JPH08304741A - 回折光学素子を含む光学系 - Google Patents

回折光学素子を含む光学系

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JPH08304741A
JPH08304741A JP7110608A JP11060895A JPH08304741A JP H08304741 A JPH08304741 A JP H08304741A JP 7110608 A JP7110608 A JP 7110608A JP 11060895 A JP11060895 A JP 11060895A JP H08304741 A JPH08304741 A JP H08304741A
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Tetsuya Ishii
哲也 石井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の波長、あるいは帯域光を用いる場合の
回折効率の波長依存に伴う光学系の性能低下を低減し
て、不要次数光によるフレアーやゴーストの発生を防止
した回折光学素子を含む光学系を提供する。 【構成】 少なくとも回折光学素子72を有し、所定の
波長幅を持つ光による物体の像を形成する光学系70に
おいて、回折光学素子72の射出側に、所定の次数の回
折光を選択的に透過し、その次数以外の回折光を減衰さ
せる回折光選択素子30を設けて、不要次数光を低減す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複数の波長で使用す
る回折光学素子を含む光学系に関するものである。
【0002】
【従来の技術】集光作用を有するように構成した回折光
学素子(回折レンズ)は、以下に示すように、従来から
ある屈折レンズには無い特長を有することが知られてい
る。 非球面波を容易に生成することができるので、収差
補正上効果的である。 実質的に厚みを持たないので、設計の自由度が高
く、コンパクトな光学系を実現することができる。 屈折レンズでいうアッベ数に相当する量が、回折レ
ンズでは負の値となるので、屈折素子と組み合わせるこ
とにより、効果的に色収差を補正することができる。
【0003】このような回折レンズの特長を利用して、
光学系の性能を向上させることに関しては、例えば、Bi
nary Optics Technology;The Theory and Design of Mu
lti-Level Diffractive Optical Element,Gary J.Swans
on,Technical Report 854,MIT Lincoln Laboratory,Aug
ust 1989. に詳しく記述されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、回折
光学素子には、従来の屈折素子にはない多くの有用な特
長があるが、他方では、その回折効率が波長に依存する
ために、レンズ素子として用いる場合には、複数の回折
光(複数の焦点)が存在し、好ましくない。そこで、回
折レンズにおいては、一般に、図8に示すように、使用
する波長で透明な基材10に、断面形状を鋸歯波状とし
た、すなわちブレーズ化したレリーフパターン20を形
成して、特定次数の回折光にエネルギーを集中させるよ
うにしている。
【0005】しかしながら、図8に示すように、断面形
状を鋸歯波状に加工すると、その溝深さによってエネル
ギーを最大限に集中できる波長が異なるため、波長幅を
有する帯域光のエネルギーを特定次数の回折光に集中さ
せることができなくなる。このような現象は、例えば、
レーザのような単色光源を用いる場合には問題とならな
いが、カメラのように白色光を利用する光学系において
は、特定の波長の光で回折効率を最適化すると、その他
の波長での回折効率が低下してしまうという問題があ
る。
【0006】図9は、図8に示した断面形状を有する回
折光学素子において、基材10としてBK7を用い、レ
リーフパターン20を、波長λ=510nmにおいて1
次回折効率が100%となるような溝深さで形成した場
合の1次回折効率の波長依存特性を示すものである。図
9から明らかなように、一般に可視波長領域と見なせる
λ=400nmからλ=700nmにおいて、回折効率
は、最適化された波長λ=510nmから離れるに従っ
て減少し、特に、短波長領域での低下が著しいことがわ
かる。
【0007】さらに、この種の問題は、単に分光透過率
か低下するといった問題にとどまらない。すなわち、溝
深さが最適化されていない波長においては、所望の次数
の回折効率が100%にならないだけでなく、例えば、
図10に示すように、不要次数の回折光を生成すること
になる。
【0008】図10は、図9に示した1次回折効率の波
長依存特性を有するブレーズ化された回折光学素子につ
いて、1次回折光の前後の0次光および2次光の不要次
数光を示し、図11は、それらの不要次数光の回折効率
の波長依存特性を示す。図11から明らかなように、1
次回折効率が低下すると、最適化波長よりも短波長側で
は2次回折効率が増加し、また、最適化波長よりも長波
長側では0次回折効率が増加する。特に、短波長領域で
の2次回折光の増加が著しい。
【0009】このように不要次数光が発生すると、帯域
光を用いる光学系、例えば、白色光を用いる結像光学系
では、フレアーやゴーストが生じて光学系の性能が低下
するという問題がある。
【0010】この発明は、上述した従来の問題点に着目
してなされたもので、複数の波長、あるいは帯域光を用
いる場合の回折効率の波長依存に伴う光学系の性能低下
を低減して、不要次数光によるフレアーやゴーストの発
生を有効に防止し得るよう適切に構成した回折光学素子
を含む光学系を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明は、少なくとも回折光学素子を有し、所定
の波長幅を持つ光による物体の像を形成する光学系にお
いて、前記回折光学素子の射出側に、所定の次数の回折
光を選択的に透過し、その次数以外の回折光を減衰させ
る回折光選択素子を設けたことを特徴とするものであ
る。
【0012】前記回折光選択素子は、所定の大きさの開
口数より大きな開口数を持つ光束を制限するNA制限部
材をもって構成するのが、所定の立体角よりも外側から
入射する光を遮光して、選択的に不要次数光を低減する
点で好ましい。
【0013】前記回折光学素子を含む光学系は、さらに
屈折光学素子を有し、かつ前記回折光学素子はブレーズ
化された回折レンズからなり、該回折光学素子と前記屈
折光学素子との屈折力の符号を同じとするのが、2次の
回折光を効果的に遮る点で好ましい。
【0014】
【作用】図10から明らかなように、不要次数光による
問題は、所望の回折光と不要次数光との回折角の違いに
よって引き起こされる。具体的には、結像光学系に含ま
れる回折レンズに複数の回折光が発生すると、一般に、
それぞれの回折光に対応した複数の像が生成され、これ
がスポットフレアあるいはゴーストといった問題を引き
起こすことになる。したがって、このような問題を解決
するには、所望の回折光と不要次数光との回折角の違い
に着目して、不要次数光を効率良く遮光するのが効果的
である。
【0015】以上の点を考慮して、この発明では、回折
光学素子の射出側に、所定の次数の回折光を選択的に透
過し、その次数以外の回折光を減衰させる回折光選択素
子、例えば、所定の大きさの開口数より大きな開口数を
持つ光束を制限するNA制限部材を設ける。
【0016】図1は、NA制限部材の作用を説明するた
めの図である。NA制限部材30は、特定の入射角の範
囲を外れる光線を吸収する遮光層31と、特定の入射角
の範囲の光線を選択的に透過する透過層32とを交互に
積層して構成し、これにより所望の回折光束40を選択
的に透過させて像面に集束して目的とする物体の像を形
成するようにする。ここで、NA制限部材30の入射N
Aは、例えば、所望の回折光束40の射出側NAとほぼ
等しくする。このようにすれば、NA制限部材30に入
射する所望の回折光束40は、ほぼ完全に透過層32を
通過して光束41として出射されるので、この光束41
により像面に目的とする物体の像を形成することが可能
となる。
【0017】これに対して不要次数の回折光束は、一般
に所望の回折光束とは異なるNAおよび異なる入射角を
有するので、NA制限部材30に入射した不要次数の回
折光束は、遮光層31で吸収され、その一部しか通過す
ることができなくなる。例えば、図1において、所望の
回折光束40の射出側NAより大きなNAを有する不要
次数の回折光束50は、NA制限部材30の遮光層31
によって周辺部52が蹴られるため、NA制限部材30
を通過するのはその一部の光束51となる。
【0018】このように、この発明では、NA制限部材
30により、特定の立体角よりも外側から入射する光が
遮られ、選択的に不要次数光が低減されるので、スポッ
トフレアやゴーストの発生を有効に防止することが可能
となる。なお、図1に示したNA制限部材30のような
構造を有する光学素子は、通常、ルーバーと呼ばれてい
る(以後、このような構造の素子をルーバーと呼ぶこと
にする)が、NAを制限する部材としては、その他にも
ファイバープレートや視野選択ガラス等が知られてい
る。
【0019】ところで、最適化波長(所望次数の回折効
率が最大となる波長)を、使用する波長帯域の中間付近
に設定すると、所望次数の両側に不要次数光が現れる。
例えば、図11に示したように、中心波長510nmで
1次回折効率が100%となるような溝構造を有する回
折レンズ(ブレーズ化した回折レンズ)の場合には、周
辺の波長領域において0次回折光か、または2次回折光
が不要次数光として増加する。
【0020】このように、所望次数の両側に現れる回折
光(不要次数光)は、その回折効率と波長との関係にお
いて同等ではなく、図11に示したように凸凹、例え
ば、所望次数が1次である場合には、短波長側で2次光
が急激に増加する性質をもつ。このような性質は、実際
に製作した回折レンズの最適波長の微妙なずれ等によっ
て、特に短波長領域で急速に不要次数光が増加すること
を意味する。つまり、上述した0次光および2次光のど
ちらか一方をより効率よく低減するとすれば、短波長側
で大きな強度を有する2次光を低減する方が、光学系の
性能低下を低減する上では望ましい。
【0021】この発明では、例えば、上述したように、
NA制限部材30の位置で特定の立体角より外側から入
射する光を遮るというものであるから、2次の回折光を
効果的に遮るためには、2次回折光が1次回折光より大
きく曲げられるように光学系全体を構成すればよい。
【0022】ここで、回折レンズ単独の作用について注
目すると、2次回折光は1次回折光の2倍のパワーを付
与されているから、回折レンズを単体で使用する場合に
は、常に上記要請が満足されることになる。これに対
し、回折レンズを屈折系と組み合わせて使用する場合に
は、回折レンズと屈折系のパワーとの和を考える必要が
ある。つまり、光学系全体で2次回折光のパワーを、1
次回折光のパワーより大きくして、上記要請を満たすに
は、回折レンズのパワーと屈折系のパワーとが打ち消し
合わないようにすればよい。すなわち、屈折系のパワー
(屈折力)と回折レンズのパワー(屈折力)とを同符号
として、2次の回折光を効果的に遮ることが、光学系の
性能を安定させる上で好都合である。
【0023】
【実施例】図2は、この発明の第1実施例を示すもので
ある。この実施例は、撮像装置の要部の構成を示すもの
で、回折レンズを含む結像光学系70の結像位置に撮像
素子60を配置し、さらにこの撮像素子60に実質的に
接して、回折光選択素子として機能するルーバー30を
配置したものである。結像光学系70は、正の屈折力を
有する屈折レンズ71と、正の屈折力を有する回折レン
ズ72とを有し、回折レンズ72は、使用する波長帯域
の中間付近の波長で、1次回折効率が最大となるように
ブレーズ化されている。このような屈折レンズ71と回
折レンズ72との組み合わせは、上述したように、屈折
レンズ71でいうアッベ数に相当する量が、回折レンズ
72では負の値となるので、色収差を補正する上で、実
用的である。
【0024】図3は、図2に示すルーバー30の構成を
示すものである。このルーバー30は、遮光層31と透
過層32とがなす周期構造を、光軸からの距離に応じて
違えてある。具体的には、遮光層31と光軸とのなく角
度が、その領域を透過する主光線が光軸となす角度と概
ね一致した構造を有する。すなわち、光軸近傍の領域A
においては、遮光層31が光軸と概ね平行な構造を有
し、光軸から離れた領域Bでは、遮光層31がその領域
を通過する主光線と概ね平行となるように、光軸に対し
て傾いた構造を有する。
【0025】この実施例によれば、回折レンズ72の後
ろ側にルーバー30を配置しているので、回折レンズ7
2で発生した不要次数光はルーバー30で低減される。
したがって、スポットフレアやゴーストの発生を有効に
防止することができる。また、結像光学系70において
は、屈折レンズ71と回折レンズ72がともに正の屈折
力を有するので、不要次数光の中でも波長の短い成分を
効果的に低減することができる。したがって、例えば、
製造誤差によって回折レンズ72の溝深さが変動して
も、その影響を比較的小さく抑えることができるので、
安定した映像を得ることができる。
【0026】さらに、ルーバー30は、遮光層31の方
向が、その領域を透過する主光線方向と概ね一致し、か
つ撮像素子60に実質的に接して結像面近傍に配置され
ているので、像高によって光線と光軸とのなす角の範囲
が変化しても、各像高(各像点)ごとの光束を分離で
き、それらの光束ごとに最適なフィルター効果が得られ
る。したがって、所望次数の光束を効率よく透過させつ
つ、不要次数光を効果的に低減することができる。
【0027】図4は、この発明の第2実施例を示すもの
である。この実施例は、撮像装置の要部の構成を示すも
ので、回折レンズを含む結像光学系70は、回折レンズ
の作用により色収差等を良好に補正するよう構成すると
共に、像側の主光線が全て光軸と平行となる像側テレセ
ントリックに構成する。この結像光学系70の像側に
は、光ファイバーの束ねた構造を有するファイバープレ
ート33を、その入射側端面を結像光学系70の像面に
一致させて配置すると共に、このファイバープレート3
3の射出側端面に接して撮像素子60を配置する。
【0028】この実施例では、結像光学系70を像側テ
レセントリックに構成したので、所望次数の回折光と光
軸とのなす角の範囲がおおむね像高に依存しなくなる。
したがって、回折光選択素子の入射側NAは全面一様で
良いので、ファイバープレート33として、一般に市販
されているものを好適に使用でき、これにより不要次数
光を効果的に低減することができる。
【0029】なお、この実施例のように、結像光学系7
0を像側テレセントリックに構成すれば、所望次数の回
折光と光軸とのなす角の範囲が、光学系の最終面から像
面の間の任意の位置においてほぼ一定となるので、この
範囲に回折光選択素子を配置して不要次数光を低減する
こともできる。ただし、このように回折光選択素子を像
面位置近傍以外に配置する場合には、例えば、ルーバー
のように波面を保存する素子を用いる。
【0030】また、図4に示すように、ファイバープレ
ート33を、その入射側端面を結像光学系70の像面に
一致させて配置する場合には、ファイバープレート33
の射出側端面は、実質的に焦点板として機能するので、
撮像素子60を取り除き、ファイバープレート33の後
ろ側に接眼レンズを配置して、実像ファインダー光学系
として利用することもできる。
【0031】図5は、この発明の第3実施例を示すもの
である。この実施例は、液晶プロジェクターを示すもの
で、回折レンズを含む投影光学系90は、回折レンズの
作用により色収差等を良好に補正するよう構成すると共
に、液晶ディスプレイ61に表示された画像をスクリー
ン80に投影するよう構成する。液晶ディスプレ61
は、光源75、コンデンサレンズ74および減衰フィル
タ73を有する照明系76により照明する。ここで、減
衰フィルタ73は、短波長領域において相対的に高い透
過率を有するように構成する。また、スクリーン80
は、光拡散手段81と、その投影光学系90側の面に実
質的に接するルーバー30とをもって構成する。なお、
投影光学系90が内包する回折レンズ(図示せず)は、
正の屈折力を有し、かつ、使用する波長帯域(可視波長
帯域)の中心より長波長側で、回折効率が最大となるよ
うに最適化する。
【0032】この実施例によれば、回折レンズを含む投
影光学系90の後ろ側にルーバー30を配置したので、
回折レンズで発生した不要次数光をルーバー30で有効
に低減することができ、したがってスポットフレアやゴ
ーストの発生を有効に防止することができる。また、ル
ーバー30の後方に光拡散手段81を配置したので、N
Aが制限された観察側(投影光学系90の反対側)で、
十分な視野角を確保することができる。
【0033】さらに、回折レンズ72は、正の屈折力を
有し、投影光学系全体でも正の屈折力を有するので、不
要次数光のなかでも波長の短い成分を効果的に低減する
ことができる。したがって、例えば、製造誤差で回折レ
ンズの溝深さが変動しても、その影響を比較的小さく抑
えることができ、安定した映像を提供することができ
る。
【0034】また、回折効率を最大とする最適化波長
を、長波長側にシフトさせたので、長波長側の不要次数
光を原理的に低く抑えることができ、しかも短波長側の
不要次数光は、ルーバー30により効果的に低減するこ
とができるので、全体としての不要次数光をさらに低減
することができる。さらにまた、最適化波長を長波長側
にシフトしたことにより、短波長側で相対的に高い透過
率を有する減衰フィルタ73によって、短波長側の光量
低下を補うことができ、全体としての色バランスを良好
に保つことができる。
【0035】なお、この実施例では、投影光学系90が
内包する回折レンズに正の屈折力を持たせるようにした
が、負の屈折力を持たせるよう構成することもできる。
ただし、この場合には、所望次数の回折効率が最大とな
る波長(最適化波長)を、使用する波長帯域の短波長側
にシフトさせることが望ましい。
【0036】このような構成によれば、短波長側の不要
次数光は原理的に低く抑えられ、また、長波長側の不要
次数光はルーバー30で効果的に低減されるので、全帯
域光について不要次数光を効果的に低減することができ
る。また、回折効率の波長依存は長波長側で相対的に緩
やかであるから、このように最適化波長を短波長側にシ
フトさせても、所望次数の回折効率が極端に低下するこ
とはない。したがって、所望次数光の波長分布に極端な
アンバランスを生じさせることなく、不要次数光による
フレアー等を効果的に低減することができる。
【0037】図6は、この発明の第4実施例を示すもの
である。この実施例は、リレー光学系を示すもので、第
1レンズ群91は物体92の中間像93を形成し、第2
レンズ群94はさらに最終像95を形成する。第1レン
ズ群91は、回折レンズ(図示せず)を含み、この回折
レンズの作用によって色収差等を良好に補正するよう構
成する。この実施例では、第1レンズ群91によって形
成される中間像93の近傍にルーバー30を配置する。
【0038】この実施例において、第1レンズ群91に
含まれる回折レンズで発生した不要次数光は、中間像9
3が形成される近傍に配置したルーバー30によって有
効に低減されるので、最終像95が形成される像面にお
けるフレアー等の発生を有効に防止することができる。
【0039】図7は、この発明の第5実施例を示すもの
である。この実施例は、顕微鏡光学系を示すもので、対
物レンズ群96は物体97の中間像98を形成し、接眼
レンズ群99はさらに中間像98の虚像100を形成す
る。対物レンズ群96は、回折レンズ(図示せず)を含
み、この回折レンズの作用によって色収差等を良好に補
正するようにする。この実施例では、対物レンズ群96
によって形成される中間像98の近傍にルーバー30を
配置する。
【0040】この実施例において、対物レンズ群96に
含まれる回折レンズで発生した不要次数光は、中間像9
8が形成される近傍に配置したルーバー30によって有
効に低減されるので、フレアー等の発生を有効に防止す
ることができる。
【0041】付記 1.少なくとも回折光学素子を有し、所定の波長幅を持
つ光による物体の像を形成する光学系において、前記回
折光学素子の射出側に、所定の次数の回折光を選択的に
透過し、その次数以外の回折光を減衰させる回折光選択
素子を設けたことを特徴とする回折光学素子を含む光学
系。 2.付記1記載の回折光学素子を含む光学系において、
前記回折光選択素子は、所定の大きさの開口数より大き
な開口数を持つ光束を制限するNA制限部材からなるこ
とを特徴とする回折光学素子を含む光学系。 3.付記1または2記載の回折光学素子を含む光学系に
おいて、さらに屈折光学素子を有し、かつ前記回折光学
素子はブレーズ化された回折レンズからなり、該回折光
学素子と前記屈折光学素子との屈折力の符号を同じとし
たことを特徴とする回折光学素子を含む光学系。 4.付記1,2または3記載の回折光学素子を含む光学
系において、像側をテレセントリックに構成したことを
特徴とする回折光学素子を含む光学系。 5.付記2,3または4記載の回折光学素子を含む光学
系において、前記NA制限部材を結像位置の近傍に配置
したことを特徴とする回折光学素子を含む光学系。 6.付記2〜5のいずれか記載の回折光学素子を含む光
学系において、前記NA制限部材は、光透過部と光遮蔽
部とを交互に配置してなり、該NA制限部材を透過する
光の波面を保存して開口数を制限するよう構成されてい
ることを特徴とする回折光学素子を含む光学系。 7.付記6記載の回折光学素子を含む光学系において、
前記NA制限部材の光透過部は、該NA制限部材を透過
する主光線にほぼ沿うように傾斜して設けられているこ
とを特徴とする回折光学素子を含む光学系。 8.付記1〜7のいずれか記載の回折光学素子を含む光
学系において、前記回折光学素子は、所定の次数につい
て回折効率が最大となる波長が、前記所定の波長幅の中
心よりも長波長側に位置するようにブレーズ化されてい
ることを特徴とする回折光学素子を含む光学系。
【0042】
【発明の効果】この発明によれば、回折光学素子の射出
側に、所定の次数の回折光を選択的に透過し、その次数
以外の回折光を減衰させる回折光選択素子を設けたの
で、白色光のような複数の波長、あるいは帯域光を用い
る場合の回折効率の波長依存に伴う光学系の性能低下を
有効に低減でき、不要次数光によるフレアーやゴースト
の発生を有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の原理を説明するための図である。
【図2】この発明の第1実施例の要部の構成を示す図で
ある。
【図3】図2に示すルーバーの詳細図である。
【図4】この発明の第2実施例の要部の構成を示す図で
ある。
【図5】同じく、第3実施例を示す図である。
【図6】同じく、第4実施例を示す図である。
【図7】同じく、第5実施例を示す図である。
【図8】回折光学素子を示す断面図である。
【図9】回折光学素子における1次回折効率の波長依存
特性の一例を示す図である。
【図10】回折光学素子からの不要次数光の発生状態を
説明するための図である。
【図11】図9に示した回折光学素子における0次回折
効率と2次回折効率との波長依存特性をそれぞれ示す図
である。
【符号の説明】
30 NA制限部材(ルーバー) 31 遮光層 32 透過層 33 ファイバープレート 40 所望の回折光束 50 不要次数の回折光束 60 撮像素子 61 液晶ディスプレイ 70 回折レンズを含む結像光学系 71 屈折レンズ 72 回折レンズ 73 減衰フィルタ 74 コンデンサレンズ 75 光源 76 照明系 80 スクリーン 81 光拡散手段 90 回折レンズを含む投影光学系 91 第1レンズ群 92 物体 93 中間像 94 第2レンズ群 95 最終像 96 対物レンズ群 97 物体 98 中間像 99 接眼レンズ群 100 虚像

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも回折光学素子を有し、所定の
    波長幅を持つ光による物体の像を形成する光学系におい
    て、 前記回折光学素子の射出側に、所定の次数の回折光を選
    択的に透過し、その次数以外の回折光を減衰させる回折
    光選択素子を設けたことを特徴とする回折光学素子を含
    む光学系。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の回折光学素子を含む光学
    系において、前記回折光選択素子は、所定の大きさの開
    口数より大きな開口数を持つ光束を制限するNA制限部
    材からなることを特徴とする回折光学素子を含む光学
    系。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の回折光学素子を
    含む光学系において、さらに屈折光学素子を有し、かつ
    前記回折光学素子はブレーズ化された回折レンズからな
    り、該回折光学素子と前記屈折光学素子との屈折力の符
    号を同じとしたことを特徴とする回折光学素子を含む光
    学系。
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