JPH08308183A - カーボン整流子 - Google Patents

カーボン整流子

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JPH08308183A
JPH08308183A JP13100295A JP13100295A JPH08308183A JP H08308183 A JPH08308183 A JP H08308183A JP 13100295 A JP13100295 A JP 13100295A JP 13100295 A JP13100295 A JP 13100295A JP H08308183 A JPH08308183 A JP H08308183A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガソリン中のアルコール等に対する影響がな
く、耐磨耗性に優れ、しかも、低コストに製造でき、か
つコイル素線を容易に接続可能にする。 【構成】 スリット4を介して偏平に配列された複数個
の整流子片5と、この整流子片に各々接合されると共に
ラジアル方向にライザ片3aを突出形成した複数個の導
電性金属板3と、少なくとも金属板3を支持すると共に
中心に軸孔2aを形成した電気的絶縁性を有する合成樹
脂からなるボス部2とを備えた整流子であって、複数個
の整流子片5はカーボン粉末からなり、このカーボン粉
末を金属板3に対して圧粉成形すると共に焼結加工によ
り一体形成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車等の内燃機関に液
体燃料を供給する燃料供給ポンプに使用するモータに用
いて有用な整流子に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の内燃機関において、燃料を供
給するために燃料供給ポンプ用モータを用いているが、
燃料として用いるガソリンには、ガソホールと称するア
ルコール入りガソリンや不当にアルコール等が混合され
た粗悪なガソリンがある。これらの粗悪ガソリンが用い
られた場合、燃料供給ポンプを駆動するためのモータに
使用される銅製の整流子がガソリン中のアルコールに反
応して燃料自体が改質したり、銅が浸食して整流子機能
を劣化させる問題が生じている。
【0003】以上の問題に鑑み、上記ガソホール対策用
の整流子として、カーボンを整流子片とした数種のカー
ボン整流子が提案されている。第1提案として、米国特
許第5,175,463に示されたカーボン整流子は、
焼結成形されたカーボンの平面部にニッケルメッキを施
し、外方に端子を突出形成した銅からなる金具の平面部
に対し、上記ニッケルメッキした平面を半田付けもしく
は導電性接着剤を用いて接合する構成としている。
【0004】また、第2提案としては、出願人が先に特
願平6−284240によって提案したカーボン整流子
は、例えば円板状に焼結形成したカーボン焼結体の外周
に、金属粉末からなる導電性金属焼結体によって端子を
一体形成し、この端子にアーマチャコイルを接続するも
のである。さらに、第3提案として、先に出願人が特願
平6−178503により提案したカーボン整流子は、
カーボン層を形成する材料を、カーボン粉末と例えばフ
ェノール樹脂からなるキャリアの混合物を樹脂のホルダ
ーに注入する構成としたものである。
【0005】しかしながら、上記第1提案のカーボン整
流子は、焼結成形されたカーボンの平面部にニッケルメ
ッキを施すことから、メッキ中にメッキ処理液が焼結カ
ーボンの内部に浸透するため、内部にメッキ処理液が長
期間にわたって残存し、カーボン整流子片自体を改変さ
せるといった問題がある。さらに、金具と焼結カーボン
体とを半田もしくは導電性接着剤によって接合するた
め、接合強度のバラツキによる信頼性の低下やコストア
ップになる等の問題を有している。
【0006】また、第2提案のカーボン整流子は、端子
が焼結体のため展延性が殆どなく、コイル素線を挟持圧
着して加熱接続する所謂ヒュージング工法が使用できな
い欠点を有している。さらに、第2提案のカーボン整流
子は、整流子片の導電性を増加させるために混合物内の
カーボン粉の比率を高めると、機械的強度が低下する問
題点も有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、上記
問題点に鑑み、ガソリン中のアルコール等に対する影響
がなく、しかも低コストに製造でき、かつコイル素線を
容易に接続することのできるカーボン整流子を提供しよ
うとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の整流子上記課題
に鑑み、スリットを介して偏平に配列された複数個の整
流子片と、この整流子片に各々接合されると共にラジア
ル方向にライザ片を突出形成した複数個の導電性金属板
と、少なくとも上記金属板を支持すると共に中心に軸孔
を形成した電気的絶縁性を有する合成樹脂からなるボス
部とを備えた整流子であって、上記複数個の整流子片は
カーボン粉末からなり、このカーボン粉末を上記金属板
に対して圧粉成形すると共に焼結加工により一体形成し
たことを要旨とするものである。
【0009】
【作用】本発明のカーボン整流子は、複数個の整流子片
はカーボン粉末からなり、このカーボン粉末を上記金属
板に対して圧粉成形すると共に焼結加工により一体形成
していることから、製造工程において既に量産技術が確
立されている粉末冶金法が採用できることから、低コス
トで信頼性が高くしかも品質の安定した整流子が形成さ
れる。また、整流子片をカーボンにより形成すると、耐
薬品性が向上すると共に化学的安定性に優れるため、ガ
ソリン中のアルコール等に影響されず、ガソリン自体の
改質も防止される。さらに、カーボンからなる整流子片
の摺動層にカーボンブラシを組み合わせると、同材質の
ために耐磨耗性が向上する。
【0010】
【実施例】図面は本発明からなるカーボン整流子の第1
の実施例を示し、図1はカーボン整流子の断面図、図2
はその平面図、図3乃至図5はカーボン整流子の途中工
程を示す説明図、図6乃至図8は本発明の他の実施例を
示している。
【0011】図1及び図2において、偏平形のカーボン
整流子1は、複数個の導電性金属板3と、導電性金属板
3に接合するように周方向に等間隔配置された複数個の
整流子片5と、互いに分離された複数個の整流子片5及
び導電性金属板3を互いに連結するボス部2によって構
成されている。上記複数個の導電性金属板3は、周方向
に等間隔で全体として偏平に配列されている。この導電
性金属板3は展延性が良好な金属として銅が選択され、
各金属板3の外周端にはライザ片3aを突出形成すると
共に、中心孔の内周端にはボス部2内にインサート成形
時に係合する複数個の爪3bが一体に突出形成されてい
る。上記ライザ片3aは、上記ボス部2の周面に沿うよ
うに屈曲すると共に、先端部分はU字状に屈曲形成さ
れ、後述するアーマチャコイルのコイル端を圧着接続可
能にしている。
【0012】さらに、上記複数個の導電性金属板3に
は、一体に複数個の整流子片5が個々に分離された金属
板3に対応位置して周方向に等間隔配置されている。こ
の整流子片5は、カーボン粉末を金属板3と一体に圧粉
成形した後、焼成することによって形成されている。こ
のとき、整流子片5が金属板3から離脱しないように、
金属板3には、各々略三角形の透孔3cが打ち抜き形成
され、個々の整流子片5が係合するようになっている。
即ち、整流子片5を圧粉成形時に金属板3の透孔3cを
介して表裏面に連通させ、金属板3の一方側面に形成し
た肉厚の摺動部5aの他方面には鍔部5bを形成して係
合させる。さらに、金属板3の他方面側に露出した整流
子片5には、上記ボス部2に結合させるための結合用突
起5cが、圧粉成形時に一体に形成されている。このよ
うに金属板3の表裏面に整流子片5が接合するので、両
者の接触抵抗が低減し、各整流子片5間におけるライザ
片3aから表面の摺動面までの抵抗値のバラツキを少な
くする利点がある。
【0013】各々の整流子片5及び導電性金属板3の隣
合う同志の間には、各々を電気的に絶縁するためのスリ
ット4が設けられている。このスリット4により複数個
の整流子片5及び導電性金属板3は互いに分離されてい
るが、これらはボス部2により互いに連結されている。
ボス部2は電気的絶縁性を有する合成樹脂からなり、上
面外周及び内周に形成された円環状の突堤2a,2bに
よって囲われた凹所内に、整流子片5が収納されてい
る。
【0014】ボス部2の中心には、軸方向に軸孔2cが
形成され、図示しない例えば燃料供給ポンプ用モータの
回転軸に嵌合固着される。さらに、各金属板3に形成さ
れたU字状のライザ片3aには、上記モータの各相のア
ーマチャコイルのコイル端が挿通され、その後、挟持圧
着すると共に加熱する所謂ヒュージング工法によって接
続されている。また、複数個の整流子片5のカーボン粉
末により形成された表面には、上記モータに配設された
図示しない一対の例えばカーボンからなるブラシが摺動
周接され、このブラシに通電することによりモータが回
転駆動する。
【0015】上述した整流子片5は、上記カーボンブラ
シと同性質のカーボン粉末を用いることが望ましい。カ
ーボン粉末はそれ自体が摺動性がよい上に、カーボンブ
ラシとの間の耐磨耗性が飛躍的に向上し、モータの耐久
性が向上する。さらに、カーボンを摺動面にしているの
で、耐薬品性や化学的安定性に優れ、燃料供給ポンプ用
モータに使用した場合、長期の非動作期間を経ても始動
性に何らの問題も生じない利点がある。一方、導電性金
属板3と整流子片5との電気的な接合を確実にするため
に、金属板3の周囲には、導電性金属粉末のみを圧粉成
形すると共に焼成した金属導電層を形成し、その上に、
上記カーボン粉末からなる摺動層を形成することもよ
い。このように、金属導電層を形成すると、金属板3と
の線膨張係数が近似しているので、焼成時の収縮等によ
って生じやすい剥離やクラックが発生する問題を未然に
防止できる利点がある。
【0016】このような問題をさらに効果的に解消する
ために、金属板3の周囲には金属粉末の混合比率の多い
金属−カーボン混合粉末を使用し、摺動層に至るに従っ
てカーボン粉末の比率の多い混合導電層を形成させる複
数の層に形成するようにしてもよい。複数層の整流子片
5を形成する方法としては、先ず、金属板3を図示しな
い金型内に設置して、金属粉末の混合比率の高い順に適
当量の金属−カーボン混合粉末を金属板3の周囲に投入
し、最終的に上記カーボン粉末を投入した後にインサー
ト圧粉成形し、金属板3と共に焼成を行うことによって
形成する。尚、上記導電性金属粉末としては銅粉末が選
択されるが、この銅粉末の表面にニッケルメッキを施し
たものであってもよい。
【0017】このとき、金属導電層は導電性金属板3へ
の接合が可能な範囲で肉薄にするならば、コスト的に有
利となる。また、上記した摺動層52及び金属導電層を
同時成形する方法の他に、予め、金属導電層を圧粉形成
し、その後、この金属導電層を金型内に設置すると共
に、所定量のカーボン粉末を投入して両者を粉末冶金法
(焼結加工法)によってインサート圧縮形成してもよ
い。この逆に摺動層を成形後に金属導電層をインサート
圧縮形成してもよい。
【0018】次に、かかるカーボン整流子1の製造方法
について、一例を図3乃至5を用いて説明する。導電性
金属板3は、適宜の厚さの銅板をプレス加工によって図
3に示すように、複数個のライザ片3aと、複数個の爪
3bを突出形成すると共に、円環状の平坦部に、上記各
整流子片5に対応位置させて透孔3cを打ち抜き形成す
る。この導電性金属板3の特にライザ片3a等の露出部
分に対しては、錫等のメッキ加工を施し、母材である銅
がアルコールやガソリン中の粗悪成分に浸食させないた
めの保護膜を形成してもよい。
【0019】導電性金属板3は、その後図示しない成形
金型内に設置され、この金型内に所定量のカーボン粉末
を投入し、図4に示すように適宜のプレス機等により圧
粉形成して整流子片5の原形を形成する。この圧粉形成
に、整流子片5の下面に各々2個の結合突起5cが一体
に形成される。そして、次に、整流子片5を金属板3と
共に焼成炉等に入れ、圧粉形成されたカーボン粉末を焼
成する。尚、上記圧粉形成時に、前述したように、金属
粉末もしくは金属とカーボンの混合粉末を金属板3の周
囲から金属粉末の混合比の多い順に多層と順次圧粉形成
するようにしてもよい。
【0020】次の工程では、金属板3の外周から突出形
成したライザ片3aと、内周から突出形成した複数個の
爪3bを所定寸法に折り曲げ形成する。その後、かかる
中間品を図示しないモールド成形金型に設置し、図5の
二点鎖線で示すように、上記複数個のライザ片3a及び
一端面を露出するようにすると共に、圧粉形成された整
流子片5の外周部と内周部を包囲するように、電気的絶
縁性を有する合成樹脂によってボス部2をインサート成
形する。この結果、整流子片5はボス部2に形成された
円環状の突堤2a,2bによって囲われた凹所内に収納
される状態に形成される。さらに、このインサート成形
時にボス部2の中心には、図示しない例えば燃料供給ポ
ンプ用モータの回転軸に嵌合固着するための軸孔2aが
軸方向に形成される。
【0021】また、このとき、金属板3に突出形成され
た爪3bと整流子片5の下面に形成した結合突起5cが
ボス部2内に埋設し、樹脂に係合することによって、整
流子片5とボス部2との結合を強固なものにしている。
特に、遠心力方向に加わる応力に対し、ボス部2の樹脂
から整流子片5が離脱することを防止している。さら
に、整流子片5の外周部と内周部をボス部2の樹脂によ
り包囲すると、その後の製造工程やモータへの組付け工
程中に、整流子片5に損傷を与える等の事故を未然に防
止できる利点がある。
【0022】しかる後に、図5の実線で示すように複数
個のライザ片3aの先端側をU字状に屈曲形成する。さ
らに、切断砥石等のスライサーを用いて整流子片5及び
導電性金属板3を周方向に等間隔なスリット4を形成す
る。この結果、各々の整流子片5及び導電性金属板3が
スリット4を介して各々電気的に絶縁した状態で独立さ
せるが、ボス部2によって互いに連結されている。一
方、先端側をU字状に屈曲形成した上記複数個のライザ
片3aには、モータに組み込まれた後にコイル線を接続
するが、展延性に富む金属を使用しているので、ヒュー
ジング工法といった汎用の安価であり確実な接続方法を
採用できる利点がある。
【0023】図6及び図8は本発明の第2の実施例を示
し、図6はカーボン整流子の断面図であり、図7はその
平面図、図8は導電性金属板の平面図である。
【0024】図5乃至図8において、前述の実施例と相
違する点は、導電性金属板を平角帯状に形成し、各々の
整流子片が各々の導電性金属板を包囲するようにしたこ
とである。即ち、導電性金属板31は、帯状片31cが
周方向に等角度間隔で偏平な放射状に配列されている。
この導電性金属板31は銅からなり、各帯状片31cの
外方端にはライザ片31aを形成すると共に、中心孔の
内方端にはボス部2内にインサート成形時に係合する複
数個の爪31bが一体に形成されている。上記ライザ片
31aは、前述した実施例と同様に上記ボス部2の周面
に沿うように屈曲形成し、先端部分はU字状に屈曲形成
されている。ライザ片31aには、モータを構成するア
ーマチャコイルのコイル端が各々圧着接続される。
【0025】さらに、以上の構成からなる導電性金属板
31の各帯状片31cには、各々整流子片51が周方向
に等間隔配置されている。この整流子片51は、カーボ
ン粉末を帯状片31cを包囲するようにして一体に圧粉
成形した後、焼成することによって形成されている。こ
のように、整流子片5が帯状片31cを包囲することに
より個々の整流子片5が係合し、両者の離脱を防止する
と共に、整流子片51と導電性金属板31とを電気的に
導通するよう接合している。さらに、整流子片51に
は、上記ボス部2に結合させるための結合用突起51c
が、圧粉成形時に一体に形成されている。
【0026】各々の整流子片51及び導電性金属板31
の隣合う同志の間には、各々を電気的に絶縁するための
スリット41が設けられている。このスリット41によ
り複数個の整流子片51及び導電性金属板31は互いに
分離されているが、これらは上記ボス部2により互いに
連結されている。
【0027】ボス部2の中心には、軸方向に軸孔2cが
形成され、図示しない例えば燃料供給ポンプ用モータの
回転軸に嵌合固着される。さらに、各金属板31に形成
されたU字状のライザ片31aには、上記モータの各相
のアーマチャコイルのコイル端が挿通され、その後、挟
持圧着すると共に加熱する所謂ヒュージング工法によっ
て接続されている。また、複数個の整流子片51のカー
ボン粉末により形成された表面には、上記モータに配設
された図示しない一対の例えばカーボンからなるブラシ
が摺動周接され、このブラシに通電することによりモー
タが回転駆動する。
【0028】上述した整流子片51は、全体を上記カー
ボンブラシと同性質のカーボン粉末によって形成しても
よいが、導電性金属板31と整流子片51との電気的な
接合を確実にすると共に、焼成時の収縮等によって生じ
やすい剥離やクラックが発生する問題を未然に防止する
ために、例えば、金属板3の帯状片31cから下面に
は、金属粉末単体または金属粉末の混合比率の多い金属
−カーボン混合粉末からなる金属導電層51aとし、帯
状片31cから上面に、カーボンブラシと同性質のカー
ボン粉末からなる摺動層51bとした2層構造に形成し
てもよい。また、金属板3の帯状片31cの上下面周辺
を肉薄の金属導電層51aとし、この上面側にカーボン
ブラシが摺接する摺動層51bを一体に圧粉形成しても
よい。
【0029】次に、以上説明した第2の実施例の製造方
法について説明する。先ず、導電性金属板31は、適宜
の厚さの銅板をプレス加工によって図8に示すように、
帯状片31cが周方向に等角度間隔で放射状に配列さ
せ、各帯状片31cの外方端及び中心端には連結部3
2,33によって互いに連結させている。外方端側の連
結部32の近傍はライザ片31aが形成され、中心端の
近傍はボス部2内にインサート成形時に係合する複数個
の爪31bが形成される。
【0030】かかる導電性金属板31の素材は、図示し
ない成形金型内に設置され、この金型内に所定量のカー
ボン粉末を投入し、適宜のプレス機等により図8のハッ
チングで示す個所に圧粉形成して整流子片51の原形を
形成する。この圧粉形成時に整流子片51の下面に複数
個の結合突起51cが一体に形成される。そして、次
に、整流子片51と金属板3とを焼成炉等に入れ、圧粉
形成されたカーボン粉末を焼成する。尚、この圧粉形成
時に、金属粉末もしくは金属とカーボンの混合粉末を金
属板3の周囲から金属粉末の混合比の多い順に多層と順
次圧粉形成するようにしてもよい。
【0031】次の工程では、金属板31の各帯状片31
cの外方端及び中心端に連結された連結部32,33を
適宜のプレス機により、図8の二点鎖線で示す切断線6
から切り落とし、各帯状片31cを分離する。このと
き、各帯状片31cは圧粉形成された整流子片51によ
って互いに連結されている。この状態から、各帯状片3
1cの先端のライザ片31aと、内周から突出形成した
複数個の爪3bを所定寸法に折り曲げ形成する。
【0032】その後、かかる中間品を図示しないモール
ド成形金型に設置し、上記複数個のライザ片31aの外
面を露出するようにし、前述した例と同様に、電気的絶
縁性を有する合成樹脂によってボス部2をインサート成
形する。このインサート成形時にボス部2の中心には、
図示しない例えば燃料供給ポンプ用モータの回転軸に嵌
合固着するための軸孔21aが軸方向に形成される。ま
た、このとき、金属板3に突出形成された爪31bと整
流子片51の下面に形成した結合突起51cがボス部2
内に埋設し、樹脂に係合することによって、整流子片5
1とボス部2との結合を強固なものにすることは前述の
例と同様である。
【0033】しかる後に、図6に示すように複数個のラ
イザ片31aの先端側をU字状に屈曲形成する。さら
に、切断砥石等のスライサーを用いて整流子片51及び
導電性金属板31を周方向に等間隔なスリット41を形
成する。この結果、各々の整流子片51及び導電性金属
板31がスリット41を介して各々電気的に絶縁した状
態で独立させるが、各々はボス部2によって互いに連結
されている。この第2の実施例においても、ライザ片3
1aの外周面等の露出部分に対して錫等のメッキ加工を
施し、母材である銅がアルコールやガソリン中の粗悪成
分に対して浸食を防止する保護膜を形成するようにして
もよい。
【0034】尚、前述の実施例においては、両実施例に
おいて、摺動層と金属導電層の2層構造のみならず、一
方面側の摺動層から順次他方面側の金属導電層に移行す
るように、必ずしも両層間の境界を不明確にする等、本
発明の実施例に限定されることなく、本発明を逸脱しな
い範囲で適宜変更可能である。
【0035】
【発明の効果】以上に述べたように本発明では、複数個
の整流子片をカーボン粉末によって導電性金属板に対し
て圧粉成形すると共に焼結加工により一体形成している
ので、製造工程において既に量産技術が確立されている
粉末冶金法を採用することができ、低コストで信頼性が
高くしかも品質の安定した整流子を形成することができ
る。また、整流子片をカーボンにより形成すると、耐薬
品性が向上すると共に化学的安定性に優れるため、ガソ
リン中のアルコール等に影響されず、ガソリン自体の改
質も防止することができる。さらに、カーボンからなる
整流子片の摺動層にカーボンブラシを組み合わせると、
同材質のために耐磨耗性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカーボン整流子の第1の実施例を示す
断面図である。
【図2】同 図1の平面図である。
【図3】導電性金属板の原形を示す平面図である。
【図4】整流子片を圧粉成形及び焼結加工した途中工程
の状態を示す説明図である。
【図5】図4からボス部を形成した途中工程の状態を示
す説明図である。
【図6】本発明のカーボン整流子の第2の実施例を示す
断面図である。
【図7】同 図6の平面図である。
【図8】第2の実施例における導電性金属板の原形を示
す平面図である。
【符号の説明】
1 カーボン整流子 2 ボス部 2c 軸孔 3 導電性金属板 3a ライザ片 3b 爪 3c 透孔 4 スリット 5 整流子片 5c 結合用突起

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スリットを介して偏平に配列された複数
    個の整流子片と、この整流子片に各々接合されると共に
    ラジアル方向にライザ片を突出形成した複数個の導電性
    金属板と、少なくとも上記金属板を支持すると共に中心
    に軸孔を形成した電気的絶縁性を有する合成樹脂からな
    るボス部とを備えた整流子であって、上記複数個の整流
    子片はカーボン粉末からなり、このカーボン粉末を上記
    金属板に対して圧粉成形すると共に焼結加工により一体
    形成したことを特徴とするカーボン整流子。
  2. 【請求項2】 複数個の導電性金属板に各々透孔を打ち
    抜き形成し、整流子片の圧粉成形時に透孔を介して金属
    板の表裏面にカーボン粉末を連通させた請求項1に記載
    のカーボン整流子。
  3. 【請求項3】 合成樹脂からなるボス部の上面外周及び
    内周に円環状の突堤が形成され、この突堤によって囲わ
    れた凹所内に各整流子片及び各導電性金属板が収納され
    た請求項1及び請求項2に記載のカーボン整流子。
  4. 【請求項4】 導電性金属板に接合する導電層の線膨張
    係数を、カーボン粉末からなる整流子片よりも上記導電
    性金属が有する線膨張係数に近似もしくは等しくした請
    求項2に記載のカーボン整流子。
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