JPH08330134A - 磁気抵抗効果積層膜およびその製造方法 - Google Patents

磁気抵抗効果積層膜およびその製造方法

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JPH08330134A
JPH08330134A JP7165967A JP16596795A JPH08330134A JP H08330134 A JPH08330134 A JP H08330134A JP 7165967 A JP7165967 A JP 7165967A JP 16596795 A JP16596795 A JP 16596795A JP H08330134 A JPH08330134 A JP H08330134A
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JP
Japan
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film
metal film
magnetic
ferromagnetic
ferromagnetic metal
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JP7165967A
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Jun Tsunoda
純 角田
Masakatsu Fukuda
方勝 福田
Daigo Ito
大悟 伊藤
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Mitsubishi Steel Mfg Co Ltd
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Mitsubishi Steel Mfg Co Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y25/00Nanomagnetism, e.g. magnetoimpedance, anisotropic magnetoresistance, giant magnetoresistance or tunneling magnetoresistance
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F10/00Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure
    • H01F10/32Spin-exchange-coupled multilayers, e.g. nanostructured superlattices
    • H01F10/324Exchange coupling of magnetic film pairs via a very thin non-magnetic spacer, e.g. by exchange with conduction electrons of the spacer
    • H01F10/3268Exchange coupling of magnetic film pairs via a very thin non-magnetic spacer, e.g. by exchange with conduction electrons of the spacer the exchange coupling being asymmetric, e.g. by use of additional pinning, by using antiferromagnetic or ferromagnetic coupling interface, i.e. so-called spin-valve [SV] structure, e.g. NiFe/Cu/NiFe/FeMn
    • H01F10/3281Exchange coupling of magnetic film pairs via a very thin non-magnetic spacer, e.g. by exchange with conduction electrons of the spacer the exchange coupling being asymmetric, e.g. by use of additional pinning, by using antiferromagnetic or ferromagnetic coupling interface, i.e. so-called spin-valve [SV] structure, e.g. NiFe/Cu/NiFe/FeMn only by use of asymmetry of the magnetic film pair itself, i.e. so-called pseudospin valve [PSV] structure, e.g. NiFe/Cu/Co

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 小さな印加磁界で大きな△R/Rを示し、零
磁界付近で高い磁界感度をもち、動作磁界範囲内での磁
気抵抗効果曲線のヒステリシスが小さい磁気抵抗効果素
子用積層膜を提供する。 【構成】 基板上に、非磁性金属膜および強磁性金属膜
よりなる薄膜を、 (非磁性金属膜/強磁性金属膜)/(非磁性金属膜/
強磁性金属膜)i/(非磁性金属膜) (非磁性金属膜/強磁性金属膜)/(非磁性金属膜/
強磁性金属膜)i/非磁性金属膜の2回以上の繰返し、
〔ただし、iは1あるいは(非磁性金属膜/強磁性金属
膜)の2以上の繰返し数〕の2種の順序で積層してなる
磁気抵抗効果積層膜であって、、のそれぞれに対し
て2つの(非磁性金属膜/強磁性金属膜)から構成され
る2層膜の界面磁気異方性のうち基板側の方が大きく、
2つの界面磁気異方性の差が0.1erg/cm2以上
であることを特徴とする磁気抵抗効果積層膜である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気センサ、磁気ヘッ
ド、磁気抵抗メモリ等に用いられる磁気抵抗効果素子に
関し、特に強磁性薄膜と非磁性薄膜の積層体を用いた磁
気抵抗効果積層膜に関する。
【0002】
【従来の技術】物質の電気抵抗が外部磁界の印加で変化
する現象を磁気抵抗効果(MR効果)という。この磁気
抵抗効果は磁気センサや磁気ヘッド、磁気抵抗メモリ等
の磁気抵抗効果素子に応用されている。一般にこれらの
用途に対しては、室温において小さな印加磁界でも大き
な磁気抵抗変化率(△R/R)を示し、高い磁界感度を
もち、動作磁界範囲内での磁気抵抗効果曲線において、
ヒステリシスが小さいことが要求される。
【0003】強磁性体の磁気抵抗効果としては、磁化方
向と電流方向との成す角度により電気抵抗が変化する異
方性磁気抵抗効果(AMR)があり、Fe−Ni合金、
Ni−Co合金が従来から用いられている。これらは小
さな磁界で抵抗が変化するが、△R/Rは2〜4%と小
さく、素子にしたときの出力も小さい。
【0004】一方、近年、薄膜技術を用いて、非強磁性
金属層を強磁性金属層で挾み込んだ構造が電流方向とは
無関係に、しかもAMRよりも大きな△R/Rを示すこ
とが発見された。この現象は巨大磁気抵抗効果(GM
R)と呼ばれ、非磁性層を介した2つの強磁性層の磁化
が反平行の場合と、磁界を印加して平行になった場合と
で、電気抵抗が異なることにより現われると説明されて
いる。
【0005】磁化の反平行状態を作り出すメカニズムと
して、強磁性層間の反強磁性交換結合を利用するもの
〔Phys.Rev.Lett.,Vol.66(19
91),p.2152〜2155〕、2種類の強磁性層
の異なる保磁力を利用するもの〔J.Phys.So
c.Jap.,Vol.59(1990),p.306
1〜3064〕、非磁性層を挾んだ2つの強磁性層の一
方に、交換バイアスをかけて磁化を固定するもの〔J.
Appl.Phys.,Vol.69(1991),
p.4774〜4779〕、2つの強磁性層間の静磁的
結合を利用するもの〔Science,Vol.261
(1993),p.1021〜1024〕等が報告され
ている。
【0006】強磁性層間の反強磁性交換結合を利用する
ものは、△R/Rは大きいが、磁化の結合が強いため、
磁気抵抗効果を利用するためには非常に大きな磁界が必
要である。
【0007】2種類の強磁性層の異なる保磁力を利用す
るものは、2種類の強磁性層間に膜厚の厚い非磁性層を
挾むことにより磁化の層間の結合を断ち切る構造になっ
ている。このため小さな磁界で抵抗変化が起こるが、多
層化しても△R/Rが反強磁性交換結合膜に比べて大き
くならない。
【0008】強磁性層の一方に反強磁性体のバイアスを
かけたものは、スピンパルプ膜と呼ばれ、その磁化曲線
が磁界方向にシフトしているのが特徴である。強磁性層
の組合せにより、磁界感度が高く、ヒステリシスの小さ
い特性が得られるが、層間の結合が切れる強磁性層間隔
が大きいため、△R/Rが小さく、しかも電気抵抗の高
い反強磁性体膜を用いているため、多層化しても△R/
Rがあまり大きくならない。
【0009】2つの強磁性層間の静磁的結合を利用する
ものは、磁界感度は非常に高いが、△R/Rが小さい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主要な目的
は、小さな印加磁界で大きな△R/Rを示し、零磁界付
近で高い磁界感度をもち、動作磁界範囲内での磁気抵抗
効果曲線のヒステリシスが小さい磁気抵抗効果素子用積
層膜を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、基板上に、非
磁性金属膜および強磁性金属膜よりなる薄膜を、 (非磁性金属膜/強磁性金属膜)/(非磁性金属膜/
強磁性金属膜)i/(非磁性金属膜) (非磁性金属膜/強磁性金属膜)/(非磁性金属膜/
強磁性金属膜)i/非磁性金属膜、〔ただしiは1ある
いは2以上の繰返し〕の2回以上の繰り返し、の2種の
順序で積層してなる磁気抵抗効果積層膜であって、、
のそれぞれに対して2つの(非磁性金属膜/強磁性金
属膜)から構成される2層膜の界面磁気異方性のうち基
板側の方が大きく、2つの界面磁気異方性の差が0.1
erg/cm2以上であることを特徴とする磁気抵抗効
果積層膜である。
【0012】さらに、前記の各薄膜層の成膜時に、膜面
内の一方向に磁界を印加することを特徴とする磁気抵抗
効果積層膜の製造方法である。
【0013】
【作用】非強磁性金属層を介して積層された数層の強磁
性金属層が2つの異なる大きさの磁気異方性をもってい
る積層膜を考えると、各強磁性金属層の磁化が、それぞ
れの磁気異方性の大きさに応じて異なる磁界で反転する
場合、この積層膜の磁化曲線は、2つの異なる大きさの
保磁力を持つ。磁化の反転磁界が2つにずれていること
から、磁界の大きさにより、強磁性金属層間の磁化の向
きに、平行あるいは反平行状態が出現し、電気抵抗の大
きさが変化する。薄膜の磁気異方性としては、その物質
固有の結晶磁気異方性、膜厚による形状磁気異方性のほ
かに、他の物質の上に積層することで変化する磁気異方
性があり、これらのことを利用して磁気異方性の大きさ
を変えることができる。
【0014】一般に、(非磁性金属膜/強磁性金属膜)
から構成される2層膜の磁気異方性を磁化曲線から求め
るには、外部磁界を、膜に垂直に印加した場合と膜面内
に印加した場合の磁化M⊥、M‖を求め、両者の差(M
⊥−M‖)を全磁界範囲(0〜Hsat)で積分して、全
強磁性層の体積Vで割ることにより求めることができ
る。つまり、有効磁気異方性定数をKeffとすると、
【0015】
【数1】
【0016】と表される。一方、強磁性層の膜厚をtF
とすると、Keff×tFは、tFに対して、近似的に直線
関係にあり、Ks、Kvを定数とすると、 Keff×tF=Ks+Kv×tF と表され、切片Ksを界面磁気異方性、傾きKvを体積磁
気異方性という。
【0017】界面磁気異方性は(非磁性金属膜/強磁性
金属膜)の界面での異方性を示し、非磁性金属膜と強磁
性金属膜の物質への依存の程度が大きく、実際に上記の
ように実験して求めなくても、文献等で調べることもで
きる。
【0018】本発明の磁気抵抗効果積層膜は、2つの強
磁性金属層をそれぞれ異なる非磁性金属層の上に積層し
た構造にしているため、2つの強磁性金属層の磁気異方
性は、前記の理由で異なっている。
【0019】また、本発明の場合、強磁性金属膜の膜厚
が比較的小さいため、(非磁性金属膜/強磁性金属膜)
から構成される2層膜の磁気異方性の大小は、界面磁気
異方性の比較により推定できる。そこで、本発明は、鋭
意検討の結果、(非磁性金属膜/強磁性金属膜)から構
成される2層膜の上に界面磁気異方性が0.1erg/
cm2以上小さい別の(非磁性金属膜/強磁性金属膜)
から構成される2層膜を積層することにより、2つの強
磁性金属層の磁気異方性に大きな違いが生じ、その結果
として、大きな△R/Rが得られることを見いだした。
さらに、本発明の磁気抵抗効果積層膜は、2つの強磁性
金属層間隔が小さくてもそれぞれの磁化が異なる磁界で
反転するため、小さな印加磁界で大きな抵抗変化が起こ
る。
【0020】また、各層を電気抵抗の小さい物質から選
択することができるので、多層化して△R/Rをさらに
大きくすることができる。
【0021】前記の2種類の強磁性層の異なる保磁力を
利用する磁気抵抗効果膜は、各強磁性層が1種類の非磁
性層上に積層されているため、2種類の強磁性層の磁気
異方性の違いは、強磁性層の結晶磁気異方性の違いのみ
から起きている。すなわち、2つの異なった磁気異方性
を持たせるためには強磁性層が2種類であることが必須
である。しかるに、本発明は強磁性層を他の物質の上に
積層することにより変化する磁気異方性を利用して異な
る磁気異方性を得ているものである。
【0022】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成を詳細に説明
する。図1は請求項1の発明の構造を模式的に示す断面
図である。図中、11は基板、1は非磁性金属膜、2は
強磁性金属膜、3は非磁性金属膜、4は強磁性金属膜、
aは3の上に4を積層した2層膜を指す繰り返しの単位
で、aの繰返し数をiとする。5は非磁性金属膜、21
は電流を流すためのCuリードである。また、図2は請
求項2の発明の構造を模式的に示す断面図で、11,
1,2,3,4,a,iの意味するところは前記図1に
おけると同じであり、bは1の上に2を積層し、その上
にaをi回積層し、さらに非磁性金属膜5’を積層した
積層膜を指す繰り返しの単位で、bの繰返し数をn(2
以上の整数)とする。
【0023】非磁性金属膜1としては、強磁性金属膜2
との固溶度が小さく、強磁性金属膜を積層したときによ
り大きな界面磁気異方性を持ちうる非磁性物質として、
Cr、Cr合金、V、V合金、Pd、Pd合金、Pt、
Pt合金等が例示される。この薄膜の膜厚は5〜200
Åの範囲とすることが好ましい。膜厚が200Åを越え
ると、電気抵抗はこの層によって決定され、その結果、
△R/Rが小さくなる。一方、5Åよりも薄いと膜の作
製が困難になる。
【0024】強磁性金属膜2および4の構成材料として
は、Co、Fe、Ni、Co−Fe、Co−Ni、Ni
−Fe、Ni−Fe−Co等が例示される。特に△R/
Rを大きくするためには、Co、Co−Feが、又、磁
界感度を大きくし、ヒステリシスを小さくするために
は、Ni−Fe、Co−Ni等が好適である。このよう
な強磁性金属膜2および4の厚さは、5〜200Åの範
囲であれば特に限定されるものではない。5Å未満でも
200Åよりも厚くても△R/Rが減少する。強磁性金
属膜2と4は異なっていてもよい。ただし、その場合は
強磁性金属膜4は2よりも軟質であることが必要であ
る。2が4より軟質であると△R/R、磁界感度が小さ
くなり、ヒステリシスが大きくなる。
【0025】非磁性金属膜3の構成材料としては、強磁
性金属膜2および4との固溶度が小さく、強磁性金属膜
4を積層したときの界面磁気異方性が、(非磁性金属膜
1/強磁性金属膜2)の界面磁気異方性より0.1er
g/cm2以上小さくなる非磁性物質として、Cu、A
g等が好ましい。非磁性金属膜3の膜厚は、5〜50Å
の範囲が適当で、5Å未満および50Åを越えると△R
/Rが小さくなる。
【0026】非磁性金属膜5の構成材料としては、強磁
性金属膜4との固溶度が小さいことが必要であるが、特
に限定されない。非磁性金属膜5の膜厚は、5〜200
Åの範囲が好ましい。膜厚が200Åを越えると、電気
抵抗はこの層によって決定され、その結果、△R/Rが
小さくなる。一方、5Åよりも薄いと膜の作製が困難に
なる。
【0027】非磁性金属膜5’の構成材料としては、強
磁性金属膜4との固溶度が小さく、非磁性金属膜1とは
異なるものがよい。非磁性金属膜5’の膜厚は、5〜2
00Åの範囲が好ましい。膜厚が200Åを越えると、
電気抵抗はこの層によって決定され、その結果、△R/
Rが小さくなる。一方、5Åよりも薄いと膜の作製が困
難になる。
【0028】本発明の請求項1および請求項2の発明に
おける繰返し数iには、特に制限はない。繰返し数を増
加すると、△R/Rは増大するが、強磁性層間の結合の
影響が強くなる。また、繰返し数が大きくなりすぎる
と、積層膜全体の電気抵抗が小さくなり、実用上問題が
生じる。
【0029】本発明の請求項2の発明における繰返し数
は2以上の整数で上下には特に制限はなく、目的に応じ
て適宜選択すればよい。繰返し数を増加するに従い、△
R/Rは増加するが、繰返し数が大きくなりすぎると、
積層膜全体の電気抵抗が小さくなり、実用上問題が生じ
る。
【0030】本発明の実施例の磁気抵抗効果曲線を図3
に示す。また、その磁気抵抗効果積層膜の磁化曲線を図
4に示す。磁気抵抗効果曲線は、磁界を負から0、さら
に正へと変化させたとき、低い磁界で急激に△R/Rが
上昇する。ここでの最大の傾きを磁界感度(%/Oe)
と定義する。△R/Rは最大になった後、穏やかに減少
し、ある磁界から急激に下降する。磁化曲線は図4に示
したように2つの保磁力HC1、HC2を持つ。
【0031】磁界を△R/Rが最大になる直前まで印加
して戻したときの磁気抵抗効果曲線を図5に示す。この
ときの磁気抵抗効果曲線の最大の開き幅wをヒステリシ
ス幅と定義する。本発明の磁気抵抗効果積層膜を磁気ヘ
ッドや磁気センサーとして用いた場合、ヒステリシス幅
が小さい方が出力電圧の変動を小さく抑えることができ
る。
【0032】本発明における基板材料としては、ガラ
ス、Si、サファイヤ、MgO、GaAs、GaIn
P、GaAlAs等を用いることができる。また、積層
膜に平坦な界面を持たせるために基板に下地層をつけて
もよい。さらに積層膜の最表面に酸化を防止するための
保護膜を形成してもよい。
【0033】本発明の磁気抵抗効果積層膜の成膜におい
て、膜面内の一方向に500Oe以下の磁界を印加する
ことにより、△R/R、磁界感度が向上し、動作磁界範
囲内での磁気抵抗効果曲線におけるヒステリシスが小さ
くなる。500Oeを超える磁界を印加すると△R/R
が小さくなる。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
【0035】実施例1 ガラス基板を真空チェンバー内においてチェンバー内を
1×10~7Torrまで排気し、その後、Arガスを5
×10~3Torrまで導入した。Pt、Co、Cuをタ
ーゲットとしてマグネトロンスパッタリングにより、非
磁性金属膜1としてPt膜30Å、強磁性金属膜2とし
てCo膜90Å、非磁性金属膜3としてCu膜11Å、
強磁性金属膜4としてCo膜90Å、非磁性金属膜5と
してCu膜11Åを順次積層した5層膜を作製した。さ
らにこの5層膜上にCuリードを形成した。この5層膜
から3mm×10mmの形状の試料を作製し、外部磁界
を膜面内で電流と垂直方向になるように±500Oeま
で印加したときの電気抵抗を、室温で4端子法により測
定した。磁気抵抗効果曲線における△R/Rは、最小電
気抵抗をRminとして、 △R/R(%)=100×(R−Rmin)/Rmin により求めた。又、振動型磁力計により磁気特性を測定
した。界面磁気異方性は、(非磁性金属膜/強磁性金属
膜)から構成される2層膜における強磁性金属膜厚を変
えた実験により求めた。磁気抵抗効果曲線を図3に、磁
化曲線を図4に示す。
【0036】界面磁気異方性は、Pt/Coが1.3e
rg/cm2、Cu/Coが0.18erg/cm2であ
り、△R/Rは21.5%、非磁性金属膜3(Cu)の
膜厚が11Åと薄いにもかかわらず、磁界感度は0.5
5%/Oeという特性が得られた。
【0037】比較例1 実施例1と同様にして、非磁性金属膜1をCu膜30
Å、強磁性金属膜2および4をCo膜90Å、非磁性金
属膜3および5をPt膜11Åとした5層膜を作製し、
この5層膜上にCuリードを形成し、実施例1と同様に
して磁気抵抗効果を測定した。界面磁気異方性は実施例
1と同じだが、△R/Rは3.5%、磁界感度は0.0
6%/Oeであった。
【0038】実施例2 実施例1と同様にして非磁性金属膜1としてPt膜30
Å、強磁性金属膜2および4として5wt%Fe−95
wt%Co合金膜90Å、非磁性金属膜3および5をC
u膜12Åとした5層膜を作製し、この5層膜上にCu
リードを形成し、実施例1と同様にして磁気抵抗効果を
測定した。△R/Rは23.2%、磁界感度は0.50
%/Oeという特性が得られた。界面磁気異方性は、P
t/Fe−Coが1.4erg/cm2、Cu/Fe−
Coが0.21erg/cm2である。
【0039】比較例2 実施例1と同様にして、非磁性金属膜1をCu膜30
Å、強磁性金属膜2および4をCo膜90Å、非磁性金
属膜3および5をAg膜11Åとした5層膜を作製し、
この5層膜上にCuリードを形成し、実施例1と同様に
して磁気抵抗効果を測定した。△R/Rは5.2%、磁
界感度は0.02%/Oeであった。界面磁気異方性
は、Cu/Coが0.18erg/cm2、Ag/Co
が0.13erg/cm2である。
【0040】実施例3 実施例1と同様にして、非磁性金属膜1としてV膜50
Å、強磁性金属膜2および4をCo膜70Å、非磁性金
属膜3および5をCu膜11Åとした5層膜を作製し、
この5層膜上にCuリードを形成し、実施例1と同様に
して磁気抵抗効果を測定した。△R/Rは19.1%、
磁界感度は0.57%/Oeという特性が得られた。界
面磁気異方性は、V/Coが1.1erg/cm2、C
u/Coが0.18erg/cm2である。
【0041】実施例4 実施例1と同様にして非磁性金属膜1としてCr膜30
Å、強磁性金属膜2および4をCo膜95Å、非磁性金
属膜3および5をCu膜11Åとした5層膜を作製し、
この5層膜上にCuリードを形成し、実施例1と同様に
して磁気抵抗効果を測定した。△R/Rは11.7%、
磁界感度は0.59%/Oeという特性が得られた。界
面磁気異方性は、Cr/Coが0.71erg/c
2、Cu/Coが0.18erg/cm2である。
【0042】実施例5 実施例1と同様にして非磁性金属膜1を13wt%Mn
−87wt%Cr合金膜50Å、強磁性金属膜2および
4をCo膜60Å、非磁性金属膜3および5をCu膜1
3Åとして、非磁性金属膜1、強磁性金属膜2、非磁性
金属膜3と強磁性金属膜4を交互に15回ずつ積層した
多層膜、非磁性金属膜5を順次積層した構造をもつ積層
膜(i=15、n=1)を作製し、この上にCuリード
を形成し、実施例1と同様にして磁気抵抗効果を測定し
た。△R/Rは26.7%、磁界感度は0.11%/O
eという特性が得られた。界面磁気異方性は、13wt
%Mn−87wt%Cr/Coが0.70erg/cm
2、Cu/Coが0.18erg/cm2である。
【0043】実施例6 ガラス基板上にPd膜40Å、Co膜77Å、Cu膜1
1Å、Co膜77Å、Cu膜11Å、Co膜77Å、P
d膜40Åを順次積層し(i=2、n=1)、この上に
Cuリードを形成し、実施例1と同様にして磁気抵抗効
果を測定した。△R/Rは21.7%、磁界感度は0.
44%/Oeという特性が得られた。界面磁気異方性
は、Pd/Coが1.2erg/cm2、Cu/Coが
0.18erg/cm2である。
【0044】実施例7 ガラス基板上に実施例1の5層膜Pt30Å/Co90
Å/Cu11Å/Co90Å/Cu11Åを3回繰返し
て積層した構造をもつ積層膜(i=1、n=3)を作製
し、この上にCuリードを形成し、実施例1と同様にし
て磁気抵抗効果を測定した。△R/Rは30.3%、磁
界感度は0.40%/Oeという特性が得られた。
【0045】実施例8 実施例1と同様にして非磁性金属膜1をPt30Å、強
磁性金属膜2をCo膜90Å、非磁性金属膜3および5
をCu膜12Å、強磁性金属膜4を21wt%Fe−7
9wt%Ni合金膜90Åとした5層膜を作製し、この
5層膜上にCuリードを形成し、実施例1と同様にして
外部磁界を±50Oeまで印加したときの磁気抵抗効果
を測定した。△R/Rは18.3%、磁界感度は0.8
9%/Oeという特性が得られた。また、ヒステリシス
幅は10Oeであった。界面磁気異方性は、Pt/Co
が1.3erg/cm2、Cu/Fe−Niは−0.2
3erg/cm2である。
【0046】実施例9 ガラス基板上に非磁性金属膜1としてPt膜30Å、強
磁性金属膜2および4としてCo膜77Å、非磁性金属
膜3および5としてCu膜11Åを、240Oeの磁界
を膜面内に印加しながら積層して5層膜を作製した。さ
らに、この5層膜上にCuリードを形成し、実施例1と
同様にして磁気抵抗効果を測定した。△R/Rは24.
5%、磁界感度は0.63%/Oeという特性が得られ
た。
【0047】実施例10 ガラス基板上に非磁性金属膜1としてPt膜30Å、強
磁性金属膜2としてCo膜70Å、非磁性金属膜3とし
てCu膜11Å、強磁性金属膜4として21wt%Ni
−79wt%Fe合金属膜70Å、非磁性金属膜5とし
てCu膜11Åを、240Oeの磁界を膜面内に印加し
ながら積層して5層膜を作製した。さらにこの5層膜上
にCuリードを形成し、実施例1と同様にして外部磁界
を±50Oeまで印加したときの磁気抵抗効果を測定し
た。△R/Rは19.7%、磁界感度は1.1%/Oe
という特性が得られた。また、ヒステリシス幅は5Oe
であった。
【0048】
【発明の効果】本発明は小さな磁界で大きな磁気抵抗変
化率を示し、零磁界付近で高い磁界感度をもち、動作磁
界範囲内での磁気抵抗効果曲線のヒステリシス幅が小さ
い磁気抵抗効果素子用積層膜を提供する。これにより従
来の磁気センサーや磁気ヘッドを高感度化できるだけで
なく、磁気抵抗効果メモリーの処理速度の高速化も期待
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1の発明の磁気抵抗効果積層膜
の構造を模式的に示す断面図である。
【図2】本発明の請求項2の発明の磁気抵抗効果積層膜
の構造を模式的に示す断面図である。
【図3】実施例1における磁気抵抗効果積層膜の磁気抵
抗効果曲線である。
【図4】実施例1における磁気抵抗効果積層膜の磁化曲
線である。
【図5】磁気抵抗効果曲線において、ヒステリシス幅を
説明する図である。
【符号の説明】
1 非磁性金属膜 2 強磁性金属膜 3 非磁性金属膜 4 強磁性金属膜 5 非磁性金属膜 5’ 非磁性金属膜 11 基板 21 電流を流すためのCuリードである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年7月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】強磁性層の一方に反強磁性体のバイアスを
かけたものは、スピンバルブ膜と呼ばれ、その磁化曲線
が磁界方向にシフトしているのが特徴である。強磁性層
の組合せにより、磁界感度が高く、ヒステリシスの小さ
い特性が得られるが、層間の結合が切れる強磁性層間隔
が大きいため、△R/Rが小さく、しかも電気抵抗の高
い反強磁性体膜を用いているため、多層化しても△R/
Rがあまり大きくならない。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に非磁性金属膜および強磁性金属
    膜よりなる薄膜を(非磁性金属膜/強磁性金属膜)/
    (非磁性金属膜/強磁性金属膜)i〔ただしiは1ある
    いは(非磁性金属膜/強磁性金属膜)の2以上の繰返し
    数を示す〕の順序で積層してなることを特徴とする磁気
    抵抗効果積層膜であって、前記2つの(非磁性金属膜/
    強磁性金属膜)から構成される2層膜の界面磁気異方性
    のうち基板側の方が大きく、2つの界面磁気異方性の差
    が0.1erg/cm2以上であることを特徴とする磁
    気抵抗効果積層膜。
  2. 【請求項2】 基板上に、非磁性金属膜および強磁性金
    属膜よりなる薄膜を(非磁性金属膜/強磁性金属膜)/
    (非磁性金属膜/強磁性金属膜)i/非磁性金属膜〔た
    だしiは1あるいは(非磁性金属膜/強磁性金属膜)の
    2以上の繰返し数を示す〕の順序で2回以上繰り返し積
    層してなることを特徴とする磁気抵抗効果積層膜であっ
    て、前記2つの(非磁性金属膜/強磁性金属膜)から構
    成される2層間の界面磁気異方性のうち基板側の方が大
    きく、2つの界面磁気異方性の差が0.1erg/cm
    2以上であることを特徴とする磁気抵抗効果積層膜。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2の磁気抵抗効果積
    層膜の成膜において、膜面内の一方向に磁界を印加する
    ことを特徴とする磁気抵抗効果積層膜の製造方法。
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