JPH0833185A - 保護制御装置 - Google Patents

保護制御装置

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JPH0833185A
JPH0833185A JP6179592A JP17959294A JPH0833185A JP H0833185 A JPH0833185 A JP H0833185A JP 6179592 A JP6179592 A JP 6179592A JP 17959294 A JP17959294 A JP 17959294A JP H0833185 A JPH0833185 A JP H0833185A
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隆文 前田
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充 山浦
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和生 上野
Takayuki Yokoyama
孝幸 横山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 保護制御装置において、断続的に発生する監
視不良についても不具合検出を可能とする。 【構成】 電力系統の保護又は制御をするに際して使用
する監視手段を備えた保護制御装置において、保護制御
装置内外の監視対象の少なくとも1つの不良を検出する
監視不良検出手段と、前記監視不良検出手段にて検出さ
れた監視不良の発生頻度を所定期間観測し不良検出に応
じ所定の関数で演算される値が所定値を越えるか否かに
より不具合発生の有無を判定する不具合発生判定手段
と、前記判定手段による観測結果を確認するデータ参照
手段とから構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電力系統の保護制御装
置に係るものであり、特に断続的に発生する不良検出手
段を備えた保護制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、保護制御装置、特に電力系統を対
象とした保護制御装置に対しては、高い信頼性が要求さ
れている。例えば、保護継電装置が万一不具合動作をし
た場合には、その影響は極めて大きく、最悪の場合は系
統崩壊にもつながることが考えられる。又、保護継電装
置に限らず他の保護制御装置、例えば系統安定化装置,
事故点標定装置及び系統電気量観測装置等の装置も、電
力系統の運用面より見た責務は重大であり、高い信頼性
が要求されることに変わりはない。
【0003】これら保護制御装置の信頼度向上対策とし
ては、使用部品の品質向上,多重化構成,他系列化構成
及び自動監視の適用などが挙げられ、特に、自動監視の
適用は、電力系統用保護制御装置一般に広く行なわれて
いる。一方、近年マイクロプロセッサを適用した保護制
御装置の実用化が急速に進められているが、これらの技
術の変化に応じて装置も複雑になり、これらの傾向につ
れて自動監視機能もより高度な形態になってきている。
【0004】以下にディジタル形保護継電装置(以下、
ディジタルリレーと称す)で実施されている代表的監視
の概要を説明する。図5は一般的なディジタルリレーの
構成図である。図5において、送電線1の電流・電圧量
を、電流変成器(CT)2,電圧変成器(PT)3を介
して入力変換器4に取り込み、ここで所定のレベルに変
換する。
【0005】入力変換器4の出力は、アナログフィルタ
5を介して安定な信号とする。次にサンプリングホール
ド回路(S/H)6に取り込まれた電流・電圧量は、直
流量に変換されてマルチプレクサ(MPX)7に入力さ
れ、順次アナログ量をディジタル量に変換するためのA
/D変換器8に取り込まれる。そして、A/D変換器8
で変換された電流・電圧量のディジタルデータは、マイ
クロコンピュータ9内のデータメモリ(RAM)9-1 に
順次格納される。
【0006】一方、プログラムメモリ(ROM)9-2 に
は、プログラム命令が格納されており、この命令に従っ
て、データメモリ(RAM)9-1 のデータを用いて、中
央演算処理ユニット(CPU)9-3 にて演算がなされ、
所定の判定結果等を入出力インターフェイス(I/O)
9-4 を介して外部へ出力する。上記構成を有するディジ
タルリレーは、入力変換器4を通して得られる電流・電
圧データを用いて、複数の保護特性を実現している。
【0007】上記ディジタルリレーを構成している各ハ
ードウェア部の監視は前述の如く、CPU9-3 の処理機
能を活用して実現している。監視内容の項目としては、
例えば電気協同研究第41巻第4号「デジタルリレー」
71頁によれば、PCT回路2,3を監視する各相平衡
度監視、入力変換器4、アナログフィルタ5、S/H
6、マルチプレクサ7等を監視する零相成分監視、A/
D変換器8の精度を監視するA/D精度監視、入出力イ
ンターフェイス(I/O)9-4 を監視するDI,DO監
視、RAM9-1 を監視するリード・ライトチェック、R
OM9-2 を監視するインバリッドチェック(未定義命令
検出)等がある。
【0008】これの監視により、不具合が発生したと判
断するタイミングとしては、前記資料71頁にあるよう
に、瞬時の場合と、連続して所定回数以上あるいは所定
時間以上監視不良が発生した際に不具合と判定する場合
とがある。監視対象の性質を考慮して、大部分の監視に
ついては、後者の所定回数連続検出方法あるいは所定時
間連続検出方法が用いられている。一般に、一定の周期
で同一の監視が実施されることから、所定回数連続検出
方法は所定時間連続検出方法と等価と言える。
【0009】図6に所定時間連続検出方法による監視処
理のフロー図を示す。本プログラムはROM9-2 に格納
され、CPU9-3 で実行される。ステップS1-1 で開始
が指令されると、ステップS1-2 で監視不良検出を行な
う。例えば、前述のA/D精度監視であれば、サンプリ
ングホールド回路S/H6に常時印加される既知直流電
圧の値が所定範囲に入っているか否かを判定し、範囲外
であれば、A/D精度監視不良検出とするものである。
【0010】ステップS1-3 ではステップS1-2 の結果
により、不良が検出されなければステップS1-4 へ進
み、不良が検出されればステップS1-6 に進む制御を行
なう。ステップS1-4 では装置内に不具合が発生してい
ないことをI/O9-4 を通して外部へ出力し、ステップ
S1-5 で検出タイマーTをリセットした後ステップS1-
1 へ戻る。以下、上記と同様の繰り返し処理が行なわれ
る。この繰り返し処理は、一般に、一定周期(サンプリ
ング周期の倍数)ΔTで実行される。
【0011】一方、不良検出しステップS1-6 へ進んだ
場合、検出タイマーTにΔTを加算しタイマー値を更新
する。この値が、所定値Tk 以上となったか否かをステ
ップS1-7 で判別し、Tk 未満であればステップS1-4
へ進み不具合無しの処置をする。以下は、前述通りに実
行される。逆に、検出タイマーがTk 以上となった場合
は、装置内に不具合が発生したと判定し、I/O9-4 を
通して警報,表示,不具合時の制御信号等を出力する。
これにより、自動的あるいは人間系により、装置の運用
停止等の処置がとられる。その後ステップS1-2 へ戻
り、以下、前述と同様な繰り返し処理が行なわれる。
【0012】以上の処理を論理記号で表現すると図7と
なる。即ち、時限Tk のオンディレータイマーが前述の
監視不良検出タイマーに相当する。なお、図6はソフト
ウェア処理で検出タイマーを実現する方法を示したが、
図7のオンディレータイマーは、ハードウェアにても実
現できることは周知である(実現方法は省略する。)。
図8(a) は上記監視不良検出タイマーの機能を表現する
タイムチャートである。監視不良が連続Tk 時間継続し
た場合、不具合発生信号が出力され、監視不良復帰と同
時に不具合発生信号も復帰することを示している。
【0013】以上が従来実施されている監視不良検出処
理であるが、従来処理では連続的に発生しない監視不
良、即ち、断続的に発生する監視不良は、不具合発生と
して検出できない場合がある。この様子を図8(b) に示
す。即ち、Tk 時間以上監視不良が継続しない不良が断
続的に発生しても、不具合発生として検出できないこと
になる。
【0014】従来、上記の所定時間連続検出方式が採用
されているが、これはノイズ等の単発的な原因で監視不
良が発生し、これにより瞬時に装置に不具合があると判
定し、装置の運用停止等の処置をとることは、装置の稼
働率を低下させることにもつながり、好ましくないとい
う理由による。即ち、所定時間連続の確認を行なうこと
により、ノイズ等による単発的不良(以後再発しないと
期待される不良)と、本来の監視対象の不良(以後も再
発が予想される不良)とを区別することを期待している
と言える。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】一方、監視不良の発生
様相を考えると、必ずしも所定時間以上連続して不良が
継続されず、図8(b) の如く、断続的に不良が発生する
場合もあると言える。即ち、不良発生様相は主に、監視
対象部位を構成するハードウェアの劣化及び周囲環境に
依存すると考えられるが、これら発生原因が複雑に影響
した場合、発生様相、即ち、発生頻度,発生間隔,発生
継続時間等は、多様であると言える。
【0016】従って、従来のような所定時間連続検出方
式では、装置機能上問題がある様相の監視不良が発生し
ていても、不具合と判定できない場合があるという問題
がある。特に不良発生頻度が高い状態で継続していて
も、所定時間以内で不良復帰していれば、累積時間とし
ては長時間不良状態となっているにも拘らず装置が運用
されることになり、長時間装置に正常な動作が期待でき
ないと言える。
【0017】これに対する対策として、所定時間Tk を
短くする手法が考えられるが、これは前述したように、
ノイズ等の単発的不良により結果として稼働率を下げる
ことになり、得策ではない。以上では保護制御装置内の
構成要素の不良を対象として説明したが、装置外の不良
検出についても同様な事情がある。装置外の不良検出例
としては、ディジタルリレーでは前述のPCT回路を監
視する各相平衡度監視が挙げられる。
【0018】これはPT,CT回路の断線等の不良を検
出する監視であり、保護機能が正常に働くためには必須
である。従って、装置内の構成要素の不良と装置外の特
定部位の不良の検出は同等の重要性があり、従来手法で
は両者とも同様な問題があると言える。本発明は上記事
情に鑑みてなされたものであり、断続的に発生する監視
不良を検出し、不具合発生出力を得ることの可能な保護
制御装置を提供することを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
保護制御装置は、電力系統の保護又は制御をするに際し
て使用する監視手段を備えた保護制御装置において、保
護制御装置内外の監視対象の少なくとも1つの不良を検
出する監視不良検出手段と、前記監視不良検出手段にて
検出された監視不良の発生頻度を所定期間観測し不良検
出に応じ所定の関数で演算される値が所定値を越えるか
否かにより不具合発生の有無を判定する不具合発生判定
手段と、前記判定手段による観測結果を確認するデータ
参照手段とから構成した。
【0020】本発明の請求項2に係る保護制御装置は、
請求項1において、不具合発生を判定するに際しては、
所定期間内の監視不良発生累積値Aとしたとき、下記式
にて算出したAの値が所定値を越えたとき不良発生と判
定する。
【数1】 A≧Tk ならば不具合発生有り。A<Tk ならば不具合
発生無し。 但し、D:所定定数。 A:所定期間における監視不良発生頻度の累積値。 Tk :所定判定値。 f(tk ):tk をパラメータとする関数。 tk :不良連続復帰の時間幅。
【0021】本発明の請求項3に係る保護制御装置は、
請求項2において、関数f(tk )は、f(tk )≧0
で、tk に対し単調減少するよう構成した。
【0022】本発明の請求項4に係る保護制御装置は、
請求項2において、関数f(tk )は、tk ≦T(Tは
任意の減衰時定数)の範囲で、tk に対し単調減少し、
tk>Tで、f(tk )=0となる関数であるよう構成
した。
【0023】
【作用】本発明の請求項1に係る保護制御装置は、ま
ず、監視対象の不良検出を所定の方法より実施する。そ
の結果得られた監視不良の発生頻度を所定期間観測し、
観測結果を記憶すると共に、不具合の有無を判定し、不
具合判定出力を得て装置内外に警報,表示,装置運用停
止等の処置が実施される。又、記憶された観測結果につ
いては、巡視時,定期点検等に参照し、装置の保守・運
用上のデータとして使用する。
【0024】本発明の請求項2に係る保護制御装置は、
不具合発生の検出に際して所定期間内の監視不良累積値
の基準として監視不良の発生頻度の基準を設けたため、
客観的基準により決定が可能となった。
【0025】本発明の請求項3,4に係る保護制御装置
は、単調減少の仕方及び単調減少を所定時間後どのよう
にするかを具体的に決定した。
【0026】
【実施例】図1は本発明の請求項1に係る保護制御装置
の一実施例の機能ブロック図である。図1において、10
は保護制御装置であり、保護制御装置内の監視対象1、
保護制御装置外の監視対象2の少なくとも1つ以上の不
良を検出する監視不良検出手段11と、手段11によって検
出された監視不良の発生頻度を所定期間観測し、観測結
果を記憶すると共に、観測結果により監視対象の不具合
発生の有無を判定する不具合発生判定手段12と、手段12
により記憶された観測結果を確認するデータ参照手段13
とで構成される。なお、具体的なハードウェア構成は、
前述の図5で示した標準的なディジタルリレーと同等で
あり、説明は省略する。そして、機能実現は、図5でR
OM9-2 に格納されたプログラムをCPU9-3 にて実行
することにより達成される。本発明の特徴は、従来方式
では不具合として判定することが不可能であった断続不
良モードをも検出可能とした点にある。
【0027】このために、前述の不具合発生判定手段12
として(1) 式に示す機能を設けるものとする。
【数2】 但し、D:所定定数。 Tk :所定判定値。 T:所定減衰時定数。 A:所定期間Lにおける監視不良発生頻度の累積値。 tk :不良連続復帰の時間幅。
【0028】(1) 式は観測期間において、本発明の原理
式により算出した監視不良発生頻度の累積値Aが所定判
定値Tk 以上となった場合は、不具合発生有りと判定す
ることを示している。(1) 式において、Dは前述の監視
不良検出手段11のプログラム処理を実行した結果、監視
不良有りを検出した場合に、監視不良発生頻度の累積デ
ータとして累積値Aに加算する所定定数、Tは予め設定
された所定減衰時定数を示している。
【0029】(1) 式をグラフ上で示すと図2のようにな
る。図2において、横軸は監視不良の発生有り/無しを
時系列的に示した時間軸であり、縦軸は監視不良発生頻
度の累積値Aである。このグラフでは、監視不良発生を
検出するに従って、累積値Aは所定値Dづつ増加し、監
視不良復帰を検出した場合は、その連続復帰の幅に従っ
て(1) 式の指数関数項で実現される減衰特性に従って累
積値Aよりデータを減算している。
【0030】この減算カーブは監視不良復帰状態が無限
時間継続した場合に最大減衰値が所定値Dで抑えられる
ものであり、これは監視不良を1回でも検出した場合に
は、必ず過去の不良履歴が残されるという特徴を示して
いる。次に、本発明の作用を説明する。本発明の利点
は、いかなる稀発生頻度の不良であっても、必ず過去の
不良履歴が累積するということである。言い替えれば、
不良の継続性さえあれば、発生頻度によらず、いつか必
ず不具合として発見することが可能である。
【0031】図3は請求項2に係る保護制御装置の実施
例を示す特性図である。前述した(1) 式を原理式とした
実施例では、指数関数項を原理式として用いたことによ
り、いかなる稀発生頻度の不良であっても不良の継続性
さえあれば、必ず不具合として発見が可能であることを
特徴として説明した。しかしながら、現実的にはあまり
に発生頻度の低い不良については、全てを捕まえる必要
性は薄く、装置の耐用年数を考慮して実質的には無視し
ても差し支えない場合も考えられる。又、前述(1) 式の
指数関数項については、そのままプログラミングするこ
とは処理効率より得策ではない。
【0032】以上を考慮して、前述の不具合発生判定手
段12として(2) 式に示す機能を設けるものとする。
【数3】 但し、D:所定定数。 Tk :所定判定値。 T:所定減衰時定数。 A:所定期間Lにおける監視不良発生頻度の累積値。 tk :不良連続復帰の時間幅。
【0033】(2) 式は所定減衰時定数Tを設け、不良連
続復帰の時間幅tk がTの期間内は累積値Aを単調減少
(請求項2)し、Tを越えた場合は累積値Aに加算する
値を零にクランプする(請求項3)ことを示している。
(2) 式をグラフ上で示すと図3の如くである。図3は図
2の減衰特性部分を傾きが−D/Tである直線で近似し
た以外は図2と等価である。図3の機能をプログラムで
実現した一実施例を図4のフローチャートで説明する。
【0034】まず、ステップS2-1 (以降の説明では
『ステップ』を省略する)で本プログラムを開始し、S
2-2 で累積カウンタA及び減衰カウンタBを初期化す
る。次に、S2-3 で監視不良の検出を実施する。本処理
は図1の監視不良検出手段11に相当し、又、従来方式の
説明で記した図6のS1-2 と等しい。次に、S2-4 で監
視不良検出の有無を判定し、有りならS2-5 で累積カウ
ンタAに減算カウンタBの値を加算して格納し、S2-6
で減算カウンタBに上限値Dを格納し、S2-13へ進行す
る。
【0035】一方、監視不良検出無しならS2-7 で不具
合出力の有無を判定し、無しならS2-10へ、有りならS
2-8 で更に表示復帰の有無を判定し、無しならS2-10
へ、有りならS2-9 で累積カウンタA及び減算カウンタ
Bを初期化する。S2-10では減算カウンタBより所定値
dを減算する。S2-11では減算カウンタBの符号を判定
し、正ならS2-13へ、負ならS2-12で減算カウンタBを
零クランプする。
【0036】次に、S2-13では累積カウンタAの値が所
定値Tk 以上となれば、S2-14で不具合出力“有”と
し、S2-15で累積カウンタAにクランプ値Tk を格納
し、S2-17で待機状態となる。一方、累積カウンタAの
値が所定値Tk 未満であればS2-16で不具合出力“無”
としS2-17で待機状態となる。以上が本発明のプログラ
ムの1回分の処理である。S2-3 からS2-17を一定周期
で繰り返し演算することで(2) 式の機能が実現できる。
【0037】次に、本実施例の作用を説明する。監視不
良が断続的に発生している場合、従来方式では不具合と
して捕らえることができなかったものが、図3に示すよ
うに、上記実施例によれば、観測期間における監視不良
発生頻度の累積値Aが所定判定値Tk 以上になれば不具
合発生と判定することとしたため、確実に異常現象を捕
らえることが可能となる。
【0038】以上の実施例では観測期間における累積値
Aが所定判定値Tk を越えた場合に不具合発生と判定す
る例を示したが、不具合発生の頻度がより低く、観測期
間では累積値Aが所定判定値Tk を越えない事象の発生
も考えられる。この事象自体は、即、不具合とするもの
ではないが、累積値Aの加算状況によっては不具合の前
兆として認識し、適切な処置を施すことがよい場合も考
えられる。この事象に対する本発明の実施例(請求項
4)を以下に説明する。
【0039】本実施例では不具合発生判定手段12により
記憶された観測期間における監視不良発生頻度の累積値
Aを、巡視時,定期点検時等必要に応じて確認するデー
タ参照手段13を設けるものとする。本実施例では図2の
グラフ及び図3のグラフで示したように、過去に発生し
た不良履歴が累積値データとして確実に残るように構成
したため、必要に応じてこのデータを参照することが可
能である。データ参照手段13は特に限定するものではな
いが、一般的なものとしては以下のような方法が考えら
れる。
【0040】内部メモリの直読方式: 通常ディジタル
保護リレーにおいては内部メモリ(ランダムアクセスメ
モリ)の状態を観察するための観測用LEDがCPU基
板上に備えられており、ソフトウェアのデバッグや内部
メモリの観測に使用している。表示方式は二進数又は十
六進数での表示となり読みにくい部分があるが、累積値
データの参照手段として活用することは可能である。
【0041】外部表示器からの読みだし方式: 通常デ
ィジタル保護リレーにおいてはリレー要素の整定値を参
照する場合又は変更する場合等に、現状の整定値を参照
可能とするための外部表示機能として、LEDによる表
示器等(十進数表示が一般的)が具備されていることが
ほとんでである。この表示機能を使って累積値データの
参照手段として活用すれば、累積値データの参照は容易
に実現可能である。
【0042】磁気メモリへの格納方式: 内部メモリ
(ランダムアクセスメモリ)のある瞬間での状態を多数
記録する手段として磁気メモリを使用する方式がある。
ワンタッチ挿入の磁気メモリカセット(通称バブルカセ
ット)を装備し、定期的に累積値データ書き込みを行な
う方式としておく。累積値データの参照を行なう場合は
磁気メモリカセットを取り出し、メモリ内容を確認する
ことで達成される。
【0043】内部メモリ解析ツールによる読みだし方
式; 最近のディジタル保護リレーにおいては内部メモ
リをリアルタイムで参照する解析ツールが開発されてい
る。これはCPU基板の共通バス(通称システムバス)
上に解析専用のCPU基板を挿入し、バス上のデータを
観測し、観測データを不揮発性メモリ(通称E2 PRO
M)等に格納し、必要に応じて不揮発性メモリの内容を
引き出す方式である。累積値データを解析ツールの観測
データとして設定しておくことで、累積値データの参照
は容易に実現可能である。
【0044】内部メモリのプリンタ印字方式: 保護リ
レー動作時又は不良発生時の応動解析用あるいは定期的
なリレー内部データの確認用としてプリンタ印字機能を
具備し、予め定めた印字フォーマットに従ってデータを
印字するようにしているディジタル保護リレーがある。
このような場合は定期印字フォーマットに累積値データ
の打ち出しを割り付けておけば、累積値データの参照は
容易に実現可能である。
【0045】上記に示したデータ参照手段は、ディジタ
ル保護制御装置の分野では特に目新しいものではなく、
いずれかの手段はごく普通に具備されているものと考え
てよい。次に、本実施例の作用を説明する。監視不良が
断続して発生し、しかもその頻度が所定の観測期間に対
してごく低い事象である場合において、任意の機会で不
良の発生状況を観測することができるようにしたため、
装置に内在する不具合の前兆を事前に把握することが可
能となる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば監
視不良の発生頻度を所定期間観測し、その発生頻度を考
慮して不具合発生の判定を行なうようにしてので、従来
装置で発見が困難であった断続的不良をも不具合として
検出し、検出結果に従って外部警報,表示の出力や装置
運用停止の処置へと導くことが可能となる。又、不良履
歴が累積される原理を適用したため、継続性のある不良
ならばその発生頻度によらず、必ずいつかは不具合とし
て発見することが可能となる。更に、観測にあてた所定
期間に対して、監視不良の発生頻度が低く、不具合とし
て検出できない場合においても、本発明によれば不良の
発生状況が記憶として残るように構成したので、巡視
時,定期点検時等にデータを確認して不具合の前兆を把
握し、適切な処置を施すことが容易にできる。これらを
踏まえて、本発明では社会的にも非常に高い信頼性を要
求されている保護制御装置において、その性能を発揮す
る上で非常に有効と考えられる監視手段を具備した保護
制御装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1に係る保護制御装置の一実施
例の機能ブロック図。
【図2】本発明の基本原理を説明する折れ線グラフ。
【図3】本発明の実施例を説明する折れ線グラフ。
【図4】本発明の実施例の処理内容を説明するフローチ
ャート。
【図5】従来の保護制御装置の構成例図。
【図6】従来の処理内容を示すフローチャート。
【図7】従来手法を示す論理回路図。
【図8】従来手法の応動を説明するタイムチャート。
【符号の説明】
10 保護制御装置 11 監視不良検出手段 12 不具合発生判定手段 13 データ参照手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上野 和生 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 横山 孝幸 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力系統の保護又は制御をするに際して
    使用する監視手段を備えた保護制御装置において、保護
    制御装置内外の監視対象の少なくとも1つの不良を検出
    する監視不良検出手段と、前記監視不良検出手段にて検
    出された監視不良の発生頻度を所定期間観測し不良検出
    に応じ所定の関数で演算される値が所定値を越えるか否
    かにより不具合発生の有無を判定する不具合発生判定手
    段と、前記判定手段による観測結果を確認するデータ参
    照手段とを備えたことを特徴とする保護制御装置。
  2. 【請求項2】 不具合発生を判定するに際しては、所定
    期間内の監視不良発生累積値Aとしたとき、下記式にて
    判定したことを特徴とする請求項1記載の保護制御装
    置。 【数1】 A≧Tk ならば不具合発生有り。A<Tk ならば不具合
    発生無し。 但し、D:所定定数。 A:所定期間における監視不良発生頻度の累積値。 Tk :所定判定値。 f(tk ):tk をパラメータとする関数。 tk :不良連続復帰の時間幅。
  3. 【請求項3】 関数f(tk )は、f(tk )≧0で、
    tk に対し単調減少であることを特徴とする請求項2記
    載の保護制御装置。
  4. 【請求項4】 関数f(tk )は、tk ≦T(Tは任意
    の減衰時定数)の範囲で、tk に対し単調減少し、tk
    >Tで、f(tk )=0となる関数であることを特徴と
    する請求項2記載の保護制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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