JPH08306997A - 固体レーザ装置 - Google Patents

固体レーザ装置

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Publication number
JPH08306997A
JPH08306997A JP10509195A JP10509195A JPH08306997A JP H08306997 A JPH08306997 A JP H08306997A JP 10509195 A JP10509195 A JP 10509195A JP 10509195 A JP10509195 A JP 10509195A JP H08306997 A JPH08306997 A JP H08306997A
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JP
Japan
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laser
laser medium
light source
final stage
excitation light
Prior art date
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Pending
Application number
JP10509195A
Other languages
English (en)
Inventor
Minoru Kojima
実 小島
Koichi Igarashi
康一 五十嵐
Yoshito Uehara
義人 上原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 最終段のレーザ媒質を出射したレーザビーム
がレンズ等によって精度良く集光可能であって、被加工
物におけるレーザ光のエネルギー密度を格段に向上でき
る固体レーザ装置を提供する。 【構成】 固体レーザ装置は、レーザ発振器7とレーザ
増幅器8とで構成される。レーザ発振器7は、レーザロ
ッド1と、レーザロッド1に励起光を照射する励起光源
4と、光共振器を構成する1対のミラー2、3と、励起
光源4からの励起光をレーザロッド1に集光する反射鏡
筒等を備える。レーザ増幅器8は、レーザロッド5と、
レーザロッド5に励起光を照射する励起光源6と、励起
光源6からの励起光をレーザロッド5に集光する反射鏡
筒等を備える。最終段のレーザロッド5から出射される
レーザビームの発散角は、最終段1つ手前のレーザ媒質
1から出射されるレーザビームの発散角よりも小さくな
るように構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザ加工、レーザ溶
接などに利用される大出力レーザ光を発生する固体レー
ザ装置に関し、特に加工物上のレーザ照射面でのレーザ
エネルギ密度の向上が可能な固体レーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来の固体レーザ装置の一例を
示す構成図である。この固体レーザ装置はレーザ発振器
7とレーザ増幅器8で構成される。レーザ発振器7は、
レーザ活性媒質からなるレーザロッド1と、励起光を発
してレーザロッド1の側面から照射するためのフラッシ
ュランプ等の励起光源4と、レーザロッド1の両端面を
挟んで光共振器を構成する1対のミラー2、3とを備え
る。励起光源4は、連続的またはパルス状の電力が供給
されると、それに応じて連続的またはパルス状の励起光
を発する。この励起光は、励起光源4およびレーザロッ
ド1を取り囲む反射鏡筒(図示せず)で反射してレーザ
ロッド1に集光され、レーザロッド1を励起することに
よってレーザ光9が発振する。
【0003】1台のレーザ発振器7によるレーザ出力で
は不十分な場合、この後段にレーザ増幅器8を設けてレ
ーザ光出力を増幅する。レーザ増幅器8は、レーザ活性
媒質からなるレーザロッド5と、励起光を発してレーザ
ロッド5の側面から照射するためのフラッシュランプ等
の励起光源6と、励起光源6およびレーザロッド5を取
り囲んで、励起光源6からの励起光をレーザロッドに集
光するための反射鏡筒(図示せず)とを備える。さら
に、1つのレーザ増幅器8でも不充分な場合には、複数
のレーザ増幅器8を直列的に配置してて、複数段の光増
幅器を構成することも可能である。
【0004】レーザ増幅器8によって増幅されたレーザ
光は、レンズ等の集光光学素子10によって光ファイバ
11の入射端面に集光され、さらに光ファイバ11内を
伝搬して被加工物質へ導かれる。
【0005】このように1台のレーザ発振器では得られ
ない大きな出力が必要な場合、以上述べたようなアンプ
方式と、共振器の中に複数のレーザ媒質を設けるマルチ
ヘッド発振器方式がある。
【0006】ある文献(平成4年電気学会全国大会予稿
集S.7−21)によると、マルチヘッド発振器方式に
おいて最も重要な要素は特性の揃ったロッドを用いて共
振器を構成することであり、熱レンズ効果の大きさの異
なるロッドを使用した共振器では特性の揃ったロッドで
構成した共振器に比べ、モードボリュームが減少すると
記載されている。
【0007】また別の文献(Optics&Laser Technology
Vol.24 p67(1992))によると、複数のロッドを使用する
レーザ(マルチロッドレーザ)では、同一の熱レンズ効
果を持つレーザ媒質を等間隔にn段配置するとレーザ出
力はn倍になるが、ビーム発散角は段数nと無関係であ
って、レーザ発振器を出た発散角がそのまま維持される
ことが記載されている。このことは、最終段で得られる
レーザビームの発散角は、レーザ発振器での発散角によ
って決定されてしまい、しかもレーザ発振器の発散角よ
り小さくならないことを意味する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】アンプ方式において、
発振器や各増幅器における熱レンズ効果の大きさをどの
ように適正化すればよいかは未だ知られていない。その
ため漫然と装置を構成すると、最終段から得られるレー
ザビームの発散角の投入電力依存性が大きくなってしま
い、たとえば最終段のレーザビームを光ファイバ端面に
集光する場合、集光点位置が投入電力の変動によって大
きく外れたり、ビーム径がファイバ径に適合した大きさ
に集光できないことがある。
【0009】このような場合、図7(a)(b)(c)
に示すような状況が発生して、光ファイバ11の一部を
破壊することがある。最終段のレーザ増幅器8を構成す
るレーザロッド5から出射したレーザビーム12はレン
ズ10によって集束されるが、図7(a)はレーザビー
ム12の集光位置が手前にシフトして、光ファイバ11
の端面でレーザビーム12が広がってしまう様子を示し
ている。図7(b)はレーザビーム12の集光位置が進
行方向にシフトして、光ファイバ11の端面でのビーム
径が広がった様子を示している。図7(c)はレーザビ
ーム12の集光位置は合致しているが、光ファイバ11
の端面でのビーム径が大きくなり過ぎた様子を示してい
る。
【0010】本発明の目的は、最終段より出射されるレ
ーザビームのビーム品質(BeamQuality)をレーザ発振器
でのビーム品質よりも改善して、レンズ等で集光したと
きの焦点変動や集光径を小さくし、これによって大出力
レーザ光を高密度に被照射体へ導くための細径光ファイ
バへの集光を実現することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、アンプ方式に
おいて最適な構成を鋭意研究した結果、最終段とその1
つ手前の増幅器または発振器の熱レンズ効果の大きさを
以下に述べるように異なるものにすることで、発振器を
出射したレーザビームよりもビーム品質の優れたレーザ
ビームが最終段から得られることを見いだして本発明に
至ったものである。すなわち本発明は、レーザ媒質、該
レーザ媒質の側面に起光を照射するための励起光源、お
よび該レーザ媒質の両端面を挟む1対の鏡から成る光共
振器を含むレーザ発振器と、該レーザ発振器から後段に
配置され、レーザ媒質および該レーザ媒質の側面に励起
光を照射するための励起光源を含む少なくとも1つ以上
のレーザ増幅器とを備え、各レーザ媒質がレーザビーム
の進行方向に沿って直列に配置されるとともに、最終段
のレーザ媒質から出射されるレーザビームの発散角が、
最終段1つ手前のレーザ媒質から出射されるレーザビー
ムの発散角よりも小さくなるように構成されたことを特
徴とする固体レーザ装置である。また本発明は、レーザ
媒質、該レーザ媒質の側面に励起光を照射するための励
起光源、および該レーザ媒質の両端面を挟む1対の鏡か
ら成る光共振器を含むレーザ発振器と、該レーザ発振器
から後段に配置され、レーザ媒質および該レーザ媒質の
側面に励起光を照射するための励起光源を含む少なくと
も1つ以上のレーザ増幅器とを備え、各レーザ媒質がレ
ーザビームの進行方向に沿って直列に配置されるととも
に、各レーザ媒質の形状は円柱状であって、最終段のレ
ーザ媒質の直径が最終段1つ手前のレーザ媒質の直径よ
りも大きいことを特徴とする固体レーザ装置である。ま
た本発明は、レーザ媒質、該レーザ媒質の側面に励起光
を照射するための励起光源、および該レーザ媒質の両端
面を挟む1対の鏡から成る光共振器を含むレーザ発振器
と、該レーザ発振器から後段に配置され、レーザ媒質お
よび該レーザ媒質の側面に励起光を照射するための励起
光源を含む少なくとも1つ以上のレーザ増幅器とを備
え、各レーザ媒質がレーザビームの進行方向に沿って直
列に配置されるとともに、最終段のレーザ媒質の励起光
吸収率が最終段1つ手前のレーザ媒質の励起光吸収率よ
りも小さいことを特徴とする固体レーザ装置である。ま
た本発明は、レーザ媒質、該レーザ媒質の側面に励起光
を照射するための励起光源、および該レーザ媒質の両端
面を挟む1対の鏡から成る光共振器を含むレーザ発振器
と、該レーザ発振器から後段に配置され、レーザ媒質お
よび該レーザ媒質の側面に励起光を照射するための励起
光源を含む少なくとも1つ以上のレーザ増幅器とを備
え、各レーザ媒質がレーザビームの進行方向に沿って直
列に配置されるとともに、最終段のレーザ媒質の発光中
心イオン濃度が最終段1つ手前のレーザ媒質の発光中心
イオン濃度よりも小さいことを特徴とする固体レーザ装
置である。また本発明は、最終段のレーザ媒質に到達す
る励起光量が、最終段1つ手前のレーザ媒質に到達する
励起光量よりも小さいことを特徴とする。また本発明
は、最終段のレーザ媒質を励起する励起光源の発生光量
が、最終段1つ手前のレーザ媒質を励起する励起光源の
発生光量よりも小さいことを特徴とする。また本発明
は、最終段のレーザ媒質と励起光源との間および最終段
1つ手前のレーザ媒質と励起光源との間にレーザ媒質の
励起に寄与が小さい波長成分を吸収して励起に寄与する
光を発光する発光手段がそれぞれ設けられ、最終段1つ
手前のレーザ媒質に設けられた発光手段の量が、最終段
のレーザ媒質に設けられた発光手段の量よりも大きいこ
とを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明に従えば、最終段のレーザ媒質の熱レン
ズの焦点距離を最終段1つ手前のレーザ媒質の熱レンズ
の焦点距離よりも長くし、最終段のレーザ媒質から出射
されるレーザビームの発散角が、最終段1つ手前のレー
ザ媒質から出射されるレーザビームの発散角よりも小さ
くなるように構成することによって、後段に配置される
レンズ等の集光光学素子で集光する際に、目標とする焦
点位置に適切なスポット形状で集光可能になる。このこ
とは最終段1つ手前のレーザ媒質が、共振器構造を有す
るレーザ発振器を構成しているか、レーザ増幅器を構成
しているかには無関係である。
【0013】また本発明に従えば、各レーザ媒質が円柱
状であって、最終段のレーザ媒質の直径が最終段1つ手
前のレーザ媒質の直径よりも大きいことによって、最終
段からのレーザビームの発散角が最終段1つ手前からの
レーザビームの発散角よりも小さくなる。すなわち、レ
ーザロッドの直径が大きいほど熱レンズ効果が小さくな
り熱レンズの焦点距離が長くなるため、最終段から出射
したレーザビームの発散角が小さくなる。
【0014】また本発明に従えば、最終段のレーザ媒質
の励起光吸収率を、最終段1つ手前のレーザ媒質の励起
光吸収率よりも小さくすることによって、最終段からの
レーザビームの発散角が最終段1つ手前からのレーザビ
ームの発散角よりも小さくなる。
【0015】また本発明に従えば、最終段のレーザ媒質
の発光中心イオン濃度(たとえばYAG結晶でのNd含
有量)が最終段1つ手前のレーザ媒質の発光中心イオン
濃度よりも小さいことによって、最終段での励起光の吸
収が小さくなり、熱レンズ効果が前段よりも小さくな
る。そのため、熱レンズの焦点距離が長くなって、最終
段から出射したレーザビームの発散角が小さくなる。
【0016】ここで、励起光吸収率は、励起波長近傍の
吸収スペクトルから求めることができるが、その大小関
係は次のようにして求めることができる。すなわち、熱
レンズ効果の焦点距離fと投入パワーPの関係はf=C
/Pとなるが、C(定数)が励起光吸収率に反比例の関
係となるので、Cの大小関係から励起光吸収率の大小が
分かる。
【0017】また、最終段のレーザ媒質に到達する励起
光量が、最終段1つ手前のレーザ媒質に到達する励起光
量よりも小さいことによって、レーザ媒質での発熱が小
さいほど熱レンズ効果が小さくなるため、最終段からの
レーザビームの発散角が最終段1つ手前からのレーザビ
ームの発散角よりも小さくなる。
【0018】また、最終段のレーザ媒質を励起する励起
光源の発生光量が、最終段1つ手前のレーザ媒質を励起
する励起光源の発生光量よりも小さいことによっても同
様に、レーザ媒質での発熱が小さいほど熱レンズ効果が
小さくなり、最終段からのレーザビームの発散角が最終
段1つ手前からのレーザビームの発散角よりも小さくな
る。これは、たとえば最終段の励起ランプへの投入電力
をその前段よりも小さくすることによって容易に実現で
きる。
【0019】また、レーザ媒質と励起光源との間に設け
られ、レーザ媒質の励起に寄与が小さい波長成分を吸収
し、レーザ励起波長を発光する発光手段について、最終
段1つ手前のレーザ媒質に設けられた発光手段の量を最
終段のレーザ媒質に設けられた発光手段の量よりも大き
くする。これによっても最終段からのレーザビームの発
散角を最終段1つ手前からのレーザビームの発散角より
も小さく設定できる。この発光手段として、たとえば励
起ランプとレーザ媒質のそれぞれの周囲に配置される冷
却管に、レーザ媒質を励起する波長で発光する成分をド
ープする手法が考えられ、そして最終段の冷却管でのド
ープ量よりその前段の冷却管でのドープ量の方を大きく
することによって容易に実現できる。なお、ドープする
成分として、レーザ媒質の励起波長よりも短波長成分を
吸収する元素、たとえばCe、Cr、Smなどを使用す
ることも可能である。さらに、レーザ媒質間の距離など
はモードボリュームが大きくなるように調整すればよ
い。
【0020】
【実施例】
(実施例1)図1は、本発明の第1実施例を示す構成図
である。固体レーザ装置は、レーザ発振器7とレーザ増
幅器8とで構成される。レーザ発振器7は、レーザ活性
媒質からなるレーザロッド1と、励起光を発してレーザ
ロッド1の側面から照射するためのフラッシュランプ等
の励起光源4と、レーザロッド1の両端面を挟んで光共
振器を構成する1対のミラー2、3と、励起光源4およ
びレーザロッド1を取り囲んで、励起光源4からの励起
光をレーザロッド1に集光するための反射鏡筒(図示せ
ず)とを備える。
【0021】レーザロッド1は、Nd(ネオジウム)を
0.8at%ドープしたYAG(イットリウムアルミニ
ウムガーネット)結晶から成り、直径が8mmの円柱形
状である。ミラー2、3は平面鏡であって、ミラー2の
反射率がほぼ100%で、ミラー3の反射率が45%と
なる光共振器を構成している。
【0022】レーザ増幅器8は、レーザ活性媒質から成
るレーザロッド5と、励起光を発してレーザロッド5の
側面から照射するためのフラッシュランプ等の励起光源
6と、励起光源6およびレーザロッド5を取り囲んで、
励起光源6からの励起光をレーザロッド5に集光するた
めの反射鏡筒(図示せず)とを備える。レーザロッド
1、5および励起光源4、6の外周には、不純物をドー
プしていない石英ガラスから成る冷却管(図示せず)が
それぞれ配置されている。
【0023】レーザロッド5は、レーザロッド1と同じ
組成であって、直径がレーザロッド1のものより大き
く、たとえば直径10mmの円柱形状である。2つのレ
ーザロッド1、5は、レーザビーム進行方向に沿って直
列に配置される。
【0024】2つの励起光源4、6がパルス状に発光す
ると、レーザ発振器7ではパルスのレーザ発振が起こ
る。このとき励起光源4と励起光源6への投入電力の比
は、2本のレーザロッドの熱レンズ効果の比をさらに最
適化するため1:0.9に設定している。レーザ発振器
7からのレーザビーム9は、レーザ増幅器8によって増
幅され、さらにレンズ等の集光光学素子10によって光
ファイバ11の入射端面に集光され、さらに光ファイバ
11内を伝搬して被加工物質へ導かれる。本実施例で
は、たとえば励起光源4、6の発光によって最大1.1
kWのレーザ出力が得られるとともに、レンズで集光す
ることによって直径0.6mmの光ファイバ11に問題
なく集光された。
【0025】図2は、レーザビームの発散角を測定する
方法を示す説明図である。レーザ媒質5から出たレーザ
ビーム9は、ビームウエスト12で最小ビーム径とな
り、ここから進行方向に沿って徐々に広がっていく。レ
ーザビーム9の発散角とは、ビームウエスト12を基準
位置として、ここから遠い位置でのビームの拡がり角θ
をいう。
【0026】ここでは数枚の感熱紙13を1枚ずつレー
ザビーム9の光路の数カ所に挿入して、光吸収による加
熱によって感熱紙の中央を発色させて、いわゆるバーン
パターン14の大きさとその時の感熱紙の位置から求め
ることができる。この方法はバーンパターン法とも称さ
れる。この方法を用いて、レーザ発振器7およびレーザ
増幅器8から出射した各レーザビームの発散角を測定し
た。
【0027】図3は、図1での各レーザビームの発散角
の変化を示すグラフである。横軸は励起光源4、6への
投入電力であり、縦軸は各レーザビームの発散角であ
る。図3において「□」はレーザ発振器7からのレーザ
ビームの発散角を示し、「●」はレーザ増幅器8からの
レーザビームの発散角を示す。
【0028】グラフを見ると、投入電力が増加するにつ
れて、レーザ発振器7からのレーザビームの発散角は熱
レンズ効果によって単調増加するが、レーザ増幅器8か
らのレーザビームの発散角は約8kWまでは単調増加
し、その後徐々に小さくなることが判る。また、両者の
発散角を比較すると、全体として後者の発散角が前者よ
りも小さくなっている。この状態で1.1kWの出力を
得るための励起光源1本当りの投入電力において、集光
レンズで集光したとき、焦点位置ずれは発振器から出力
したレーザビームの場合と比べて1/2.6に抑制さ
れ、集光径は1/1.5に小さくなり、発振器のみと比
べて大幅にビーム品質が改善されたことが判った。ここ
で、焦点位置ずれとは集光レンズの焦点距離から決まる
集光点からのずれ量である。
【0029】(実施例2)本発明の第2実施例は、図1
と同じ構成である。固体レーザ装置は、レーザ発振器7
とレーザ増幅器8とで構成される。レーザ発振器7は、
レーザ活性媒質からなるレーザロッド1と、励起光を発
してレーザロッド1の側面から照射するためのフラッシ
ュランプ等の励起光源4と、レーザロッド1の両端面を
挟んで光共振器を構成する1対のミラー2、3と、励起
光源4およびレーザロッド1を取り囲んで、励起光源4
からの励起光をレーザロッド1に集光するための反射鏡
筒(図示せず)とを備える。
【0030】レーザロッド1は、Ndを0.8at%ド
ープしたYAG結晶から成り、直径が8mmの円柱形状
である。ミラー2、3は平面鏡であって、ミラー2の反
射率がほぼ100%で、ミラー3の反射率が45%とな
る光共振器を構成している。
【0031】レーザ増幅器8は、レーザ活性媒質から成
るレーザロッド5と、励起光を発してレーザロッド5の
側面から照射するためのフラッシュランプ等の励起光源
6と、励起光源6およびレーザロッド5を取り囲んで、
励起光源6からの励起光をレーザロッド5に集光するた
めの反射鏡筒(図示せず)とを備える。
【0032】レーザロッド1および励起光源4の外周に
は、Ce(セリウム)を約2000ppmドープした石
英ガラス製の冷却管(図示せず)がそれぞれ配置されて
いる。また、レーザロッド5および励起光源6の外周に
は、不純物をドープしていない石英ガラス製の冷却管
(図示せず)がそれぞれ配置されている。
【0033】レーザロッド5は、レーザロッド1と同じ
組成であって、直径がレーザロッド1のものより大き
く、たとえば直径10mmの円柱形状である。2つのレ
ーザロッド1、5は、レーザビーム進行方向に沿って直
列に配置される。
【0034】2つの励起光源4、6がパルス状に発光す
ると、レーザ発振器7ではパルスのレーザ発振が起こ
り、レーザ発振器7からのレーザビーム9はレーザ増幅
器8によって増幅される。このときレーザ発振器7の励
起光源4とレーザ増幅器8の励起光源6への投入電力の
比は、2本のレーザロッドの熱レンズ効果の比を最適化
するために1:1に設定した。投入電力の比が1:1と
なったことで実施例1と比較して最大投入電力が5%増
大し、それに伴い最大出力も増加した。
【0035】レーザ増幅器8からのレーザビーム9は、
レンズ等の集光光学素子10によって光ファイバ11の
入射端面に集光され、さらに光ファイバ11内を伝搬し
て被加工物質へ導かれる。本実施例では、最大1.2k
Wのレーザ出力が得られるとともに、レンズで集光する
ことによって直径0.6mmの光ファイバ11に問題な
く集光された。
【0036】(実施例3)図4は、本発明の第3実施例
を示す構成図である。固体レーザ装置は、レーザ発振器
7と2段のレーザ増幅器8、18とで構成される。レー
ザ発振器7は、レーザ活性媒質からなるレーザロッド1
と、励起光を発してレーザロッド1の側面から照射する
ためのフラッシュランプ等の励起光源4と、レーザロッ
ド1の両端面を挟んで光共振器を構成する1対のミラー
2、3と、励起光源4およびレーザロッド1を取り囲ん
で、励起光源4からの励起光をレーザロッド1に集光す
るための反射鏡筒(図示せず)とを備える。
【0037】レーザロッド1は、Ndを0.8at%ド
ープしたYAG結晶から成り、直径が10mmの円柱形
状である。ミラー2、3はたとえば平面鏡であって、ミ
ラー2の反射率がほぼ100%で、ミラー3の反射率が
45%となる光共振器を構成している。
【0038】1段目のレーザ増幅器8は、レーザ活性媒
質から成るレーザロッド5と、励起光を発してレーザロ
ッド5の側面から照射するためのフラッシュランプ等の
励起光源6と、励起光源6およびレーザロッド5を取り
囲んで、励起光源6からの励起光をレーザロッド5に集
光するための反射鏡筒(図示せず)とを備える。
【0039】レーザロッド5は、Ndを1.1at%ド
ープしたYAG結晶から成り、直径がレーザロッド1と
同じ10mmの円柱形状である。
【0040】2段目のレーザ増幅器18は、レーザ活性
媒質から成るレーザロッド16と、励起光を発してレー
ザロッド16の側面から照射するためのフラッシュラン
プ等の励起光源17と、励起光源17およびレーザロッ
ド16を取り囲んで、励起光源17からの励起光をレー
ザロッド16に集光するための反射鏡筒(図示せず)と
を備える。
【0041】レーザロッド16は、Ndを0.7at%
ドープしたYAG結晶から成り、直径がレーザロッド1
と同じ10mmの円柱形状である。こうして3つのレー
ザロッド1、5、16は、レーザビーム進行方向に沿っ
て直列に配置される。このときレーザロッド16の励起
光吸収率はレーザロッド5のそれの1/1.7であっ
た。
【0042】3つの励起光源4、6、17がパルス状に
発光すると、レーザ発振器7ではパルスのレーザ発振が
起こる。レーザ発振器7からのレーザビーム9は、レー
ザ増幅器8、18によって次々と増幅され、さらにレン
ズ等の集光光学素子10によって光ファイバ11の入射
端面に集光され、さらに光ファイバ11内を伝搬して被
加工物質へ導かれる。本実施例では、最大2.0kWの
レーザ出力が得られるとともに、レンズを通すことによ
って入射直径0.6mmの光ファイバ11に問題なく集
光された。
【0043】図5は、図4での各レーザビームの発散角
の変化を示すグラフである。横軸は励起光源4、6、1
7への投入電力の1個当りの換算値であり、縦軸は各レ
ーザビームの発散角であり、バーンパターン法で測定し
ている。図5において「□」は最終段1つ手前のレーザ
増幅器8からのレーザビームの発散角を示し、「●」は
最終段のレーザ増幅器18からのレーザビームの発散角
を示す。
【0044】グラフを見ると、投入電力が増加するにつ
れて、レーザ増幅器8からのレーザビームの発散角は熱
レンズ効果によって単調増加するが、レーザ増幅器8か
らのレーザビームの発散角は約12kWまでは単調増加
し、その後減少することが判る。また、両者の発散角を
比較すると、全体として後者の発散角が前者よりも小さ
くなっている。また、この装置で2kWの出力を出すと
き励起光源1本当りの投入電力において、発振器のみの
場合と比べて、最終段での出力ビームの焦点位置ずれは
1/9.6に抑制され、集光径は1/1.7に小さくな
り、ビーム品質が大きく改善したことが分かった。
【0045】(比較例)図6は、本発明の比較例を示す
構成図である。固体レーザ装置は、レーザ発振器7とレ
ーザ増幅器8とで構成される。レーザ発振器7は、レー
ザ活性媒質からなるレーザロッド1と、励起光を発して
レーザロッド1の側面に照射するためのフラッシュラン
プ等の励起光源4と、レーザロッド1の両端面を挟んで
光共振器を構成する1対のミラー2、3と、励起光源4
およびレーザロッド1を取り囲んで、励起光源4からの
励起光をレーザロッド1に集光するための反射鏡筒(図
示せず)とを備える。
【0046】レーザロッド1は、Ndを0.8at%ド
ープしたYAG結晶から成り、直径が8mmの円柱形状
である。ミラー2、3は平面鏡であって、ミラー2の反
射率がほぼ100%で、ミラー3の反射率が45%とな
る光共振器を構成している。
【0047】レーザ増幅器8は、レーザ活性媒質から成
るレーザロッド5と、励起光を発してレーザロッド5の
側面から照射するためのフラッシュランプ等の励起光源
6と、励起光源6およびレーザロッド5を取り囲んで、
励起光源6からの励起光をレーザロッド5に集光するた
めの反射鏡筒(図示せず)とを備える。レーザロッド1
および励起光源4ならびにレーザロッド5および励起光
源6の外周には、不純物をドープしていない石英ガラス
から成る冷却管(図示せず)がそれぞれ配置されてい
る。
【0048】レーザロッド5は、レーザロッド1と同じ
組成であって、同じ直径である。2つのレーザロッド
1、5は、ミラー3に関して対称な位置になるようにレ
ーザビーム進行方向に沿って直列に配置される。
【0049】2つの励起光源4、6がパルス状に発光す
ると、レーザ発振器7ではパルスのレーザ発振が起こ
り、レーザ発振器7からのレーザビーム9は、レーザ増
幅器8によって増幅され、さらにレンズ等の集光光学素
子10によって光ファイバ11の入射端面に集光され
る。
【0050】本比較例では、励起光源4、6の発光によ
って最大1.1kWのレーザ出力が得られたが、レンズ
で集光すると直径0.6mmの光ファイバ11に集光で
きず、光ファイバ入射端面を焼損した。
【0051】図8は、レーザ発振器7のレーザビームの
発散角とレーザ発振器7ののちレーザ増幅器8を経た後
のレーザビームの発散角の変化を示すグラフである。横
軸はロッド1本当りの励起光源への投入電力であり、縦
軸は各レーザビームの発散角である。図8において
「□」はレーザ発振器7後のレーザビームの発散角を示
し、「●」はレーザ増幅器7とレーザ増幅器8との構成
で最終段におけるレーザビームの発散角を示している。
グラフから判るように、レーザ発振器7後のレーザビー
ムの発散角と、レーザ増幅器7とレーザ増幅器8との構
成におけるレーザビームの発散角は、ほぼ同一曲線上に
ある。つまりこの構成では、ロッドが2本に増えても、
発散角は変化しないということが判る。また、発散角は
実施例1、実施例2と比べて大きくなっている。
【0052】また本比較例の最終段のレーザビームをレ
ンズで集光したときの焦点位置ずれと集光径は、投入電
力の主範囲において、発振器のみから出射したレーザビ
ームの値と変わらず、ビーム品質の改善が見られなかっ
た。
【0053】
【発明の効果】以上、本発明によれば、最終段のレーザ
増幅器から出射したレーザビームをレンズ等で集束する
とき、従来よりも小さい大きさに集束することができ
る。このことは例えば本装置から出射したレーザビーム
を光ファイバーで加工対象の近くまで導く場合、径の小
さな光ファイバーの入射端面に集光することができ、加
工面で高輝度すなわちエネルギー密度の高いレーザビー
ムが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す構成図である。
【図2】レーザビームの発散角を測定する方法を示す説
明図である。
【図3】図1(実施例1)における各レーザビームの発
散角の変化を示すグラフである。
【図4】本発明の第3実施例を示す構成図である。
【図5】図4(実施例2)における各レーザビームの発
散角の変化を示すグラフである。
【図6】従来の固体レーザ装置の一例を示す構成図であ
る。
【図7】従来でのレーザビームの集光状態を示す説明図
である。
【図8】図6(比較例)における各レーザビームの発散
角の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1、5、16 レーザロッド 2、3 ミラー 4、6、17 励起光源 7 レーザ発振器 8、18 レーザ増幅器 9 レーザビーム 10 集光光学素子 11 光ファイバ 12 ビームウエスト 13 感熱紙 14 バーンパターン

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ媒質、該レーザ媒質の側面に励起
    光を照射するための励起光源、および該レーザ媒質の両
    端面を挟む1対の鏡から成る光共振器を含むレーザ発振
    器と、 該レーザ発振器から後段に配置され、レーザ媒質および
    該レーザ媒質の側面に励起光を照射するための励起光源
    を含む少なくとも1つ以上のレーザ増幅器とを備え、 各レーザ媒質がレーザビームの進行方向に沿って直列に
    配置されるとともに、最終段のレーザ媒質から出射され
    るレーザビームの発散角が、最終段1つ手前のレーザ媒
    質から出射されるレーザビームの発散角よりも小さくな
    るように構成されたことを特徴とする固体レーザ装置。
  2. 【請求項2】 レーザ媒質、該レーザ媒質の側面に励起
    光を照射するための励起光源、および該レーザ媒質の両
    端面を挟む1対の鏡から成る光共振器を含むレーザ発振
    器と、 該レーザ発振器から後段に配置され、レーザ媒質および
    該レーザ媒質の側面に励起光を照射するための励起光源
    を含む少なくとも1つ以上のレーザ増幅器とを備え、 各レーザ媒質がレーザビームの進行方向に沿って直列に
    配置されるとともに、各レーザ媒質の形状は円柱状であ
    って、最終段のレーザ媒質の直径が最終段1つ手前のレ
    ーザ媒質の直径よりも大きいことを特徴とする固体レー
    ザ装置。
  3. 【請求項3】 レーザ媒質、該レーザ媒質の側面に励起
    光を照射するための励起光源、および該レーザ媒質の両
    端面を挟む1対の鏡から成る光共振器を含むレーザ発振
    器と、 該レーザ発振器から後段に配置され、レーザ媒質および
    該レーザ媒質の側面に励起光を照射するための励起光源
    を含む少なくとも1つ以上のレーザ増幅器とを備え、 各レーザ媒質がレーザビームの進行方向に沿って直列に
    配置されるとともに、最終段のレーザ媒質の励起光吸収
    率が最終段1つ手前のレーザ媒質の励起光吸収率よりも
    小さいことを特徴とする固体レーザ装置。
  4. 【請求項4】 レーザ媒質、該レーザ媒質の側面に励起
    光を照射するための励起光源、および該レーザ媒質の両
    端面を挟む1対の鏡から成る光共振器を含むレーザ発振
    器と、 該レーザ発振器から後段に配置され、レーザ媒質および
    該レーザ媒質の側面に励起光を照射するための励起光源
    を含む少なくとも1つ以上のレーザ増幅器とを備え、 各レーザ媒質がレーザビームの進行方向に沿って直列に
    配置されるとともに、最終段のレーザ媒質の発光中心イ
    オン濃度が最終段1つ手前のレーザ媒質の発光中心イオ
    ン濃度よりも小さいことを特徴とする固体レーザ装置。
  5. 【請求項5】 最終段のレーザ媒質に到達する励起光量
    が、最終段1つ手前のレーザ媒質に到達する励起光量よ
    りも小さいことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記
    載の固体レーザ装置。
  6. 【請求項6】 最終段のレーザ媒質を励起する励起光源
    の発生光量が、最終段1つ手前のレーザ媒質を励起する
    励起光源の発生光量よりも小さいことを特徴とする請求
    項5記載の固体レーザ装置。
  7. 【請求項7】 最終段のレーザ媒質と励起光源との間お
    よび最終段1つ手前のレーザ媒質と励起光源との間にレ
    ーザ媒質の励起に寄与が小さい波長成分を吸収して励起
    に寄与する光を発光する発光手段がそれぞれ設けられ、
    最終段1つ手前のレーザ媒質に設けられた発光手段の量
    が、最終段のレーザ媒質に設けられた発光手段の量より
    も大きいことを特徴とする請求項5記載の固体レーザ装
    置。
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