記積分回路部19は、増幅器28cの出
力側にアナログスイッチ30を介して接続された積分器
31により構成されている。この積分器31は、図示し
ないオペアンプに抵抗及びコンデンサを接続して構成さ
れたものであり、その出力をリセットする(出力レベル
を0にする)ためのアナログスイッチ32が接続されて
いる。該アナログスイッチ32はそれがONされたと
き、積分器31の出力をリセットする。尚、積分器31
は、前記並列回路3の抵抗Rs の電圧Vs を増幅回路部
18により所定のゲインで増幅したものを積分するの
で、その出力は、前記式(10)から明らかなように、
基本的には測定対象者の帯電電位を示す(帯電電位に比
例する)ものである。この場合、本実施例では、測定対
象者の帯電時の積分器31の出力が定常状態で例えば測
定対象者の帯電電位の1/1000程度になるように増
幅回路部18のゲイン等が設定されている。
【0055】前記比較回路部21は、積分器31の出力
レベルをそれぞれ各別にあらかじめ定められた所定レベ
ルと比較する4個の比較器33〜36により構成されて
いる。この場合、比較器33は積分器31の出力レベル
を+側の比較的高いレベルに定められた+側基準高レベ
ルと比較し、該積分器31の出力レベルが+側基準高レ
ベルを越えたときに、その旨を示すLレベルの信号(以
下、+側本警報信号という)を出力する。また、比較器
34は積分器31の出力レベルを+側の比較的低いレベ
ルに定められた+側基準低レベル(<+側基準高レベ
ル)と比較し、該積分器31の出力レベルが+側基準低
レベルを越えたときに、その旨を示すLレベルの信号
(以下、+側予備警報信号という)を出力する。同様
に、比較器35,36は、それぞれ積分器31の出力レ
ベルを所定の−側基準高レベル及び−側基準低レベル
(これらの大きさはそれぞれ+側基準高レベル及び+側
基準低レベルの大きさと等しい)と比較し、該積分器3
1の出力レベルが−側基準高レベル及び−側基準低レベ
ルを−側に越えたときに、それぞれその旨を示すLレベ
ルの−側本警報信号及び−側予備警報信号を出力する。
【0056】尚、本実施例では、前記+側基準低レベル
及び−側基準低レベルは、例えば±0.08V、前記+
側基準高レベル及び−側基準高レベルは、例えば±0.
5Vとし、これらは、測定対象者の帯電電位が±80
V、±500Vの場合に相当するものである。
【0057】前記リセット回路部20は、複数種類の周
波数のパルス信号を生成・出力する分周器付発振器37
と、該発振器37の出力を受けて前記積分器31のリセ
ット指令信号である1ショットパルスを生成・出力する
1ショットパルス発生器38と、前記電源スイッチ11
(図3参照)のON操作に連動して前記積分器31のリ
セット指令信号を生成・出力するパワーオンリセット信
号生成器39と、前記リセットスイッチ13(図3参
照)のON操作された時に電池10の電圧VD を受け、
それに応じて前記積分器31のリセット指令信号を生成
・出力するリセット信号生成回路40と、1ショットパ
ルス発生器38、パワーオンリセット信号生成器39及
びリセット信号生成回路40からのリセット指令信号を
受けて前記アナログスイッチ30,32をON・OFF
制御するアナログスイッチ切替回路41とにより構成さ
れている。
【0058】この場合、1ショットパルス発生器38
は、分周器付発振器37から所定周期(例えば60秒周
期)のパルス信号を受け、これに同期したリセット指令
信号を周期的に生成する。また、アナログスイッチ切替
回路41は、基本的には、1ショットパルス発生器3
8、パワーオンリセット信号生成器39及びリセット信
号生成回路40のいずれかからリセット指令信号を受け
た時に一時的に(例えば3msの間)アナログスイッチ
30をOFFせしめて積分器31への入力を遮断すると
共に、アナログスイッチ32をONせしめて積分器31
の出力をリセットせしめる。尚、アナログスイッチ切替
回路41は、通常時は、アナログスイッチ30,32を
それぞれON状態及びOFF状態とし、また、後述する
OR回路からリセット禁止指令信号(Hレベル信号)が
付与された状態では、1ショットパルス発生器38の前
記リセット指令信号にかかわらず、アナログスイッチ3
0,32をそれぞれON状態及びOFF状態に維持す
る。
【0059】前記表示回路部22は、前記警報用LED
ランプ14〜17をそれぞれ駆動するためのLED駆動
回路42〜45と、各LED駆動回路42〜45による
警報用LEDランプ14〜17への通電を間欠的に行わ
しめるためのパルスを生成するデューティ1/4パルス
生成回路46とを備えている。各LED駆動回路42,
43,44,45には、それぞれ前記各比較器33,3
4,36,35の出力がインバータ回路(レベル反転回
路)47,48,49,50を介して与えられる。そし
て、各LED駆動回路42,43,44,45は、それ
ぞれ前記各比較器33,34,36,35から各インバ
ータ回路47,48,49,50によりレベルを反転さ
せた前記+側本警報信号、+側予備警報信号、−側予備
警報信号及び−側本警報信号が与えられたとき、対応す
る警報用LEDランプ14,15,16,17に通電し
て該警報用LEDランプ14,15,16,17を点灯
せしめる。この場合、各LED駆動回路42〜45は、
デューティ1/4パルス生成回路46から与えられるパ
ルスにより各警報用LEDランプ14,15,16,1
7への通電を間欠的に行うのであるが、その通電周期は
充分に短いものとされており、各警報用LEDランプ1
4,15,16,17は視覚的には、継続的に点灯する
ようになっている。このようにすることで、各警報用L
EDランプ14,15,16,17の点灯時の消費電力
が軽減されて、前記電池10の消耗が抑制される。
【0060】尚、デューティ1/4パルス生成回路46
は、上記のようにLED駆動回路42〜45を作動させ
るためのパルスを前記分周器付発振器37から与えられ
る2種類の周期のパルス信号から生成する。
【0061】また、比較器34,36の前記+側予備警
報信号及び−側予備警報信号のレベル(Lレベル)をそ
れぞれ反転させる前記インバータ回路48,49の出力
は、LED駆動回路43,44だけでなく、OR回路5
1に入力され、同様に、比較器33,35の前記+側本
警報信号及び−側本警報信号のレベル(Lレベル)をそ
れぞれ反転させる前記インバータ回路47,50の出力
は、OR回路52に入力される。この場合、OR回路5
1の出力は、比較器34,36が前記+側予備警報信号
及び−側予備警報信号のいずれかを出力したときに、H
レベルとなり、前記+側予備警報信号及び−側予備警報
信号のいずれも出力されていないときには、Lレベルと
なる。同様に、OR回路52の出力は、比較器33,3
5が前記+側本警報信号及び−側本警報信号のいずれか
を出力したときに、Hレベルとなり、前記+側本警報信
号及び−側本警報信号のいずれも出力されていないとき
には、Lレベルとなる。尚、前記+側予備警報信号及び
−側予備警報信号のいずれかが比較器34,36から出
力されているときのOR回路51のHレベルの出力は、
前記アナログスイッチ切替回路41にリセット禁止信号
として与えられる。
【0062】前記ブザー回路部23は、前記警報用圧電
ブザー9を駆動するための圧電ブザー駆動回路53と、
該駆動回路53の作動に必要な発振信号を生成して該駆
動回路53に付与する発振器54とを備えている。圧電
ブザー駆動回路53には、前記OR回路51,52の出
力が与えられると共に前記分周器付発振器37から例え
ば1秒周期のパルスが与えられ、OR回路51,52か
らHレベルの出力が与えられたときに、警報用圧電ブザ
ー9を駆動して警報音を発音せしめる。この場合、OR
回路51からHレベルの出力が与えられたとき、すなわ
ち、前記比較回路部21から+側予備警報信号又は−側
予備警報信号が出力されているときには、圧電ブザー駆
動回路53は、警報用圧電ブザー9による警報音の発音
を間欠的に行わしめる。また、OR回路52からHレベ
ルの出力が与えられたとき、すなわち、前記比較回路部
21から+側本警報信号又は−側本警報信号が出力され
ているときには、圧電ブザー駆動回路53は、警報用圧
電ブザー9による警報音の発音を継続的に行わしめる。
【0063】尚、圧電ブザー駆動回路53には、前記リ
セット信号生成回路40の出力や、以下に説明する電源
電圧監視回路部24のLED駆動回路の出力も与えら
れ、前記リセットスイッチ13がON操作されたとき
や、電池10の電圧VD が所定電圧よりも低くなったと
きに、警報用圧電ブザー9を駆動して発音せしめる。
【0064】前記電源電圧監視回路部24は、前記電池
10の電圧VD を所定の下限電圧と比較する比較器55
と、前記電源監視用LEDランプ12を駆動するための
LED駆動回路56とを備え、LED駆動回路56に
は、比較器55の出力が与えられると共に、前記分周器
付発振器37から例えば0.25秒周期のパルスが与え
られ、さらに、前記LED駆動回路42〜45と同様に
デューティ1/4パルス生成回路46の出力が与えられ
る。この場合、比較器55は、電池10の電圧VD が所
定の下限電圧を下回ったとき、その旨を示す信号をLE
D駆動回路56に付与し、この時、該LED駆動回路5
6は分周器付発振器37から与えられるパルスの周期及
びデューティ1/4パルス生成回路46の出力に従って
電源監視用LEDランプ12を点滅させる。そして、L
ED駆動回路56は、前記電源スイッチ11(図3参
照)がON状態とされている通常時は電源監視用LED
ランプ12を継続的に点灯させる。
【0065】尚、LED駆動回路56は、電池10の電
圧VD が所定の下限電圧を下回って、電源監視用LED
ランプ12を点滅させるときには、前記警報用圧電ブザ
ー9による警報音の発音を行わせるための信号を圧電ブ
ザー駆動回路53に付与する。
【0066】次に、本実施例の帯電電位測定器Aの作動
を説明する。
【0067】前述のように、本実施例の帯電電位測定器
Aを図示しない測定対象者が自己の衣類のポケット等の
収納部に収容し、前記電源スイッチ11をON操作する
と、前記回路構成部8が起動されると共に、リレースイ
ッチ25が開成される。この時、前記リセット回路部2
0のパワーオンリセット信号生成器39からアナログス
イッチ切替回路41にリセット指令信号が与えられ、該
アナログスイッチ切替回路41は、前記アナログスイッ
チ30をOFFせしめると共にアナログスイッチ32を
ONせしめ、これにより前記積分器31の出力がリセッ
トされる。また、パワーオンリセット信号生成器39の
リセット指令信号は、圧電ブザー駆動回路53にブザー
駆動指令信号として付与され、該圧電ブザー駆動回路5
3は圧電ブザー9を一時的に鳴動せしめる。さらに、前
記電源電圧監視回路部24の比較器55は電池10の電
圧VD を所定の下限電圧と比較し、このとき、電池10
がさほど消耗しておらず、VD >下限電圧であれば、L
ED駆動回路56により、電源監視用LEDランプ12
が点灯状態とされる。
【0068】このような初期動作が行われた後、本実施
例の帯電電位測定器Aを所持した測定対象者の帯電電位
が連続的に測定され、それに応じた警報等が行われる。
【0069】さらに詳細には、まず、測定対象者が帯電
していない状態では、前記並列回路3の抵抗Rs には電
流が流れず、抵抗Rs の電圧Vsは“0”となる。従っ
て、該電圧Vs を増幅する前記増幅回路部18の出力レ
ベルも“0”で、それを入力して積分する前記積分器3
1の出力も基本的には0レベルに維持される。但し、積
分器31はそれを構成するオペアンプ(図示しない)の
オフセット電圧も積分するため、該オフセット電圧の積
分値(これは時間の経過に従って増加していく)が積分
器31から出力される。
【0070】一方、このような作動時において、前記リ
セット回路部20にあっては、分周器付発振器37から
1ショットパルス発生器38に付与される所定周期(本
実施例では60秒)のパルスにより、該1ショットパル
ス発生器38は該所定周期毎にリセット指令信号をアナ
ログスイッチ切替回路41に出力する。このとき、該ア
ナログスイッチ切替回路41は、上記リセット指令信号
を受ける毎に(上記所定周期毎に)、一時的に(数ms
程度)アナログスイッチ30をOFFせしめると共にア
ナログスイッチ32をONせしめ、これにより、積分器
31の出力をリセットせしめる。
【0071】従って、測定対象者が帯電していない状態
では、積分器31の出力は、図5に実線aで示すように
なる。同図5中、Vw1,VW2はそれぞれ前記比較回路部
21で積分器31の出力と比較する基準低レベル(本実
施例では0.08V)及び基準高レベル(本実施例では
0.5V)であり、Tは1ショットパルス発生器38の
リセット指令信号の周期(本実施例では60秒、以下、
リセット周期という)である。そして、本実施例におい
て、積分器31がリセットされるリセット周期T内にお
ける前記オフセット電圧の積分値は、高々4.2mV程
度であり、前記基準低レベルVW1や基準高レベルVW2に
較べて充分に小さい。
【0072】尚、上記のように測定対象者が帯電してい
ない状態で、リセット周期T内で積分器31から出力さ
れるオフセット電圧の積分値は、前記基準低レベルVW1
や基準高レベルVW2よりも小さいため、比較回路部21
から前記各警報信号が出力されることはなく、従って、
警報用LEDランプ14〜17の点灯や圧電ブザー9の
発音は行われない。
【0073】次に、帯電電位測定器Aが上記のように作
動している状態で、測定対象者が例えば前記基準低レベ
ルVW1(0.08V)に相当する大きさの帯電電位(8
0V)よりも大きな帯電電位でもって帯電し、且つ前記
基準高レベルVW2(0.5V)に相当する大きさの帯電
電位(500V)よりも小さな帯電電位でもって帯電す
ると、積分器31の出力は、例えば図5の実線bで示す
ようになり、前記リセット周期T内の途中時点で基準低
レベルVW1を越え、最終的には、ほぼ測定対象者の帯電
電位に相当するレベルに到達する。
【0074】この場合、積分器31の出力が基準低レベ
ルVW1を越えると、比較回路部21の比較器34又は3
6から+側予備警報信号(帯電電位が+側の場合)又は
−側予備警報信号(帯電電位が−側の場合)が出力され
る。この時、表示回路部22のLED駆動回路43又は
44に予備警報信号がインバータ回路48又は49を介
して付与されるため、該LED駆動回路43又は44は
警報用LED15又は16を前述のように点灯させる。
【0075】また、この時、インバータ回路48,49
の出力が入力される前記OR回路51の出力レベルがH
レベルとなり、それが圧電ブザー9の駆動指令信号とし
て圧電ブザー駆動回路53に付与される。このため、該
圧電ブザー駆動回路53は、圧電ブザー9を鳴動させ
る。この場合、圧電ブザー9の鳴動は間欠的に行われ
る。
【0076】さらに、OR回路51から出力されるHレ
ベルの信号は、前記アナログスイッチ切替回路41にリ
セット禁止信号として付与され、この場合には、該アナ
ログ切替スイッチ回路41は、1ショットパルス発生器
38から前記リセット周期T毎に付与されるリセット指
令信号にかかわらず、前述したような積分器31の出力
のリセットを行わない。従って、積分器31の出力が、
測定対象者の帯電により前記基準低レベルVw1を越えた
後には、測定対象者の帯電状態がそのまま継続している
限り、ほぼ定常的に測定対象者の帯電電位に相当するレ
ベルで継続し、前述のような警報用LED15又は16
の点灯と圧電ブザー9の鳴動が継続する。これにより、
測定対象者に警報(以下、この場合の警報を予備警報と
いう)がなされ、測定対象者は自身があまり好ましくな
い帯電電位に帯電していることを認識する。また、積分
器31の出力は、測定対象者が帯電する前の段階で前記
リセット周期Tでもって周期的にリセットされているの
で、測定対象者の帯電直後に積分器31の出力中に含ま
れる前記オフセット電圧の積分値は充分に小さなレベル
となっている。従って、警報用LED15又は16の点
灯や圧電ブザー9の鳴動が行われる際の積分器31の出
力は、精度よく測定対象者の帯電電位を示すものとなっ
ており、測定対象者が前記基準低レベルVw1に相当する
帯電電位で帯電したときに警報用LED15又は16の
点灯や圧電ブザー9の間欠的な鳴動による予備警報を適
正に行うことができる。尚、上記のような測定対象者の
帯電の発生時点が例えば前記リセット周期Tの終了近く
の時点で生じた場合等、積分器31の出力が前記基準低
レベルVw1に達する前に積分器31がリセットされてし
まう場合もあるが、このような場合については後述す
る。
【0077】尚、積分器31の出力が前記基準低レベル
Vw1を越えた状態では、該積分器31はリセットされな
いので、測定対象者の帯電状態が一定の帯電電位でその
まま継続していると、前記オフセット電圧が継続的に積
分されるため、積分器31の出力が継続的に徐々に増加
していく。但し、一般に、測定対象者が歩行や作業等の
動作を停止すると、該測定対象者に帯電した電荷は、自
己の履物や床等を介して自然放電して自己の帯電電位は
低下していき、最終的には帯電が解消する。従って、前
述したように警報用LED15又は16の点灯や圧電ブ
ザー9の鳴動による予備警報がなされたときに、測定対
象者が動作を中止し、あるいは、自己を強制的にアース
すれば、測定対象者の帯電電位の減少により、積分器3
1の出力も低下する。このため、積分器31の出力は基
準低レベルVw1を下回って再びリセットされるようにな
り、以後の測定対象者の帯電電位の測定を継続すること
ができる。
【0078】次に、測定対象者が例えば前記基準高レベ
ルVW2(0.5V)に相当する大きさの帯電電位(50
0V)よりも大きな帯電電位でもって帯電すると、積分
器31の出力は、例えば図5の実線cで示すようにな
り、前記リセット周期T内の途中時点で基準低レベルV
W1及び基準高レベルVw2を順次越え、最終的には、ほぼ
測定対象者の帯電電位に相当するレベルに到達する。
【0079】この場合、まず、積分器31の出力が基準
低レベルVW1を越えたときに、前述したように警報用L
ED15又は16の点灯や圧電ブザー9の鳴動による警
報がなされる。また、前記OR回路51からアナログス
イッチ切替回路41にHレベルのリセット禁止指令信号
が付与されることにより、積分器31の周期的なリセッ
トが停止される。
【0080】次いで、積分器31の出力が基準高レベル
Vw2を越えたときに、比較回路部21の比較器33又は
35から+側本警報信号(帯電電位が+側の場合)又は
−側本警報信号(帯電電位が−側の場合)が出力され
る。この時、表示回路部22のLED駆動回路42又は
45に本警報信号がインバータ回路47又は50を介し
て付与されるため、該LED駆動回路42又は45は警
報用LED14又は17を前述のように点灯させる。
【0081】また、この時、インバータ回路47,50
の出力が入力される前記OR回路52の出力レベルがH
レベルとなり、それが圧電ブザー9の駆動指令信号とし
て圧電ブザー駆動回路53に付与される。このため、該
圧電ブザー駆動回路53は、圧電ブザー9を連続的に鳴
動させる。
【0082】尚、OR回路51の出力はHレベルに維持
されるので、積分器31の周期的なリセットの中止は継
続する。
【0083】従って、積分器31の出力が、測定対象者
の帯電により前記基準高レベルVw2を越えた後には、測
定対象者の帯電状態がそのまま継続している限り、ほぼ
定常的に測定対象者の帯電電位に相当するレベルで継続
し、前述のような警報用LED14又は17の点灯と圧
電ブザー9の鳴動が継続する。これにより、測定対象者
に警報(以下、この場合の警報を本警報という)がなさ
れ、測定対象者は自身が除電を行うべき帯電電位に帯電
していることを認識する。また、この場合においても、
前記予備警報の場合と同様に、積分器31の出力は、測
定対象者が帯電する前の段階で前記リセット周期Tでも
って周期的にリセットされているので、前記本警報が行
われる際の積分器31の出力は、精度よく測定対象者の
帯電電位を示すものとなっており、測定対象者が前記基
準高レベルVw2に相当する帯電電位で帯電したときに前
記本警報を適正に行うことができる。
【0084】尚、積分器31の出力が前記基準低レベル
Vw1及び基準高レベルVw2を越えた状態では、該積分器
31はリセットされないので、前述の予備警報の場合と
同様に、積分器31の出力がオフセット電圧の積分によ
り継続的に徐々に増加していくものの、上記のように本
警報がなされた場合には、測定対象者の除電を行うべき
状態であるので、測定対象者は例えば自己を強制的にア
ースして除電する。そして、このように除電を行えば、
前述の予備警報の場合と同様に、積分器31の出力は基
準低レベルVw1を下回って再びリセットされるようにな
り、以後の測定対象者の帯電電位の測定を継続すること
ができる。この場合、前記リセットスイッチ13を操作
してもよく、該リセットスイッチ13を操作したときに
は、前記リセット信号生成回路40からアナログスイッ
チ切替回路41に付与されるリセット指令信号により、
該アナログスイッチ切替回路41が積分器31をリセッ
トせしめる。
【0085】ところで、本実施例の帯電電位測定器Aに
あっては、仮に測定対象者の帯電電位が継続的に緩やか
に上昇していき、その帯電電位に応じた積分器31の出
力(ここでは、オフセット電圧の積分値を除いたものと
する)が、例えば図5に仮想線dで示すように、前記リ
セット周期T内では前記基準低レベルVw1に到達しない
ような上昇度合いでもって緩やかに上昇していくとする
と、積分器31の出力が基準低レベルVw1に達する前に
積分器31の出力がリセットされるので、測定対象者の
帯電電位に応じた前記予備警報や本警報を行うことがで
きない虞れがある。尚、積分器31のリセット後の次の
リセット周期T内で測定対象者の帯電電位が大きく上昇
すれば、予備警報あるいは本警報を行うことはできる。
【0086】また、図5の前記実線b,cで示したよう
な測定対象者の帯電の場合であっても、測定対象者の帯
電の発生時点が前記リセット周期Tの終了近くの時点で
あるような場合には、積分器31の出力が基準低レベル
Vw1に到達する前に積分器31がリセットされてしまう
場合もある。このような場合において、実線cで示した
ような測定対象者の帯電の場合、すなわち、基準高レベ
ルVw2に相当する帯電電位よりも大きく帯電した場合に
は、積分器31の出力が上昇する途中で該積分器31が
リセットされても、その後の次のリセット周期T内にお
いて積分器31の出力は少なくとも基準低レベルVw1以
上には上昇して予備警報を行うことができ、また、測定
対象者の帯電電位が充分に大きければ、積分器31の出
力はさらに基準高レベルVw2をも越えて本警報を行うこ
とができる。従って、実用上、さほど支障はない。一
方、基準低レベルVw1に相当する帯電電位よりも若干大
きな帯電電位でもって帯電した場合(図5の実線bで示
すような場合)には、積分器31の出力が上昇する途中
で該積分器31がリセットされると、次のリセット周期
T内で積分器31の出力が基準低レベルVw1に到達でき
ずに、前記図5の仮想線dの場合と同様に、予備警報が
行われない事態が生じる虞れがある。
【0087】しかるに、一般に、測定対象者の帯電電位
が長い時間にわたって継続的に上昇していくことはほと
んどない。すなわち、一般に、測定対象者の帯電は、歩
行や作業等の動作時の摩擦現象等によって生じるもので
あり、測定対象者が動作を中止して停止すれば、測定対
象者に帯電した電荷は履物や床等を介して放電する。そ
して、その放電時間は一般には数十秒程度である。
【0088】また、測定対象者の履物や床等が極めて絶
縁性の高いものである場合には、一般に、測定対象者の
帯電は急速に進行し、従って、比較的短時間で積分器3
1の出力が基準低レベルVw1や基準高レベルVw2を越え
るようなレベルに上昇していく。
【0089】従って、前記リセット周期Tをオフセット
電圧の積分を考慮しつつ比較的長い時間に設定しておけ
ば、測定対象者の帯電電位が基準低レベルVw1や基準高
レベルVw2に相当するレベルを越える電位に帯電したと
きには、ほぼ確実に積分器31の出力がリセット周期T
内で基準低レベルVw1や基準高レベルVw2を越えて前記
予備警報や本警報が発せられる。
【0090】また、仮に図5の仮想線dで示したような
上昇度合いでもって測定対象者の帯電電位に応じた積分
器31の出力が上昇していく場合があるとしても、測定
対象者の帯電電位が少なくとも前記基準高レベルVw2に
相当する電位に達する前に測定対象者が動作を停止し、
あるいは自己をアースするようにすれば、実用上支障は
ない。このことは、図5の実線b,cで示すような測定
対象者の帯電の場合に、前述したように積分器31の出
力が上昇する途中で予備警報が行われる前に積分器31
がリセットされるような場合においても同様である。
【0091】この場合、前記予備警報が発せられないま
ま測定対象者の帯電電位が基準高レベルVw2に相当する
電位に達するまでの時間は、帯電電位に応じた積分器3
1の出力が前記リセット周期T内で前記基準低レベルV
w1よりも僅かに小さなレベルまで上昇するような場合に
最も短くなり、その時間を図5に示すようにTx とする
と、Tx ≒(Vw2/Vw1)・Tであり、本実施例では、
その時間Tx は約6分となる。従って、約6分おき毎に
測定対象者が動作を停止し、あるいは自己をアースする
ようにすれば、確実に測定対象者の帯電電位が前記本警
報を発すべき基準高レベルVw2に相当する電位に達する
前に該測定対象者の帯電電位が低下する。これにより、
測定対象者の帯電電位が前記本警報を発すべき基準高レ
ベルVw2に相当する電位に達した状態で該本警報が発せ
られないような事態を確実に回避することができる。ま
た、測定対象者の帯電電位が低下すれば、以後の測定対
象者の帯電電位の測定を前述したような積分器31の周
期的なリセットを行いつつ継続して行うことができる。
【0092】このように本実施例の帯電電位測定器Aに
よれば、測定対象者の帯電電位を積分器31の出力によ
り連続的に把握しつつ該帯電電位に応じた予備警報や本
警報を適正に行うことができる。
【0093】尚、本実施例の帯電電位測定器Aにあって
は、その作動中に前記電池10の電圧VD が電源電圧監
視回路部24の比較器55により所定の下限レベルと比
較されており、該電圧VD が下限レベルを下回ると、比
較器55の出力信号に応じてLED駆動回路56が電源
監視用LEDランプ12を点灯状態から点滅させる。さ
らに、この時、圧電ブザー駆動回路53は、LED駆動
回路56から与えられる指令信号に応じて、圧電ブザー
9を鳴動させる。これにより、電池10の交換の必要性
が測定対象者に報知される。
【0094】尚、以上説明した実施例において、測定対
象者の帯電電位の値そのものを積分器31の出力に基づ
き適宜の表示器に表示させるようにすることも可能であ
ることはもちろんである。
【0095】また、本実施例では、並列回路3の抵抗R
s の電圧Vs を積分するようにしたが、抵抗Rs の流れ
る電流を適宜の電流センサを用いて検出し、それを積分
することにより測定対象の帯電電位を把握するようにし
てもよい。
【0096】また、本実施例では、測定対象を人体とし
て帯電電位を測定するものを示したが、本発明はこれに
限定されるものではなく、種々の帯電物の帯電電位を測
定することも可能である。この場合には、測定対象物に
対向配置する第1導体に抵抗及びコンデンサから成る並
列回路を介して接続した第2導体と大地等の基準電位部
との間の静電容量が一定値となるように測定器を構成す
ると共に、並列回路の抵抗の電圧を前記実施例と同様に
積分器を用いて積分することにより、その積分値から測
定対象物の帯電電位を把握することができる。
【0097】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
によれば、測定対象に対向配置する第1導体と外界に略
一定の静電容量を形成するように配置する第2導体とを
互いに略絶縁した状態で抵抗及びコンデンサから成る並
列回路を介して接続し、測定対象の帯電に際して並列回
路の抵抗を流れる電流又は該抵抗の電圧を積分手段によ
り積分し、その積分値により測定対象の帯電電位を把握
するようにしたことによって、測定器の接地を必要とせ
ずに、人体等の測定対象等の帯電電位を測定することが
できる。しかも測定者が測定器を所持しつつ自己の帯電
電位を検出・把握する場合にも、測定者が測定器を継続
的に所持しつつ自己の帯電電位を連続的に測定すること
ができる。従って、簡易で利便性に優れた帯電電位測定
器を提供することができる。
【0098】そして、前記積分手段により得られる積分
値が所定値を越えたときに警報手段により警報を発する
ようにしたことによって、本発明の帯電電位測定器を例
えば半導体製造ライン等において使用した場合に、測定
対象の過剰な帯電を前記の警報によって容易に把握する
ことができ、その警報に応じた測定対象の接地等の適宜
の処置を的確に施すことができる。
【0099】また、前記積分手段により得られる積分値
が所定値以下の状態で、該積分値をリセット手段により
周期的にリセットするようにしたことによって、該積分
手段をオペアンプを用いて構成した場合に、該オペアン
プのオフセット電圧を該積分手段により積分してなる積
分値を常時、充分に小さなレベルに抑えることができ、
それにより測定対象の帯電時に該積分手段の積分値から
測定対象の帯電電位を精度よく把握することができる。
【0100】また、本発明の帯電電位測定器の筐体は互
いに絶縁体により固定した前記第1導体及び第2導体を
含めて構成され、その筐体を測定対象としての人体の衣
類のポケット等の収納部に収容可能に形成したことによ
って、測定対象者が衣類のポケット等の収納部に帯電電
位測定器を収容するだけで、該帯電電位測定器を携帯し
つつ、しかも移動や作業を行いつつ、自己の帯電電位を
連続的に支障なく把握することができる。
【0101】従って、本発明によれば、簡易で利便性に
優れた帯電電位測定器を提供することができ、特に、半
導体製造ライン等において、移動や作業を行っている人
が自己帯電電位を測定する場合に最適な帯電電位測定器
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の帯電電位測定器の作動原理を説明する
ための電気的構成を示す模式図。
【図2】図1の模式図の電気的等価回路を示す回路図。
【図3】本発明の帯電電位測定器の一実施例の外観斜視
図。
【図4】図3の帯電電位測定器の要部の回路構成を示す
ブロック図。
【図5】図3の帯電電位測定器の作動を説明するための
線図。
【符号の説明】
1…第1導体、2…第2導体、3…並列回路、4…筐
体、7…絶縁体、Cs …コンデンサ、Rs …抵抗、19
…積分手段、26…帯電電位把握手段、27…警報手
段、20…リセット手段。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】帯電電位の測定対象に対向配置される第1
    導体と、該第1導体に接続された抵抗及びコンデンサか
    ら成る並列回路と、前記測定対象及び第1導体から略絶
    縁して設けられると共に前記並列回路を介して前記第1
    導体に接続され、測定時に外界との間に略一定の静電容
    量を形成する位置に配置される第2導体と、前記第1導
    体を前記測定対象に対向配置したとき、前記並列回路の
    抵抗を流れる電流又は該抵抗の電圧を積分する積分手段
    と、該積分手段により得られた積分値を前記測定対象の
    帯電電位に比例する量として該積分値により前記測定対
    象の帯電電位を把握する帯電電位把握手段とを備えたこ
    とを特徴とする帯電電位測定器。
  2. 【請求項2】前記帯電電位把握手段は、前記測定対象の
    帯電電位を示す前記積分手段の積分値が所定値を越えた
    とき、警報を発する警報手段を備えることを特徴とする
    請求項1記載の帯電電位測定器。
  3. 【請求項3】前記積分手段により得られる積分値が所定
    値以下の状態で該積分値を周期的にリセットするリセッ
    ト手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の
    帯電電位測定器。
  4. 【請求項4】前記測定対象は人体であり、前記第1導体
    及び第2導体は絶縁体を介して互いに固定されると共
    に、前記並列回路、積分手段及び帯電電位把握手段を内
    部に収容する筐体がその一部に前記第1導体及び第2導
    体を含めて形成され、該筐体は衣類の収納部に前記第1
    導体を人体側に向け、且つ第2導体を人体から離間する
    側に向けて収容可能に形成されていることを特徴とする
    請求項1乃至3のいずれかに記載の帯電電位測定器。
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