JPH08325902A - ダブルウエルト編成装置及び編成方法 - Google Patents

ダブルウエルト編成装置及び編成方法

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JPH08325902A
JPH08325902A JP15882195A JP15882195A JPH08325902A JP H08325902 A JPH08325902 A JP H08325902A JP 15882195 A JP15882195 A JP 15882195A JP 15882195 A JP15882195 A JP 15882195A JP H08325902 A JPH08325902 A JP H08325902A
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knitting
slider
bat
welt
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JP15882195A
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English (en)
Inventor
Tomekichi Yazaki
留吉 矢崎
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YAZAKI KUTSUSHITA KK
Original Assignee
YAZAKI KUTSUSHITA KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ミシンによる縫製工程を必要とせずに、編機
による編成工程のみで、ウエルトを袋状に二重にしたダ
ブルウエルトを形成する。 【構成】 上側の編針40Bを所要本数おきに非編成状
態にして上端のウエルトループ71 を保持させると共に
上側の他の編針40Bと下側の編針40Aを編成動作さ
せることにより、順次編成されて行く編み組織7が、編
成位置と、上側の非作動の編針40Bによる保持位置と
の間で袋状に折り返された状態に垂れ下がって行く
(A)。次に、これまで非編成だった上側の編針40B
を編成状態に移行させることによって、これまで保持さ
れていたウエルトループ71 が、適当な間隔でウエルト
編成位置に編み込まれ、これによって、編み組織7が袋
状に一体化されたダブルウエルトが形成される(B)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、靴下等の口ゴム部分を
折り返して袋状の二重のウエルトにしたダブルウエルト
の編成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9に示すような靴下100は、上端の
ウエルト(口ゴム部)101から脚部102、踵部10
3、足部104、爪先部105というように順に編成さ
れて行き、これを編成する編成装置は、それぞれ外周面
に軸方向(上下)に延びる多数の溝が形成され回転され
る下側シリンダ及び上側シリンダと、前記各溝に摺動自
在に配置した多数のスライダ及び編針と、各シリンダの
外周に半径方向進退可能に配置された種々の形状の多数
のカムと、このカム群の進退を制御するための多数のド
ラムカムが配置されたメインコントロールドラム(図示
省略)とを備えている。前記スライダにはそれぞれ前記
溝から外周側へ突出する長さのバットと呼ばれる突起が
形成されており、このバットがシリンダの回転に伴っ
て、前記カム群に押し上げ又は押し下げられながら円周
方向へ移動することによって、各スライダが前記溝内を
順次軸方向に往復動作し、このスライダに係合された編
針が両シリンダの間で突没動作されることによって、糸
口から供給される糸を掴んだり釈放したりしながら、順
次編み組織を形成して行くものである。
【0003】靴下の上端のウエルト101の編成は、従
来から、次のような編成方法によって行われている。ま
ずメインコントロールドラム上のドラムカムによって、
編針を1×1畦のウエルト編成位置、すなわち1本おき
に交互に下側シリンダ及び上側シリンダに配置すると共
に、カムの操作によって、上側シリンダの編針を編成糸
を保持したままで非編成状態に移行させ、ゴム糸を供給
しながら下側シリンダの編針だけを編成動作させること
によって編成を開始する。次に、前記カムの操作によ
り、上側シリンダの編針を編成位置に戻し、1×1畦の
編み組織からなるウエルト編みを所定コース分編成す
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、靴下には、
図9に一部破断して示すように、上端のウエルト101
を内側へ折り返して袋状に形成したダブルウエルト(二
重袋編)とすることによって、ずり落ち防止を図ったも
のがある。しかしながら、上記従来技術によるウエルト
の編成方法によれば、編み立てられるウエルトは一重で
あるため、これをダブルウエルトとするには、上述の編
成工程のほかに、編み上がった靴下の口ゴム部分を内側
へ折り返して縫合するといった掬いミシンによる縫製工
程が必要であり、コストの上昇を余儀なくされていた。
【0005】本発明は、上記のような事情のもとになさ
れたもので、その技術的課題とするところは、ミシンに
よる縫製工程を必要とせずに、編成装置による編成工程
のみでダブルウエルトが編成される方法を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した技術的課題は、
本発明によって有効に解決することができる。すなわち
本発明に係るダブルウエルト編成装置は、上側シリンダ
の溝には標準長さのバットを有する標準バットスライダ
と標準より短いバットを有する短バットスライダが所要
本数ずつ交互に配置され、前記標準バットスライダのバ
ットとは干渉してこの標準バットスライダを袋編みのた
めの非編成状態から編成状態に移行させると共に前記短
バットスライダのバットは通過させてこの短バットスラ
イダを袋編みのための非編成状態に保持する半作用位置
又は標準バットスライダ及び短バットスライダの双方の
バットを通過させる全逃げ位置に選択的に制御される第
一袋カムと、前記標準バットスライダ及び短バットスラ
イダの双方のバットを干渉させてこの標準バットスライ
ダ及び短バットスライダを編成状態に移行させる全作用
位置又は前記双方のバットを通過させて袋編みのための
非編成状態へ移行させる全逃げ位置に選択的に制御され
る第二袋カムを含むものである。
【0007】なお、上記構成において、「バット」と
は、ニッティングバット及びトランスファバットを有す
るスライダにおいては、このニッティングバット及びト
ランスファバットのいずれかをいう。
【0008】また、本発明に係るダブルウエルトの編成
方法は、上記編成装置を用いるものであって、上側シリ
ンダの編針を非編成状態に移行して編成糸を保持させる
と共に下側シリンダの編針を所定の編成状態に移行させ
ることにより袋編みで編成を開始し、次に上側シリンダ
の編針を所要本数おきに非編成状態から編成状態に移行
させて下側シリンダの編針と共に編成動作させ上側シリ
ンダの他の編針は上端のウエルトループを保持したまま
前記非編成状態に待機させることによって所定コース数
のダブルウエルト編みを行い、その後全ての編針を編成
動作させることによってダブルウエルト編みを終了する
ものである。
【0009】
【作用】編成開始においては、まず袋編みを行う。この
袋編みは、下側シリンダに配置された編針のみの編成動
作によって行われ、上側シリンダに配置された編針は非
編成(非作動)状態にしておく。
【0010】すなわち、袋編みによる編成開始工程にお
いては、下側シリンダの各溝に配置されたスライダは、
そのバットが下側シリンダの回転に伴って円周方向所定
の位置でカムの傾斜面に干渉することによって上下動
し、下側シリンダに配置された各編針がこのスライダに
よって編成動作される一方、上側シリンダの各溝に配置
された標準バットスライダ及び短バットスライダは、そ
の全てのバットに対して非接触となる全逃げ位置まで第
一及び第二袋カムを後退させることによって非作動状態
となり、上側シリンダに配置された全ての編針が、編成
糸を保持したまま非編成状態となる。したがって、編み
組織は、上端のウエルトループが上側シリンダの編針に
保持された状態で、下側シリンダの編針の編成動作のみ
によって編成される。
【0011】次に、上側シリンダの編針を所要本数おき
に非編成状態から編成状態に移行させて下側シリンダの
編針と共に編成を行い、上側シリンダの他の編針は編成
糸を保持したまま前記非編成状態に待機させることによ
って所定のコース数だけダブルウエルト編みを行う。こ
のダブルウエルト編みにおいては、第二袋カムを全逃げ
位置に保持したまま、標準バットスライダ及び短バット
スライダのバットの移動経路上にある第一袋カムを上側
シリンダ表面に向けて全逃げ位置と全作用位置の間の半
作用位置まで進出させることによって、これまで非作動
状態にあった標準バットスライダのバットとは干渉して
これを編成状態に移行させる一方、この標準バットスラ
イダと所要本数づつ交互に配置された短バットスライダ
のバットとは非接触状態を維持するので、短バットスラ
イダに係合された編針は編み組織上端のウエルトループ
を保持したまま非編成位置に残される。したがって、非
編成状態から編成状態に移行した標準バットスライダの
編針は、これまで保持していたウエルトループから下へ
外れて下側シリンダの編針と共に編成動作し、これによ
って順次編成される編み組織は、編針の編成動作による
ウエルト編成位置と上側シリンダの非作動の編針による
保持位置との間で折り返されながら、下側シリンダの内
側へ徐々に垂れ下がって行く。
【0012】上述のダブルウエルト編みを所定コース編
成した後は、第二袋カムを、上側シリンダの各溝に配置
された標準バットスライダ及び短バットスライダの全て
のバットと干渉する全作用位置まで進出させることによ
って、これら標準バットスライダ及び短バットスライダ
に係合された全ての編針が下側シリンダのスライダに係
合された編針と共に編成動作を行う。したがって、ダブ
ルウエルト編み工程において上側シリンダの非作動の所
要本数おきの編針に保持されていた編み組織上端のウエ
ルトループは、この編針の編成状態への移行によってウ
エルト編成位置へ編み込まれ、一体化されるので、これ
によって袋状の二重のウエルトからなるダブルウエルト
が形成される。
【0013】
【実施例】図1はダブルウエルトの靴下を編成するため
の本発明の一実施例に係るダブルウエルト編成装置のう
ち、スライダ及び編針の配置のみを部分的に示すもので
あり、図2は前記スライダ及び編針の組み込み状態を部
分的に示すものである。図中の参照符号10は、下側シ
リンダ1に軸方向(上下方向)に形成された溝1aに配
置された下側スライダ、参照符号20は、上側シリンダ
2に軸方向(上下方向)に形成された溝2aに配置され
た標準バットスライダ、参照符号30は同じく上側シリ
ンダ2の溝2aに配置された短バットスライダ、参照符
号40A,40Bは編針である。下側シリンダ1に配置
される下側スライダ10には、上側のニッティングバッ
ト11と、下側のトランスファバット12と、先端(上
端)近傍の係合部13が形成されている。上側シリンダ
2に配置される標準バットスライダ20及び短バットス
ライダ30には、それぞれ下側のニッティングバット2
1,31と、上側のトランスファバット22,32と、
先端(下端)近傍の係合部23,33が形成されてい
る。
【0014】各スライダ10,20,30のニッティン
グバット11,21,31及びトランスファバット1
2,22,32は、前記溝1a,2aからシリンダ外周
側へ突出しており、このうち、下側スライダ10及び標
準バットスライダ20はニッティングバット11,21
が標準長さに形成されているものであって、互いにほぼ
同一形状であるのに対し、短バットスライダ30はニッ
ティングバット31が標準長さよりも短く形成されてい
る。また、上側シリンダ2における標準バットスライダ
20と短バットスライダ30は、標準バットスライダ2
0の間に三本おきに短バットスライダ30が一本という
割合で円周方向交互に配置されている。
【0015】編針40A,40Bは、上下両端に形成さ
れた一対のフック41,42と、これらの各フック4
1,42を開閉する一対のベラ43,44とを有するも
のであって、下側シリンダ1に配置された編針40A
は、下端のフック41が下側スライダ10の係合部13
に係合され、上側シリンダ2に配置された編針40B
は、上端のフック42が標準バットスライダ20の係合
部23又は短バットスライダ30の係合部33に係合さ
れる。
【0016】下側シリンダ1の外周側及び上側シリンダ
2の外周側には、これを取り囲むように多数のカムから
なるカム群と、糸供給口が配置されている。図3乃至図
5はこれらカム群3,4及び糸供給口5の配置を、前記
カム群3,4によって規定されるニッティングバット1
1,21,31の移動経路と共に示す展開図で、各カム
は、それぞれ図示されていないアクチュエータによっ
て、下側シリンダ1あるいは上側シリンダ2に対してそ
の半径方向に進退移動可能に設けられ、シリンダ1,2
の外周面から突出したニッティングバット11,21,
31又はトランスファバット12,22,32との干渉
位置(作用位置)又は非干渉となる外方位置(逃げ位
置)に選択的に保持されるようになっている。また、前
記アクチュエータの駆動は、外周面に多数の制御用ドラ
ムカムが配置されたメインコントロールドラムの間欠回
転によって制御される。
【0017】各スライダ10,20,30のニッティン
グバット11,21,31は、図3乃至図5に示す経路
で下側カム群3の間あるいは上側カム群4の間を移動す
ることによって、上下の各編針40A,40Bを編成動
作又は非編成動作させるものである。すなわち、下側シ
リンダ1の周囲に配置された下側カム群3は、下側シリ
ンダ1の回転に伴う下側スライダ10のニッティングバ
ット11を、図3乃至図5に示す移動経路Iやその他の
移動経路に案内するものであり、上側シリンダ2の周囲
に配置された上側カム群4は、上側シリンダ2の回転に
伴う標準バットスライダ20のニッティングバット21
(以下、便宜上ニッティング長バットという)又は短バ
ットスライダ30のニッティングバット31(以下、便
宜上ニッティング短バットという)の流れを、図3に示
す移動経路II、図4に示す移動経路III 及び図5に示す
移動経路IV等に案内するものである。
【0018】すなわち下側カム群3においては、図中右
側から移動して来たニッティングバット11は、糸供給
口5の近傍でまず度山カム3aによってカム3bとの間
の位置まで押し下げられ、カム3c上を経てカム3dに
乗り上げ、カム3fに押し下げられて再び度山カム3a
に達するまで、所定の高さに維持されるといった移動経
路Iを通るように案内され、下側スライダ10はこれに
よって下側シリンダ1の溝1a内を上下動する。
【0019】上側カム群4は、第一袋カム4A及び第二
袋カム4Bを有する。このうち第一袋カム4Aは、図2
に示すように、ニッティング長バット21に対しては干
渉するが標準長さよりも短いニッティング短バット31
に対しては非干渉となる半作用位置と、双方のニッティ
ングバット21,31に対して非干渉となる全逃げ位置
(図2に一点鎖線4A’で示す位置)との間で半径方向
に選択的に進退動作されるようになっている。一方、第
二袋カム4Bは、上側シリンダ2の外周面近傍でニッテ
ィング長バット21及びニッティング短バット31の双
方に対して干渉する全作用位置と、双方に対して非干渉
となる全逃げ位置との間を半径方向に選択的に進退動作
されるようになっている。
【0020】上側シリンダ2の回転に伴うニッティング
長バット21及びニッティング短バット31の移動は、
度山カム4a,4bの間と、度山カム4f,4gの間を
経由して行われるようになっている。第一袋カム4A
は、度山カム4f,4gの間の前方(図における左側)
に配置されており、第二袋カム4Bは糸供給口5の存在
する方位近傍に位置する度山カム4a,4bの間の前方
に配置されている。また第一袋カム4Aの前方下側に
は、前記ニッティングバット21,31を押し下げるカ
ム4jが隣接配置されており、第二袋カム4Bの前方下
側にも、同様に作用するカム4eが設けられている。
【0021】すなわち、上側カム群4において、例えば
第一袋カム4A及び第二袋カム4Bが双方とも全逃げ位
置まで後退している場合は、図3に移動経路IIとして示
すように、まず図中左側から度山カム4a,4bの間及
びカム4cの上を通って移動して来たニッティング長バ
ット21及びニッティング短バット31は、双方とも第
二袋カム4Bとは非干渉でその内周を通過し、カム4
d,4eの間へ案内される。そしてそこから更に次の度
山カム4f,4gの間及びカム4hの上を通った前記ニ
ッティングバット21,31は、双方とも第一袋カム4
Aとは非干渉でその内周を通過し、カム4i,4jの間
に案内されてそのままカム4n,4o間までまっすぐに
進み、再び度山カム4a,4bの間に到達する。このよ
うな移動経路IIにおいては、標準バットスライダ20及
び短バットスライダ30は、双方とも上下可動範囲にお
ける上部にあって殆ど上下移動されないので、これらの
スライダ20,30に係合された編針40Bは非編成状
態に保持される。
【0022】また、例えば第二袋カム4Bが全逃げ位置
まで後退し、第一袋カム4Aが半作用位置まで進出して
いる場合は、まず図中左側から度山カム4a,4bの間
及びカム4cの上を通って移動して来たニッティング長
バット21及びニッティング短バット31は、双方とも
第二袋カム4Bとは非干渉でその内周を通過して、カム
4d,4eの間へ案内され、そこから更に次の度山カム
4f,4gの間及びカム4hの上へ案内される。ここま
では図3に示す移動経路IIと同様である。
【0023】ところが、次の第一袋カム4Aは、ニッテ
ィング長バット21とは干渉し、標準よりも短いニッテ
ィング短バット31とは非干渉となる半作用位置にある
ため、ニッティング長バット21は、第一袋カム4Aと
の干渉によって押し下げられてカム4jの下側へ向けて
案内され、度山針上カム4mに到達した時にこれに乗り
上げ、更に度山カム4aに乗り上げて度山カム4bとの
間に戻るといった、図4に示す移動経路III で移動する
のに対し、ニッティング短バット31は、第一袋カム4
Aとは非干渉でその内周を通過するので、そのまま上述
の移動経路IIを移動するようになる。したがって、標準
バットスライダ20に係合された編針40Bは所定の編
成動作を行う一方、短バットスライダ30に係合された
編針40Bは非編成状態に保持される。
【0024】また、例えば第二袋カム4Bが全作用位置
まで進出している場合は、まず図中左側から度山カム4
a,4bの間及びカム4cの上を通って移動して来たニ
ッティング長バット21及びニッティング短バット31
は、双方とも第二袋カム4Bとの干渉によって押し下げ
られてカム4eの下側へ案内され、度山針上カム4mに
達するまでそのまままっすぐに進み、前記度山針上カム
4mから度山カム4aと度山カム4bとの間に戻るとい
った、図5に示す移動経路IVで移動するようになる。し
たがって、標準バットスライダ20に係合された編針4
0B及び短バットスライダ30に係合された編針40B
は所定のウエルト編成動作を行う。
【0025】下側カム群3及び上側カム群4は、それぞ
れ常態においては全逃げ位置に後退している下移しカム
3e及び上移しカム4kを有する。このうち下移しカム
3eは、所定の作用位置まで進出させると、例えば移動
経路Iと平行な経路I’(図5参照)を移動している下
側スライダ10のトランスファバット12と干渉してこ
れを経路Vで示すように押し上げるので、このスライダ
10を前記移動経路Iによる移動上限位置よりも更に上
方へ変位させ、これによって、下側スライダ10に係合
している編針40Aを上側シリンダ2の標準バットスラ
イダ20又は短バットスライダ30に移し替えるもので
ある。同様に、上移しカム4kは、所定の作用位置まで
進出させると、例えば移動経路IVと平行な経路IV’を移
動している標準バットスライダ20のトランスファバッ
ト42又は短バットスライダ30のトランスファバット
32と干渉してこれを経路VIで示すように押し下げるの
で、この標準バットスライダ20又は短バットスライダ
30を前記移動経路IVによる移動下限位置よりも更に下
方へ変位させ、これによって、標準バットスライダ20
又は短バットスライダ30と係合している編針40Bを
下側スライダ10へ移し替えるものである。
【0026】なお、下移しカム3eと上移しカム4kの
間には移し板6が配置されており、この移し板6は、編
針40A,40Bを上側又は下側へ移し替えるために大
きく変位したスライダ10,20又は30を反らせ、そ
の係合部13,23又は33とフック41又は42との
係合を解除させるものである。
【0027】以上の構成を備えるダブルウエルト編成装
置によって、ダブルウエルトの靴下を編成するには、図
1に示すように、まず編針40A,40Bを1×1畦の
ウエルト編成位置、すなわち円周方向に対して下側シリ
ンダ1及び上側シリンダ2に交互に配置する。したがっ
て、下側シリンダ1においては、編針40Aは下側スラ
イダ10に一本おきに係合され、上側シリンダ2におい
ては、編針40Bは三本並んだ標準バットスライダ20
のうちの真ん中のスライダと、短バットスライダ30に
係合される。
【0028】編成開始時点では、まず第一袋カム4A及
び第二袋カム4Bを双方とも全逃げ位置まで後退させて
おく。この状態で上下のシリンダ1,2を回転させると
共に糸供給口5から編成糸を供給すると、下側シリンダ
1においては、下側スライダ10のニッティングバット
11が経路Iを移動して、この下側スライダ10に係合
された編針40Aを編成動作させる一方、上側シリンダ
2においては、標準バットスライダ20のニッティング
長バット21及び短バットスライダ30のニッティング
短バット31が第一及び第二袋カム4A,4Bの内周を
非干渉で通過して経路IIを移動するので、これら上側の
スライダ20,30は上下方向に対して殆ど非作動状態
となり、上側シリンダに配置された全ての編針40B
が、編成糸(上端のウエルトループ)を保持したまま非
編成状態となる。このため、下側の編針40Aのみによ
って袋編みが行われる。
【0029】すなわち、編成開始における袋編みは、基
本的には図6に示すような動作によって行われる。すな
わち、編み組織7の上端のウエルトループ71 は、上側
の非作動の編針40Bのフック41に保持されている。
また、編成動作される下側の各編針40Aのうち、まず
(イ)の位置にある編針40Aは、フック42でウエル
トループ7n を押さえており、下側スライダ10のニッ
ティングバットが図3に示す移動経路Iの移動過程でカ
ム3c,3dに乗り上がることによる図7(ロ)(ハ)
の上昇過程では、ベラ44がウエルトループ7n との干
渉によって反転してフック42を開く。更に、(ニ)
(ホ)において糸供給口5からの編成糸7aを引っ掛
け、前記移動経路Iにおいて下側スライダ10がカム3
f及び度山カム3aの下に押し下げられることによる
(ホ)から(ト)の下降過程では、ベラ44がウエルト
ループ7n との干渉によってフック72を閉じると共に
前記編成糸7aをウエルトループ7n の下に引き込んで
新しいウエルトループ7n+1 を形成する。そしてこのよ
うな一連の動作が、シリンダが一回転するごとに繰り返
されて、編み組織7が形成されるのである。なお、実際
の編成においては、糸供給口5からの編成糸7aのほか
に図示されていない他の糸供給口からゴム糸が供給さ
れ、編み組織7に所定間隔で挿入される。
【0030】上記袋編みが所定コース分(例えば4コー
ス)編成されたら、ダブルウエルト編み工程に移行す
る。このダブルウエルト編みにおいては、第二袋カム4
Bを全逃げ位置に保持したまま、図3に示す移動経路II
上にある第一袋カム4Aを、上側シリンダ2の表面に向
けて半作用位置まで進出させる。すると、この第一袋カ
ム4Aは、これまで前記移動経路IIを移動していた標準
バットスライダ20のニッティング長バット21とは干
渉してこれを図4に示す移動経路III に移行させる一
方、この標準バットスライダ20に対して三本おきに配
置された短バットスライダ30のニッティング短バット
31とは非接触状態を維持するので、短バットスライダ
30はそのまま継続して移動経路IIを移動する。このた
め、編成状態に移行した標準バットスライダ20の編針
40Bは、これまで保持していたウエルトループ71
ら下へ外れて下側スライダ10における編針40Aと共
に編成動作する一方、短バットスライダ30における編
針40Bは非編成状態を維持し、すなわち図6において
上側に並んだ編針40Bが一本おきに下側の編針40B
によるウエルト編成位置へ降下する編成動作を開始す
る。したがって、順次編成される編み組織7は、図7
(A)に示すように、下側スライダ10の編針40A及
び標準バットスライダ20の編針40Bによる編成位置
と、非作動の短バットスライダ30の編針40Bによる
保持位置との間で折り返されながら、下側シリンダの内
側へ徐々に垂れ下がって行く。
【0031】ダブルウエルト編みを所定コース(数十コ
ース)行った後は、第二袋カム4Bを全作用位置まで進
出させることによって、標準バットスライダ20のニッ
ティング長バット21及び短バットスライダ30のニッ
ティング短バット31は、双方とも図5に示す移動経路
IVで移動するようになり、この時点で上下の全ての編針
40A,編針40Bが編成動作され、図9に示す靴下1
00の脚部102の編成に移行する。したがって、これ
まで非作動だった短バットスライダ30の編針40Bに
保持されていたウエルトループ71 は、この短バットス
ライダ30の編針40Bも編成動作を開始することによ
ってウエルト編成位置に編み込まれ、これによって、図
7(B)に示すように、編み組織7が袋状に折り返され
縫合されたダブルウエルトが形成される。
【0032】先に述べたように、カム群3,4における
各カムの進退動作は、全てメインコントロールドラム上
に各編成コース及び各カムに対応して配置された多数の
ドラムカムによって制御されている。したがって、この
実施例による編成装置においては、袋編みの後、第一袋
カム4Aを半作用位置に進出させてダブルウエルト編成
を行うために、前記メインコントロールドラムに設定さ
れた第一袋カム全逃げ用領域の後ろに、各カムを全作用
位置へ進出させるドラムカムよりも低いドラムカムが設
けられる。
【0033】なお、本発明は、上述の一実施例に限定さ
れるものではない。例えば、短バットスライダ30は、
ニッティング短バット31の代わりに、標準長さよりも
短いトランスファバットを設ける一方、第一袋カム4A
を、図8に示すように、標準バットスライダ20及び短
バットスライダ30のニッティングバットが移動経路II
で移動している時のトランスファバットの移動経路II’
上に配置し、この移動経路II’を移動している標準バッ
トスライダ20に形成した標準長さのトランスファバッ
トとは干渉するが短バットスライダ30の短いトランス
ファバットとは干渉しない半作用位置と、全逃げ位置と
の間を進退させるようにしても、短バットスライダ30
をそのトランスファバットの移動経路II’によって非作
動とし、標準バットスライダ20を、トランスファバッ
トの移動経路III'すなわち図4に示すニッティングバッ
トの移動経路III を平行移動した軌跡で作動させること
ができるので、先に述べたのと同様の袋編みが可能とな
る。
【0034】また、上記実施例においては、ダブルウエ
ルト終了時に、上端のウエルトループ71 が、一本おき
にウエルト編成位置に編み込まれるようにしたが、これ
は、標準バットスライダ20に対して短バットスライダ
30を何本おきに何本ずつ配置するかによって、適宜に
変更することができる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、ウエルトの編成過程
で、その編み始めの部分がウエルトの下端となる部分に
自動的に編み込まれるため、ミシンによる縫製工程を必
要とせずに、編成装置による編成工程のみで袋状に折り
返された二重のウエルトからなるダブルウエルトを編成
することができ、上側シリンダに配置されるスライダの
バットの長さ及び第一袋カムの進退位置を調整するだけ
で、既存の編成装置に適用することができ、縫製による
縫い目のごろつき感のない、肌触りの優れたダブルウエ
ルト靴下を低コストで提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るダブルウエルト編成装
置を、スライダ及び編針の配置のみを部分的に示す説明
図である。
【図2】上記実施例のダブルウエルト編成装置を示すも
のであって、(A)はスライダ及び編針の組み込み状態
を部分的に示す縦断面図、(B)は(A)におけるB−
B線上で切断した断面図である。
【図3】上記実施例のダブルウエルト編成装置における
カム群及び糸供給口の配置を、ニッティングバットの移
動経路と共に示す展開図である。
【図4】上記実施例のダブルウエルト編成装置における
カム群及び糸供給口の配置を、ニッティングバットの他
の移動経路と共に示す展開図である。
【図5】上記実施例のダブルウエルト編成装置における
カム群及び糸供給口の配置を、ニッティングバットの更
に他の移動経路と共に示す展開図である。
【図6】上記実施例のダブルウエルト編成装置による袋
編みの編成過程を示す概念図である。
【図7】上記実施例のダブルウエルト編成装置によるダ
ブルウエルト編みの過程を示す概念図である。
【図8】本発明の他の実施例のダブルウエルト編成装置
におけるカム群及び糸供給口の配置を、トランスファバ
ットの移動経路と共に示す展開図である。
【図9】ダブルウエルトの靴下を一部破断して示す説明
図である。
【符号の説明】
1 下側シリンダ 2 上側シリンダ 3 下側カム群 4 上側カム群 4A 第一袋カム 4B 第二袋カム 10 下側スライダ 20 標準バットスライダ 21 ニッティング長バット 30 短バットスライダ 31 ニッティング短バット 40A,40B 編針

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下側シリンダ及び上側シリンダに軸方向
    に形成された各溝に配置されてこの溝から外周側へ突出
    するバットを有する多数のスライダと、 前記各シリンダに対して進退可能に配置されこのシリン
    ダの回転に伴い前記バットと接触して前記各スライダを
    前記溝内で往復動作させる多数のカムと、 前記各スライダに選択的に係合され往復動作されること
    により前記両シリンダ間で糸の編成を行う多数の編針
    と、を備える編成装置において、 前記上側シリンダの溝には標準長さのバットを有する標
    準バットスライダと標準より短いバットを有する短バッ
    トスライダが所要本数ずつ交互に配置され、 前記標準バットスライダのバットとは干渉してこの標準
    バットスライダを袋編みのための非編成状態から編成状
    態に移行させると共に前記短バットスライダのバットは
    通過させてこの短バットスライダを袋編みのための非編
    成状態に保持する半作用位置又は標準バットスライダ及
    び短バットスライダの双方のバットを通過させる全逃げ
    位置に選択的に制御される第一袋カムと、 前記標準バットスライダ及び短バットスライダの双方の
    バットを干渉させてこの標準バットスライダ及び短バッ
    トスライダを編成状態に移行させる全作用位置又は前記
    双方のバットを通過させて袋編みのための非編成状態へ
    移行させる全逃げ位置に選択的に制御される第二袋カム
    と、を含むことを特徴とするダブルウエルト編成装置。
  2. 【請求項2】 上側シリンダの編針を非編成状態に移行
    して編成糸を保持させると共に下側シリンダの編針を所
    定の編成状態に移行させることにより袋編みを行う編成
    開始工程と、 前記袋編みの後に上側シリンダの編針を所要本数おきに
    非編成状態から編成状態に移行させて下側シリンダの編
    針と共に編成動作させ上側シリンダの他の編針は上端の
    ウエルトループを保持したまま前記非編成状態に待機さ
    せるダブルウエルト編み工程と、 このダブルウエルト編み工程による編成を所定のコース
    数だけ行った後全ての編針を編成動作させるダブルウエ
    ルト終了工程と、からなることを特徴とするダブルウエ
    ルトの編成方法。
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