JPH08333900A - コンクリート躯体の補修構造及び補修方法 - Google Patents

コンクリート躯体の補修構造及び補修方法

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JPH08333900A
JPH08333900A JP14332595A JP14332595A JPH08333900A JP H08333900 A JPH08333900 A JP H08333900A JP 14332595 A JP14332595 A JP 14332595A JP 14332595 A JP14332595 A JP 14332595A JP H08333900 A JPH08333900 A JP H08333900A
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暁 原田
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敏夫 安田
Takayoshi Tomii
孝喜 富井
Ikuo Ozawa
郁夫 小沢
Yuzo Sasaki
祐三 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 はつり厚さを小さくとることができながら、
高価な鉄筋を使用することなく、仕上げ状態でコンクリ
ート躯体に対する補修材の付着力を十分に確保すること
ができ、増打ち部の強度を十分に確保することである。 【構成】 コンクリート躯体10の底面部をはつり
(a)、アンカー部材14をコンクリート躯体10の底
面部にほぼ垂直に打ち込む。その後、グリッド22をは
つり面12の全面に対向して張設し、アンカー部材14
の突出部に、羽根部材16を平行に固定してなる六角ナ
ット18をねじ込み、アンカー部材14の下端部に木コ
ン20をねじ込む(b)。その後、木コン20の下面に
接するように型枠24を建て込む。型枠24の設置後、
型枠24とはつり面12との空間にコンクリート,モル
タルなどの補修材30を注入打設する(c)。補修材3
0の硬化後は、型枠24を脱型し、アンカー部材14の
余長部分を切断した後、木コン20を除去して適度な表
面処理を行なう(d)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、コンクリート躯体の
補修構造及び補修方法に関する。
【0002】
【従来の技術】橋梁等の既存のコンクリート躯体を補修
する場合、コンクリート躯体の表面をはつってコンクリ
ートまたはモルタル等の補修材を増打ちすることが一般
的に行われている。この場合、図3に示すように、コン
クリート躯体1を図中波線で示すようにはつり厚さ(増
打ち部2の厚み)tを大きくとって補修材の増打ち部2
に鉄筋3を配筋することが望ましいが、はつり厚さtが
鉄筋3の径より僅かに大きい程度である場合には、鉄筋
3を配筋することができないため、補修材のみで増打ち
部2を施工しなければならない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、増打ち
部2に鉄筋3を配筋する場合であっても、増打ち部2の
厚みtが数十mm以下であるように充分な厚みをとらない
場合には、鉄筋3の被り厚を充分に確保できず、その結
果、塩害等によって鉄筋3に錆が発生するおそれがある
ので、エポキシ樹脂コーティング鉄筋や、ステンレス鉄
筋等の防錆性を有する鉄筋を用いる必要があるため、材
料費が高価となり経済性が悪いという課題がある。
【0004】また、鉄筋3を配筋することなく補修材の
みで補修を行う場合には、はつり作業が容易であるとい
った利点がある反面、補修材の表面にひび割れが発生し
たり、コンクリート躯体1に対する補修材の付着力が弱
く剥落する惧れがある。
【0005】この発明は、以上の問題を解決するもので
あり、はつり厚さを小さくとることができながら、高価
な鉄筋を使用することなく、仕上げ状態でコンクリート
躯体に対する補修材の付着力を十分に確保することがで
き、増打ち部の強度を十分に確保することができるコン
クリート躯体の補修構造及び補修方法を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
この発明構造は、コンクリート躯体のはつり面に補修材
を打設してなるコンクリート躯体の補修構造であって、
前記はつり面に所定ピッチで打ち込まれるアンカー部材
と、それぞれのアンカー部材の突出部に係止される係止
部材と、この係止部材に固定され前記はつり面の面方向
に延びる所定長の羽根部材とを備え、前記アンカー部材
のはつり面からの突出部,係止部材及び羽根部材が前記
補修材と一体化されてなることを特徴とする(請求項
1)。
【0007】この場合、格子状のグリッドを前記はつり
面と対向するように配設し、前記係止部材により押える
ことができる(請求項2)。
【0008】また、この発明方法は、コンクリート躯体
の表面をはつり、該はつり面に所定ピッチで複数のアン
カー部材を打ち込むとともに、それぞれのアンカー部材
の突出部に、前記はつり面の面方向に延びる所定長の羽
根部材が一体化された係止部材を係止した後、前記アン
カー部材の先端部に型枠を固定支持して該型枠と前記は
つり面との間に補修材を打設することを特徴とする(請
求項3)。
【0009】この場合、前記はつり面と対向するように
格子状のグリッドを配設した後、前記アンカー部材に係
止部材を係止して前記羽根部材により該グリッドを押さ
えることができる(請求項4)。
【0010】
【作用】請求項1に記載の補修構造によれば、アンカー
部材,係止部材及び羽根部材が補修材と一体化されるの
で、コンクリート躯体と補修部とが確実に固着される。
また、羽根部材の長さに対応した定着長をもって該羽根
部材が鉄筋の代替補強材として機能する。
【0011】請求項2の構造を採用すれば、前記羽根部
材に加えてグリッドも鉄筋の代替補強材として機能す
る。
【0012】請求項3に記載の補修方法によれば、従来
のはつり作業、型枠の支持、補修材の打設に、アンカー
部材の打ち込み、及び係止部材の係止を付加するだけ
で、鉄筋を配筋することなく、コンクリート躯体と補修
部との固着を容易かつ確実に行うことができる。また、
アンカー部材は型枠の固定支持に役立つ。
【0013】請求項4の方法を採用した場合には、容易
に補修部の補強をさらに向上させることができる。
【0014】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面を用いて詳
細に説明する。図1(a)〜(d)はこの発明を橋梁等
の既存のコンクリート躯体の底面部を補修する施工手順
を示している。
【0015】まず、(a)においては、はつり作業によ
ってコンクリート躯体10の底面部をはつり、凹凸状の
はつり面12が形成された状態を示している。このはつ
り作業の後、(b)に示すようにアンカー部材14を2
5〜80mm程度のピッチでコンクリート躯体10のはつ
り面12にほぼ垂直に打ち込む。
【0016】アンカー部材14の打ち込み作業後、補強
体としてのグリッド22をはつり面12の全面に対向し
て張設する。そして、アンカー部材14の突出部に、一
対の羽根部材16を相互に平行に溶接固定してなる六角
ナット18をねじ込むことによって、羽根部材16によ
りグリッド22の落下を押え、さらに、アンカー部材1
4の下端部に木コン20をねじ込む。グリッド22は、
図2に示すように、炭素繊維またはアラミド系,ビニロ
ン系等の高い引張強度を有する繊維系材料を縦横格子状
に組み合わせて成形したものであり、薄肉の増打ち部に
配置される補強材として好適な径、並びに、増打ち部の
設計強度を満足しかつ羽根部材16に支持可能な格子ピ
ッチに設定されている。また、羽根部材16としては、
ステンレス製線材を用いることが好ましいが、グリッド
22と同じ材料からなるものを使用することもできる。
このような材料を羽根部材16、グリッド22に採用す
れば、特に塩害などの使用環境条件の厳しいコンクリー
ト躯体の補修用として好適である。
【0017】その後、(c)に示すように、木コン20
の下面に接するように型枠24を建て込む。アンカー部
材14の突出端は型枠24を貫通し、型枠24の下面に
配置される端太材26に接続金具28を介して連結さ
れ、型枠24が支持される。型枠24の設置後、型枠2
4とはつり面12との空間にコンクリート,モルタルな
どの補修材30を注入打設することによって、アンカー
部材14およびグリッド22を配設した状態で補修材3
0がコンクリート躯体10に一体化される。補修材とし
ては、例えば高流動コンクリートである三菱マテリアル
社製のアーマ#520(商品名)に収縮低減剤を混入し
たもの、或いは低廉化を図るため珪砂を混入したものを
使用することが望ましい。このコンクリートを使用した
場合には、高強度低収縮の補修構造が得られる。また、
補修材の打設時には、アンカー部材14がセパレータと
しての機能を有することになる。
【0018】補修材30の硬化後は、型枠24を脱型
し、アンカー部材14の余長部分を切断した後、木コン
20を除去して適度な表面処理を行えば、(d)に示す
ように、既存コンクリート躯体10の表面が約数十mm程
度の比較的薄い厚みtの増打ち部32で覆われ、補修作
業が完了する。
【0019】完成状態において、羽根部材16及びグリ
ッド22は鉄筋と同様に増打ち部32の引張強度を高め
ることができ、しかも通常の鉄筋に比べて細く、特に増
打ち部32の厚みtが薄い場合に最適な構造になる。さ
らに、グリッド22を採用したため、エポキシ樹脂コー
ティング鉄筋や、ステンレス鉄筋等に比して、低廉であ
りながら塩害等による腐食や劣化を生ずることがないの
である。
【0020】なお、この発明は上記実施例のものに限定
されず、例えば一対の羽根部材16を一つの六角ナット
18に対して平行に溶接したが、羽根部材16はそれぞ
れの六角ナット18に対して一本でも三本以上でもよい
し、複数ある場合にそれぞれが平行でなくてもよい。
【0021】また、増打ち部tに要求される強度によっ
てはグリッド22を省略することができる。この場合に
は、六角ナット18,木コン20を予めアンカー部材1
4にねじ込んでおくことができる。
【0022】
【発明の効果】以上実施例により説明したように、請求
項1に記載の補修構造によれば、はつり厚さを小さくと
ることができながら、アンカー部材,係止部材及び羽根
部材が補修材と一体化され、羽根部材の長さに対応した
定着長をもって該羽根部材が鉄筋の代替補強材として機
能するので、高価な鉄筋を使用することなく、コンクリ
ート躯体と補修部とが確実に固着される。
【0023】請求項2の構造を採用すれば、前記羽根部
材に加えてグリッドも鉄筋の代替補強材として機能す
る。
【0024】請求項3に記載の補修方法によれば、従来
のはつり作業、型枠の支持、補修材の打設に、アンカー
部材の打ち込み、及び係止部材の係止を付加するだけ
で、鉄筋を配筋する必要がないこと、アンカー部材が型
枠の固定支持に役立つこととが相俟って、コンクリート
躯体と補修部との固着を容易かつ確実に行うことができ
る。
【0025】請求項4の方法を採用した場合には、容易
に補修部の補強をさらに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(d)はこの発明の施工手順を示す断
面図である。
【図2】図1(b)の底面図である。
【図3】従来の補修方法を示す断面図である。
【符号の説明】
10 コンクリート躯体 12 はつり面 14 アンカー部材 16 羽根部材 18 六角ナット(係止部材) 22 グリッド 30 補修材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小沢 郁夫 新潟県新潟市東大通2−3−28 株式会社 大林組北陸支店内 (72)発明者 佐々木 祐三 石川県小松市長崎町庚105−1 日本道路 公団 金沢管理局小松管理事務所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリート躯体のはつり面に補修材を
    打設してなるコンクリート躯体の補修構造であって、前
    記はつり面に所定ピッチで打ち込まれるアンカー部材
    と、それぞれのアンカー部材の突出部に係止される係止
    部材と、この係止部材に固定され前記はつり面の面方向
    に延びる所定長の羽根部材とを備え、前記アンカー部材
    のはつり面からの突出部,係止部材及び羽根部材が前記
    補修材と一体化されてなることを特徴とするコンクリー
    ト躯体の補修構造。
  2. 【請求項2】 格子状のグリッドを前記はつり面と対向
    するように配設し、前記係止部材により押えたことを特
    徴とする請求項1に記載のコンクリート躯体の補修構
    造。
  3. 【請求項3】 コンクリート躯体の表面をはつり、該は
    つり面に所定ピッチで複数のアンカー部材を打ち込むと
    ともに、それぞれのアンカー部材の突出部に、前記はつ
    り面の面方向に延びる所定長の羽根部材が固定された係
    止部材を係止した後、前記アンカー部材の先端部に型枠
    を固定支持して該型枠と前記はつり面との間に補修材を
    打設することを特徴とするコンクリート躯体の補修方
    法。
  4. 【請求項4】 前記はつり面と対向するように格子状の
    グリッドを配設した後、前記アンカー部材に係止部材を
    係止して前記羽根部材により該グリッドを押さえること
    を特徴とする請求項3に記載のコンクリート躯体の補修
    方法。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002250135A (ja) * 2001-02-23 2002-09-06 Yoshiyuki Ogushi コンクリート躯体の補強方法
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JP2018100548A (ja) * 2016-12-21 2018-06-28 株式会社岬産業 コンクリート構造物の補修方法および同補修方法における補強用鉄筋ユニットの取り付け構造

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