JPH08332572A - 鋼板間にスペーサを溶接する方法 - Google Patents

鋼板間にスペーサを溶接する方法

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JPH08332572A
JPH08332572A JP16825895A JP16825895A JPH08332572A JP H08332572 A JPH08332572 A JP H08332572A JP 16825895 A JP16825895 A JP 16825895A JP 16825895 A JP16825895 A JP 16825895A JP H08332572 A JPH08332572 A JP H08332572A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鋼板間にスペーサを溶接する方法を提供する
こと。 【構成】 この溶接方法は、一方の鋼板2aに所定間隔
で複数のスペーサ1の先端部を溶接し、各スペーサ1の
高さをその頭部3におけるナット部材7を調整すること
により一致させる。次いで各スペーサ1の軸線に対応す
る複数の孔9を設けた他方の鋼板2bを頭部3上に載置
し、スタッド11を使用して孔9の縁部とスペーサ1の
頭部3との間を溶接固定する。 【効果】 一対の鋼板2a,2bの間隔を正確に維持
し、迅速且つ効率良く確実にスペーサ1を溶接すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、比較的板厚の厚い二枚
の鋼板間に複数の棒状のスペーサを所定間隔で溶接し、
鋼板コンクリート用壁パネル等を製作するのに適した溶
接方法に関する。
【0002】
【従来の技術】平行に置かれた二枚の鋼板の内面側の夫
々に多数のスタッドを所定間隔で植設し、次いでそのス
タッドの先端間を接続して鋼板コンクリート用壁パネル
を製造する方法が特開昭62−129429号公報に記
載されている。この方法は、先ず一対の鋼板の内面側に
夫々所定間隔で多数のスタッドを植設すると共に、それ
らスタッドの先端部に係合孔を形成しておく。次いで両
鋼板を向かい合わせ、夫々の係合孔に鉄筋を挿通して両
鋼板の夫々のスタッド間を接合するものである。そし
て、この壁パネルの両鋼板間にコンクリートを充填し、
鋼板コンクリート構造を製作するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記の鋼板コン
クリート用壁パネルの作製方法は、手間がかかる上に夫
々の鋼板に植設されたスタッドの先端部間を接合する際
にその整合が容易でないという問題があった。そこで本
発明は、比較的板厚の厚い二枚の鋼板間に複数の棒状の
スペーサを所定間隔で迅速に且つ効率良く確実に溶接す
る方法を提供することを目的とし、その目的達成のため
に次の構成をとる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は並行する一対の
鋼板間に所定間隔で複数の棒状のスペーサを溶接固定す
る方法である。そして前記スペーサは、軸部、先端部お
よび頭部を有し、さらにその頭部に形成されたネジ部に
ナット部材を螺合して構成される。この方法において
は、一方の鋼板に各スペーサの先端部を所定間隔で溶接
して立設する第一工程と、その立設された各スペーサの
頂部の高さを一致させるように、ナット部材の螺合位置
を調節する第二工程と、他方の鋼板をその各溶接部分に
設けられた孔の中心が各スペーサの軸線の中心に一致す
るようにして重ね合わせる第三工程と、アークスタッド
溶接機に着脱自在に把持されたスタッドの先端部を前記
他方の鋼板の溶接部における外面側から押圧し、次いで
アークスタッド溶接機を起動させてスタッドの先端とス
ペーサとの間に放電を自動的に行わせることにより、他
方の鋼板の孔の縁部と前記スペーサの間を溶接固定する
第四工程とを含み、各スペーサ毎に前記第三および第四
工程を繰り返すことを特徴とするものである。
【0005】上記方法における好ましい実施態様におい
ては、軸部と先端部の間に断面を他より縮小した首部が
設けられたスタッドを用い、その首部から先を前記溶接
固定し、その溶接固定後に前記スタッドの首部で軸部を
切断する。そしてさらに好ましくは、前記放電の開始に
より先端部から首部までスタッドの金属を溶融し、その
スタッドを溶融池の溶融状態のときに押圧することなく
溶接を終了する。本発明の方法における他の好ましい実
施態様においては、他方の鋼板の溶接部分の外面側に板
状の当て金を重ね合わせ、前記当て金の表面にアークス
タッド溶接機に着脱自在に把持されたスタッドの先端を
接触し、次いでアークスタッド溶接機を起動させて前記
スタッドの先端と当て金との間に放電を自動的に行わせ
ることにより、前記スタッドの先端と共にそれに接触す
る当て金部分を溶融させ、さらに前記鋼板の孔の縁部と
スペーサとの間を溶接固定する。また、この別の方法に
おけるより好ましい実施態様においては、当て金が他方
の鋼板と同種の材料から作られる。
【0006】
【作用】本発明の溶接方法によれば、一方の鋼板にスペ
ーサの先端部側を通常の溶接法により溶接して立設し、
スペーサの頭部側を他方の鋼板に穿設された孔の縁部と
の間にアークスタッド溶接機でスタッド溶接するように
構成したため、比較的厚い鋼板間にスペーサを短時間で
且つ効率良く確実に溶接することができる。そしてこの
溶接方法において、各スペーサの頂部側を溶接するとき
に生じるスペーサ高さの不一致を、その頭部に螺合した
ナット部材の調整により一致整合させることができるの
で、一対の鋼板間の間隔を正確に維持して複数のスペー
サを溶接することができる。
【0007】
【実施例】次に図面に基づいて本発明の実施例につき説
明する。図1および図2は、一対の鋼板2を構成する一
方の鋼板2a、他方の鋼板2b間に複数の棒状のスペー
サ1を所定間隔で介装し、スペーサ1の両端をスタッド
溶接により固定し、鋼板コンクリート用壁パネルを製作
する順序を示したものである。また、図3はその他方の
鋼板2bとスペーサ1の頭部3とを接合する溶接方法の
一例を示す要部拡大図である。通常の建屋の鋼板コンク
リート用壁パネルを製作するには、板厚が2.3mm〜
3.2mm程度の一方の鋼板2a上に、一例として軸径
が5mm程度で長さが15mm〜200mm程度の複数
のスペーサ1を所定間隔でスタッド溶接する。スペーサ
1は、軸部4、先端部5および頭部3を有し、さらにそ
の頭部3に形成されたネジ部6にナット部材7を螺合し
て構成されている。
【0008】先ず第一の工程として、図1のように各ス
ペーサ1の先端部5側を一方の鋼板2aの溶接すべき位
置に夫々通常の溶接またはスタッド溶接により溶接部8
を形成して固定立設する。次に第二の工程として、スペ
ーサ1の高さに不一致を生じた場合に、その不一致を夫
々の頭部3におけるナット部材7を調整することにより
一致整合させる。次に第三の工程として、図2のように
各スペーサ1の軸線上に夫々一致する複数の孔9を設け
た他方の鋼板2bを、各孔9の中心が前記各ナット部材
7の中心に一致するように載置する。なおこの孔9は、
皿状に上方へ拡開する形状が好ましく、一例として、そ
の拡開角度は90°〜150°程度である。
【0009】次に第四の工程として、先ず図示しないア
ークスタッド溶接機本体に連結された溶接ガン10のチ
ャックにスタッド11を装着すると共に、その外周に例
えばセラミック製のアークシールド12をシールド保持
体13を介して図3のように被嵌する。この例でスタッ
ド11は先端に行くほど断面が縮小した先端部14と軸
部15、およびそれらの間に設けられた他の部分より断
面が縮小された部分を有する首部16を備えている。首
部16は先端部14側に行くほど断面が縮小した形状と
されているが、これに限らず他の部分より断面が縮小さ
れた棒状ないしは薄板状のものでもよい。そしてこの首
部16より先端部分の体積は、スタッド溶接でその先端
部分を溶融して孔9部分を埋めるのに充分なものであ
る。また、スタッド11における先端部14の先端には
フラックス17が固定されている。
【0010】次に溶接ガン10に装着されたスタッド1
1を他方の鋼板2bの反対側から孔9内に挿入し、その
先端をスペーサ1の頭部3の頂面に接触させる。そして
溶接ガン10の引金を引いてスタッド溶接を起動する。
すると、先ずスタッド11と頭部3の頂面との間が通電
し、次いでスタッド11が自動的に僅かに上昇し、スタ
ッド11の先端と頭部3頂面との間に小隙が生じ、それ
らの間にアーク放電が行われる。そして、頭部3の頂面
および孔9の縁部を含む空間に溶融池が形成されると共
に、スタッド11の先端部14が溶融し、その溶融材が
放電に伴って頭部3および孔9の縁部に溶射され、それ
により他方の鋼板2bとスペーサ1の頭部3とが接合さ
れる。このスタッド溶接時間は通常1秒前後であり、極
めて短時間で終了する。図4はこのようにして溶接した
他方の鋼板2bとスペーサ1の頭部3の部分の溶接部分
を拡大して示すもので、孔9は完全に塞がって、その部
分に形成された溶接部18により、他方の鋼板2bの孔
9の縁部、スペーサ1の頭部3さらにナット部材7の三
者が完全に一体化されている。
【0011】なお、スタッド溶接の最終段階において、
スタッド11を軸方向に押圧する場合と、その押圧を行
わない場合とが考えられる。前者においては、アークス
タッド溶接機の設定条件を変えて、溶融池がある程度溶
融状態のままスタッド11を軸方向に押圧する。その場
合でも首部16が形成された状態でスタッド溶接される
ので、スタッド11の上部をハンマー等の工具で叩くだ
けで首部16を境に軸部15を切断してそれをより容易
に切り離すことができる。さらに後者の如く、スタッド
溶接において最終段階でスタッド11を軸方向に押圧し
ないようにするには、アークスタッド溶接機の溶接ガン
10に内装されたスタッド押圧バネを極めて弱くするか
或いはそれを取り除けばよい。
【0012】以上のような第三および第四工程を繰り返
し、各スペーサ1の頭部3を他方の鋼板2bに夫々溶接
することにより、一対の鋼板間の間隔を正確に維持して
複数のスペーサ1を溶接することができる。そしてこの
ようにして製作された鋼板コンクリート用壁パネルの内
部空間にコンクリートを充填することにより、鋼板コン
クリート構造が作られる。図5は鋼板2a,2bの板厚
が6mm〜12mm程度の厚いものを使用する場合を示
し、この場合には一方の鋼板2aおよび他方の鋼板2b
の夫々に、予め複数の長さの短い中間スタッド19をス
タッド溶接すると共に、スペーサ1の先端部5側を一方
の鋼板2aにスタッド溶接する。そしてスペーサ1の頭
部3におけるナット部材7を調整して各スペーサの高さ
を一致させてから、各スペーサ1の軸線に一致させて複
数の孔9が設けられた他方の鋼板2bを、その孔9とス
ペーサ1の中心を合わせて載置し、前記と同様な工程に
より、各スペーサと他方の鋼板2bとを溶接する。この
場合、中間スタッド19は後工程でコンクリートを充填
したときにアンカーとして作用する。
【0013】図6は本発明の方法における他の例を図3
に対応させて示すものである。この例は、他方の鋼板2
bの溶接部分の外面側に板状の当て金20を重ね合わ
せ、その当て金20の表面にアークスタッド溶接機に着
脱自在に把持されたスタッド11の先端を接触し、次い
でアークスタッド溶接機を起動させて前記スタッド11
の先端と当て金20との間に放電を自動的に行わせるこ
とにより、スタッド11の先端と共にそれに接触する当
て金20部分を溶融させ、前記他方の鋼板2bの孔9の
縁部とスペーサ1の頭部3との間を溶接固定するもので
ある。当て金20は、スタッド溶接においてスタッド1
1の先端との間のアークによりその部分が溶融して貫通
孔を生じるような厚さと材料に選定され、好ましくは他
方の鋼板2aと同じ材料の当て金を使用する。また、当
て金20の形状は円板状、矩形板状または多角形板状等
に形成することができ、その面積は少なくともその周辺
が孔9の縁部に掛かる大きさとされ、さらに好ましくは
スタッド溶接による溶接部の周縁に僅かな未溶接部が残
り、その部分が他方の鋼板2bと密着して補強効果をさ
らに増大するような大きさとされる。
【0014】この図6の例において、溶接ガンの引金を
引きアークスタッド溶接機を起動すると、先ずスタッド
11の先端と当て金20との間が通電し、次いでスタッ
ド11が僅かに上昇してスタッド11の先端と当て金2
0の間に小隙を生じる。すると、それらの間にアーク放
電が行われて当て金20の一部が溶融し、それによりさ
らにアークが拡大して孔9内の空間部に溶融池が形成さ
れると共に、スタッド11の先端部14が溶融し、それ
ら溶融材が放電に伴ってスペーサ1の頭部3の頂面およ
び孔9の縁部に溶射され、他方の鋼板2bは頭部3に溶
接固定される。このようにして他方の鋼板2bと頭部3
が溶接部(図示せず)を形成して溶接固定されるが、こ
の溶接部はスタッド11の先端部14と当て金20の溶
融により形成されるので、その厚さは少なくとも当て金
20による分だけ大きくなる。さらにこの溶接部の周囲
は当て金20の溶融しなかった残りの周辺部分が密着さ
れ、それらの作用により当て金20を使用しない場合に
比べ、溶接強度をより一層高めることができる。さらに
溶接した後に溶接部分が冷却されても、その周囲に凹み
部等を生じることもない。
【0015】
【発明の効果】以上のように本発明の溶接方法によれ
ば、一方の鋼板にスペーサの先端部側を通常の溶接法に
より溶接し、スペーサの頭部側を他方の鋼板に穿設され
た孔を通してアークスタッド溶接機でスタッド溶接する
ように構成したため、比較的厚い鋼板間にスペーサを短
時間で効率良く確実に溶接することができる。そして、
この溶接方法においては、各スペーサの頂部側を溶接す
るときに生じるスペーサ高さの不一致を、その頭部に螺
合したナット部材の調整により一致整合させることがで
きるので、一対の鋼板間の間隔を正確に維持して複数の
スペーサを溶接することができる。さらに、他方の鋼板
に穿設された孔部分に反対側から当て金を重ね合わせて
スタッド溶接する場合には、当て金の溶融により充分な
溶融池が溶接部に形成されるので、溶接部分に凹みなど
を生じることもなく、さらに溶接部分の厚さが当て金に
より厚くなり、その部分により高強度の溶接部を形成す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の溶接方法を実施する順序を示す正面
図。
【図2】本発明の溶接方法を実施する順序を示す正面
図。
【図3】図2における要部の拡大図。
【図4】本発明の方法による他方の鋼板2bとスペーサ
1の頭部3の溶接部分を示す拡大断面図。
【図5】本発明の溶接方法を実施する他の例を示す正面
図。
【図6】本発明の溶接方法を実施する他の例を図3に対
応させて示す拡大図。
【符号の説明】
1 スペーサ 2 鋼板 2a 一方の鋼板 2b 他方の鋼板 3 頭部 4 軸部 5 先端部 6 ネジ部 7 ナット部材 8 溶接部 9 孔 10 溶接ガン 11 スタッド 12 アークシールド 13 シールド保持体 14 先端部 15 軸部 16 首部 17 フラックス 18 溶接部 19 中間スタッド 20 当て金

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 並行する一対の鋼板間に所定間隔で複数
    の棒状のスペーサを溶接固定する方法であって、前記ス
    ペーサ1は、軸部4、先端部5および頭部3を有し、さ
    らにその頭部3に形成されたネジ部6にナット部材7を
    螺合して構成され、 前記一方の鋼板2aに各スペーサ1の先端部5を所定間
    隔で溶接して立設する第一工程と、 その立設された各スペーサ1の頂部の高さを一致させる
    ように、前記ナット部材7の螺合位置を調節する第二工
    程と、 前記他方の鋼板2bをその各溶接部分に設けられた孔9
    の中心が前記各スペーサ1の中心に一致するようにして
    重ね合わせる第三工程と、 アークスタッド溶接機に着脱自在に把持されたスタッド
    11の先端部14を前記他方の鋼板2bの溶接部におけ
    る外面側から押圧し、次いでアークスタッド溶接機を起
    動させて前記スタッド11の先端と前記スペーサ1との
    間に放電を自動的に行わせることにより、前記他方の鋼
    板2bの孔9の縁部と前記スペーサ1間を溶接固定する
    第四工程とを含み、 各スペーサ1毎に前記第三および第四工程を繰り返すこ
    とを特徴とする鋼板間にスペーサを溶接する方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、軸部15と先端部1
    4の間に断面を他より縮小した首部16が設けられたス
    タッド11を用い、その首部16から先を前記溶接固定
    し、その溶接固定後に前記スタッド11の首部16で軸
    部15を切断する方法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記放電の開始によ
    り先端部14から首部16までスタッド11の金属を溶
    融し、そのスタッド11を溶融池の溶融状態のときに押
    圧することなく溶接を終了する方法。
  4. 【請求項4】 請求項1において、他方の鋼板2bの溶
    接部分の外面側に板状の当て金20を重ね合わせ、前記
    当て金20の表面にアークスタッド溶接機に着脱自在に
    把持されたスタッド11の先端を接触し、次いでアック
    スタッド溶接機を起動させて前記スタッド11の先端と
    当て金20との間に放電を自動的に行わせることによ
    り、前記スタッド11の先端と共にそれに接触する当て
    金20部分を溶融させ、前記他方の鋼板2bの孔9の縁
    部とスペーサ1との間を溶接固定する方法。
  5. 【請求項5】 請求項4において、当て金20が他方の
    鋼板2bと同種の材料から作られたものである方法。
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