JPH08327631A - 血液凝固活性測定試薬 - Google Patents

血液凝固活性測定試薬

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JPH08327631A
JPH08327631A JP7134998A JP13499895A JPH08327631A JP H08327631 A JPH08327631 A JP H08327631A JP 7134998 A JP7134998 A JP 7134998A JP 13499895 A JP13499895 A JP 13499895A JP H08327631 A JPH08327631 A JP H08327631A
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blood coagulation
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coagulation
concentration
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Takashi Morita
隆司 森田
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Eisai Co Ltd
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    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/56Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving blood clotting factors, e.g. involving thrombin, thromboplastin, fibrinogen
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    • G01MEASURING; TESTING
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 IX因子の関与する血液凝固活性測定試薬にお
いて、真の生理的な値を測定しえる試薬を提供するにあ
る。 【構成】 Mg2+を含有することを特徴とする血液凝固第
IX因子の関与する血液凝固の活性測定試薬およびその方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は血液凝固第IX因子が関与
する血液凝固の活性測定系にMg2+を添加することを特徴
とする血液凝固活性測定試薬および測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】血液は血管内にある時は常に流動的でな
ければならない反面、いったん外傷などで血液が血管外
に出血した場合、直ちに凝固して止血しなければならな
いという相反した機能を持っている。これはヘモスタテ
ィックバランスと呼ばれ、生命機能を維持する上で非常
に重要である。この血液を直ちに凝固せしめるのが血液
凝固系の役目であり、様々な因子や成分がその役目を担
っている。血液凝固反応はセリンプロテアーゼの酵素前
駆体(チモーゲン:zymogen)が特異的アクチベーターによ
って限定分解を受け、活性型のプロテアーゼとなり次の
チモーゲンを活性化するという、いわゆる「カスケー
ド」状の連鎖反応である。血液凝固第IX因子はクリスマ
ス因子とも呼ばれ血液凝固系で中心的役割を果たすプロ
テアーゼ(前駆体)であり、その欠損や異常は血友病B
として知られる重篤な出血傾向をもたらす。血液凝固に
関与するタンパク質のうちでも、特にその生合成にビタ
ミンKが必須なビタミンK依存性凝固因子(プロトロン
ビン(第II因子)や第VII因子、第IX因子、第X因子および
抗凝固因子であるプロテインC)は、N末端に存在する
γ−カルボキシグルタミン酸(Gla)に富む領域(Gla ド
メイン)をはじめとするいくつかのCa2+結合部位を持っ
ており、その機能を発現するために重要な立体構造を維
持する上で強いCa2+依存性を示す(Mann, K.G. et al.,
Blood, 76, 1-16,1990)。Ca2+は血液凝固因子に結合
し、その立体構造を活性化プロテアーゼが認識しうる形
に変化させることにより、凝固反応を司る。
【0003】一方Ca2+と同じアルカリ土類金属であるMg
2+の血液凝固因子への関与についてはほとんど知られて
いない。例えば、Mg2+をはじめとするいくつかの多価金
属イオンがビタミンK依存性凝固因子のGlaドメイン上
のCa2+結合部位に結合することが報告されているが、こ
れらの報告ではタンパク質へのMg2+の親和性は大変弱
く、さらにMg2+はCa2+の作用の代役はできないとされて
いる(Church, W.R. et al., J. Biol. Chem., 264, 17
882-17887, 1989 ; Butenas, S. et al., Biochemistr
y, 33, 3449-3456, 1994 ; Liebman, H.A., Eur. J. Bi
ochem., 212, 339-345, 1993)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、これまでの血
液凝固因子の活性測定系においてはCa2+は充分に考慮さ
れ、血液凝固活性測定試薬の構成成分としてCa2+が添加
され、反応溶液中でのCa 2+の濃度は通常3〜4mMに設定
されている。一方Mg2+に関しては全く無視されており、
反応溶液中のMg2+はわずかに検体血漿から由来するもの
に限られている。血漿中のMg2+濃度は通常0.4〜0.6mMで
あり、測定時には検体血漿は反応試薬溶液により5〜10
倍に希釈されていることから、反応溶液中でのMg2+は生
理的濃度より極端に少ない状態で測定されている。この
ことは従来用いられている第IX因子の関与する血液凝固
の活性測定試薬により得られたデータが正確に真の生理
的な条件下で測定して得られたものではないことを意味
する。本発明者らは、血液凝固因子に関し鋭意研究を進
めた結果、血液凝固第IX因子が関与する血液凝固の活性
測定系にMg2+を添加することで、生態的条件に近い条件
でより正確に血液凝固第IX因子の血液凝固活性が測定で
きることを見出し本発明を完成した。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、Mg2+
を含有することを特徴とする血液凝固第IX因子の関与す
る血液凝固の活性測定試薬、および血液凝固活性を測定
する反応溶液中にMg2+を添加することを特徴とする、血
液凝固第IX因子が関与する血液凝固の活性測定方法等に
関する。
【0006】本発明者らは血液凝固系の研究を進める過
程で、第IX因子および第X因子と結合活性を有する蛇毒
由来の抗凝固蛋白質を単離し、この蛋白質はCa2+が結合
した状態の第IX因子および第X因子のGlaドメインの高次
構造を認識することを見出した(Atoda, H. et al., Eu
r. J. Biochem., 224, 703-708, 1994)。次に、蛇毒由
来の抗凝固蛋白質と第IX因子および第X因子との結合に
ついて、Mg2+の効果を検討した。その結果、第IX因子の
場合Ca2+とMg2+の共存によりCa2+のみの場合より蛇毒由
来の抗凝固蛋白質との結合が大幅に増加したのに対し、
第X因子の場合はMg2+の影響を全く受けなかった。Ca2+
の効果は両因子に同じであるのに対し、Mg2+の効果は第
IX因子に特異的であること、さらに抗凝固蛋白質上の金
属イオン結合部位とMg2+の効果(相互関係)、立体依存
性またはCa2+依存性抗第IX因子抗体と第IX因子結合にお
けるMg2+の効果などについて種々検討した結果、このMg
2+の効果が抗凝固蛋白質に対するものでなく、第IX因子
への効果であることが判明した。この現象をきっかけと
して、Mg2+と第IX因子の関係を鋭意研究した結果、これ
まで全く注目されていなかったMg2+が第IX因子の構造維
持と生理活性発現にCa2+と共に重要な役割を果たすこと
を見出した。さらにGlaを有する他の血液凝固因子、ヒ
トプロトロンビン、ウシ第VII 因子、ウシ第X因子およ
びウシプロティンCそれぞれに対する立体構造依存性ポ
リクローナル抗体を調製し、各因子と抗体との結合性へ
のMg2+の効果を検討した結果、いずれの結合も絶対的な
Ca2+依存性を示し、Mg2+を共存させても結合の親和性は
ほとんど影響を受けなかった。このようにMg2+の効果は
第IX因子に特異的であることを初めて見い出した。この
発明は、血液凝固系におけるMg2+の新たな生理的役割を
解明したもので従来使用されている、第IX因子の関与す
る血液凝固活性測定試薬において全く考慮されていない
Mg2+の必要性を提示するものである。
【0007】以下に本発明を詳細に説明する。本発明は
実施例に示される如く、第IX因子の活性化にMg2+が充分
量必要であることを開示したものであって、第IX因子が
関与する血液凝固活性を測定する方法および試薬におい
て、生体試料から由来するMg2+の他に新たにMg2+を添加
することに特徴を有する測定方法および試薬である。新
たに添加するMg2+の反応溶液中の濃度としては、0.1mM
程度であっても可能であるが、好ましくは0.3mM以上、
より好ましくは0.5ないし10mM、さらに好ましくは1な
いし5mM、もっとも好ましくは1ないし3mMである。反
応溶液とは、検体である生体試料と試薬成分を混合した
溶液をいい、Mg2+の濃度は最終濃度である。本願発明の
測定試薬に含有させるMg2+の量は、血液凝固の活性測定
反応液の全容量から計算することができる。いずれにせ
よ、第IX因子が関与する血液凝固の活性測定反応系に、
または試薬にMg2+を添加することが本発明である。従っ
て、直接第IX因子のみの活性を測定する場合のみなら
ず、そのほかの凝固因子との総合的凝固活性を測定する
場合も含まれる。例えば第II因子、第VII因子、第X因子
と第IX因子とあわせた凝固活性測定系にMg2+を添加する
ことも本発明に含まれる。また、第IX因子が関与しない
と考えられる血液凝固活性測定試薬においても、完全に
第IX因子が含まれない場合は別にして、微量であれ第IX
因子が含まれ活性測定値に影響を及ぼす場合には、この
系にMg2+を添加することも本発明に含まれる。ここで血
液凝固活性測定試薬とは、血液の凝固活性を測定するた
めの試薬をいい、例えば血液凝固第IX因子の血液凝固活
性を測定するためには、その試薬中に通常第IX因子を除
いた血液凝固に必要な成分を含んでいる。具体的に血液
凝固の活性測定試薬を例示すれば、トロンボプラスチ
ン、血漿中から特異的に第IX因子を取り除いた血漿(血
液凝固に必須な第II因子、第VII因子、第X因子、リン脂
質、フィブリノーゲン、第V因子、第XIII因子などが含
まれる)、カルシウムなどを含む試薬が挙げられる。Mg
2+を添加するとは、Mg2+源を加えることをいう。Mg2+
としては、MgF2,MgCl2,MgBr2,MgI2,(CH3CO2)2Mgな
どのMg2+ソースとなりうるものが挙げられる。
【0008】本発明試薬の具体的態様としては、現在、
いろいろな臨床検査室で広く行われている血液凝固活性
測定における、プロトロンビン時間、部分トロンボプラ
スチン時間および活性化部分トロンボプラスチン時間な
どの測定に用いられている試薬にMg2+、たとえばMgCl2
として溶解液中に添加すること、単独試薬としてまたは
他の試薬中に添加することでよい。また、血液凝固第IX
因子の活性を向上させることを目的として、第IX因子と
Ca 2+の他にMg2+を含めた組成物を測定試薬などに利用す
ることも可能である。本願発明によれば血液凝固の活性
測定系にMg2+を添加することで、血液凝固第IX因子の構
造を安定化させ、より生態的条件に近い条件でより正確
な血液凝固活性を測定することができる。
【0009】
【実施例】以下の実施例をもって本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以
下の実施例で使用するヒトおよびウシの第IX因子、第X
因子などは公知の方法に準じて調製するかまたは試薬と
して購入した(Hashimoto, N. et al., J. Biochem., 9
7, 1347-1355, 1985 ; Miletich, J.P. et al., Anal.
Biochem., 105, 340-350, 1980 ; Morita, T., Bioche
m. Biophys. Res. Commun., 130, 841-847, 1985 )。
各因子のポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体
は常法により調製した。一般的な試薬、ホスファチジル
コリン、ウシ血清アルブミン、第IX因子欠損血漿などは
試薬として購入した。
【0010】実施例1 第IX因子と抗第IX因子抗体との
結合へのMg2+の効果 第IX因子と抗第IX因子抗体の結合へのMg2+の影響を検討
するにあたり、ウシ第IX因子で感作したウサギの抗血清
より立体構造依存的にウシ第IX因子を認識するポリクロ
ーナル抗体を単離した。また、調製したポリクローナル
抗体およびCa2+依存的にヒト第IX因子のGlaドメインを
認識するモノクローナル抗体を用いて、第IX因子との結
合をEnzyme-linked immunosorbent assay(ELISA)法で観
察した。立体構造依存性抗第IX因子ポリクローナル抗体
はLiebmanらの方法(Liebman,H.A. et al., J. Biol. C
hem., 262, 7605-7612, 1987)の変法で調製した。ウシ
第IX因子で感作したウサギの抗血清を5mM Ca2+を含むT
ris-buffered saline(TBS:20mM Tris-HCl,140mM NaCl,p
H7.5)で平衡化したウシ第IX因子のアフィニティカラム
(factor IX-Cellulofine)に添加した。結合のためにC
a2+を絶対的に要求する抗体(抗第IX因子・Ca2+抗体)
を5mM Mg2+を含むTBSで溶出した。次に、Mg2+など、Ca
2+以外の金属イオン存在下でも第IX因子と結合する抗体
(抗第IX因子・Mg2+抗体)および金属イオン非依存的に
第IX因子と結合する抗体を5mM EDTAおよび塩酸グアニ
ジンを含むTBSで順次溶出した。他の凝固因子の立体構
造依存性ポリクローナル抗体も同様にして調製した。
【0011】各抗体の性質は下記のELISA法により確認
した。TBSで1μg/mlに希釈した第IX因子をマイクロタ
イタープレートに2時間吸着させた後、溶液を除去しTB
S/BSA(TBS+1mg/ml BSA(Bovine serum albumin)) 100μl
で1時間ブロッキングした。各wellをTBS 200μlで3回
洗浄後、各濃度のCa2 +、Mg2+を含むTBS/Tween(TBS+0.1%
(v/v)Tween20)で適当な濃度に希釈した各抗体を50μlず
つ添加し、37℃で2時間反応させた。抗体を除去し、同
濃度のCa2+、Mg2+を含む TBS/Tween 200μlで3回洗浄
した後、同濃度のCa2+、Mg2+を含むTBS/Tweenで適当な
濃度に希釈したペルオキシダーゼ標識抗ウサギIgG抗体
(ポリクローナル抗体用)、または抗マウスIgG抗体
(モノクローナル抗体用)を50μlずつ1時間反応させ
た。酵素標識抗体を除去した後、各濃度のCa2+、Mg2+
含むTBS/Tween 200μlで5回洗浄した。次に、酵素基質
としてH2O2、発色剤としてο−フェニレンジアミンを使
用した反応液(1mg/ml ο−フェニレンジアミンと0.06
%H2O2を含む0.1Mクエン酸緩衝液(pH 5.5))を用いて
50μl ずつ加え、遮光下で30分反応させた。4N硫酸を
50μlずつ加えて反応を停止させた後、マイクロタイタ
ープレートリーダー(東ソー、MPR-4A)を用いて 492nm
の吸光度を測定した。以上の全操作は室温で行った。す
べての緩衝液はChelex処理したものを使用した。
【0012】その結果図1に示す如く、抗第IX因子・Ca
2+抗体はCa2+依存的に第IX因子と結合するが、Mg2+のみ
では結合しなかった。Mg2+を共存させるとCa2+要求性は
低下し、過剰な濃度のCa2+存在下でもMg2+によって結合
は大幅に増加した。さらにプローブをモノクローナル抗
体に変えて、同様に検討した。用いた二種の抗体は、と
もにCa2+が結合した状態のヒト第IX因子のGlaドメイン
を認識するものである。この場合も0.3mMまた3mM Mg2+
を共存させることにより結合は大幅に増加し、図1と同
様の結果を得た。以上より第IX因子のGlaドメインの三
次元構造がMg2+によって大きく変化していることが明ら
かとなった。つまりCa2+、Mg2+共存下でのGlaドメイン
の立体構造は、どちらか一方のみ存在する場合とは明ら
かに異なり、第IX因子はCa2+のみならずMg2+によっても
その立体構造が維持されていると考えられる。
【0013】参考例1 他のGla含有凝固タンパク質へ
のMg2+の影響 第IX因子以外のGla含有凝固タンパク質へのMg2+の影響
の有無を検討するため、各タンパク質、すなわちヒトプ
ロトロンビン、ウシVII因子、ウシ第X因子、ウシプロテ
インCに対する立体構造依存性ポリクローナル抗体を抗
第IX因子・Ca2+抗体と同様の方法で調製し、それぞれの
結合へのMg2+の影響を観察した。いずれの結合も絶対的
なCa2+依存性を示し、Mg2+のみの存在下では結合しなか
った。しかし、第IX因子の場合とは異なり、Ca2+にMg2+
を共存させても結合の親和性はほとんど変化せず、過剰
のCa2+(5〜10mM)存在下ではMg2+の影響は全く見られ
なかった。第X因子とプロテインCにおいては、Mg2+
よるCa2+要求性の低下が観察されたが、その変化は第IX
因子の場合に比べて無視できる程度であった。この結果
は第IX因子以外のGla含有凝固タンパク質がMg2+の影響
を受けないことを強く示唆する。
【0014】実施例2 第IX因子の機能へのMg2+の影響 XIa因子を第IX因子アクチベーターとして使用し、Mg2+
による第IX因子の立体構造変化に対応した第IX因子活性
化への影響の有無を検討した。実験方法は各濃度のC
a2+、Mg2+存在下、適当な濃度のヒト第IX因子と2.5ng/m
lヒトXIa因子をTBS/BSA中、37℃で適当な時間反応させ
た。反応後、すべてのサンプル中の総金属イオン濃度が
同じになるようにCa2+、Mg2+、また金属イオンを完全に
中和できる濃度のEthylenediaminetetraacetic acid(ED
TA)を加えて反応を停止し、第IX因子活性化により生じ
たIXa生成量を以下の凝固アッセイを行い定量した。第I
X因子欠損血漿50μl、上記で調製した溶液50μl 、リン
脂質(ホスファチジルコリン/ホスファチジルセリン
(3:1、W/W )1mg/ml、TBSで希釈したもの)50μl
を37℃、2分間インキュベートし、そこに20mM Ca2+
含むTBS 50 μl(終濃度5mM)を加えて37℃で凝固を開
始させた。凝固時間の測定は、AmelungCoagulometer KC
4Aを用いた。
【0015】生成した IXa因子の量は、標準曲線を用い
て算出した。標準曲線は、実際のサンプルと同濃度のCa
2+、Mg2+、EDTAを含むヒトIXaβ因子精製品で凝固アッ
セイを行い、IXa因子濃度の対数に対して凝固時間の対
数をプロットし作成した。この実験系では、1段階目の
反応でXIa因子をできるだけ低濃度にし、反応時間をか
なり長くとった。この様な条件に設定することによっ
て、2段階目の凝固アッセイを行っている間の二次的な
第IX因子活性化が無視でき、精密なIXa因子生成量の測
定が可能となった。非常に低濃度のIXa因子を定量する
ために、使用する血漿は第IX因子の含量が極めて少ない
ものが好ましい。今回は、先天的に第IX因子が欠損して
いるヒトの血漿およびモノクローナル抗体を用いて含有
する第IX因子を除去した血漿を用いた。速度論的パラメ
ーターの算出は、第IX因子の濃度を0.2〜1.2μMの範囲
で変化させて行った。反応時間は第IX因子活性化の直線
性が保持される範囲内に設定した。得られたデータはEa
die-Hofsteeプロットにより解析した。すべての操作の
緩衝液はChelex処理したものを使用した。
【0016】その結果図2に示される如く、Ca2+にMg2+
を共存させるとIXa因子生成量は増加した。一方、Mg2+
のみの場合は第IX因子は活性化されなかった。1mMのMg
2+が共存するとCa2+要求性が一桁低下した。活性化速度
がプラトーに達する過剰なCa 2+濃度の場合でさえ、Mg2+
によってさらにIXa因子生成量は増加した。ここで得ら
れた図2の曲線の形および要求されるCa2+濃度の範囲
は、構造へのMg2+の影響の検討より得られた図1と大変
似通っている。このことは、第IX因子の構造がMg 2+によ
ってさらに変化した結果に対応してXIa因子に認識され
やすくなったことを示す。Mg2+の影響の詳細を明らかに
するため、1mM Mg2+存在下、非存在下で第IX因子活性
化の速度論的パラメーターを決定した(表1)。今回得
たMg2+非存在下での結果は、以前に異なった方法で求め
られた文献値とほぼ一致する。活性化速度が最大に達す
る濃度(5mM)のCa2+が存在するときでさえKm値は0.31
μMであり、第IX因子の血漿中の濃度(約 0.1μM)より
高かった。Mg2+を共存させると、Vmax値は変化しなかっ
たが、Km値は0.6倍に減少した。生理的濃度(1mM)のC
a2+存在下ではMg2+の効果はさらに著しく、Km値は0.91
μMから0.24μMに低下した(図3、表1)。一方kcat値
はMg2+によりわずかに(〜20%)低下した。以上の結果
を踏まえて、Michaelis-Mentenの式より生理的条件(血
漿中の第IX因子濃度は0.1μM、遊離のCa2+濃度は1mMと
仮定)での活性化の初速度を算出したところ、Mg2+の共
存下ではCa2+単独の場合より 2.5倍速かった。
【0017】
【表1】 表中のデータは3回測定した結果の平均±SE値を示し
た。kcat値は第XIa因子の活性部位がすべて保持されて
いると仮定して算出した。Sinhaらのデータを参考とし
て併記した(Sinha, D. et al., Biochem.,26,3768-375,
1987)。彼らは第IX因子の3H標識された活性化ペプチ
ドの遊離量を測定し解析している。
【0018】実施例3 第IX因子活性化の経時変化への
Mg2+の影響 計算により求めた第IX因子活性化の初速度へのMg2+の影
響を考慮に入れて、血漿Mg2+の重要性を実証するために
生理的現象のシュミレーション実験を行った。10μg/ml
の第IX因子(血漿中濃度)を1mM Ca2+、1mM Mg2+(そ
れぞれ生理的遊離濃度の近似値)存在下で活性化し、経
時的に観察した。Mg2+存在下(すなわち生理的条件下)
では活性化は効率的に進んだが、Mg2+を除くと活性化速
度は大幅に減少した(図4)。この結果はmMのオーダー
で血漿中に存在するMg2+が生体内での第IX因子活性化に
大変重要であることを明確に示している。
【0019】実施例4 凝固時間へのMg2+の影響 実際にMg2+の血漿凝固への関与をより生理的な条件下で
検討した。リン脂質、生理的濃度のCa2+、Mg2+存在下、
TBSに対する透析で含有する金属イオンを除いたヒト血
漿に、Xa因子、IXa因子もしくはXIa因子を加えて凝固を
開始して凝固時間を測定し、トロンビン生成速度へのMg
2+の影響を比較した。血漿は、当研究室の人々の提供に
よる血液を用いた。血液をクエン酸採血し、室温で10分
間3000rpmで遠心分離し、乏血小板血漿を得た。金属イ
オンをおよびクエン酸を完全に除くため、血漿をTBS
(2リットル×2)に対して1時間透析した。その後、
直ちに−80℃で保存した。処理した血漿50μl、TBS/BSA
で各濃度に希釈した活性型凝固因子50μl、リン脂質50
μlを37℃、2分間インキュベートした。そこに10mM Ca
2+のみ、または4mM Mg2+が共存するTBS 50μl(終濃度
はそれぞれ 2.5mM、1mM)を加えて凝固を開始させ、凝
固時間を測定した。その結果図5に示される如く、Xa因
子で凝固を開始した場合はMg2+の影響はみられなかっ
た。しかし、IXa因子、XIa因子で開始すると、Mg2+の共
存により凝固時間が短縮した。この結果は、Mg2+がXIa
因子による第IX因子の活性化はもちろん、IXa因子によ
る第X因子活性化をも促進することを示す。一方、Xa因
子によるプロトロンビン活性化への関与はないと思われ
る。
【0020】
【図面の簡単な説明】
【図1】 第IX因子と抗第IX因子Ca2+抗体との結合に対
するMg2+の影響を示す図である。黒丸:Ca2+単独、四
角:Ca2++ 0.3mM Mg2+ 、白丸:Ca2++3mM Mg2 +
【図2】 XIa因子による第IX因子活性化へのMg2+の影
響を示す図である。黒丸:Ca2+単独、白丸:Ca2++1mM
Mg2+
【図3】 第IX因子活性化へのMg2+の影響を示す図であ
る。黒丸:1mM Ca2+単独、白丸:1mM Ca2++1mM Mg
2+
【図4】 生理的条件下での第IX因子活性化の経時変化
を示す図である。黒丸:1mM Ca2+単独、白丸:1mM Ca
2++1mM Mg2+
【図5】 凝固時間へのMg2+の影響を示す図である。黒
丸:2.5mM Ca2+単独、白丸:2.5mM Ca2++1mM Mg2+

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Mg2+を含有することを特徴とする血液凝
    固第IX因子の関与する血液凝固の活性測定試薬。
  2. 【請求項2】 血液凝固活性を測定するための反応溶液
    中に加えたときに少なくとも0.3mM以上の濃度となる量
    のMg2+を含有する請求項1記載の血液凝固第IX因子が関
    与する血液凝固の活性測定試薬。
  3. 【請求項3】 血液凝固活性を測定するための反応溶液
    中に加えたときに1ないし3mMの濃度となる量のMg2+
    含有する請求項1記載の血液凝固第IX因子が関与する血
    液凝固の活性測定試薬。
  4. 【請求項4】 血液凝固活性を測定する反応溶液中にMg
    2+を添加することを特徴とする、血液凝固第IX因子が関
    与する血液凝固の活性測定方法。
  5. 【請求項5】 Mg2+の濃度が少なくとも0.3mMとなるよ
    うにMg2+を添加する請求項4記載の血液凝固第IX因子が
    関与する血液凝固の活性測定方法。
  6. 【請求項6】 Mg2+の濃度が1ないし3mMとなるように
    Mg2+を添加する請求項4記載の血液凝固第IX因子が関与
    する血液凝固の活性測定方法。
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