JPH08319231A - 複合刺激応答型生体内分解性高分子ヒドロゲル - Google Patents

複合刺激応答型生体内分解性高分子ヒドロゲル

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JPH08319231A
JPH08319231A JP12343995A JP12343995A JPH08319231A JP H08319231 A JPH08319231 A JP H08319231A JP 12343995 A JP12343995 A JP 12343995A JP 12343995 A JP12343995 A JP 12343995A JP H08319231 A JPH08319231 A JP H08319231A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】疾患の特異的に放出される複数の酵素に応答し
て生体内で分解することが可能な2種の水溶性高分子か
らなる複合刺激応答型生体内分解性高分子ヒドロゲルを
提供することを目的とする。 【構成】疾患に応答して生体内で分解することができる
複数種の分解性水溶性高分子と疾患に応答して生体内で
分解する部位を分子鎖中に有する複数種の非分解性水溶
性高分子からなる群から選ばれた2種の水溶性高分子か
ら構成され、これら水溶性高分子の高分子鎖が絡み合っ
ていることを特徴とする複合刺激応答型生体内分解性高
分子ヒドロゲルである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は疾患の特異的に放出さ
れる複数の酵素に応答して生体内で分解することが可能
な2種の水溶性高分子からなる複合刺激応答型生体内分
解性高分子ヒドロゲルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より生体内分解性高分子材料に薬物
を溶解又は分散させて担持させ、これを静注、経口、皮
下埋植等の手段によって投与し、生体内で高分子材料を
分解させ、この分解にともなって薬物を放出させて目的
とする細胞、組織、臓器、器官に供給する所謂医薬徐放
剤は、薬物送達システムとして広く知られている。そか
し、従来の薬物送達システムに使用される生体内分解性
高分子材料の多くは、疎水性高分子材料に限定されてい
た。生体内分解性高分子材料の分解に律速な薬物放出を
実現するには、該材料中の薬物拡散を制御して非分解時
の薬物漏出を回避するとともに、該材料の不安定性(生
体内分解性)を向上させて、該材料の加水分解を表面近
傍に限定することが不可欠であった。
【0003】通常、生体内分解性高分子材料の生体内分
解は酵素的あるいは非酵素的加水分解によっているの
で、この材料中への水の侵入速度と加水分解速度とを制
御する立場から、結果として生体内分解性高分子材料自
身を疎水性にして水の侵入速度を制限するとともに、高
分子鎖の不安定性を増して分解速度を上げざるをえなか
った。このことは、製剤としての保存安定性の低下や材
料の埋植時の生体適合性の低下をもたらし、製品化や適
用部位に制限を生じることとなっていた。近年では、生
体の恒常性を考慮して、疾患時など生体が必要とする時
のみに薬物を放出するインテリジェント製剤が、刺激応
答性高分子を用いることによって可能になってきてい
る。刺激応答性高分子としては、主に刺激に対する高分
子材料の膨潤・収縮挙動によって薬物の拡散を制御しよ
うとするものであるが、材料の生体内分解挙動によって
薬物放出をON−OFFと制御することは困難であっ
た。
【0004】最近になって、活性酸素や一部の酵素反応
を利用して、材料の刺激応答型分解性が検討されてきて
おり、疾患に応答して薬物を送達するシステムが可能と
なっている。例えば、炎症時に発生するヒドロキシルラ
ジカルによって特異的に分解するヒアルロン酸架橋ゲル
を用い、この中に薬物保持ドメインとして脂質微粒子が
分散した不均質構造ゲルによって、炎症時の生体内分解
に応答した薬物放出を可能にした事例が知られている
(N.Yui,外3名 J.Controlled Release,25巻113
頁(1993))。
【0005】しかしながら実際の疾患では、多種多様な
生体反応が相互に関連して生起しているので、単一の生
体変動によって疾患の特定やその程度を判断して薬物放
出量を規定することは危険性が高い。実際の医療におい
ても、疾患を特定するためには複数の検査項目によって
総合的な診断が行なわれているように、薬物放出を制御
する高分子材料の生体内分解機構にも、このような複合
刺激に基づいた総合的な診断機能が必要となるものと言
える。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者は上
記の要望に応えるべく、より高度な薬物療法を実現する
ためには、複合的な診断機能を有する埋植可能な薬物担
体の実現が不可欠であり、そのため複合刺激に応答して
生体内で分解を示す高分子ヒドロゲルについて種々検討
した結果、本発明を完成したもので、本発明の目的は複
合刺激応答型生体内分解性高分子ヒドロゲルを提供す
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、疾患に
応答して生体内で分解することができる複数種の分解性
水溶性高分子と疾患に応答して生体内で分解する部位を
分子鎖中に有する複数種の非分解性水溶性高分子からな
る群から選ばれた2種の水溶性高分子から構成され、こ
れら水溶性高分子の高分子鎖が絡み合っていることを特
徴とする複合刺激応答型生体内分解性高分子ヒドロゲル
である。
【0008】
【作用】本発明にかかる複合刺激応答型生体内分解性高
分子ヒドロゲルは、従来の生体内分解性高分子ヒドロゲ
ルのように単一の高分子鎖が架橋されているのではな
く、2種の水溶性高分子で構成されて、この2種の水溶
性高分子の高分子鎖が絡み合っているのである。そし
て、この絡み合いによって複合刺激応答型となりうる
が、複合刺激応答型となりうる最も好ましい場合は、こ
の2種の水溶性高分子の高分子鎖が、絡み合っていると
共にそれぞれの高分子鎖が独立に架橋されていることで
ある。この2種の水溶性高分子の高分子鎖が、絡み合っ
ていると共にそれぞれが独立に架橋されていることを相
互侵入高分子網目(Interpenetrating Polymer Netwo
rk,IPNと略称する)構造という。本発明においてI
PN構造を形成している場合、このヒドロゲルは分解可
能な2種の酵素が単独に存在する時に分解せず、2種の
酵素が同時に存在する時に分解するのである。この2種
の酵素が同時に存在するとは疾患によって特異的に2種
の酵素が発生する場合のみならず、器官の特有の酵素の
存在と共に疾患によって特異的に発生する1種の酵素に
より同時に2種の酵素が存在した場合をも含む。
【0009】本発明においてIPN構造を有する場合、
生体内分解性高分子ヒドロゲルは、2種の異なる高分子
鎖を分解する2つの刺激(酵素)がそれぞれ単独に存在
する時には、表面近傍での限定的な加水分解が生起する
ものの、それ以上はもう一方の高分子鎖との絡み合い効
果によって酵素の接近が妨げられて分解が進行せず、こ
れに対して、2つの酵素が同時に存在する時には、2種
の高分子鎖の表面より加水分解が順次進行してゲル全体
として生体内分解が進行するのであって、この状態を模
式的に図1に示す。
【0010】図1において、1はオリゴペプチド−PE
G網目構造の高分子鎖を、2はデキストラン網目構造の
高分子鎖を表し、本発明のヒドロゲルは、この2種の高
分子鎖が絡み合ってIPN構造を構成している。ところ
で、オリゴペプチド−PEG網目構造の高分子鎖はパパ
インによって分解するがデキストラ−ゼでは分解せず、
他方、デキストラン網目構造の高分子鎖はデキストラ−
ゼによって分解するがパパインでは分解せず、従って、
例えば、パパインのみが存在するときはオリゴペプチド
−PEGは分解し、デキストラン網目構造の高分子鎖に
よって囲われるためそれ以上は分解せず、この時点で分
解は終わってしまい、他方、デキストラナ−ゼのみが存
在するときはデキストラン網目構造の高分子鎖は分解
し、オリゴペプチド−PEG網目構造の高分子鎖によっ
て囲われるため、それ以上は分解せず、この時点で分解
は終わってしまうのであり、本発明のIPNヒドロゲル
ではこの2種の酵素が同時に存在しない限り全体は分解
しないのである。
【0011】従来の疾患に応じて薬物を放出する材料
は、単独酵素のみを感知して機能が発現するのに対し、
本発明の複合刺激応答型生体内分解性高分子ヒドロゲル
は、上述のように、複数の生体情報によって生体内分解
という機能が発現するように設計されるのである。この
ことは、単に生体内分解速度を制御するのみではなく、
生体内分解の質的制御を可能にしたのである。このよう
に、刺激としての2つの分解酵素が単独に存在する場合
には分解せず、2つの分解酵素が同時に存在する場合の
み分解する本発明の複合刺激応答型生体内分解性高分子
ヒドロゲルは、従来の単独刺激により分解する高分子ゲ
ルに比べ、より総合的な生体変動を認識することが出
来、生体内分解性を質的に制御できる利点を有してい
る。
【0012】本発明にかかる生体内分解性高分子は、2
種の分解性水溶性高分子で構成されている場合、2種の
分子鎖中に生体内で分解する部位を含む非分解性水溶性
高分子で構成されている場合、あるいは、分解性水溶性
高分子と分子鎖中に生体内で分解する部位を含む非分解
性水溶性高分子とで構成されている場合等いずれでも良
い。そして、本発明で使用される生体内分解性高分子材
料としては、高分子鎖全体、あるいは高分子鎖の両末端
など一部が、オリゴペプチド鎖あるいはオリゴ糖鎖など
の生体内分解性高分子で構成されており、それぞれの高
分子鎖が異なる刺激(酵素)により分解される。また、
生体内分解性部位を含む水溶性高分子材料としては水性
高分子二相分配の原理によって蛋白質や生理活性ペプチ
ド類を一方に分配可能な高分子の組み合わせから構成さ
れており、例えば水溶性高分子にポリエチレングリコー
ルもしくはポリエチレングリコールを含むブロック共重
合体を選択した場合、これと水性高分子二相分配を示す
生体内分解性高分子としては、デキストランなどの中性
あるいは酸性多糖で構成されている。
【0013】そして、本発明の複合刺激応答型生体内分
解性高分子ヒドロゲルは、2種の生体内分解性高分子鎖
を、蛋白質や生理活性ペプチド類の水性高分子二相分配
が期待される組み合わせにすることにより、体内に存在
する種々の蛋白質やペプチド類が接するゲル表面での2
種の高分子組成が変化することが予想される。このこと
は、本ヒドロゲルの生体内分解性に関して、より複合的
な状況判断に基づいた詳細な制御が可能であることを示
唆している。
【0014】本発明において架橋反応に用いられる生体
内分解性高分子としては、生体内分解性高分子自体が架
橋する場合に限らず、生体内分解性高分子に架橋剤を添
加した場合も包含する。生体内分解性高分子は構成アミ
ノ酸がアラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、メ
チオニン、プロリン、フェニルアラニン、トリプトファ
ン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、セリ
ン、スレオニン、チロシン、システイン、リシン、アル
ギニン、ヒスチジンのいずれか単独もしくは複数からな
るオリゴペプチド鎖、あるいは構成多糖としてデキスト
ラン、ヒアルロン酸、キチン、キトサン、アルギン酸、
コンドロイチン硫酸、でんぷん、プルランからなるオリ
ゴ糖鎖であり、それぞれの分子量が500〜1,00
0,000、望ましくは5,000〜100,000で
ある。
【0015】また、ポリエチレングリコールなどの非分
解性の水溶性高分子を用いる場合、その分子量が500
〜10000、望ましくは1000〜5000であり、
両末端などその分子鎖中に含まれる生体内分解性部位と
しては、繰り返し単位が1〜5であり、構成アミノ酸と
してアラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、メチ
オニン、プロリン、フェニルアラニン、トリプトファ
ン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、セリ
ン、スレオニン、チロシン、システイン、リシン、、ア
ルギニン、ヒスチジンのいずれか単独もしくは複数から
なるオリゴペプチド鎖、あるいは繰り返し単位が1〜5
であり、構成多糖としてデキストラン、ヒアルロン酸、
キチン、キトサン、アルギン酸、コンドロイチン硫酸、
でんぷん、プルランからなるオリゴ糖鎖を有する。そし
て、2種の生体内分解性部位を含む水溶性高分子鎖がそ
れぞれ独立に架橋されたIPNヒドロゲルであることか
ら、双方の高分子網目が絡み合っていて相分離しないの
である。
【0016】このように本発明の複合刺激応答型生体内
分解性高分子ヒドロゲルでは、2種の高分子鎖が絡み合
っていることにより、酵素分解性の質的変換を可能にし
ている。これにより、複合的な診断機能を有するインテ
リジェント製剤や医療用マイクロマシンへの応用が期待
される。とりわけ本発明によって、静注、経口、皮下埋
植など広範囲な投与経路において、疾患の種類や程度な
ど総合的な診断に基づいた薬物送達を実現する製剤の設
計が可能になるものと期待される。本発明は、静注・経
口・皮下あるいは組織内埋植等あらゆる経路から投与す
る製剤への応用が可能となる。また、生体内で分解する
ことにより機能を発揮する医療用マイクロマシンとして
の使用も考えられる。
【0017】
【実施例及び比較例】次に実施例を以って、更に具体的
に本発明を説明する。 実施例 IPNヒドロゲルの合成 パパイン、デキストラナーゼの2種の酵素に応答して分
解する生体内分解性高分子材料の設計を目的として、オ
リゴペプチド末端を有するポリエチレングリコール(P
EG)とデキストラン(Dex)から構成される相互侵
入高分子網目(IPN)ヒドロゲルを合成した。先ず、
グリシルグリシルグリシンとメタクリル酸クロライドを
水酸化ナトリウム水溶液中で反応させることによってメ
タクリル化グリシルグリシグリシンを得、これをPEG
ビスアミンの両末端に縮合剤であるジシクロヘキシルカ
ルボジイミドの存在下で導入してビス(メタクリル化グ
リシルグリシグリシン)−PEG(Ma−GlyGly
Gly−PEG)を得た。次ぎに、PEG成分とDex
成分からなるDMSO溶液にヘキサメチレンジイソシア
ネートを加え、これに高圧水銀灯を用いて所定時間、光
照射することによりPEG成分を光重合、架橋し、続い
て70℃で8時間加熱してデキストラン成分を加熱重
合、架橋し、PEG成分とDex成分からなる(IP
N)ヒドロゲルた。
【0018】酵素によるIPNヒドロゲルの分解挙動の
解析 上述の方法によって得られたIPNヒドロゲルを、パパ
イン、デキストラナーゼを含むクエン酸緩衝溶液(pH
7.0)に37℃で浸漬し、ゲルの重量変化を経時的に
測定した。また、PEGとDexからなるIPNヒドロ
ゲルの含水率は、同様の組成のPEGとDexからなる
共重合ヒドロゲルのそれと比較して、低い値となった。
このことは、IPNヒドロゲル中ではPEGとDexが
お互いに絡み合った構造を形成しているためによるもの
と考えられる。Ma−GlyGlyGly−PEG含率
が60%のIPNヒドロゲル(PEG/Dex(6:
4))では、デキストラナーゼあるいはパパインがそれ
ぞれ単独に存在した場合において、分解がほとんど生起
しなかった。一方、デキストラナーゼとパパインが同時
に存在する場合、このIPNヒドロゲルは約50%分解
した。デキストラナーゼとパパインとの接触時間当たり
のIPNヒドロゲルの分解量を図2に示した。PEGと
Dex共重合ヒドロゲルでは、酵素が単独に存在した場
合にも分解の進行が認められたことから、図2にみられ
るように、IPNヒドロゲルの複合刺激応答型分解性
は、PEGとDexとの絡み合いによる酵素分解性の制
御によるものと推測される。
【0019】
【発明の効果】本発明にかかる複合刺激応答型生体内分
解性高分子ヒドロゲルは、複数の刺激(酵素)に応じて
生体内で分解することから、ゲル中に含有した薬物が複
合刺激に応答してのみ放出される。即ち、疾患の種類や
程度など生体の情報を総合的に診断した上で、必要とさ
れる薬物放出量を規定する、いわゆる複合診断による薬
物投与が、生体内分解性ヒドロゲル自身の機能によって
可能となる。このことにより、疾患の高度診断に基づい
た治療、あるいは種々の合併症を伴うような複合的疾患
の治療など、各種の疾患に対する有効性高い薬物療法が
可能となるものと期待される。また、複合的な刺激(酵
素)が存在する部位特異的な生体内分解性も実現可能で
あることから、生体内の特定な部位で医療行為を実施す
る医療用マイクロマシンとしての応用も期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるIPN構造ヒドロゲルの生体内
分解の模式図
【図2】実施例1で得られた生体内分解性ヒドロゲルの
デキストラナーゼあるいはパパインによる分解速度
【符号の説明】
1 オリゴペプチド−PEG網目構造の高分子鎖 2 デキストラン網目構造の高分子鎖
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 71/02 LQE C08L 71/02 LQE

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 疾患に応答して生体内で分解することが
    できる複数種の分解性水溶性高分子と疾患に応答して生
    体内で分解する部位を分子鎖中に有する複数種の非分解
    性水溶性高分子からなる群から選ばれた2種の水溶性高
    分子から構成され、これら水溶性高分子の高分子鎖が絡
    み合っていることを特徴とする複合刺激応答型生体内分
    解性高分子ヒドロゲル。
  2. 【請求項2】 2種の水溶性高分子の高分子鎖が独立し
    て架橋され、且つ絡み合って相互侵入高分子網目構造を
    形成している請求項1記載の複合刺激応答型生体内分解
    性高分子ヒドロゲル。
  3. 【請求項3】 静注、経口、皮下埋植等、種々の経路か
    ら投与することによって、2種の異る酵素が同時に存在
    する疾患に応答して、分解性高分子鎖あるいは分解性部
    位の分解が生起し、ゲル全体の分解が進行することを特
    徴とする請求項1記載の複合刺激応答型生体内分解性高
    分子ヒドロゲル。
  4. 【請求項4】 高分子鎖の全体又は一部が、オリゴペプ
    チド鎖あるいはオリゴ糖鎖などの生体内分解性高分子で
    あり、それぞれの高分子鎖が異なる酵素により分解され
    ることを特徴とする請求項1記載の複合刺激応答型生体
    内分解性高分子ヒドロゲル。
  5. 【請求項5】 2種の生体内分解性部位を含む水溶性高
    分子鎖が、水性高分子二相分配の原理によって蛋白質や
    生理活性ペプチド類を一方に分配可能な高分子の組み合
    わせから構成されている請求項1記載の複合刺激応答型
    生体内分解性高分子ヒドロゲル。
  6. 【請求項6】 水溶性高分子としてポリエチレングリコ
    ールもしくはポリエチレングリコールを含むブロック共
    重合体であって、これと水性高分子二相分配を示す生体
    内分解性高分子として、デキストランなどの中性あるい
    は酸性多糖である請求項1記載の複合刺激応答型生体内
    分解性高分子ヒドロゲル。
  7. 【請求項7】 2種の高分子が水性二相分配を示す組み
    合わせであることにより、生体内に存在する蛋白質やペ
    プチド類によってゲルの表面組成が変化し、結果として
    ゲルの表面から進行する分解が制御されるところの請求
    項1記載の複合刺激応答型生体内分解性高分子ヒドロゲ
    ル。
  8. 【請求項8】 架橋反応に用いる出発原料としての生体
    内分解性高分子としては、構成アミノ酸がアラニン、バ
    リン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、プロリ
    ン、フェニルアラニン、トリプトファン、アスパラギン
    酸、グルタミン酸、グリシン、セリン、スレオニン、チ
    ロシン、システイン、リシン、アルギニン、ヒスチジン
    のいずれか単独もしくは複数からなるオリゴペプチド
    鎖、あるいは構成多糖としてデキストラン、ヒアルロン
    酸、キチン、キトサン、アルギン酸、コンドロイチン硫
    酸、でんぷん、プルランからなるオリゴ糖鎖であり、そ
    れぞれの分子量が500〜1000000、望ましくは
    5000〜100000であるところの請求項1記載の
    複合刺激応答型生体内分解性高分子ヒドロゲル。
  9. 【請求項9】 架橋反応に用いる出発原料としての生体
    内非分解性高分子としては、分子鎖中に生体内分解性部
    位として、分子量が500〜10000、望ましくは1
    000〜5000のポリエチレングリコールなどの水溶
    性高分子の両末端又はその一部に繰り返し単位が1〜5
    で構成アミノ酸としてアラニン、バリン、ロイシン、イ
    ソロイシン、メチオニン、プロリン、フェニルアラニ
    ン、トリプトファン、アスパラギン酸、グルタミン酸、
    グリシン、セリン、スレオニン、チロシン、システイ
    ン、リシン、アルギニン、ヒスチジンのいずれか単独も
    しくは複数からなるオリゴペプチド鎖、あるいは繰り返
    し単位が1〜5で構成多糖としてデキストラン、ヒアル
    ロン酸、キチン、キトサン、アルギン酸、コンドロイチ
    ン硫酸、でんぷん、プルランからなるオリゴ糖鎖を有す
    るその請求項1記載の複合刺激応答型生体内分解性高分
    子ヒドロゲル。
  10. 【請求項10】 2種の水溶性高分子の高分子鎖が独立
    して架橋され、且つ絡み合って相互侵入高分子網目構造
    を形成して相分離していない請求項1記載の複合刺激応
    答型生体内分解性高分子ヒドロゲル。
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