JPH08332047A - シート状乾燥植物およびその製造方法 - Google Patents

シート状乾燥植物およびその製造方法

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JPH08332047A
JPH08332047A JP7166834A JP16683495A JPH08332047A JP H08332047 A JPH08332047 A JP H08332047A JP 7166834 A JP7166834 A JP 7166834A JP 16683495 A JP16683495 A JP 16683495A JP H08332047 A JPH08332047 A JP H08332047A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 適当な堅さを有し、かつ野菜やカッソウ類の
栄養価と色彩を残したままの薄いシート状の乾燥植物お
よびその製造方法を提供すること。 【構成】 植物が切断された後、ボイルされることによ
り、植物中のデンプンの粉の外皮が破れ易くなり、これ
を粉砕してミンチ状とし、続いて混練処理することによ
り、デンプンの外皮が破れ糊化が始り、ペースト状にな
る。このペースト内には、植物の繊維素と色素片とがほ
ぼ均一に混在しているため、このペーストを薄く延ばし
て乾燥処理することにより、適当な堅さと歯ざわりを持
ち、植物そのものの栄養素と色彩を有したシート状の乾
燥植物を製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、野菜もしくはワカメ、
コンブ等の栄養価を可能な限り保有した状態のシート状
の乾燥植物、およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、手巻寿司等にはシート状の干し海
苔もしくは焼海苔が多用されている。これらは、ソウ類
の中、緑ソウ類や紅ソウ類と呼ばれる植物でできてお
り、加工が簡単で栄養価が高いものの、色が茶褐色もし
くは濃紺等であり、色彩の面でその用途が限定されてい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者は、
陸上の野菜の細胞中に色素体としてはカロチン、葉緑素
(クロロフィル)等が多量に含まれ、これら野菜が極め
て色彩的に優れていることに着目し、素材に野菜を使用
して、シート状の干し海苔、焼海苔等と近似するシート
状の野菜海苔の開発を進め、完成に至ったものである。
さらにこの開発によって緑ソウ類や紅ソウ類と同じソウ
類ではあるが、シート状の加工が困難なカッソウ類にあ
ってもシート状の乾燥植物として製造が可能になったの
である。
【0004】本発明は、適当な堅さを有し、かつ野菜や
カッソウ類の栄養価と色彩を残したままの薄いシート状
の乾燥植物およびその製造方法を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のシート状乾燥植
物の製造方法は、所定寸法に切断された植物片(野菜も
しくはソウ類の中のカッソウ類)をボイルし、この植物
片を粉砕してミンチ状とし、次にこのミンチ材を混練処
理することによりペースト状にしたペーストをシート状
に薄く延ばして乾燥することを特徴としている。
【0006】本発明のシート状乾燥植物の製造方法は、
前記ペースト内の水分を所定量除去し、その後、水を加
えて更に混練してデンプンを薄めた前記ペーストとし、
このペーストをシート状に薄く延ばして乾燥することが
好ましい。
【0007】本発明のシート状乾燥植物の製造方法は、
透水シートの上に所定量のペーストを供給し、透水シー
ト下方から空気吸引を行うことにより前記ペーストに均
一な肉厚と広がりを持たせるようにすることが好まし
い。
【0008】本発明のシート状乾燥植物の製造方法は、
透水シートを下方からの吸引後、プレス板をペースト上
方から降下させ、前記ペーストをより均一な肉厚に処理
するようにすることが好ましい。
【0009】本発明のシート状乾燥植物の製造方法は、
色素の相違する少なくとも2種類の前記植物を用い、初
めに模様もしくは文字の形状をくり抜いた板体に一方の
ペーストを流し込み、次に板体を取り除き、その上に他
方のペーストを多層を形成するように重ねて供給し、シ
ート状に薄く延ばして乾燥することが好ましい。
【0010】本発明のシート状乾燥植物は、粉砕した植
物片(野菜もしくはソウ類の中のカッソウ類)の繊維素
と前記と同じ植物内に含有されるデンプンの糊化によっ
てできるデンプン糊、さらにはその色素との混練物から
なる薄いシートであり、このシートが乾燥処理されてで
きていることを特徴としている。
【0011】本発明のシート状乾燥植物は、色素の相違
する少なくとも2種類のペーストが、互いのコントラス
トによって模様もしくは文字を形成するように層状に貼
り合わされたり、またはそれぞれの領域を有しているこ
とが好ましい。
【0012】
【作用】植物が切断された後、ボイルされることによ
り、植物中のデンプンの粉の外皮が破れ易くなり、これ
を粉砕してミンチ状とし、続いて混練処理することによ
り、デンプンの外皮が破れ糊化が始り、ペースト状にな
る。このペースト内には、植物の繊維素と色素片とがほ
ぼ均一に混在しているため、このペーストを薄く延ばし
て乾燥処理することにより、適当な堅さと歯ざわりを持
ち、植物そのものの栄養素と色彩を有したシート状の乾
燥植物を製造できる。
【0013】ペースト内の水分を所定量除去して水を加
えて混練処理をすれば、ペースト内のデンプンが所定量
水分とともに除去され、かつ添加した水でデンプンが最
適な割合に調整されるため、どのような種類の野菜等を
使っても、シート状に加工し易いペーストを得ることが
できる。
【0014】透水シート上にペーストを落下供給するだ
けでは薄く広がらないが、下方から空気吸引を行うこと
により、ペーストを均一な肉厚に広げ、かつ安定させる
ことができる。
【0015】空気吸引後に、さらにプレス板と透水シー
ト間で一時的にペーストを押圧すると、ペーストはより
均一な肉厚となる。
【0016】少なくとも2種類の色素の相違するペース
トを用い、これらを重ね合せることにより、色素のコン
トラストを有するシート状の乾燥植物を簡単に製造でき
ることになる。
【0017】同一植物に含有される繊維素、デンプン
糊、そして色素の混練物からなる乾燥シートは、種々の
植物の色彩を出せるとともに、かつ繊維素によって歯ざ
わりも海苔と同等にでき、また栄養価も高いため、この
シート状乾燥植物は用途的にも極めて優れたものとな
る。
【0018】色素の相違する少なくとも2種類のペース
トを貼り合せたり、それぞれの領域を持たせてコントラ
ストを出すことにより、文字や模様のあしらわれた色彩
豊かなシート状乾燥植物を得ることができる。
【0019】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する
と、図1ないし図6にはシート状乾燥植物の製造工程が
示され、図7、図8には完成したシート状乾燥植物が示
されている。
【0020】図1においては、まず野菜1としてダイコ
ンが所定の大きさ、例えば2cmの長さに輪切りされ、小
片の状態でメッシュケース2に投入され、ボイラー容器
3内で所定の時間ボイルされる。このボイル処理は野菜
1中のデンプンの粉が水を吸ってふくれ上がり、外皮が
破れ易くなり、また一部破れることにより糊化を促進さ
せる工程である。
【0021】次に、図2に示されるように、ボイルされ
た野菜1はミンチ処理機4に投入され、内部の図示され
ないブレードによって細かく粉砕される。
【0022】さらに図3に示されるように、ミンチ状の
野菜1は混練機5に移され、ここでモーター9を有する
撹拌ブレード6によって混練処理される。この処理は野
菜1中のデンプンの粉の外皮を破る工程であり、外皮が
破れることによりデンプンの粉の中身が溶け出し、ペー
スト状になり、野菜ペーストとなる。この野菜ペースト
は、野菜1の成分のみからなり、繊維素、デンプン糊、
そして色素の混練物である。
【0023】図4及び図5は野菜ペーストのデンプン量
の調整工程であり、まず多数の透水孔7を有するケース
8内に前記野菜ペーストが投入され、モーター9等を使
った回転脱水もしくは自然脱水等の所定の手段で野菜ペ
ースト内の水分を除去する。野菜ペースト内の水分を除
去することにより、野菜ペースト内のデンプンも水分と
ともに一部除去され、野菜ペーストの量に対して一定の
デンプン量を残すことができる。次に図5に示されるよ
うに、撹拌機10に移され、ここで注水管11から所定
量の水を加えながらモーター9により回転するブレード
6’で撹拌される。この工程により注水された水で、デ
ンプンすなわちデンプン糊の粘度が最適な状態に変化
し、またこの撹拌によりそれぞれの要素が均一に分布さ
れる。
【0024】この工程は、野菜によってそれぞれ異なる
デンプン量を調整するものであり、次の工程である野菜
ペーストをシート状に平らに延ばす作業上極めて重要な
処理である。なお、図4、図5において、水分除去と注
水作業を別々に表現しているが、図5に示される撹拌機
10内で水分除去を行い、かつその中で注水し、撹拌す
ることも可能である。
【0025】このように調整された野菜ペースト1’は
図6に示される成形装置12によってシート状乾燥野菜
に仕上げられる。
【0026】すなわち、野菜ペースト1’はダクト13
を伝い供給バルブ(図示せず)を下方に配したペースト
供給装置14に送られ、図面の矢印方向に移動する透水
シート15に適宜量投下される。この状態から野菜ペー
スト1’は透水シート15によって移動し、吸引装置1
6の上方に到達すると、バキューム管17によってその
透水シートを介して野菜ペースト1’は下方に吸引さ
れ、ほぼ均一な広がりを持つシート状となる。
【0027】さらに、このシート状の野菜ペースト1’
は、矢印方向に移動し、プレス板18によって押圧され
ることにより、より均一な肉厚となる。
【0028】最後にシート状の野菜ペースト1’は19
で示される乾燥釜に送られ、この内部で所定の熱が加え
られることにより図7に示される乾燥状野菜シート20
となり、透水シート15から図8に示されるように容易
に剥がされる。
【0029】この乾燥状野菜シート20は、特定の野菜
に含有される繊維素、デンプン糊、そして色素の混練物
からなる乾燥シートであり、干し海苔や焼海苔に比べて
色彩に優れ、かつ内包する繊維素によって簡単に破ける
ことなく前述の干し海苔や焼海苔と同様に手で破断で
き、その歯ざわりも良好でまた栄養価も高いため、祭事
等の料理に使用するのに適している。
【0030】図9は、本発明の第2実施例であり、文字
や模様を付することのできるシート状乾燥植物の製造工
程が示されている。
【0031】色素の異なるニンジンとダイコン等の2種
類の野菜を利用してコントラストを持たせるものであ
り、始めに透水シート15上に模様や文字のくり抜き部
22を有する板体21を載置し、ここに例えばニンジン
の野菜ペースト1”を投下する。次にこの板体21を取
り去ることにより、反転した例えば正の字の野菜ペース
ト1”が形成される。
【0032】続いて、例えばダイコンの野菜ペースト
1’をその反転した正の字の野菜ペースト1”上に投下
し、前述の工程と同様に下方吸引、プレス、さらには乾
燥処理を施すことにより、赤い正の字と白いシートのコ
ントラストを有するシート状乾燥野菜20を容易に得る
ことができる。
【0033】なお、このようなコントラストを得るには
シートとシートとの貼り合せによっても可能であり、ま
た種々の方法、例えば各野菜ペースト1’、1”の領域
を規定する枠を設けて同時に投下することも可能であ
る。
【0034】以上、本発明の実施例を図面により説明し
てきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更
や追加があっても本発明に含まれる。すなわち、水中植
物であるソウ類として、アオノリ等の緑ソウ類、アサク
サノリ等の紅ソウ類は一般の海苔として加工も簡単であ
ったが、本発明を利用することにより、ソウ類中のいま
まで困難とされたカッソウ類であるワカメやコンブ等の
シート化を同じ方法によって達成でき、これらもシート
状の乾燥植物という製品にすることができる。
【0035】
【発明の効果】本発明は次の効果を奏する。
【0036】(a)請求項1の発明によれば、植物が切
断された後、ボイルされることにより、植物中のデンプ
ンの粉の外皮が破れ易くなり、これを粉砕してミンチ状
とし、続いて混練処理することにより、デンプンの外皮
が破れ糊化が始り、ペースト状になる。このペースト内
には、植物の繊維素と色素片とがほぼ均一に混在してい
るため、このペーストを薄く延ばして乾燥処理すること
により、適当な堅さと歯ざわりを持ち、植物そのものの
栄養素と色彩を有したシート状の乾燥植物を製造でき
る。
【0037】(b)請求項2の発明によれば、ペースト
内の水分を所定量除去して水を加えて混練処理をすれ
ば、ペースト内のデンプンが所定量水分とともに除去さ
れ、かつ添加した水でデンプンが最適な割合に調整され
るため、どのような種類の野菜等を使っても、シート状
に加工し易いペーストを得ることができる。
【0038】(c)請求項3の発明によれば、透水シー
ト上にペーストを落下供給するだけでは薄く広がらない
が、下方から空気吸引を行うことにより、ペーストを均
一な肉厚に広げ、かつ安定させることができる。
【0039】(d)請求項4の発明によれば、空気吸引
後に、さらにプレス板と透水シート間で一時的にペース
トを押圧すると、ペーストはより均一な肉厚となる。
【0040】(e)請求項5の発明によれば、少なくと
も2種類の色素の相違するペーストを用い、これらを重
ね合せることにより、色素のコントラストを有するシー
ト状の乾燥植物を簡単に製造できることになる。
【0041】(f)請求項6の発明によれば、同一植物
に含有される繊維素、デンプン糊、そして色素の混練物
からなる乾燥シートは、種々の植物の色彩を出せるとと
もに、かつ繊維素によって歯ざわりも海苔と同等にで
き、また栄養価も高いため、このシート状乾燥植物は用
途的にも極めて優れたものとなる。
【0042】(g)請求項7の発明によれば、色素の相
違する少なくとも2種類のペーストを貼り合せたり、そ
れぞれの領域を持たせてコントラストを出すことによ
り、文字や模様のあしらわれた色彩豊かなシート状乾燥
植物を得ることができる。
【0043】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法の第1工程であるボイル段階
を示す一部破断斜視図である。
【図2】第2工程であるミンチ段階を示す斜視図であ
る。
【図3】第3工程である混練段階を示す一部破断斜視図
である。
【図4】第4工程である水分除去段階を示す一部破断斜
視図である。
【図5】第5工程である注水および撹拌段階を示す斜視
図である。
【図6】第6工程である成形段階のための成形装置の斜
視図である。
【図7】透水シート上のシート状乾燥野菜の斜視図であ
る。
【図8】透水シートから剥離されたシート状乾燥野菜の
斜視図である。
【図9】本発明の第2実施例の製造工程図である。
【符号の説明】
1 野菜 2 メッシュケース 3 ボイラー容器 4 ミンチ処理機 5 混練機 6 撹拌ブレード 6’ ブレード 7 透水孔 8 ケース 9 モーター 10 撹拌機 11 注水管 12 成形装置 13 ダクト 14 ペースト供給装置 15 透水シート 16 吸引装置 17 バキューム管 18 プレス板 19 乾燥釜 20 野菜シート 20’ シート状乾燥野菜 21 板体 22 くり抜き部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定寸法に切断された植物片(野菜もし
    くはソウ類の中のカッソウ類)をボイルし、この植物片
    を粉砕してミンチ状とし、次にこのミンチ材を混練処理
    することによりペースト状にしたペーストをシート状に
    薄く延ばして乾燥することを特徴とするシート状乾燥植
    物の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記ペースト内の水分を所定量除去し、
    その後、水を加えて更に混練してデンプンを薄めた前記
    ペーストとし、このペーストをシート状に薄く延ばして
    乾燥する請求項1に記載のシート状乾燥植物の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 透水シートの上に所定量のペーストを供
    給し、透水シート下方から空気吸引を行うことにより前
    記ペーストに均一な肉厚と広がりを持たせるようにした
    請求項1または2に記載のシート状乾燥植物の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 透水シートを下方からの吸引後、プレス
    板をペースト上方から降下させ、前記ペーストをより均
    一な肉厚に処理するようにした請求項3に記載のシート
    状乾燥植物の製造方法。
  5. 【請求項5】 色素の相違する少なくとも2種類の前記
    植物を用い、初めに模様もしくは文字の形状をくり抜い
    た板体に一方のペーストを流し込み、次に板体を取り除
    き、その上に他方のペーストを多層を形成するように重
    ねて供給し、シート状に薄く延ばして乾燥する請求項1
    ないし4に記載のシート状乾燥植物の製造方法。
  6. 【請求項6】 粉砕した植物片(野菜もしくはソウ類の
    中のカッソウ類)の繊維素と前記と同じ植物内に含有さ
    れるデンプンの糊化によってできるデンプン糊、さらに
    はその色素との混練物からなる薄いシートであり、この
    シートが乾燥処理されてできていることを特徴とするシ
    ート状乾燥植物。
  7. 【請求項7】 色素の相違する少なくとも2種類のペー
    ストが、互いのコントラストによって模様もしくは文字
    を形成するように層状に貼り合わされたり、またはそれ
    ぞれの領域を有している請求項6に記載のシート状乾燥
    植物。
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