JPH0831028A - 光磁気記録媒体及びその初期化方法 - Google Patents
光磁気記録媒体及びその初期化方法Info
- Publication number
- JPH0831028A JPH0831028A JP6158473A JP15847394A JPH0831028A JP H0831028 A JPH0831028 A JP H0831028A JP 6158473 A JP6158473 A JP 6158473A JP 15847394 A JP15847394 A JP 15847394A JP H0831028 A JPH0831028 A JP H0831028A
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- JP
- Japan
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- layer
- magneto
- optical recording
- initializing
- magnetization
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Abstract
(57)【要約】
【目的】初期化層自身の初期化を行うための磁界を小さ
くして、高密度記録が可能なオーバーライト媒体の量産
性に優れた製造方法及び媒体を提供する。 【構成】室温以下のある温度領域で際立って小さい保磁
力を示す磁性層を初期化層とする光磁気記録媒体を、そ
の小さい保磁力を示す温度領域に保った状態で初期化を
行うことにより、小さい磁界で初期化層の初期化を行
う。
くして、高密度記録が可能なオーバーライト媒体の量産
性に優れた製造方法及び媒体を提供する。 【構成】室温以下のある温度領域で際立って小さい保磁
力を示す磁性層を初期化層とする光磁気記録媒体を、そ
の小さい保磁力を示す温度領域に保った状態で初期化を
行うことにより、小さい磁界で初期化層の初期化を行
う。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光磁気記録媒体及びその
初期化方法に関する。
初期化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高密度、大容量、高いアクセス速
度、並びに高い記録及び再生速度を含めた種々の要求を
満足する光学的記録再生方法、それに使用される記録装
置、再生装置及び記録媒体が実用化されてきている。広
範囲な光学的記録再生方法の中で、光磁気記録再生方法
は、情報を記録した後、消去することができ、再び新た
な情報を記録することが繰り返し何度も可能であるとい
う点で大きな魅力を有している。
度、並びに高い記録及び再生速度を含めた種々の要求を
満足する光学的記録再生方法、それに使用される記録装
置、再生装置及び記録媒体が実用化されてきている。広
範囲な光学的記録再生方法の中で、光磁気記録再生方法
は、情報を記録した後、消去することができ、再び新た
な情報を記録することが繰り返し何度も可能であるとい
う点で大きな魅力を有している。
【0003】この光磁気記録再生方法で使用される記録
媒体は、記録を保持する層として1層又は多層の、垂直
磁気異方性を示す層(perpendicular magnetic layer or
layers) を主体として成り立っている。この磁性層は、
例えば、アモルファスのGdFeやGdCo、GdFeCo、TbFe、Tb
Co、TbFeCo等からなる。ディスク平面に対し垂直方向か
ら見た場合、一般に情報を記録するトラックが渦巻状又
は同心円状に形成されている。そして、隣接する2つの
トラック間にトラッキングのため及び分離のための溝
(グルーブ groove )が存在する。逆に溝と溝の間をラ
ンド(land)と呼ぶ。実際には、ディスクの裏表でランド
と溝が逆になる。そこで、ビームが入射するのと同じに
ディスクを見て、手前を溝、奥をランドと呼ぶ。磁性層
は、溝の上にもランドの上にも一面に形成するので、溝
の部分をトラックにしてもよいし、ランドの部分をトラ
ックにしてもよい。溝の幅とランドの幅との間に特に大
小関係はない。
媒体は、記録を保持する層として1層又は多層の、垂直
磁気異方性を示す層(perpendicular magnetic layer or
layers) を主体として成り立っている。この磁性層は、
例えば、アモルファスのGdFeやGdCo、GdFeCo、TbFe、Tb
Co、TbFeCo等からなる。ディスク平面に対し垂直方向か
ら見た場合、一般に情報を記録するトラックが渦巻状又
は同心円状に形成されている。そして、隣接する2つの
トラック間にトラッキングのため及び分離のための溝
(グルーブ groove )が存在する。逆に溝と溝の間をラ
ンド(land)と呼ぶ。実際には、ディスクの裏表でランド
と溝が逆になる。そこで、ビームが入射するのと同じに
ディスクを見て、手前を溝、奥をランドと呼ぶ。磁性層
は、溝の上にもランドの上にも一面に形成するので、溝
の部分をトラックにしてもよいし、ランドの部分をトラ
ックにしてもよい。溝の幅とランドの幅との間に特に大
小関係はない。
【0004】このようなランドと溝を構成するために、
一般に基板には、表面に渦巻状又は同心円状に形成され
たランドと、2つの隣合うランドに挟まれた溝が存在す
る。このような基板上に薄く磁性層が形成される。これ
により磁性層はランドと溝を持つ。記録すべき情報は、
予めコード化されており、この情報が磁性層に垂直な一
方向である「A向き」の磁化を有するマークB1と、「逆
A向き」の磁化を有するマークB0の2つの信号で記録さ
れる。これらのマークB1,B0 は、デジタル信号の1及び
0の何れか一方と他方にそれぞれ相当する。しかし、一
般には記録されるトラックの磁化は、記録前に強力な外
部磁場を印加することによって「逆A向き」に揃えられ
る。この磁化の向きを揃える行為は、「初期化(initial
ize)」と呼ばれる。その上でトラックに「A向き」の磁
化を有するマークB1を形成する。情報は、このマークB1
の有無、位置、マークの前端位置、後端位置、マーク長
等によって表現される。特にマークのエッジ位置が情報
を表す方法はマーク長記録と呼ばれる。尚、マークは過
去にピット又はビットと呼ばれたことがあるが、最近は
マークと呼ぶ。
一般に基板には、表面に渦巻状又は同心円状に形成され
たランドと、2つの隣合うランドに挟まれた溝が存在す
る。このような基板上に薄く磁性層が形成される。これ
により磁性層はランドと溝を持つ。記録すべき情報は、
予めコード化されており、この情報が磁性層に垂直な一
方向である「A向き」の磁化を有するマークB1と、「逆
A向き」の磁化を有するマークB0の2つの信号で記録さ
れる。これらのマークB1,B0 は、デジタル信号の1及び
0の何れか一方と他方にそれぞれ相当する。しかし、一
般には記録されるトラックの磁化は、記録前に強力な外
部磁場を印加することによって「逆A向き」に揃えられ
る。この磁化の向きを揃える行為は、「初期化(initial
ize)」と呼ばれる。その上でトラックに「A向き」の磁
化を有するマークB1を形成する。情報は、このマークB1
の有無、位置、マークの前端位置、後端位置、マーク長
等によって表現される。特にマークのエッジ位置が情報
を表す方法はマーク長記録と呼ばれる。尚、マークは過
去にピット又はビットと呼ばれたことがあるが、最近は
マークと呼ぶ。
【0005】ところで、記録済みの媒体を再び使用する
には、(1)媒体を再び初期化装置で初期化するか、(2)記
録装置に消去用ヘッドを併設するか、(3)予め、前段処
理として記録装置又は消去装置を用いて記録済みの情報
を消去する必要がある。従って、光磁気記録方式では、
これまで、記録済みの情報の有無にかかわらず、新たな
情報をその場で記録できるオーバーライトは、不可能と
されていた。
には、(1)媒体を再び初期化装置で初期化するか、(2)記
録装置に消去用ヘッドを併設するか、(3)予め、前段処
理として記録装置又は消去装置を用いて記録済みの情報
を消去する必要がある。従って、光磁気記録方式では、
これまで、記録済みの情報の有無にかかわらず、新たな
情報をその場で記録できるオーバーライトは、不可能と
されていた。
【0006】しかし、記録磁界Hb の向きを必要に応じ
て「A向き」と「逆A向き」との間で変調することでオ
ーバーライトを可能とする方法が提案され実用化され
た。この方法は磁界変調オーバーライトと呼ばれている
が、記録磁界Hb の向きを非常に高速度で変調すること
には技術的に限界があるため、ある一定限度を越えた高
密度記録は不可能である。
て「A向き」と「逆A向き」との間で変調することでオ
ーバーライトを可能とする方法が提案され実用化され
た。この方法は磁界変調オーバーライトと呼ばれている
が、記録磁界Hb の向きを非常に高速度で変調すること
には技術的に限界があるため、ある一定限度を越えた高
密度記録は不可能である。
【0007】そこで、記録磁界Hb の強度を変調せずに
(ON、OFF を含む) 、あるいは記録磁界Hb の向きを変
調せずに、照射する光ビームの強度を記録すべきコード
化された情報に従って変調するだけで、オーバーライト
が可能な光磁気記録方法と、それに使用されるオーバー
ライト可能な光磁気記録媒体と、同じくそれに使用され
るオーバーライト可能な記録装置が発明され、特許出願
された(特開昭62−175948号=DE3,619,618A1 =米国特
許登録No.5,239,524) 。以下、この発明を「基本発明」
と引用する。 〔基本発明の説明〕基本発明では、「基本的に垂直磁化
可能な磁性薄膜からなる記録再生層Recording layer
(本明細書では、この記録再生層をメモリー層 Memory
layer又はM層と言う)と、垂直磁化可能な磁性薄膜か
らなる記録補助層 Referencelayer (本明細書では、こ
の記録補助層を記録層 Writing layer 又はW層と言
う)とを含み、両層は交換結合(exchange-coupled) し
ており、かつ、室温でM層の磁化の向きは変えないでW
層の磁化のみを所定の向きに向けておくことができるオ
ーバーライト可能な多層光磁気記録媒体」を使用する。
そして、情報をM層(場合によりW層にも)における
「A向き」磁化を有するマークと「逆A向き」磁化を有
するマークで表現し、記録するのである。
(ON、OFF を含む) 、あるいは記録磁界Hb の向きを変
調せずに、照射する光ビームの強度を記録すべきコード
化された情報に従って変調するだけで、オーバーライト
が可能な光磁気記録方法と、それに使用されるオーバー
ライト可能な光磁気記録媒体と、同じくそれに使用され
るオーバーライト可能な記録装置が発明され、特許出願
された(特開昭62−175948号=DE3,619,618A1 =米国特
許登録No.5,239,524) 。以下、この発明を「基本発明」
と引用する。 〔基本発明の説明〕基本発明では、「基本的に垂直磁化
可能な磁性薄膜からなる記録再生層Recording layer
(本明細書では、この記録再生層をメモリー層 Memory
layer又はM層と言う)と、垂直磁化可能な磁性薄膜か
らなる記録補助層 Referencelayer (本明細書では、こ
の記録補助層を記録層 Writing layer 又はW層と言
う)とを含み、両層は交換結合(exchange-coupled) し
ており、かつ、室温でM層の磁化の向きは変えないでW
層の磁化のみを所定の向きに向けておくことができるオ
ーバーライト可能な多層光磁気記録媒体」を使用する。
そして、情報をM層(場合によりW層にも)における
「A向き」磁化を有するマークと「逆A向き」磁化を有
するマークで表現し、記録するのである。
【0008】この媒体は、W層が外部手段(例えば初期
補助磁界Hini. )によって、その磁化の向きを「A向
き」に揃えることができる。しかも、そのとき、M層
は、磁化の向きは反転せず、更に、一旦「A向き」に揃
えられたW層の磁化の向きは、M層からの交換結合力を
受けても反転せず、逆にM層の磁化の向きは、「A向
き」に揃えられたW層からの交換結合力を受けても反転
しない。そして、W層は、M層に比べて低い保磁力Hc
と高いキュリー点Tc を持つ。
補助磁界Hini. )によって、その磁化の向きを「A向
き」に揃えることができる。しかも、そのとき、M層
は、磁化の向きは反転せず、更に、一旦「A向き」に揃
えられたW層の磁化の向きは、M層からの交換結合力を
受けても反転せず、逆にM層の磁化の向きは、「A向
き」に揃えられたW層からの交換結合力を受けても反転
しない。そして、W層は、M層に比べて低い保磁力Hc
と高いキュリー点Tc を持つ。
【0009】基本発明の記録方法によれば、記録媒体
は、記録前までに、外部手段によりW層の磁化の向きだ
けが「A向き」に揃えられる。この行為を本明細書では
特別に初期化(initialize)* と書く。この初期化* はオ
ーバーライト可能な媒体に特有なことである。その上
で、2値化情報に従いパルス変調されたレーザービーム
が媒体に照射される。レーザービームの強度は、高レベ
ルPH と低レベルPL があり、これはパルスの高レベル
と低レベルに相当する。この低レベルは、再生時に媒体
を照射する再生レベルPR よりも高い。既に知られてい
るように、記録をしない時にも、例えば媒体における所
定の記録場所をアクセスするためにレーザービームを
「非常な低レベル」で点灯することがある。この「非常
な低レベル」も、再生レベルPR と同一又は近似のレベ
ルである。
は、記録前までに、外部手段によりW層の磁化の向きだ
けが「A向き」に揃えられる。この行為を本明細書では
特別に初期化(initialize)* と書く。この初期化* はオ
ーバーライト可能な媒体に特有なことである。その上
で、2値化情報に従いパルス変調されたレーザービーム
が媒体に照射される。レーザービームの強度は、高レベ
ルPH と低レベルPL があり、これはパルスの高レベル
と低レベルに相当する。この低レベルは、再生時に媒体
を照射する再生レベルPR よりも高い。既に知られてい
るように、記録をしない時にも、例えば媒体における所
定の記録場所をアクセスするためにレーザービームを
「非常な低レベル」で点灯することがある。この「非常
な低レベル」も、再生レベルPR と同一又は近似のレベ
ルである。
【0010】例えば、「A向き」に初期化* された媒体
は、低レベルPL のレーザービームの照射を受けると、
媒体の温度が向上してM層の保磁力Hc1が非常に小さく
なるか極端にはゼロになる。ゼロになるのは、媒体の温
度がM層のキュリー点以上であるときである。このと
き、W層の保磁力Hc2は十分に大きく、「逆A向き」の
記録磁界Hb で反転されることはない。そして、W層の
力が交換結合力を介してM層に及ぶ。M層、W層は、一
般に重希土類金属(heavy rare earth metal:以下、R
Eと略す)−遷移金属(transition metal:以下、TM
と略す)合金で構成される。交換結合力は、両層のRE
磁気モーメント同士を揃える力と両層のTM磁気モーメ
ント同士を揃える力からなる。尚、合金中ではREの副
格子磁化とTMの副格子磁化は、互いに逆向きであり、
大きい方の副格子磁化の向きが合金としての磁化の向き
を決定する。両副格子磁化が等しいとき、その組成を補
償組成(compensation composition) と言い、その温度
を補償温度(compensationtemperature)と言う。補償温
度より上ではTM副格子磁化の方が強く、補償温度より
下ではRE副格子磁化の方が強い。
は、低レベルPL のレーザービームの照射を受けると、
媒体の温度が向上してM層の保磁力Hc1が非常に小さく
なるか極端にはゼロになる。ゼロになるのは、媒体の温
度がM層のキュリー点以上であるときである。このと
き、W層の保磁力Hc2は十分に大きく、「逆A向き」の
記録磁界Hb で反転されることはない。そして、W層の
力が交換結合力を介してM層に及ぶ。M層、W層は、一
般に重希土類金属(heavy rare earth metal:以下、R
Eと略す)−遷移金属(transition metal:以下、TM
と略す)合金で構成される。交換結合力は、両層のRE
磁気モーメント同士を揃える力と両層のTM磁気モーメ
ント同士を揃える力からなる。尚、合金中ではREの副
格子磁化とTMの副格子磁化は、互いに逆向きであり、
大きい方の副格子磁化の向きが合金としての磁化の向き
を決定する。両副格子磁化が等しいとき、その組成を補
償組成(compensation composition) と言い、その温度
を補償温度(compensationtemperature)と言う。補償温
度より上ではTM副格子磁化の方が強く、補償温度より
下ではRE副格子磁化の方が強い。
【0011】レーザービームを照射する前のマークの状
態は、M層とW層との間に界面磁壁が存在する状態
と、存在しない状態との2種がある。存在しない状
態のマークは、形成しようとするマークと一致する。
存在する状態のマークは、形成しようとするマークと一
致しない。後者の場合、W層の力が交換結合力を介し
てM層に及ぶ結果、非常に小さくなった保磁力Hc1を持
つM層の磁化は、W層によって支配された所定の向き
(例えば、「A向き」)を向かされる。その結果、M層
とW層との間に界面磁壁が存在しないマーク(目的とす
るマーク)が形成される。
態は、M層とW層との間に界面磁壁が存在する状態
と、存在しない状態との2種がある。存在しない状
態のマークは、形成しようとするマークと一致する。
存在する状態のマークは、形成しようとするマークと一
致しない。後者の場合、W層の力が交換結合力を介し
てM層に及ぶ結果、非常に小さくなった保磁力Hc1を持
つM層の磁化は、W層によって支配された所定の向き
(例えば、「A向き」)を向かされる。その結果、M層
とW層との間に界面磁壁が存在しないマーク(目的とす
るマーク)が形成される。
【0012】仮にM層の磁化がゼロだった場合(Tc1以
上)でもレーザービームの照射がなくなり、媒体の温度
が自然に低下してキュリー点Tc1よりやや下がると、M
層に磁化が現れる。このとき、同様にW層の力が交換結
合力を介してM層に及ぶ。そのため、M層に現れる磁化
は、W層によって支配された所定の向き(例えば、「A
向き」)を向く。この状態から室温に戻るが、所定の向
きが保たれる。ただし、室温へ戻る途中にM層、W層に
補償温度があると、そこを越えたとき、その層の磁化の
向きは逆転する。このプロセスは低温サイクル又は低温
プロセスと呼ばれる。
上)でもレーザービームの照射がなくなり、媒体の温度
が自然に低下してキュリー点Tc1よりやや下がると、M
層に磁化が現れる。このとき、同様にW層の力が交換結
合力を介してM層に及ぶ。そのため、M層に現れる磁化
は、W層によって支配された所定の向き(例えば、「A
向き」)を向く。この状態から室温に戻るが、所定の向
きが保たれる。ただし、室温へ戻る途中にM層、W層に
補償温度があると、そこを越えたとき、その層の磁化の
向きは逆転する。このプロセスは低温サイクル又は低温
プロセスと呼ばれる。
【0013】他方、例えば、「A向き」に初期化* され
た媒体は、高レベルPH のレーザービームの照射を受け
ると、媒体の温度が上昇してM層の保磁力Hc1はゼロに
なると同時に、W層の保磁力Hc2は非常に小さくなる
か、極端にはゼロになる。そのため、非常に小さい保磁
力Hc2を持つW層の磁化は、記録磁界Hb に負けて所定
の向き(例えば、「逆A向き」)を向く。仮にW層の磁
化がゼロだった場合でもレーザービームの照射がなくな
り、媒体の温度が自然に低下してキュリー点Tc2よりや
や下がると、W層に磁化が現れるが、このとき、同様に
記録磁界Hb に負けて、W層の磁化は所定の向き(例え
ば、「逆A向き」)を向く。更に媒体の温度が冷えてキ
ュリー点Tc1よりやや下がるとM層に磁化が現れる。こ
のとき、W層の力が交換結合力を介してM層に及ぶ。そ
のため、M層に現れる磁化は、W層によって支配された
所定の向き(例えば、「逆A向き」)を向く。この状態
から室温に戻るが、所定の向きが保たれる。但し、室温
へ戻る途中にM層、W層に補償温度があると、そこを越
えたとき、M層、W層の磁化の向きは逆転する。このプ
ロセスは高温サイクル又は高温プロセスと呼ばれる。
た媒体は、高レベルPH のレーザービームの照射を受け
ると、媒体の温度が上昇してM層の保磁力Hc1はゼロに
なると同時に、W層の保磁力Hc2は非常に小さくなる
か、極端にはゼロになる。そのため、非常に小さい保磁
力Hc2を持つW層の磁化は、記録磁界Hb に負けて所定
の向き(例えば、「逆A向き」)を向く。仮にW層の磁
化がゼロだった場合でもレーザービームの照射がなくな
り、媒体の温度が自然に低下してキュリー点Tc2よりや
や下がると、W層に磁化が現れるが、このとき、同様に
記録磁界Hb に負けて、W層の磁化は所定の向き(例え
ば、「逆A向き」)を向く。更に媒体の温度が冷えてキ
ュリー点Tc1よりやや下がるとM層に磁化が現れる。こ
のとき、W層の力が交換結合力を介してM層に及ぶ。そ
のため、M層に現れる磁化は、W層によって支配された
所定の向き(例えば、「逆A向き」)を向く。この状態
から室温に戻るが、所定の向きが保たれる。但し、室温
へ戻る途中にM層、W層に補償温度があると、そこを越
えたとき、M層、W層の磁化の向きは逆転する。このプ
ロセスは高温サイクル又は高温プロセスと呼ばれる。
【0014】以上の低温サイクル及び高温サイクルは、
M層及びW層の磁化の向きに無関係に起こる。いずれに
してもレーザービームの照射前に、W層が初期化* され
ていればよい。それによりオーバーライトが可能とな
る。基本発明では、レーザービームは、記録すべき情報
に従いパルス状に変調される。しかし、このこと自身
は、従来の光磁気記録でも行われており、記録すべき2
値化情報に従いビーム強度をパルス状に変調する手段は
既知の手段である。例えば、THE BELL SYSTEM TECHNICA
L JOURNAL, Vol.62(1983), 1923-1936 に詳しく説明さ
れている。従って、必要な高レベルと低レベルがのデー
タが与えられれば、従来の変調手段を一部修正するだけ
で容易に入手できる。当業者にとって、そのような修正
は容易であろう。
M層及びW層の磁化の向きに無関係に起こる。いずれに
してもレーザービームの照射前に、W層が初期化* され
ていればよい。それによりオーバーライトが可能とな
る。基本発明では、レーザービームは、記録すべき情報
に従いパルス状に変調される。しかし、このこと自身
は、従来の光磁気記録でも行われており、記録すべき2
値化情報に従いビーム強度をパルス状に変調する手段は
既知の手段である。例えば、THE BELL SYSTEM TECHNICA
L JOURNAL, Vol.62(1983), 1923-1936 に詳しく説明さ
れている。従って、必要な高レベルと低レベルがのデー
タが与えられれば、従来の変調手段を一部修正するだけ
で容易に入手できる。当業者にとって、そのような修正
は容易であろう。
【0015】基本発明に於いて特徴的なことの1つは、
ビーム強度の高レベルと低レベルである。即ち、ビーム
強度が高レベルの時に、記録磁界Hb その他の外部手段
によりW層の「A向き」磁化を「逆A向き」に反転(re
verse)させ、このW層の「逆A向き」磁化から磁気転写
させることでM層に「逆A向き」磁化〔又は「A向き」
磁化〕を有するマークを形成する。ビーム強度が低レベ
ルの時は、W層の磁化の向きは、初期化* 状態と変わら
ず、そして、W層の作用(この作用は交換結合力を通じ
てM層に伝わる)によってM層に「A向き」磁化〔又は
「逆A向き」磁化〕を有するマークを形成する。
ビーム強度の高レベルと低レベルである。即ち、ビーム
強度が高レベルの時に、記録磁界Hb その他の外部手段
によりW層の「A向き」磁化を「逆A向き」に反転(re
verse)させ、このW層の「逆A向き」磁化から磁気転写
させることでM層に「逆A向き」磁化〔又は「A向き」
磁化〕を有するマークを形成する。ビーム強度が低レベ
ルの時は、W層の磁化の向きは、初期化* 状態と変わら
ず、そして、W層の作用(この作用は交換結合力を通じ
てM層に伝わる)によってM層に「A向き」磁化〔又は
「逆A向き」磁化〕を有するマークを形成する。
【0016】基本発明で使用される記録媒体は、M層と
W層を含む多層構造を有する。M層は、室温で保磁力が
高く磁化反転温度が低い磁性層である。W層はM層に比
べ相対的に室温で保磁力が低く磁化反転温度が高い磁性
層である。なお、M層とW層ともに、それ自体多層膜か
ら構成されていてもよい。場合により、M層とW層との
間に中間層(例えば、交換結合力σW 調整層:以下、こ
の層をI層と略す)が存在していてもよい。I層につい
ては、特開昭64−50257 号や特開平1−273248号を参照
されたい。
W層を含む多層構造を有する。M層は、室温で保磁力が
高く磁化反転温度が低い磁性層である。W層はM層に比
べ相対的に室温で保磁力が低く磁化反転温度が高い磁性
層である。なお、M層とW層ともに、それ自体多層膜か
ら構成されていてもよい。場合により、M層とW層との
間に中間層(例えば、交換結合力σW 調整層:以下、こ
の層をI層と略す)が存在していてもよい。I層につい
ては、特開昭64−50257 号や特開平1−273248号を参照
されたい。
【0017】また、オーバーライト可能な光磁気記録に
ついては、その他、特開平4−123339号や特開平4−13
4741号など多くの資料が出されているが、ここでは、こ
れ以上の紹介を省く。なお、特開平4−123339号に開示
された4層構造のディスクは、M層、W層の外に、W層
の初期化* を行う機能を有する初期化層 (Initializing
layer:Iini.層とも略す)及び初期化層とW層との間
に両層間に働く交換結合力をオン・オフするスイッチン
グ層(Swithing layer:S層とも略す)を持つ。
ついては、その他、特開平4−123339号や特開平4−13
4741号など多くの資料が出されているが、ここでは、こ
れ以上の紹介を省く。なお、特開平4−123339号に開示
された4層構造のディスクは、M層、W層の外に、W層
の初期化* を行う機能を有する初期化層 (Initializing
layer:Iini.層とも略す)及び初期化層とW層との間
に両層間に働く交換結合力をオン・オフするスイッチン
グ層(Swithing layer:S層とも略す)を持つ。
【0018】C/N比を高めるために、M層の上に(つ
まり、レーザービームの入射側に)M層よりキュリー点
が高くカー効果の高い読出層(Readout layer :R層と
も略す)を積層したものも提案されている。例えば、特
開昭63−64651 号公報、特開昭63−48637 号公報を参照
されたい。提案されたR層もRE−TM系合金で構成さ
れる。
まり、レーザービームの入射側に)M層よりキュリー点
が高くカー効果の高い読出層(Readout layer :R層と
も略す)を積層したものも提案されている。例えば、特
開昭63−64651 号公報、特開昭63−48637 号公報を参照
されたい。提案されたR層もRE−TM系合金で構成さ
れる。
【0019】初期化層を有する媒体は、W層の初期化*
を行うための外部磁界(外部初期化磁界)を必要としな
いので、自ずと制限のあった外部初期化磁界の強さの範
囲内で初期化* を可能とするために要求されるW層の組
成的条件の範囲を広げると共に、外部初期化磁界が不要
となった分だけの装置の小型化を可能とした。
を行うための外部磁界(外部初期化磁界)を必要としな
いので、自ずと制限のあった外部初期化磁界の強さの範
囲内で初期化* を可能とするために要求されるW層の組
成的条件の範囲を広げると共に、外部初期化磁界が不要
となった分だけの装置の小型化を可能とした。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、初期化
層は記録温度においても磁化の向きが変わらない必要が
あるので、非常に大きい保磁力を有する。このことは、
量産時に初期化層自身の初期化を行うための磁界が極め
て大きいものになるという問題となった。この問題を解
決するのが本発明の目的である。
層は記録温度においても磁化の向きが変わらない必要が
あるので、非常に大きい保磁力を有する。このことは、
量産時に初期化層自身の初期化を行うための磁界が極め
て大きいものになるという問題となった。この問題を解
決するのが本発明の目的である。
【0021】
【課題を解決するための手段】かかる問題を解決するた
めに、本発明は鋭意研究の結果、室温以下のある温度領
域で際立って小さい保磁力を示す磁性層を初期化層とし
て用いた光磁気記録媒体を、その小さい保磁力を示す温
度領域に保った状態で初期化を行うならば、小さい磁界
でも初期化層を初期化できることを見出し、本発明をな
すに至った。
めに、本発明は鋭意研究の結果、室温以下のある温度領
域で際立って小さい保磁力を示す磁性層を初期化層とし
て用いた光磁気記録媒体を、その小さい保磁力を示す温
度領域に保った状態で初期化を行うならば、小さい磁界
でも初期化層を初期化できることを見出し、本発明をな
すに至った。
【0022】従って、本発明は第1に「記録すべき情報
に従って強度変調されたレーザービームを照射すること
により、マークを形成することで情報を記録する光磁気
記録媒体であって、前記媒体は、少なくともメモリー
層、記録層、スイッチング層、初期化層の4層の磁性層
を有するオーバーライト可能な光磁気記録媒体であり、
前記初期化層を初期化する際、前記媒体の温度を -50℃
<T< 5℃の範囲で行うことを特徴とする光磁気記録媒
体の初期化層の初期化方法(請求項1)」を提供し、第
2に「初期化層の材料の組成は TbX(FeYCo100-Y)100-X 22≦X≦25 かつ 0≦Y≦30(原子%) であることを特徴とする請求項1に記載の光磁気記録媒
体(請求項2)」を提供し、第3に「記録層の材料の組
成は DyX(FeYCo100-Y)100-X 24≦X≦29 かつ 65≦Y≦85(原子%) であり、スイッチング層の材料の組成は TbX(FeYCo100-Y)100-X 16≦X≦18 かつ 90≦Y≦100 (原子%) であることを特徴とする請求項2に記載の光磁気記録媒
体(請求項3)」を提供し、更に、第4に「初期化層の
膜厚tが、 30nm≦t≦60nm であることを特徴とする請求項1、2及び3に記載の光
磁気記録媒体(請求項4)」を提供するものである。
に従って強度変調されたレーザービームを照射すること
により、マークを形成することで情報を記録する光磁気
記録媒体であって、前記媒体は、少なくともメモリー
層、記録層、スイッチング層、初期化層の4層の磁性層
を有するオーバーライト可能な光磁気記録媒体であり、
前記初期化層を初期化する際、前記媒体の温度を -50℃
<T< 5℃の範囲で行うことを特徴とする光磁気記録媒
体の初期化層の初期化方法(請求項1)」を提供し、第
2に「初期化層の材料の組成は TbX(FeYCo100-Y)100-X 22≦X≦25 かつ 0≦Y≦30(原子%) であることを特徴とする請求項1に記載の光磁気記録媒
体(請求項2)」を提供し、第3に「記録層の材料の組
成は DyX(FeYCo100-Y)100-X 24≦X≦29 かつ 65≦Y≦85(原子%) であり、スイッチング層の材料の組成は TbX(FeYCo100-Y)100-X 16≦X≦18 かつ 90≦Y≦100 (原子%) であることを特徴とする請求項2に記載の光磁気記録媒
体(請求項3)」を提供し、更に、第4に「初期化層の
膜厚tが、 30nm≦t≦60nm であることを特徴とする請求項1、2及び3に記載の光
磁気記録媒体(請求項4)」を提供するものである。
【0023】
【作用】本発明における初期化層では、その保磁力Hc
が -50〜 5℃の温度範囲で、それ以外の温度範囲に比較
して著しく小さくなる性質を有している。即ちこの温度
範囲内では初期化に必要とする磁界の大きさが小さくな
るので、製造する際に小さな磁場発生手段で事が足り
る。-40 〜 0℃の温度範囲では更に望ましく、また-30
〜 -10℃では一層望ましい。
が -50〜 5℃の温度範囲で、それ以外の温度範囲に比較
して著しく小さくなる性質を有している。即ちこの温度
範囲内では初期化に必要とする磁界の大きさが小さくな
るので、製造する際に小さな磁場発生手段で事が足り
る。-40 〜 0℃の温度範囲では更に望ましく、また-30
〜 -10℃では一層望ましい。
【0024】本発明における初期化層では、更に高温の
領域においても、保磁力Hcが再び小さくなる特性を有
するものも含まれる。この高温度の範囲では、現在のと
ころ記録媒体や基板材料が変質してしまうので、初期化
の温度領域としては使えないが、将来、耐熱性に優れた
材料が開発されれば、この範囲の温度も利用可能とな
る。
領域においても、保磁力Hcが再び小さくなる特性を有
するものも含まれる。この高温度の範囲では、現在のと
ころ記録媒体や基板材料が変質してしまうので、初期化
の温度領域としては使えないが、将来、耐熱性に優れた
材料が開発されれば、この範囲の温度も利用可能とな
る。
【0025】初期化層の膜厚tは、30nm≦t≦60nmの範
囲が望ましく、35nm≦t≦55nmの範囲は一層望ましい。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、
本発明はこれに限られるものではない。
囲が望ましく、35nm≦t≦55nmの範囲は一層望ましい。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、
本発明はこれに限られるものではない。
【0026】
【実施例】先ず初めにスパッタリング装置とピッチ1.4
μm、深さ 800Åのトラッキング用案内溝がスパイラル
状に刻まれた直径130mm の樹脂基板を用意した。基板と
スパッタリング用ターゲットをスパッタリング装置のス
パッタリング槽内にセットした後、スパッタリング槽内
を一旦 5×10-5Pa以下の圧力になるまで排気した。
μm、深さ 800Åのトラッキング用案内溝がスパイラル
状に刻まれた直径130mm の樹脂基板を用意した。基板と
スパッタリング用ターゲットをスパッタリング装置のス
パッタリング槽内にセットした後、スパッタリング槽内
を一旦 5×10-5Pa以下の圧力になるまで排気した。
【0027】次いで、スパッタリング槽内にArガスを導
入し 0.2Paにした後、更にN2 ガスを導入しながら第1
のターゲットSiによりスパッタリング速度 10nm/min で
反応性スパッタリングを行い、樹脂層の上に第1の保護
層である窒化シリコンを厚さ70nmに形成した。次に、第
2のターゲットGdと第3のターゲットFeCoにより、Ar圧
0.4Pa、スパッタリング速度20nm/minの条件で同時スパ
ッタリングを行い、第1の保護層の上にGd20.5(Fe70Co
30)79.5の読出層を厚さ 30nm に形成した。
入し 0.2Paにした後、更にN2 ガスを導入しながら第1
のターゲットSiによりスパッタリング速度 10nm/min で
反応性スパッタリングを行い、樹脂層の上に第1の保護
層である窒化シリコンを厚さ70nmに形成した。次に、第
2のターゲットGdと第3のターゲットFeCoにより、Ar圧
0.4Pa、スパッタリング速度20nm/minの条件で同時スパ
ッタリングを行い、第1の保護層の上にGd20.5(Fe70Co
30)79.5の読出層を厚さ 30nm に形成した。
【0028】次に、第4のターゲットTbと第3のターゲ
ットFeCoにより、Ar圧 0.2Pa、スパッタリング速度20 n
m/min の条件で同時スパッタリングを行い、読出層の上
にTb19.5(Fe95Co5)80.5 のメモリー層を厚さ 30nm に形
成した。次に、第5のターゲットGdFeCoにより、Ar圧
0.5Pa、スパッタリング速度15nm/minの条件でスパッタ
リングを行い、メモリー層の上にGd32(Fe80Co20)68の中
間層を厚さ 13nm に形成した。
ットFeCoにより、Ar圧 0.2Pa、スパッタリング速度20 n
m/min の条件で同時スパッタリングを行い、読出層の上
にTb19.5(Fe95Co5)80.5 のメモリー層を厚さ 30nm に形
成した。次に、第5のターゲットGdFeCoにより、Ar圧
0.5Pa、スパッタリング速度15nm/minの条件でスパッタ
リングを行い、メモリー層の上にGd32(Fe80Co20)68の中
間層を厚さ 13nm に形成した。
【0029】次に、第6のターゲットDyと第3のターゲ
ットFeCoにより、Ar圧 0.5Pa、スパッタリング速度20 n
m/min の条件で同時スパッタリングを行い、中間層の上
にDyFeCoの記録層を厚さ30 nm に形成した。次に、第4
のターゲットTb、第3のターゲットFeCoにより、Ar圧
0.5Pa、スパッタリング速度20 nm/min の条件で同時ス
パッタリングを行い、記録層の上にTbFeCoのスイッチン
グ層を厚さ 25nm に形成した。
ットFeCoにより、Ar圧 0.5Pa、スパッタリング速度20 n
m/min の条件で同時スパッタリングを行い、中間層の上
にDyFeCoの記録層を厚さ30 nm に形成した。次に、第4
のターゲットTb、第3のターゲットFeCoにより、Ar圧
0.5Pa、スパッタリング速度20 nm/min の条件で同時ス
パッタリングを行い、記録層の上にTbFeCoのスイッチン
グ層を厚さ 25nm に形成した。
【0030】次に再び、第4のターゲットTb、第3のタ
ーゲットFeCoにより、Ar圧 0.5Pa、スパッタリング速度
20 nm/min の条件で同時スパッタリングを行い、スイッ
チング層の上にTbFeCoの初期化層を形成した。最後に、
再び第1のターゲットSiにより、第1の保護層の形成条
件と同条件でメモリー層の上に窒化シリコンの第2の保
護層を厚さ 70 nmに形成した。
ーゲットFeCoにより、Ar圧 0.5Pa、スパッタリング速度
20 nm/min の条件で同時スパッタリングを行い、スイッ
チング層の上にTbFeCoの初期化層を形成した。最後に、
再び第1のターゲットSiにより、第1の保護層の形成条
件と同条件でメモリー層の上に窒化シリコンの第2の保
護層を厚さ 70 nmに形成した。
【0031】以上の手順により、様々な組成の記録層及
びスイッチング層と様々な組成と厚さの初期化層を組み
合わせた表1に示すような光磁気記録媒体を製造した。 〔測定〕これらの媒体の様々の温度における初期化層を
初期化するのに要する外部磁界の大きさを測定した。具
体的には、まず、媒体を恒温槽に入れ所望の媒体温度に
した上で、2つの永久磁石の間に発生している磁場の中
を通過させる。2つの永久磁石間の距離は変化させるこ
とができ、その距離により磁界の大きさを変化させられ
るようになっている。磁界の大きさを徐々に大きくして
行き、初期化層が初期化された磁界の大きさを初期化層
の初期化磁界とした。この結果を図1に示す。横軸は媒
体温度、縦軸は初期化層の初期化磁界Hを表す。本実施
例で用いた初期化装置の実現可能な磁界は最大15kOeで
あったので、それ以上の磁界を要するものはこの図には
表していない。
びスイッチング層と様々な組成と厚さの初期化層を組み
合わせた表1に示すような光磁気記録媒体を製造した。 〔測定〕これらの媒体の様々の温度における初期化層を
初期化するのに要する外部磁界の大きさを測定した。具
体的には、まず、媒体を恒温槽に入れ所望の媒体温度に
した上で、2つの永久磁石の間に発生している磁場の中
を通過させる。2つの永久磁石間の距離は変化させるこ
とができ、その距離により磁界の大きさを変化させられ
るようになっている。磁界の大きさを徐々に大きくして
行き、初期化層が初期化された磁界の大きさを初期化層
の初期化磁界とした。この結果を図1に示す。横軸は媒
体温度、縦軸は初期化層の初期化磁界Hを表す。本実施
例で用いた初期化装置の実現可能な磁界は最大15kOeで
あったので、それ以上の磁界を要するものはこの図には
表していない。
【0032】図1より、本発明の媒体では -40〜 5℃の
温度範囲で顕著に初期化磁界が小さいことがわかる。
温度範囲で顕著に初期化磁界が小さいことがわかる。
【0033】
【比較例】初期化層に組成と厚さが異なる他は実施例と
同様に表2に示すような光磁気記録媒体を製造し、同様
の測定を行った。その結果を図2に示す。図2より、こ
れらの媒体は、極端に低い温度でないと初期化磁界が小
さくならないか、または、記録温度領域で初期化磁界が
小さくなってしまうためオーバーライト不可能となるも
ののいずれか(▲で示した部分)であった。
同様に表2に示すような光磁気記録媒体を製造し、同様
の測定を行った。その結果を図2に示す。図2より、こ
れらの媒体は、極端に低い温度でないと初期化磁界が小
さくならないか、または、記録温度領域で初期化磁界が
小さくなってしまうためオーバーライト不可能となるも
ののいずれか(▲で示した部分)であった。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、比較的小さな磁界で初
期化層が初期化でき、量産性に優れた光磁気記録媒体と
その製造方法が提供できる。
期化層が初期化でき、量産性に優れた光磁気記録媒体と
その製造方法が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る光磁気記録媒の媒体温度と初期
化層の初期化磁界との関係を示した説明図である。
化層の初期化磁界との関係を示した説明図である。
【図2】 従来の光磁気記録媒体の媒体温度と初期化層
の初期化磁界との関係を示した説明図である。
の初期化磁界との関係を示した説明図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 記録すべき情報に従って強度変調された
レーザービームを照射することにより、マークを形成す
ることで情報を記録する光磁気記録媒体であって、前記
媒体は、少なくともメモリー層、記録層、スイッチング
層、初期化層の4層の磁性層を有するオーバーライト可
能な光磁気記録媒体であり、前記初期化層を初期化する
際、前記媒体の温度を -50℃<T< 5℃の範囲で行うこ
とを特徴とする光磁気記録媒体の初期化層の初期化方
法。 - 【請求項2】 初期化層の材料の組成は TbX(FeYCo100-Y)100-X 22≦X≦25 かつ 0≦Y≦30(原子%) であることを特徴とする請求項1に記載の光磁気記録媒
体。 - 【請求項3】 記録層の材料の組成は DyX(FeYCo100-Y)100-X 24≦X≦29 かつ 65≦Y≦85(原子%) であり、スイッチング層の材料の組成は TbX(FeYCo100-Y)100-X 16≦X≦18 かつ 90≦Y≦100 (原子%) であることを特徴とする請求項2に記載の光磁気記録媒
体。 - 【請求項4】 初期化層の膜厚tが、 30nm≦t≦60nm であることを特徴とする請求項1、2及び3に記載の光
磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6158473A JPH0831028A (ja) | 1994-07-11 | 1994-07-11 | 光磁気記録媒体及びその初期化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6158473A JPH0831028A (ja) | 1994-07-11 | 1994-07-11 | 光磁気記録媒体及びその初期化方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0831028A true JPH0831028A (ja) | 1996-02-02 |
Family
ID=15672514
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6158473A Pending JPH0831028A (ja) | 1994-07-11 | 1994-07-11 | 光磁気記録媒体及びその初期化方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0831028A (ja) |
-
1994
- 1994-07-11 JP JP6158473A patent/JPH0831028A/ja active Pending
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