JPH08308577A - 同じ細胞中でのブタ再生性呼吸系症候群ウイルスポリペプチド類の発現 - Google Patents

同じ細胞中でのブタ再生性呼吸系症候群ウイルスポリペプチド類の発現

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JPH08308577A
JPH08308577A JP8057901A JP5790196A JPH08308577A JP H08308577 A JPH08308577 A JP H08308577A JP 8057901 A JP8057901 A JP 8057901A JP 5790196 A JP5790196 A JP 5790196A JP H08308577 A JPH08308577 A JP H08308577A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PRRSVのORF3またはORF4の蛋白
質の成熟形態の組換えDNA生産方法を提供する。 【解決手段】 同じ細胞によるPRRSVのORF2、
ORF3およびORF4の蛋白質の共発現により達成さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PRRSVのOR
F3またはORF4の蛋白質のグリコシル化形態の製造
方法、この方法において用いるための宿主細胞またはベ
クターウイルス、該ORF3またはORF4の蛋白質を
エンコードするDNA分子、該ORF3またはORF4
の蛋白質のグリコシル化形態並びに該ORF3またはO
RF4の蛋白質を含むワクチンに関する。
【0002】
【従来の技術】ブタ再生性呼吸系症候群ウイルス(po
rcine reproductive respir
atory syndrome virus)(PRR
SV)は、1990年の後半以来北欧の5,000以上
の豚農場を襲ってきた新しい豚の病気の原因である。現
在ブタ再生性呼吸系症候群(PRRS)と呼ばれるこの
病気は、不可解豚病(Mystery Swine D
isease)としても知られている。最初この問題は
ドイツにおいて1990年の12月に確認され、199
1年の初めには益々重大になった。1991年の1月お
よび2月には、該病気はオランダおよびベルギーに広が
った。勃発は、スペインからも報告されている。該病気
は経済的観点から非常に費用がかかるようになり、しか
してオーエスキー病に匹敵またはそれより悪くなろうと
予想されている。
【0003】雌ブタにおける主要な臨床的徴候は、食欲
減退および妊娠110日目までの後期流産である。子ブ
タの場合、呼吸系の問題に加えて、死産のおよび/また
は弱い子ブタの高い発生率が観察される。肥畜において
は、慢性肺炎および死亡率の増大が起こる。
【0004】PRRSに対してブタを保護するためのワ
クチンを開発するためにあるいはブタにおける感染を決
定するための診断方法を開発するために、この病気の病
原体が同定され、分離され、そしてワクチンにおける免
疫原または診断的検定における抗原として適合するよう
にされねばならない。
【0005】従来のワクチンは、化学的に不活性にされ
たウイルスワクチン、または変性生ウイルスワクチンか
らなり得る。しかしながら、不活性化ワクチンは、追加
的免疫化を必要とし、不利なことにはアジュバントを含
有し、製造するのに高価であり、また投与するのに骨が
折れる。更に、いくつかの感染ウイルス粒子が、不活性
化過程を生き残りそして当該動物に投与後病気を起こし
得る。
【0006】一般に弱毒生ウイルスワクチンが好まれ、
何故ならそれらは、体液性反応および細胞性反応の両方
に基づく免疫応答をしばしば引き起こすからである。今
日まで、PRRSV株に基づくかかるワクチンは、マク
ロファージ細胞培養における毒性株の培養および連続継
代によりのみ製造され得る。しかしながら、この処理の
ために、制御されない変異がウイルスのゲノム中に導入
されて、それらの毒性および免疫化の性質において異種
のウイルス粒子の集団をもたらす。加えて、かかる伝統
的な弱毒生ウイルスワクチンは毒力が戻って、接種され
た動物の病気および他の動物への病原体の蔓延をもたら
し得ることがよく知られている。更に、マクロファージ
細胞系におけるPRRSV株の培養は非常に骨が折れ、
また該ウイルスの低収量の結果となる。
【0007】改善されたワクチンは、生ワクチンおよび
サブユニットワクチンの両方共、組換えDNA技術に基
づいて構築され得る。これらのワクチンは、PRRSV
病原体に対して免疫応答を誘発することのできる必要な
および関連のPRRSV免疫原物質もしくは該物質をエ
ンコードする遺伝情報のみを有しそして生ワクチンまた
は不活性化ワクチンの上記の不利を示さないであろう。
【0008】該病気の病原体は今小さな包膜RNAウイ
ルスであると知られ、そしてこのウイルスの欧州型はウ
エンスヴールト等(「ザ・ヴェト・クオータリ(The
Vet. Quarterly),13,121〜1
30,1991」)に記載されている。乳酸デヒドロゲ
ナーゼを高めるウイルス(LDV)およびウマ動脈炎ウ
イルスとのその関連性はコンゼルマン等(「ヴァイロロ
ジー(Virology),193,329〜339,
1993」)によりあるいはメウレンベルグ等(「ヴァ
イロロジー(Virology),192,62〜7
2,1993」)により記載されており、かくして該ウ
イルスをアーテリウイルス科(Arterivirid
ae)の群に位置付ける。
【0009】レリスタッドウイルス(LV)と呼ばれる
この欧州型の株は、オランダ国レリスタッドのザ・セン
トラル・ヴェテリナリ・インスティチュートによりPC
TWO92/21375と関連してフランス国パリのザ
・インスティチュート・パスツールに番号I−1102
下で寄託されている。
【0010】別の欧州株が、EPA第91,202,6
46.5号に記載されておりそしてフランス国パリのザ
・インスティチュート・パスツールのザ・コレクション
・ナチオナル・デ・カルチャーズ・デ・マイクロオーガ
ニズムズ(CNCM)に番号I−1140下で寄託され
ている。
【0011】この欧州株は、最近コンゼルマン等(「ヴ
ァイロロジー(Virology),193,329〜
339,1993」)により記載されている。
【0012】該ウイルスのアメリカ型が、ベンフィール
ド等(「ジェイ・ヴェト・ダイアグン・インヴェスト
(J. Vet. Diagn. Invest.),
,127〜133,1992)」)に記載されてい
る。該アメリカ型の株は、ATCCに番号VR−233
2下で寄託されておりそしてPCT WO93/037
60および欧州特許出願0,529,584に挙げられ
ている。該ウイルスが見つけられた後の早期に重要な観
察がウエンスヴールト等(「ジェイ・ヴェト・ダイアグ
ン・インヴェスト(J. Vet. Diagn. I
nvest.),,134〜138,1992)」)
によりなされ、しかして彼はアメリカ型および欧州型を
それらの抗原的特徴に基づいて比較しそしてアメリカ型
および欧州型の株がかなりの抗原的相違を示すことを実
証した。
【0013】PRRSVの2種の欧州株のゲノムおよび
米国分離株のゲノムの一部が、分子的にクローニングさ
れそして配列決定された(PCT WO92/2137
5;メウレンベルグ等「ヴァイロロジー(Virolo
gy),192,62〜72,1993」;コンゼルマ
ン等前掲;ワング等「ジェイ・ヴェト・ダイアグン・イ
ンヴェスト(J. Vet. Diagn. Inve
st.),,293〜296,1994」;マーダッ
シ等「ジェイ・ゲン・ヴァイロル(J.Gen. Vi
rol.),75,681〜685,1994」;メン
グ等「プロク・第13回IPVSコングレス(Pro
c. 13th IPVS Congress),6
1,1994」)。
【0014】PRRSVゲノムのRNAは約15kbを
含みそして8つの開放型読み枠(ORF)がその中で同
定され得、即ちORF1A,BおよびORF2〜7であ
る。ORF1A,BはとりわけウイルスRNAポリメラ
ーゼをエンコードするのに対し、ORF2〜6はウイル
ス膜(エンベロープ)蛋白質をエンコードする。ORF
7は、ヌクレオキャップシド蛋白質をエンコードする。
感染された細胞においては、6種の主要なサブゲノムm
RNAの3′共末端入れ子化セット(cotermin
al nested set)が、欧州分離株および米
国分離株(メング等前掲)の両方において実証され得
る。第1表に、PRRSVの構造蛋白質をエンコードす
るORF(コンゼルマン等前掲)の特徴が要約されてい
る。
【0015】
【表1】
【0016】PRRSVゲノム上のORFの分布が、図
1に示されておりそしてメウレンベルグ等(前掲)によ
り見出されたものに相当する。
【0017】前記に挙げられたORFにより発現される
PRRSV蛋白質についてはほとんど知られていない。
約15〜26kDの5種のウイルス蛋白質が、欧州また
は米国PRRS分離株で接種された細胞の溶菌液におい
て同定された(ネルソン等「ジェイ・クリン・マイクロ
バイオル(J. Clin. Microbio
l.),31,3184〜3189,1993)」およ
びベンフィールド等「プロク・第13回IPVSコング
レス(Proc. 13th IPVS Congre
ss),62,1994」)。ORF7、ORF6およ
びORF5の蛋白質はビリオン中に存在することが実証
された(メウレンベルグ等「ヴァイロロジー(Viro
logy),206,155〜163,1995」)。
今般、ORF3およびORF4の蛋白質の2種の形態即
ち小さな形態および大きな形態がPRRSVで感染され
た細胞中に存在するが、しかし1種の形態のみが感染細
胞の上澄みから分離された精製ビリオン中に存在するこ
とが見出された。各ORF蛋白質の2種の形態は、それ
らの炭水化物鎖のプロセッシングのレベルにより区別さ
れる。精製ビリオン中に存在する形態である大きな形態
はエンドグリコシダーゼH(エンド−H)耐性であるの
に対し、小さな形態はエンド−H感受性である。酵素エ
ンド−Hの基質は、糖蛋白質の“高マンノシル化”形態
のみである。この酵素は、アミノ酸アスパラギン(As
n)に結合されている炭水化物基GlcNac直後のオ
リゴ糖鎖を開裂する。より複雑な形態即ちグリコシル化
過程が完了している形態は、エンド−H開裂に対して耐
性である。ORF3および4の蛋白質のグリコシル化過
程の段階を決定するために並びにORF蛋白質の小さな
(“高マンノース”)形態をそれらの大きな(“複雑
な”)形態から区別するために、エンド−H耐性がここ
において用いられた。酵素ペプチド−N−グリコヒドロ
ラーゼ(PnGase−F)を用いて、ORF3および
4の完全に脱グリコシル化された形態(ポリペプチド骨
格)が得られた。ビリオン中に組み込まれたORF3お
よび4の糖蛋白質は大きな(“複雑な”)形態であるこ
とが分かり、しかしてこれらの形態はそれらの前駆体で
ある小さな(“高マンノース”)形態から更なるプロセ
ッシングによりもたらされ、その結果該大きな形態はエ
ンド−H耐性になった。ORF3およびORF4の蛋白
質形態のSDS−PAGEにより決定された分子量(M
W)が第2表に示されている。
【0018】
【表2】
【0019】
【発明が解決しようとする課題】個々のORFで形質転
換された真核細胞中での個々のORFの発現後、ウイル
ス感染細胞とは対照的に専らORF3およびORF4の
蛋白質の小さな形態が産生されることが分かった。それ
らの個々の蛋白質は真核細胞中で完全にはプロセッシン
グされないので、小胞体からゴルジ装置の中嚢への該蛋
白質の輸送は可能でないということが最も有りそうであ
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】驚くべきことに、PRR
SVのORF3およびORF4の蛋白質の大きな形態を
得るために1つの細胞中におけるORF2、ORF3お
よびORF4の共発現が必要とされかつ充分であるとい
うことが今般見出された。感染過程中、動物は該蛋白質
の成熟(大きな)形態に直面する。それ故、本発明は、
PRRSVのORF3およびORF4の蛋白質の成熟し
た大きな形態の組換えDNAの調製方法を提供する。
【0021】それ故、本発明は、PRRSVのORF3
またはORF4の蛋白質をエンコードするDNA断片で
形質転換された適当な宿主細胞あるいはORF3または
ORF4の蛋白質をエンコードするDNA断片を含むベ
クターウイルスで感染された宿主細胞を該蛋白質を発現
する条件下で培養する工程および発現された蛋白質を採
取する工程からなる、PRRSVのORF3またはOR
F4の蛋白質のグリコシル化形態の製造方法において、
同じ宿主細胞が同時にPRRSVのORF2、ORF3
およびORF4の蛋白質を発現することを特徴とする上
記方法を提供する。ORF2、ORF3およびORF4
は、図1に示されているPRRSVゲノム上のこれらの
ORFの分布を示す地図により定められるようなポリメ
ラーゼをエンコードする領域ORF1の下流(3′方
向)の大きな蛋白質をエンコードする(部分的に重複す
る)領域として定められる。この地図は、メウレンベル
グ等(前掲)において示されたものと一致しそしてすべ
てのPRRSウイルスにとっての代表的地図と考えられ
る。ORF5〜7もまた、前記の地図上のそれらの位置
により定められる。
【0022】特に、上記のORFは、コンゼルマン等
(前掲)に開示されたそれぞれのORFによりエンコー
ドされるPRRSV蛋白質のアミノ酸配列により特徴づ
けられる。
【0023】特定のORF蛋白質にとって、個々のPR
RSV分離株の間には自然変異が存在し得ることが理解
されよう。これらの変異は、全体の配列中の1つまたは
それ以上のアミノ酸の相違により実証され得る。かかる
変異PRRSVおよびこれらのORF蛋白質のアミノ酸
配列の例は、メウレンベルグ等(前掲)により開示され
ている。
【0024】好ましくは、本発明において用いられるべ
きORF蛋白質は、コンゼルマン等(前掲)により開示
されたアミノ酸配列に対して、アミノ酸配列レベルに基
づいて少なくとも55%一層好ましくは少なくとも70
%の相同を示す。
【0025】本発明の本質的観点は、全く同一の宿主細
胞がPRRSVのORF2、ORF3およびORF4の
蛋白質を共発現することである。このことは、3つの該
ORFを含むDNA断片で宿主細胞を形質転換すること
によりあるいは3つすべてのORFが該細胞中に導入さ
れるように1種より多いDNA断片で該細胞を形質転換
することにより達成され得る。例えば、宿主細胞は、O
RF2を含む第1断片、ORF3を含む第2断片および
ORF4を含む第3断片である3種のDNA断片で共形
質転換され得る。
【0026】同様に、宿主細胞は、上記の3つのORF
が同じ細胞中に導入される限り、1種のベクターウイル
スまたはそれ以上のベクターウイルスにより(共)感染
され得る。
【0027】ORF2、ORF3およびORF4を有す
る宿主細胞中での同時発現がORF3およびORF4の
蛋白質の大きな成熟形態を生産するために必要とされか
つ充分であるけれども、所望するならORF5〜7の1
つまたはそれ以上のようなPRRSVの他のORF特に
ORF5および/またはORF7もまた、該宿主細胞に
より共発現され得る。
【0028】更に、本発明による方法において、ORF
2、ORF3およびORF4のすべては、これらのOR
Fの発現が保証されるようにプロモーター配列の転写調
節下にある。好ましくは、各ORFは、別々のプロモー
ターに作動的に結合されている。
【0029】本発明において用いられるべきDNA断片
は、当該ORFが事実上会合または結合されない種々の
複製遂行DNA配列を含み得、その結果適当な宿主の形
質転換のために用いられ得るいわゆる組換え核酸分子を
もたらす。かかるハイブリッドDNA分子は、好ましく
は、例えばプラスミドから誘導される。PRRSVのO
RFをクローニングするために用いられ得る特定のベク
ターは、当該技術において公知でありそしてとりわけp
BR322、種々のpUC、pGEMおよびブルースク
リプト(Bluescript)プラスミド(ロドリグ
クエズ・アール・エルおよびディー・ティー・デンハル
ト編集「ベクターズ(Vectors):分子クローニ
ングベクターおよびそれらの使用の調査(A surv
ey of molecular cloning v
ectors and their uses),バタ
ーワースス,1988」;レンストラ・ジェイ・エイ等
「アーク・ヴァイロル(Arch. Virol.),
110,1〜24,1990」も参照)のようなプラス
ミドベクターを含む。かかる組換え核酸分子の構築のた
めに用いられるべき方法は、当業者に公知でありそして
とりわけマニアティス・ティー等(「分子クローニング
研究室マニュアル(Molecular Clonin
g A Laboratory Manual),コー
ルド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー,第2編,
1989」)に記載されている。
【0030】適当な宿主細胞は、PRRSVのORFの
蛋白質をエンコードするDNA断片により形質転換され
得かつ該PRRSVのORFの蛋白質をグリコシル化形
態にて発現することのできる細胞である。ここで用いら
れる“形質転換”は、用いられる方法例えば直接取込み
または形質導入に無関係に、宿主細胞中への異種核酸配
列の導入を指す。該異種核酸配列は、宿主ゲノム中に統
合され得る。発現のために、異種DNA断片は、選定さ
れた宿主と適合し得かつ挿入された核酸配列の発現を調
節し得る適切な発現制御配列を備える。
【0031】宿主は好ましくは、酵母例えばサッカロミ
セス・セレビシアエ(Saccharomyces c
erevisiae)のような真核源のものあるいはH
eLa細胞およびチャイニーズハムスター卵巣(CH
O)細胞を含めた昆虫、植物または哺乳類の細胞のよう
なより高等の真核細胞である。昆虫細胞は、スポドプテ
ラ・フルギペルダ(Spodoptera frugi
perda)のSf9細胞系(ルッコウ等「バイオテク
ノロジー(Bio−technology)6,47〜
55,1988」)を含む。真核クローニング系におけ
るPRRSVのORFのクローニングおよび発現に関す
る情報は、エッサー・ケイ等(「真核生物のプラスミド
(Plasmids of Eukaryotes),
スプリンジャー・ヴェアラグ,1986」)に見られ得
る。
【0032】宿主細胞が酵母である場合、例示的な有用
な発現制御配列は、例えばα−接合因子を含む。昆虫細
胞に対しては、バクロウイルスのポリヘドリンまたはp
10プロモーターが用いられ得る(スミス・ジー・イー
等「モル・セル・バイオル(Mol. Cell. B
iol.),2156〜65,1983」)。宿主細
胞が哺乳類源のものである場合、例示的な有用な発現制
御配列は、例えばSV−40プロモーター(ベルマン・
ピー・ダブリュー等「サイエンス(Science)
22,524〜527,1983」)あるいは例えばメ
タロチオネインプロモーター(ブリンスター・アール・
エル「ネイチャー(Nature)296,39〜4
2,1982」)または熱ショックプロモーター(ヴォ
エルミー等「プロク・ナトル・アカド・サイ・ユーエス
エイ(Proc. Natl. Acad. Sci.
USA)82,4949〜53,1985」)を含
む。
【0033】あるいは、適当な宿主細胞は、PRRSV
のORFをエンコードするDNA断片を含むベクターウ
イルスによる感染を受けやすい細胞である。ベクターウ
イルスにおいて、異種DNA断片が、該ウイルスの非必
須領域即ち該ウイルスの感染または複製に必要な機能の
ような該ウイルスの必須機能を壊すことなく該DNA断
片の組込みのために用いられ得る領域中に挿入される。
かかる領域は、一般に、ヘルペスウイルスおよびポック
スウイルスを含めて種々のウイルスについて当該技術に
おいて知られている。
【0034】多量のPRRSVのORFの蛋白質を得る
ために、好ましい発現系はバクロウイルス発現系(BV
ES)である。この系においては、スポドプテラ・フル
ギペルダ(Spodoptera frugiperd
a)(Sf;IPLB−Sf21)のような昆虫細胞
は、オートグラファ・カリフォルニカ(Autogra
pha californica)核多角体病ウイルス
(AcNPV)のように、バクロウイルス用の宿主とし
て細胞培養において保持される。AcNPVにおける遺
伝子のいくつかは、高レベルに発現されるがしかしウイ
ルス感染サイクルに対して非必須である。これらの遺伝
子は、pAcAS3のようなバクロ転移プラスミドと野
性型(wt)AcNPVのDNAとの間でトランスフェ
クションされた細胞における異種組換えの標的である。
pAcAS3(ジェイ・ヴラック等「ヴァイロロジー
(Virology)179,312〜320,199
0」)においては、異種遺伝子は、組換え過程の標的を
定めるwt AcNPVの配列により囲まれた非必須の
p10遺伝子の代わりにp10プロモーターの下流に挿
入される。組換え体のスクリーニングを容易にするため
に、pAcAS3はLacZ遺伝子をも含んでいて、培
地へのX−galの添加時に組換え体プラークが青色に
変わるようにする。
【0035】
【発明の実施の形態】請求項に記載された方法におい
て、上記に定められた宿主細胞は、PRRSVのORF
2、ORF3およびORF4の蛋白質の発現にとって好
都合である条件下で培養され得る。ワクチンまたは診断
的検定体は粗製培養物、宿主細胞溶菌液または宿主細胞
抽出物の試料を用いて調製され得るけれども、別の具体
的態様においては使用目的に依存してより精製されたO
RF3またはORF4の蛋白質が製造され得る。生産さ
れた蛋白質を精製するために、ORF2、ORF3およ
びORF3の全てを発現する宿主細胞が適切な容量にて
培養されそして産生された蛋白質がかかる細胞からある
いは該蛋白質が分泌されるならば培地から単離される。
培地中に排出された蛋白質は標準的技法例えば塩分別、
遠心分離、限外濾過、クロマトグラフィー、ゲル濾過免
疫沈降または免疫アフィニティークロマトグラフィーに
より単離されそして精製され得、一方細胞内蛋白質は最
初に該細胞を収集し、これらの細胞を例えば音波処理に
よりまたはフレンチプレスのような他の機械的破壊手段
により破壊し、次いで所望するなら該蛋白質を他の細胞
内成分から分離することにより単離され得る。細胞破壊
はまた、化学的手段(例えば、EDTA処理)またはリ
ゾチーム消化のような酵素的手段により達成され得よ
う。
【0036】本発明の更なる具体的態様によれば、1種
またはそれ以上の異種DNA断片を含むベクターウイル
スにおいて、該DNA断片がPRRSVのORF2、O
RF3およびORF4の蛋白質をエンコードすることを
特徴とする上記ベクターウイルスが提供される。かかる
ベクターウイルスは、一般的意味で既に上記に記載され
ている。このベクターウイルスは、ワクチンの開発の新
しい手法即ち弱毒生ウイルスワクチン株をキャリヤー
(ウイルスワクチンベクター)として用いる外来病原体
の遺伝子の発現において用いられ得る。生ベクターウイ
ルスによる抗原の発現は、自然感染後の発現を模擬し得
そして体液性および細胞性の両方の免疫応答を刺激し得
る。かかるベクターは、適切なワクチンが現在入手され
ないかあるいは安全的にまたは容易に作られ得ない病気
対する免疫化のために用いられ得る。上記に概略されて
いるように、PRRSVのORF3またはORF4を含
むベクターウイルスによる免疫原の発現は、本発明によ
るベクターウイルスが適用される場合のみ自然感染を模
擬する。
【0037】PRRSVのORF2、ORF3およびO
RF4の同時発現のために適するウイルスベクターは、
当業者に知られておりそしてワクチニア(ピッシニおよ
びパオレッチ「アドヴ・ヴァイル・レス(Adv. V
ir. Res.)34,43〜64,1988」;リ
ヴィエレ等「ジェイ・ヴァイロル(J. Viro
l.)66,3424〜3434,1992」;メンゲ
リング等「アーク・ヴァイロル(Arch. Viro
l.)134,259〜269,1994」)のような
ポックスウイルス、豚痘(ヴァン・デア・リーク等「ザ
・ヴェト・レコード(The Vet. Recor
d)134,13〜18,1994」)、アデノウイル
ス(フス等「ワクチン(Vaccine)12,60
7,1994」)および仮性狂犬病ウイルスのようなヘ
ルペスウイルスを含む。
【0038】本発明において用いられるべき好ましいベ
クターウイルスは、仮性狂犬病ウイルス(PRV)から
誘導される。
【0039】例えば、PRVについては、いつくかの非
必須領域が開示されておりかつgp50、gp63、g
I、gIII、gX、11K、チミジンキナーゼ(T
K)、リボヌクレオチドレダクターゼ(RR)、蛋白質
キナーゼ(PK)または28K(ピーターズ等「ジェイ
・ヴァイロル(J. Virol.)67,170〜1
77,1993」;デ・ウインド・エヌ等「ジェイ・ヴ
ァイロル(J. Virol.)64,4691〜46
96,1990」;ムーアマン・アール・ジェイ・エム
等「ジェイ・ゲン・ヴァイロル(J. Gen. Vi
rol.)71,1591〜1595,1990」;ペ
トロヴスキス・イー・エイ等「ヴァイロロジー(Vir
ology)159,193〜195,1987」;ヴ
ァン・ジイル・エム等「ジェイ・ゲン・ヴァイロル
(J. Gen. Virol.)71,1747〜1
755,1990」;トムセン・ディー・アール等「ジ
ーン(Gene)57,261〜265,1987」;
キーラー・シー・エル等「ジーン(Gene)50,2
15〜224,1986」;ウイーレイ・エム・イー等
「ジェイ・ヴァイロル(J. Virol.)62,4
185〜4194,1988」;ヴァン・ジイル・エム
等「ジェイ・ヴァイロル(J. Virol.)65
2761〜2765,1991」;メッテンレイター・
ス・シー等「ヴァイロロジー(Virology)17
,498〜503,1990」;米国特許第4,60
9,548号、欧州特許第0263207号、欧州特許
出願第94203643号およびPCT出願WO/94
/01573)をエンコードする遺伝子のような異種D
NA配列の組込みのために用いられている。
【0040】周知の、DNA配列をクローニングベクタ
ー中に挿入するための処理操作並びに生体内の同種組換
えまたはコスミドクローニングの技法が、ORFをヘル
ペスウイルスのゲノムの非必須領域中に挿入するために
用いられ得る(マニアティス・ティー等「分子クローニ
ング(Molecular Cloning),コール
ド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー,1989;
欧州特許出願第074808号;ロイズマン・ビーおよ
びジェンキンス・エフ・ジェイ「サイエンス(Scie
nce)229,1208,1985」;ヒグチ・アー
ル等「ニュウクレイック・アシッズ・レス(Nucle
ic Acids Res.)16,7351,198
8」;デ・ウインド・エヌ等「ジェイ・ヴァイロル
(J. Virol.)64,4691〜4696,1
990」;ヴァン・ジイル・エム等「ジェイ・ヴァイロ
ル(J. Virol.)62,2191〜2195,
1988」;アッカーマン・エム「ジェイ・ヴェト−メ
ド・ビー(J. Vet− Med. B.),35
379〜396,1988」並びに上記のパラグラフに
記載されている方法)。
【0041】PRRSVのORF2、ORF3またはO
RF4の蛋白質をエンコードするDNA断片は、ベクタ
ーウイルスゲノムの同じまたは異なる領域において挿入
され得る。
【0042】当然本発明はまた2種またはそれ以上好ま
しくは2種または3種のベクターウイルスの混合物を提
供し、しかして該混合物は、PRRSVのORF2、O
RF3およびORF4の蛋白質が同じ細胞により生体内
で同時に発現されるように生体内で宿主細胞を共感染す
ることができるものである。この混合物はまた、ワクチ
ン中の活性成分として用いられ得る。該混合物が2種の
ベクターウイルスを含む場合、一方のウイルスは上記の
3つのORFのうちの2つを含みそして第2のウイルス
は第3の所要ORFを含む。該混合物が3種のベクター
ウイルスを含む場合、各ウイルスは所要ORFのうちの
1つを含む。所望するなら、該混合物中のベクターウイ
ルスの1種またはそれ以上がPRRSVのORF5〜7
のうちの1つまたはそれ以上を含む。
【0043】好ましくは該混合物において組み込まれる
べきベクターウイルスはPRVワクチンウイルスから誘
導され、しかして好ましくは遺伝子型的にgD- (およ
び所望するなら表現型的にgD+ )および/またはgE
- であるPRV株(PCT出願WO94/01573,
EP出願第94203643号)が用いられる。
【0044】本発明によるベクターウイルスまたは上記
の混合物中に組み込まれるべきベクターウイルスは該ベ
クターウイルスで感染された宿主細胞を培養することに
より製造され得、その後ウイルス含有細胞および/また
は該細胞中で生長されたベクターウイルスが、随意に純
粋な形態にて、収集されそしてワクチン中に随意に凍結
乾燥された形態にて組み込まれ得あるいは診断的検定に
用いられ得る。
【0045】本発明は更に、PRRSVのORF2、O
RF3およびORF4の蛋白質をエンコードする核酸配
列を含むDNA断片において、該蛋白質をエンコードす
る各ORFが作動的にプロモーターに結合されている該
DNA断片を提供する。かかるDNA断片は、上記に定
められた宿主細胞またはベクターウイルスの製造のため
に用いられ得る。
【0046】本発明の範囲内には、精製されたエンド−
H耐性のPRRSVのORF3またはORF4の蛋白質
も含まれる。該エンド−H耐性のORF3またはORF
4の蛋白質の好ましい形態は、それぞれ55〜60kD
または40〜47kDの分子量を有する。
【0047】これらのエンド−H耐性ORF蛋白質は、
本発明による方法により得られる、これらが通常事実上
会合されるPRRSV物質を含まない実質的に純粋な形
態にてあるいはPRRSV蛋白質の混合物として提供さ
れ得る。
【0048】更に、本発明は、PRRSウイルスに対し
てブタにおいて効果的な免疫応答を誘発するワクチンを
提供する。このワクチンは、製薬上受容され得るキャリ
ヤーまたは希釈剤と一緒に本発明による方法により産生
されたORF3および/またはORF4の蛋白質を含む
サブユニットワクチンであり得る。
【0049】あるいは、製薬上受容され得るキャリヤー
または希釈剤と一緒に本発明によるベクターウイルスも
しくは上記に定められたベクターウイルスの混合物を含
むベクターワクチンが提供される。
【0050】例えば、該ワクチンはまた、例えば活性お
よび/または貯蔵寿命を増大させるためにしばしば他の
成分と混合されているところの、水性媒質または水含有
懸濁液を含み得る。これらの成分は、塩、pH緩衝剤、
安定剤(脱脂乳、カゼイン加水分解物またはクエン酸
等)あるいはチメロサール、メルチオレートおよびゲン
タマイシンのような保存剤で有り得る。
【0051】所望するなら、本発明によるワクチンは、
1種またはそれ以上のアジュバントと共に処方される。
適当な例は、クイル(Quil)Aのようなサポニン、
水酸化アルミニウム、コレラトキソイドまたはテタヌス
トキソイド、オイル乳濁液(o/wまたはw/o)およ
び水性ビタミンE分散液である。
【0052】本発明によるワクチンは、慣用の能動免疫
化スキーム即ち投与量処方と適合し得るようにおよび発
症予防上および/または治療上効果的でかつ免疫原性が
ある量にて一回投与または反復投与にて投与され得る。
該ワクチンの投与は、例えば皮内に、皮下に、筋肉内
に、腹膜腔内に、静脈内に、鼻内にまたは経口的になさ
れ得る。
【0053】本発明はまた“免疫化学試薬”に関し、し
かして該試薬は本発明の方法により産生されたPRRS
VのORF3またはORF4の蛋白質の少なくとも1種
を含む。
【0054】用語“免疫化学試薬”は、該蛋白質が適当
な支持体に結合されているかあるいは標識性物質を備え
ていることを意味する。
【0055】用いられ得る支持体は、例えば、微小試験
用ウェルまたはキュベットの内壁、チューブまたはキャ
ピラリー、膜、フィルター、試験用ストリップあるいは
例えばラテックス粒子、赤血球、染料ゾル、金属ゾルま
たはゾル粒子としての金属化合物のような粒子の表面で
ある。
【0056】適当な標識性物質は、とりわけ、放射性同
位元素、蛍光化合物、酵素、染料ゾル、金属ゾルまたは
ゾル粒子としての金属化合物である。
【0057】“免疫化学試薬”は、抗PRRSV抗体を
含有する疑いのあるサンプルと共に該試薬がインキュベ
ーションされそしてその後該抗体の有無が決定される診
断的検定において用いられ得る。
【0058】本発明はまた免疫検定において用いられる
べき試験キットに関し、しかしてこの試験キットは少な
くとも1種の本発明による免疫化学試薬を含有する。
【0059】この試験キットを用いて行われる免疫化学
反応は、好ましくはサンドイッチ反応、凝集反応、競合
反応または阻害反応である。
【0060】
【実施例】実施例1 ワクチニアウイルスによる同じ細胞中での複数のPRR
SVのORFの遷移的同時発現 PRRSVからのcDNAクローンpRRSV−T1の
製造および分析は、コンゼルマン等(前掲)において記
載された。PRRSVの完全なORFを含有しかつそれ
ぞれのATG開始コドンに近くで始まる断片が、クレノ
ウポリメリラーゼでの処理後、ベクタープラスミドブル
ースクリプト(pBluescript)SKII−
(ストラタゲン(Stratagene))のT7プロ
モーターの下流においてEcoRV制限部位(ORF2
およびORF5)またはSmaI制限部位(ORF3お
よびORF4)中にクローニングされた。これらの挿入
体は、次のPRRSV−T1配列残基を含有していた
(コンゼルマン等,前掲)。
【0061】ORF2: (EcoRI−Ndel,ク
レノウ充填(fill−in))1602〜2381 ORF3: (HincII−HinfI,クレノウ充
填)2207〜3040 ORF4: (BstYI−SpeI,クレノウ充填)
2673〜4920 ORF5: (BstXI−HindIII,クレノウ
充填)3304〜3954 T7 RNAポリメラーゼを発現するvTF7−3(フ
エルスト等,1986,PNAS83,8122〜81
26)での5の感染多重度における感染後のクローンB
SRであるBHK−21(ベビーハムスター腎臓)細胞
において、トランスフェクション実験を行った。1時間
の後感染細胞を、製造者の指図に従ってストラタゲン
“哺乳類トランスフェクションキット”を用いて、2μ
gのプラスミドでトランスフェクションした。
【0062】メチオニン不含の培地でのトランスフェク
ション後4時間して、細胞を洗浄した。30分間の飢餓
後皿当たり50μCiのTran(35S)標識を添加
し、そしてこれらの細胞を37℃にて24時間インキュ
ベーションした。細胞をPBSで洗浄し、1%トリトン
(Triton)中で溶解し、そして蛋白質を95℃お
よび2%SDSにより変性した。
【0063】ケッスラー(「メソッズ・エンジモル(M
ethods Enzymol.)73,442〜45
9,1981」)に従って、粗製蛋白質のサンプルを抗
ORF4モノクローナル抗体(mab35)および固定
スタフィロコックス・アウレウス(Staphyloc
occus aureus)細胞と共に沈澱させた。こ
れらの免疫複合体を遠心分離により収集した。生じたペ
レットを、30μlのラエムミリ(Laemmili)
サンプル緩衝液中に再懸濁しそして95℃にて5分間イ
ンキュベーションした。遠心分離後、上澄みをSDA−
10%ポリアクリルアミドゲル中で分析した。ゲルを固
定し、En3Hanceで含浸し、ワットマン3MM濾
紙上で乾燥しそして−70℃にてコダックX−AR5フ
ィルムに露光した。
【0064】発現された蛋白質のエンド−Hによる脱グ
リコシル化を、次のように行った。沈澱および洗浄され
た免疫複合体をNEB緩衝液(ニュー・イングランド・
バイオラブズ(New England Biolab
s))中に再懸濁した。1.5単位のエンド−Hを添加
し、そしてこのサンプルを37℃にて16時間インキュ
ベーションしそして次いでSDS−PAGE分析のため
に30μlのラエムミリ(Laemmili)サンプル
緩衝液中に再懸濁した。
【0065】第1実験(図2)において、いくつかのO
RF組合わせの共発現を行った。ORF4の成熟した大
きな形態(40〜47kD)の発現を支持するためにO
RF2、ORF3およびORF4の共発現が必要とされ
かつ充分であることが実証されている。ORF4の蛋白
質の観察された分子量形態がビリオン中に存在するもの
と同様であることを実証するために、エンド−Hでの脱
グリコシル化実験を異なる組合わせの発現生産物に関し
て行った(図3)。ORF2、ORF3およびORF4
で共形質転換された細胞のみがORF4の蛋白質の大き
な形態を発現すること並びにこれらの大きな形態はエン
ド−H処理に対して耐性であることが示されている。
【0066】実施例2 PRRSVのORF2、3および4を発現するPRVベ
クターウイルスの混合物 PRV gD- およびgE- ベクターウイルスの構築。
【0067】PRV NIA−3株から、gDを含有す
るPstI NcoI断片をPGEM5ZF(+)ベク
ターにおいてサブクローニングした。トランスフォーマ
ー(Transformer(商標))処理操作(クロ
ネテク(clonetech))でもって、SpeIお
よびAvrIIの制限部位を導入した。SpeI部位
は、gDのATG開始コドンの上流の17ヌクレオチド
の所にて導入された。AvrII部位は、TGA終止コ
ドンの後の最初のヌクレオチドの所にて導入された。こ
れらの変異が導入された後、SpeIおよびAvrII
での制限酵素消化により完全なgD遺伝子を除去した。
以前のgD部位上に、SpeI、EcoRI、EcoR
V、HindIIIおよびAvrIIの制限部位を含有
するオリゴヌクレオチドを挿入した。次いで、PstI
−NcoI断片をプラスミドから分離し、そしてピータ
ーズ等(ジェイ・ヴァイロロジー(J. Virolo
gy)66,894〜905,1992)により記載さ
れた方法によるPRV R1株(デ・ウインド等「ジェ
イ・ヴァイロロジー(J. Virology)64
4691〜4696,1990」)での同種組換えのた
めに用いた。
【0068】gD−およびgE−マイナスの変異体を得
るために、PRVのHindIII−B断片のNdeI
−StuI断片を、gD欠失を含むNdeI−StuI
断片で置換した。このHindIII断片もまた、gE
を包囲する欠失(位置6831におけるDraI部位か
ら位置8562における変異体324(デ・ウインド
等,1990,前掲)のリンカー挿入部位)を含有して
いた。生じたプラスミドを次いで、野性型コスミドc−
179、c−27およびc−443(ヴァン・ジイル等
「ジェイ・ヴァイロロジー(J. Virology)
62,2191〜2195,1988」)での組換えに
よりgD−,gE−ウイルスを発生させるために用い
た。
【0069】PRRSVのORF2、3および4を発現
するPRV gD変異体の構築。
【0070】上記の仮性狂犬病gD−,gE−ベクター
D57において、各ORFを別々に挿入した。次のやり
方が組換えウイルスを得るのに用いられた。ORFは、
ポリメリラーゼ連鎖反応を用いることにより特異的に増
幅された。増幅された生成物は、次いでpCRtmIIベ
クター中にクローニングされた。次いで、ORFはこの
ベクターから分離され、そして転移ベクターpDHβ中
にクローニングされた。このベクターは次いで、PRR
SVのORFをPRV D57株のウイルスゲノム中に
転移するのに用いられた。
【0071】PRRSVのORFのPCR増幅 特定のORFを増幅するために、PRRSV配列に対応
する次のプライマー対を用いた。
【0072】ORF2:上方プライマー,ヌクレオチド
1609〜1628(1609および1628を含め
て) 下方プライマー,ヌクレオチド2351〜2370(2
351および2370を含めて)の相補的配列 ORF3:上方プライマー,ヌクレオチド2211〜2
230(2211および2230を含めて) 下方プライマー,ヌクレオチド3025〜3044(3
025および3044を含めて)の相補的配列 ORF4:上方プライマー,ヌクレオチド2747〜2
766(2747および2766を含めて) 下方プライマー,ヌクレオチド3296〜3315(3
296および3315を含めて)の相補的配列 すべてのヌクレオチド番号は、コンゼルマン等(ヴァイ
ロロジー(Virology)193,329〜33
9,1993)により与えられているようなPRRSV
配列を指す。
【0073】これらのORFを、PRRSVのすべての
構造遺伝子を含有するプラスミド(pPRRSV)から
次の方法により増幅した。
【0074】5μl(10x)PCR緩衝液(酵素供給
者から購入)、5μl(2mM)dNTP類、5μl
(10μM)上方プライマー、5μl(10μM)下方
プライマー、0.2Uスーパー・タク(Super T
aq)(セファロ(Sepharo)Q)、1μl(1
μg/μl)pPRRSVおよび50μlの総容量にな
るまでの水を添加することにより、PCRミックスを調
製した。この混合物の上に鉱油を1滴垂らした後、94
℃にて1分、55℃にて1分および72℃にて1分のサ
イクルを30回用いてPCRを遂行した。増幅後、それ
らの生成物は、0.5μg/mlの臭化エチジウムを含
有する2%アガロースゲル上で可視化され得た。
【0075】増幅化されたORFのクローニング 増幅化された生成物を、インヴィトロゲン(Invit
rogen)TAクローニングキットを用いてpCRtm
IIベクター中にクローニングした。すべての処理操作
は製造者の指図に従って遂行された。このベクターか
ら、ORFを転移ベクターpDHβ中にクローニングし
た。正しい配向(right orientatio
n)にてクローニングされたPCR生成物(pCRtm
IベクターのT7プロモーターの側面に位置するATG
出発コドンORF)を該ベクターからBamHI消化に
より除去し、次いで平滑末端を生ずるためのクレノウ処
理およびその後XbaI消化を行った。それらの生成物
を1%アガロースゲル上で分離し、そしてORFを含有
する帯域を該ゲルから製造者の指図に従ってゲネクリー
ン(Geneclean)で精製した。このベクターを
最初EcoRIでそしてその後XbaIで消化し、ゲル
上で分離し、そしてこの線状ベクターをゲネクリーン
(Geneclean)の使用して精製した。すべての
ORF含有断片を、T4リガーゼを用いて該線状化され
たベクター中に連結した。すべての酵素はファーマシア
(Pharmacia)から購入し、そしてすべての方
法は標準的技法(モレキュラー・バイオロジー(Mol
ecular Biology)のカレント・プロトコ
ールズ)を用いて遂行された。
【0076】PRRSV挿入体を含有するPRV変異体
の発生 gDおよびgE遺伝子が欠失しているPRVウイルス
(D57株)を、gDを補足するVero細胞にて培養
した。完全CPEにおいてウイルスを採取し、そしてそ
のDNAを標準的技法により抽出した。ウイルスDNA
を、形式的(formal)gD遺伝子座中に位置する
ユニークEcoRI部位を用いてEcoRIで開裂し
た。PRRSV挿入体を含有するpDHβベクターをM
luIで線状化した。この線状化されたプラスミドおよ
び切断されたウイルスD57のDNAを、製造者の指図
に従ってDOTAP(ベーリンガー・マンハイム)と混
合した。総量5μgのDNAが、総容量500μlの2
0mMヘペス緩衝液中の10μlのDOTAPと混合さ
れた。該DNAについては、10コピーのプラスミドD
NA対1コピーのウイルスDNAのモル比が用いられ
た。該混合物を、培地が除去されていた該gDを補足す
るVero細胞の80%の集密的単層上において37℃
にて6時間インキュベーションした。このインキュベー
ション期間後、培地を添加しそしてそれらのプレートを
更に37℃にてインキュベーションした。完全CPEに
おいて、その培地を採取した。最後に、採取された培地
から組換えウイルスを限界希釈により分離し、そして免
疫蛍光を用いて挿入PRRSV遺伝子の発現により同定
した。ORF2、3および4を発現するベクターウイル
スの混合物が、製造されそしてブタの免疫化のために用
いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】決定されたPRRSV配列中の開放型読み枠の
分布並びにサブゲノムmRNA(sg mRNA,囲み
はリーダーRNAを表す)の所在を示す図である。
【図2】遷移的に発現されたPRRSVのORFのラジ
オイムノ沈降を示す電気泳動写真である。発現された蛋
白質は、10%SDS−PAゲル上で分離された。左の
レーンは、マーカー(M)蛋白質を含む。他のレーン
は、上部に挙げられているORFで形質転換された宿主
細胞により発現された標識された蛋白質の電気泳動を示
す。
【図3】図2と同じくラジオイムノ沈降を示す電気泳動
写真である。追加的ないくつかの発現生産物が、エンド
−H(EH)で処理された。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年4月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12P 21/00 9281−4B C12N 5/00 B //(C12P 21/00 C12R 1:91)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a.ブタ再生性呼吸系症候群ウイルス(P
    RRSV)のORF3またはORF4の蛋白質をエンコ
    ードするDNA断片で形質転換された適当な宿主細胞あ
    るいはORF3またはORF4の蛋白質をエンコードす
    るDNA断片を含むベクターウイルスで感染された適当
    な宿主細胞を該蛋白質を発現する条件下で培養する工程
    および b.発現された蛋白質を採取する工程 からなる、グリコシル化形態のPRRSVのORF3ま
    たはORF4の蛋白質の製造方法において、同じ宿主細
    胞が同時にPRRSVのORF2、ORF3およびOR
    F4の蛋白質を産生することを特徴とする上記方法.
  2. 【請求項2】 同じ宿主細胞をPRRSVのORF2、
    ORF3およびORF4で形質転換することを特徴とす
    る請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 同じ宿主細胞が、1種またはそれ以上の
    ベクターウイルスでの(共)感染の結果としてPRRS
    VのORF2、ORF3およびORF4を含むことを特
    徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 ベクターウイルスがバクロウイルスであ
    ることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 PRRSVのORF2、ORF3および
    ORF4で形質転換された宿主細胞。
  6. 【請求項6】 1種またはそれ以上の異種DNA断片を
    含むベクターウイルスにおいて、該DNA断片がPRR
    SVのORF2、ORF3およびORF4の蛋白質をエ
    ンコードすることを特徴とする上記ベクターウイルス。
  7. 【請求項7】 ウイルスが仮性狂犬病ウイルスであるこ
    とを特徴とする請求項6に記載のベクターウイルス。
  8. 【請求項8】 各ベクターウイルスが1種またはそれ以
    上のPRRSVのORFを含む2種またはそれ以上のベ
    クターウイルスの混合物であって、しかも宿主細胞に共
    感染しかつ該細胞中でPRRSVのORF2、ORF3
    およびORF4を発現することのできる該混合物。
  9. 【請求項9】 各ORFが作動的にプロモーターに結合
    されているPRRSVのORF2、ORF3およびOR
    F4をエンコードする核酸配列を含むDNA分子。
  10. 【請求項10】 エンド−H耐性の形態のPRRSVの
    ORF3またはORF4の蛋白質。
  11. 【請求項11】 PRRSウイルスに対してブタにおい
    て効果的な免疫応答を誘発するワクチンであって、請求
    項1から4のいずれか一項に記載の方法により産生され
    たORF蛋白質類、請求項10に記載のORF3および
    /またはORF4の蛋白質、請求項6または7に記載の
    ベクターウイルスまたは請求項8に記載のベクターウイ
    ルスの混合物を製薬的に受容され得るキャリヤーまたは
    希釈剤と一緒に含む該ワクチン。
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