JPH08309375A - 水質浄化ユニット及び水質浄化方法 - Google Patents

水質浄化ユニット及び水質浄化方法

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JPH08309375A
JPH08309375A JP11685895A JP11685895A JPH08309375A JP H08309375 A JPH08309375 A JP H08309375A JP 11685895 A JP11685895 A JP 11685895A JP 11685895 A JP11685895 A JP 11685895A JP H08309375 A JPH08309375 A JP H08309375A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 炭を瀘過材として用いるのではなく、炭にバ
クテリア等の微生物を繁殖させ、微生物による有機物、
リン、窒素等を吸収、分解させて、池全体を自然の浄化
施設とする水質浄化ユニットを提供することを目的とす
る。更に、本発明は、炭ユニットを中空の筒体に構成し
て、筒孔中に水流を送ることにより、炭層は外層のみな
らず内層にも酸素供給を行ない、バクテリア等による生
物浄化の能力を著しく高めることが出来る。 【構成】 中央に貫通孔14aを有し、通気性シート15に
よって形成された内管14の周囲へ、通気性のシート12に
よって形成された袋に炭13を詰めた1本又は複数本の炭
チューブ11を配置して内管14の外周に炭層13aを形成
し、炭チューブ11の外周を結束している1又は2以上の
炭ユニット1と、該炭ユニット1の内管14の一端の開口
部10に向かう水流を起こす水中ミキサー2、及び水面4
から水中に空気を含んだ水を対流させる水上ミキサー3
を具える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、汚濁した池、川等の水
質を清澄化し浄化する装置に関する。特に、炭を水中に
沈め、炭の表面及び微細孔中にバクテリアを発生させる
水質浄化ユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】池、川、湖、沼等の水質の悪化が近年問
題となっている。水質悪化の原因として以下の原因が挙
げられる。 池、沼では対流が起こらず水面付近と底層部では水温
が異なり、上層部では比較的に高温であるため、水面付
近に、アオコ、赤潮、藻類が発生しやすい。 水面付近から底層部に向かう水流がないため、底層部
では、酸素が不足している。又、底にヘドロが堆積する
と、それを分解、吸収するバクテリアが発生し、酸素不
足が進行し、底層部に高等生物等が生息できなくなる。
従来、水質の浄化を図るために、様々な方法が取られて
いる。水質の浄化方法として、浄化された水を池等に供
給することによって積極的に水を交換したり(良質水導
入法)、水を攪拌し、噴水して酸素を水中に供給する(接
触酸化法)等が行なわれている。
【0003】又、従来より炭(13)は、活性化作用があ
り、この炭(13)の活性化作用を利用して、図12に示す
如く、網状の袋に炭(13)を充填し、該袋を池底に沈め
て、池の水質浄化も行なわれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記良
質水導入法、接触酸化法等の浄化方法は、何れも装置の
建設費、管理費が高価であるため、容易に設置すること
は難しく、又、装置が外部に配備されるため、景観を損
ねることがある。又、例えば、良質水導入法に於いて
は、池等に流入する水(汚濁水)の源が複数ある場合に
は、源毎に流入する水を浄化することは困難である。
【0005】広葉樹を原料にする炭は、気管の内径がラ
ンダムに分布し、バクテリアの繁殖に好適な条件を具え
ているから、水質浄化の手段として特に望ましいものと
されている。しかし、炭(13)を袋(5)に充填して沈める
ものに於いては、池等の水流がない所で使用すると、袋
(5)上にヘドロ(43)が堆積して、網目が詰まり、所望の
効果が得られなかった。又、炭(13)の活性化作用が低下
すると、これを交換する必要があり、不便であった。
【0006】発明者は、炭を用いた水質浄化を鋭意研究
し、その結果、炭の気管及び表面層にバクテリアが繁殖
できるのは、水中から酸素の供給を受け得る範囲を限度
とし、炭層の表面から略15cmまでの領域であることを知
った。炭層をそれ以上に厚くしても、深部には酸素供給
は出来ず、バクテリアの繁殖はないから、水質浄化には
役立たないことが判明した。
【0007】本発明の目的は、炭を瀘過材として用いる
のではなく、炭にバクテリア等の微生物を繁殖させ、微
生物による有機物、リン、窒素等を吸収、分解させて、
池全体を自然の浄化施設とする水質浄化ユニットを提供
することを目的とする。更に、本発明は、炭ユニットを
中空の筒体に構成して、筒孔中に水流を送ることによ
り、炭層は外層のみならず内層にも酸素供給を行なう。
これによって、バクテリアの繁殖領域は、外層および内
層から夫々15センチの深部に達し、炭を用いた生物浄化
の能力を著しく高めることが出来る。
【0008】
【課題を解決する為の手段】上記課題を解決するため
に、本発明の水質浄化ユニットに於いては、中央に貫通
孔(14a)を有し、通気性シート(15)によって形成された
内管(14)の周囲へ、通気性のシート(12)によって形成さ
れた袋に炭(13)を詰めた1本又は複数本の炭チューブ(1
1)を配置して内管(14)の外周に炭層(13a)を形成し、炭
チューブ(11)の外周を結束している1又は2以上の炭ユ
ニット(1)と、該炭ユニット(1)の内管(14)の一端の開
口部(10)に向かう水流を起こす水中ミキサー(2)、及び
水面(4)から水中に空気を含んだ水を対流させる水上ミ
キサー(3)を具える。又、本発明の水質浄化方法に於い
ては、水中に1又は2以上の炭ユニット(1)を沈め、該
炭ユニット(1)の開口部(10)に向かう水流が発生するよ
う水中ミキサー(2)を配置し、水中ミキサー(2)の駆動
によって、炭ユニット(1)の開口部(10)に水流を送り込
む。
【0009】
【作用及び効果】炭ユニット(1)及び水中ミキサー(2)
を水中に沈めて、炭ユニット(1)の内管(14)の開口部に
向けて水流が発生するように、水中ミキサー(2)を配置
する。炭(13)は、多孔質であって、水中に沈めて酸素(4
2)を含んだ水と接触することにより、天然水に含まれて
いるバクテリアが炭(13)の多孔質中にて繁殖し、水中に
溶存しているリン、窒素等を分解吸収する。
【0010】水中ミキサー(2)を稼働すると、水面(4)
付近の水が底(41)方向に流れ、水面(4)付近と底付近と
の水温差がなくなり、水面付近に発生しやすかったアオ
コ、藻類の繁殖を抑制できる。又、水中ミキサー(2)に
よって酸素(42)の溶存している水が炭ユニット(1)に向
けて流れ、炭チューブ(11)に充填された炭(13)に、バク
テリアが繁殖する。バクテリアは、水に含まれる有機
物、窒素、リン等を分解、吸収する。本発明に於いて
は、炭(13)が網状のシート(12)(15)(17)によって包囲さ
れており、内管(14)の内部が空洞であるため、筒体の外
側及び内側の両面から炭層(13a)及び炭(13)に水流が供
給され、炭(13)に水流の届かない部分がなくなるので、
より効果的に炭を活用することが出来る。又、炭ユニッ
ト(1)は、網状のシート(12)(15)(17)によって包囲され
た筒体であるため、ヘドロが堆積しにくく、堆積した場
合も、バクテリアによって吸収、分解される。又、水中
ミキサー(2)は必要に応じて、夜間又は一定時間のみ稼
働すれば充分な効果を得ることが出来る。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例につき、図面に沿っ
て詳述する。本発明の水質浄化ユニットは、その目的と
して、炭(13)にバクテリアを繁殖させて、脱臭及び窒
素、リン等の分解、吸収、水中ミキサー(2)により水温
の上下均一化により、アオコ、赤潮、藻類等の発生の防
止、水底の無酸素化防止、溶存酸素(42)による自然浄化
作用、水流停滞部を減少させることによる水質改善、水
上ミキサー(3)による水中への酸素供給を行なうことに
よって、池、川、沼、湖等の水質の改善を行なうことで
ある。尚、以下で記載する実施例中の寸法、重量、本数
等は、後述する試験で用いた水質浄化ユニットの寸法、
重量、本数であって、必要に応じて様々な寸法、重量、
本数を選択することが出来る。図1は、本発明の水質浄
化ユニットを池に配置した場合の池の断面図である。水
質浄化ユニットは、炭ユニット(1)と、水中ミキサー
(2)及び必要に応じて配置される水上ミキサー(3)とか
ら構成される。
【0012】炭ユニット(1)は、図2乃至図8に示す如
く、内管(14)と、炭(13)を充填した炭チューブ(11)と、
外周を包囲する外面シート(17)とから構成される。
【0013】内管(14)は、内部に直径略300mm、厚み略1
0mm、幅を略70mmの補強部材(16)を250mmから300mmの間
隔で配置し、該補強部材(16)の外周を略2,000mmの長さ
の網状のシート(15)で包囲し、中央に貫通孔(14a)を有
する円筒体に構成した多孔質の管である。該内管(14)の
外周には、6本の炭チューブ(11)が等間隔で配置され
る。炭チューブ(11)は、略2,000mmの長さの網状のシー
ト(12)を直径略400mmの袋状にし、開口から粒径略10mm
〜20mmの炭(13)を略20kg充填し、開口を閉じて形成した
略円筒状のチューブである。網目の径は、内管シート(1
5)及び外面シート(17)よりも小径である。内管(14)の外
周に6本の炭チューブ(11)を配置した後、円筒側面の外
周を長さ略2,000mmの網状の外面シート(17)で包囲し、
バンド(17a)によって一体に結束して、直径略750mm、長
さ略2,000mmの炭ユニット(1)が形成される。尚、炭ユ
ニット(1)の炭層(13a)の厚さは、水中からの酸素供給
を受けるために、300mm以内であることが望ましい。こ
れ以上厚くすると、内部の炭が循環する水と接しないた
め、酸素が供給されず、好気性バクテリアの繁殖が起こ
りにくいことがある。
【0014】上記構成の炭ユニット(1)は、池の底に固
定して配備される。効果を高めるために、図9に示す如
く、4〜5本の炭ユニット(1)を同方向に並べて、骨組
(18)によって固定し、池等の底面(41)に沈めることも出
来る。
【0015】水中ミキサー(2)は、図1に示す如く、前
記炭ユニット(1)の一端に酸素(42)を含んだ水を供給す
る装置であって、池の底に沈められ、発生する水流が炭
ユニット(1)に向うように配置する。水中ミキサー(2)
は、水流を発生する装置であれば、プロペラ型、ポンプ
型等、形式に限定されない。尚、後述する水上ミキサー
(3)と一体化して、酸素(42)を水に送り込み、同時に水
流を発生するミキサーを水中ミキサー(2)として配置す
ることも出来る。
【0016】水上ミキサー(3)は、図1に示す如く、酸
素(42)を含んだ空気を水に供給する装置であって、水面
(4)付近の水を攪拌するプロペラ等を具えた装置、又は
噴水、エアーポンプ等の装置が例に挙げられる。尚、水
上ミキサー(3)は、川、又は外部から酸素(42)を含んだ
水が供給される池、湖等、又は噴水等の設備が既にある
池等では配置は省略してもよい。
【0017】水質浄化ユニットは、上記炭ユニット
(1)、水中ミキサー(2)とから構成され、必要に応じて
水上ミキサー(3)を構成要素として加えることが出来
る。図1は、水質浄化ユニットを池に配備した例であ
る。炭ユニット(1)は、縦及び/又は横に複数本並設
し、プラスチックのパイプにて構成される骨組(18)によ
り固定され、池の底面(41)に固定して配置される。前記
炭ユニット(1)の円筒の一端から他端に向って水流を発
生するように、水中ミキサー(2)を池底に配置する。水
上ミキサー(3)は、水中ミキサー(2)が発生させる水流
よりも上流側に配置されることが望ましいが、水上ミキ
サー(3)によって取り入れられた酸素(42)を含む水が、
水中ミキサー(2)の水流に含まれればよい。
【0018】上記の如く、配置した水質浄化ユニットの
水上ミキサー(3)及び水中ミキサー(2)を駆動すると、
水上ミキサー(3)にて水中に酸素(42)が供給され、酸素
(42)を含んだ水が水中ミキサー(2)によって、炭ユニッ
ト(1)に供給される。炭ユニット(1)の炭(13)の多孔質
の孔には、池に元来生息するバクテリア等の微生物が、
水温に多少左右されるが2〜3週程度で繁殖、増殖を開
始し、該微生物が、水に含まれる有機物、窒素、リン等
を吸収し、分解する。
【0019】又、図10に示す如く、炭ユニット(1)の
下方をコンクリート(19)によって固め、水流を直接当て
ないようにして、炭ユニット(1)の上方では好気性バク
テリアを繁殖させ、下方では嫌気性バクテリアを繁殖さ
せて、多種類の有機物、窒素、リン等を吸収、分解させ
ることも出来る。
【0020】以下、本発明の水質浄化ユニットによる効
果を、奈良市あやめ池遊園地内のあやめ池にて試験し
た。図11は、この池の平面図である。 場所:奈良市あやめ池遊園地、上池(面積1500m2、水深
平均0.8m、水量1,200m3)上池に、下記の水質浄化ユニ
ットを敷設した。 炭ユニット(1)…外径600mm、内径300mm、炭(13)の容積
5,000リットル、粒径10〜20mmの広葉樹の炭(13)、合計3
3本(5,6,9,13本ずつまとめて4箇所に配置)。
外面及び内管のシートとしてタキロン社製ののグラスネ
ットを使用。 水中ミキサー(2)…フリクト社(フィンランド)製SR44
0、6m3/min×1.1kw、重量43kg、水流角度調整板付きを
計3台、このミキサーは、酸素を水中に供給する機能を
有しているため、水上ミキサー(3)は不要である。尚、
これら水中ミキサー(2)を制御するために、制御盤(21)
を1台、池の周辺に配備し、水中ミキサー(2)を接続し
た。又、配線(22)は、池底に埋設した。 上池の浄化前の状況は、流入水が少なく、動物の排泄、
生活排水等が流入しており、汚染が激しく、又、ヘドロ
が平均20cmと厚く、水深も浅いため、水温が高い。又、
酸性度が高く、悪臭が発生している。従って、水質浄化
ユニットの効果を高めるために、予め、硫酸バンドの粉
体60kgを散布して、水中に浮遊しているコロイド状の不
純物を固めて、浮上させ、除去した。その後、水中ミキ
サー(2)を駆動させて、水質の浄化を試みた。表1に結
果を示す。
【0021】
【表1】
【0022】表1から判る通り、池の水質が、酸性度、
窒素、リン、クロロフィル等全ての値が低下しており、
悪臭も低下し、水の透明度が増した。又、堆積していた
ヘドロも殆どなくなった。又、炭ユニット(1)は、炭を
瀘過材として使用しているのではなく、バクテリアの繁
殖材として用いているため、定期的な交換が不要であ
る。
【0023】上記実施例の説明は、本発明を説明するた
めのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定
し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本
発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲
に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは
勿論である。
【0024】例えば、炭ユニット(1)の形状及び寸法、
炭の量及び粒径、ミキサーの配置場所等は、対象となる
池、川、湖、沼等の形状、水深、汚染状況を考慮し、様
々な変更が可能であることは明白であろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】水質浄化ユニットの代表的な使用例である。
【図2】炭ユニットを一部断面した斜視図である。
【図3】炭ユニットの平面図である。
【図4】図3の領域Aの断面図である。
【図5】炭ユニットの側面図である。
【図6】図3の線B−Bに沿う矢視断面図である。
【図7】外面シート及び内管シートの拡大図である。
【図8】炭チューブのシートの拡大図である。
【図9】炭ユニットを4本並設した骨組の斜視図であ
る。
【図10】コンクリートによって炭ユニットに流入する
水を一部遮断した図である。
【図11】あやめ池の平面図である。
【図12】従来の炭を用いた水質浄化方法を示す図であ
る。
【符号の説明】 (1) 炭ユニット (11) 炭チューブ (13) 炭 (14) 内管 (17) 外面シート (2) 水中ミキサー (3) 水上ミキサー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中央に貫通孔(14a)を有し、通気性シー
    ト(15)によって形成された内管(14)の周囲へ、通気性の
    シート(12)によって形成された袋に炭(13)を詰めた1本
    又は複数本の炭チューブ(11)を配置して内管(14)の外周
    に炭層(13a)を形成し、炭チューブ(11)の外周を結束し
    ている炭ユニット(1)からなる水質浄化ユニット。
  2. 【請求項2】 1又は2以上の炭ユニット(1)と、該炭
    ユニット(1)の内管一端の開口部(10)に向かう水流を起
    こす水中ミキサー(2)とから構成される請求項1記載の
    水質浄化ユニット。
  3. 【請求項3】 水面(4)から水中に空気を含んだ水を対
    流させる水上ミキサー(3)を具えることを特徴とする請
    求項1又は請求項2記載の水質浄化ユニット。
  4. 【請求項4】 中央に貫通孔(14a)を有し、通気性シー
    ト(15)によって形成された内管(14)の周囲へ、通気性の
    シート(12)によって形成された袋に炭(13)を詰めた1本
    又は複数本の炭チューブ(11)を配置して内管(14)の外周
    に炭層(13a)を形成し、炭チューブ(11)の外周を結束し
    ている1又は2以上の炭ユニット(1)を水中に沈め、該
    炭ユニット(1)の開口部(10)に向かう水流が発生するよ
    うに、水流を起こす水中ミキサー(2)を配置し、水中ミ
    キサー(2)の駆動によって、炭ユニット(1)の開口部(1
    0)に水流を送り込み、炭チューブ(11)内の炭(13)にバク
    テリアを発生させることを特徴とする水質浄化方法。
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