JPH083236B2 - 鉄筋コンクリート有孔梁の補強構造及びそれに用いる補強金具 - Google Patents
鉄筋コンクリート有孔梁の補強構造及びそれに用いる補強金具Info
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- JPH083236B2 JPH083236B2 JP1155705A JP15570589A JPH083236B2 JP H083236 B2 JPH083236 B2 JP H083236B2 JP 1155705 A JP1155705 A JP 1155705A JP 15570589 A JP15570589 A JP 15570589A JP H083236 B2 JPH083236 B2 JP H083236B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は、鉄筋コンクリート有孔梁の補強構造及び
それに用いる補強金具に関する。
それに用いる補強金具に関する。
尚、この明細書で「鉄筋コンクリート」という場合に
は、鉄骨鉄筋コンクリートをも含むものとする。
は、鉄骨鉄筋コンクリートをも含むものとする。
〈従来技術〉 鉄筋コンクリート有孔梁というのは、水道管や電線管
等を貫通させるための貫通孔が形成された鉄筋コンクリ
ート梁のことで、強度上の問題から、その貫通孔の周囲
は補強されねばならない。そして、その補強は、特に斜
めせん断力に関し貫通孔の存在が弱点となるので、斜め
せん断力に対する補強が主として要求される。
等を貫通させるための貫通孔が形成された鉄筋コンクリ
ート梁のことで、強度上の問題から、その貫通孔の周囲
は補強されねばならない。そして、その補強は、特に斜
めせん断力に関し貫通孔の存在が弱点となるので、斜め
せん断力に対する補強が主として要求される。
そのような補強構造乃至補強金具としては、従来よ
り、例えば、特公昭44-21260号、特公昭59-10454号、特
開昭52-146925号、特開昭54-75117号、実開昭55-22402
号等により種々のものが知られている。
り、例えば、特公昭44-21260号、特公昭59-10454号、特
開昭52-146925号、特開昭54-75117号、実開昭55-22402
号等により種々のものが知られている。
例えば、特公昭59-10454号のものをみると、この補強
金具は、内外多重の無端状の金属環状体とこれらの環状
体を互いに連結する複数の連結杆とからなるもので、特
に平面形状となっていることにより施工性の向上が図ら
れているものである。
金具は、内外多重の無端状の金属環状体とこれらの環状
体を互いに連結する複数の連結杆とからなるもので、特
に平面形状となっていることにより施工性の向上が図ら
れているものである。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかし、この特公昭59-10454号の補強金具も最善のも
のというわけではない。例えば、鉄骨鉄筋コンクリート
造りの場合であると、第4図に示されるように、中心に
配された形鋼21の側縁と主筋7との隙間Wは通常の梁で
20〜25mm位しかない。従って、通常用いられる12φの鉄
筋を用いて作られた内外多重の環状体22と複数の連結杆
23とからなり、環状体22と連結杆23との合計厚みが24mm
となる補強金具24がこの狭い隙間Wにかかる場合には、
ほとんど施工不可能な状況になりかねない。
のというわけではない。例えば、鉄骨鉄筋コンクリート
造りの場合であると、第4図に示されるように、中心に
配された形鋼21の側縁と主筋7との隙間Wは通常の梁で
20〜25mm位しかない。従って、通常用いられる12φの鉄
筋を用いて作られた内外多重の環状体22と複数の連結杆
23とからなり、環状体22と連結杆23との合計厚みが24mm
となる補強金具24がこの狭い隙間Wにかかる場合には、
ほとんど施工不可能な状況になりかねない。
具体的に言えば、貫通孔(図中には貫通孔形成用のス
リーブ9として示される)は、排水勾配などの関係から
斜めに形成され、その開口端が梁の上下、つまり主筋7
に近い方へ偏ることが多いが、このような場合について
は、円環乃至はそれに近く、全方向に同一サイズの拡が
りを持つ補強金具24の場合には、貫通孔(スリーブ9)
と最内の環状体22iとの間に要求される「かぶり厚」つ
まり鉄筋とコンクリート表面との間の厚みを確保するよ
うにすると、どうしても最外の環状体22o及び連結杆23
が前述の狭い隙間Wにかかってしまい、前述のような施
工困難性を招いてしまう。さらに、場合によっては主筋
7から突き出てしまう場合もあり、この場合には実際に
は現場的に、補強に最も有効な最外の環状体22oを切断
して施工するようなことも避けられない。
リーブ9として示される)は、排水勾配などの関係から
斜めに形成され、その開口端が梁の上下、つまり主筋7
に近い方へ偏ることが多いが、このような場合について
は、円環乃至はそれに近く、全方向に同一サイズの拡が
りを持つ補強金具24の場合には、貫通孔(スリーブ9)
と最内の環状体22iとの間に要求される「かぶり厚」つ
まり鉄筋とコンクリート表面との間の厚みを確保するよ
うにすると、どうしても最外の環状体22o及び連結杆23
が前述の狭い隙間Wにかかってしまい、前述のような施
工困難性を招いてしまう。さらに、場合によっては主筋
7から突き出てしまう場合もあり、この場合には実際に
は現場的に、補強に最も有効な最外の環状体22oを切断
して施工するようなことも避けられない。
また、鉄筋コンクリート有孔梁の貫通孔の補強は、前
述のように斜めせん断力に対する補強を行うのが最も有
効であるが、この補強金具では、その点についての配慮
がなく、言わば全方向的に平均して補強力を発揮するよ
うにされているので、単位素材(鉄筋)量当りの補強効
果という点では不十分なものである。つまり、一定の補
強効果を得るために要する素材(鉄筋)の量がより多く
なり無駄があり、また重くなる分取扱い性が悪いという
ことである。
述のように斜めせん断力に対する補強を行うのが最も有
効であるが、この補強金具では、その点についての配慮
がなく、言わば全方向的に平均して補強力を発揮するよ
うにされているので、単位素材(鉄筋)量当りの補強効
果という点では不十分なものである。つまり、一定の補
強効果を得るために要する素材(鉄筋)の量がより多く
なり無駄があり、また重くなる分取扱い性が悪いという
ことである。
このような従来の事情に鑑み、当発明者等は、より補
強効果が秀れており、しかも取扱性や施工性についても
従来のもの以上であるような補強構造乃至補強金具の開
発を進めてきた。その結果、到達し得たのがこの発明で
ある。
強効果が秀れており、しかも取扱性や施工性についても
従来のもの以上であるような補強構造乃至補強金具の開
発を進めてきた。その結果、到達し得たのがこの発明で
ある。
〈課題を解決するための手段〉 具体的には、この発明では、それぞれ交互に配された
長辺と短辺とを4辺ずつ有する8角形に形成された主補
強筋及び四角形の補助補強筋を用いる鉄筋コンクリート
有孔梁の補強構造であって、主補強筋は、各長辺が梁の
長さ方向に平行する線に対し略45°となるようにして貫
通孔の周囲に配され、補助補強筋は、その4辺がそれぞ
れ主補強筋の各長辺に対し平行になる状態で主補強筋に
内接せしめられ且つ、少なくとも向かい合う一対の頂点
が主補強筋の短辺に溶接されてなる鉄筋コンクリート有
孔梁の補強構造を提供する〔請求項と共にそれに用いる
補強金具として、それぞれ交互に配されそれぞれ略135
°の内角を形成する長辺と短辺とを4辺ずつ有する8角
形とされた主補強筋と、4辺がそれぞれ主補強筋の各長
辺に対し平行となる状態で主補強筋に内接せしめられ且
つ、少なくとも向かい合う一対の頂点が主補強筋の短辺
に溶接された四角形の補助補強筋とよりなる補強金具を
提供する。
長辺と短辺とを4辺ずつ有する8角形に形成された主補
強筋及び四角形の補助補強筋を用いる鉄筋コンクリート
有孔梁の補強構造であって、主補強筋は、各長辺が梁の
長さ方向に平行する線に対し略45°となるようにして貫
通孔の周囲に配され、補助補強筋は、その4辺がそれぞ
れ主補強筋の各長辺に対し平行になる状態で主補強筋に
内接せしめられ且つ、少なくとも向かい合う一対の頂点
が主補強筋の短辺に溶接されてなる鉄筋コンクリート有
孔梁の補強構造を提供する〔請求項と共にそれに用いる
補強金具として、それぞれ交互に配されそれぞれ略135
°の内角を形成する長辺と短辺とを4辺ずつ有する8角
形とされた主補強筋と、4辺がそれぞれ主補強筋の各長
辺に対し平行となる状態で主補強筋に内接せしめられ且
つ、少なくとも向かい合う一対の頂点が主補強筋の短辺
に溶接された四角形の補助補強筋とよりなる補強金具を
提供する。
〈作用〉 この補強構造乃至補強金具では、主補強筋は、上下の
各短辺が主筋に、左右の各短辺があばら筋にそれぞれ平
行とされた状態で貫通孔形成用スリーブの周囲に配さ
れ、その長辺が梁の長さ方向に平行する線に対し略45°
となるようにされる。従って、補助補強筋の各辺も梁の
長さ方向に平行する線に対し略45°となるようになる。
その結果、斜めせん断力に対して主補強筋の長辺と補助
補強筋の辺とが協働して補強力を発揮するので、その補
強効果が効率よく発揮され、従ってより秀れた補強効果
を得られることになる。
各短辺が主筋に、左右の各短辺があばら筋にそれぞれ平
行とされた状態で貫通孔形成用スリーブの周囲に配さ
れ、その長辺が梁の長さ方向に平行する線に対し略45°
となるようにされる。従って、補助補強筋の各辺も梁の
長さ方向に平行する線に対し略45°となるようになる。
その結果、斜めせん断力に対して主補強筋の長辺と補助
補強筋の辺とが協働して補強力を発揮するので、その補
強効果が効率よく発揮され、従ってより秀れた補強効果
を得られることになる。
この点をより具体的に説明すると以下の通りである。
すなわち、斜めせん断力が加わると斜め方向のせん断
クラックが発生しようとするが、このせん断クラックに
直交する主補強筋及び補助補強筋の各辺が引張力を受け
てこのせん断クラックの拡がりを押さえる。この際、せ
ん断クラックに直交する前記各辺に隣り合う各辺は、引
張力を受けず、むしろ引張力を受けている各辺の定着効
果の役目を負うことにより補強効果の向上に協動してい
る。しかも、隣り合う各辺による定着効果は、補助補強
筋の少なくとも向かい合う一対の頂点が主補強筋の短辺
に溶接されていることにより、定着効果に働く各辺が立
体構造的に一体化してより高められている。つまり、こ
の補強構造乃至補強金具では、主補強筋及び補助補強筋
の各辺がそれぞれ異なる役目を相互に有機的に協動して
負うことにより、秀れた補強効果を発揮しているもので
ある。
クラックが発生しようとするが、このせん断クラックに
直交する主補強筋及び補助補強筋の各辺が引張力を受け
てこのせん断クラックの拡がりを押さえる。この際、せ
ん断クラックに直交する前記各辺に隣り合う各辺は、引
張力を受けず、むしろ引張力を受けている各辺の定着効
果の役目を負うことにより補強効果の向上に協動してい
る。しかも、隣り合う各辺による定着効果は、補助補強
筋の少なくとも向かい合う一対の頂点が主補強筋の短辺
に溶接されていることにより、定着効果に働く各辺が立
体構造的に一体化してより高められている。つまり、こ
の補強構造乃至補強金具では、主補強筋及び補助補強筋
の各辺がそれぞれ異なる役目を相互に有機的に協動して
負うことにより、秀れた補強効果を発揮しているもので
ある。
また、このような補強構造乃至補強金具において、主
補強筋の短辺に向かい合う補助補強筋の隅部に横筋をそ
れぞれ溶接するようにするとさらに有利となる。
補強筋の短辺に向かい合う補助補強筋の隅部に横筋をそ
れぞれ溶接するようにするとさらに有利となる。
すなわち、前述のように各辺に引張力乃至定着効果と
いう複雑な力が働く際に補助補強筋が歪もうとするが、
この歪もうとする傾向を横筋の存在により押さえること
ができるので、より秀れた補強効果がえられる。また、
横筋の存在により貫通孔の周囲の「かぶり厚」がより適
性化されるという点、及びこの「かぶり厚」の適性化に
関連して、貫通孔の回りに生じるおそれのある乾燥によ
るクラックの防止にも働くという点である。
いう複雑な力が働く際に補助補強筋が歪もうとするが、
この歪もうとする傾向を横筋の存在により押さえること
ができるので、より秀れた補強効果がえられる。また、
横筋の存在により貫通孔の周囲の「かぶり厚」がより適
性化されるという点、及びこの「かぶり厚」の適性化に
関連して、貫通孔の回りに生じるおそれのある乾燥によ
るクラックの防止にも働くという点である。
さらに、この補強構造乃至補強金具は、単に補強効果
が秀れているというだけにとどまらず、長辺と短辺とを
4辺ずつ有する8角形であるため、施工が従来のものに
比べより容易であるという長所、つまり8角形であるた
め従来のものと同一の補強効果を得るサイズで比較した
場合に主筋側への拡がりが小さくて済み、必要な「かぶ
り厚」を確保しても主補強筋が前述した狭い隙間Wにか
かることがないので施工し易く、また主補強筋の短辺を
これに平行するあばら筋に固定することができるので固
定作業を行い易いという長所、あるいは同程度の補強効
果に対して筋の量が従来のものに比べ少なくて済むの
で、軽く嵩張らず、保管や運搬においてより取り扱い易
いという長所もある。
が秀れているというだけにとどまらず、長辺と短辺とを
4辺ずつ有する8角形であるため、施工が従来のものに
比べより容易であるという長所、つまり8角形であるた
め従来のものと同一の補強効果を得るサイズで比較した
場合に主筋側への拡がりが小さくて済み、必要な「かぶ
り厚」を確保しても主補強筋が前述した狭い隙間Wにか
かることがないので施工し易く、また主補強筋の短辺を
これに平行するあばら筋に固定することができるので固
定作業を行い易いという長所、あるいは同程度の補強効
果に対して筋の量が従来のものに比べ少なくて済むの
で、軽く嵩張らず、保管や運搬においてより取り扱い易
いという長所もある。
〈実施例〉 以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
尚、以下の説明では従来技術に関して説明した事項と共
通する部分及び各実施例に共通する部分には同一符号を
付すにとどめ重複する説明は省略するものとする。
尚、以下の説明では従来技術に関して説明した事項と共
通する部分及び各実施例に共通する部分には同一符号を
付すにとどめ重複する説明は省略するものとする。
第1実施例(第1図及び第2図) この実施例の補強構造では、第1図に示される補強金
具1を用いている。
具1を用いている。
補強金具1は、主補強筋2、補助補強筋3よりなる。
主補強筋2は、それぞれ交互に配された長辺5a〜5dと
短辺6a〜6dとを4辺ずつ有する8角形に形成されてお
り、第2図に示すように、上下の各短辺6a、6cが主筋
7、7に、左右の各短辺6b、6dがあばら筋8、8にそれ
ぞれ平行になる状態で貫通孔形成用のスリーブ9の周囲
に配され、梁の長さ方向に平行する線Lに対し各長辺5a
〜5dがそれぞれ略45°となるようにされる。つまり、長
辺5a〜5dと短辺6a〜6dとは、それぞれ135°の内角を形
成することになる。
短辺6a〜6dとを4辺ずつ有する8角形に形成されてお
り、第2図に示すように、上下の各短辺6a、6cが主筋
7、7に、左右の各短辺6b、6dがあばら筋8、8にそれ
ぞれ平行になる状態で貫通孔形成用のスリーブ9の周囲
に配され、梁の長さ方向に平行する線Lに対し各長辺5a
〜5dがそれぞれ略45°となるようにされる。つまり、長
辺5a〜5dと短辺6a〜6dとは、それぞれ135°の内角を形
成することになる。
尚、この際、左右の各短辺6b、6dがそれぞれあばら筋
8に接続・固定される。
8に接続・固定される。
補助補強筋3は、3a〜3dの4辺を有する四角形に形成
されており、その向かい合う一対の頂点3s、3sが主補強
筋2の上下の短辺6a、6cすなわちセットした際に主筋7
と平行になる短辺6a、6cにそれぞれ溶接にて接続・固定
され、その4辺が主補強筋2の長辺5a〜5dに対しそれぞ
れ平行になる状態となるようにして主補強筋2に内接せ
しめられている。尚、他の一対の頂点についても、後述
する第2実施例に示すように、溶接で固定するようにし
てもよい。ただ、この場合には、溶接による加熱で補助
補強筋3の納まりを悪くせにように配慮する必要があ
る。
されており、その向かい合う一対の頂点3s、3sが主補強
筋2の上下の短辺6a、6cすなわちセットした際に主筋7
と平行になる短辺6a、6cにそれぞれ溶接にて接続・固定
され、その4辺が主補強筋2の長辺5a〜5dに対しそれぞ
れ平行になる状態となるようにして主補強筋2に内接せ
しめられている。尚、他の一対の頂点についても、後述
する第2実施例に示すように、溶接で固定するようにし
てもよい。ただ、この場合には、溶接による加熱で補助
補強筋3の納まりを悪くせにように配慮する必要があ
る。
補助補強筋3には、横筋10、11が溶接されている。こ
の横筋10、11は後述するように補強効果の向上に働くも
のであるが、特に下方の横筋10には、スリーブ受け部10
sが曲折させて延設されており、スリーブ9を支持する
役目を負うものでる。
の横筋10、11は後述するように補強効果の向上に働くも
のであるが、特に下方の横筋10には、スリーブ受け部10
sが曲折させて延設されており、スリーブ9を支持する
役目を負うものでる。
このような補強金具1乃至は補強金具1を用いた補強
構造の特徴の一つは、主補強筋2が前述のような8角形
であるという点である。つまり、8角形の各辺の内、梁
の長さ方向に平行する線Lに対し略45°とされる各長辺
5a〜5dは、それ自体で斜めせん断力に対する最も効率の
よい補強力を持っているし、また主補強筋2の各短辺6
a、6cに対し補助補強筋3の頂点3s、3sが接続・固定さ
れることにより、補助補強筋3の各辺3a〜3dが主補強筋
2の各長辺5a〜5dと緊密に協働して斜めせん断力に対す
る、より効率的且つより強力な補強効果を発揮するとい
う点である。
構造の特徴の一つは、主補強筋2が前述のような8角形
であるという点である。つまり、8角形の各辺の内、梁
の長さ方向に平行する線Lに対し略45°とされる各長辺
5a〜5dは、それ自体で斜めせん断力に対する最も効率の
よい補強力を持っているし、また主補強筋2の各短辺6
a、6cに対し補助補強筋3の頂点3s、3sが接続・固定さ
れることにより、補助補強筋3の各辺3a〜3dが主補強筋
2の各長辺5a〜5dと緊密に協働して斜めせん断力に対す
る、より効率的且つより強力な補強効果を発揮するとい
う点である。
この点をより具体的に説明すると以下の通りである。
すなわち、線Lに対し略45°方向の斜めせん断力が加
わると斜め方向のせん断クラックCが発生しようとする
が、このせん断クラックCに直交する主補強筋2及び補
助補強筋3の各辺5a、5c及び3a、3cが引張力を受けてこ
のせん断クラックCの拡がりを押さえる。この際、せん
断クラックCに直交する前記各辺5a、5c及び3a、3cに隣
り合う各辺6a、5b、6c、5d及び3b、3dは、引張力を受け
ず、むしろ引張力を受けている各辺5a、5c及び3a、3cの
定着効果の役目を負うことにより補強効果の向上に協動
している。しかも、隣り合う各辺6a、5b、6c、5d及び3
b、3dによる定着効果は、補助補強筋3の向かい合う一
対の頂点3s、3sが主補強筋2の短辺6a、6cに溶接されて
いることにより、定着効果に働く各辺が立体構造的に一
体化してより高められている。つまり、この補強構造乃
至補強金具1では、主補強筋2及び補助補強筋3の各辺
がそれぞれ異なる役目を相互に有機的に協動して負うこ
とにより、秀れた補強効果を発揮しているものである。
尚、せん断クラックCが逆傾斜の場合には、各辺はそれ
ぞれ前記とは逆の働きをする。
わると斜め方向のせん断クラックCが発生しようとする
が、このせん断クラックCに直交する主補強筋2及び補
助補強筋3の各辺5a、5c及び3a、3cが引張力を受けてこ
のせん断クラックCの拡がりを押さえる。この際、せん
断クラックCに直交する前記各辺5a、5c及び3a、3cに隣
り合う各辺6a、5b、6c、5d及び3b、3dは、引張力を受け
ず、むしろ引張力を受けている各辺5a、5c及び3a、3cの
定着効果の役目を負うことにより補強効果の向上に協動
している。しかも、隣り合う各辺6a、5b、6c、5d及び3
b、3dによる定着効果は、補助補強筋3の向かい合う一
対の頂点3s、3sが主補強筋2の短辺6a、6cに溶接されて
いることにより、定着効果に働く各辺が立体構造的に一
体化してより高められている。つまり、この補強構造乃
至補強金具1では、主補強筋2及び補助補強筋3の各辺
がそれぞれ異なる役目を相互に有機的に協動して負うこ
とにより、秀れた補強効果を発揮しているものである。
尚、せん断クラックCが逆傾斜の場合には、各辺はそれ
ぞれ前記とは逆の働きをする。
また、このような補強構造乃至補強金具1において、
横筋10、11は以下のような利点をもたらすものである。
横筋10、11は以下のような利点をもたらすものである。
すなわち、前述のように各辺に引張力乃至定着効果と
いう複雑な力が働く際に補助補強筋3が歪もうとする
が、この歪もうとする傾向を横筋10、11の存在により押
さえることができるので、より秀れた補強効果がえられ
る。また、横筋10、11の存在により貫通孔の周囲の「か
ぶり厚」がより適性化されるという点、及びこの「かぶ
り厚」の適性化に関連して、貫通孔の回りに生じるおそ
れのある乾燥によるクラックの防止にも働くという点で
ある。
いう複雑な力が働く際に補助補強筋3が歪もうとする
が、この歪もうとする傾向を横筋10、11の存在により押
さえることができるので、より秀れた補強効果がえられ
る。また、横筋10、11の存在により貫通孔の周囲の「か
ぶり厚」がより適性化されるという点、及びこの「かぶ
り厚」の適性化に関連して、貫通孔の回りに生じるおそ
れのある乾燥によるクラックの防止にも働くという点で
ある。
尚、横筋10、11はこのように補強効果をより一層向上
させ十分以上の補強力を与えるという役目を負うもので
あるが、必要な補強力を得るという点では必ずしも不可
欠という訳ではなく、これを省略することも可能であ
る。
させ十分以上の補強力を与えるという役目を負うもので
あるが、必要な補強力を得るという点では必ずしも不可
欠という訳ではなく、これを省略することも可能であ
る。
また、主補強筋2が前述のような8角形であるという
ことは、単に補強効果の上で秀れているというだけに止
まらず、施工が従来のものに比べより容易であるという
長所、つまり前述のような8角形であるため従来のもの
と同一の補強効果を得るサイズで比較した場合に主筋7
側への拡がりが小さくて済み、上述した必要な「かぶり
厚」を確保しても主補強筋2が上述の狭い隙間Wにかか
ることがないので施工し易く、またあばら筋8に平行す
る主補強筋2の短辺6b、6dをあばら筋8に固定すること
ができるので固定作業を行い易いという長所、あるいは
同程度の補強効果に対して筋の量が従来のものに比べ少
なくて済むので、軽く嵩張らず、保管や運搬においてよ
り取り扱い易いという長所もある。
ことは、単に補強効果の上で秀れているというだけに止
まらず、施工が従来のものに比べより容易であるという
長所、つまり前述のような8角形であるため従来のもの
と同一の補強効果を得るサイズで比較した場合に主筋7
側への拡がりが小さくて済み、上述した必要な「かぶり
厚」を確保しても主補強筋2が上述の狭い隙間Wにかか
ることがないので施工し易く、またあばら筋8に平行す
る主補強筋2の短辺6b、6dをあばら筋8に固定すること
ができるので固定作業を行い易いという長所、あるいは
同程度の補強効果に対して筋の量が従来のものに比べ少
なくて済むので、軽く嵩張らず、保管や運搬においてよ
り取り扱い易いという長所もある。
第2実施例(第3図) この実施例に係る補強金具30は、補助補強筋31が第1
実施例における横筋10、11を備えておらず、代わりに接
続筋32a〜32dを備えている点、及び補助補強筋31の全頂
点を主補強筋2の各短辺6a〜6dのそれぞれに溶接してい
るという点で第1実施例のものとは異なる。
実施例における横筋10、11を備えておらず、代わりに接
続筋32a〜32dを備えている点、及び補助補強筋31の全頂
点を主補強筋2の各短辺6a〜6dのそれぞれに溶接してい
るという点で第1実施例のものとは異なる。
これらの接続筋32a〜32dは、主補強筋2の長辺5a〜5d
の中間部位と補助補強筋31の各辺31a〜31dの中間部位
を、各辺5a〜5d及び31a〜31dが緊密に協働して補強効果
を発揮するようにさせるために接続するためのもので、
補助補強筋31の各辺に溶接されているだけでなく、主補
強筋2の各辺に対しても溶接されている。また、4本の
接続筋32a〜32dの内の接続筋32b、32cは、スリーブ9に
対する当接・位置決め用として他より長く内側へ突出す
るようにされている。
の中間部位と補助補強筋31の各辺31a〜31dの中間部位
を、各辺5a〜5d及び31a〜31dが緊密に協働して補強効果
を発揮するようにさせるために接続するためのもので、
補助補強筋31の各辺に溶接されているだけでなく、主補
強筋2の各辺に対しても溶接されている。また、4本の
接続筋32a〜32dの内の接続筋32b、32cは、スリーブ9に
対する当接・位置決め用として他より長く内側へ突出す
るようにされている。
尚、これらの接続筋32a〜32dは、第1実施例における
横筋10、11と同様で、補強効果をより一層向上させると
いう働きがあるが、同じく必ずしも不可欠という訳では
なく、これを省略することも可能であるし、また必ずし
も主補強筋2及び補助補強筋31の両方に溶接する必要が
なく、主補強筋2及び補助補強筋31のいずれか一方だけ
に溶接するようにしてもよい。
横筋10、11と同様で、補強効果をより一層向上させると
いう働きがあるが、同じく必ずしも不可欠という訳では
なく、これを省略することも可能であるし、また必ずし
も主補強筋2及び補助補強筋31の両方に溶接する必要が
なく、主補強筋2及び補助補強筋31のいずれか一方だけ
に溶接するようにしてもよい。
以下に示すのは、この第2実施例の補強金具30を用い
た鉄筋コンクリート有孔梁の強度試験結果である。
た鉄筋コンクリート有孔梁の強度試験結果である。
試験No.1は、補強金具30を2か所に用いた場合であ
り、試験No.2は、補強金具30を3か所に用いた場合であ
る。数値は、せん断終局耐力についてのものので、計算
値は「広沢式」により求めたものである。
り、試験No.2は、補強金具30を3か所に用いた場合であ
る。数値は、せん断終局耐力についてのものので、計算
値は「広沢式」により求めたものである。
この結果は、従来のものに比べて20〜30%高い補強効
果があるものと理解できる。
果があるものと理解できる。
〈発明の効果〉 この発明に係る鉄筋コンクリート有孔梁の補強構造及
びそれに用いる補強金具は、以上説明してきた如きもの
なので、以下のような効果を有する。
びそれに用いる補強金具は、以上説明してきた如きもの
なので、以下のような効果を有する。
(a)斜めせん断力に対し最も強力に補強力を発揮する
ので、最も効率のよい補強効果を得られる。
ので、最も効率のよい補強効果を得られる。
(b)斜めせん断力に対して主補強筋の各長辺と補助補
強筋の各辺とが緊密に協働して補強力を発揮するので、
より強力な補強効果を得られる。
強筋の各辺とが緊密に協働して補強力を発揮するので、
より強力な補強効果を得られる。
(c)施工が従来のものに比べより容易である。
(d)同程度の補強効果に対しては筋の量が従来のもの
より少なくて済むのでその分、軽く嵩張らず、保管や運
搬において取り扱い易い。
より少なくて済むのでその分、軽く嵩張らず、保管や運
搬において取り扱い易い。
第1図は、第1実施例による補強金具の概略側面図、 第2図は、第1実施例の補強金具が組み付けられた鉄筋
の概略側面図、 第3図は、第2実施例による補強金具の概略側面図、 第4図は、従来の補強金具を鉄筋に組み付けた状態を示
す概略側断面図、そして 第5図は、第4図中の矢示V方向みた概略側面図であ
る。 1、30……補強金具 2……主補強筋 3、31……補助補強筋 3a〜3d……辺 5a〜5d……長辺 6a〜6d……短辺 9……スリーブ 10、11……横筋
の概略側面図、 第3図は、第2実施例による補強金具の概略側面図、 第4図は、従来の補強金具を鉄筋に組み付けた状態を示
す概略側断面図、そして 第5図は、第4図中の矢示V方向みた概略側面図であ
る。 1、30……補強金具 2……主補強筋 3、31……補助補強筋 3a〜3d……辺 5a〜5d……長辺 6a〜6d……短辺 9……スリーブ 10、11……横筋
Claims (4)
- 【請求項1】それぞれ交互に配された長辺と短辺とを4
辺ずつ有する8角形に形成された主補強筋及び四角形の
補助補強筋を用いる鉄筋コンクリート有孔梁の補強構造
であって、 主補強筋は、各長辺が梁の長さ方向に平行する線に対し
略45°となるようにして貫通孔の周囲に配され、 補助補強筋は、その4辺がそれぞれ主補強筋の各長辺に
対し平行になる状態で主補強筋に内接せしめられ且つ、
少なくとも向かい合う一対の頂点が主補強筋の短辺に溶
接されていることを特徴とする鉄筋コンクリート有孔梁
の補強構造。 - 【請求項2】補助補強筋には、少なくとも主補強筋の上
下両短辺に向かい合う各隅部において横筋が溶接され且
つ、下方の横筋にはスリーブ受け部が延設されているこ
とを特徴とする請求項(1)記載の鉄筋コンクリート有
孔梁の補強構造。 - 【請求項3】それぞれ交互に配されそれぞれ略135°の
内角を形成する長辺と短辺とを4辺ずつ有する8角形と
された主補強筋と、 4辺がそれぞれ主補強筋の各長辺に対し平行となる状態
で主補強筋に内接せしめられ且つ、少なくとも向かい合
う一対の頂点が主補強筋の短辺に溶接された四角形の補
助補強筋とよりなる補強金具。 - 【請求項4】補助補強筋の隅部の内の少なくとも向かい
合う一対の隅部に横筋が各々溶接され且つ、一方の横筋
にはスリーブ受け部が延設されていることを特徴とする
請求項(3)記載の補強金具。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63-290155 | 1988-11-18 | ||
| JP29015588 | 1988-11-18 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02225750A JPH02225750A (ja) | 1990-09-07 |
| JPH083236B2 true JPH083236B2 (ja) | 1996-01-17 |
Family
ID=17752479
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1155705A Expired - Lifetime JPH083236B2 (ja) | 1988-11-18 | 1989-06-20 | 鉄筋コンクリート有孔梁の補強構造及びそれに用いる補強金具 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH083236B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015190103A (ja) * | 2014-03-27 | 2015-11-02 | 大和ハウス工業株式会社 | Rc造梁における開口部補強構造 |
| JP2021075893A (ja) * | 2019-11-08 | 2021-05-20 | コーリョー建販株式会社 | 鉄筋コンクリート有孔梁の補強金具及び補強構造 |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0649620U (ja) * | 1992-04-28 | 1994-07-08 | 平尾鉄建株式会社 | 貫通孔を有する鉄筋コンクリート構造物の補強部材 |
-
1989
- 1989-06-20 JP JP1155705A patent/JPH083236B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015190103A (ja) * | 2014-03-27 | 2015-11-02 | 大和ハウス工業株式会社 | Rc造梁における開口部補強構造 |
| JP2021075893A (ja) * | 2019-11-08 | 2021-05-20 | コーリョー建販株式会社 | 鉄筋コンクリート有孔梁の補強金具及び補強構造 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02225750A (ja) | 1990-09-07 |
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