JPH08334049A - ディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置 - Google Patents

ディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置

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JPH08334049A
JPH08334049A JP7140721A JP14072195A JPH08334049A JP H08334049 A JPH08334049 A JP H08334049A JP 7140721 A JP7140721 A JP 7140721A JP 14072195 A JP14072195 A JP 14072195A JP H08334049 A JPH08334049 A JP H08334049A
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Japan
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fuel injection
injection control
control device
diesel engine
injection rate
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Hiromichi Miwa
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 燃焼騒音、振動を低減する。 【構成】 燃料の噴射時期と噴射率を電気的に制御可能
な燃料噴射装置101を有するディーゼルエンジンにお
いて、エンジンの運転条件を検出する手段102と、筒
内圧を検出する手段103と、エンジン運転条件検出手
段102からの信号と筒内圧検出手段103からの異な
る周波数帯域の信号に基づいて燃料の噴射時期と噴射率
を制御する噴射制御手段104とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ディーゼルエンジン
の燃料の噴射時期、噴射率の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ディーゼルエンジンの燃焼騒音を下げる
ために、燃料の噴射時期を遅角する方法がある。
【0003】これは、エンジンの各気筒に筒内圧センサ
を装着して、筒内圧センサの出力から燃焼圧力の変化率
(単位時間当たりの変化量)を求め、その変化率が所定
値を越えたとき、噴射時期を所定量遅角側に制御する
(特開昭59ー37235号公報等参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来例にあっては、噴射時期の遅角によって最高燃
焼圧力は抑制されるものの、燃焼騒音(エンジンからの
放射音)は期待したようには下げにくい。
【0005】燃焼騒音を下げるために噴射時期を遅角し
ても、燃焼圧力の変化率はそれほど小さくならず、即ち
騒音をもたらす燃焼の急激な立ち上がりは抑えにくい。
【0006】噴射時期を遅角しすぎた場合等、燃焼効率
が大幅に悪化してしまい、燃費、排気性能、動力性能に
悪影響を与える恐れがある。
【0007】この発明は、エンジンの燃焼騒音、振動を
的確に低減することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、図19に
示すように燃料の噴射時期と噴射率を電気的に制御可能
な燃料噴射装置101を有するディーゼルエンジンにお
いて、エンジンの運転条件を検出する手段102と、筒
内圧を検出する手段103と、エンジン運転条件検出手
段102からの信号と筒内圧検出手段103からの異な
る周波数帯域の信号に基づいて燃料の噴射時期と噴射率
を制御する噴射制御手段104とを設ける。
【0009】第2の発明は、第1の発明において、噴射
制御手段は、エンジン運転条件検出手段からの信号と筒
内圧検出手段からの低周波数帯域の信号に基づいて燃料
の噴射時期を制御するようになっている。
【0010】第3の発明は、第1の発明において、噴射
制御手段は、エンジン運転条件検出手段からの信号と筒
内圧検出手段からの高周波数帯域の信号に基づいて燃料
の噴射率を制御するようになっている。
【0011】第4の発明は、第2の発明において、低周
波数帯域は、略0〜1kHzの範囲である。
【0012】第5の発明は、第3の発明において、高周
波数帯域は、略0.5〜2.5kHzの範囲である。
【0013】第6の発明は、第1の発明において、筒内
圧検出手段からの低周波数帯域の信号の取り込みを所定
のクランク角範囲で行うようになっている。
【0014】第7の発明は、第1の発明において、筒内
圧検出手段からの高周波数帯域の信号の取り込みを所定
のクランク角範囲で行うようになっている。
【0015】第8の発明は、第1の発明において、噴射
制御手段は、筒内圧検出手段からの低周波数帯域の信号
の所定のクランク角範囲における最大値または積分値
の、サイクル毎の積算値が所定量以上になったとき、燃
料の噴射時期を所定量遅角側に制御するようになってい
る。
【0016】第9の発明は、第1の発明において、噴射
制御手段は、筒内圧検出手段からの低周波数帯域の信号
の所定のクランク角範囲における最大値または積分値が
所定量以上になったとき、燃料の噴射時期を所定量遅角
側に制御するようになっている。
【0017】第10の発明は、第1の発明において、噴
射制御手段は、筒内圧検出手段からの高周波数帯域の信
号の所定のクランク角範囲における最大値または積分値
の、サイクル毎の積算値が所定量以上になったとき、燃
料の噴射率を所定量低噴射率側に制御するようになって
いる。
【0018】第11の発明は、第1の発明において、噴
射制御手段は、筒内圧検出手段からの高周波数帯域の信
号の所定のクランク角範囲における最大値または積分値
が所定量以上になったとき、燃料の噴射率を所定量低噴
射率側に制御するようになっている。
【0019】第12の発明は、第8または第9の発明に
おいて、噴射制御手段は、燃料の噴射時期を所定量遅角
側に制御した後、当該遅角補正量を所定期間毎に減少す
るようになっている。
【0020】第13の発明は、第10または第11の発
明において、噴射制御手段は、燃料の噴射率を所定量低
噴射率側に制御した後、当該噴射率補正量を所定期間毎
に減少するようになっている。
【0021】第14の発明は、第8または第9の発明に
おいて、燃料の噴射時期の遅角側制御量に制限を設け
る。
【0022】第15の発明は、第10または第11の発
明において、燃料の噴射率の低噴射率側制御量に制限を
設ける。
【0023】第16の発明は、第15の発明において、
エンジンの所定の負荷範囲以上では、燃料の噴射率の低
噴射率側制御量に制限を加えるようになっている。
【0024】第17の発明は、第16の発明において、
エンジンの所定の負荷範囲以上では、その負荷範囲以上
になってからの経過時間に応じて燃料の噴射率の低噴射
率側制御量を減少するようになっている。
【0025】
【作用】エンジンの燃焼が急激に立ち上がると、燃焼騒
音が大きくなり、これと相関の高い筒内圧信号の高周波
数成分が大きくなる。また、最高燃焼圧力が大きく、燃
焼振動が大きいときは、筒内圧信号の低周波数成分から
分かる。
【0026】第1の発明では、エンジン運転条件と筒内
圧信号の異なる周波数成分に基づいて、最高燃焼圧力が
大きく、燃焼振動が大きいときに、燃料の噴射時期を遅
角制御する、また燃焼が急激に立ち上がり、燃焼騒音が
大きいときに、燃料の噴射率を下げるように制御する。
したがって、最高燃焼圧力が抑制され、燃焼の急激な立
ち上がりが抑制される。
【0027】第2の発明では、エンジン運転条件と筒内
圧信号の低周波数成分に基づいて、最高燃焼圧力が大き
く、燃焼振動が大きいときに、燃料の噴射時期が遅角制
御される。
【0028】第3の発明では、エンジン運転条件と筒内
圧信号の高周波数成分に基づいて、燃焼が急激に立ち上
がり、燃焼騒音が大きいときに、燃料の噴射率を下げる
ように制御される。
【0029】第4の発明では、筒内圧信号の略0〜1k
Hzの成分に基づいて最高燃焼圧力が判定される。
【0030】第5の発明では、筒内圧信号の略0.5〜
2.5kHzの成分に基づいて燃焼の急激な立ち上がり
が判定される。
【0031】第6の発明では、筒内圧信号の低周波数成
分が所定のクランク角範囲(燃焼行程)で取り込まれ
る。
【0032】第7の発明では、筒内圧信号の高周波数成
分が所定のクランク角範囲(燃焼行程)で取り込まれ
る。
【0033】第8の発明では、筒内圧信号の低周波数成
分の所定のクランク角範囲における最大値または積分値
の、サイクル毎の積算値が所定量以上になったとき、即
ち最高燃焼圧力の積算値を基に燃料の噴射時期が所定量
遅角制御される。
【0034】第9の発明では、筒内圧信号の低周波数成
分の所定のクランク角範囲における最大値または積分値
が所定量以上になったとき、即ち最高燃焼圧力が大きい
ときに燃料の噴射時期が所定量遅角制御される。
【0035】第10の発明では、筒内圧信号の高周波数
成分の所定のクランク角範囲における最大値または積分
値の、サイクル毎の積算値が所定量以上になったとき、
即ち燃焼の立ち上がり度合の積算値を基に燃料の噴射率
が所定量低噴射率側に制御される。
【0036】第11の発明では、筒内圧信号の高周波数
成分の所定のクランク角範囲における最大値または積分
値が所定量以上になったとき、即ち燃焼の立ち上がりが
急激なときに燃料の噴射率が所定量低噴射率側に制御さ
れる。
【0037】第12の発明では、燃料の噴射時期のスム
ーズな制御を維持するために、最高燃焼圧力の抑制後、
噴射時期の遅角補正量が漸減される。
【0038】第13の発明では、燃料の噴射率のスムー
ズな制御を維持するために、燃焼の急激な立ち上がりの
抑制後、噴射率の補正量が漸減される。
【0039】第14の発明では、出力性能、排気性能に
悪影響を与えないように、燃料の噴射時期の遅角側制御
量が制限される。
【0040】第15の発明では、出力性能、排気性能に
悪影響を与えないように、燃料の噴射率の低噴射率側制
御量が制限される。
【0041】第16の発明では、高負荷域に燃料の噴射
率の低噴射率側制御量が制限され、スモークが抑えられ
る。
【0042】第17の発明では、加速時に、燃焼の急激
な立ち上がりに対して、燃料の噴射率が低噴射率側に制
御され、その後徐々に低噴射率側への制御量が減少され
る。
【0043】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0044】図1は、エンジン60の燃焼室に燃料を噴
射する燃料噴射ノズル61、燃料の噴射時期、噴射率を
制御可能な燃料噴射ポンプ62およびその制御系を示
す。
【0045】燃料噴射ポンプ62は、公知のもの(特開
昭59ー165856号等)で、図2のようにドライブ
シャフト1はエンジン回転速度の1/2の速度で回転駆
動され、スプライン結合を介してロータリシャフト2を
回転駆動させる。
【0046】ロータリシャフト2には、図3のように半
径方向に往復摺動自由な複数のプランジャ3を放射方向
に収納する。これらプランジャ3間には、高圧室4が形
成される。そして、高圧室4に連通してロータリシャフ
ト2外周に開口する吸入ポート5および分配ポート6が
形成される。
【0047】図示しない燃料タンク内の燃料は、フィー
ドポンプを介して汲み上げられ、トランスファポンプ1
1に吸引されてポンプ室10内に圧送される。圧送され
た燃料は、燃料通路12を介して電磁開閉式の燃料カッ
ト弁13に導かれ、吸入通路14を介して該吸入通路1
4がロータリシャフト2の吸入ポート5に一致したとき
に圧送通路15を介して前記高圧室4内に導かれる。
【0048】プランジャ3の外方には、ローラ7を介し
て内面カムリング(以下カムリングという)8が配設さ
れている。カムリング8は、その内周面にカムフェイス
8aが形成されていて、ロータリシャフト2の回転駆動
に伴うプランジャ3の公転により、ローラ7がカム山の
乗り上げたときにローラ7を介してプランジャ3を求心
方向に相互に接近させ、高圧室4内の高圧燃料を圧送通
路15を介して吐出する。
【0049】分配ポート6は、それぞれの噴射ノズルに
連通する分配通路21に一致したときに、デリバリバル
ブ22を介して、対応する噴射ノズルに燃料を圧送す
る。分配通路21はエンジン各気筒の噴射ノズルに対応
して複数設けられており、その内端開口21aは、ロー
タリシャフト2がその内部を回転するシリンダ23の内
周面に周方向に配列されて開設されている。
【0050】一方、上記構成と略同様な構成からなるも
う1組のプランジャ33、ローラ37、内面カムリング
(以下カムリングという)38、高圧室34が図4のよ
うに設けられており、これら2組のプランジャ等の構成
によって燃料噴射率特性は2組のプランジャポンプの作
用に基づく燃料噴射率の合成として得ることができる。
ここにおいて、前者の組のプランジャ3等からなるポン
プを第1組のポンプA、後者の組のプランジャ33等か
らなるポンプを第2組のポンプBと称する。
【0051】そして、図5、図6のように第1組のカム
リング8のカムフェイス1山のカムリフト期間t1は、
第2組のカムリング38のカムフェイス1山のカムリフ
ト期間t2よりも小さく形成すると共に、それぞれの組
のカムリング8,38のカムリフトとプランジャ3,3
3の径とによって決められるカム角度当たりの噴射量
(送油量)即ち噴射率を第1組の方が第2組よりも小さ
く設計しておく。
【0052】燃料噴射時期の調整に関しては、前記カム
リング8,38の中心軸回りの回動位置即ち位相を、そ
れぞれ内面カムリング位置調整装置40A,40Bによ
り調整して行う。
【0053】内面カムリング位置調整装置40A,40
Bは、図7のようにカムリング8,38に連結されたロ
ッド41,42の外端にタイマピストン43,44を連
結し、該タイマピストンに例えばポンプ室10内の燃料
圧力を圧油通路47を通じそれぞれ電磁開閉式のタイマ
制御弁45,46を介して導き、該圧力をタイマピスト
ン43,44に作用させる。
【0054】タイマ制御弁45,46は、それぞれ対応
する対応ピストン43,44に導かれる圧油通路47を
それぞれ低圧のポンプ室10に連通する低圧通路50に
オン・オフ的に開閉するもので、そのオン・オフ時間比
率(デューティ)を制御して、所定の燃料圧力をタイマ
ピストン43または44に作用させ、カムリング8,3
8の位置を調整してプランジャ3,33の圧縮行程時
期、即ち燃料噴射時期が制御される。
【0055】前記各高圧室4,34と分配ポート6とを
連通接続する圧送通路15は、ロータリシャフト2内に
形成されたリリーフ通路51を介して、シャフト外周面
に開口したリリーフポート52に接続されている。ロー
タリシャフト2の外周に配設されてその軸心O方向に摺
動自由なコントロールスリーブ53はカットオフポート
54を有しており、該カットオフポート54が前記リリ
ーフポート52に一致したときに、前記圧送通路15内
の高圧燃料を低圧のポンプ室10内にリリーフし、他は
リリーフポンプ52を閉鎖する構成となっている。コン
トロールスリーブ53はステップモータ55等のアクチ
ュエータによりシャフトの軸心方向に変位される。
【0056】プランジャ3および33によって高圧室
4,34内の燃料が加圧圧送されると、コントロールス
リーブ53がリリーフポート52を変位している限り、
分配ポート6と1つの分配通路21とが一致した段階で
対応する気筒の噴射ノズルに燃料が圧送され、これによ
り燃焼室内に噴射供給されるか、ロータリシャフト2の
回転が進むとコントロールスリーブ53のカットオフポ
ート54とリリーフポート52とが一致するようにな
り、この段階において圧送通路15内の高圧燃料がリリ
ーフポート52およびカットオフポート54を介して低
圧のポンプ室10内にリリーフされるから、噴射燃料圧
力が急激に低下して噴射ノズルが閉弁し、燃料噴射を終
了する。
【0057】燃料の噴射時期は、第1組のポンプA、第
2組のポンプBのカムリング8,38の位相の制御によ
って制御されると共に、燃料の噴射率は、これらの位相
差の制御によって制御される。即ち、この燃料噴射ポン
プ62では、タイマ制御弁43,44を制御することに
よって、燃料の噴射時期、噴射率が制御される。なお、
燃料噴射量はステップモータ55の制御による噴射終了
によって制御される。
【0058】コントロールユニット63には、チャージ
アンプ64、低周波数帯域(例えば、0〜1kHz)お
よび高周波数帯域(例えば、0.5〜2.5kHz)の
バンドパスフィルタ65,66、スイッチ回路67,6
8、ピークホールド回路(または積分回路)69,7
0、噴射時期制御回路71、噴射率制御回路72等が設
けられる。
【0059】コントロールユニット63には、エンジン
の回転数およびクランク角を検出するクランク角センサ
73と、アクセルの開度(エンジンの負荷)を検出する
アクセル開度センサ74と、筒内圧を検出する筒内圧セ
ンサ75等からの信号が送られる。筒内圧センサ75
は、圧電式のセンサが噴射ノズル61のシリンダヘッド
76との取付座に装着される。
【0060】筒内圧センサ75からの信号は、チャージ
アンプ64によって処理された後、低周波数帯域および
高周波数帯域のバンドパスフィルタ65,66に入力さ
れ、それぞれ所定の周波数帯域の信号のみが切り出され
る。これらの信号は、クランク角センサ73からの信号
によって所定時期に所定期間通電が許可されるスイッチ
回路67,68を介して、ピークホールド回路(または
積分回路)69,70に入力され、ピークホールド回路
(または積分回路)69の出力が噴射時期制御回路71
に、ピークホールド回路(または積分回路)70の出力
が噴射率制御回路72に入力される。
【0061】噴射時期制御回路71、噴射率制御回路7
2にはクランク角センサ73、アクセル開度センサ74
からの信号が入力され、各信号に基づき、燃料噴射ポン
プ62のタイマ制御弁43,44が、即ち燃料の噴射時
期、噴射率が制御される。
【0062】次に、コントロールユニット63による噴
射時期、噴射率の制御を図8〜図10のフローチャート
に基づいて説明する。
【0063】図8のステップ1では、所定のクランク角
範囲(燃焼行程)かどうかを見る。Yesのときはステ
ップ2以降に進み、Noのときはリターンする。
【0064】ステップ2では、筒内圧センサ信号の低周
波数帯域のバンドパスフィルタ信号を読み込む。これ
は、所定クランク角範囲内での信号電圧値の最大値(ま
たは積分値)LPLを読み込む。
【0065】ステップ3では、筒内圧センサ信号の高周
波数帯域のバンドパスフィルタ信号を読み込む。これ
は、所定クランク角範囲内での信号電圧値の最大値(ま
たは積分値)HPLを読み込む。
【0066】ステップ4では、今回のLPL値と前回
(前サイクル)までの積算値の和を、今回の積算値S_
LPLとする。
【0067】ステップ5では、今回のHPL値と前回
(前サイクル)までの積算値の和を、今回の積算値S_
HPLとする。
【0068】なお、ステップ4,5は省略しても良い。
【0069】図9のステップ11,12では、エンジン
回転数Ne、アクセル開度Accを読み込む。
【0070】ステップ13では、エンジン回転数Neと
アクセル開度Accに基づき、燃料噴射量Gfを演算す
る。これは、図11のように設定した噴射量マップから
読み込む。
【0071】ステップ14では、エンジン回転数Neと
燃料噴射量Gfを基に基本燃料噴射時期B_ITを、ス
テップ15では、エンジン回転数Neと燃料噴射量Gf
を基に基本燃料噴射率B_dQを演算する。これらは、
図12、図13のように設定した基本燃料噴射時期マッ
プ、基本燃料噴射率マップから読み込む。
【0072】エンジンの良好な出力性能、排気性能を維
持するように、基本燃料噴射時期はエンジン回転数が高
くなるにしたがい進角する値に、基本燃料噴射率はエン
ジンの高速高負荷側ならびに低速低負荷側に大きな値に
設定している。
【0073】ステップ16では、前記積算値S_LPL
を所定値Aと比較する。
【0074】積算値S_LPLが所定値A以上になる
と、ステップ17にて積算値S_LPLをリセットし、
ステップ18にて前回の噴射時期補正量ΔIT-1に,予
め設定した遅角側補正量R_ITとサイクル毎の補正量
K1(一定値)を加えて、今回の噴射時期補正量ΔIT
を求める。
【0075】遅角側補正量R_ITは一定値、またはエ
ンジン回転数Neと燃料噴射量Gfとにより図14のよ
うに(燃焼性の良い中速中負荷側にていくらか大きな
値)設定して良い。
【0076】この演算によって、筒内圧センサ信号の低
周波数成分(最高燃焼圧力と相関が高い)が大きい場合
の噴射時期の遅角側補正量の初期値を求める。
【0077】ステップ19では、前記積算値S_HPL
を所定値Bと比較する。
【0078】積算値S_HPLが所定値B以上になる
と、ステップ20にて積算値S_HPLをリセットし、
ステップ21にて前回の噴射率補正量ΔdQ-1に,予め
設定した噴射率補正量L_dQとサイクル毎の補正量K
2(一定値)を加えて、今回の噴射率補正量ΔdQを求
める。噴射率補正量L_dQは後述する。
【0079】この演算によって、筒内圧センサ信号の高
周波数成分(燃焼騒音と相関が高い)が大きい場合の噴
射率補正量(低噴射率化)の初期値を求める。
【0080】なお、図8のステップ4,5は省略した場
合、S_LPLをLPLに、S_HPLをHPLに、また
所定値A,Bを変更する。
【0081】ステップ22では、噴射時期補正量ΔIT
が≠0のとき、ステップ23にてΔITからサイクル毎
の補正量K1を減算する。
【0082】即ち、噴射時期を所定の演算周期毎(例え
ば、1燃焼毎)に基本噴射時期B_ITに近付けるよう
に戻す。
【0083】ステップ24では、噴射率補正量ΔdQが
≠0のとき、ステップ25にてΔdQからサイクル毎の
補正量K2を減算する。
【0084】即ち、噴射率を所定の演算周期毎(例え
ば、1燃焼毎)に基本噴射率B_dQに近付けるように
戻す。
【0085】ステップ26では、基本噴射時期B_IT
から噴射時期補正量ΔITを減算して、噴射時期の出力
ITを求める。
【0086】ステップ27では、基本噴射率B_dQか
ら噴射率補正量ΔdQを減算して、噴射率の出力dQを
求める。
【0087】ステップ28,29は、噴射時期を過遅角
しないように制限を加えるもので、出力ITが限界値L
m_ITより小さい場合、限界値Lm_ITを噴射時期の
出力ITとする。
【0088】限界値Lm_ITは、エンジン回転数Ne
と燃料噴射量Gfとにより、図15のように中速中負荷
側にて大きな値に設定している。なお、一定値でも良
い。
【0089】ステップ30,31は、噴射率を下げすぎ
ないように制限を加えるもので、出力dQが限界値Lm
_dQより小さい場合、限界値Lm_dQを噴射率の出力
dQとする。
【0090】限界値Lm_dQは、エンジン回転数Ne
と燃料噴射量Gfとにより、図16のように中速中負荷
側にて大きな値に設定している。なお、一定値でも良
い。
【0091】噴射時期の出力IT、噴射率の出力dQを
基に燃料噴射ポンプ62のタイマ制御弁44,45を制
御して、ITの噴射時期、dQの噴射率を得る。
【0092】前記噴射率補正量L_dQは、図10にし
たがって設定する。ステップ41では、エンジン回転数
Neと燃料噴射量Gfとを基に、基本補正量L_dQを
演算する。これは、図17のように中速中負荷側にて大
きな値に設定した基本補正量マップから読み込む。
【0093】ステップ42では、このときの燃料噴射量
Gfを所定値Lm_Gf(エンジン回転数に対して図1
8のように設定してある)と比較する、つまりエンジン
負荷が所定高負荷域にあるかどうかを判定する。
【0094】エンジン負荷が所定高負荷域にないとき
は、基本補正量L_dQを噴射率補正量L_dQとする。
【0095】エンジン負荷が所定高負荷域にあるとき
は、ステップ43にて所定高負荷域に入った時点から所
定期間が経過する前は、ステップ44にて基本補正量L
_dQに所定係数K3(1以下)を掛け、噴射率補正量
L_dQを小さくすると共に、所定の演算周期毎に所定
量K4を減算する。所定期間が経過すると、ステップ4
5にて噴射率補正量L_dQを強制的に0にする。
【0096】このような構成により、エンジンの燃焼騒
音が大きい場合、これと相関の高い筒内圧センサ信号の
高周波数成分を基に、燃料の噴射率が低噴射率側に補正
され、このため燃焼の急激な立ち上がりが抑制され、燃
焼騒音が低減される。
【0097】この場合、騒音をもたらす燃焼の急激な立
ち上がりは、筒内圧センサ信号の0.5〜2.5kHz
の高周波数成分より、的確に判別される。
【0098】また、筒内圧センサ信号の高周波数成分の
所定のクランク角範囲における最大値または積分値の、
サイクル毎の積算値が所定量以上になったとき、もしく
はその最大値または積分値が所定量以上になったとき、
燃料の噴射率が低噴射率側に補正されるので、燃焼騒音
が低レベルに的確に維持される。
【0099】エンジンの燃焼振動に対しては、燃焼振動
が大きい場合、これと相関の高い筒内圧センサ信号の低
周波数成分を基に、燃料の噴射時期が遅角側に補正さ
れ、このため最高燃焼圧力が抑制され、燃焼振動が低減
される。
【0100】この場合、最高燃焼圧力は、筒内圧センサ
信号の0〜1kHzの低周波数成分より、的確に判別さ
れる。
【0101】また、筒内圧センサ信号の低周波数成分の
所定のクランク角範囲における最大値または積分値の、
サイクル毎の積算値が所定量以上になったとき、もしく
はその最大値または積分値が所定量以上になったとき、
燃料の噴射時期が遅角側に補正されるので、燃焼振動が
低レベルに的確に維持される。
【0102】一方、低噴射率側への補正によって、燃焼
の急激な立ち上がりが抑制され、燃焼騒音が低減される
と、その噴射率の補正が漸減され、基本噴射率側に戻さ
れる。このため、騒音の低減と共に、初期噴射率へのス
ムーズな復帰が得られ、出力性能、排気性能が良好に保
たれる。
【0103】また、噴射率の低噴射率側制御量に制限を
設けてあるので、噴射率の下げすぎによって出力性能、
排気性能に悪影響を及ぼすことが避けられる。
【0104】また、所定の高負荷域には、高負荷域に入
ってからの経過時間に応じて噴射率の低噴射率側制御量
に制限が加えられる。即ち、加速時(加速初期)には、
燃焼室壁温等が低いため、着火遅れが比較的大きく、燃
焼騒音が大きくなる可能性があるが、低噴射率側への制
御によって加速時の燃焼騒音が低減されると共に、その
低噴射率側への制御が徐々に制限されて、高負荷域のス
モークの発生が抑えられる。
【0105】噴射時期の遅角側への補正によって、最高
燃焼圧力が抑制され、燃焼振動が低減されると、その噴
射時期の遅角側への補正が漸減され、基本噴射時期に戻
される。このため、振動の低減と共に、初期噴射時期へ
のスムーズな復帰が得られ、出力性能、排気性能が良好
に保たれる。
【0106】また、噴射時期の遅角側制御量に制限を設
けてあるので、噴射時期の過遅角によって出力性能、排
気性能に悪影響を及ぼすことが避けられる。
【0107】なお、加速時等、燃焼状態が吸気温、燃焼
室壁温、充填効率等の差異によって、定常運転状態とは
異なる過渡運転条件においても、噴射率、噴射時期が適
切に制御できるばかりでなく、例えば噴射率、噴射時期
を予めROM上に記憶された値に基づいて制御するもの
では、バラツキ、経時変化等を考慮して余裕代を設けた
設定としなければならないが、本制御では、このような
余裕代を設ける必要がないため、出力性能、排気性能へ
影響を与えることなく、燃焼騒音、振動を有効に低減で
きる。
【0108】
【発明の効果】以上のように第1の発明によれば、最高
燃焼圧力、燃焼の急激な立ち上がりを抑制して、燃焼振
動、燃焼騒音を低減できる。
【0109】第2の発明によれば、燃料の噴射時期の遅
角により、最高燃焼圧力を抑制して燃焼振動を低減でき
る。
【0110】第3の発明によれば、燃料の低噴射率によ
り、燃焼の急激な立ち上がりを抑制して燃焼騒音を低減
できる。
【0111】第4の発明によれば、筒内圧信号の略0〜
1kHzの成分から最高燃焼圧力を判定できる。
【0112】第5の発明によれば、筒内圧信号の略0.
5〜2.5kHzの成分から燃焼の急激な立ち上がりを
判定できる。
【0113】第6の発明によれば、最高燃焼圧力と相関
の高い筒内圧信号の低周波数成分を適正に取り込める。
【0114】第7の発明によれば、燃焼騒音と相関の高
い筒内圧信号の高周波数成分を適正に取り込める。
【0115】第8の発明によれば、燃焼振動が的確に低
減される。
【0116】第9の発明によれば、燃焼振動が的確に低
減される。
【0117】第10の発明によれば、燃焼騒音が的確に
低減される。
【0118】第11の発明によれば、燃焼騒音が的確に
低減される。
【0119】第12の発明によれば、燃料の噴射時期の
スムーズな制御が得られ、出力性能、排気性能が良好に
維持される。
【0120】第13の発明によれば、燃料の噴射率のス
ムーズな制御が得られ、出力性能、排気性能が良好に維
持される。
【0121】第14の発明によれば、燃料の噴射時期の
過遅角が防止される。
【0122】第15の発明によれば、燃料の噴射率の下
げすぎが防止される。
【0123】第16の発明によれば、高負荷域にスモー
クが抑えられる。
【0124】第17の発明によれば、加速時の燃焼騒音
が低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の構成図である。
【図2】燃料噴射ポンプの断面図である。
【図3】そのA−A矢視断面図である。
【図4】そのB−B矢視断面図である。
【図5】そのC−C矢視断面図である。
【図6】カムリフト特性図である。
【図7】カムリフト特性図である。
【図8】制御内容を示すフローチャートである。
【図9】制御内容を示すフローチャートである。
【図10】制御内容を示すフローチャートである。
【図11】噴射量のデータ特性図である。
【図12】基本噴射時期のデータ特性図である。
【図13】基本噴射率のデータ特性図である。
【図14】噴射時期の遅角側補正量のデータ特性図であ
る。
【図15】限界値のデータ特性図である。
【図16】限界値のデータ特性図である。
【図17】噴射率の基本補正量のデータ特性図である。
【図18】負荷判定のデータ特性図である。
【図19】発明の構成図である。
【符号の説明】
40A,40B 内面カムリング位置調整装置 45,46 タイマ制御弁 61 燃料噴射ノズル 62 燃料噴射ポンプ 63 コントロールユニット 65,66 バンドパスフィルタ 67,68 スイッチ回路 69,70 ピークホールド回路(または積分回路) 71 噴射時期制御回路 72 噴射率制御回路 73 クランク角センサ 74 アクセル開度センサ 75 筒内圧センサ

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料の噴射時期と噴射率を電気的に制御
    可能な燃料噴射装置を有するディーゼルエンジンにおい
    て、エンジンの運転条件を検出する手段と、筒内圧を検
    出する手段と、エンジン運転条件検出手段からの信号と
    筒内圧検出手段からの異なる周波数帯域の信号に基づい
    て燃料の噴射時期と噴射率を制御する噴射制御手段とを
    設けたことを特徴とするディーゼルエンジンの燃料噴射
    制御装置。
  2. 【請求項2】 前記噴射制御手段は、エンジン運転条件
    検出手段からの信号と筒内圧検出手段からの低周波数帯
    域の信号に基づいて燃料の噴射時期を制御するようにな
    っている請求項1に記載のディーゼルエンジンの燃料噴
    射制御装置。
  3. 【請求項3】 前記噴射制御手段は、エンジン運転条件
    検出手段からの信号と筒内圧検出手段からの高周波数帯
    域の信号に基づいて燃料の噴射率を制御するようになっ
    ている請求項1に記載のディーゼルエンジンの燃料噴射
    制御装置。
  4. 【請求項4】 低周波数帯域は、略0〜1kHzの範囲
    である請求項2に記載のディーゼルエンジンの燃料噴射
    制御装置。
  5. 【請求項5】 高周波数帯域は、略0.5〜2.5kH
    zの範囲である請求項3に記載のディーゼルエンジンの
    燃料噴射制御装置。
  6. 【請求項6】 筒内圧検出手段からの低周波数帯域の信
    号の取り込みを所定のクランク角範囲で行うようになっ
    ている請求項1に記載のディーゼルエンジンの燃料噴射
    制御装置。
  7. 【請求項7】 筒内圧検出手段からの高周波数帯域の信
    号の取り込みを所定のクランク角範囲で行うようになっ
    ている請求項1に記載のディーゼルエンジンの燃料噴射
    制御装置。
  8. 【請求項8】 前記噴射制御手段は、筒内圧検出手段か
    らの低周波数帯域の信号の所定のクランク角範囲におけ
    る最大値または積分値の、サイクル毎の積算値が所定量
    以上になったとき、燃料の噴射時期を所定量遅角側に制
    御するようになっている請求項1に記載のディーゼルエ
    ンジンの燃料噴射制御装置。
  9. 【請求項9】 前記噴射制御手段は、筒内圧検出手段か
    らの低周波数帯域の信号の所定のクランク角範囲におけ
    る最大値または積分値が所定量以上になったとき、燃料
    の噴射時期を所定量遅角側に制御するようになっている
    請求項1に記載のディーゼルエンジンの燃料噴射制御装
    置。
  10. 【請求項10】 前記噴射制御手段は、筒内圧検出手段
    からの高周波数帯域の信号の所定のクランク角範囲にお
    ける最大値または積分値の、サイクル毎の積算値が所定
    量以上になったとき、燃料の噴射率を所定量低噴射率側
    に制御するようになっている請求項1に記載のディーゼ
    ルエンジンの燃料噴射制御装置。
  11. 【請求項11】 前記噴射制御手段は、筒内圧検出手段
    からの高周波数帯域の信号の所定のクランク角範囲にお
    ける最大値または積分値が所定量以上になったとき、燃
    料の噴射率を所定量低噴射率側に制御するようになって
    いる請求項1に記載のディーゼルエンジンの燃料噴射制
    御装置。
  12. 【請求項12】 前記噴射制御手段は、燃料の噴射時期
    を所定量遅角側に制御した後、当該遅角補正量を所定期
    間毎に減少するようになっている請求項8または9に記
    載のディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置。
  13. 【請求項13】 前記噴射制御手段は、燃料の噴射率を
    所定量低噴射率側に制御した後、当該噴射率補正量を所
    定期間毎に減少するようになっている請求項10または
    11に記載のディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置。
  14. 【請求項14】 燃料の噴射時期の遅角側制御量に制限
    を設けた請求項8または9に記載のディーゼルエンジン
    の燃料噴射制御装置。
  15. 【請求項15】 燃料の噴射率の低噴射率側制御量に制
    限を設けた請求項10または11に記載のディーゼルエ
    ンジンの燃料噴射制御装置。
  16. 【請求項16】 エンジンの所定の負荷範囲以上では、
    燃料の噴射率の低噴射率側制御量に制限を加えるように
    なっている請求項15に記載のディーゼルエンジンの燃
    料噴射制御装置。
  17. 【請求項17】 エンジンの所定の負荷範囲以上では、
    その負荷範囲以上になってからの経過時間に応じて燃料
    の噴射率の低噴射率側制御量を減少するようになってい
    る請求項16に記載のディーゼルエンジンの燃料噴射制
    御装置。
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