JPH08325890A - フッ素系繊維織物 - Google Patents

フッ素系繊維織物

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JPH08325890A
JPH08325890A JP7171285A JP17128595A JPH08325890A JP H08325890 A JPH08325890 A JP H08325890A JP 7171285 A JP7171285 A JP 7171285A JP 17128595 A JP17128595 A JP 17128595A JP H08325890 A JPH08325890 A JP H08325890A
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JP
Japan
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woven fabric
minutes
heat
filtration
heat shrinkage
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JP7171285A
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Inventor
Katsuhiko Oikawa
克彦 及川
Shigeki Yamaguchi
茂樹 山口
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Gunze Ltd
Original Assignee
Gunze Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、適性な凹凸性に富み、適度の剛軟性
と優れた非熱収縮性を有し、かつ耐熱、耐薬品性に優れ
たフッ素系繊維織物を提供する。 【構成】太さの異なる少なくとも2種類のフッ素系にて
製織された織物であって、かつ該織物の130℃の熱風
における5分間の熱収縮率が経、緯夫々に5%以下であ
るフッ素系繊維織物に関するものであり、該織物2枚
3、3に、サンドイッチ状に例えばPTFE高分子膜等
の濾過膜4を挟み込んで整合し、例えばこれをプリーツ
状に成形加工して複合体2とし、フィルターカートリッ
シ等に組み込んで使用することにより、高温での濾過の
際に、熱による変形もなく効率よく機能する等の効果を
奏する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱収縮しにくいフッ素系
繊維織物に関する。
【0002】
【従来の技術】フッ素系繊維により製織された織物は、
その優れた耐薬品性、耐熱性、撥水水性等を利用して、
種々の用途に活用されている。例えば産業用として液
体、気体用の濾過材、各種素材からなる濾過膜の支持部
材(補強材)への活用が挙げられる。即ち、高分子膜の
ように極薄の濾過膜を使って、常圧又は加圧下で気体又
は液体を濾過、分離するときは、該膜自身が破損する危
険性が高いので、これを防ぐために該膜と複合化するこ
とが可能な支持部材を併用することが通常行われてお
り、近年このような活用が増加している。更に抄紙機の
カンバス布等にも活用され、その他多くの用途が期待さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで例えば各種濾
過膜の支持部材としてフッ素系繊維織物を使用すること
は、他の支持部材よりも確かに効果的ではあるが、しか
し次のような問題点もあって早急に解決しなければなら
ない課題になっている。まず、フッ素系繊維織物は、他
の繊維織物に比較してあまりにも腰が弱く、柔軟性に富
むために、加工する場合にハンドリング性が極めて悪
い。そこで、これを解決するために織密度を上げて、剛
さをもたせようとしている。しかしながら、本来フッ素
系樹脂は他の樹脂よりはるかに比重が大きいので、織密
度を上げると重量が増すことになり、この点で必ずしも
ハンドリング性の改善には至っていない。また、重量が
大きいことは、例えば抄紙機のカンバス布としての使用
に対して、耐荷重性をより悪くする結果になり、問題点
となっている。
【0004】また、フッ素系繊維織物は例えばこれを濾
過布として又は濾過膜の支持部材として使用し、水等を
濾過する場合、より高い加圧下でないと通過しない。つ
まり濾過、分離効率が悪いのである。これはフッ素系繊
維の水に対する表面張力が極めて高い(高撥水性)こと
と、該織物の表面の平滑性に起因しているものと考えら
れる。
【0005】更に、フッ素系繊維織物は例えばフィルタ
ーカートリッジ用濾過材として使用するときは、濾過膜
の破損等を保護するための支持部材としての機能を有し
ている。該濾過材の構成は該織物(支持部材)を両サイ
ドに用い、この間に濾過膜を添わせるように挟み込んで
整合せしめ、全体をプリーツ形状に成形した後、可能な
かぎりプリーツ間隔を小さく(密着状態)して全体を円
筒状となし、該カートリッジ内に収納するというものが
代表的である。これは濾過面積をより大きくするためで
あるが、収縮等によりプリーツ間隔が小さくなると隙間
がなくなるために、被濾過物が迅速に通過しない場合も
あり問題である。
【0006】また、前記プリーツ形状に成形する場合や
プリーツ形状に形成した織物をコア等の他の部材に固定
する場合には熱を使うが、この熱によって支持部材が収
縮することがある。更に高温の気、液体を濾過する場合
や、加熱下で濾過する場合にも同様に熱により収縮し全
体を変形せしめる危険性があり、問題であった。
【0007】本発明は前記する諸々の問題を解決するた
めに鋭意検討した結果、見い出されたものであり、その
第1の目的は、まず表面が適性な凹凸形状を持って構成
され、かつ適当な剛軟性を有するフッ素系繊維織物を提
供する点にあり、第2の目的は熱を伴う使い方の場合に
も熱収縮の極めて少いフッ素系繊維織物を提案する点に
ある。
【0008】
【発明を解決するための手段】即ち、本発明の特徴とす
るところは、太さの異なる少なくとも2種類のフッ素系
繊維により製織された織物であって、かつ該織物の13
0℃(熱風)における5分間の熱収縮率が経、緯夫々に
5%以下とする点にある。以下にこのことについて説明
する。
【0009】本発明における織物の素材としては、太さ
の異る少なくとも2種類のフッ素系繊維を挙げることが
できる。ここで太さの異るということは少なくとも2種
類の繊維の直径が太いものと、細いものを有することを
意味する。この際、該繊維については、モノフィラメン
ト及び/又はマルチフィラメントそれ自身の1本の太さ
を比べて太い、細いを表しており、該マルチフィラメン
トの中には撚糸、引揃え糸、カバリングヤーン、その他
多数のフィラメントから構成される全てのものが含まれ
ることは当然である。尚、太さが異なる率、即ち細いフ
ィラメントに対する太いフィラメントの率は、一般には
110〜200%、好ましくは120〜150%である
が、この値は特に制限を受けるものでない。この値は細
いフィラメントの直径が80μmであれば、太いそれは
88〜160μm、好ましくは96〜120μmという
ことを意味する。
【0010】ここで太、細2種の繊維、即ちフィラメン
トの直径については、特に制限を受けるものでないが、
細い繊維が約50〜200μm、好ましくは80〜15
0μm、太い繊維が約55〜400μm、好ましくは6
0〜300μm程度を例示できる。また断面が円形でな
い場合のモノフィラメントの直径は、その断面の全てを
覆いつくすように画かれる無数の仮想円のうちの、最小
のそれにおける直径を持って表すものとし、またマルチ
フィラメントの直径は、該マルチフィラメントを構成す
る個々のフィラメントの断面が円形の場合には、それを
一方方向に一列に接する様に並べたと仮定した時の、全
幅と高さの最大値との和を2で除した値によって表すも
のとする。この際、個々のフィラメントが円形でない場
合には、個々のフィラメントの断面の端と端を結び、最
も長い直線を形成する断面を一方方向に一列で並べたと
仮定した時の、全幅と高さの最大値との和を2で除した
値によって表すものとしている。もっともこれらのこと
は特に制限を受けるものでなく、例えば目視等によって
判断の可能なときは目視等により判断してもよい。
【0011】フッ素系繊維は溶融紡糸の可能なフッ素系
樹脂によって作成され、該樹脂としては、例えばテトラ
フルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテ
ル共重合体(以下、PFAと言う)、テトフルオロエチ
レン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリフッ化
ビニリデン(以下、PVDFと言う)、エチレン・テト
ラフルオロエチレン共重合体、エチレン・クロロトリフ
ルオロエチレン共重合体、ポリフッ化ビニル、ポリクロ
ロトリフルオロエチレン等を挙げることができる。これ
らは1種又は2種以上を適宜混合したブレンドポリマで
あってもよい。また前記例示するポリマの中でPFA及
びPVDFが好ましいものとして挙げられ、より好まし
いのはPFAである。その理由は前記するように、耐熱
性にも優れ有機溶剤は勿論、無機の酸、アルカリにも耐
性を有するので、より広い用途(例えば超純水用フィル
ターの支持部材)に有効に活用できるからである。
【0012】前記フッ素系樹脂は通常の方法で溶融紡糸
され、フィラメントとして作成されるが、その方法は一
般に行われる条件によるので、特定されるものではな
い。つまり押出機によって溶融押出されるフッ素系樹脂
をダイスを通して繊維状に紡糸し、これを適当な方法に
より延伸しつつ、引き取るとというものである。この
際、ダイスのノズル形状は、例えば円形、四角形、三角
形等特定はされないが、就中円形が好ましい。その理由
は例えば濾過膜の支持部材として使用された場合に流体
の流れが円滑であって、従って異物が滞留するというよ
うなこともないからである。
【0013】繊維は、前記の如くモノフィラメント、マ
ルチフィラメント等であるが、モノフィラメントの方が
流体の流れ易さとか製織のしやすさ、加工性の容易さ等
から好ましい。
【0014】フッ素系繊維は特に織物の形で使用される
が、これは他の形態、例えば不織布、編物状では、本発
明の目的を効果的に達成させることができないからであ
る。製織手段は、一般的に行われる平織り、綾織り、二
重織り等の織り方によるが、特定されるものはない。
【0015】製織においては、太い繊維と細い繊維と
が、経及び緯用として適宜に使われるが、両者の織り込
み使用本数は、どちらを多く又は少なくするか、また織
密度等をどうするかは、織物としての使用目的、用途に
よって適宜決まるので特定はされない。例えば濾過膜の
支持部材として、これをプリーツ状に成形して使用する
場合には、ハンドリング性とか形状保持性をより良くす
るために、適当な剛軟性を持つ織物であるのが望しい。
剛軟性は太い繊維を多く使うか、織密度等を高くすれば
高くなるが、しかし、織密度についてはあまりに高いと
流体の流れ性を損うので注意を要する。
【0016】前記したハンドリング性とは、織物の取扱
い性、加工性を意味する。このようなハンドリング性が
悪いとプリーツ形状等の特殊な形状に加工するのにスム
ーズにできない上に、所望の形状が正確に得がたく、そ
の結果、最終的に目的とする製品が迅速に高収率で取得
できないことになる。従って、特に得られた織物を更に
ある種の形状に後加工して使用する場合には、織物とし
ての剛軟性についてチェックし、好ましい範囲の織物を
選択し、使用することが望ましい。この剛軟性を数値的
に表現するならば、JIS−L1096−1990によ
る剛軟性測定法のB法(スライド法)によって行ない、
剛軟度(N・cm)で示す。剛軟度は織物の縦方向と横
方向とで異なる場合があるので、その平均値として一般
に0.0013〜0.02N・cm.好ましくは0.0
02〜0.01N・cmが例示できる。Nはニュートン
の意味である。
【0017】かくして製織されたフッ素系繊維織物は、
そのままでは直ちに使用できないことが多い。その理由
は、その織物の特定条件での熱収縮率が5%を超えては
ならないからで、特に産業用として使用される場合に、
加熱下で使用されることがあるから熱収縮することは好
ましくないのである。具体的には例えば、機能性部材と
して使用される場合には、僅少の熱収縮も許されないこ
ともある。更に、所定のプリーツ等に成形加工する場合
にはヒートセットを行うが、その際の熱で所定値以上に
収縮してはならない。更にはある種の器機(例えばフィ
ルターのカートリッジ)に取りつける際に、加熱下で行
うことがあるが、かかる場合に取りつけ中に所定値以上
に収縮することがあってはならない。従って熱による収
縮は0%であることが理想的であるが、経、緯夫々に5
%以下、好ましくは3%までが許容できる。これは本発
明の織物が、太さが異る少なくとも2種類の繊維からな
り、かつフッ素系繊維によってつくられていることにも
よる。ここで熱収縮率(%)はフッ素系樹脂の使用温度
あるいは加工温度からして130℃で少なくとも5分間
熱風により加熱した時の収縮度合を言う。この際、熱収
縮率はフッ素系繊維の素材によっても異ることもあり、
例えばPFAの場合には150℃×60分で5%以内に
おさまることが望ましく、またPVDFの場合には、1
30℃×5分で5%以内におさまればよく、このことか
らも上記130℃×5分の値はPVDFを一応の基準と
したものである。
【0018】織物の熱収縮率については、繊維自身の持
つ特性、織幅、織テンション、幅出し時の寸法とオーバ
ーフィード及びセット(熱処理)温度等の要因が複雑に
からみあって決まるものであり、従ってこのような要因
を検討し、熱収縮率が130℃(熱風)×5分、必要な
らば150℃(熱風)×60分において経、緯夫々に5
%以内となる条件を選定しなければならない。上記した
セットについては通常幅出しを兼ねて行われ蒸気、熱
板、乾熱等が用いられるが、一般にセット温度は150
〜210℃の範囲で行われる。一応の目安として、その
織物の使用温度を基準とし、それよりも40℃程度高い
温度を挙げることができる。この値は繊維自身をセット
する場合も言えることで、使用温度は一応150℃まで
を考えている。しかし乍ら、この値は特定されるもので
なく、セット温度も可能な限り高温が望ましい。こうし
たセットを施こさないで織上りの織物を冷水等で洗った
だけの状態のものは、通常繊維自身の有する熱収縮率が
そのまま織物の熱収縮率となることもあるので、念のた
め付記する。従って、使用する繊維自身の熱収縮率を1
30℃(熱風)×5分で5%以内とすることも、本発明
の織物を得るための一方法で、このように本発明の織物
はセットを施こさなくてよい場合もあり得る。
【0019】尚、種類の異なるフッ素系樹脂による繊維
を使う場合には、繊維の段階でのセットが好ましいが、
勿論、製織後もセットすることが望ましい。また、セッ
トは熱収縮性の他に強靭性がより向上する効果もあるの
で、セット前の熱収縮率が5%以下であっても、セット
することはより望ましいことである。
【0020】本発明によるフッ素系繊維織物は、その特
徴を生かした種々の用途に使用されるが、1つの有効な
使用例として前記した濾過膜の支持部材がある。その理
由は次のとおりである。
【0021】一般に濾過膜は精密濾過法や限外濾過法に
使われることが多く、これは高分子物質、例えばポリテ
トラフルオロエチレン(PTFE)、PVDF、超高分
量ポリエチレン等からつくられ、極めて微細な透過孔を
有し、厚さも一般には約0.5mm以下の極薄で柔らか
いものである。それ故に強度的にも弱く、損傷を受けや
すいものであるので、単独で使用されることは殆どな
く、何らかの手段によってこれを保護し、補強すること
が行われている。この手段の1つに前記した支持部材と
の併用がある。
【0022】こうした支持部材として、従来より一般に
ナイロン布、ポリプロピレン布、ポリエステル布等が使
用されている。これらの布は各々特徴を持って使われて
いるが、特に耐熱性、耐薬品性が満足されず、また濾過
膜の使用形態によっては濾過、分離効率をより向上せし
めることができない。かかる従来の欠点に対して本発明
による前記織物を支持部材として使用することは、前記
した問題点を一挙に解決することのできるものといえ
る。
【0023】本発明の織物は濾過膜に添わせて使われる
ことが多く、つまり複合化されて使われるので、その使
用形態は濾過膜のそれによって決まる場合が多い。濾過
膜の使用形態は平面状もあればラセン状もあり、また円
筒状もある。この際、濾過、分離を最大にするために可
能なかぎり濾過面積を大きくするように形状自体にも工
夫がこらされていることがほとんどである。
【0024】濾過膜の使用形態の中で円筒状でかつ形状
をプリーツ状(アコーディオン型)にして、これをカー
トリッジとして組み込む使い方は、狭いスペースの中に
最大の濾過面積を以って濾過膜を収納することができ
る。従って、可能なかぎりプリーツ間隔を狭く密着した
状態で全体を円筒状にすれば、より一層濾過面積を大き
くすることができる。このことは、特に本発明が太さの
異なる率、例えば太さが110〜200%程度異なるフ
ッ素系繊維で製織された織物を使用することにより、好
ましい状態となる。これを前記する従来のポリプロピレ
ン布で同様の使い方をすると、濾過、分離能が極端に低
下するので、プリーツ間隔をある程度広く取って、隙間
をもたせねばならないのが現状であり、これでは十分な
濾過面積が得られないので、その結果、濾過、分離能が
低下することになる。
【0025】プリーツ形状の作成法は特に制限はされな
い。例えばまず所定サイズの濾過膜を中央にし、前記フ
ッ素系樹脂織物2枚で挟んでしっかりと整合化する。そ
して、これを所定のサイズになるように全体をアコーデ
ィオン状に折り曲げ、両サイドから圧縮して加熱する。
加熱は濾過膜の耐熱温度よりも低く、少なくとも該織物
の融点より低い温度で行なうことが望ましい。こうして
ヒートセットされる時間まで加熱し、冷却後取り出すの
である。全体を円筒状にしようとするならば、両端は接
着剤による接着化、融着化又は治具により挟み込んでつ
ないでもよい。
【0026】
【作用】本発明は太さの異なる少なくとも2種類のフッ
素系繊維を用いることにより、織面に適性な、例えば微
細な凹凸を形成し、そして適度の強度と剛軟性及び耐
熱、耐薬品性を有する、130℃(熱風)における5分
間の熱収縮率が5%以下の織物を提供せんとするもので
ある。
【0027】このような適性な凹凸面は、部分的空間を
創出するので、例えば濾過膜の支持部材としてプリーツ
状で、かつ幅を短く圧縮状熊しても被濾過物はこれらの
空隙を通って円滑に流れるので、ゴミ等の堆積もなく、
効率よく濾過、分離される。
【0028】また、このような織物に適度の剛軟性を付
与することは取扱い易くて、各種の加工も精度よく迅速
に行なうことができるという利点がある。更に、前記し
た熱収縮率が5%以下で、かつ耐熱性が高いということ
は、加熱下での加工にしても、また、加熱下での使用に
しても熱的変化が少ないことを意味し、このため各種用
途への対応が容易である。
【0029】
【実施例】以下に本発明を実施例によって、更に記述す
るが本発明がこれに規制を受けないことは言うまでもな
い。
【0030】
【実施例1】フッ素系樹脂としてPFA(三井デュポン
フロロケミカル社製、テフロン44OHP)を用い、次
の方法によりモノフィラメントを得た。即ち、細径の繊
維を紡糸するために、ノズル径3mmφ×4孔のダイス
を押出機に取り付け、バレル温度を280〜380℃に
調整することにより前記したPFAを用いて溶融紡糸
し、引き続き冷延伸してフィラメントを得た。この時の
延伸倍率は2.3倍であり、得られたモノフィラメント
の直径は110μmであった。一方、太径の繊維を紡糸
するために、ノズル径3mmφ×4孔のダイスを用意
し、前記同様に溶融紡糸,冷延伸しモノフィラメントを
得た。この時の延伸倍率は1.5倍であり、得られたフ
ィラメントの直径は170μmであった。
【0031】こうして得られた各フィラメントの熱収縮
率(200℃×5分間、熱風乾燥機に放置)を別途測定
したところ、直径110μmのモノフィラメントは1
8.0%、直径170μmのモノフィラメントは17.
5%であり、130℃×5分の熱風では前者は10%、
後者は9%で、150℃×60分のそれは前者は14
%、後者は13%であった。
【0032】次に、直径110μmと直径170μmの
前記各モノフィラメントを経に3:1の割合で、36本
/インチで打ち込み、緯に直径110μmの該モノフィ
ラメントのみを46本/インチで打ち込んで、織幅45
cmの平織り織物を製織した。
【0033】次に、こうして得られた平織り織物の織幅
を17%だけ縮めてセットするため、仕上幅が37.4
cmになるようにしてテンター機を通し、該機を200
℃に調整された加熱炉中を1m当り1分間加熱されるよ
うなスピードで通過せしめてセットした。この際、経方
向のオーバーフィードも17%縮むように設定した。
【0034】得られたPFA繊維織物の1部を採取し
て、150℃×1時間熱風により加熱して、熱収縮をチ
ェックしたところ、経、緯共に0.5%で表面にシワも
全く観察されなかった。また表面は直径170μmのモ
ノフィラメントに基づく微細な凹凸が均一に形成され、
そして剛軟度も0.0027N・cmで、ハンドリング
も良好であった。尚、130℃×5分間の熱収縮率は
経、緯共に0.3%であった。
【0035】
【実施例2】本実施例では、実施例1で行った打ち込み
本数を次のように変えて製織し、異なる剛軟度の織物を
作製した。従って打ち込み本数以外、実施例1と全く同
様に行った。即ち、打ち込み本数は経に直径110μm
と直径170μmのモノフィラメントを3:1の割合で
44本/インチ、緯に直径110μmのモノフィラメン
トを56本/インチとして製織した。得られた織物の剛
軟度は0.0053N・cmで実施例1よりも剛く、ハ
ンドリング性はより優れていた。熱収縮率は実施例1と
同様であった。
【0036】
【実施例3】フッ素系樹脂としてPVDF(アウジモン
ト社製、ハイラー460)を用い、次の方法によりモノ
フィラメントを得た。即ち、細径、太径共に繊維紡糸用
として、ノズル径4mmφ×4孔のダイスを押出機の先
端に取り付け、バレル温度180〜230℃に設定し
て、前記PVDFを用いて溶融紡糸し、引き続き冷延伸
して各々のモノフィラメントを得た。この時の延伸倍率
は前者4.0倍、後者1.8倍であり、得られたモノフ
ィラメントの直径は前者110μm、後者150μmで
あった。
【0037】そして前記得られた各モノフィラメントの
熱収縮率(150℃×5分間.熱風乾燥機)をチェック
したところ細径のものは20%,太径のものは21%で
あり、130℃×5分間では前者は15%、後者は16
%であった。
【0038】次に経に直径150μmのモノフィラメン
ト、緯に直径100μmのモノフィラメントを使い、経
は36本/インチ、緯は46本/インチで打ち込み、織
幅45cmの平織り織物を得た。
【0039】この平織り織物を仕上り幅が36.5cm
になるように、その織幅を19%だけ縮めてセットすべ
くテンター機を通し、該機を150℃に調整された加熱
炉中を1m/min間加熱されるようなスピードで通過
してセットを行った。この際、経方向のオーバーフィー
ドは20%縮むように設定した。
【0040】前記得られたPVDF繊維織物の1部を採
取して、150℃×1時間加熱し、収縮率をチェックし
たところ、経、緯共に0.5%と一定で、表面にシワは
全く観察されなかった。また表面は適度の微細な凹凸が
形成され、そして剛軟度は0.008N・cmであり、
前記PFA繊維織物よりも若干硬目で、ハンドリング性
は良好であった。但し、耐熱性はPFAよりも劣るの
で、従って使用温度は低くする必要がある。この際、1
30℃×5分間の熱風による熱収縮率は経、緯共に0%
であった。
【0041】
【実施例4】実施例2において得られたPFA繊維織物
を用い、PTFE高分子濾過膜をその両面で挟み込み、
しっかりと整合させて後、プリーツ幅(山と反対側の山
との寸法)を8mmにして山数が11になるように折り
たたんだ。次いで両サイドに5Kgfの力を負荷して圧
縮状態にし、150℃で30分間加熱し、冷却後放圧し
て取り出したところ、PFA繊維織物にPTFE高分子
濾過膜がサンドイッチ状に挟み込まれたプリーツ状の複
合体が得られた。
【0042】得られたプリーツ状の複合体を両サイドか
らガラス板で圧縮するように挟持して、これを上下解放
されている容器の中に収納した。収納に際しては該複合
体の両サイドから5Kgfの力が負荷され圧縮されてい
るように収納し、そして容器の内壁に接触するプリーツ
面にはシール材を注入して完全にシールし、水がもれな
いようにした。このように5Kgfの力で圧縮されてい
る該複合体は、密着状態にある(上部の一部に隙間があ
るのみで、他は完全に密着されている)。以上を図面で
示すと図1と図2のとおりである。
【0043】図1はヒートセットされたプリーツ形状の
複合体2をガラス板1で両サイドから挟持した状態を側
面から見た図である。複合体2は4のPTFE高分子濾
過膜の両面を3のPFA繊維織物2枚で挟んで複合化し
てなる構成となっている。図2は上下解放された容器5
の中に図1のガラス板で挟持した複合体2を5Kgfの
力で圧縮して収納した状態を示す部分断面を有する斜視
図である。以上の図1および図2に示す装置を通水テス
ト用として使用し、次の実験を行った。
【0044】まず、該装置の全体をイソプロピルアルコ
ール液に1分間浸漬し、表面上にあるイソプロピルアル
コールは拭き取った。そして置かれている複合体2の上
面に1.0ccの水を一挙に落し、その水1ccが消失
するまでの時間を測定した(落下から消矢までの時
間)。その結果は10秒であった。尚、ここでイソプロ
ピルアルコールに浸漬したのは、疎水性のPTFE膜に
水をそのまま滴下してもはじいてしまい通水しにくいの
で、PTFE膜の表面張力を下げるためである。
【0045】
【比較例1】実施例2で用いたPFAモノフィラメント
のうち、直径110μmのみのものを用い、これを経、
緯同じ打ち込み本数(65本/インチ)で実施例2と同
様に平織りし、これに付き実施例2と同様に熱処理し
て、実施例2と同様の熱収縮率を有する織物を得た。
【0046】得られた織物を用いて、実施例4と全く同
様にプリーツ形状の複合体に成形し、ガラス板に挟持
し、5Kgfの力で圧縮されている状態で容器5に収納
し、通水テスト用装置として、該例と同様に通水テスト
を行った。その結果は消失までの時間が15秒であっ
た。
【0047】このように比較例1は実施例4に比較し
て、5秒(50%)多く要して通水されており、これは
明らかに微細な凹凸状態の有無による効果の差で、本発
明がいかに優れている織物であるかを立証している。
【0048】
【比較例2】実施例1において得られた平織り織物を用
いて、10.5%だけ自由に収縮できるようにテンター
に掛け、オーバーフィードを10.5%縮むように設定
し、200℃に調整された加熱炉中を1分間/1mの加
熱スピードで通過せしめてセットした。
【0049】前記熱処理得たPFA織物の1部を採取し
て、150℃×1時間加熱して熱収縮率をチェックした
ところ、経、緯共に6.5%で、130℃×5分のそれ
は経、緯共に6%であり、表面には、小さなシワが散見
された。これは熱収縮率が5%を超えるとシワが発生す
ることを意味し、従って仮りに該織物を濾過膜の支持部
材として使用した場合に、特に高温での濾過、分離には
実用できないものとなる。
【0050】
【発明の効果】本発明は、織物面に適性な凹凸が形成さ
れているので、例えば濾過膜の支持部材として使用する
場合、最高の濾過面積でもって、極めて効率的に被濾過
物を濾過、分離することができるという効果を奏する。
更に、本発明の織物は適度の剛軟性を有するので取り扱
い易く、目的にあった成形加工も精度よく、迅速にでき
る上に、優れた耐熱性を有し、かつ熱収縮性も本発明の
測定方法で5%以下なので加熱下での使用と、加熱下で
の成形加工等が可能で、各種用途への対応が容易である
という効果を有する。その上に、有機溶媒は勿論、無機
の酸、アルカリに対しても優れた耐薬品性を持っている
ので、例えば濾過膜の支持部材として使用する場合、多
種類の被濾過物を効率よく濾過分離することができ、今
後の用途が大いに期待されている。
【0051】本発明の用途としては、前記の通り濾過膜
の支持部材として、有効に使用されるが、これに限らず
抄紙機のカンバス布等に前記した特徴を活かして、活用
が期待され、その他多方面への活用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の織物をプリーツ状の複合体とする過程
を示す側面図。
【図2】ガラス板で挟持したプリーツ状の複合体を上下
開放容器に収納した状態を示す斜視図。
【符号の説明】
1.ガラス板 2.プリーツ状積層体 3.支持部材 4.PTFE高分子膜 5.容器(上下開放)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 太さの異なる少なくとも2種類のフッ素
    系繊維により製織された織物であって、かつ該織物の1
    30℃(熱風)における5分間の熱収縮率が経、緯夫々
    に5%以下であることを特徴とするフッ素系繊維織物。
  2. 【請求項2】 太さが異なる率が110〜200%の範
    囲にある少なくとも2種のフッ素系繊維を用いてなる請
    求項1に記載のフッ素系繊維織物。
  3. 【請求項3】 織物の150℃(熱風)における60分
    間の熱収縮率が経、緯夫々に5%以下である請求項1又
    は2に記載のフッ素系繊維織物。
  4. 【請求項4】 フッ素系繊維がテトラフルオロエチレン
    ・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体からな
    る請求項1〜3のいづれかに記載のフッ素系繊維織物。
  5. 【請求項5】 濾過膜の支持部材として使用してなる請
    求項1〜4のいづれかに記載のフッ素系繊維織物。
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