JPH0831128A - 光ディスク保護用部材およびこれを用いた光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク保護用部材およびこれを用いた光ディスク装置

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JPH0831128A
JPH0831128A JP6162219A JP16221994A JPH0831128A JP H0831128 A JPH0831128 A JP H0831128A JP 6162219 A JP6162219 A JP 6162219A JP 16221994 A JP16221994 A JP 16221994A JP H0831128 A JPH0831128 A JP H0831128A
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JP
Japan
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optical disk
molecular weight
weight polyethylene
ultrahigh molecular
porous sheet
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JP6162219A
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Yozo Nagai
陽三 長井
Masao Nakamura
正雄 中村
Yasuo Kendo
康雄 見藤
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】光ディスクとこれを収納するカートリッジケー
スとの接触摩擦を小さくして摩耗粉の発生を抑制すると
ともに、発生した摩耗粉を捕獲する機能を有し、かつ接
着性に優れた光ディスク保護用部材を提供する。 【構成】気効率が20〜70%の範囲に設定された超高
分子量ポリエチレン多孔質シートを光ディスク保護用部
材とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、接着性に優れ、光ディ
スクとこれを収納するカートリッジケースとの間の摩擦
を低減させて摩耗粉の発生を抑制するとともに、発生し
た摩耗粉を捕獲する機能を有する光ディスク保護用部材
およびこれを用いた光ディスク装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、光ディスクは、アクリル系樹
脂,ポリカーボネート樹脂,ポリオレフィン樹脂等の樹
脂基板の上に、記録層および保護層が順次積層され、さ
らにディスクの中心部にセンターハブが接合されている
という構成をとる。そして、この光ディスクは、損傷や
汚染を防止するとともに、取扱性の観点から、カートリ
ッジケースに収納され光ディスク装置(ディスクカート
リッジ)として使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、光ディスクを
カートリッジケースに収納して光ディスク装置化する
と、その搬送時等に、カートリッジケースと光ディスク
との接触部において摩擦による摩耗粉が生じ、この摩耗
粉の影響により書き込み時や読み取り時にエラーが発生
するという問題がある。また、従来から、光ディスクの
損傷等を確実に防止するために、光ディスクの表面にシ
リコーン樹脂等を塗布してハードコート層を形成した
り、光ディスク表面にポリエステルフィルムを貼着する
ことが行われている。これにより、光ディスクの損傷等
を防止することができるが、光ディスクとカートリッジ
ケースとの摩擦が大きくなり、摩耗粉によるエラーの問
題がさらに深刻化している。
【0004】そこで、本発明者らは、この摩耗粉の問題
を解決するために、超高分子量ポリエチレン非多孔質シ
ートからなる光ディスク保護用部材を光ディスクとカー
トリッジケースとの接触部に配置するという技術を提案
している(特開平4−366478号公報)。この超高
分子量ポリエチレン非多孔質シートは、摩擦係数が小さ
く、かつ耐摩耗性に優れるため、摩耗粉の発生が抑制さ
れるようになり、光ディスクの書き込み時等のエラーの
発生が防止されるようになる。このため、本発明者らが
提案したこの技術は、光ディスクの分野で広く採用され
ている。
【0005】しかしながら、上記超高分子量ポリエチレ
ン非多孔質シートでは、摩耗粉の発生をある程度抑制す
ることは可能であるが、これを完全に防止することは不
可能である。また、近年の光ディスクの高性能化に伴
い、この超高分子量ポリエチレン非多孔質シートの性能
では、充分ではなくなってきた。この超高分子量ポリエ
チレン非多孔質シートの摩擦をさらに小さくする手段と
しては、エンボス加工やサンドブラスト加工等によりそ
の表面を凹凸加工する方法がある。しかし、これらの加
工を施すと、工程が増えることとなり、光ディスク装置
の製造が煩雑になる。さらに、上記超高分子量ポリエチ
レン非多孔質シートは、接着性が悪いという問題もあ
り、このシートをカートリッジケース内壁等に確実に固
定するためには、特殊な処理を施す必要がある。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、光ディスクとこれを収納するカートリッジケー
スとの接触摩擦を小さくして摩耗粉の発生を抑制すると
ともに、発生した摩耗粉を捕獲する機能を有し、かつ接
着性に優れた光ディスク保護用部材およびこれを用いた
光ディスク装置の提供をその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、超高分子量ポリエチレン多孔質シートか
らなり、かつその気孔率が20〜70%の範囲に設定さ
れている光ディスク保護用部材を第1の要旨とし、光デ
ィスクが、カートリッジケース内に収納された光ディス
ク装置であって、上記光ディスクと上記カートリッジケ
ースとが上記光ディスク保護用部材を介して接触してい
る光ディスク装置を第2の要旨とする。
【0008】
【作用】本発明者らは、上記課題を解決するために、一
連の研究を重ね、光ディスク保護用部材の材料の選定や
その改質を行った。その結果、超高分子量ポリエチレン
を多孔質シートに成形し、かつこの多孔質シートの気孔
率を特定の範囲に設定すれば、超高分子量ポリエチレン
非多孔質シートより、さらに摩擦係数が低下し、また接
着性に優れるようになり、かつ摩耗粉を捕獲する機能を
有するようになることを突き止めた。そして、この超高
分子量ポリエチレン多孔質シートを、光ディスク保護用
部材とし、これを用いて光ディスク装置を作製すると、
得られる光ディスク装置において、書き込み時等のエラ
ーの発生が効果的に防止されるようになることを見出
し、上記知見と併せて本発明に到達した。本発明によ
り、高性能光ディスク装置の提供が可能となる。
【0009】つぎに、本発明を詳しく説明する。
【0010】本発明の光ディスク保護用部材は、超高分
子量ポリエチレンを多孔質シートに成形したものであ
る。
【0011】上記超高分子量ポリエチレン多孔質シート
は、超高分子量ポリエチレンを原料とするものである。
一般に、ポリエチレンの分子量は、約10万以下である
のに対し、本発明で用いる超高分子量ポリエチレンは、
約50万を超えるものである。好ましくは、100万を
超えるものである。100万を超える超高分子量ポリエ
チレンを用いて得られた光ディスク保護用部材は、耐摩
耗性に優れるようになる。このような、超高分子量ポリ
エチレンとしては、ハイゼックスミリオン(商品名,三
井石油化学工業社製)やホスタレンGUR(商品名,ヘ
キスト社製)等が市販されている。なお、本発明におい
て、分子量は、粘度法による測定値をいう。
【0012】上記超高分子量ポリエチレン多孔質シート
は、例えば、抽出法や焼結法により多孔質体を作製し、
これをシート状に成形して得ることができる。このなか
で、得られる多孔質シートの摩擦係数の低下や形成され
る気孔の均一性等の観点から、本発明者らが、先に提案
した焼結法(特公平5−66855号公報)によること
が好ましい。具体的には下記に示す方法である。なお、
上記多孔質体の形成の際に、帯電防止のために、超高分
子量ポリエチレンにカーボンブラック等の導電性物質を
配合してもよい。
【0013】〔焼結法〕超高分子量ポリエチレン粉末を
金型に充填し、このポリエチレン粉末の融点よりも低い
温度で加熱した後加圧して予備成形物を作製し、この予
備成形物を減圧雰囲気中に放置して空気除去を行い、つ
いで上記ポリエチレンの融点以上に加熱された水蒸気雰
囲気中で焼結した後冷却して超高分子量ポリエチレン多
孔質体を作製する。
【0014】上記焼結法を詳細に説明すると、すなわ
ち、まず、超高分子量ポリエチレン粉末を金型に充填
し、加熱する。
【0015】上記加熱温度は、超高分子量ポリエチレン
粉末の融点よりも低い温度で行う必要がある。この加熱
温度(X℃)は、下記の式で示される範囲に設定するこ
とが好ましい。 UHPEmp−20℃≦X℃<UHPEmp UHPEmp:超高分子量ポリエチレンの融点
【0016】また、上記加熱時間は、加熱温度により適
宜決定されるが、通常、金型内で形成される予備成形物
の肉厚1cm当たり30〜60分の範囲である。
【0017】そして、上記加熱後、金型内に充填されて
いる超高分子量ポリエチレン粉末を加圧して、予備成形
物を作製する。この加圧は、通常、約0.3〜40kg
/cm2 の圧力で、金型内における超高分子量ポリエチ
レン粉末の充填高さを調整する方法によって行うことが
できる。
【0018】金型内で形成される予備成形物の重量(金
型に充填した超高分子量ポリエチレン粉末の重量)、予
備成形物の底面積(通常、金型の底面積と同じ)および
予備成形物の比重(見かけ密度)の間には、下記の関係
式が成立する。 重量=底面積×高さ×比重(見かけ密度)
【0019】したがって、上記加圧により金型への超高
分子量ポリエチレン粉末の充填高さを所定値にすること
により、予備成形物の比重(見かけ密度)を決定するこ
とができる。すなわち、同一の金型を用い、超高分子量
ポリエチレン粉末の充填重量を同量とした場合には、充
填高さが高い程、比重の小さな予備成形物が得られる。
なお、本発明において、比重(見かけ密度)を、約0.
23〜0.78(気孔率約15〜75%)の範囲となる
ように充填高さを調整するとことが、作業性の点から好
ましい。
【0020】そして、この焼結法によって得られる多孔
質体の比重(見かけ密度)は、他の条件が同じであれ
ば、予備成形物の比重(見かけ密度)と密接な関係を有
し、予備成形物の比重(見かけ密度)が高い程、これを
用いて得られる多孔質体の比重(見かけ密度)も高くな
る。このことから、加圧は、多孔質体の比重(見かけ密
度)決定工程ということができる。そして、加圧工程に
よって得られる予備成形物の比重(見かけ密度)を、上
記特定の範囲に設定した場合には、後の工程の条件によ
って多少変化するが、比重(見かけ密度)が約0.28
〜0.74(気孔率約20〜70%)の多孔質体が得ら
れる。なお、予備成形物あるいは多孔質体の比重(見か
け密度)からその気孔率を算出する場合は、下記の式に
よる。
【0021】A(%)=〔1−(B/C)〕×100 A:気孔率 B:比重(見かけ密度) C:超高分子量ポリエチレンの真比重
【0022】つぎに、上記加圧工程により得られる予備
成形物に対し、減圧雰囲気下で脱気処理が行われ、予備
成形物の気孔内の空気が排除される。この脱気処理とし
ては、例えば、予備成形物を金型から取り出し、耐圧容
器中に入れ減圧する方法があげられる。上記減圧雰囲気
は、通常、約0.1〜10mmHgの範囲である。
【0023】そして、脱気処理された予備成形物は、超
高分子量ポリエチレンの融点以上に加熱された水蒸気雰
囲気中で焼結される。この焼結の際、前述のように予備
成形物は脱気状態であり、かつ上記水蒸気は通常加圧さ
れているため、上記予備成形物内に水蒸気が容易に浸入
して速やかに熱を伝達し、成形物が焼結されるようにな
る。このように、予備成形物の脱気状態を維持して水蒸
気焼結を行うと、熱が予備成形物全体に均一かつ速やか
に伝達されるようになり、この結果、分布および孔径が
均一な気孔を備えた多孔質体を得ることが可能となる。
したがって、この加熱水蒸気による焼結工程は、前記の
耐圧容器に水蒸気導入管およびこの導入管の開閉を行う
バルブを配設し、予備成形物の脱気処理を行った後、減
圧状態を解除しつつ、あるいは減圧状態を維持し、上記
バルブを開放して加熱水蒸気を導入する方法により行う
ことが望ましい。
【0024】上記焼結に要する時間は、予備成形物の大
きさ、焼結温度等の条件により適宜決定されるが、通
常、約3〜6時間である。なお、その他の焼結法での焼
結時間は、約48〜72時間であることから、この焼結
法は、製造効率が高い製法であることがわかる。
【0025】上記焼結後、冷却することにより目的とす
る多孔質体を得ることができる。なお、この冷却は、急
冷による多孔質体の亀裂等の発生を防止するために、室
温放置による冷却が好ましい。
【0026】つぎに、上記多孔質体をシートに成形する
方法は、特に制限するものではなく、例えば、旋盤等を
用いた切削により行うことができる。また、本発明の光
ディスク保護用部材を、光ディスク装置に使用する際に
は、一般に、上記超高分子量ポリエチレン多孔質シート
は、偏平リング状に加工される。この加工は、打ち抜き
加工等により行われる。
【0027】そして、本発明の超高分子量ポリエチレン
多孔質シートの気孔率は、20〜70%の範囲に設定す
る必要がある。好ましくは、20〜50%であり、特に
好ましくは、30〜50%の範囲である。すなわち、気
孔率が、20%未満であると、多孔質シートの摩擦係数
が高くなり、また接着性が悪くなるからである。逆に、
気孔率が70%を超えると、多孔質シートの機械的強度
が低下して実用に供することができなくなるからであ
る。この気孔率は、前述の予備成形物の比重による調整
や、超高分子量ポリエチレン粉末の粒径等により調整す
ることができる。なお、本発明において、気孔率とは、
見かけの体積に対する空隙の占める割合である。
【0028】そして、本発明の超高分子量ポリエチレン
多孔質シートの厚みは、通常、30〜500μm、好ま
しくは30〜300μm、特に好ましくは50〜200
μmの範囲である。すなわち、30μm未満であると、
機械的強度が低下する傾向がみられ、逆に500μmを
超えるとカートリッジケースとのクリアランスが少なく
なり、ディスクとカートリッジケースとが接触して安定
な回転が得られなくなるおそれがあるからである。
【0029】このように、本発明の光ディスク保護用部
材は、特定の気孔率の超高分子量ポリエチレン多孔質シ
ートからなるものである。このように、多孔質とし、か
つ気孔率を特定範囲に設定することにより、摩擦係数が
著しく低下するようになり、かつ接着性も実用に供しう
る程度まで向上し、さらに、発生した摩耗粉を捕獲する
機能を有するようになる。本発明の光ディスク保護用部
材が、摩耗粉捕獲機能を備える原因は、多孔質シートの
空孔に摩耗粉が入り込むためと推察できる。このよう
な、優れた特性を備えた光ディスク保護用部材を用いた
光ディスク装置は、光ディスクとカートリッジケースと
の摩擦が極めて小さく摩耗粉の発生が効果的に抑制され
るようになり、僅かに発生した摩耗粉も光ディスク保護
用部材に捕獲されるため、摩耗粉の悪影響が完全に排除
されるようになる。これが、本発明の最大の特徴であ
る。
【0030】また、より一層の摩擦係数の低下のため
に、上記超高分子量ポリエチレン多孔質シートにシリコ
ーン等の滑り剤を含浸してもよい。また、帯電防止のた
めに、界面活性剤等の帯電防止剤を含浸してもよい。
【0031】つぎに、本発明の光ディスク保護用部材を
用いた光ディスク装置について説明する。本発明の光デ
ィスク装置は、光ディスクが、カートリッジケース内に
収納された光ディスク装置であって、上記光ディスクと
上記カートリッジケースとが、上記特殊な光ディスク保
護用部材を介して接触している。この光ディスク保護用
部材を介在させる方法は、特に制限するものではなく、
光ディスク側に固定してもよいし、カートリッジケース
側に固定してもよい。この光ディスク保護用部材の固定
法は特に制限するものではなく、粘着層による固定や、
接着剤を用いた固定法があげられる。
【0032】上記粘着層による固定法としては、例え
ば、光ディスク保護用部材の一面に粘着層を形成する方
法があげられる。この粘着層は、例えば、粘着剤溶液を
塗布して乾燥したり、両面粘着テープを貼着することに
より形成することができる。上記粘着剤としては、特に
制限するものではなく、シリコーン系,アクリル系,ゴ
ム系等の種々の感圧型粘着剤があげられる。また、この
粘着層と、超高分子量ポリエチレン多孔質シートとの接
着性を向上させるために、上記超高分子量ポリエチレン
多孔質シート表面にコロナ放電等の改質処理を施しても
よい。また、取扱の容易さ等の見地から、上記粘着層の
層上に、セパレータを積層してもよい。このセパレータ
としては、特に制限するものではないが、シリコーン樹
脂加工を施した紙を用いることが好ましい。このよう
な、粘着層およびセパレータを備えた本発明の光ディス
ク保護用部材を図1に示す。図において、(a)は、光
ディスク保護用部材1の平面図であり、(b)はその側
面図である。そして、1は超高分子量ポリエチレン多孔
質シートを、2は粘着層を、3はセパレータをそれぞれ
示す。
【0033】また、上記接着剤による固定法としては、
例えば、光ディスクに接着剤を塗布して接着剤層を形成
する方法があげられる。この接着剤としては、アクリル
系,シリコーン系の反応型接着剤等があげられる。
【0034】上記粘着層による固定法と接着剤による固
定法において、固定作業の容易さ等の観点から粘着層に
よる固定が好ましい。図2に、光ディスク保護用部材が
固定された光ディスクの側面図を示す。図において、1
は光ディスク保護用部材を、5は光ディスクを、6はセ
ンターハブをそれぞれ示す。
【0035】
【発明の効果】以上のように、本発明の光ディスク保護
用部材は、気孔率が特定の範囲に設定された超高分子量
ポリエチレン多孔質シートからなるものである。この超
高分子量ポリエチレン多孔質シートは、摩擦係数が極め
て小さく、かつ発生した摩耗粉を捕獲する機能を有する
ものである。したがって、この超高分子量ポリエチレン
多孔質シートからなる光ディスク保護用部材を用いた本
発明の光ディスク装置は、光ディスクとカートリッジケ
ースとの間の摩擦が低減されて摩耗粉の発生が抑制され
るようになり、僅かに発生する摩耗粉も、上記光ディス
ク保護用部材により捕獲されるようになる。このため、
本発明の光ディスク装置は、摩耗粉の悪影響が完全に除
去され、書き込み時や読み取り時のエラーが発生しな
い、極めて高性能なものとなる。そして、本発明の光デ
ィスク保護用部材は、接着性に優れるため、特別な加工
等を施すことなく光ディスク装置に使用することがで
き、光ディスク装置の低コスト化に寄与することが可能
となる。
【0036】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0037】
【実施例1】超高分子量ポリエチレン粉体(分子量:5
00万,融点:135℃)を金型に充填し、130℃で
加熱後圧縮して気孔率50%(比重:0.46)の予備
成形物を作製し、これをさらに160℃(水蒸気雰囲気
中)で加熱して焼結させた後、冷却して丸棒状の多孔質
体(気孔率:47%)を得た。この丸棒状多孔質体を旋
盤を用いて厚み100μmに切削してシート状に成形し
超高分子量ポリエチレン多孔質シートを作製した。
【0038】他方、シリコーン系粘着剤(KR101−
10,信越化学工業社製)100重量部(以下「部」と
略す)に、過酸化ベンゾイル1.2部,トルエン100
部を加えて塗布液を調製した。この塗布液を、厚み25
μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの両面に塗
布し、これを130℃で10分間乾燥して、両面粘着テ
ープを作製した。この両面粘着テープのそれぞれの粘着
層の厚みは、30μmである。
【0039】つぎに、上記両面粘着テープの一面に上記
超高分子量ポリエチレン多孔質シートを貼着し、他の一
面にセパレータを貼着した。そして、これを、リング状
に打ち抜き加工して、図1に示すような構造で、気孔率
47%の光ディスク保護用部材を得た。なお、上記セパ
レータとして、シリコーン樹脂加工を施した厚み50μ
mの紙を用いた。
【0040】
【実施例2】超高分子量ポリエチレン粉体(分子量:3
00万,融点:135℃)を用い、実施例1と同様の焼
結法により気孔率40%(比重:0.55)の多孔質シ
ートを作製した。そして、このシートを、帯電防止剤
(エレクノン,ニューファインケミカル社製)およびシ
リコーンの混合溶液に浸漬した後乾燥して表面処理を行
った。そして、実施例1と同様にして、気孔率40%の
光ディスク保護用部材を作製した。
【0041】
【実施例3】予備成形物の気孔率を20%(比重:0.
74)とする以外は、実施例1と同様して光ディスク保
護用部材(気孔率:23%)を作製した。
【0042】
【実施例4】予備成形物の気孔率を75%(比重:0.
23)とする以外は、実施例1と同様して光ディスク保
護用部材(気孔率:70%)を作製した。
【0043】
【比較例1】超高分子量ポリエチレン多孔質シートに代
えて、超高分子量ポリエチレン(分子量:250万,融
点135℃)からなる、厚み100μmの非多孔質シー
トを用いた。これ以外は、実施例1と同様にして光ディ
スク保護用部材を作製した。
【0044】
【比較例2】超高分子量ポリエチレン多孔質シートに代
えて、ポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた。
これ以外は、実施例1と同様にして光ディスク保護用部
材を作製した。
【0045】このようにして得られた実施例1〜4品,
比較例1,2品の光ディスク保護用部材について、耐摩
耗性,摩擦係数,接着力について調べた。この結果を、
後記の表1に示す。なお、上記各特性は、下記の方法に
したがって調べた。
【0046】〔耐摩耗性〕JIS K 7204−19
77に準じて行った。なお、この耐摩耗性の評価は、実
施例1の値を1(基準)として、比較値で示した。
【0047】〔摩擦係数〕相手材としてアクリロニトリ
ル−ブタジエン−スチロール共重合体(ABS樹脂)を
用い、バウデンレーベン型摩擦試験機により、摺動速度
150mm/分,接触面として直径12mmの円,荷重
200gの条件で測定した。
【0048】〔接着性〕光ディスク保護用部材のカート
リッジケースに接するシート面と、両面テープとの間の
接着力を、テンシロン型万能試験機を用い、速度300
mm/分の条件で測定した。
【0049】
【表1】
【0050】上記表1から、実施例品の光ディスク保護
用部材は、摩耗度が低く、摩擦係数も小さく、さらに接
着力に優れていることがわかる。特に、実施例2の光デ
ィスク保護用部材は、滑り剤を含浸しているため、他の
実施例に比べ摩擦係数が小さかった。これに対し、比較
例1品の光ディスク保護用部材は、摩擦係数が高く、ま
た接着力も低かった。そして、比較例2品の光ディスク
保護用部材は、摩耗度が極めて悪く、かつ摩擦係数も大
きかった。
【0051】つぎに、上記実施例1〜4品の光ディスク
保護用部材を用いて、光ディスク装置を作製したとこ
ろ、書き込み時や読み取り時において、エラーは全く発
生しなかった。このことから、本発明の光ディスク装置
は、信頼性に優れ、高性能であることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の光ディスク保護用部材の一
実施例の平面図であり、(b)は、その側面図である。
【図2】上記光ディスク保護用部材を光ディスクに固定
した状態を示す側面図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超高分子量ポリエチレン多孔質シートか
    らなり、かつその気孔率が20〜70%の範囲に設定さ
    れていることを特徴とする光ディスク保護用部材。
  2. 【請求項2】 上記超高分子量ポリエチレン多孔質シー
    トが、下記の(A)の方法で作製された超高分子量ポリ
    エチレン多孔質体を偏平リング状シートに成形した超高
    分子量ポリエチレン多孔質シートである請求項1記載の
    光ディスク保護用部材。 (A)超高分子量ポリエチレン粉末を金型に充填し、こ
    のポリエチレン粉末の融点よりも低い温度で加熱した後
    加圧して予備成形物を作製し、この予備成形物を減圧雰
    囲気中に放置して空気除去を行い、ついで上記ポリエチ
    レンの融点以上に加熱された水蒸気雰囲気中で焼結した
    後冷却して超高分子量ポリエチレン多孔質体を作製す
    る。
  3. 【請求項3】 上記超高分子量ポリエチレン多孔質シー
    トの一面に粘着層が形成された請求項1または2に記載
    の光ディスク保護用部材。
  4. 【請求項4】 光ディスクが、カートリッジケース内に
    収納された光ディスク装置であって、上記光ディスクと
    上記カートリッジケースとが上記請求項1〜3のいずれ
    か一項に記載の光ディスク保護用部材を介して接触して
    いることを特徴とする光ディスク装置。
JP6162219A 1994-07-14 1994-07-14 光ディスク保護用部材およびこれを用いた光ディスク装置 Pending JPH0831128A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7710846B2 (en) 2006-03-29 2010-05-04 Nitto Denko Corporation Protection member and optical pickup device using the same
JP2011121187A (ja) * 2009-12-08 2011-06-23 Nitto Denko Corp 摺動部材
US8488274B2 (en) 2003-04-09 2013-07-16 Nitto Denko Corporation Sliding member for recording media

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