JPH08323942A - 表面保護フィルム - Google Patents

表面保護フィルム

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JPH08323942A
JPH08323942A JP15716295A JP15716295A JPH08323942A JP H08323942 A JPH08323942 A JP H08323942A JP 15716295 A JP15716295 A JP 15716295A JP 15716295 A JP15716295 A JP 15716295A JP H08323942 A JPH08323942 A JP H08323942A
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ethylene
polyethylene
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山口康彦
Tokushige Okada
岡田徳繁
Kenji Sawawa
沢和憲二
Utaro Sakamoto
坂本宇太郎
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Abstract

(57)【要約】 【構成】粘着層と背面層の複合形態からなり、粘着層は
融点主ピ−クが115〜125℃、密度が0.915〜
0.932のエチレン−α−オレフィン共重合体からな
り、背面層は該エチレン−α−オレフィン共重合体より
も低い融点を有するポリエチレンを30重量%以上含有
するポリエチレンおよび/もしくはエチレン−α−オレ
フィン共重合体の配合物であってその平均密度が0.9
24〜0.935である表面保護フィルム。 【効果】粘着力、密着性、再密着性、溶融カールがしに
くい・汚染しにくい熱加工性、ブロッキング性で代表さ
れる表面特性のいずれも満足すべき表面保護フィルムが
提供された。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は樹脂板、金属板などの表
面に仮着させて使用する表面保護フィルムに関し、特に
塗布加工、熱成型などの高温(例えば100℃以上)加
工や紫外線キュア加工に供した時に粘着力が昂進した
り、ないしは粘着力の低下やめくれ(溶融カ−ルなど)
などの変化が生ずることがなく被着体に安定して密着す
る特長を有し、かつ被着体表面を汚染したり、変形しな
いという特長をも有する表面保護フィルムに関する。
【0002】表面保護フィルムは搬送、輸送上の表面保
護に止まらず、塗布加工や熱成型などの加工工程に追従
して様々な環境、条件にさらされる。中でも高温条件、
特に表面保護フィルムの融点以上の高温域になる場合も
多い。樹脂板などの基材に塗布などの表面加工を行い様
々な機能を付与する事例が増えている。液状の加工剤が
塗布された後、溶媒、分散剤を揮散させるために乾燥炉
で処理する。この際、塗布加工しない基板面は傷防止の
ため表面保護フィルムを密着したまま処理される。また
環境保全から塗布加工剤の脱溶剤化が進み、紫外線照射
キュア型塗料が使用されている。かかる加工に供する場
合は表面保護フィルムは紫外線の照射を受ける。
【0003】一方、フィルムの取り扱いに関する特性、
粘着層と背面層間の滑り性、耐ブロッキング性が優れて
おり、被着体に貼りこむ時の作業性が安定していると共
に表面保護フィルムを変形させたり、歪ませるなどのダ
メ−ジを与えない。
【0004】
【従来の技術】表面保護フィルムは過酷な使用条件に耐
える粘着機能を保持しながら、表面保護機能を終えたな
らば容易に剥脱できる軽度の密着力であることが要求さ
れる。しかも被着体を汚染してはならず、表面保護フィ
ルムの痕跡を板に残さないことが要求される。光学用に
供する場合は汚染しないことが厳しく要求される。汚染
は表面保護フィルムの材料転移(配合物転移、凝集破壊
転移を含む)が主たるものであるが、表面保護フィルム
の関与による板表面の変形も含まれる。このように表面
保護フィルムは材料特性として活性と不活性な裏腹な機
能を同時に満足しなければならない。基材層も粘着層も
押出プロセスにより製造する場合、特に共押出プロセス
は材料に制約があり高度の技術が必要である。矛盾した
要求性能を全うするために様々な工夫が提案されてい
る。またかかる表面保護フィルムの保護機能を全うする
には被着体に均密に密着している事が必要である。この
ため被着体に貼り付ける時には表面保護フィルムの平面
形状は変形していてはならず、フィルムをロ−ルに巻い
た際の形状が歪まないようにまたロ−ルから容易にフィ
ルムが巻き戻すことができるよう粘着層と基材(背面
層)がブロツキングしないことや適度の滑り性を付与す
る対策が取られている。このように表面保護フィルムは
材料として活性な機能と不活性な機能の両面を同時に満
足しなければならない。そのため表面保護フィルムはポ
リオレフィンを主体とする非極性材料を用いて安定した
粘着力を維持する工夫が重ねられている。
【0005】表面保護フィルムの粘着力昂進を防ぐため
粘着層にエチレン−α−オレフィン共重合体を使用する
例として特開平3−47886号公報、同4−5548
8号公報がある。前者は密度:0.900〜0.920
の直鎖状低密度ポリエチレン:95.0〜99.9%と
粘着付与剤:0.1〜5.0%からなる粘着層と背面層
がポリエチレンからなる構成である。後者は密度:0.
920以下、MI:1〜20の直鎖状低密度ポリエチレ
ンと背面層がポリエチレン、ポリプロピレンなどの熱可
塑性樹脂からなる構成である。また高温下における粘着
力昂進と汚染の防止に関し特開平5−239418号公
報がある。ポリオレフィン系樹脂の粘着層についてMF
Rが1〜20g/10分の樹脂を用いて厚さ:35μ以
上、曇価:3.5%以下の条件を備えることを提案して
いる。
【0006】熱成型時の被着体樹脂板の変形を防ぐ技術
に関して特開平5−229082公報がある。粘着層が
ポリエチレンないしはポリエチレンとエチレン−α−オ
レフィン共重合体の混合物からなり、背面層が密度:
0.925〜0.935の低密度ポリエチレンを主成分
として中心線平均粗さが0.08〜2.00μである構
成を提案している。
【0007】また低温条件のインフレ−ション製膜に適
した技術(フィルム・ハンドリング時の白粉発生防止)
として特開平4−325244号公報があり、背面層に
密度の異なる2種類のポリエチレンをブレンドしその密
度を0.920〜0.932の範囲とすることが提案さ
れている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は粘着層と背面
層からなる複合構成において総合的な適正要件をまとめ
たものであり広範囲な使用条件、例えば加熱加工、紫外
線照射、熱成型において、粘着力が昂進することがなく
かつ被着体を汚染、変形しない特性を有する。また、フ
ィルムのハンドリングが容易でフィルムを歪ませること
がなくその持てる機能を最大限に活用することができ
る。表面保護フィルムは実用において多種多用の使用条
件があり、各々の実用条件において工業的に円滑にかつ
容易に取り扱うことができて初めて目的を達することが
できる。そのためには粘着に係る機能に止まらず表面保
護フィルムの取扱いに関する性能も重要である。特に、
粘着層と背面層間の相互関係、例えば滑り性、ブロッキ
ング性などを適正化すると共に加熱下における表面保護
フィルムの形態保持、例えば構成材料の融点以上の温度
で加熱された際の平面性保持、また表面保護フィルム材
料の融点以上に加熱した際にフィルムがカ−ルしながら
端部から引いて行くいわゆる溶融カ−ルの防止などの機
能を備えねばならない。
【0009】しかし、えてして取扱いに関する性能を向
上しようとすると本来の粘着機能が阻害される。特に高
温加工条件下での機能、即ち汚染や成型時の変形を防止
する機能を備えて、フィルムの取り扱い特性、粘着層と
背面層間の滑り性、ブロッキング性とフィルムの形態保
持、平面性保持、また溶融カ−ルの防止を同時に満足す
ることができない。表面保護フィルムロ−ルに巻いた時
に歪みを生じてロ−ルの一部が変形し表面保護フィルム
を変形させたりロ−ルからフィルムを引き出す時に余分
の力を要しフィルムの変形を招く。従来技術になる表面
保護フィルムは一部の要求特性を満足することはできて
も、複数の交錯している特性を同時に満足することがで
きない。
【0010】本発明の目的はこれらの複数の交錯してい
る特性を同時に満足する表面保護フィルムを提供するこ
とにある。
【0011】特開平3−47886号公報、同4−55
488号公報はエチレン−α−オレフィン共重合体を粘
着層に使用することを提案しているものの、表面保護の
多機能を満足するにはポリマの適性要件が不十分であ
る。また背面層についてはその要件が特定されていない
ので高温下での汚染や熱成型時被着体変形の防止および
フィルムの優れたハンドリング性を発現することができ
ない。
【0012】また特開平5−239418号公報は目的
としている高温下での汚染防止機能が発現したとしても
粘着層材料の規定が物理的性質によるものであり濡れ感
のある密着性や再密着性など微妙な機能を満足すること
ができない.また背面層についてはその要件が特定され
ておらず、熱成型時の被着体変形防止やフィルムの優れ
たハンドリング性を発現することができない。
【0013】特開平5−229082号公報は本発明諸
要件の一部を提案している。背面層については本発明と
密度がオ−バ−ラップし、またポリエチレンの配合効果
に触れているが、本発明と比べると適性条件の絞り込み
が不十分であり高温下での汚染や溶融カ−ルを確実に防
止することができない。
【0014】特開平4−325244号公報は粘着層の
材料が規定されておらず、実施例でエチレン・酢ビ共重
合体が用いられている。該粘着層は高温下で種々の問
題、粘着昂進や汚染を生じ高温条件向の表面保護フィル
ムには使用できない。
【0015】
【課題を解決するための手段】
(1)この目的に沿う表面保護フィルムは 1)粘着層と背面層の複合形態からなり、粘着層は融点
主ピ−クが115〜125℃、密度が0.920〜0.
932のエチレン−α−オレフィン共重合体からなり、
背面層は該エチレン−α−オレフィン共重合体よりも低
い融点を有するポリエチレンを30重量%以上含有する
ポリエチレンおよび/もしくはエチレン−α−オレフィ
ン共重合体の配合物であってその平均密度が0.924
〜0.935からなる。
【0016】2)1)において背面層が中心線平均粗さ
0.02〜0.30μで、かつ最大粗さ:0.30〜
1.50μの表面形状からなり、粘着層が中心線平均粗
さ:0.10μ以下で、かつ最大粗さ:0.50μ以下
からなる表面形状を有する。
【0017】3)1)において背面層が含有する粘着層
のエチレン−α−オレフィン共重合体よりも低い融点を
有するポリエチレンにおいて密度:0.930以下、ス
ウェル比:1.6以上のポリエチレンが背面層中10〜
70重量%含まれている。
【0018】4)粘着層と背面層の複合形態からなり、
粘着層は融点主ピ−クが115〜125℃、密度が0.
920〜0.932のエチレン−α−オレフィン共重合
体からなり背面層が該エチレン−α−オレフィン共重合
体よりも低い融点を有するポリエチレンを30重量%以
上含有し、かつ密度:0.930以下、スウェル比:
1.6以上のポリエチレンが10〜70重量%および密
度:0.925〜0.965、スウェル比:1.6以下
のポリエチレンおよび/もしくはエチレン−α−オレフ
ィン共重合体が30〜90重量%の配合物であってその
平均密度が0.924〜0.935からなる。
【0019】1)〜4)において粘着層や背面層は他の
成分として他のポリオレフィン、オレフィン共重合体の
ポリマや脂肪族化合物ないしは環式化合物を含んでもよ
いが配合量は30重量%以内であること。 (2)本発明の諸要件は同時に充足された場合に初めて
目的とする機能を発現するが、個々の要件の適性条件は
次の通りである。 (2−1)粘着層 a、エチレン−α−オレフィン共重合体 共重合体のコモノマ−であるα−オレフィンの化学構造
は特に限定するものではないがブテン−1、ヘキセン−
1、4−メチル、ペンテン−1、オクテン−1などがあ
る。密度:0.915〜0.932の範囲で、融点は主
ピ−クが115〜125℃の範囲のものを使用する。こ
の範囲の下限を割ると被着体表面を汚染し、この範囲の
上限を越えると被着体に対する密着力が低下したり、熱
成型への追従性が悪くなる。密度や融点はα−オレフィ
ンの短鎖分岐の状態やそれによる結晶状態などにより決
まる。高圧法低密度ポリエチレンが有するような長鎖分
岐の存在は少ない。
【0020】構造因子は平均分子量、分子量分布の他に
短鎖分岐種、短鎖分岐度および組成分布などがあるが密
度、融点の要件はコモノマ−量、10モル%までで得る
ことができる。
【0021】かかる分布からエチレン−α−オレフィン
共重合体は複数の融点ピ−クを示す。本発明に定義する
融点は示差走査熱量計を用いて記録した示差走査熱量測
定(DSC)曲線から求めた融点の主ピ−クである。
【0022】エチレン−α−オレフィン共重合体は従来
のマルチサイト触媒による合成方法に加え、シングルサ
イト触媒(カミンスキ−触媒、メタロセン触媒)を用い
た合成方法もある。いずれも本発明において有用するこ
とができる。
【0023】b、他の成分として他のポリオレフィン、
オレフィン共重合体のポリマや脂肪族化合物ないしは環
式化合物を含んでもよいが配合量は30重量%以内とす
る。低分子配合剤を使用する場合は必要最小限量に止め
る。必要以上に配合すると被着体汚染の原因となり好ま
しくない。押出加工のために配合する酸化防止剤は、本
発明に規定した表面形状を維持することを第一義とした
必要最小限量に止める。低密度ポリエチレンはポリマの
熱安定性が良く酸化防止剤の配合を必要としない場合が
多い。しかるにエチレン−α−オレフィン共重合体は剪
断負荷下での粘度減少が低い上に熱安定性が悪く酸化防
止剤を配合しなかったり配合量が適正値を割って押出加
工するとポリマが軽度に架橋し規定の表面形状以上に粗
くなる。安定剤配合量は酸化防止剤は500〜3,00
0ppmが好ましい。下限を割るとポリマ架橋により規
定の表面形状を維持できないし上限を越えると被着体を
汚染する恐れがある。また触媒残渣を含有するため中和
剤の配合を要すが、その量は1、000ppm以下が好
ましい。酸化防止剤はラジカル捕捉や過酸化物分解など
の作用をするが、その構造はフェノ−ル系、芳香族アミ
ン系、チオエ−テル系、リン系などがあり少量配合で効
果を高めるため二種以上のものを併用する場合がある。
例えばフェノ−ル系とリン系の併用がある。
【0024】c、粘着層へのいわゆる有機系滑剤の配合
は被着体に対する密着を不安定にしたり汚染から好まし
くない。かかる観点から合成触媒残渣の中和剤について
も注意を要す。中和剤は一般にカルシュウムステアレ−
トが使用されるが被着体汚染の源となりやすい。塩化マ
グネシュウム・アルミニュゥムハイドロカ−ボネ−ト
(ハイドロタルサイト)が好ましい。
【0025】d、粘着層には粘着力を高めるためにエチ
レン−α−オレフィン共重合体の被着体に対する濡れ効
果を向上する材料を配合することができる。次のような
ものが有効であるが被着体を汚染しないことからテルペ
ン化合物が特に優れている。 イ、ポリテルペン イソプレンのオリゴマでガラス転移温度:30〜100
℃、軟化温度:30〜150℃のものである。ポリテル
ペンの構造ユニットとしてはα−ピネン、β−ピネン、
ジペンテンがあり、また水添化物(水添テルペン樹脂)
がある。変成物として、テルペンスチレン樹脂、テルペ
ンフェノ−ル樹脂がある。
【0026】ロ、ロジン類 ロジン、重合ロジン、水添ロジン。ロジンの変成物、誘
導体としてロジンあるいは水添ロジンのグリセリンエス
テル、ペンタエリスリットエステルがある。
【0027】ハ、エラストマ、擬似エラストマ スチレン・ブタジエン・スチレン(SBS)、スチレン
・イソプレン・スチレン(SIS)、スチレン・エチレ
ン・ブチレンン・スチレン(SEBS)のスチレン系熱
可塑性エラストマ。オレフインゴム、例えばブタジエン
ゴム、スチレン・ブタジエンゴム、1、2−ポリブタジ
エン。エチレン−α−オレフィン共重合体、多元(三元
など)共重合体のエラストマ、擬似エラストマ。α−オ
レフィンは例えばエチレン、プロピレン、ブテン−1、
ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1など。共重
合体の例としてエチレン・プロピレンランダム)共重合
体、エチレン・ブテン−1(ランダム)共重合体。 (2−2)背面層 a、ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体
であり、気相法、液相法(溶液法、スラリ−法)、高圧
イオン重合法、高圧ラジカル重合法低、中、高圧法 )な
どの製造方法により合成された該ポリマが使用でき、本
発明の構成要件を満足するポリマを選定する。エチレン
−α−オレフィン共重合体を用いる場合は粘着層に使用
するものに比べコモノマ−量が少なく、密度はより高い
ものの方が好ましい。粘着層に用いたエチレン−α−オ
レフィン共重合体と同一物を配合することもできるが配
合量は20重量%以内であることが好ましい。エチレン
−α−オレフィン共重合体の配合は押出し時の流動性の
改善やスティフネスの調整などに有効である。他の成分
として他のポリオレフィン、オレフィン共重合体のポリ
マや脂肪族化合物ないしは環式化合物を含んでもよいが
配合量は30重量%以内であること。
【0028】b、本発明の効果は規定した要件が同時に
備わって大きな効果が得られるが、背面層構成要件の各
々の効果ないしは充足されない場合の問題点は次の通り
である。
【0029】イ、「粘着層のエチレン−α−オレフィン
共重合体よりも低い融点を有するポリエチレンを30重
量%以上含有する」においてより低い融点という要件と
30重量%以上含有という要件が充足されないと高温下
での汚染や溶融カ−ルの防止効果が低減する。
【0030】ロ、「配合物の平均密度:0.924〜
0.935」の要件において範囲の下限を割ると溶融カ
−ルが発生し、上限を越えると高温下での汚染防止効果
が低減する。
【0031】ハ、「背面層に配合する粘着層のエチレン
−α−オレフィン共重合体よりも低い融点を有するポリ
エチレンが密度:0.930以下、スウェル比:1.6
以上」であることを充足する時、および「背面層が粘着
層のエチレン−α−オレフィン共重合体よりも低い融点
を有するポリエチレンを30重量%以上含有し、かつ密
度0.930以下、スウェル比1.6以上のポリエチレ
ンが10〜70重量%および密度0.925〜0.96
5、スゥエル比1.6以下のポリエチレンおよび/もし
くはエチレン−α−オレフィン共重合体が30〜90重
量%の配合物」であることを充足する場合は高温下での
汚染防止、熱成型時の被着体変形防止などの機能が高度
化すると共にフィルム・ハンドリングに係る滑り性やブ
ロッキング性を満足することができる。スウェル比は一
定径のノズルからポリマを溶融状態で一定圧力下で押し
出して冷却固化した時のノズル径に対する押出し物の径
の比である。スウェル比はポリマの分子量分布や分岐の
状態などによって決まり、例えば長鎖分岐が多く、分子
量分布が広い場合に大きいスウェル比が得られる。ポリ
エチレンの製造プロセスにおいてオ−トクレ−ブ法高圧
条件などによりかかる特性のポリマを得ることができ
る。スウェル比は製膜時にフィルム物性に関与(ドラフ
ト配向など)したり、フィルム溶融時の挙動(メルトテ
ンションなど)に影響するので、選定されたスウェル比
のポリマを制御して使用すると融点以上の高温下におけ
る表面保護フィルムの諸挙動をより好ましい状態に調整
することができる。
【0032】背面層に配合する「密度0.925〜0.
965、スゥエル比1.6以下のポリエチレンおよび/
もしくはエチレン−α−オレフィン共重合体」において
密度0.955以上のポリエチレンを使用する場合はそ
の配合量は50重量%以下が好ましい。50重量%を越
えると熱加工性(板汚染、熱成型など)に悪影響を与え
やすい。
【0033】c、表面保護フィルム・ハンドリングのポ
イントは粘着層と背面層の組合せ状態によって決まる
が、本発明の材料構成条件により粘着層と背面層の表面
が規定状態を維持することができる。背面層は適度な粗
面状態になる。背面層の材料配合構成を規定することに
より粗面状態の制御がより確実になる。
【0034】d、背面層への配合剤は粘着層と同様に必
要最小限量に止めることが重要である。必要以上に配合
すると被着体の汚染の原因になる。滑りやブロッキング
に関与する表面状態はポリマ構成要件により大勢が決ま
る。微調整用に好ましく使用できる配合剤として無機化
合物の微粒子があり、例えば二酸化ケイ素、炭酸カルシ
ュウム、ゼオライトなどがある。工業的に得られるかか
る粒子はその大きさが分散状態にあるが最大径が10μ
以下、平均径が2〜5μが好ましい。 (2−3)表面状態 本発明の表面保護フィルムは「背面層が中心線平均粗さ
0.02〜0.30μで、かつ最大粗さ0.30〜1.
50μの表面形状からなり、粘着面側が中心線平均粗さ
0.10以下でかつ最大粗さ0.50以下からなる表面
形状を有する構造からなる。」を充足する場合は安定し
た粘着力と優れたフィルムのハンドリング機能を同時に
満足することができる。かかる表面粗さは表面形状を三
次元的に表すものであり、通常に用いられている表面形
状測定機により測定した粗さプロフィル(粗さ曲線)を
解析し求めることができる。
【0035】 中心線平均粗さ:粗さ曲線からその中心線の方向に測定長さlの部分を抜き取 (Ra) りこの抜き取り部分の中心線をX軸、縦倍率の方向をY軸と し粗さ曲線をY=f(x)で表した時、数式1で与えられる Raをミクロン単位で表したものである。
【0036】
【数1】 最大粗さ :粗さ曲線の測定長さ内における最大の山と最深の谷の距離を (Rt) ミクロン単位で表したものである。 (2−4)ポリマの粘度 本発明に用いるポリマの粘度は特に限定しないが、メル
トインデックス(MI)あるいはメルトフロ−レ−ト
(MFR)にて1ないし20の範囲にあることが好まし
い。 (2−5)製膜方法 本発明の規定された表面形状は使用するポリマの選定と
製膜方法、条件により得ることができるが、平滑な粘着
層面に比べ粗面な背面層面を同時に満足することが製膜
上のポイントである。本発明の構成要件により目標形状
の大勢を得ることができるが製膜方法とその条件により
調整することができる。
【0037】製膜方法は押出法(単層押出、複層押出)
および押出ラミネ−ト法などが採用できるが、複層押出
法が好ましい。また押出法はTダイ法、インフレ−ショ
ン法があるが表面形状の制御からTダイ法が好ましい。
【0038】Tダイ法の場合、エア−ナイフやエア−チ
ャンバ−のキャステイング方法を採用する時は次の条件
を調整することにより規定の表面形状を達成することが
できる。
【0039】 イ、押出温度/押出量/引取速度の最適組合せ ロ、キャスティングドラム温度 ハ、口金とキャスティングドラム間の距離/ドラフトパ
スの雰囲気温度 ニ、エア−温度/風量/風速 ホ、キャスティングドラムの表面形状(平滑、粗面) (2−6)表面保護フィルム特性の測定方法および効果
の評価方法 A、試料フィルムの貼り付け プラスチック板に試料フィルムをゴムロ−ル(3Kg/
50mm)を用いて貼り付ける。貼り付けた後でフィル
ムは板と同寸法となるように裁断する。23℃の恒温室
に24時間放置した後、各測定と評価に用いる。
【0040】B、粘着特性 プラスチック板は厚さ2mmのPMMA板を使用する。
【0041】a、粘着力 常温条件は上記Aの方法で作製した試料を引張試験機を
用いて引張速度300m/分で180度剥離を行い剥離
力を求め粘着力とする。高温特性は上記Aの方法で作製
した試料を120℃に設定したオ−ブン内に一端をクリ
ップ止めして吊し、30分間放置した後取り出し同様に
剥離試験を行う。単位はg/50mm. b、密着性、再密着性 上記Aの方法で作製した試料について、23℃条件と1
20℃設定オ−ブン内に放置した条件について次の観察
を行い評価する。
【0042】イ、密着性 プラスチック板とフィルムの密着状態を肉眼観察し次の
判定を行う。
【0043】○:完全に密着している △:ごく一部が
密着不良でフィルムが一部(面積比、30%以内)浮い
ている ×:70%以上の部分でフィルムが浮いてい
る。
【0044】ロ、再密着性 プラスチック板からフィルムを剥離し、次いでフィルム
をプラスチック板に戻した時の密着復元の速さと復元し
た密着面積を肉眼観察し次の判定を行う。
【0045】○:直ちに全面が復元密着する △:密着
の復元が遅く一部復元しない部分がある ×:密着が復
元しない C、熱加工モデル試験 a、塗布加工 厚さ0.5mmのポリカ−ボネ−トの板を用いて上記a
の方法でフィルムを貼り付ける際、板に珪砂(120メ
ッシュで篩ったもの)を散布する。作製した試料を12
0℃に設定したオ−ブン内に一端をクリップ止めして吊
し、 30分間放置した後取り出し次の測定を行う。
【0046】イ、溶融カ−ル 板の端部から溶融カ−ルにより後退したフィルムの寸法
をノギスにより測定する。
【0047】ロ、被着体の汚染観察 試料フィルムを剥がした後、暗室内で被着体表面にスポ
ット光を当てて表面の汚染状態を肉眼観察する。
【0048】判定 ○:汚染無し △:軽度の汚染があ
る ×:汚染している b、熱成型 厚さ2mmのアクリル板を用いて上記aの方法でフィル
ムを貼り付ける。
【0049】作製した試料を140℃に設定したオ−ブ
ン内に一端をクリップ止めして吊し、5分間放置した後
取り出し。試料フィルムを剥がした後、暗室内で被着体
表面に光を当てて板の変形状態(凹みなど)を45度の
角度で肉眼観察する。
【0050】判定 ○:変形無し △:軽度の変形があ
る ×:変形している D、滑り、ブロッキング特性 a、摩擦係数 背面層と粘着層を重ね合せ18.3g/cm2 の荷重条
件でスリップテスタにより測定する。
【0051】b、ブロッキング 試料フィルム2枚を背面層と粘着層を重ね合せ42g/
cm2 の荷重を掛け、温度40℃相対湿度84%の条件
下に24時間、放置した後取り出し、引張試験機により
引張速度300mm/minで剥離する。単位はg/1
2cm2 。
【0052】
【実施例】
実施例:1〜10、比較例:1〜6。
【0053】粘着層原料を口径35mmの押出機から、
背面層原料を口径40mmの押出機から押出して短管内
ピノ−ルを用いて共押出しにより複合して粘着層厚さ1
5μ/背面層厚さ35μ・総厚さ50μのフィルムを得
た。押出温度条件は表1に記載の通りである。比較例5
は次の条件により軽度のメルトフラクャーを発生させて
祖面化した。すなわちリップ間隔を0.8mmに狭め、
口金温度を180℃に低下させた。
【0054】
【表1】 粘着層の主剤材料構成、配合組成、および表面形状は表
2および表3に記載の通りである。粘着層は安定剤とし
てフェノール系化合物 1,200ppm、リン系化合
物 1,000ppmを含む。
【0055】
【表2】
【0056】
【表3】 背面層の構成材料、表面形状は表4、5,及び6に記載
の通りである。
【0057】
【表4】
【0058】
【表5】
【0059】
【表6】 得られた表面保護フィルムの特性は表7及び8に記載の
通りである。表7及び8から明らかな通り、本発明にか
かる表面保護フィルムは粘着力、密着性、再密着性、熱
加工モデル試験結果、表面特性のいずれも満足すべきも
のであった。
【0060】
【表7】
【0061】
【表8】
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、粘着層と背面層の複合
形態からなり、粘着層を融点主ピ−クが115〜125
℃、密度が0.915〜0.932のエチレン−α−オ
レフィン共重合体という特定のポリマーとし、背面層を
該エチレン−α−オレフィン共重合体よりも低い融点を
有するポリエチレンを30重量%以上含有するポリエチ
レンおよび/もしくはエチレン−α−オレフィン共重合
体の配合物であってその平均密度が0.924〜0.9
35である特定の配合物とした表面保護フィルムとする
ことによって、粘着力、密着性、再密着性、溶融カール
がしにくい・汚染しにくい熱加工性、ブロッキング性で
代表される表面特性のいずれも満足すべき表面保護フィ
ルムが提供された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂本宇太郎 大阪府高槻市桜町1番5号 東レ合成フイ ルム株式会社高槻工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粘着層と背面層の複合形態からなり、粘着
    層は融点主ピ−クが115〜125℃、密度が0.91
    5〜0.932のエチレン−α−オレフィン共重合体か
    らなり、背面層は該エチレン−α−オレフィン共重合体
    よりも低い融点を有するポリエチレンを30重量%以上
    含有するポリエチレンおよび/もしくはエチレン−α−
    オレフィン共重合体の配合物であってその平均密度が
    0.924〜0.935である表面保護フィルム。
  2. 【請求項2】請求項1において背面層が中心線平均粗さ
    0.02〜0.30μで、かつ最大粗さ:0.30〜
    1.50μの表面形状からなり、粘着層が中心線平均粗
    さ:0.10μ以下で、かつ最大粗さ:0.50μ以下
    からなる表面形状を有する表面保護フィルム。
  3. 【請求項3】請求項1において、背面層が含有する粘着
    層のエチレン−α−オレフィン共重合体よりも低い融点
    を有するポリエチレンが密度:0.930以下、スウェ
    ル比:1.6以上のポリエチレンであり、これが背面層
    中10〜70重量%含まれている表面保護フィルム。
  4. 【請求項4】粘着層と背面層の複合形態からなり、粘着
    層は融点主ピ−クが115〜125℃、密度が0.91
    5〜0.932のエチレン−α−オレフィン共重合体か
    らなり背面層が該エチレン−α−オレフィン共重合体よ
    りも低い融点を有するポリエチレンを30重量%以上含
    有し、かつ密度:0.930以下、スウェル比:1.6
    以上のポリエチレンが10〜70重量%および密度:
    0.925〜0.965、スゥエル比:1.6以下のポ
    リエチレンおよび/もしくはエチレン−α−オレフィン
    共重合体が30〜90重量%の配合物であってその平均
    密度が0.924〜0.935である表面保護フィル
    ム。
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