JPH08308811A - 核スピンを含む対象領域の局所分解検査用のスピン共鳴装置 - Google Patents

核スピンを含む対象領域の局所分解検査用のスピン共鳴装置

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JPH08308811A
JPH08308811A JP8065073A JP6507396A JPH08308811A JP H08308811 A JPH08308811 A JP H08308811A JP 8065073 A JP8065073 A JP 8065073A JP 6507396 A JP6507396 A JP 6507396A JP H08308811 A JPH08308811 A JP H08308811A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実際的な適応に対して測定時間が十分に短
く、空間分解能が高く、従来達成されていない良好なS
N比が得られる点を有する2次元又は3次元画像形成の
ためのスピン核磁気共鳴データを高速に収集して画像を
形成するようにしたスピン共鳴装置を提案すること。 【解決手段】 制御装置は、F)高周波パルス(RF)
のフリップ角を75゜よりも小さく制御する手段と、
G)読取りグラジエントの遮断(ステップd)と、その
つど直ぐ次の、ステップa)〜d)の繰り返し期間内で
の前記高周波パルス(RF)の印加時点との間の時間間
隔をスピン−格子−緩和時間T1よりも相当小さな長さ
(≪T1)に制御する手段とを有するように構成されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子核のスピン−
モーメントの核磁気共鳴を用いて被検体を局所的に分解
(解像)検査するためのスピン−核磁気共鳴データを高
速収集して画像を形成するスピン共鳴装置に関する。
【従来の技術】空間分解能(解像力)を有する核磁気共
鳴の基本的な考え方は、例えば、西独の雑誌「Spek
trum der Wissenschaft」、19
82年6月号、40頁〜55頁に掲載のI.L.ピケッ
ト(pykett)の論文に記載されている。更に詳細
には、1982年ニューヨーク所在アカデミックプレス
(Academic Press)社発行、P.マンス
フィールドおよびP.G.モリス著の「NMR Ima
ging in Biomedicine」に掲載され
ている。概略的に説明すると、画像形成用のNMR手段
においては、被検体は、均一静(縦モード)磁場(B0
−磁場)内に置かれる。この場合、試料の核スピンは、
B0−磁場に平行なZ−方向に配向され、この方向にお
いて、磁化が生ずる。この均一な一定B0−磁場は、ど
んなNMR手段においても全検査過程中用いられる。こ
のことは、以下の説明の暗黙の前提である。次に、被検
体には、高周波パルスRFが照射され、その結果、典型
的に、スピンは、高周波パルスの振幅および持続時間に
依存する角度(これをフリップ角と称する)だけ、Z−
方向から回転(傾斜)する(古典的説明)。それから、
このスピンは、所謂ラーモア周波数でZ−方向を中心に
歳差運動を開始し、Z−方向に垂直な平面(XY平面)
における横方向成分が出力信号として検出される。90
゜のフリップ角においては、XY平面内で磁化が全て反
転した際に、出力信号は最大振幅となる。180゜のフ
リップ角で、磁化もしくはスピンの方向は反転する。N
MR手段においては、3つの緩和時間が重要な役割を果
たす。即ち、スピン−格子−緩和時間T1と、スピン−
スピン−緩和時間T2と、実効−スピン−スピン−緩和
時間T2 *である。出力信号における位置情報をエンコ
ードし、特定の出力信号、特に、所謂グラジェントエコ
ーを発生するために、振幅および持続時間が制御可能で
ある、互いに実質的に垂直関係にある3つの勾配磁場が
用いられる。その他、詳細に関しては、既述の文献なら
びに数多の特許文献を参照されたい。以下では、本発明
にとって有意味な事項について説明する。核スピン断層
撮影技術の開発当初から常に、画像形成に必要なNMR
データを得るのに必要な時間(取り込み時間)を短縮す
る努力がなされている。NMR画像装置の更に重要な特
徴は、空間分解能乃至解像力(即ち形成可能な画像の画
素の大きさ)ならびにSN比(SNR)である。非常に
高速なNMR断層撮影法は、P.マンスフィールド他の
「J.MagnReson」29、353−373(1
978)に既述されている「エコー・プラナ・イメージ
ング(Echo Planar Imaging)」法
であり、この手法によれば唯一の高周波パルスでの励起
後、特定の強さの一定の勾配磁場および交番的に変化す
る勾配磁場の存在下で、FID信号(FID=自由誘導
減衰)が検出される。米国特許第4115730号公開
公報および米国特許第4165479号公開公報にも記
載されているこの手法においては、空間分解能が物理的
に制限されており、測定時間を長くしても、所定の限界
を越えて改善することはできない。また、SN比も所望
の程ではない。誘発された(stimulated)ス
ピン−エコーで動作する、別の高速画像形成NMR手法
が、ヨーロッパ特許出願第85115818.8号明細
書に提案されている。
【発明の目的】本発明の課題は、実際的な適応に対して
測定時間が十分に短く、空間分解能が高く、従来達成さ
れていない良好なSN比が得られる点を有する2次元又
は3次元画像形成のためのスピン核磁気共鳴データを高
速に得ることができる高速画像形成装置を提案すること
である。
【発明の構成】この課題は、本発明によると、スピン−
格子−緩和時間T1、スピン−スピン−緩和時間T2及
び実効−スピン−スピン−緩和時間T2 *を有する核ス
ピンを含む対象領域の局所分解検査用のスピン共鳴装置
であって、 A)前記対象領域内に、スピンが所定方向(Z−方向)
に配向される均一磁場(B0)を形成するための装置
と、 B)前記対象領域に作用し、且つ、前記スピンを、その
つど、所定の方向から、所定のフリップ角だけ回転する
高周波パルス(RF)を発生するための装置と、 C)前記対象領域内に、相互にほぼ垂直な3つの勾配磁
場を形成するための複数装置と、 D)スピン共鳴により発生された信号を受信するための
装置と、 E)前記高周波パルス発生装置及び各勾配磁場を発生す
る装置を制御するための制御装置を有しており、前記制
御装置は、スピン共鳴データ信号を発生する一周期の
間、 a)前記対象領域に前記スピンを前記所定方向から所定
フリップ角だけ回転させる高周波パルス(RF)が作用
するように制御し、 b)前記対象領域に少なくとも一つのエンコードグラジ
エント(G−スライス、G−位相)が作用するように制
御し、 c)前記高周波パルス(RF)の終了後、少なくとも一
回、以下のaa),bb),cc),dd),ee)の
ステップを実施するように制御する、即ち、 aa)少なくとも一つの、所定極性の読取りグラジエン
ト(G−読取り)を、所定作用期間中、前記対象領域に
作用させ、 bb)グラジエントエコー信号を発生するために、読取
りグラジエントの極性を反転し、 cc)前記反転された読取りグラジエントを所望の読取
り期間中持続させ、 dd)前記エンコードグラジエント(G−スライス、G
−グラジエント)を、グラジエントエコー信号の検出の
開始前に遮断し、 ee)前記反転により発生するグラジエントエコー信号
を、受信装置を用いて検出し、 d)読取りグラジエントを遮断し、 e)前記読取りグラジエント遮断後、所定時間間隔で、
前述のステップa)〜d)を繰り返すように構成した装
置において、制御装置は、 F)高周波パルス(RF)のフリップ角を75゜よりも
小さく制御する手段と、 G)読取りグラジエントの遮断(ステップd)と、その
つど直ぐ次の、ステップa)〜d)の繰り返し期間内で
の前記高周波パルス(RF)の印加時点との間の時間間
隔をスピン−格子−緩和時間T1よりも相当小さな長さ
(≪T1)に制御す る手段とを有することにより、解
決される。本発明の装置においては、フリップ角が75
゜よりも小さな高周波パルスにより、一定のB0−磁場
によりXY平面内のZ−方向に配向された磁化もしくは
スピンの比較的小さい部分だけが反転されて、この反転
されたスピンは、勾配磁場の印加により、ほぼ完全に、
1つまたは複数のグラジエントエコーの形成に用いられ
る。スピンの多くの部分は、Z−方向に配向されてお
り、従って、Z−方向の磁化の利用可能な部分が大きく
残っているので、エコーの検出後直ちに新たな「部分的
励起パルス」を作用させて、Z−方向に配向されている
スピンの小さい一部分だけをXY平面に反転することが
でき、従来のように、T1の大きさの回復期間を設ける
必要はない。驚くべきことに、短時間でZ−方向のスピ
ンの平衡状態が達成され、従って、短い間隔で部分的に
励起されて均等なグラジエントエコー信号を発生するの
に使用することができる、実際上無限のスピン資源が利
用可能である。特定の用途において、どのフリップ角領
域が合目的的であるかは、ある程度まで、B0−磁場の
強さ、スピン−格子−緩和時間T1ならびに所望のT1
−コントラストに依存する。フリップ角は、特に、10
〜50゜の領域が有利であることが判った。例えば、2
〜3テスラTの大きさのB0−磁場の場合、一般に、1
5〜30゜のフリップ角が有利である。本発明の装置
は、「小フリップ角および小高周波エネルギでの勾配反
転法」と称することもできる手法により作動する装置で
あって、B0−磁場のあらゆる強度範囲で適用可能であ
る。一般的に、フリップ角を90゜よりも小さくすれば
するほど、しかも相続く高周波パルスの時間間隔を残留
縦方向磁化と、これらの高周波パルスによって形成され
る横方向磁化との間に平衡状態が生ずるように小さくす
る。この平衡状態においては、縦方向磁化が優勢であ
り、各高周波パルスに対して少なくともほぼ等しく、検
出可能なグラジエントエコー信号の発生に充分な量の縦
方向磁化が利用可能となり、相続く信号発生のための高
周波パルス間に緩和時間や縦方向磁化のための補充乃至
再生パルスを挿入する必要はない。信号検出は、読取り
期間に比較して短い複数の試料を形成しつつ、グラジエ
ントエコー信号を標本化もしくはサンプリングすること
により行われる。方法段階i)までの時間間隔は、長く
ても20ミリ秒(ms)とするのが有利であり、さらに
好ましくは長くとも10msとすべきである。90゜よ
りも小さいフリップ角の使用ならびに勾配磁場(読取り
勾配磁場)の反転によるグラジエントエコーの発生自体
ならびにそれと関連する他の事項は既に知られている。
90゜より小さいフリップ角は、例えば1958年の
H.Yカー(Carr)の研究(Phys.Rev.1
12,1693−1701,1958)に基づく所謂S
FP(定常状態自由歳差運動)法で用いられている
(W.S.HinshawのJ.Appl,Phys4
7,No.8,1967年8月号参照)。このSFP法
においては、試料は、間隔がスピン−格子−緩和時間と
比較して小さく、スピン−スピン−緩和時間に比較して
小さい高周波パルス列で照射される。高周波パルス間で
平衡状態に設定される信号は試料の唯一の空間点に関す
る情報しか形成しない。従ってこの手法の実施には、非
常に長い時間が必要とされる。と言うのは、適当な分解
能の画像を得るのに、「時間」単位の収集時間が必要で
あるからである。エコープラナ撮影法(LC法)におい
ても90゜より小さいフリップ角を有する高周波励起パ
ルスを使用することができる。しかしながら、この場合
には、交番する勾配磁場Gyならびに一定の勾配磁場G
xを、高周波パルスの終了後、データ収集の終わりまで
維持しなければならない。この手法における画像形成
は、次の点で他の画像形成法と本質的に異なる。即ち、
周期的に立ち下がり、かつ、立ち上がるFID信号のフ
ーリエ変換により被検体の離散的な投射プロフィールが
形成される点である。一定の勾配磁場Gxは読取り勾配
磁場として働く。離散的な投射プロフィールを破壊しな
いようにするためには、上記一定の勾配磁場Gxを交番
勾配磁場の強度と比較して小さくしなければならない。
その結果、その手法で達成可能な空間分解能は制限され
てしまう。これとは対照的に、本発明の装置によれば、
総ての勾配磁場は、同じ大きさを有することができる。
グラジエントエコーを用いての層画像形成用のデータ形
成は、エーデルシュタイン他の論文(Phys.Me
d.Biol,25,751−756,1980)およ
びPCT国際特許出願公開公報WO81−02788お
よびWO81−03789から公知である。この所謂ス
ピン−ワープ法(SRまたはRFID法としても知られ
ている)においては、90゜−高周波パルスならびに同
時に作用せしめられる層勾配磁場によって試料の1つの
層を励起し、次いで1回または複数回読取り勾配磁場を
印加もしくは反転することにより1つまたは複数のエコ
ー信号を発生する。このエコー信号は、現在では、グラ
ジエントエコーと称されている。次の高周波パルスの印
加前に、系の回復期間を設けねばならない。この期間
は、T1と比較して長くしなければならず、1秒台にも
達する。この手法は、高速にデータ収集が必要とされる
事例には、使用不可能である。本発明の装置において
は、比較的短い時間に亘る全検査もしくは総合検査で、
少なくとも1つのNMR断層像を演算処理するのに必要
な、完全なデータ集合が形成される。それぞれ、75゜
よりも小さな、例えば、75゜あるいは50゜あるいは
25゜さらには15゜または5゜のフリップ角を有する
高周波パルス、1つの位相符号勾配磁場パルス、および
/または、少なくとも1つの交番読取り勾配磁場、およ
び、少なくとも1つの交番読取り勾配磁場によって発生
されるエコー信号(グラジエントエコー)を含む一連の
分割検査、もしくは部分検査から、1つの全検査もしく
は総合検査が構成される。総ての勾配磁場は、励起高周
波パルスの終了とデータ収集開始との間遮断され、ま
た、読取りグラジエントの場合には、その極性を反転さ
れる。部分検査もしくは分割検査は、グラジエントエコ
ー信号のデータの収集の終了後、即ち、約10〜20m
s後、続けて行うことができる。このようにして、スピ
ン−格子−緩和時間T1(約0.5〜2.0秒)台の待
ち時間(繰返し時間)は完全に無くなる。
【発明の効果】本発明による装置の主たる利点は、次の
通りである。 (1)各分割検査ごとに75゜より小さなフリップ角を
有する高周波パルスを用いるので、高周波パルス用の電
力は非常に小さい。 (2)グラジエントエコー信号に寄与する磁化の飽和
は、分割パルスを使用することにより回避することがで
き、従って、検査で消費された磁化成分のT1−緩和時
間により、常に、平衡磁化(定常状態)の大きな成分が
得られるので、特に良好なSN比が実現できる。 (3)上記(2)で述べた動的平衡状態により、連続的
(無制限)な画像形成に適する。 (4)従って、NMR断層像の時間および空間分解能
に、完全に任意な妥協点を採用することが可能である。 (5)所定のフリップ角において、各T1値には、他の
振幅を有する平衡状態が対対応するので、発生するNM
R断層データはT1情報を含んでいる。フリップ角を総
合検査毎に変えることにより、異なったT1強調画像が
達成される。 (6)本発明の装置においては、高周波パルス毎に、唯
一つのグラジエントエコーが発生されて、データとして
収集されるので、形成される投影画像の信号強度は一様
に強く、従って、形成画像の分解能、特に、位相エンコ
ードグラジエントの方向における分解能も同等に高くな
る。 (7)層画像は多重に形成され(同期する必要はな
く)、そして、順次形成される層画像を互いに重畳する
ことにより、運動アーチファクトを大きく回避すること
ができる。従って、例えば、心臓の明瞭な冠状動脈断層
画像あるいは腹部の断層像を形成することができる。同
じことが3D画像にも当て嵌まる。と言うのは、運動ア
ーチファクトは平均化により抑圧されるからである。 (8)時間/空間分解能の選択が自由である。例えば、 約1秒で64×128画素 約2秒で128×128画素 約3.5秒で128×256画素 約4秒で256×128画素、および 約6秒で256×256画素 この場合、これらの測定時間も、勾配磁場系を最適化す
ることによりさらに約20〜40%減少することができ
る。 (9)同じ測定時間で、コントラストを変えることによ
り、「秒」領域でのNMR断層像の形成が可能になる。
これは、次のようにして実現することができる。T1−
コントラスト与件に対する、高周波パルスのフリップ角
の変化。T2 *−コントラスト与件に対する、グラジエ
ントエコーの読取り時間の変化。T2 *−コントラスト
与件に対する、同じ位相エンコードで、励起毎に多数の
グラジエントエコーを発生する。T1および/またはT
2 *を制御するために、例えば、NMRコントラスト
剤、水、電解液のような適当な物質を使用する。1つの
総合検査の1つの時点、または、2、3の時点で、各分
割検査もしくは各部分検査間において作用する付加的な
高周波パルス(例えば90゜−パルス、180゜−パル
ス、CHESS−パルス等々)を使用する。 (10)生態組織、特に、人体に対し、時間的に逐次像
形成検査(フィルム)が、「秒」台のNMR断層撮影で
可能になる。即ち、次のようなデータが得られる。異な
った、(例えば)直接隣接する層から、(例えば図6に
示すようにして)時間的に直接相続くNMR断層画像シ
ーケンスのためのデータ収集。(例えば)図5に示すよ
うに、1つの層から時間的に直接相続くNMR断層画像
シーケンスのためのデータ収集。上に述べたデータ収集
と関連して、同時に、T1および/またはT2 *を制御
するための、例えば、NMR−コントラスト剤、水ある
いは電解液のような適当な物質の使用が可能である。 (11)生態組織、特に、人体における時間的に周期的
なプロセスの画像形成検査用のデータをNMR断層法
(追って、図5および図6を参照して説明する)を用い
て得ることができる。ただし、その場合、次のような技
術が用いられる。即ち、トリガパルスの出現で、同じ位
相エンコードを用い、一連の分割検査もしくは部分検査
を開始し、次のトリガパルスの出現で、異なった位相エ
ンコードで同様の一連の測定シーケンスを繰返すという
トリガ技術の採用。トリガパルス毎に変化する位相エン
コードで、新しい分割検査もしくは部分検査シーケンス
がトリガパルスにより回避されるまで、部分検査もしく
は分割検査を実施するというゲート法の使用。上述の型
の総合検査によれば、部分検査もしくは分割検査の期間
に対応する画像の時間間隔で画像シーケンスが得られ
る。 (12)スペクトロスコピー技術、特に、時分割検査で
の、空間的に局限されたNMRスペクトロスコピー法を
用いての生態組織、特に、人体に対する高速画像形成検
査の組み合わせが可能であること。 (13)図7および図8を参照して後述するように、生
態組織の3次元表示のためのデータを得ることができる
こと。この場合、従来の3次元NMR方法を凌駕する主
たる利点は、測定時間が極めて短縮できること、例え
ば、128×128×128画素の画像形成の場合、4
分である。シーケンスの、単位時間当たりの良好なSN
比により、特に薄い層(1mmもしくはそれ以下)の形
成が可能である。画像のコントラストは、上述の項
(9)で述べたところに従って変えることができる。特
に、次のようなデータ収集が可能である。任意の配向の
画像形成を可能にする等方性3次元データ収集(図7参
照)。上述の型の化学選択的画像形成(図8参照)。多
数のグラジエントエコー(図4参照)を用いて、上述の
型の多重エコー三次元像の形成。結像される体積もしく
は大きさを制限するために、1つ、および/または、2
つの、位相エンコード方向における層選択パルスの使用
による部分画像形成またはズーム三次元画像形成。最も
薄い層での小さい試料の顕微鏡台の三次元画像形成。 (14)表面コイルと組合せての、生態組織の画像形成
検査が可能であること。特に、そのためには、均等な送
信コイルおよび受信用の表面コイルを使用すること。以
下に述べる全ての手法において、送/受信のために、1
つの表面コイルを使用すること。 (15)秒台で、NMR断層法を用いて、流動プロセス
および血管の画像形成検査のためのデータ収集が可能で
あること。特に、層平面に対して垂直な血管を、フリッ
プ角を変え、かつ/または、グラジエントエコーの読取
り時間を変えて、上述の項(9)で述べた手法により表
示することができる。血管の三次元画像形成の目的で、
1−3T1の時間間隔で多層撮影が可能であること。当
業者および医療関係者には、ここには詳細に述べる余地
のない他の多数の用途を想到することができよう。ここ
で、所謂「エコープラナー撮像」法には、上記の項
(2)、(3)および(4)で述べた本発明の利点は得
られない。しかしながら、勾配磁場の迅速な反転(即
ち、T2 *に比較して迅速である)という前提条件が満
たされれば、本発明の装置において、上記「エコープラ
ナー撮像」法も、部分検査もしくは分割検査の1つとし
て組み込むことができる。また、上述のヨーロッパ特許
願第85115818号明細書に開示されている方法で
は、上記の(2)の項で述べた本発明の利点は達成され
ない。
【実施例】以下、添付図面を参照して、本発明の装置の
特に有利な実施例について説明する。図には、理想化し
た簡略な表示で、高周波パルスRF、勾配磁場(層グラ
ジェント:「G−スライス」、位相エンコードグラジェ
ント:「G−位層」および読出しグラジェント:「G−
読出し」)ならびに関連の測定信号、即ち、断層撮像シ
ーケンスからのグラジェントエコー(「信号」)が示さ
れている。これら波形図において、繰返し数は、破線/
ブロックで示した分割検査もしくは部分検査および/ま
たは総合検査の繰返し数によって示されている。なお、
位相エンコードグラジェントの表示から、グラジェント
パルスの振幅は部分検査毎に変化するものと理解された
い。したがって、部分検査の数は、位相エンコードグラ
ジェントの異なった振幅の数に対応する。矩形で示した
包絡曲線を有する高周波パルスは、対応の包絡曲線を有
する非選択高周波パルスを表わす。また、ガウス分布形
状の包絡線を有する高周波パルスは、周波数選択性(即
ち、CHESS=「化学シフト」−選択性)高周波パル
ス、または、あるグラジェントが存在する場合、選択可
能な包絡曲線を有する層選択高周波パルスを表わす。本
発明は、公知のスピン共鳴装置、特に、NMR装置を用
いて実施することができるが、ただし、勾配磁場および
励起高周波パルスを発生する制御装置は、本発明の装置
の一実施例に対応する機能、または、本発明の装置の複
数の実施例のうちの、選択的に1つの実施例に対応する
機能を実施できるように変更される。図13に略示して
あるように、慣用のNMR装置は、測定ヘッド10、電
源部12および制御装置14を備えている。この装置の
測定ヘッド10は、慣用の装置の場合のように、一定
で、均一な(「縦」)B0−磁場を発生するための磁石
16、ならびに、実質的に互いに垂直関係にある、3つ
の、ほぼ線形の勾配磁場(それらのうち、通常、1つの
勾配磁場は、B0−磁場に対して平行であり、他の2つ
の勾配磁場は、B0−磁場に対して垂直である)を発生
するためのコイルユニットおよび高周波パルスが供給さ
れるコイル装置24を備えている。電源部は、B0−磁
石用給電装置25と、勾配磁場コイル18,20および
22用給電装置28と、RF−コイル24のための高周
波パルスを発生する高周波送信器30とを備えている。
制御装置14は、各勾配磁場コイルに供給される電流の
持続期間および振幅ならびに高周波および包絡曲線を制
御する。RF−コイル24は、一般に試料から放出され
る信号の受信にも用いられる。B0−磁石16は、超電
導コイルを有し、低温保持装置を具備することができ
る。この種の装置は、公知であり、市販品として入手可
能であるので、これ以上、詳細な説明は不要であろう。
なおここで用いられる術語「高周波パルス」には、短く
て高い周波数を有する場合に、非選択性パルスと称する
任意の包絡曲線を有する、予め高められた周波数の振動
列を含むばかりでなく、更に、周波数変調高周波振動
列、ならびに、同じか、又は、異なった周波数を有する
ことができ、全体として、予め定められたフリップ角を
発生する、互いに離間した、比較的短い高周波振動列の
シーケンスをも合むものであると理解されたい。また、
周波数選択パルスとは、層選択パルスまたは共鳴線選択
(CHESS=「化学シフト」−選択)パルスである。
本発明の装置においては、信号形成のための励起は、基
本的に、慣用の90゜のフリップ角より小さな部分分解
度のフリップ角を有する高周波パルスを用いて行われ、
それに直ぐ続いて部分検査が逐次行われ、スピン−格子
−緩和時間T1程度の、通常必要とされる待ち時間は必
要とされない。部分検査の長さは、最大約3T2 *に過
ぎない。総合検査の長さは、最大僅か3nT2 *に相当
するに過ぎない。ただし、nは、部分検査の数である。
図1には、スライス選択を用いない透過像を形成する目
的で、NMRデータを取り込むための、本発明の一実施
例における高周波パルスRF信号(グラジェントエコ
ー)および勾配磁場の時間的経過ないしシーケンスが示
されている。図示の部分検査は遅延を伴うことなく、位
相エンコードされたグラジェントのn個の異なった振幅
で、n回繰返される。即ち、読取りグラジェント「G−
読取り」の遮断直後次部分検査を開始する高周波パルス
RFが発生される。非選択性RF−パルスのフリップ角
は、90゜より小さな部分角度であり、例えば、10゜
〜50゜の領域内にある。読取りグラジェントは、グラ
ジェントエコー信号を発生するために、交番的に変化さ
れる。勾配磁場パルス「G−位相」は、RF−パルスの
終了後に立上り、データ収集前、即ち、グラジェントエ
コー信号の読取りの開始前に終了する。読取りグラジェ
ント「G−読取り」は、高周波ないしRF−パルスの終
了後励起され、データ収集前に、グラジェントエコー信
号を発生するために極性を反転され、しかる後、データ
収集中一定に維持される。データ収集に当たっては、複
数(例えば、128又は256個)の短い信号プローブ
を、例えば、20マイクロ秒の間隔で発生して、グラジ
ェントエコー信号を標本化する(サンプリング)。取り
込まれたプローブ信号を復調して、通常の手法でコンピ
ュータを用いて画像形成するのに用いられる。データ収
集の終了および破線矩形ブロックで示した分割検査の読
取り勾配磁場パルス「G−読取り」の遮断後直ちに、即
ち、最少の時間間隔で(即ち、本質的にT1、およびT
2 *よりも短くすることができる時間間隔で)、読取り
グラジェントの遮断、次続の高周波もしくはRF−パル
スの発生、ならびに、それによる次続の部分検査を開始
することができる。このことは、この他の、追って説明
する実施例の場合にも当て嵌まる。つまり、回復時間は
必要とされない。なぜならば、フリップ角が小さいため
に、Z−又はB0−方向に配向されている十分なスピン
が、次続のRF−パルスによる励起に対して利用可能で
あるからである。全ての検査において、データ収集は、
数回の「ブランク(空き)」部分検査後に開始するのが
合目的的である。例えば、データ収集前に、5回〜50
回のブランク部分検査を行うことができよう。このよう
にすれば、各フリップ角に対応するZ−磁化の平衡状態
を設定し、グラジェントエコーの均等な情報内容を確保
することができるからである。常に、実質的に同じ磁化
成分が読出されるように、小さい値から立ち上がる励起
パルスーフリップ角を有する部分検査から総合検査が構
成される場合には、ブランク部分検査は省略することが
できる。図2は、層選択を伴うことなく共鳴線選択(C
HESS)透過像を形成するために、NMRデータを得
るための本発明の実施例における高周波パルスRF、測
定信号おび勾配磁場の時間的変化を示す図である。図3
は、断層像形成用のNMRデータを得るための、本発明
の装置の一実施例における高周波パルス、測定信号およ
び勾配磁場の時間的変化を示す。この目的で、周波数選
択性高周波パルスRFは、層グラジェント「G−スライ
ス」と公知の仕方で組み合わされる。本発明の装置の、
この層選択変形実施例においては、高周波パルスの開始
前に、層グラジェントG−スライスがオンにされ、高周
波パルスの終了後に、再集束のために反転され、次い
で、データ収集の開始前に、オフに切換えられる。他の
点は、図1と関連して述べた実施例の場合と同じであ
る。図4は、SN比および/又はコントラストが、m個
のエコー信号を用いることにより改善された層断層画像
を形成するために、NMRデータを得るための本発明の
装置の実施例における高周波パルス、測定信号および勾
配磁場の時間的変化を示す。この目的で、読取りグラジ
ェントは、各高周波パルス後にm回交番される。それぞ
れm個の関連のエコーからなるデータは、互いに重畳も
しくは平均化される。図5は、同じ層のk個の断面層画
像のためのデータが、直接逐次的に発生される本発明の
装置の実施例における高周波パルス、測定信号および勾
配磁場の時間的変化を示す。この目的で、n回の分割検
査からなる総合検査をk回繰返し、その場合、相続く分
割検査又は総合検査間に緩和期間あるいは繰返し期間を
介在させない。この手法は、画像を形成する核磁気共鳴
で実現される。と言うのは、信号強度における損失を伴
わずに、然も、時間的制限を受けずに、連続した画像形
成が可能であるからである。したがって、動的プロセス
の検査には、特に有利である。分割検査もしくは部分検
査の期間は、例えば、僅か約15msに過ぎない。図6
は、k個の断層画像のためのデータが、異なった層から
直接的に逐次得られる本発明装置の実施例における高周
波パルス、測定信号および勾配磁場の時間的変化を示
す。この実施例においては、全ての分割検査の高周波パ
ルスの搬送周波数は、総合検査毎に変えられる。この検
査は、図5に示した方式と組み合わせることができる。
図7は、3次元断層画像のためのデータを得るための本
装置の実施例における高周波パルス、測定信号および勾
配磁場の時間的変化を示す。この実施例においては、非
選択性高周波パルスが用いられ、層グラジェントの代り
に、k個の異なった振幅を有する第2の位相エンコード
グラジェントが用いられる。2つの位相グラジェントG
−位相1およびG−位相2は、高周波パルスの終了後オ
ンされ、そして、データ収集の開始前、即ち、読取りグ
ラジェント「G−読取り」の反転前にオフされる。総合
検査は、この場合、n×k個の分割検査からなる。この
方式は、特に有利である。と言うのは、3次元異方性
(k≠n)又は等方性(k=n)の被検体の空間的表示
が、2次元の断層画像のための慣用のスピン−エコー断
層撮影法で必要とされる測定時間内で行うことができる
からである。この方式は、極めて薄い層の表示に利用す
ることができる。図8は、図7の場合と同様に、3次元
の周波数選択性(CHESS)断層画像のためのデータ
を取り込む、本発明の実施例における高周波パルス、測
定信号および勾配磁場の時間的変化を示す。この実施例
においては、分割検査の非選択パルスの代りに、周波数
選択パルスが用いられる。図9は、投影再構成法による
断層画像用のデータを取り込むための本発明の装置の実
施例における、高周波パルス、測定信号および勾配磁場
の時間的変化を示す。この実施例においては、位相エン
コードグラジェントの代りに、第2の読取りグラジェン
トが用いられる。この第2の読取りグラジェントは、第
1の読取りグラジェントと同期して開閉される。2つの
読取りグラジェントの振幅は、矢印の方向で示した分割
検査毎に変化する。これら振幅は、合成読取りグラジェ
ントに合成される。この合成読取りグラジェントの層平
面における配向は、分割検査毎に回転する。また、図1
〜図8に示した実施例は相応の仕方で、(位相エンコー
ドされたグラジェントを用いる)フーリエ法から(周波
数エンコードだけを用いる)投影再構成法に変換するこ
とができる。次に、本発明装置の実際的な例について説
明する。NMR装置としては、(独の)カールスルーエ
(Karlsruhe)所在のブルッカ(Bruke
r)社から市販品として入手可能なNMR断層撮影/ス
ペクトロスコピー装置を用いた。この装置は、磁場の強
度が、10MHzのプロトン共鳴周波数に対応する磁場
の強度23テスラ(T)値の、40センチメートルの直
径の孔を有するB0−磁石を備えている。 実施例1 高速3次元画像撮影 (図7又は図8に類似の)図10のパルスシーケンス区間 備考 0 RFパルスの投入。このパルスは、矩形の包絡曲線(図7)を有する非 選択パルス又は任意の包絡曲線、好ましくは、ガウス分布形状の包絡曲線(図8 )を有する選択性パルスとすることができる。高周波送信機の送信出力は、約3 0゜のフリップ角の高周波パルスを発生するように選択される。 非選択性のパルスの長さは、20cm直径の共鳴装置および約5kWの送信出力 を用いた場合には、15マイクロ秒である。この選択性パルスの長さは、6ミリ 秒である。パルスの位相位置は一定に留まる。高周波周波数は水素プロトンの共 鳴周波数(23テスラで100MHz)に設定される。 1 区間3および4で投入される読取りグラジェントの予備処理のための読 取りグラジェントの投入。振幅=−5.5mT/m位相グラジェント2の投入。 2 読取りグラジェントはオン(投入)状態に留まる。位相グラジエント2 は遮断もしくはオフにされる。 3 読取りグラジェントの反転。振幅=+4.5mT/m。 4 読取りグラジェントはオン状態に留まる。 5 読取りグラジェントの遮断もしくはターンオフ。データ収集が行われな い、この第1番目の予備処理区間の終了後に、新たに、区間0でプログラムが開 始される。 予備処理シーケンス0〜5をm回(m=8)実施する。それにより、スピン系は 、一定の平衡状態に達する。更に、この予備処理シーケンスで、個々で使用され ているNMR装置の場合、技術的理由から必要とされる勾配磁場のコイル系の「 予備処理」オン/オフ動作が実施される。 6 高周波パルスの投入。このパルスは、周波数、振幅、長さおよび形状に 関して、区間「0」における高周波パルスと同じ特性を有する。 7 位相グラジェント1の投入。 区間9および10で投入される読取りグ ラジェントの予備処理のための読取りグラジェントの投入。振幅=−5.5mT /m。位相グラジェント2の投入もしくはオン。 8 位相グラジェント1および2の遮断もしくはオフ。読取りグラジェント はオン状態に留まる。 9 読取りグラジェントを振幅+4.5mT/mに反転。 10 読取りグラジェントはオン状態に残す。 読取りグラジェントの反転により発生されるグラジェントエコー信号のサンプリ ングおよび25kHzのスペクトル幅を有するプローブの直角位相検出によるそ れぞれ128個の「実」および「仮想」データの収集(標本化周期は20kHz のサンプリングレートに対応し20マイクロ秒である)。 11 読取りグラジェントの遮断・データ収集の終了。 6a〜11a:シーケンス6〜11の(n−1)回の繰返し。−5.0乃至+5 .0mT/mのn個の異なった振幅(この場合n=128で合計128回シーケ ンス6〜11を繰返し実施する。位相グラジェント2はシーケンス6〜11のn 回の実施で同じ振幅を有している。 12 n個のデータ集合の記憶。このプロセスは、使用されている装置におい て技術的に条件付けられる。ここで用いられている装置においては、コンピュー タの利用可能な主メモリは128Kに制限されているので、このプロセスは約1 50ミリ秒続く。中断においては、区間0〜5で設定される平衡状態の新たな設 定が要求される。このシーケンスは「0」に跳躍して戻る。 最適化された装置においては、収集されたデータは直接事後処理される。この場 合には、区間12は省略され、したがってシーケンスは区間6に戻る。 12a 全シーケンス「0」〜「12」の(k−1)回の繰返し。シーケンス 「0」〜「12」は−5.0〜+5.0mT/mの位相グラジェント2のk個の 異なった振幅で合計k回(128回)実施する。 最適化された装置においては、全シーケンスは、合計n×k×(区間6−11 の期間)=221秒の期間を有する。この実施例においては、この期間は、(n +m)×(区間6−11)+(区間12)×k=254秒である。二次元の個々 の画像の層厚は1mmであり、画像分解能(画素の大きさ)は1mm×1mmで ある。 実施例2 m個の層からなる周期的運動を表示するために一連の高速断層像からなるフィ ルムの撮影 図11に従うパルスシーケンス(図6に類似)区間 備考 0/1 トリガパルスの待ちループ。トリガパルスの受信後区間2でシーケンス は始まる。 2 層グラジェントのターンオン。振幅=+5.0mT/m。高周波周波数 は所望の層における所望の核、例えば、水素プロトンの共鳴周波数に設定する。 3 ガウス分布形状の包絡曲線を有する周波数選択性高周波パルスを投入。 この高周波パルスは、約30゜のフリップ角を有する。パルスの周波数スペクト ルの半値幅は約90Hzである。パルスの位相位置は、全検査中一定である。 4 層グラジェントの反転。振幅=−5.0mT/m。区間6および7にお ける読取りグラジェントの予備処理として読取りグラジェントのターンオン。 振幅=5.5mT/m。位相グラジェントの投入もしくはターンオン。 このプロセスはシーケンス2〜9のn回の実行で同じ振幅で繰返される(この実 施例ではn=32)。シーケンス0〜9のk回の繰返しで、−5.0mT/m〜 +5.0mT/mのk個の異なった振幅(この実施例ではk=128)で位相グ ラジェントを128回発生する。 5 層グラジェントの遮断もしくはターンオフ。位相グラジェントのターン オフ。読取りグラジェントはオン状態に留まる。 6 読取りグラジェントの反転。振幅=+4.5mT/m。 7 読取りグラジェントはオン状態に留まる。エコー信号のサンプリングお よび25kHzのスペクトル幅で得られたプローブの直角位相検出によるそれぞ れ128個の「実」データ点および「仮想」データ点の収集(サンプリング期間 =20マイクロ秒)。 8 読取りグラジェントの遮断もしくはターンオフ、データ収集の終了。 シーケンスは、n回区間2に跳躍し得る。区間2においては、シーケンス2〜9 の逐次的な実行で、m個の異なった層に対応する、m個の異なった高周波周波数 が設定される。区間4における位相グラジエントのターンオンは、同じ振幅でシ ーケンス2〜9のn回の実行で繰返される(この実施例ではn=32)。全シー ケンス0〜9のk回の繰返しで、−5.0mT/m〜+5.0mT/mのk個の 異なった振幅を有する位相グラジェントを設定する。 9 n個のデータ集合の記憶。このプロセスは、使用されている装置におい て技術的に制約を受ける。と言うのは、ここで用いているコンピュータの主メモ リに制限があり、150ミリ秒のアクセス時間を必要とするからである。シーケ ンスは次いで、新しいトリガパルスのための待ちループの区間0に跳躍し戻る。 このプロセスはm回実施される。 上のシーケンスで、トリガパルス後、時間的間隔をおか
ずに、直ちに、n(この実施例では、例えば、n=3
2)の高速断層像(k=128に対応し128×128
の画素)の収集もしくは撮影が可能である。第1番目の
画像は、トリガパルス後7ミリ秒後に発生し、そして、
それに続く各画像は、第1番目の画像に対し17.2ミ
リ秒の間隔にある。ゲート検査(Gating−Exp
erimente)の場合、総合検査もしくは全体検査
は、待ちループ0/1なしで行われる。区間0のトリガ
パルスは、この場合、k個の異なった振幅を有する位相
グラジェントをオンし続けるのに用いられる。人体に対
する検査では、このシーケンスは、特に心臓のEKGで
トリガ又はゲートするのが画像形成に特に適している。
n=50で、約850ミリ秒内で、全心臓サイクルをサ
ンプリングすることができ、例えば、128又は256
の、このようなサンプルから、1つの層に対して、50
の画像、あるいは、m個の層に対して、50/m個の画
像をコンピュータにより形成もしくは再構成することが
できる。 実施例3 1個の層から実時間で運動、機能および像を観測するために、一連の高速断層 撮影から1枚のフィルムに対するデータの収集 図12のパルスシーケンス区間 備考 0 層グラジェントのターンオフ。振幅=−5.0mT/m。所望の観測層 に対する高周波周波数の設定。この周波数は、1個の異なった観測層を得るため に、シーケンスのk回の実施において任意に変えることができる(単一層フィル ムでは1=1、多層フィルムでは1=k)。 1 層グラジェントは、オン状態に留まる。ガウス分布形状の包絡曲線を有 する周波数選択性高周波数パルスを投入もしくはオンにする。この高周波パルス は、約30゜のフリップ角を有する。パルスの周波数スペルトルの半値幅は約9 00Hzである。パルスの位相位置は、全検査中一定である。 2 高周波パルスの遮断もしくはオフ。高周波パルスを、例えば、水素プロ トンの共鳴周波数とすることができる観測周波数に設定。層グラジェントの反転 。振幅=−5.0mT/m。区間4,5における読取りグラジェント予備処理の ための読取りグラジェントのターンオン。 振幅=−5.5mT/m。 3 層グラジェントのターンオフ。読取りグラジェントはオン状態に留める 。 4 読取りグラジェントの反転。振幅=−4.5mT/m。 5 読取りグラジェントはオン状態に留める。 6 読取りグラジェントの遮断もしくはオフ。 7 層グラジェントのオン。振幅=5.0mT/m。高周波周波数を所望の 観測層に設定する。この周波数は、1個の異なった観測層を得るために、k回の シーケンスの実行において任意に変えることができる(区間0参照)。 プログラムは、区間1でm回新たに始まる。シーケンス1〜7は、m回(m=3 2)実行される。それにより、スピン系は一定の平衡状態に達し、ここで用いら れている装置においては、技術上の理由から必要とされる勾配磁場のコイル装置 のための「予備」切換が行われる。 8 層グラジェントはオン状態に留める。ガウス分布形状の包絡曲線を有す る周波数選択性高周波パルスのターンオン。この高周波パルスは30゜のフリッ プ角を有する。パルスの周波数スペクトルの半値幅は、約900Hzである。パ ルスの位相位置は、全検査中一定である。 9 高周波パルスの遮断もしくはオフ。高周波パルスを、例えば、水素プロ トンの周波数とすることができる観測周波数に設定する。層グラジェントの切換 。振幅=−5.0mT/m。区間11および12における読取りグラジェントの 予備処理のための読取りグラジェントのターンオン。 振幅=−5.5mT/m。位相グラジェントのターンオン。このプロセスは、− 5.0のmT/mないし+5.5mT/mの、n個の異なった振幅(この例では 、n=128)でシーケンス7〜13が繰返し、合計128回実行される。 10 層グラジェントの遮断。位相グラジェントの遮断。読取りグラジェント はオン状態に留める。 11 読取りグラジェントの反転。振幅=+4.5のmT/m。 12 読取りグラジェントはオン状態に留める。25kHzのスペクトル幅を 用いて(サンプリング周期=20マイクロ秒)直角位相検出でそれぞれ128個 の「実」および「仮想」データの収集。 13 読取りグラジェントの遮断もしくはオフ。 データ収集の終了。 14 層グラジェントのターンオフ。振幅=5.0のmT/m。高周波周波数 を所望の観測層に設定。この高周波周波数は、シーケンスのk回の実行に当たっ て区間0に対応して変えられる。 シーケンスは、n回区間8に戻る。 15 n個のデータ集合の記憶。 段階および区間15は、約150ミリ秒を必要とし、用いられる装置に依存する 。と言うのは、コンピュータの主メモリに限界があるからである。中断に際して 、区間1〜7で設定される平衡状態の新しい設定が要求される。従って、シーケ ンスは、n個の画像を収集するために、n回区間0に跳躍し戻る。最適化された 装置においては、収集されたデータは、直ぐに事後処理される。その場合には、 区間もしくはステップ15は省略され、従って、シーケンスは、直ちに区間8か ら行うことが できる。 図18〜図23は、人間の手の一連の撮影から選択され
た画像を示す。該画像は、実施例1および図10に示し
た高速3次元画像形成装置に従って得られたデータから
形成されたものである。全測定時間は4秒であり、空間
分解能は、1mm×1mm×1mmに対応して、128
×128×128画素である。図には、腱の領域(画像
番号8〜11)、筋肉および関節(画像番号14〜1
7)ならびに中手骨(画像番号23〜26)の領域にお
ける水平断層像が示してある。図14〜図17は、2つ
の相続く画像間に6秒の時間的間隔をおいて撮影したN
MR断層像から選択された画像を示す。0.25m m
ol/kg Gd(DTPA)の投与後における、兎の
腎機能が示してある。左側の腎臓には、腫瘍がある。個
々の画像の測定時間は、2.2秒であった。この時間
は、2つの撮影の平均時間である。また、空間分解能
は、128×128画素であり、層厚は4mmである。
上述の実施例は、種々の仕方で変更および適応が可能で
ある。既に、RF−パルスのフリップ角を変えることに
より、T1−コントラストを制御できることは述べた。
グラジェントエコーの読取り時間を変えることにより、
T2 *−コントラストを変えることができる。さらに、
1つまたは2、3の個所(その数は、分割検査または測
定プロセスの数の約10%よりも少なくするのが有利で
ある)、例えば、データ収集が行われていない平衡設定
シーケンスと本来の測定シーケンスとの間、或いは、1
6または32の分割投影の測定後、例えば、90゜−パ
ルス、180゜−パルスまたはCHESS−パルスとす
ることができる、「特別」な高周波パルスを作用させる
ことにより、コントラストを制御することが可能であ
る。同様にして、グラジェントの不在下で、90゜のフ
リップ角を有する追加の周波数選択高周波パルスを使用
することにより、全検査過程中の高周波部分パルスの数
に比して、少なくとも選択された個所の前、および/ま
たは、その個所で「化学シフト」で強調された断層画像
のためのデータを得ることができる。所望の断層画像の
層平面外の磁化に作用したり、全検査過程中の選択され
た時点で作用する追加の高周波パルス、および/また
は、高周波パルスパケットを用いることにより、流れ降
下(リフロー減少)を抑圧することができる。これによ
れば、例えば、測定中の層に流入する血液を明るく表示
することができる。この場合、例えば、所謂DANTE
−パルス列または適当なプロフィール(高周波成分を有
する選択性パルスを使用して、関心層外の全てのスピン
を飽和し、血液が測定層内に流入している場合でも、画
像に表示しないようにすることができる。特に有利な負
荷パルス列は、回転座標系の(−X′)方向における層
選択45゜−高周波パルス(+X′)方向における非選
択90゜−高周波パルスおよび(−X′)方向における
層選択45゜−高周波パルスからなる。分割検査毎に大
きくなるフリップ角を用い、平衡状態を設定するための
空き分割検査で要求せず、特に、多層断層像用のデータ
を得るのに適している検査においては、例えば、T1/
TR=40(但しTR=分割検査の繰返し時間)に対
し、次のようなフリップ角を使用することができる。 明細書中で述べた値は、単なる例であり、一般に考察の
対象となる大きさの表示に過ぎないものと理解された
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】透過断層撮像のためのデータを発生する本発明
の装置の実施例の分割検査ダイヤグラム。
【図2】透過断層撮像のためのデータを発生する本発明
の装置の実施例の分割検査ダイヤグラム。
【図3】層別断層画像のためのデータを発生する本発明
装置の実施例の対応のダイヤグラム。
【図4】層別断層画像のためのデータを発生する本発明
装置の実施例の対応のダイヤグラム。
【図5】層別断層画像のためのデータを発生する本発明
装置の実施例の対応のダイヤグラム。
【図6】層別断層画像のためのデータを発生する本発明
装置の実施例の対応のダイヤグラム。
【図7】三次元断層撮像のためのデータを発生する本発
明装置の実施例の対応のダイヤグラム。
【図8】三次元断層撮像のためのデータを発生する本発
明装置の実施例の対応のダイヤグラム。
【図9】投影再構成法による断層撮像のためのデータを
発生する本発明装置の実施例の対応のダイヤグラム。
【図10】本発明の特に有利な実施例を示すダイヤグラ
ム。
【図11】本発明の特に有利な実施例を示すダイヤグラ
ム。
【図12】本発明の特に有利な実施例を示すダイヤグラ
ム。
【図13】本発明の装置を実施するのに用いることがで
きるNMR装置の概略図。
【図14】図12による装置で得られる一連の生物の形
態を表わす写真。
【図15】図12による装置で得られる一連の生物の形
態を表わす写真。
【図16】図12による装置で得られる一連の生物の形
態を表わす写真。
【図17】図12による装置で得られる一連の生物の形
態を表わす写真。
【図18】図10に示した装置で得られる一連の生物の
形態を表わす写真。
【図19】図10に示した装置で得られる一連の生物の
形態を表わす写真。
【図20】図10に示した装置で得られる一連の生物の
形態を表わす写真。
【図21】図10に示した装置で得られる一連の生物の
形態を表わす写真。
【図22】図10に示した装置で得られる一連の生物の
形態を表わす写真。
【図23】図10に示した装置で得られる一連の生物の
形態を表わす写真。
【符号の説明】
10 測定ヘッド 12 電源部 14 制御装置 16 磁石 18,20,22 勾配磁場コイル 24 RF−コイル T1 スピン−格子−緩和時間
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年2月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 核スピンを含む対象領域の局所分解検
査用のスピン共鳴装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子核のスピン−
モーメントの核磁気共鳴を用いて被検体を局所的に分解
(解像)検査するためのスピン−核磁気共鳴データを高
速収集して画像を形成するスピン共鳴装置に関する。
【0002】
【従来の技術】空間分解能(解像力)を有する核磁気共
鳴の基本的な考え方は、例えば、西独の雑誌「Spek
trum der Wissenschaft」、19
82年6月号、40頁〜55頁に掲載のI.L.ピケッ
ト(Pykett)の論文に記載されている。更に詳細
には、1982年ニューヨーク所在アカデミックプレス
(Academic Press)社発行、P.マンス
フィールドおよびP.G.モリス著の「NMR Ima
ging in Biomedicine」に掲載され
ている。
【0003】概略的に説明すると、画像形成用のNMR
手段においては、被検体は、均一静(縦モード)磁場
(B0−磁場)内に置かれる。この場合、試料の核スピ
ンは、B0−磁場に平行なZ−方向に配向され、この方
向において、磁化が生ずる。この均一な一定B0−磁場
は、どんなNMR手段においても全検査過程中用いられ
る。このことは、以下の説明の暗黙の前提である。次
に、被検体には、高周波パルスRFが照射され、その結
果、典型的に、スピンは、高周波パルスの振幅および持
続時間に依存する角度(これをフリップ角と称する)だ
け、Z−方向から回転(傾斜)する(古典的説明)。そ
れから、このスピンは、所謂ラーモア周波数でZ−方向
を中心に歳差運動を開始し、Z−方向に垂直な平面(X
Y平面)における横方向成分が出力信号として検出され
る。90゜のフリップ角においては、XY平面内で磁化
が全て反転した際に、出力信号は最大振幅となる。18
0゜のフリップ角で、磁化もしくはスピンの方向は反転
する。
【0004】NMR手段においては、3つの緩和時間が
重要な役割を果たす。即ち、スピン−格子−緩和時間T
1と、スピン−スピン−緩和時間T2と、実効−スピン
−スピン−緩和時間T2 * である。
【0005】出力信号における位置情報をエンコード
し、特定の出力信号、特に、所謂グラジェントエコーを
発生するために、振幅および持続時間が制御可能であ
る、互いに実質的に垂直関係にある3つの勾配磁場が用
いられる。その他、詳細に関しては、既述の文献ならび
に数多の特許文献を参照されたい。以下では、本発明に
とって有意味な事項について説明する。
【0006】核スピン断層撮影技術の開発当初から常
に、画像形成に必要なNMRデータを得るのに必要な時
間(取り込み時間)を短縮する努力がなされている。N
MR画像装置の更に重要な特徴は、空間分解能乃至解像
力(即ち形成可能な画像の画素の大きさ)ならびにSN
比(SNR)である。
【0007】非常に高速なNMR断層撮影法は、P.マ
ンスフィールド他の「J.MagnReson」29、
353−373(1978)に既述されている「エコー
・プラナ・イメージング(Echo Planar I
maging)」法であり、この手法によれば唯一の高
周波パルスでの励起後、特定の強さの一定の勾配磁場お
よび交番的に変化する勾配磁場の存在下で、FID信号
(FID=自由誘導減衰)が検出される。米国特許第4
115730号公開公報および米国特許第416547
9号公開公報にも記載されているこの手法においては、
空間分解能が物理的に制限されており、測定時間を長く
しても、所定の限界を越えて改善することはできない。
また、SN比も所望の程ではない。
【0008】誘発された(stimulated)スピ
ン−エコーで動作する、別の高速画像形成NMR手法
が、ヨーロッパ特許出願第85115818.8号明細
書に提案されている。
【0009】
【発明の目的】本発明の課題は、実際的な適応に対して
測定時間が十分に短く、空間分解能が高く、従来達成さ
れていない良好なSN比が得られる点を有する2次元又
は3次元画像形成のためのスピン核磁気共鳴データを高
速に得ることができる高速画像形成装置を提案すること
である。
【0010】
【発明の構成】この課題は、本発明によると、スピン−
格子−緩和時間T1、スピン−スピン−緩和時間T2及
び実効−スピン−スピン−緩和時間T2 *を有する核ス
ピンを含む対象領域の局所分解検査用のスピン共鳴装置
であって、 A)前記対象領域内に、スピンが所定方向(Z−方向)
に配向される均一磁場(B0)を形成するための装置
と、 B)前記対象領域に作用し、且つ、前記スピンを、その
つど、所定の方向から、所定のフリップ角だけ回転する
高周波パルス(RF)を発生するための装置と、 C)前記対象領域内に、相互にほぼ垂直な3つの勾配磁
場を形成するための複数装置と、 D)スピン共鳴により発生された信号を受信するための
装置と、 E)前記高周波パルス発生装置及び各勾配磁場を形成す
る装置を制御するための制御装置を有しており、前記制
御装置は、スピン共鳴データ信号を発生する一周期の
間、 a)前記対象領域に前記スピンを前記所定方向から所定
フリップ角だけ回転させる高周波パルス(RF)が作用
するように制御し、 b)前記対象領域に少なくとも一つのエンコードグラジ
エント(G−スライス、G−位相)が作用するように制
御し、 c)前記高周波パルス(RF)の終了後、少なくとも一
回、以下のaa),bb),cc),dd),ee)の
ステップを実施するように制御する、即ち、 aa)少なくとも一つの、所定極性の読取りグラジエン
ト(G−読取り)を、所定作用期間中、前記対象領域に
作用させ、 bb)グラジエントエコー信号を発生するために、読取
りグラジエントの極性を反転し、 cc)前記反転された読取りグラジエントを所望の読取
り期間中持続させ、 dd)前記エンコードグラジエント(G−スライス、G
−グラジエント)を、グラジエントエコー信号の検出の
開始前に遮断し、 ee)前記反転により発生するグラジエントエコー信号
を、受信装置を用いて検出し、 d)読取りグラジエントを遮断し、 e)前記読取りグラジエント遮断後、所定時間間隔で、
前述のステップa)〜d)を繰り返すように構成した装
置において、制御装置は、 F)高周波パルス(RF)のフリップ角を75゜よりも
小さく制御する手段と、 G)読取りグラジエントの遮断(ステップd)と、その
つど直ぐ次の、ステップa)〜d)の繰り返し期間内で
の前記高周波パルス(RF)の印加時点との間の時間間
隔をスピン−格子−緩和時間T1よりも相当小さな長さ
(≪T1)に制御する手段とを有することにより、解決
される。
【0011】本発明の装置においては、フリップ角が7
5゜よりも小さな高周波パルスにより、一定のB0−磁
場によりXY平面内のZ−方向に配向された磁化もしく
はスピンの比較的小さい部分だけが反転されて、この反
転されたスピンは、勾配磁場の印加により、ほぼ完全
に、1つまたは複数のグラジエントエコーの形成に用い
られる。スピンの多くの部分は、Z−方向に配向されて
おり、従って、Z−方向の磁化の利用可能な部分が大き
く残っているので、エコーの検出後直ちに新たな「部分
的励起パルス」を作用させて、Z−方向に配向されてい
るスピンの小さい一部分だけをXY平面に反転すること
ができ、従来のように、T1の大きさの回復期間を設け
る必要はない。驚くべきことに、短時間でZ−方向のス
ピンの平衡状態が達成され、従って、短い間隔で部分的
に励起されて均等なグラジエントエコー信号を発生する
のに使用することができる、実際上無限のスピン資源が
利用可能である。特定の用途において、どのフリップ角
領域が合目的的であるかは、ある程度まで、B0−磁場
の強さ、スピン−格子−緩和時間T1ならびに所望のT
1−コントラストに依存する。フリップ角は、特に、1
0〜50゜の領域が有利であることが判った。例えば、
2〜3T(テスラ)の大きさのB0−磁場の場合、一般
に、15〜30゜のフリップ角が有利である。本発明の
装置は、「小フリップ角および小高周波エネルギでの勾
配反転法」と称することもできる手法により作動する装
置であって、B0−磁場のあらゆる強度範囲で適用可能
である。
【0012】一般的に、フリップ角を90゜よりも小さ
くすればするほど、しかも相続く高周波パルスの時間間
隔を残留縦方向磁化と、これらの高周波パルスによって
形成される横方向磁化との間に平衡状態が生ずるように
小さくする。この平衡状態においては、縦方向磁化が優
勢であり、各高周波パルスに対して少なくともほぼ等し
く、検出可能なグラジエントエコー信号の発生に充分な
量の縦方向磁化が利用可能となり、相続く信号発生のた
めの高周波パルス間に緩和時間や縦方向磁化のための補
充乃至再生パルスを挿入する必要はない。
【0013】信号検出は、読取り期間に比較して短い複
数の試料を形成しつつ、グラジエントエコー信号を標本
化もしくはサンプリングすることにより行われる。
【0014】方法段階i)までの時間間隔は、長くても
20ミリ秒(ms)とするのが有利であり、さらに好ま
しくは長くとも10msとすべきである。
【0015】90゜よりも小さいフリップ角の使用なら
びに勾配磁場(読取り勾配磁場)の反転によるグラジエ
ントエコーの発生自体ならびにそれと関連する他の事項
は既に知られている。
【0016】90゜より小さいフリップ角は、例えば1
958年のH.Yカー(Carr)の研究(Phys.
Rev.112,1693−1701,1958)に基
づく所謂SFP(定常状態自由歳差運動)法で用いられ
ている(W.S.HinshawのJ.Appl,Ph
ys47,No.8,1967年8月号参照)。このS
FP法においては、試料は、間隔がスピン−格子−緩和
時間と比較して小さく、スピン−スピン−緩和時間に比
較して小さい高周波パルス列で照射される。高周波パル
ス間で平衡状態に設定される信号は試料の唯一の空間点
に関する情報しか形成しない。従ってこの手法の実施に
は、非常に長い時間が必要とされる。と言うのは、適当
な分解能の画像を得るのに、「時間」単位の収集時間が
必要であるからである。
【0017】エコープラナ撮影法(LC法)においても
90゜より小さいフリップ角を有する高周波励起パルス
を使用することができる。しかしながら、この場合に
は、交番する勾配磁場Gyならびに一定の勾配磁場Gx
を、高周波パルスの終了後、データ収集の終わりまで維
持しなければならない。この手法における画像形成は、
次の点で他の画像形成法と本質的に異なる。即ち、周期
的に立ち下がり、かつ、立ち上がるFID信号のフーリ
エ変換により被検体の離散的な投射プロフィールが形成
される点である。一定の勾配磁場Gxは読取り勾配磁場
として働く。離散的な投射プロフィールを破壊しないよ
うにするためには、上記一定の勾配磁場Gxを交番勾配
磁場の強度と比較して小さくしなければならない。その
結果、その手法で達成可能な空間分解能は制限されてし
まう。これとは対照的に、本発明の装置によれば、総て
の勾配磁場は、同じ大きさを有することができる。
【0018】グラジエントエコーを用いての層画像形成
用のデータ形成は、エーデルシュタイン他の論文(Ph
ys.Med.Biol,25,751−756,19
80)およびPCT国際特許出願公開公報WO81−0
2788およびWO81−03789から公知である。
この所謂スピン−ワープ法(SRまたはRFID法とし
ても知られている)においては、90゜−高周波パルス
ならびに同時に作用せしめられる層勾配磁場によって試
料の1つの層を励起し、次いで1回または複数回読取り
勾配磁場を引加もしくは反転することにより1つまたは
複数のエコー信号を発生する。このエコー信号は、現在
では、グラジエントエコーと称されている。次の高周波
パルスの印加前に、系の回復期間を設けねばならない。
この期間は、T1と比較して長くしなければならず、1
秒台にも達する。この手法は、高速にデータ収集が必要
とされる事例には、使用不可能である。
【0019】本発明の装置においては、比較的短い時間
に亘る全検査もしくは総合検査で、少なくとも1つのN
MR断層像を演算処理するのに必要な、完全なデータ集
合が形成される。それぞれ、75゜よりも小さな、例え
ば、75゜あるいは50゜あるいは25゜さらには15
゜または5゜のフリップ角を有する高周波パルス、1つ
の位相符号勾配磁場パルス、および/または、少なくと
も1つの交番読取り勾配磁場、および、少なくとも1つ
の交番読取り勾配磁場によって発生されるエコー信号
(グラジエントエコー)を含む一連の分割検査、もしく
は部分検査から、1つの全検査もしくは総合検査が構成
される。総ての勾配磁場は、励起高周波パルスの終了と
データ収集開始との間遮断され、また、読取りグラジエ
ントの場合には、その極性を反転される。部分検査もし
くは分割検査は、グラジエントエコー信号のデータの収
集の終了後、即ち、約10〜20ms後、続けて行うこ
とができる。このようにして、スピン−格子−緩和時間
T1(約0.5〜2.0秒)台の待ち時間(繰返し時
間)は完全に無くなる。
【0020】
【発明の効果】本発明による装置の主たる利点は、次の
通りである。
【0021】(1)各分割検査ごとに75゜より小さな
フリップ角を有する高周波パルスを用いるので、高周波
パルス用の電力は非常に小さい。
【0022】(2)グラジエントエコー信号に寄与する
磁化の飽和は、分割パルスを使用することにより回避す
ることができ、従って、検査で消費された磁化成分のT
1−緩和時間により、常に、平衡磁化(定常状態)の大
きな成分が得られるので、特に良好なSN比が実現でき
る。
【0023】(3)上記(2)で述べた動的平衡状態に
より、連続的(無制限)な画像形成に適する。
【0024】(4)従って、NMR断層像の時間および
空間分解能に、完全に任意な妥協点を採用することが可
能である。
【0025】(5)所定のフリップ角において、各T1
値には、他の振幅を有する平衡状態が対応するので、発
生するNMR断層データはT1情報を含んでいる。
【0026】フリップ角を総合検査毎に変えることによ
り、異なったT1強調画像が達成される。
【0027】(6)本発明の装置においては、高周波パ
ルス毎に、唯一つのグラジエントエコーが発生されて、
データとして収集されるので、形成される投影画像の信
号強度は一様に強く、従って、形成画像の分解能、特
に、位相エンコードグラジエントの方向における分解能
も同等に高くなる。
【0028】(7)層画像は多重に形成され(同期する
必要はなく)、そして、順次形成される層画像を互いに
重畳することにより、運動アーチファクトを大きく回避
することができる。従って、例えば、心臓の明瞭な冠状
動脈断層画像あるいは腹部の断層像を形成することがで
きる。同じことが3D画像にも当て嵌まる。と言うの
は、運動アーチファクトは平均化により抑圧されるから
である。
【0029】(8)時間/空間分解能の選択が自由であ
る。例えば、 約1秒で64×128画素 約2秒で128×128画素 約3.5秒で128×256画素 約4秒で256×128画素、および 約6秒で256×256画素 この場合、これらの測定時間も、勾配磁場系を最適化す
ることによりさらに約20〜40%減少することができ
る。
【0030】(9)同じ測定時間で、コントラストを変
えることにより、「秒」領域でのNMR断層像の形成が
可能になる。これは、次のようにして実現することがで
きる。
【0031】T1−コントラスト与件に対する、高周波
パルスのフリップ角の変化。
【0032】T2 *−コントラスト与件に対する、グラ
ジエントエコーの読取り時間の変化。
【0033】T2 *−コントラスト与件に対する、同じ
位相エンコードで、励起毎に多数のグラジエントエコー
を発生する。T1および/またはT2 *を制御するため
に、例えば、NMRコントラスト剤、水、電解液のよう
な適当な物質を使用する。1つの総合検査の1つの時
点、または、2、3の時点で、各分割検査もしくは各部
分検査間において作用する付加的な高周波パルス(例え
ば90゜−パルス、180゜−パルス、CHESS−パ
ルス等々)を使用する。
【0034】(10)生態組織、特に、人体に対し、時
間的に逐次像形成検査(フィルム)が、「秒」台のNM
R断層撮影で可能になる。即ち、次のようなデータが得
られる。異なった、(例えば)直接隣接する層から、
(例えば図6に示すようにして)時間的に直接相続くN
MR断層画像シーケンスのためのデータ収集。
【0035】(例えば)図5に示すように、1つの層か
ら時間的に直接相続くNMR断層画像シーケンスのため
のデータ収集。
【0036】上に述べたデータ収集と関連して、同時
に、T1および/またはT2 *を制御するための、例え
ば、NMR−コントラスト剤、水あるいは電解液のよう
な適当な物質の使用が可能である。
【0037】(11)生態組織、特に、人体における時
間的に周期的なプロセスの画像形成検査用のデータをN
MR断層法(追って、図5および図6を参照して説明す
る)を用いて得ることができる。ただし、その場合、次
のような技術が用いられる。即ち、トリガパルスの出現
で、同じ位相エンコードを用い、一連の分割検査もしく
は部分検査を開始し、次のトリガパルスの出現で、異な
った位相エンコードで同様の一連の測定シーケンスを繰
返すというトリガ技術の採用。
【0038】トリガパルス毎に変化する位相エンコード
で、新しい分割検査もしくは部分検査シーケンスがトリ
ガパルスにより回避されるまで、部分検査もしくは分割
検査を実施するというゲート法の使用。
【0039】上述の型の総合検査によれば、部分検査も
しくは分割検査の期間に対応する画像の時間間隔で画像
シーケンスが得られる。
【0040】(12)スペクトロスコピー技術、特に、
時分割検査での、空間的に局限されたNMRスペクトロ
スコピー法を用いての生態組織、特に、人体に対する高
速画像形成検査の組み合わせが可能であること。
【0041】(13)図7および図8を参照して後述す
るように、生態組織の3次元表示のためのデータを得る
ことができること。この場合、従来の3次元NMR方法
を凌駕する主たる利点は、測定時間が極めて短縮できる
こと、例えば、128×128×128画素の画像形成
の場合、4分である。シーケンスの、単位時間当たりの
良好なSN比により、特に薄い層(1mmもしくはそれ
以下)の形成が可能である。画像のコントラストは、上
述の項(9)で述べたところに従って変えることができ
る。特に、次のようなデータ収集が可能である。
【0042】任意の配向の画像形成を可能にする等方性
3次元データ収集(図7参照)。
【0043】上述の型の化学選択的画像形成(図8参
照)。
【0044】多数のグラジエントエコー(図4参照)を
用いて、上述の型の多重エコー三次元像の形成。結像さ
れる体積もしくは大きさを制限するために、1つ、およ
び/または、2つの、位相エンコード方向における層選
択パルスの使用による部分画像形成またはズーム三次元
画像形成。
【0045】最も薄い層での小さい試料の顕微鏡台の三
次元画像形成。
【0046】(14)表面コイルと組合せての、生態組
織の画像形成検査が可能であること。特に、そのために
は、均等な送信コイルおよび受信用の表面コイルを使用
すること。以下に述べる全ての手法において、送/受信
のために、1つの表面コイルを使用すること。
【0047】(15)秒台で、NMR断層法を用いて、
流動プロセスおよび血管の画像形成検査のためのデータ
収集が可能であること。特に、層平面に対して垂直な血
管を、フリップ角を変え、かつ/または、グラジエント
エコーの読取り時間を変えて、上述の項(9)で述べた
手法により表示することができる。
【0048】血管の三次元画像形成の目的で、1−3T
1の時間間隔で多層撮影が可能であること。
【0049】当業者および医療関係者には、ここには詳
細に述べる余地のない他の多数の用途を想到することが
できよう。
【0050】ここで、所謂「エコープラナー撮像」法に
は、上記の項(2)、(3)および(4)で述べた本発
明の利点は得られない。しかしながら、勾配磁場の迅速
な反転(即ち、T2 *に比較して迅速である)という前
提条件が満たされれば、本発明の装置において、上記
「エコープラナー撮像」法も、部分検査もしくは分割検
査の1つとして組み込むことができる。また、上述のヨ
ーロッパ特許願第85115818号明細書に開示され
ている方法では、上記の(2)の項で述べた本発明の利
点は達成されない。
【0051】
【実施例】以下、添付図面を参照して、本発明の装置の
特に有利な実施例について説明する。
【0052】図には、理想化した簡略な表示で、高周波
パルスRF、勾配磁場(層グラジェント:「G−スライ
ス」、位相エンコードグラジェント:「G−位層」およ
び読出しグラジェント:「G−読出し」)ならびに関連
の測定信号、即ち、断層撮像シーケンスからのグラジェ
ントエコー(「信号」)が示されている。これら波形図
において、繰返し数は、破線/ブロックで示した分割検
査もしくは部分検査および/または総合検査の繰返し数
によって示されている。なお、位相エンコードグラジェ
ントの表示から、グラジェントパルスの振幅は部分検査
毎に変化するものと理解されたい。したがって、部分検
査の数は、位相エンコードグラジェントの異なった振幅
の数に対応する。矩形で示した包絡曲線を有する高周波
パルスは、対応の包絡曲線を有する非選択高周波パルス
を表わす。また、ガウス分布形状の包絡線を有する高周
波パルスは、周波数選択性(即ち、CHESS=「化学
シフト」−選択性)高周波パルス、または、あるグラジ
ェントが存在する場合、選択可能な包絡曲線を有する層
選択高周波パルスを表わす。
【0053】本発明は、公知のスピン共鳴装置、特に、
NMR装置を用いて実施することができるが、ただし、
勾配磁場および励起高周波パルスを発生する制御装置
は、本発明の装置の一実施例に対応する機能、または、
本発明の装置の複数の実施例のうちの、選択的に1つの
実施例に対応する機能を実施できるように変更される。
【0054】図13に略示してあるように、慣用のNM
R装置は、測定ヘッド10、電源部12および制御装置
14を備えている。この装置の測定ヘッド10は、慣用
の装置の場合のように、一定で、均一な(「縦」)B0
−磁場を発生するための磁石16、ならびに、実質的に
互いに垂直関係にある、3つの、ほぼ線形の勾配磁場
(それらのうち、通常、1つの勾配磁場は、B0−磁場
に対して平行であり、他の2つの勾配磁場は、B0−磁
場に対して垂直である)を発生するためのコイルユニッ
トおよび高周波パルスが供給されるコイル装置24を備
えている。電源部は、B0−磁石用給電装置25と、勾
配磁場コイル18,20および22用給電装置28と、
高周波(RF)コイル24のための高周波パルスを発生
する高周波送信器30とを備えている。制御装置14
は、各勾配磁場コイルに供給される電流の持続期間およ
び振幅ならびに高周波および包絡曲線を制御する。高周
波(RF)コイル24は、一般に試料から放出される信
号の受信にも用いられる。B0−磁石16は、超電導コ
イルを有し、低温保持装置を具備することができる。こ
の種の装置は、公知であり、市販品として入手可能であ
るので、これ以上、詳細な説明は不要であろう。なおこ
こで用いられる術語「高周波パルス」には、短くて高い
周波数を有する場合に、非選択性パルスと称する任意の
包絡曲線を有する、予め高められた周波数の振動列を含
むばかりでなく、更に、周波数変調高周波振動列、なら
びに、同じか、又は、異なった周波数を有することがで
き、全体として、予め定められたフリップ角を発生す
る、互いに離間した、比較的短い高周波振動列のシーケ
ンスをも含むものであると理解されたい。また、周波数
選択パルスとは、層選択パルスまたは共鳴線選択(CH
ESS=「化学シフト」−選択)パルスである。
【0055】本発明の装置においては、信号形成のため
の励起は、基本的に、慣用の90゜のフリップ角より小
さな部分分解度のフリップ角を有する高周波パルスを用
いて行われ、それに直ぐ続いて部分検査が逐次行われ、
スピン−格子−緩和時間T1程度の、通常必要とされる
待ち時間は必要とされない。部分検査の長さは、最大約
3T2 *に過ぎない。総合検査の長さは、最大僅か3n
T2 *に相当するに過ぎない。ただし、nは、部分検査
の数である。
【0056】図1には、スライス選択を用いない透過像
を形成する目的で、NMRデータを取り込むための、本
発明の一実施例における高周波パルスRF信号(グラジ
ェントエコー)および勾配磁場の時間的経過ないしシー
ケンスが示されている。図示の部分検査は遅延を伴うこ
となく、位相エンコードされたグラジェントのn個の異
なった振幅で、n回繰返される。即ち、読取りグラジェ
ント「G−読取り」の遮断直後次部分検査を開始する高
周波パルスRFが発生される。非選択性高周波パルスR
Fのフリップ角は、90゜より小さな部分角度であり、
例えば、10゜〜50゜の領域内にある。読取りグラジ
ェントは、グラジェントエコー信号を発生するために、
交番的に変化される。
【0057】勾配磁場パルス「G−位相」は、高周波パ
ルスRFの終了後に立上り、データ収集前、即ち、グラ
ジエントエコー信号の読取りの開始前に終了する。読取
りグラジェント「G−読取り」は、高周波パルスRFの
終了後励起され、データ収集前に、グラジェントエコー
信号を発生するために極性を反転され、しかる後、デー
タ収集中一定に維持される。
【0058】データ収集に当たっては、複数(例えば、
128又は256個)の短い信号プローブを、例えば、
20マイクロ秒の間隔で発生して、グラジェントエコー
信号を標本化する(サンプリング)。取り込まれたプロ
ーブ信号を復調して、通常の手法でコンピュータを用い
て画像形成するのに用いられる。
【0059】データ収集の終了および破線矩形ブロック
で示した分割検査の読取り勾配磁場パルス「G−読取
り」の遮断後直ちに、即ち、最少の時間間隔で(即ち、
本質的にT1、およびT2 *よりも短くすることができ
る時間間隔で)、読取りグラジェントの遮断、次続の高
周波パルスRFの発生、ならびに、それによる次続の部
分検査を開始することができる。このことは、この他
の、追って説明する実施例の場合にも当て嵌まる。つま
り、回復時間は必要とされない。なぜならば、フリップ
角が小さいために、Z−又はB0−方向に配向されてい
る十分なスピンが、次続の高周波パルスRFによる励起
に対して利用可能であるからである。
【0060】全ての検査において、データ収集は、数回
の「ブランク(空き)」部分検査後に開始するのが合目
的的である。例えば、データ収集前に、5回〜50回の
ブランク部分検査を行うことができよう。このようにす
れば、各フリップ角に対応するZ−磁化の平衡状態を設
定し、グラジェントエコーの均等な情報内容を確保する
ことができるからである。常に、実質的に同じ磁化成分
が読出されるように、小さい値から立ち上がる励起パル
スーフリップ角を有する部分検査から総合検査が構成さ
れる場合には、ブランク部分検査は省略することができ
る。
【0061】図2は、層選択を伴うことなく共鳴線選択
(CHESS)透過像を形成するために、NMRデータ
を得るための本発明の実施例における高周波パルスR
F、測定信号おび勾配磁場の時間的変化を示す図であ
る。
【0062】図3は、断層像形成用のNMRデータを得
るための、本発明の装置の一実施例における高周波パル
ス、測定信号および勾配磁場の時間的変化を示す。この
目的で、周波数選択性高周波パルスRFは、層グラジェ
ント「G−スライス」と公知の仕方で組み合わされる。
【0063】本発明の装置の、この層選択変形実施例に
おいては、高周波パルスの開始前に、層グラジェントG
−スライスがオンにされ、高周波パルスの終了後に、再
集束のために反転され、次いで、データ収集の開始前
に、オフに切換えられる。他の点は、図1と関連して述
べた実施例の場合と同じである。
【0064】図4は、SN比および/又はコントラスト
が、m個のエコー信号を用いることにより改善された層
断層画像を形成するために、NMRデータを得るための
本発明の装置の実施例における高周波パルス、測定信号
および勾配磁場の時間的変化を示す。この目的で、読取
りグラジェントは、各高周波パルス後にm回交番され
る。それぞれm個の関連のエコーからなるデータは、互
いに重畳もしくは平均化される。
【0065】図5は、同じ層のk個の断面層画像のため
のデータが、直接逐次的に発生される本発明の装置の実
施例における高周波パルス、測定信号および勾配磁場の
時間的変化を示す。この目的で、n回の分割検査からな
る総合検査をk回繰返し、その場合、相続く分割検査又
は総合検査間に緩和期間あるいは繰返し期間を介在させ
ない。この手法は、画像を形成する核磁気共鳴で実現さ
れる。と言うのは、信号強度における損失を伴わずに、
然も、時間的制限を受けずに、連続した画像形成が可能
であるからである。したがって、動的プロセスの検査に
は、特に有利である。分割検査もしくは部分検査の期間
は、例えば、僅か約15msに過ぎない。
【0066】図6は、k個の断層画像のためのデータ
が、異なった層から直接的に逐次得られる本発明装置の
実施例における高周波パルス、測定信号および勾配磁場
の時間的変化を示す。この実施例においては、全ての分
割検査の高周波パルスの搬送周波数は、総合検査毎に変
えられる。この検査は、図5に示した方式と組み合わせ
ることができる。
【0067】図7は、3次元断層画像のためのデータを
得るための本装置の実施例における高周波パルス、測定
信号および勾配磁場の時間的変化を示す。この実施例に
おいては、非選択性高周波パルスが用いられ、層グラジ
ェントの代りに、k個の異なった振幅を有する第2の位
相エンコードグラジェントが用いられる。2つの位相グ
ラジェントG−位相1およびG−位相2は、高周波パル
スの終了後オンされ、そして、データ収集の開始前、即
ち、読取りグラジェント「G−読取り」の反転前にオフ
される。総合検査は、この場合、n×k個の分割検査か
らなる。この方式は、特に有利である。と言うのは、3
次元異方性(k≠n)又は等方性(k=n)の被検体の
空間的表示が、2次元の断層画像のための慣用のスピン
−エコー断層撮影法で必要とされる測定時間内で行うこ
とができるからである。この方式は、極めて薄い層の表
示に利用することができる。
【0068】図8は、図7の場合と同様に、3次元の周
波数選択性(CHESS)断層画像のためのデータを取
り込む、本発明の実施例における高周波パルス、測定信
号および勾配磁場の時間的変化を示す。この実施例にお
いては、分割検査の非選択パルスの代りに、周波数選択
パルスが用いられる。
【0069】図9は、投影再構成法による断層画像用の
データを取り込むための本発明の装置の実施例におけ
る、高周波パルス、測定信号および勾配磁場の時間的変
化を示す。この実施例においては、位相エンコードグラ
ジェントの代りに、第2の読取りグラジェントが用いら
れる。この第2の読取りグラジェントは、第1の読取り
グラジェントと同期して開閉される。2つの読取りグラ
ジェントの振幅は、矢印の方向で示した分割検査毎に変
化する。これら振幅は、合成読取りグラジェントに合成
される。この合成読取りグラジェントの層平面における
配向は、分割検査毎に回転する。また、図1〜図8に示
した実施例は相応の仕方で、(位相エンコードされたグ
ラジェントを用いる)フーリエ法から(周波数エンコー
ドだけを用いる)投影再構成法に変換することができ
る。
【0070】次に、本発明装置の実際的な例について説
明する。NMR装置としては、(独の)カールスルーエ
(Karlsruhe)所在のブルッカ(Bruke
r)社から市販品として入手可能なNMR断層撮影/ス
ペクトロスコピー装置を用いた。この装置は、磁場の強
度が、10MHzのプロトン共鳴周波数に対応する磁場
の強度23テスラ(T)値の、40センチメートルの直
径の孔を有するB0−磁石を備えている。
【0071】実施例1 高速3次元画像撮影 (図7又は図8に類似の)図10のパルスシーケンス区間 備考 RFパルスの投入。このパルスは、矩形の包絡曲線(図7)を有する非選 択パルス又は任意の包絡曲線、好ましくは、ガウス分布形状の包絡曲線(図8) を有する選択性パルスとすることができる。高周波送信機の送信出力は、約30 ゜のフリップ角の高周波パルスを発生するように選択される。非選択性のパルス の長さは、20cm直径の共鳴装置および約5kWの送信出力を用いた場合には 、15マイクロ秒である。この選択性パルスの長さは、6ミリ秒である。パルス の位相位置は一定に留まる。高周波周波数は水素プロトンの共鳴周波数(23T (テスラ)で100MHz)に設定される。 1 区間3および4で投入される読取りグラジェントの予備処理のための読取 りグラジェントの投入。振幅=−5.5mT/m位相グラジェント2の投入。 2 読取りグラジェントはオン(投入)状態に留まる。位相グラジェント2は 遮断もしくはオフにされる。 3 読取りグラジェントの反転。振幅=+4.5mT/m。 4 読取りグラジェントはオン状態に留まる。 5 読取りグラジェントの遮断もしくはターンオフ。データ収集が行われない 、この第1番目の予備処理区間の終了後に、新たに、区間0でプログラムが開始 される。 予備処理シーケンス0〜5をm回(m=8)実施する。それにより、スピン系は 、一定の平衡状態に達する。更に、この予備処理シーケンスで、個々で使用され ているNMR装置の場合、技術的理由から必要とされる勾配磁場のコイル系の「 予備処理」オン/オフ動作が実施される。 6 高周波パルスの投入。このパルスは、周波数、振幅、長さおよび形状に関 して、区間「0」における高周波パルスと同じ特性を有する。 7 位相グラジェント1の投入。 区間9および10で投入される読取りグラ ジェントの予備処理のための読取りグラジェントの投入。振幅=−5.5mT/ m。位相グラジェント2の投入もしくはオン。 8 位相グラジェント1および2の遮断もしくはオフ。読取りグラジェントは オン状態に留まる。 9 読取りグラジェントを振幅+4.5mT/mに反転。 10 読取りグラジェントはオン状態に残す。 読取りグラジェントの反転により発生されるグラジェントエコー信号のサンプリ ングおよび25kHzのスペクトル幅を有するプローブの直角位相検出によるそ れぞれ128個の「実」および「仮想」データの収集(標本化周期は20kHz のサンプリングレートに対応し20マイクロ秒である)。 11 読取りグラジェントの遮断・データ収集の終了。 6a〜11a:シーケンス6〜11の(n−1)回の繰返し。−5.0乃至+5 .0mT/mのn個の異なった振幅(この場合n=128で合計128回シーケ ンス6〜11を繰返し実施する。位相グラジェント2はシーケンス6〜11のn 回の実施で同じ振幅を有している。 12 n個のデータ集合の記憶。このプロセスは、使用されている装置において 技術的に条件付けられる。ここで用いられている装置においては、コンピュータ の利用可能な主メモリは128Kに制限されているので、このプロセスは約15 0ミリ秒続く。中断においては、区間0〜5で設定される平衡状態の新たな設定 が要求される。このシーケンスは「0」に跳躍して戻る。 最適化された装置においては、収集されたデータは直接事後処理される。この 場合には、区間12は省略され、したがってシーケンスは区間6に戻る。 12a 全シーケンス「0」〜「12」の(k−1)回の繰返し。シーケンス 「0」〜「12」は−5.0〜+5.0mT/mの位相グラジェント2のk個の 異なった振幅で合計k回(128回)実施する。
【0072】 最適化された装置においては、全シーケンスは、合計n×k×(区間6−11 の期間)=221秒の期間を有する。この実施例においては、この期間は、(n +m)×(区間6−11)+(区間12)×k=254秒である。二次元の個々 の画像の層厚は1mmであり、画像分解能(画素の大きさ)は1mm×1mmで ある。
【0073】実施例2 m個の層からなる周期的運動を表示するために一連の高速断層像からなるフィ ルムの撮影 図11に従うパルスシーケンス(図6に類似)区間 備考 0/1 トリガパルスの待ちループ。トリガパルスの受信後区間2でシーケンス は始まる。 2 層グラジェントのターンオン。振幅=+5.0mT/m。高周波周波数は 所望の層における所望の核、例えば、水素プロトンの共鳴周波数に設定する。 3 ガウス分布形状の包絡曲線を有する周波数選択性高周波パルスを投入。こ の高周波パルスは、約30゜のフリップ角を有する。パルスの周波数スペクトル の半値幅は約90Hzである。パルスの位相位置は、全検査中一定である。 4 層グラジェントの反転。振幅=−5.0mT/m。区間6および7におけ る読取りグラジェントの予備処理として読取りグラジェントのターンオン。 振幅=5.5mT/m。位相グラジェントの投入もしくはターンオン。 このプロセスはシーケンス2〜9のn回の実行で同じ振幅で繰返される(この実 施例ではn=32)。シーケンス0〜9のk回の繰返しで、−5.0mT/m〜 +5.0mT/m(7)k個の異なった振幅(この実施例ではk=128)で位 相グラジェントを128回発生する。 5 層グラジェントの遮断もしくはターンオフ。位相グラジェントのターンオ フ。読取りグラジェントはオン状態に留まる。 6 読取りグラジェントの反転。振幅=+4.5mT/m。 7 読取りグラジェントはオン状態に留まる。エコー信号のサンプリングおよ び25kHzのスペクトル幅で得られたプローブの直角位相検出によるそれぞれ 128個の「実」データ点および「仮想」データ点の収集(サンプリング期間= 20マイクロ秒)。 8 読取りグラジェントの遮断もしくはターンオフ、データ収集の終了。 シーケンスは、n回区間2に跳躍し得る。区間2においては、シーケンス2〜9 の逐次的な実行で、m個の異なった層に対応する、m個の異なった高周波周波数 が設定される。区間4における位相グラジェントのターンオンは、同じ振幅でシ ーケンス2〜9のn回の実行で繰返される(この実施例ではn=32)。全シー ケンス0〜9のk回の繰返しで、−5.0mT/m〜+5.0mT/mのk個の 異なった振幅を有する位相グラジェントを設定する。 9 n個のデータ集合の記憶。このプロセスは、使用されている装置において 技術的に制約を受ける。と言うのは、ここで用いているコンピュータの主メモリ に制限があり、150ミリ秒のアクセス時間を必要とするからである。シーケン スは次いで、新しいトリガパルスのための待ちループの区間0に跳躍し戻る。こ のプロセスはm回実施される。
【0074】上のシーケンスで、トリガパルス後、時間
的間隔をおかずに、直ちに、n(この実施例では、例え
ば、n=32)の高速断層像(k=128に対応し12
8×128の画素)の収集もしくは撮影が可能である。
第1番目の画像は、トリガパルス後7ミリ秒後に発生
し、そして、それに続く各画像は、第1番目の画像に対
し17.2ミリ秒の間隔にある。
【0075】ゲート検査(Gating−Experi
mente)の場合、総合検査もしくは全体検査は、待
ちループ0/1なしで行われる。区間0のトリガパルス
は、この場合、k個の異なった振幅を有する位相グラジ
ェントをオンし続けるのに用いられる。人体に対する検
査では、このシーケンスは、特に心臓のEKGでトリガ
又はゲートするのが画像形成に特に適している。n=5
0で、約850ミリ秒内で、全心臓サイクルをサンプリ
ングすることができ、例えば、128又は256の、こ
のようなサンプルから、1つの層に対して、50の画
像、あるいは、m個の層に対して、50/m個の画像を
コンピュータにより形成もしくは再構成することができ
る。
【0076】実施例3 1個の層から実時間で運動、機能および像を観測するために、一連の高速断層 撮影から1枚のフィルムに対するデータの収集 図12のパルスシーケンス区間 備考 0 層グラジェントのターンオフ。振幅=−5.0mT/m。所望の観測層に 対する高周波周波数の設定。この周波数は、1個の異なった観測層を得るために 、シーケンスのk回の実施において任意に変えることができる(単一層フィルム では1=1、多層フィルムでは1=k)。 1 層グラジェントは、オン状態に留まる。ガウス分布形状の包絡曲線を有す る周波数選択性高周波パルスを投入もしくはオンにする。この高周波パルスは、 約30゜のフリップ角を有する。パルスの周波数スペルトルの半値幅は約900 Hzである。パルスの位相位置は、全検査中一定である。 2 高周波パルスの遮断もしくはオフ。高周波パルスを、例えば、水素プロト ンの共鳴周波数とすることができる観測周波数に設定。層グラジェントの反転。 振幅=−5.0mT/m。区間4,5における読取りグラジェント予備処理のた めの読取りグラジェントのターンオン。 振幅=−5.5mT/m。 3 層グラジェントのターンオフ。読取りグラジェントはオン状態に留める。 4 読取りグラジェントの反転。振幅=−4.5mT/m。 5 読取りグラジェントはオン状態に留める。 6 読取りグラジェントの遮断もしくはオフ。 7 層グラジェントのオン。振幅=5.0mT/m。高周波周波数を所望の観 測層に設定する。この周波数は、1個の異なった観測層を得るために、k回のシ ーケンスの実行において任意に変えることができる(区間0参照)。 プログラムは、区間1でm回新たに始まる。シーケンス1〜7は、 m回(m=32)実行される。それにより、スピン系は一定の平衡状態に達し、 ここで用いられている装置においては、技術上の理由から必要とされる勾配磁場 のコイル装置のための「予備」切換が行われる。 8 層グラジェントはオン状態に留める。ガウス分布形状の包絡曲線を有する 周波数選択性高周波パルスのターンオン。この高周波パルスは30゜のフリップ 角を有する。パルスの周波数スペクトルの半値幅は、約900Hzである。パル スの位相位置は、全検査中一定である。 9 高周波パルスの遮断もしくはオフ。高周波パルスを、例えば、水素プロト ンの周波数とすることができる観測周波数に設定する。層グラジェントの切換。 振幅=−5.0mT/m。区間11および12における読取りグラジェントの予 備処理のための読取りグラジェントのターンオン。 振幅=−5.5mT/m。位相グラジェントのターンオン。このプロセス は−5.0mT/mないし+5.5mT/mの、n個の異なった振幅(この例で は、n=128)でシーケンス7〜13が繰返し、合計128回実行される。 10 層グラジェントの遮断。位相グラジェントの遮断。読取りグラジェントは オン状態に留める。 11 読取りグラジェントの反転。振幅=+4.5のmT/m。 12 読取りグラジェントはオン状態に留める。25kHzのスペクトル幅を用 いて(サンプリング周期=20マイクロ秒)直角位相検出でそれぞれ128個の 「実」および「仮想」データの収集。 13 読取りグラジェントの遮断もしくはオフ。 データ収集の終了。 14 層グラジェントのターンオフ。振幅=5.0のmT/m。高周波周波数を 所望の観測層に設定。この高周波周波数は、シーケンスのk回の実行に当たって 区間0に対応して変えられる。 シーケンスは、n回区間8に戻る。 15 n個のデータ集合の記憶。
【0077】段階および区間15は、約150ミリ秒を
必要とし、用いられる装置に依存する。と言うのは、コ
ンピュータの主メモリに限界があるからである。中断に
際して、区間1〜7で設定される平衡状態の新しい設定
が要求される。従って、シーケンスは、n個の画像を収
集するために、n回区間0に跳躍し戻る。最適化された
装置においては、収集されたデータは、直ぐに事後処理
される。その場合には、区間もしくはステップ15は省
略され、従って、シーケンスは、直ちに区間8から行う
ことができる。
【0078】図18〜図23は、人間の手の一連の撮影
から選択された画像を示す。該画像は、実施例1および
図10に示した高速3次元画像形成装置に従って得られ
たデータから形成されたものである。全測定時間は4秒
であり、空間分解能は、1mm×1mm×1mmに対応
して、128×128×128画素である。図には、腱
の領域(画像番号8〜11)、筋肉および関節(画像番
号14〜17)ならびに中手骨(画像番号23〜26)
の領域における水平断層像が示してある。
【0079】図14〜図17は、2つの相続く画像間に
6秒の時間的間隔をおいて撮影したNMR断層像から選
択された画像を示す。0.25m mol/kg Gd
(DTPA)の投与後における、兎の腎機能が示して
ある。左側の腎臓には、腫瘍がある。個々の画像の測定
時間は、2.2秒であった。この時間は、2つの撮影の
平均時間である。また、空間分解能は、128×128
画素であり、層厚は4mmである。
【0080】上述の実施例は、種々の仕方で変更および
適応が可能である。既に、RF−パルスのフリップ角を
変えることにより、T1−コントラストを制御できるこ
とは述べた。グラジェントエコーの読取り時間を変える
ことにより、T2 *−コントラストを変えることができ
る。
【0081】さらに、1つまたは2、3の個所(その数
は、分割検査または測定プロセスの数の約10%よりも
少なくするのが有利である)、例えば、データ収集が行
われていない平衡設定シーケンスと本来の測定シーケン
スとの間、或いは、16または32の分割投影の測定
後、例えば、90゜−パルス、180゜−パルスまたは
CHESS−パルスとすることができる、「特別」な高
周波パルスを作用させることにより、コントラストを制
御することが可能である。
【0082】同様にして、グラジェントの不在下で、9
0゜のフリップ角を有する追加の周波数選択高周波パル
スを使用することにより、全検査過程中の高周波部分パ
ルスの数に比して、少なくとも選択された個所の前、お
よび/または、その個所で「化学シフト」で強調された
断層画像のためのデータを得ることができる。
【0083】所望の断層画像の層平面外の磁化に作用し
たり、全検査過程中の選択された時点で作用する追加の
高周波パルス、および/または、高周波パルスパケット
を用いることにより、流れ降下(リフロー減少)を抑圧
することができる。これによれば、例えば、測定中の層
に流入する血液を明るく表示することができる。この場
合、例えば、所謂DANTE−パルス列または適当なプ
ロフィール(高周波成分を有する選択性パルスを使用し
て、関心層外の全てのスピンを飽和し、血液が測定層内
に流入している場合でも、画像に表示しないようにする
ことができる。
【0084】特に有利な負荷パルス列は、回転座標系の
(−X′)方向における層選択45゜−高周波パルス
(+X′)方向における非選択90゜−高周波パルスお
よび(−X′)方向における層選択45゜−高周波パル
スからなる。
【0085】分割検査毎に大きくなるフリップ角を用
い、平衡状態を設定するための空き分割検査で要求せ
ず、特に、多層断層像用のデータを得るのに適している
検査においては、例えば、T1/TR=40(但しTR
=分割検査の繰返し時間)に対し、次のようなフリップ
角を使用することができる。
【0086】 明細書中で述べた値は、単なる例であり、一般に考察の
対象となる大きさの表示に過ぎないものと理解された
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】透過断層撮像のためのデータを発生する本発明
の装置の実施例の分割検査ダイヤグラム。
【図2】透過断層撮像のためのデータを発生する本発明
の装置の実施例の分割検査ダイヤグラム。
【図3】層別断層画像のためのデータを発生する本発明
装置の実施例の対応のダイヤグラム。
【図4】層別断層画像のためのデータを発生する本発明
装置の実施例の対応のダイヤグラム。
【図5】層別断層画像のためのデータを発生する本発明
装置の実施例の対応のダイヤグラム。
【図6】層別断層画像のためのデータを発生する本発明
装置の実施例の対応のダイヤグラム。
【図7】三次元断層撮像のためのデータを発生する本発
明装置の実施例の対応のダイヤグラム。
【図8】三次元断層撮像のためのデータを発生する本発
明装置の実施例の対応のダイヤグラム。
【図9】投影再構成法による断層撮像のためのデータを
発生する本発明装置の実施例の対応のダイヤグラム。
【図10】本発明の特に有利な実施例を示すダイヤグラ
ム。
【図11】本発明の特に有利な実施例を示すダイヤグラ
ム。
【図12】本発明の特に有利な実施例を示すダイヤグラ
ム。
【図13】本発明の装置を実施するのに用いることがで
きるNMR装置の概略図。
【図14】図12による装置で得られる一連の生物の形
態を表わす写真。
【図15】図12による装置で得られる一連の生物の形
態を表わす写真。
【図16】図12による装置で得られる一連の生物の形
態を表わす写真。
【図17】図12による装置で得られる一連の生物の形
態を表わす写真。
【図18】図10に示した装置で得られる一連の生物の
形態を表わす写真。
【図19】図10に示した装置で得られる一連の生物の
形態を表わす写真。
【図20】図10に示した装置で得られる一連の生物の
形態を表わす写真。
【図21】図10に示した装置で得られる一連の生物の
形態を表わす写真。
【図22】図10に示した装置で得られる一連の生物の
形態を表わす写真。
【図23】図10に示した装置で得られる一連の生物の
形態を表わす写真。
【符号の説明】 10 測定ヘッド 12 電源部 14 制御装置 16 磁石 18,20,22 勾配磁場コイル 24 高周波(RF)コイル T1 スピン−格子−緩和時間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デイーター マツトヘイ ドイツ連邦共和国 ゲツチンゲン ハンセ ンシユトラーセ 17 (72)発明者 ヴオルフガング ヘーニケ ドイツ連邦共和国 ゲツチンゲン ガルテ ンシユトラーセ 3 (72)発明者 クラウスーデイートマル メーアホルト ドイツ連邦共和国 ゲツチンゲン ブルネ ンガツセ 2

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スピン−格子−緩和時間T1、スピン−
    スピン−緩和時間T2及び実効−スピン−スピン−緩和
    時間T2 *を有する核スピンを含む対象領域の局所分解
    検査用のスピン共鳴装置であって、 A)前記対象領域内に、スピンが所定方向(z−方向)
    に配向される均一磁場(B0)を形成するための装置
    (16,25)と、 B)前記対象領域に作用し、且つ、前記スピンを、その
    つど、所定の方向から、所定のフリップ角だけ回転する
    高周波パルス(RF)を発生するための装置(24,3
    0)と、 C)前記対象領域内に、相互にほぼ垂直な3つの勾配磁
    場を形成するための複数装置(18,20,22,2
    8)と、 D)スピン共鳴により発生された信号を受信するための
    装置(24)と、 E)前記高周波パルス発生装置(24,30)及び各勾
    配磁場を発生する装置(18,20,22,28)を制
    御するための制御装置(14)を有しており、 前記制御装置(14)は、スピン共鳴データ信号を発生
    する一周期の間、 a)前記対象領域に前記スピンを前記所定方向から所定
    フリップ角だけ回転させる高周波パルス(RF)が作用
    するように制御し、 b)前記対象領域に少なくとも一つのエンコードグラジ
    エント(G−スライス、G−位相)が作用するように制
    御し、 c)前記高周波パルス(RF)の終了後、少なくとも一
    回、以下のaa),bb),cc),dd),ee)の
    ステップを実施するように制御する、即ち、 aa)少なくとも一つの、所定極性の読取りグラジエン
    ト(G−読取り)を、所定作用期間中、前記対象領域に
    作用させ、 bb)グラジエントエコー信号を発生するために、読取
    りグラジエントの極性を反転し、 cc)前記反転された読取りグラジエントを所望の読取
    り期間中持続させ、 dd)前記エンコードグラジエント(G−スライス、G
    −グラジエント)を、グラジエントエコー信号の検出の
    開始前に遮断し、 ee)前記反転により発生するグラジエントエコー信号
    を、受信装置を用いて検出し、 d)読取りグラジエントを遮断し、 e)前記読取りグラジエント遮断後、所定時間間隔で、
    前述のステップa)〜d)を繰り返すように構成した装
    置において、制御装置(14)は、 F)高周波パルス(RF)のフリップ角を75゜よりも
    小さく制御する手段と、 G)読取りグラジエントの遮断(ステップd)と、その
    つど直ぐ次の、ステップa)〜d)の繰り返し期間内で
    の前記高周波パルス(RF)の印加時点との間の時間間
    隔をスピン−格子−緩和時間T1よりも相当小さな長さ
    (≪T1)に制御する手段とを有することを特徴とする
    スピン共鳴装置。
  2. 【請求項2】 制御装置(14)は、高周波パルスのフ
    リップ角を最大でも50゜に制御する手段を有する請求
    項1記載のスピン共鳴装置。
  3. 【請求項3】 制御装置(14)は、高周波パルスのフ
    リップ角を最大でも30゜に制御する手段を有する請求
    項1記載のスピン共鳴装置。
  4. 【請求項4】 制御装置(14)は、高周波パルスのフ
    リップ角を最大でも25゜に制御する手段を有する請求
    項1記載のスピン共鳴装置。
  5. 【請求項5】 制御装置(14)は、高周波パルスのフ
    リップ角を最大でも10゜に制御する手段を有する請求
    項1記載のスピン共鳴装置。
  6. 【請求項6】 制御装置(14)は、読取りグラジエン
    トの遮断時点と直ぐ次の高周波パルスの印加時点との間
    の時間間隔を最大でも20mSに制御する手段を有する
    請求項1記載のスピン共鳴装置。
  7. 【請求項7】 制御装置(14)は、読取りグラジエン
    トの遮断時点と直ぐ次の高周波パルスの印加時点との間
    の時間間隔を最大でも10mSに制御する手段を有する
    請求項1記載のスピン共鳴装置。
  8. 【請求項8】 スピン−格子−緩和時間T1、スピン−
    スピン−緩和時間T2及び実効−スピン−スピン−緩和
    時間T2 *を有する核スピンを含む対象領域の局所分解
    検査用のスピン共鳴装置であって、 A)前記対象領域内に、スピンが所定方向(Z−方向)
    に配向される均一磁場(B0)を形成するための装置
    (16,25)と、 B)前記対象領域に作用し、且つ、前記スピンを、その
    つど、所定の方向から、所定のフリップ角だけ回転する
    高周波パルス(RF)を発生するための装置(24,3
    0)と、 C)前記対象領域内に、相互にほぼ垂直な3つの勾配磁
    場を形成するための装置(18,20,22,28)
    と、 D)スピン共鳴により発生された信号を受信するための
    装置(24)と、 E)前記高周波パルス発生装置(24,30)及び各勾
    配磁場を発生する装置(18,20,22,28)を制
    御するための制御装置(14)を有しており、 前記制御装置(14)は、スピン共鳴データ信号を発生
    する一周期の間、 a)前記対象領域に前記スピンを前記所定方向から所定
    フリップ角だけ回転させる高周波パルス(RF)が作用
    するように制御し、 b)前記対象領域に少なくとも一つのエンコードグラジ
    エント(G−スライス、G−位相)が作用するように制
    御し、 c)前記高周波パルス(RF)の終了後、少なくとも一
    回、以下のaa),bb),cc),dd),ee)の
    ステップを実施するように制御する、即ち aa)少なくとも一つの、所定極性の読取りグラジエン
    ト(G−読取り)を、所定作用期間中、前記対象領域に
    作用させ、 bb)グラジエントエコー信号を発生するために、読取
    りグラジエントの極性を反転し、 cc)前記反転された読取りグラジエントを所望の読取
    り期間中持続させ、 dd)前記エンコードグラジエント(G−スライス、G
    −グラジエント)を、グラジエントエコー信号の検出の
    開始前に遮断し、 ee)前記反転により発生するグラジエントエコー信号
    を、受信装置を用いて検出し、 d)読取りグラジエントを遮断し、 e)前記読取りグラジエント遮断後、所定時間間隔で、
    前述のステップa)〜d)を繰り返すように構成した装
    置において、制御装置(14)は、 F)高周波パルス(RF)のフリップ角を75゜よりも
    小さく制御する手段と、 G)読取りグラジエントの遮断時点(ステップd)と、
    そのつど直ぐ次の、ステップa)〜d)の繰り返し期間
    内での前記高周波パルス(RF)の印加時点との間の時
    間間隔をスピン−格子−緩和時間T1よりも相当小さな
    長さ(≪T1)に制御する手段と、 H)各周期内で、前記高周波パルスの開始時点(ステッ
    プa))と、第1の読み取りグラジエントの反転時点
    (ステップc)bb))との間の時間間隔が実効−スピ
    ン−スピン−緩和時間T2 *の1倍と3倍との間にある
    ように制御する手段を有することを特徴とするスピン共
    鳴装置。
  9. 【請求項9】 スピン−格子−緩和時間T1、スピン−
    スピン−緩和時間T2及び実効−スピン−スピン−緩和
    時間T2 *を有する核スピンを含む対象領域の局所分解
    検査用のスピン共鳴装置であって、 A)前記対象領域内に、スピンが所定方向(z−方向)
    に配向される均一磁場(B0)を形成するための装置
    (16,25)と、 B)前記対象領域に作用し、且つ、前記スピンを、その
    つど、所定の方向から所定のフリップ角だけ回転する高
    周波パルス(RF)を発生するための装置(24,3
    0)と、 C)前記対象領域内に、相互にほぼ垂直な3つの勾配磁
    場を形成するための装置(18,20,22,28)
    と、 D)スピン共鳴により発生された信号を受信するための
    装置(24)と、 E)前記高周波パルス発生装置(24,30)及び各勾
    配磁場を発生する装置(18,20,22,28)を制
    御するための制御装置(14)を有しており、前記制御
    装置(14)は、スピン共鳴データ信号を発生する一周
    期の間、 a)前記対象領域に前記スピンを前記所定方向から所定
    フリップ角だけ回転させる高周波パルス(RF)が作用
    するように制御し、 b)前記対象領域に少なくとも一つのエンコードグラジ
    エント(G−スライス、G−位相)が作用するように制
    御し、 c)前記高周波パルス(RF)の終了後、少なくとも一
    回、以下のaa),bb),cc),dd),ee)の
    ステップを実施するように制御する、即ち、 aa)少なくとも一つの、所定極性の読取りグラジエン
    ト(G−読取り)を、所定作用期間中、前記対象領域に
    作用させ、 bb)グラジエントエコー信号を発生するために、読取
    りグラジエントの極性を反転し、 cc)前記反転された読取りグラジエントを所望の読取
    り期間中持続させ、 dd)前記エンコードグラジエント(G−スライス、G
    −グラジエント)を、グラジエントエコー信号の検出の
    開始前に遮断し、 ee)前記反転により発生するグラジエントエコー信号
    を、受信装置を用いて検出し、 d)読取りグラジエントを遮断し、 e)前記読取りグラジエント遮断後、所定時間間隔で、
    前述のステップa)〜d)を繰り返すように構成した装
    置において、制御装置(14)は、 F)高周波パルス(RF)のフリップ角を75゜よりも
    小さく制御する手段と、 G)読取りグラジエントの遮断(ステップd)と、その
    つど直ぐ次の、ステップa)〜d)の繰り返し期間内で
    の前記高周波パルス(RF)の印加時点との間の時間間
    隔をスピン−格子−緩和時間T1よりも相当小さな長さ
    (≪T1)に制御する手段と、 H)第1のエンコードグラジエントとして、高周波パル
    スの印加の間、層グラジエント(G−スライス)を作用
    させ、該層グラジエントを、高周波パルスの終了後反転
    して、データ取り込みの前に遮断するように制御する手
    段と、 I)ハ第2のエンコードグラジエントとして、位相グラ
    ジエント(G−位相)を作用させ、該位相グラジエント
    を高周波パルスの後に印加して、グラジエントエコーの
    検出の開始前に遮断するように制御する手段とを有する
    ことを特徴とするスピン共鳴装置。
  10. 【請求項10】 スピン−格子−緩和時間T1、スピン
    −スピン−緩和時間T2及び実効−スピン−スピン−緩
    和時間T2 *を有する核スピンを含む対象領域の局所分
    解検査用のスピン共鳴装置であって、 A)前記対象領域内に、スピンが所定方向(Z−方向)
    に配向される均一磁場(B0)を形成するための装置
    (16,25)と、 B)前記対象領域に作用し、且つ、前記スピンを、その
    つど、所定の方向から、所定のフリップ角だけ回転する
    高周波パルス(RF)を発生するための装置(24,3
    0)と、 C)前記対象領域内に、相互にほぼ垂直な3つの勾配磁
    場を形成するための装置(18,20,22,28)
    と、 D)スピン共鳴により発生された信号を受信するための
    装置(24)と、 E)前記高周波パルス発生装置(24,30)及び各勾
    配磁場を発生する装置(18,20,22,28)を制
    御するための制御装置(14)を有しており、前記制御
    装置(14)は、スピン共鳴データ信号を発生する一周
    期の間、 a)前記対象領域に前記スピンを前記所定方向から所定
    フリップ角だけ回転させる高周波パルス(RF)が作用
    するように制御し、 b)前記対象領域に少なくとも一つのエンコードグラジ
    エント(G−スライス、G−位相)が作用するように制
    御し、 c)前記高周波パルス(RF)の終了後、少なくとも一
    回、以下のaa),bb),cc),dd),ee)の
    ステップを実施するように制御する、即ち、 aa)少なくとも一つの、所定極性の読取りグラジエン
    ト(G−読取り)を、所定作用期間中、前記対象領域に
    作用させ、 bb)グラジエントエコー信号を発生するために、読取
    りグラジエントの極性を反転し、 cc)前記反転された読取りグラジエントを所望の読取
    り期間中持続させ、 dd)前記エンコードグラジエント(G−スライス、G
    −グラジエント)を、グラジエントエコー信号の検出の
    開始前に遮断し、 ee)前記反転により発生するグラジエントエコー信号
    を、受信装置を用いて検出し、 d)読取りグラジエントを遮断し、 e)前記読取りグラジエント遮断後、所定時間間隔で、
    前述のステップa)〜d)を繰り返すように構成した装
    置において、制御装置(14)は、 F)高周波パルス(RF)のフリップ角を75゜よりも
    小さく制御する手段と、 G)読取りグラジエントの遮断時点(ステップd)と、
    そのつど直ぐ次のステップa)〜d)の繰り返し期間内
    での前記高周波パルス(RF)の印加時点との間の時間
    間隔をスピン−格子−緩和時間T1よりも相当小さな長
    さ(≪T1)に制御する手段と、 H)位相グラジエントとして2つの位相グラジエント
    (G−位相1;G−位相2)を作用させるように制御す
    る手段と、 I)ステップe)による繰返しを、所定数(n)回、段
    階変化する第1位相グラジ エント(G−位相1)及び
    第2の一定位相グラジエント(G−位相2)で行い、そ
    れから、当該各ステップ系列全てを、第2の所定数
    (k)回、第2の位相グラジエント(G−位相2)を段
    階変化させて行うように制御する手段とを有することを
    特徴とするスピン共鳴装置。
  11. 【請求項11】 スピン−格子−緩和時間T1、スピン
    −スピン−緩和時間T2及び実効−スピン−スピン−緩
    和時間T2 *を有する核スピンを含む対象領域の局所分
    解検査用のスピン共鳴装置であって、 A)前記対象領域内に、スピンが所定方向(z−方向)
    に配向される均一磁場(B0)を形成するための装置
    (16,25)と、 B)前記対象領域に作用し、且つ、前記スピンを、その
    つど、所定の方向から、所定のフリップ角だけ回転する
    高周波パルス(RF)を発生するための装置(24,3
    0)と、 C)前記対象領域内に、相互にほぼ垂直な3つの勾配磁
    場を形成するための装置(18,20,22,28)
    と、 D)スピン共鳴により発生された信号を受信するための
    装置(24)と、 E)前記高周波パルス発生装置(24,30)及び各勾
    配磁場を発生する装置(18,20,22,28)を制
    御するための制御装置(14)を有しており、前記制御
    装置(14)は、スピン共鳴データ信号を発生する一周
    期の間、 a)前記対象領域に前記スピンを前記所定方向から所定
    フリップ角だけ回転させる高周波パルス(RF)が作用
    するように制御し、 b)前記対象領域に少なくとも一つのエンコードグラジ
    エント(G−スライス、G−位相)が作用するように制
    御し、 c)前記高周波パルス(RF)の終了後、少なくとも一
    回、以下のaa),bb),cc),dd),ee)の
    ステップを実施するように制御する、即ち、 aa)少なくとも一つの、所定極性の読取りグラジエン
    ト(G−読取り)を、所定作用期間中、前記対象領域に
    作用させ、 bb)グラジエントエコー信号を発生するために、読取
    りグラジエントの極性を反転し、 cc)前記反転された読取りグラジエントを所望の読取
    り期間中持続させ、 dd)前記エンコードグラジエント(G−スライス、G
    −グラジエント)を、グラジエントエコー信号の検出の
    開始前に遮断し、 ee)前記反転により発生するグラジエントエコー信号
    を、受信装置を用いて検出し、 d)読取りグラジエントを遮断し、 e)前記読取りグラジエント遮断後、所定時間間隔で、
    前述のステップa)〜d)を繰り返すように構成した装
    置において、制御装置(14)は、 F)高周波パルス(RF)のフリップ角を75゜よりも
    小さく制御する手段と、 G)読取りグラジエントの遮断時点(ステップd)と、
    そのつど直ぐ次のステップa)〜d)の繰り返し期間内
    での前記高周波パルス(RF)の印加時点との間の時間
    間隔をスピン−格子−緩和時間T1よりも相当小さな長
    さ(≪T1)に制御する手段と、 H)エンコードグラジエントとして、層グラジエント
    (G−スライス)を高周波パルス(RF)の印加の間対
    象領域に作用させ、該層グラジエント(G−スライス)
    の極性を高周波パルスの終了後反転させ、グラジエント
    エコーの検出の開始前に遮断するように制御する手段
    と、 I)2つの読取りグラジエントを作用させ、該読取りグ
    ラジエントの振幅は、前記読取りグラジエントの極性の
    反転の前の作用期間と該極性反転後の読取り期間との間
    で、夫々ステップe)の繰り返し毎に相互に反対方向に
    段階的に変化するように制御する手段とを有することを
    特徴とするスピン共鳴装置。
  12. 【請求項12】 スピン−格子−緩和時間T1、スピン
    −スピン−緩和時間T2及び実効−スピン−スピン−緩
    和時間T2 *を有する核スピンを含む対象領域の局所分
    解検査用のスピン共鳴装置であって、 A)前記対象領域内に、スピンが所定方向(Z−方向)
    に配向される均一磁場(B0)を形成するための装置
    (16,25)と、 B)前記対象領域に作用し、且つ、前記スピンを、その
    つど、所定の方向から、所定のフリップ角だけ回転する
    高周波パルス(RF)を発生するための装置(24,3
    0)と、 C)前記対象領域内に、相互にほぼ垂直な3つの勾配磁
    場を形成するための装置(18,20,22,28)
    と、 D)スピン共鳴により発生された信号を受信するための
    装置(24)と、 E)前記高周波パルス発生装置(24,30)及び各勾
    配磁場を発生する装置(18,20,22,28)を制
    御するための制御装置(14)を有しており、 前記制御装置(14)は、スピン共鳴データ信号を発生
    する一周期の間、 a)前記対象領域に前記スピンを前記所定方向から所定
    フリップ角だけ回転させる高周波パルス(RF)が作用
    するように制御し、 b)前記対象領域に少なくとも一つのエンコードグラジ
    エント(G−スライス、G−位相)が作用するように制
    御し、 c)前記高周波パルス(RF)の終了後、少なくとも一
    回、以下のaa),bb),cc),dd),ee)の
    ステップを実施するように制御する、即ち、 aa)少なくとも一つの、所定極性の読取りグラジエン
    ト(G−読取り)を、所定作用期間中、前記対象領域に
    作用させ、 bb)グラジエントエコー信号を発生するために、読取
    りグラジエントの極性を反転し、 cc)前記反転される読取りグラジエントを所望の読取
    り期間中持続させ、 dd)前記エンコードグラジエント(G−スライス、G
    −グラジエント)を、グラジエントエコー信号の検出の
    開始前に遮断し、 ee)前記反転により発生するグラジエントエコー信号
    を、受信装置を用いて検出し、 d)読取りグラジエントを遮断し、 e)前記読取りグラジエント遮断後、所定時間間隔で、
    前述のステップa)〜d)を繰り返すように構成した装
    置において、制御装置(14)は、 F)高周波パルス(RF)のフリップ角を75゜よりも
    小さく制御する手段と、 G)読取りグラジエントの遮断時点(ステップd)と、
    そのつど直ぐ次のステップa)〜d)の繰り返し期間内
    での前記高周波パルス(RF)の印加時点との間の時間
    間隔をスピン−格子−緩和時間T1よりも相当小さな長
    さ(≪T1)に制御する手段と、 H)少なくとも、ステップa)〜d)を数回繰返す際、
    当該繰返し毎に次第にフリップ角が大きくなるように制
    御する手段を有することを特徴とするスピン共鳴装置。
  13. 【請求項13】 スピン−格子−緩和時間T1、スピン
    −スピン−緩和時間T2及び実効−スピン−スピン−緩
    和時間T2 *を有する核スピンを含む対象領域の局所分
    解検査用のスピン共鳴装置であって、 A)前記対象領域内に、スピンが所定方向(Z−方向)
    に配向される均一磁場(B0)を形成するための装置
    (16,25)と、 B)前記対象領域に作用し、且つ、前記スピンを、その
    つど、所定の方向から、所定のフリップ角だけ回転する
    高周波パルス(RF)を発生するための装置(24,3
    0)と、 C)前記対象領域内に、相互にほぼ垂直な3つの勾配磁
    場を形成するための装置(18,20,22,28)
    と、 D)スピン共鳴により発生された信号を受信するための
    装置(24)と、 E)前記高周波パルス発生装置(24,30)及び各勾
    配磁場を発生する装置(18,20,22,28)を制
    御するための制御装置(14)を有しており、前記制御
    装置(14)は、スピン共鳴データ信号を発生する一周
    期の間、 a)前記対象領域に前記スピンを前記所定方向から所定
    フリップ角だけ回転させる高周波パルス(RF)が作用
    するように制御し、 b)前記対象領域に少なくとも一つのエンコードグラジ
    エント(G−スライス、G−位相)が作用するように制
    御し、 c)前記高周波パルス(RF)の終了後、少なくとも一
    回、以下のaa),bb),cc),dd),ee)の
    ステップを実施するように制御する、即ち、 aa)少なくとも一つの、所定極性の読取りグラジエン
    ト(G−読取り)を、所定作用期間中、前記対象領域に
    作用させ、 bb)グラジエントエコー信号を発生するために、読取
    りグラジエントの極性を反転し、 cc)前記反転された読取りグラジエントを所望の読取
    り期間中持続させ、 dd)前記エンコードグラジエント(G−スライス、G
    −グラジエント)を、グラジエントエコー信号の検出の
    開始前に遮断し、 ee)前記反転により発生するグラジエントエコー信号
    を、受信装置を用いて検出し、 d)読取りグラジエントを遮断し、 e)前記読取りグラジエント遮断後、所定時間間隔で、
    前述のステップa)〜d)を繰り返すように構成した装
    置において、制御装置(14)は、 F)高周波パルス(RF)のフリップ角を75゜よりも
    小さく制御する手段と、 G)読取りグラジエントの遮断時点(ステップd)と、
    そのつど直ぐ次のステップa)〜d)の繰り返し期間内
    での前記高周波パルス(RF)の印加時点との間の時間
    間隔をスピン−格子−緩和時間T1よりも相当小さな長
    さ(≪T1)に制御する手段と、 H)第1の周期のステップa)の系列の前に、ステップ
    a)〜c)dd)、d)及びe)からなる予備系列を複
    数回実行して、次の部分検査での読み取りグラジエント
    の反転によって発生する各グラジエントエコー信号が各
    検査毎にほぼ同じ大きさであるように制御する手段を有
    することを特徴とするスピン共鳴装置。
  14. 【請求項14】 所定のスピン−格子−緩和時間T1、
    所定のスピン−スピン−緩和時間T2及び所定の実効−
    スピン−スピン−緩和時間T2 *を有する核スピンを含
    む対象領域の局所分解検査用のスピン共鳴装置であっ
    て、 A)前記対象領域内に、スピンが所定方向(Z−方向)
    に配向される均一磁場(B0)を形成するための装置
    (16,25)と、 B)前記対象領域に作用し、且つ、前記スピンを、その
    つど、所定の方向から、所定のフリップ角だけ回転する
    高周波パルス(RF)を発生するための装置(24,3
    0)と、 C)前記対象領域内に、相互にほぼ垂直な3つの勾配磁
    場を形成するための装置(18,20,22,28)
    と、 D)スピン共鳴により発生された信号を受信するための
    装置(24)と、 E)前記高周波パルス発生装置(24,30)及び各勾
    配磁場を発生する装置(18,20,22,28)を制
    御するための制御装置(14)を有しており、前記制御
    装置(14)は、スピン共鳴データ信号を発生する一周
    期の間、 a)前記対象領域に前記スピンを前記所定方向から所定
    フリップ角だけ回転させる高周波パルス(RF)が作用
    するように制御し、 b)前記対象領域に少なくとも一つのエンコードグラジ
    エン卜(G−スライス、G−位相)が作用するように制
    御し、 c)前記高周波パルス(RF)の終了後、少なくとも一
    回、以下のaa),bb),cc),dd),ee)の
    ステップを実施するように制御する、即ち、 aa)少なくとも一つの、所定極性の読取りグラジエン
    ト(G−読取り)を、所定作用期間中、前記対象領域に
    作用させ、 bb)グラジエントエコー信号を発生するために、読取
    りグラジエントの極性を反転し、 cc)前記反転された読取りグラジエントを所望の読取
    り期間中持続させ、 dd)前記エンコードグラジエント(G−スライス、G
    −グラジエント)を、グラジエントエコー信号の検出の
    開始前に遮断し、 ee)前記反転により発生するグラジエントエコー信号
    を、受信装置を用いて検出し、 d)読取りグラジエントを遮断し、 e)所定時間間隔で、前述のステップa)〜d)を繰り
    返すように構成した装置において、制御装置(14)
    は、 F)高周波パルス(RF)のフリップ角を75゜よりも
    小さく制御する手段と、 G)読取りグラジエントの遮断時点(ステップd)と、
    そのつど直ぐ次のステップa)〜d)の繰り返しの高周
    波パルス(RF)の印加時点との間の所定の時間間隔を
    スピン−格子−緩和時間T1よりも相当小さな長さ(≪
    T1)に制御する手段と、 H)ステップa)の前、及び/又はステップa)〜d)
    の繰り返しの場合に、ステップd)と直ぐ次の繰り返し
    のステップa)との間の時間間隔内で、付加高周波を対
    象に作用させる手段とを有することを特徴とするスピン
    共鳴装置。
  15. 【請求項15】 付加高周波を作用させる手段は、この
    付加高周波を90゜−高周波パルスとして制御するよう
    に構成されている請求項14記載のスピン共鳴装置。
  16. 【請求項16】 付加高周波を作用させる制御手段は、
    この付加高周波を180゜−高周波パルスとして制御す
    るように構成されている請求項14記載のスピン共鳴装
    置。
  17. 【請求項17】 付加高周波を作用させる制御手段は、
    この付加高周波をCHESS−高周波パルスとして制御
    するように構成されている請求項14記載のスピン共鳴
    装置。
  18. 【請求項18】 付加高周波を作用させる制御手段は、
    ステップa)〜d)の繰り返しの最大でも10%で付加
    高周波パルスを作用させるように構成されている請求項
    14記載のスピン共鳴装置。
  19. 【請求項19】 所定のスピン−格子−緩和時間T1、
    所定のスピン−スピン−緩和時間T2及び所定の実効−
    スピン−スピン−緩和時間T2 *を有する核スピンを含
    む対象領域の局所分解検査用のスピン共鳴装置であっ
    て、 A)前記対象領域内に、スピンが所定方向(Z−方向)
    に配向される均一磁場(B0)を形成するための装置
    (16,25)と、 B)前記対象領域に作用し、且つ、前記スピンを、その
    つど、所定の方向から、所定のフリップ角だけ回転する
    高周波パルス(RF)を発生するための装置(24,3
    0)と、 C)前記対象領域内に、相互にほぼ垂直な3つの勾配磁
    場を形成するための装置(18,20,22,28)
    と、 D)スピン共鳴により発生された信号を受信するための
    装置(24)と、 E)前記高周波パルス発生装置(24,30)及び各勾
    配磁場を発生する装置(18,20,22,28)を制
    御するための制御装置(14)を有しており、 前記制御装置(14)は、スピン共鳴データ信号を発生
    する一周期の間、 a)前記対象領域に前記スピンを前記所定方向から所定
    フリップ角だけ回転させる高周波パルス(RF)が作用
    するように制御し、 b)前記対象領域に少なくとも一つのエンコードグラジ
    エント(Gスライス、G−位相)が作用するように制御
    し、 c)前記高周波パルス(RF)の終了後、少なくとも一
    回、以下のaa),bb),cc),dd),ee)の
    ステップを実施するように制御する、即ち、 aa)少なくとも一つの、所定極性の読取りグラジエン
    ト(G−読取り)を、所定作用期間中、前記対象領域に
    作用させ、 bb)グラジエントエコー信号を発生するために、読取
    りグラジエントの極性を反転し、 cc)前記反転された読取りグラジエントを所望の読取
    り期間中持続させ、 dd)前記エンコードグラジエント(G−スライス、G
    −グラジエント)を、グラジエントエコー信号の検出の
    開始前に遮断し、 ee)前記反転により発生するグラジエントエコー信号
    を、受信装置を用いて検出し、 d)読取りグラジエントを遮断し、 e)所定時間間隔で、前述のステップa)〜d)を繰り
    返すように構成した装置において、制御装置(14)
    は、 F)高周波パルス(RF)のフリップ角を75゜よりも
    小さく制御する手段と、 G)読取りグラジエントの遮断時点(ステップd)と、
    そのつど直ぐ次のステップa)〜d)の繰り返しの高周
    波パルス(RF)の印加時点との間の所定の時間間隔を
    スピン−格子−緩和時間T1よりも相当小さな長さ(≪
    T1)に制御する手段と、 H)第1のエンコードグラジエントとして、層グラジエ
    ント(G−スライス)を高周波パルス印加の間作用させ
    て、当該高周波パルスを対象の所望の層平面に作用させ
    るように制御する手段と、 I)ステップa)の前、及び/又はステップa)〜d)
    の繰り返しの際にはステップd)と直ぐ次の繰り返しの
    ステップa)との間の時間間隔内で、所望の対象領域内
    のスピンを、所望の層平面の外側では飽和させるため
    に、所定の方向(Z−方向)から回転させるように制御
    する付加高周波を対象に作用させる制御手段とを有する
    ことを特徴とするスピン共鳴装置。
  20. 【請求項20】 付加高周波を作用させる制御手段は、
    当該付加高周波パルスを非選択高周波パルスからなるD
    ANTE−系列として作用させて、所望対象領域内のス
    ピンを、所望の層平面の外側では飽和させるために、所
    望の方向(Z−方向)から回転させるような周波数スペ
    クトルが得られるように、当該パルスの間隔を選定する
    ように構成されている請求項19記載のスピン共鳴装
    置。
  21. 【請求項21】 付加高周波を作用させる制御手段は、
    所望対象領域内のスピンを、所望の層平面の外側では飽
    和させるために、所望の方向(Z−方向)から回転させ
    るようなプロフィールを有する選択高周波パルスとして
    付加高周波パルスを作用させるように構成されている請
    求項19記載のスピン共鳴装置。
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