JPH08327794A - レーザプラズマ光源 - Google Patents

レーザプラズマ光源

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JPH08327794A
JPH08327794A JP7135264A JP13526495A JPH08327794A JP H08327794 A JPH08327794 A JP H08327794A JP 7135264 A JP7135264 A JP 7135264A JP 13526495 A JP13526495 A JP 13526495A JP H08327794 A JPH08327794 A JP H08327794A
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JP
Japan
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laser
plasma
light source
target
light
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JP7135264A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Nagai
宏明 永井
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 入射レーザエネルギーを有効に利用でき、明
るく、小型なレーザプラズマ光源を提供する。 【構成】 レーザ入射光学系22を介してターゲット2
5上にレーザ光を集光してプラズマを生成し、該プラズ
マからX線を発生させるようにしたレーザプラズマ光源
において、ターゲット25上のレーザ光の集光位置26
から散乱したレーザ光および発生したプラズマ光を、集
光位置へ再び集光させる光学系27を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、X線顕微鏡
やX線露光装置などの光源として用いるに好適なレーザ
プラズマ光源に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、X線領域の光源としては、X線管
やシンクロトロン光源が用いられている。しかし、X線
管は特定X線のみしか使用することができず、また、シ
ンクロトロン光源は大規模な施設が必要となり、実験室
規模の光源としては適当でないという不具合がある。
【0003】このようなことから、近年、コンパクトに
構成された白色X線光源が開発されている。この白色X
線光源は、レーザプラズマ光源と呼ばれるもので、図8
にその原理的構成を示すように、パルスレーザ光1を集
光レンズ2および入射窓3を介して、0.1Pa以下に
保たれた真空容器4内に配置された金属を始めとするタ
ーゲット5上に、その集光点6において1012W/cm
2 以上のエネルギーとなるように集光し、これによりタ
ーゲット物質をプラズマ状態として、0.5nm以上の
波長の白色X線を発生させるようにしている。
【0004】ここで、ターゲットとしては、平面ターゲ
ットやテープ状ターゲット、あるいは、例えば、特開平
5−101797号公報に開示されているように、円柱
形ターゲットが用いられている。これらのターゲット
は、レーザ光の集光点でプラズマ化した物質が飛散して
痕が残るため、レーザ集光点に次々と新しい面がくるよ
うに、ターゲット移動機構によって移動されるようにな
っている。図8では、円柱状ターゲット5を螺旋状に移
動させることにより、レーザ集光点に次々と新しい面を
供給するようにしている。
【0005】このレーザプラズマ光源は、高輝度で白色
のX線光源であることから、これを用いた軟X線回折装
置や光電子分光器等も既に提案されている。
【0006】しかし、従来提案されているレーザプラズ
マ光源にあっては、以下のような問題がある。 1.入射レーザエネルギーが、ターゲットで効率よく吸
収されず、かなりの部分がターゲット表面で散乱するた
め、軟X線への変換効率が低く、暗い光源となってい
る。 2.プラズマ化した物質が飛散し、その飛散したターゲ
ット物質がX線光学系や検出器などの付着して、X線の
減衰、検出効率の低下を招く。特に、図9に示すよう
に、それぞれ多層膜を積層した凹面鏡11および凸面鏡
12を組み合せたシュヴァルツシルト型光学素子13
や、図10に示すように、回折を利用したフレネルゾー
ンプレート光学素子14では、光学素子の面とターゲッ
ト物質の飛散方向とがほぼ垂直となるため、ターゲット
物質の付着によるX線の透過率の低下が著しくなる。ま
た、図11に示すように、反射面に大きな角度でX線を
入射させる斜め入射全反射型の光学素子15(図11の
場合には、回転双曲面と回転楕円面とを連結してなるウ
ォルター鏡)では、ターゲット物質の付着によるX線の
透過率の低下は小さいが、飛散したターゲット物質が鏡
面で弾かれて後段の光学系に影響を及ぼすことになる。
【0007】このような問題を解決する方法として、従
来、以下に説明するような方法が提案されている。 (1)明るい光源を実現する方法として、 (11)強力な磁場でプラズマを封じ込めて輝度を高め
る。 (12)第55回応用物理学会学術講演会予稿集、第2
分冊、21a−ZN−1に開示されているように、入射
レーザをパルス列に分解して輝度を高める。 (2)ターゲット物質の飛散や付着を防止する方法とし
て、 (21)特開昭56−116622号公報に開示されて
いるように、高周波高電圧を用いてプラズマ物質を光学
系外に向かわせる。 (22)特開昭58−40757号公報や、第55回応
用物理学会学術講演会予稿集、第2分冊、21a−ZN
−2に開示されているように、ガスなどでターゲット物
質の飛散を阻害する。 (23)特開昭57−130350号公報に開示されて
いるように、Be,Si等の捕獲膜でターゲット物質の
飛散を阻害する。 (24)穴の開いた遮蔽板を回転させて、プラズマ光か
ら遅れて飛散するターゲット物質のみを遮蔽する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
(11)の方法にあっては、強力な磁場を発生させる機
構が必要となることから、必然的に光源が大型になると
いう問題があり、(12)の方法にあっては、入射レー
ザをパルス列に分解するためのスペースが必要となるこ
とから、装置が大型になるという問題がある。
【0009】また、従来のレーザプラズマ光源において
は、ターゲットにレーザ光を集光した際に、プラズマ生
成に関与せずに散乱するレーザ光がある。また、発生し
たプラズマ光のうち、X線光学系に入射する光は、全方
位に発散するプラズマ光のうちの僅か一部分だけで、残
りの大部分が無駄に費やされるが、このような無駄なエ
ネルギーに関しては、上記(11)および(12)にお
いては何ら考慮されていない。
【0010】上記(21)の方法にあっては、高周波電
源が必要となるために、装置が大型化するという問題が
あり、(22)の方法にあっては、ガスなどを真空容器
内に導入するための装置が必要になると共に、導入した
ガスなどを排気するための真空ポンプの排気量が増加
し、さらには、マイクロチャンネルプレートなどの高電
圧を要する検出器を用いる場合には、放電を防ぐため
に、検出器近傍を高真空に保つ差動排気機構が必要とな
るために、やはり装置が大型化するという問題がある。
【0011】また、上記(23)の方法にあっては、捕
獲膜に付着したターゲット物質が軟X線を吸収するた
め、時間とともに軟X線の透過率が低くなる。このた
め、捕獲膜を頻繁に交換する必要が生じ、保守が面倒に
なるという問題がある。
【0012】さらに、上記(24)の方法にあっては、
飛散するターゲット物質の速度が、数km/sから数十
km/sの速度を持つため、円板の回転数が極めて大き
くなるという問題がある。例えば、ターゲット物質の速
度が2km/s〜50km/s、遮蔽する光路の直径が
10mm、光源から遮蔽板までの距離が500mm、遮
蔽板の穴の径が10mm、穴の中心から円板の中心まで
の距離が50mmの場合には、最も速く飛んでくるター
ゲット粒子を遮蔽するには、毎秒3172回転以上の回
転数が必要となり、最も遅く飛んでくるターゲット粒子
まで遮蔽するには、毎秒3873回転以下の回転数が必
要となる。したがって、全てのターゲット粒子を遮蔽す
るには、毎秒3172回転以上で、毎秒3873回転以
下の回転数が要求されることになる。このため、真空モ
ータを用いて回転させるには、何等かの冷却手段が必要
になる。
【0013】また、上記(24)の方法にあっては、装
置の小型化が難しいという問題もある。例えば、装置を
小型化するために、遮蔽板の穴の中心から円板の中心ま
での距離を30mmとすると、最も速く飛んでくるター
ゲット粒子を遮蔽するには、毎秒5255回転以上の回
転数が必要となり、最も遅く飛んでくるターゲット粒子
までも遮蔽するには、毎秒3789回転以下の回転数が
必要となる。したがって、全てのターゲット粒子を遮蔽
するには、毎秒5255回転以上で、毎秒3789回転
以下の回転数が要求され、実現不可能な系となる。
【0014】この発明の第1の目的は、入射レーザエネ
ルギーを有効に利用でき、したがって明るくでき、しか
も小型にできるよう適切に構成したレーザプラズマ光源
を提供しようとするものである。
【0015】さらに、この発明の第2の目的は、簡単か
つ小型な機構で、飛散したターゲット物質を有効に遮蔽
でき、したがってレーザプラズマ光源を用いる場合のX
線光学系への不所望なターゲット物質の付着を有効に防
止し得るよう適切に構成したレーザプラズマ光源を提供
しようとするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため、第1の発明は、レーザ入射光学系を介してター
ゲット上にレーザ光を集光してプラズマを生成し、該プ
ラズマからX線を発生させるようにしたレーザプラズマ
光源において、前記ターゲット上のレーザ光の集光位置
から散乱したレーザ光および発生したプラズマ光を、前
記集光位置へ再び集光させる光学系を設けたことを特徴
とするものである。
【0017】さらに、上記第2の目的を達成するため、
第2の発明は、レーザ入射光学系を介してターゲット上
にレーザ光を集光してプラズマを生成し、該プラズマか
らX線を発生させるようにしたレーザプラズマ光源にお
いて、前記プラズマを集光させる斜入射反射型コンデン
サレンズと、この斜入射反射型コンデンサレンズによる
集光位置近傍に設置され、飛散したターゲット物質を遮
蔽する遮蔽部材およびその駆動機構を有する遮蔽手段と
を設けたことを特徴とするものである。
【0018】
【作用】第1の発明において、ターゲット上のレーザ光
の集光位置から散乱したレーザ光および発生したプラズ
マ光は、光学系により再び集光位置に集光される。この
ように、散乱したレーザ光のエネルギーが再びプラズマ
に注入されると、プラズマの温度が上がり、さらに明る
い光を発生することになる。また、生成されたプラズマ
光は、レーザ光よりも波長の短い光を含んでおり、レー
ザプラズマ光源はプラズマを励起する光の波長が短いほ
ど効率がよいので、この波長の短い光を含む散乱したプ
ラズマ光が再びプラズマに注入されると、より一層明る
いプラズマ光を生じることになる。したがって、光学系
を付加する簡単かつ小型な構成で、入射レーザエネルギ
ーを有効に利用した明るい光源を得ることが可能とな
る。
【0019】また、第2の発明においては、ターゲット
から発生したプラズマ光は、ターゲット物質の付着によ
る影響が少ない斜入射反射型コンデンサレンズで集光さ
れ、また、飛散したターゲット物質は、斜入射反射型コ
ンデンサレンズの集光位置近傍に配置された遮蔽部材お
よび駆動機構を有する遮蔽手段で遮蔽されることにな
る。したがって、ターゲット物質を遮蔽する光路の断面
積が小さくなるので、遮蔽部材を小さくすることができ
ると共に、それに伴って駆動機構の負荷を小さくするこ
とが可能となる。
【0020】さらに、斜入射反射型コンデンサレンズの
後に遮蔽手段を設けることで、ターゲットの集光点から
遮蔽手段までの光路長を大きくとれるので、プラズマ光
と飛散物質との到達時間の差が大きくなる。したがっ
て、遮蔽部材の移動速度を小さくすることが可能となる
ので、遮蔽部材の小型化およびそれによる駆動機構の負
荷の軽減化とあいまって、遮蔽手段を、冷却装置などの
付加機構を必要としない、簡単で小型のものとすること
が可能になると共に、装置全体を小型化することが可能
となる。
【0021】
【実施例】図1は、この発明の第1実施例を示すもので
ある。このレーザプラズマ光源は、図8に示した原理図
と同様の基本構成を有するもので、例えば、Nd−YA
Gパルスレーザの2倍高調波(波長532nm)21
を、集光レンズ22および入射窓23を経て、真空容器
24内に配置されたターゲット25に集光させ、これに
よりその集光点26上でプラズマを発生させるようにし
たものである。なお、図1では、ターゲット25として
銅製の平板を用い、レーザ照射毎に新しい面が集光点2
6上に位置するように、ターゲット25を2次元移動さ
せる。
【0022】この実施例では、レーザ光の集光点26側
で、ターゲット25の上方に、例えば、集光点26をほ
ぼ中心とする半径50mmの無酸素銅からなる球面鏡2
7を配置し、この球面鏡27に、レーザ入射用の孔28
およびX線出射用の孔29を形成して、レーザ光21を
孔28を経てターゲット25に導き、その集光点26で
発生したプラズマ光を、孔29を通してX線光学系30
に導くようにする。
【0023】図1において、レーザ光21がターゲット
25上の集光点26に集光するとプラズマ光が発生する
が、この際、プラズマ生成に寄与せずに散乱したレーザ
光および生成したプラズマ光は、集光点26を中心に広
がることになる。しかし、広がった光のうち、球面鏡2
7で金属反射する光は、再び集光点26に生成している
プラズマに注入され、さらに、発生および散乱した光
が、集光点26を中心に広がって、球面鏡27で反射さ
れて集光点26に戻ることになる。この過程は、ターゲ
ット物質が拡散して密度が下がり、プラズマの寿命が尽
きるまで繰り返すことになる。
【0024】この実施例によれば、球面鏡27を付加す
る簡単かつ小型な構成で、散乱したレーザ光のエネルギ
ーを球面鏡27で反射させて再びプラズマに注入するよ
うにしたので、プラズマの温度を上昇でき、さらに明る
い光を発生することができる。また、レーザ光よりも波
長の短い光を含む散乱したプラズマ光を、球面鏡27で
反射させて再びプラズマに注入するようにしたので、プ
ラズマを効率良く励起でき、より一層明るいプラズマ光
を生成することができる。
【0025】なお、図1では、ターゲット物質が球面鏡
27に付着しても反射率の変化を招かないようにするた
めに、球面鏡27をターゲット25と同じ材質の銅を用
いて構成したが、球面鏡27にターゲット物質が厚さ1
00nm以上付着すると、もはや反射率は変化しなくな
るので、ターゲット25および球面鏡27は、同一材質
に限らず、鉄、ニオブ、ニクロム等の金属、合金等の金
属反射を生じさせる物質から任意に選ぶことができる。
また、ターゲットの形状も、平面に限らず、円筒状、テ
ープ状、線状、液状としても、同様の効果を得ることが
可能である。
【0026】さらに、図1では、球面鏡27の中心と集
光点26とをほぼ一致させているが、プラズマの中心は
ターゲット25の表面から僅かに離れた所に位置してい
るので、球面鏡27の中心は、厳密には生成したプラズ
マの中心にあることが望ましい。しかし、生成するプラ
ズマの直径は100μm前後であり、球面鏡27の中心
と集光点26とをほぼ一致させれば、プラズマの生成領
域に有効に光が集光することになるので、球面鏡27の
中心とプラズマの中心とを厳密に一致させなくてもよ
い。
【0027】図2は、この発明の第2実施例を示すもの
である。この実施例は、第1実施例の球面鏡に代えて、
回転楕円面形状のミラー31を用い、これにより一度発
散したレーザ光およびプラズマ光を再び集光させるよう
にしたものである。ミラー31は、その回転楕円面の一
方の焦点が、ターゲット32に集光されるレーザ光33
の集光点34に位置するように配置する。
【0028】このようにして、レーザ光33を、集光レ
ンズ37およびミラー31に形成した孔38を経てター
ゲット32に集光させ、その集光点34で発生したプラ
ズマ光を、ミラー31に形成した孔35を通してX線光
学系36に導くと共に、X線光学系36の方向とは異な
る方向に発散したレーザ光およびプラズマ光を、ミラー
31で反射させ、回転楕円面の他方の焦点34′を経て
再びミラー31で反射されて集光点34に集光させる。
したがって、この実施例においても、第1実施例と同様
の効果を得ることができる。
【0029】なお、第1および第2実施例では、従来の
上記(11)の方法や(12)の方法とは異なる原理で
光源を明るくしているので、小型化を犠牲にすれば、上
記(11)の方法や(12)の方法を併用することによ
って、さらに高輝度な光源を実現することもできる。
【0030】図3は、この発明の第3実施例を示すもの
である。この実施例は、レーザプラズマを利用したX線
レーザに適用したもので、真空容器81内に、アルミニ
ウム製のテープ状のターゲット82を配置し、このター
ゲット82上に、シリンドリカル集光レンズ83,84
および入射窓85,86を経て、例えばNd−YAGパ
ルスレーザの2倍高調波(波長532nm)のレーザ光
87,88をそれぞれ線状に集光させてその集光線89
上でプラズマを発生させ、これにより集光線方向にX線
レーザ光を発生させる。なお、ターゲット82は、一度
のレーザ照射毎に新しい面が集光線89上に位置するよ
うに、ターゲット面内で移動させる。
【0031】また、真空容器81内には、ターゲット8
2を囲むように、集光線89を対称軸に持つ、例えば半
径100mmのアルミニウム製の円筒面鏡90を配置す
る。なお、この円筒面鏡90には、レーザ光87,88
の入射用の孔91,92を形成する。
【0032】かかる構成において、レーザ光87,88
を、シリンドリカル集光レンズ83,84、入射窓8
5,86および孔91,92を経てターゲット82上に
線上に集光させると、その集光線89上でプラズマが発
生する。この際、プラズマ生成に寄与せずに散乱したレ
ーザ光および生成したプラズマ光は、集光線89を中心
に広がるが、その広がった光のうち円筒面鏡90で金属
反射する光は、再び集光線89に生成しているプラズマ
に注入され、さらに、発生および散乱した光が、集光線
89を中心に広がって、円筒面鏡90で反射されて集光
線89に戻る。この過程が、ターゲット物質が拡散して
密度が下がり、プラズマの寿命が尽きるまで繰り返され
る。
【0033】このように、この実施例によれば、散乱し
たレーザ光のエネルギーが再びプラズマに注入されるの
で、プラズマの温度が上がり、生じるX線レーザ光の強
度を増すことができる。また、生じたプラズマ光は、入
射レーザ光87,88よりも波長の短い光を含んでお
り、レーザプラズマは、プラズマを励起する光の波長が
短いほど効率がよいので、この波長の短い光が再びプラ
ズマに注入されることにより、X線レーザの強度を一層
増すことができる。したがって、入射レーザエネルギー
を有効に利用した、強度の強いX線レーザを得ることが
できる。
【0034】図4は、この発明の第4実施例を示すもの
である。この実施例は、レーザプラズマ光源を用いる結
像型レーザ軟X線顕微鏡を示すもので、真空容器41内
に配置したレーザプラズマ光源42、無酸素銅からなる
回転楕円面形状の斜入射反射型コンデンサ43、遮蔽手
段44、試料45、シュヴァルツシルト型対物レンズ4
6およびマイクロチャンネルプレート47を有する。レ
ーザプラズマ光源42は、図1に示したものと同様の構
成のものを用い、このレーザプラズマ光源42におい
て、集光レンズ48および入射窓49を経て集光される
レーザ光50により、図1において説明したように軟X
線を発生させる。
【0035】レーザプラズマ光源42から発生した軟X
線は、斜入射反射型コンデンサ43および遮蔽手段44
を介して試料45に集光させ、該試料45を透過・回折
した軟X線を、シュヴァルツシルト型対物レンズ46を
経てマイクロチャンネルプレート47上に結像させる。
なお、この実施例において、レーザプラズマ光源42の
発光点から試料45までの光路長は0.5mとしてあ
る。また、レーザプラズマ光源42から発生して飛散す
るターゲット物質の飛行速度は、2km/s〜50km
/sである。
【0036】遮蔽手段44は、図5A,BおよびCに示
すように、固定板51および遮蔽部材を構成する回転板
52と、この回転板52の駆動機構を構成する真空用モ
ータ(図示せず)とを有する。固定板51および回転板
52には、それぞれ直径0.1mm程度の開口部53お
よび54を形成する。なお、この実施例では、回転板5
2の中心から開口部54の中心までの距離(半径)を3
0mmとしている。回転板52は、その中心に図示しな
い真空用モータを直結して、レーザプラズマ光源42へ
の入射レーザの発振と同期して回転させる。
【0037】この実施例において、遮光手段44に最も
速く到達するターゲット物質は、プラズマ発光後、1×
10-5秒となる。したがって、回転板52は、図5Aに
示すように、その開口部54が固定板51の開口部53
と重なってから、図5Bに示すように、固定板51の開
口部53を完全に覆うまでの時間を、上記の時間よりも
短くなるように回転させる。すなわち、回転板52を、
入射レーザの発振と同期して、毎秒53回転以上で回転
させる。このようにすれば、回転板52の開口部54
が、次に固定板51の開口部53と重なり始めるまでの
時間は、約1/53秒となるので、ほぼ26m/s以上
のターゲット物質をすべて遮蔽することができる。
【0038】以上のように、この実施例によれば、レー
ザプラズマ光源42として、図1に示したものと同様の
ものを用いているので、光源自体を明るく、かつ小型に
できる。また、回転板52を通常の真空モータで実現で
きる程度の低回転で回転させることにより、レーザプラ
ズマ光源42から飛散するターゲット物質を有効に遮蔽
することができるので、複雑な機構を要することなく、
後段のシュヴァルツシルト型対物レンズ46をターゲッ
ト物質から有効に保護することができ、全体をコンパク
トにできる。
【0039】図6は、この発明の第5実施例を示すもの
である。この実施例は、所望の波長の軟X線を選択でき
るようにした軟X線光学系を示すもので、レーザプラズ
マ光源61、コンデンサ62、遮蔽手段63および斜入
射型分光器64を有する。レーザプラズマ光源61は、
図1に示したものと同様の構成のものを用い、このレー
ザプラズマ光源61において、集光レンズ65を経て集
光されるレーザ光66により、図1において説明したよ
うに軟X線を発生させる。なお、軟X線が通る光路およ
び光学系は、空気による軟X線の吸収を避けるため、図
示しない真空容器内に配置する。
【0040】レーザプラズマ光源61から発生した軟X
線は、コンデンサ62により集光して斜入射型分光器6
4に入射させる。コンデンサ62は、この実施例では、
回転楕円面形状のアルミニウム基板に金をコーティング
した斜入射反射型ミラーをもって構成する。
【0041】斜入射型分光器64は、10μm幅の入射
スリット67、白金コーティングした格子間隔1200
本/mmの凹面回折格子68、および10μm幅の出射
スリット69を有し、これらをローランド円70上に位
置するように配置する。ここで、入射スリット67はコ
ンデンサ62による集光位置に固定的に配置し、凹面回
折格子68はその凹面の中心がローランド円70上に位
置するように固定的に配置し、また出射スリット69は
ローランド円70上で移動可能に配置する。
【0042】このようにして、入射スリット67を通過
した軟X線を、凹面回折格子68で分光してローランド
円70上で波長毎に集光させ、その所望の波長の軟X線
を、ローランド円70上で出射スリット69を移動させ
ることにより、選択して取り出すようにする。なお、こ
の実施例において、レーザプラズマ光源61の発光点か
ら入射スリット67までの光路長は1.0mとしてあ
る。また、レーザプラズマ光源61から発生して飛散す
るターゲット物質の飛行速度は、2km/s〜50km
/sである。
【0043】遮蔽手段63は、斜入射型分光器64の入
射側で、コンデンサ62による集光位置の近傍に配置す
る。この遮蔽手段63は、図7に示すように、圧電素子
(PZT)71に支持した板バネ72と、この板バネ7
2に取り付けた遮光板73とを有し、圧電素子71によ
り板バネ72を介して遮光板73を、その先端が斜入射
型分光器64の入射スリット67の中央を原点として入
射スリット67を横切るように、正弦波状に振動させる
よう構成する。なお、この実施例では、圧電素子71の
変位を、板バネ72により10倍に拡大している。圧電
素子71は、遮光板73が入射スリット67を覆い始め
る直前にレーザが発光するように、レーザの発光と同期
して駆動する。
【0044】この実施例において、遮蔽手段63に最も
速く到達するターゲット物質は、プラズマ発光後、2×
10-5秒となり、最も遅く到達するターゲット物質は、
プラズマ発光後、50×10-5秒となる。また、プラズ
マ光は、遮光板73が入射スリット67を覆い始める直
前に発生する。したがって、遮蔽板73は、プラズマ発
光後、2×10-5秒以内に入射スリット67を完全に遮
蔽し、50×10-5秒後に入射スリット67を再び開放
し始めるように、圧電素子71により板バネ72を介し
て正弦波状に振動させる。このため、この実施例では、
圧電素子71を、800Hzで、±10μmの振幅で振
動させ、その振幅を板バネ72により10倍に増幅し
て、遮蔽板73を、800Hzで、±100μmの振幅
で振動させる。このようにすれば、プラズマ光が発生し
てから、2×10-5秒以内に入射スリット67が遮蔽板
73により完全に遮蔽されるので、ターゲット物質が斜
入射分光器64に到達することはない。
【0045】以上のように、この実施例によれば、レー
ザプラズマ光源62として、図1に示したものと同様の
ものを用いているので、光源自体を明るく、かつ小型に
できる。また、遮蔽板73を振動させることにより、レ
ーザプラズマ光源61から飛散するターゲット物質を有
効に遮蔽することができるので、複雑な機構を要するこ
となく、後段の斜入射分光器64をターゲット物質から
有効に保護することができ、全体をコンパクトにでき
る。
【0046】付記 1.レーザ入射光学系を介してターゲット上にレーザ光
を集光してプラズマを生成し、該プラズマからX線を発
生させるようにしたレーザプラズマ光源において、前記
ターゲット上のレーザ光の集光位置から散乱したレーザ
光および発生したプラズマ光を、前記集光位置へ再び集
光させる光学系を設けたことを特徴とするレーザプラズ
マ光源。 2.前記集光位置の形状が、点状となるよう構成したこ
とを特徴とする付記1記載のレーザプラズマ光源。 3.前記集光位置の形状が、線状となるよう構成したこ
とを特徴とする付記1記載のレーザプラズマ光源。 4.前記光学系は、反射光学系から成ることを特徴とす
る付記1,2または3記載のレーザプラズマ光源。 5.前記反射光学系は、球面鏡を有することを特徴とす
る付記4記載のレーザプラズマ光源。 6.前記反射光学系は、回転楕円面鏡を有することを特
徴とする付記4記載のレーザプラズマ光源。 7.前記反射光学系は、円筒面鏡を有することを特徴と
する付記4記載のレーザプラズマ光源。 8.レーザ入射光学系を介してターゲット上にレーザ光
を線状に集光してプラズマを生成し、該プラズマからレ
ーザを発生させるようにしたX線レーザにおいて、前記
ターゲット上のレーザ光の集光位置から散乱したレーザ
光および発生したプラズマ光を、前記集光位置へ再び集
光させる円筒面鏡を設けたことを特徴とするX線レー
ザ。 9.レーザ入射光学系を介してターゲット上にレーザ光
を集光してプラズマを生成し、該プラズマからX線を発
生させるようにしたレーザプラズマ光源において、前記
プラズマを集光させる斜入射反射型のコンデンサレンズ
と、このコンデンサレンズによる集光位置近傍に設置さ
れ、飛散したターゲット物質を遮蔽する遮蔽部材および
その駆動機構を有する遮蔽手段とを設けたことを特徴と
するレーザプラズマ光源。 10.前記駆動機構は、前記遮蔽部材を回転駆動源によ
り回転させるよう構成したことを特徴とする付記9記載
のレーザプラズマ光源。 11.前記回転駆動源を、モータをもって構成したこと
を特徴とする付記10記載のレーザプラズマ光源。 12.前記駆動機構は、前記遮蔽部材を往復駆動源によ
り往復駆動させるよう構成したことを特徴とする付記9
記載のレーザプラズマ光源。 13.前記往復駆動源を、圧電素子をもって構成したこ
とを特徴とする付記12記載のレーザプラズマ光源。 14.前記コンデンサレンズを、回転楕円面鏡としたこ
とを特徴とする付記9記載のレーザプラズマ光源。 15.前記コンデンサレンズを、回転放物面鏡としたこ
とを特徴とする付記9記載のレーザプラズマ光源。 16.前記コンデンサレンズを、ウォルター鏡としたこ
とを特徴とする付記9記載のレーザプラズマ光源。
【0047】
【発明の効果】以上のように、第1の発明によれば、タ
ーゲット上のレーザ光の集光位置から散乱したレーザ光
および発生したプラズマ光を集光位置へ再び集光させる
光学系を設ける簡単かつ小型な構成で、入射レーザエネ
ルギーを有効に利用できるので、明るいレーザプラズマ
光源を得ることができる。
【0048】また、第2の発明によれば、簡単かつ小型
な機構で、飛散したターゲット物質を有効に遮蔽するこ
とができるので、レーザプラズマ光源を用いる場合のX
線光学系への不所望なターゲット物質の付着を有効に防
止でき、清浄なレーザプラズマ光源を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を示す図である。
【図2】同じく、第2実施例を示す図である。
【図3】この発明の第3実施例を示す図である。
【図4】同じく、第4実施例を示す図である。
【図5】図4に示す遮蔽手段の一例の構成を説明するた
めの図である。
【図6】この発明の第5実施例を示す図である。
【図7】図6に示す遮蔽手段の一例の構成を示す図であ
る。
【図8】レーザプラズマ光源の原理的構成を示す図であ
る。
【図9】シュヴァルツシルト型光学素子を示す図であ
る。
【図10】フレネルゾーンプレート光学素子を示す図で
ある。
【図11】斜め入射全反射型の光学素子を示す図であ
る。
【符号の説明】
21 レーザ光 22 集光レンズ 23 入射窓 24 真空容器 25 ターゲット 26 集光点 27 球面鏡 28,29 孔 30 X線光学系 31 回転楕円面形状のミラー 32 ターゲット 33 レーザ光 34 集光点 34′ 焦点 35,38 孔 36 X線光学系 37 集光レンズ 41 真空容器 42 レーザプラズマ光源 43 斜入射反射型コンデンサ 44 遮蔽手段 45 試料 46 シュヴァルツシルト型対物レンズ 47 マイクロチャンネルプレート 48 集光レンズ 49 入射窓 50 レーザ光 51 固定板 52 回転板 53,54 開口部 61 レーザプラズマ光源 62 コンデンサ 63 遮蔽手段 64 斜入射型分光器 65 集光レンズ 66 レーザ光 67 入射スリット 68 凹面回折格子 69 出射スリット 70 ローランド円 71 圧電素子(PZT) 72 板バネ 73 遮光板 81 真空容器 82 ターゲット 83,84 シリンドリカル集光レンズ 85,86 入射窓 87,88 レーザ光 89 集光線 90 円筒面鏡 91,92 孔

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ入射光学系を介してターゲット上
    にレーザ光を集光してプラズマを生成し、該プラズマか
    らX線を発生させるようにしたレーザプラズマ光源にお
    いて、 前記ターゲット上のレーザ光の集光位置から散乱したレ
    ーザ光および発生したプラズマ光を、前記集光位置へ再
    び集光させる光学系を設けたことを特徴とするレーザプ
    ラズマ光源。
  2. 【請求項2】 レーザ入射光学系を介してターゲット上
    にレーザ光を集光してプラズマを生成し、該プラズマか
    らX線を発生させるようにしたレーザプラズマ光源にお
    いて、 前記プラズマを集光させる斜入射反射型コンデンサレン
    ズと、この斜入射反射型コンデンサレンズによる集光位
    置近傍に設置され、飛散したターゲット物質を遮蔽する
    遮蔽部材およびその駆動機構を有する遮蔽手段とを設け
    たことを特徴とするレーザプラズマ光源。
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