JPH08337106A - 車輪操舵装置 - Google Patents

車輪操舵装置

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JPH08337106A
JPH08337106A JP14648595A JP14648595A JPH08337106A JP H08337106 A JPH08337106 A JP H08337106A JP 14648595 A JP14648595 A JP 14648595A JP 14648595 A JP14648595 A JP 14648595A JP H08337106 A JPH08337106 A JP H08337106A
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JP
Japan
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rear wheel
wheel steering
steering
actuator
steering angle
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JP14648595A
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Takeshi Goto
武志 後藤
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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  • Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
  • Vehicle Body Suspensions (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】サスペンション装置の構成要素を利用して車輪
操舵装置を構成しながら、サスペンションの剛性が小さ
くなる、操舵角が小さく限定されるなどの不都合を回避
し、かつ各輪の操舵を独立に制御可能とする。 【構成】左右後輪128,129の回転中心線から車両
前後方向に離れた位置に後輪操舵アクチュエータ50,
51を配設する。各アクチュエータ50,51の可動軸
60とケーシング52とを、それぞれ連結部120,1
22において、ゴムブッシュを介して車輪支持部材12
5,126とサブフレーム127とに連結する。各アク
チュエータ50,51はねじ機構と電動モータとを内蔵
し、電動モータの回転制御により伸縮制御される。車輪
支持部材125,126はロワーアーム40との連結点
を中心に回動し、左右後輪128,129の向きが独立
に制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車輪の操舵装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】車輪操舵装置の一種に、実公平2─22
389号公報に記載されているように、サスペンション
を構成するアームを移動させることによって操舵を行う
ものがある。車輪の回転中心線にほぼ平行に延びるロワ
ーアームの両端部が、振動吸収用のゴムブッシュを介し
て車輪支持部材と車体とに連結されており、車体に連結
された側の端部がアクチュエータによりゴムブッシュを
弾性変形させつつ移動させられることによって、車輪支
持部材および車輪の向きが変えられるのである。この場
合のロワーアームとしては、ストラット型サスペンショ
ンの2本のロワーアームの内の1本または2本が予定さ
れている。1本のみがアクチュエータにより移動させら
れる場合には、移動させられない側のロワーアームと車
輪支持部材との連結点を中心にして車輪支持部材が回動
させられることにより操舵が行われ、2本がクチュエー
タにより移動させられる場合には、2本が互いに逆向き
に移動させられることにより操舵が行われる。
【0003】また、アクチュエータは、本体と、その本
体により軸方向に移動可能に支持された可動軸と、可動
軸を本体に対して移動させる駆動機構とを含むものであ
り、可動軸が車両の幅方向に延びる姿勢で本体が車体に
固定され、可動軸の両端部が左右のロワーアームに係合
させられる。このように、ロワーアームを移動させるこ
とにより車輪操舵を行えば、サスペンション装置の構成
要素を操舵装置の構成要素としも利用することができ、
車両全体として構造の簡単化を図ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この車輪操舵
装置においては最大操舵角をあまり大きくできない。最
大操舵角を大きくするにはゴムブッシュを柔らかく、か
つ、大きくする必要があるが、そのようなゴムブッシュ
では、車輪の車体に対する取付け剛性が低くなり、走行
安定性の確保が困難になるからである。そこで、本発明
は、サスペンション装置の構成要素を車輪操舵装置の構
成要素として利用しながら、最大操舵角を大きくするこ
とが容易であり、操舵のためにゴムブッシュを変形させ
る必要がない車輪操舵装置を得ることを課題としてなさ
れたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この課題は、第一連結部
と第二連結部とを備え、それら両連結部間において伸縮
制御が可能な伸縮型アクチュエータを、車輪の回転中心
線から車両前後方向に離間した位置に、車輪の回転中心
線に対して45度以内の傾斜角度で配置し、第一連結部
を前記車輪を回転可能に支持している車輪支持部材に、
第二連結部を車体側部材にそれぞれ連結することにより
解決される。車輪操舵のためには、伸縮型アクチュエー
タを、車輪の回転中心線に平行に配設することが望まし
いが、状況に応じてある程度傾けることも可能である。
しかし、車輪の回転中心線に対する傾斜角度が大きくな
る程伸縮型アクチュエータの単位伸縮量当たりの操舵角
が小さくなるため、45度以内とすべきである。なお、
車体側部材とは、車輪支持部材に対して車体側の部材の
意であって、車体に固定の部材は勿論、車体に対して相
対的に移動可能な部材も包含する。
【0006】
【作用】本発明に係る車輪操舵装置においては、アクチ
ュエータを車輪支持部材と車体側部材との間に通常のラ
テラルロッド,タイロッド等の横方向部材と同様に配設
することが可能であり、ゴムブッシュを特に変形能力の
大きなものにする必要がないため、最大操舵角を大きく
しても車輪の取付剛性が低下することがなく、走行安定
性を確保できる。
【0007】また、必要があれば左右車輪の操舵を独立
に行うことができる。例えば、上記のように、一方のア
クチュエータに異常が発生して操舵が不適正になった場
合には、他方のアクチュータを、その不安定を防止ある
いは軽減するように制御することにより、異常発生の影
響を積極的に小さくすることができるのであり、フェイ
ルセーフ対策として有効である。さらに、制動力,横
力,バンプ,リバウンドなどによるトー変化を考慮して
操舵を行うことも可能になる。例えば、タイヤにかかる
制動力,横力,タイヤのバンプ量,リバウンド量等を取
得する取得手段を設け、これらの取得結果に基づいて目
標舵角を補正するのである。なお、バンプはサスペンシ
ョンの圧縮側のストローク,リバウンドは引張側のスト
ロークである。従来は、サスペンションのジオメトリや
コンプライアンスを最適化することによるパッシブな対
策がとられていたが、これをアクティブに、かつ、連続
的に制御できるので、車両の走行安定性が向上し、また
サスペンションの設計が簡単になる。バンプ/リバウン
ドの大きさとトーイン/トーアウトとの関係は、例えば
図1に示すようなものである。この関係は、サスペンシ
ョンのジオメトリやコンプライアンスに依存し、車種毎
に異なるものである。通常、弱アンダーステア側の運動
性能が好まれるので、前輪はバンプ・トーアウト,後輪
はバンプ・トーインに設定される。図によれば、後輪ス
トラットタイプのサスペンションでは、バンプストロー
クが40mmであれば、約0.2度トーイン側に傾く。
この変化量は小さく見えるが、タイヤの発生する横力や
セルフアライニングトルクに直結するため、この程度の
微小な値が大きく影響するのである。通常のサスペンシ
ョン設計では、図1のようなグラフの形自身を最適にす
る努力がはらわれるが、各輪にアクチュエータを設けれ
ば、どのような形でもよく、形がわかっていればよい。
制動力や横力についても、同様である。
【0008】また、本発明によれば、サスペンション装
置の構成要素であるラテラル方向のコントロールアーム
の少なくとも1本を伸縮可能なアクチュエータで構成す
ることによって、車輪操舵が可能となる。したがって、
2WSと4WSとで大部分の構成を共通化することが可
能であり、2WSと4WSとの両形態の車両を製造する
ことが容易となる。
【0009】
【発明の効果】このように、本発明によれば、サスペン
ションを構成するアームの少なくとも1本を、伸縮制御
可能なアクチュエータと置き換えることにより車輪操舵
装置を構成し得、装置の車体への取り付けが通常のサス
ペンションのアームの取り付けと同様であるため、操舵
のためにゴムブッシュを変形させる必要がなく、取付剛
性を低下させることなく大きな操舵角を確保でき、車両
設計の自由度を大きくできる。さらに必要であれば、各
車輪独立に操舵制御が可能であるので、細やかな操舵制
御が可能となる。例えば、万一車輪操舵装置に異常が発
生した場合の影響を打ち消し、あるいは少なくすること
が可能となり、また、制動力や横力,バンプやリバウン
ドの大きさに応じて左右の車輪の操舵角を変更でき、走
行安定性を向上させることができる。
【0010】
【発明の望ましい態様】以下、発明の望ましい実施態様
のいくつかを列挙するとともに必要に応じて関連説明を
行う。 (1)前記アクチュエータが、逆効率が零のねじ機構に
よって伸縮させられるものである請求項1に記載の車輪
操舵装置。逆効率が零のねじ機構とは、互いに螺合した
雌ねじ部材と雄ねじ部材とを備え、両ねじ部材のいずれ
か一方に回転力を付与すれば両ねじ部材を軸方向に相対
移動させることができるが、両ねじ部材に軸方向の力を
付与しても相対回転させることができないねじ機構であ
り、両ねじ部材のねじのリード角を摩擦角以下とするこ
とにより得られる。アクチュエータをこのようなねじ機
構を含むものとすれば、軸方向の外力を受けてもアクチ
ュエータが伸縮することがないので、車輪の一定の向き
に保持するために駆動源に大きなエネルギを与え続ける
必要がなく、また、万一駆動源が破損した場合でもアク
チュエータがみだりに伸縮することがなく、通常のラテ
ラルロッド,タイロッド等横方向部材と同様の機能を果
たすこととなる。 (2)前記アクチュエータが、前記第一連結部と第二連
結部とのいずれか一方を備えたケーシングと、前記第一
連結部と第二連結部との他方を備えた可動軸と、互いに
螺合された雄ねじ部材と雌ねじ部材とを備え、両ねじ部
材の一方が前記ケーシングと相対移動不能であり、両ね
じ部材の他方が前記可動軸と相対移動不能である前記ね
じ機構と、そのねじ機構の雄ねじ部材と雌ねじ部材とを
相対回転させる回転駆動装置とを含む態様1に記載の車
輪操舵装置。 (3)前記回転駆動装置が回転角度を制御可能な電動モ
ータを含む態様2に記載の車輪操舵装置。 (4)左右の車輪の舵角を各々制御する右用制御部と左
用制御部とを備えたコントローラを含む請求項1,態様
1〜3のいずれか1つに記載の車輪操舵装置。 (5)走行速度,舵角,バンプ,リバウンド,制動力,
横力の少なくとも1つに基づいて前記アクチュエータを
制御することにより、前記車輪のトーインを制御するア
クティブ制御部を備えたコントローラを含む請求項1,
実施態様1〜4のいずれか1つに記載の車輪操舵装置。 (6)操舵用タイロッドを、請求項1,態様1〜5のい
ずれか一つに記載のアクチュエータに置き換えた車輪操
舵装置。運転者の操舵力をアシストする主アクチュエー
タの可動部材がタイロッドにより車輪支持部材と連結さ
れるタイロッド連結方式の操舵装置に、アクティブ4W
S機能を付加する際、主アクチュエータに加えて、微調
整用アクチュエータが必要となる場合に有用な構成であ
る。 (7)請求項1,態様1〜5のいずれか一つの車輪操舵
装置を、後輪に対して設けた4WS車。 (8)請求項1,態様1〜5のいずれか一つの車輪操舵
装置を、後輪と前輪との両方に対して設けた4WS車。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。本実施例は、4WS車の左右の後輪の操舵を、
左右の後輪にそれぞれに取り付けられたアクチュエータ
によって独立に行うものである。図2に示すように、ス
トラットタイプの後輪サスペンション装置が搭載された
車両の、左右の各後輪128,129の2本のロワーア
ーム40のうちの1本を、それぞれ伸縮制御可能な後輪
操舵アクチュエータ50および51に置き換えたもので
あり、これら後輪操舵アクチュエータ50および51を
伸縮制御することによって、後輪128,129を回転
可能に支持する車輪支持部材125,126を、ロワー
アーム40との連結点を中心に回動させて操舵を行うの
である。
【0012】前述の左右それぞれの後輪操舵アクチュエ
ータ50,51の説明を行う。なお、アクチュエータ5
0,51は、同じものを使用するため、以下の説明で
は、左後輪操舵アクチュエータ50のみの説明を行う。
図3は、左後輪操舵アクチュエータ50の詳細図であ
る。左後輪操舵アクチュエータ50は、中空円筒状のケ
ーシング52を備えている。ケーシング52は、一定直
径で真っ直ぐに延びる薄肉円筒状の本体部54の両端が
一対の閉塞部材56,58によって閉塞されることによ
って構成されている。そのケーシング52に可動軸60
が同軸的に貫通させられている。可動軸60は、各閉塞
部材56,58により、ケーシング52と同軸となるよ
うに位置決めされるとともに軸方向に摺動可能に支持さ
れている。また、可動軸60は閉塞部材56とスプライ
ン嵌合されていて、ケーシング52に対する回転が阻止
されている。
【0013】ケーシング52内には、ブラシレスモータ
64が配設されている。ブラシレスモータ64は、共に
円筒状をなすロータ66とステータ68とが同軸的にか
つロータ66がステータ68を貫く状態に配置されて構
成されている。ロータ66は、4個の永久磁石が、極性
が周方向にN極とS極とに交互に変化する状態で装着さ
れた4相型とされている。また、ステータ68は、その
ロータ66に対応し、アマチュアコイル70が、極性が
周方向にN極とS極とに交互に変化する状態で装着され
た4相型とされている。ステータ68はロータ66の外
側に適当な磁気ギャップを隔てて配置されている。一
方、ロータ66の中心穴には可動軸60が同軸的に挿通
されている。ロータ66は可動軸60の外周面に適当な
間隔を隔てて配置され、両端部がケーシング52に装着
された一対の軸受74によって回転可能かつ軸方向移動
不能に支持されている。したがって、ステータ68のア
マチュアコイル70が励磁され、回転磁界が形成されれ
ば、その回転磁界の回転につれてロータ66が回転させ
られることになる。
【0014】モータ64の回転は運動変換機能としての
ねじ機構78によって直線運動に変換されて可動軸60
に伝達される。可動軸60の外周面の一部に雄ねじが形
成されて雄ねじ部材80とされており、その雄ねじ部材
80に螺合する雌ねじ部材であるナット82がケーシン
グ52に回転可能かつ軸方向移動不能に支持されてい
る。それら雄ねじ部材80とナット82との螺合によっ
てねじ機構78が構成されているのである。なお、本実
施例においては、雄ねじ部材80およびナット82のね
じが台形ねじとされている。
【0015】本実施例においては、モータ64の回転が
直接にねじ機構78に伝達されるわけではなく、モータ
64の回転力を倍力するため、減速装置90を経由して
伝達される。減速装置90は、2個のプラネタリ式減速
機92,94が互いに直列に連結された構成とされてい
る。プラネタリ式減速機92,94はよく知られている
ように、(a)1個のサンギヤ100と、(b)1個の
リングギヤ102と、(c)それらサンギヤ100とリ
ングギヤ102との間に配置された複数個のプラネタリ
ギヤ104と、(d)それら各プラネタリギヤ104を
それらの相対位置関係を一定に保ちつつ自転可能に支持
するキャリア104とを含むように構成されている。
【0016】2個のリングギヤ102は、ケーシング5
2に固定されている。2個のサンギヤ100は共に中空
とされ、両者を可動軸60が同軸的に貫通しており、2
個のプラネタリ式減速機92,94は可動軸60の軸線
方向に並んでいる。これらプラネタリ式減速機92,9
4のうちロータ66に近いものを入力側減速機92、ね
じ機構78に近いものを出力側減速機94と称すること
とする。入力側減速機92においては、サンギヤ100
がロータ66にそれと一体的に回転可能に結合れ、一
方、出力側減速機94においては、サンギヤ100が、
入力側減速機92のキャリア106にそれと一体的に回
転可能に結合され、さらに、出力減速機94のキャリア
106がナット82にそれと一体的に回転可能に固定さ
れている。
【0017】したがって、ロータ66が回転させられれ
ばそれに伴って入力側減速機92においてサンギヤ10
0およびプラネタリギヤ104が回転させられ、サンギ
ヤ100の回転速度が減速されてキャリア106に伝達
される。キャリア106の回転に伴い、出力側減速機9
4においてサンギヤ100およびプラネタリギヤ104
が回転させられ、そのサンギヤ100の回転速度が減速
されてキャリア106に伝達される。そのキャリア10
6の回転につれてナット82が回転させられ、その回転
がネジ機構78によって直線運動に変換されて、可動軸
60がそれの軸線に平行な方向に移動させられる。
【0018】この左後輪操舵アクチュエータ50には、
ロータ66の回転位置を検出する回転位置センサ110
と、可動軸60の軸方向位置を検出する軸方向位置セン
サ112とがそれぞれ設けられている。また、右後輪操
舵アクチュエータ51にも同様に、回転位置センサ11
1と、軸方向位置センサ113とがそれぞれ設けられて
いる。左右後輪用回転位置センサ110,111は、本
実施例においては、磁気式(非接触式の一例)とされ、
ロータ66と共に回転する永久磁石116と位置固定の
3個の磁気検出素子118との組合せによって構成され
ている。磁気検出素子118は、永久磁石116に近接
して配置され、永久磁石116の通過に応じて変化する
パルス信号を出力し、これにより、ロータ66の回転位
置(相対位置)が検出される。磁気検出素子118の一
例はホール素子である。回転位置センサ110は、後輪
舵角制御中に、ブラシレスモータ64の回転角変化量が
指定値通りになるようにするために使用される。
【0019】これに対し、左右後輪用軸方向位置センサ
112,113は、本実施例においては、ポテンショメ
ータ式(接触式)とされている。軸方向位置センサ11
2は、可動軸60と共に直線変移するスライダと位置固
定の電気抵抗器との組合せによって構成されている。電
気抵抗器は、スライダに常時接触するように設けられ、
スライダの位置に応じて電気抵抗値が変化し、その変化
に応じた電気信号を出力し、これにより、可動軸60の
軸方向位置(絶対位置)が検出される。軸方向位置セン
サ112は、後輪操舵制御に先立ち、ブラシレスモータ
64の回転位置を初期化(原点復帰)するために使用さ
れる。
【0020】可動軸60の突出端には円筒状の連結部1
20が設けられる一方、ケーシング52の底部、すなわ
ち閉塞部材58には円筒状の連結部122が設けられて
いる。これら両連結部材120,122はそれぞれゴム
ブッシュ124を介して、図2に示すように、車輪支持
部材,125,126と車体側部材の一種であるサブフ
レーム127とに連結されている。車輪支持部材125
は右後輪128を、車輪支持部材126は左後輪129
をそれぞれ回転可能に支持しており、後輪操舵アクチュ
エータ50,51は左右後輪128,129の回転中心
線と平行に延びている。
【0021】なお付言すれば、ロータ64を4個以外の
数の永久磁石を使用するものとしたり、ブラシレスモー
タ64に代えてブラシ付きモータを使用したりすること
が可能である。また、油圧アクチュエータなど、別の方
式のアクチュエータを用いてもよい。ただし、例えば、
油圧アクチュエータの場合、非駆動時にはシリンダ内の
油の出入が禁止される構成とする必要がある、などの注
意が必要である。
【0022】つぎに、本実施例装置の電気的構成を説明
する。後輪操舵制御装置は図4に示すように、後輪操舵
コントローラ200を備えている。後輪操舵コントロー
ラ200は、コンピュータ208を有し、コンピュータ
208は、CPU202,ROM204,RAM206
を含んでいる。後輪操舵コントローラ200の入力部に
は、車速センサ210,操舵角センサ212,ヨーレイ
トセンサ214,左右の後輪用回転位置センサ110お
よび111,左右の後輪用軸方向位置センサ112およ
び113が、それぞれ接続されている。車速センサ21
0は車両の走行速度を計測する。操舵角センサ212
は、操縦者により操作されるステアリングホイールの回
転角である操舵角θを検出する。ヨーレイトセンサ21
4は、車両の実ヨーレイトγを計測する。一方、後輪操
舵コントローラ200の出力部には、左右の後輪操舵ア
クチュエータ50および51のブラシレスモータ64が
接続されている。ブラシレスモータ64は、各種センサ
からの入力信号に基づき、CPU202がRAM206
を使用しつつ、ROM204に格納されている制御プロ
グラムが実行されることによって制御される。そのため
に、ROM204には図5に示す後輪操舵制御ルーチン
や図6に示す異常処理ルーチンが格納されている。
【0023】本実施例では車速センサ210として、送
信波と路面で反射された受信波とのドップラ効果に基づ
いて車体の路面に対する相対移動速度を検出するドップ
ラ式対地車速センサが用いられているが、他の対地車速
センサは勿論、例えば、車輪の回転速度を検出するセン
サと、その車輪速度センサにより検出された車輪の回転
速度に基づいて車両速度を推定する車両速度推定手段と
を備えた車輪速度依拠型の車速センサ等他の車速検出器
を用いてもよい。操舵角センサ212は、例えば、ステ
アリングシャフトに取り付けられたスリット板と、コラ
ムチューブに取り付けられたフォトインタラプタとで構
成される。ステアリングの回転角の大きさに応じてフォ
トインタラプタのON/OFF回数が変化することに基
づいて操舵角を検出するものであるが、回転式ポテンシ
ョメータなどを応用した他の操舵角検出器を用いてもよ
い。ヨーレイトセンサ214は、1軸方向に振動する物
体に、振動方向に垂直な方向の角速度を与えた場合に、
振動方向と角速度ベクトルの方向とに垂直な方向に生じ
るコリオリの力を応用したものであるが、ファイバジャ
イロ等の他のヨーレイト検出器を用いてもよい。
【0024】本実施例のソフトウエア構成を説明する。
図5は、後輪操舵制御ルーチンを示すフローチャートで
ある。このルーチンにおいては、車両走行速度V,実前
輪舵角δf ,実ヨーレイトγ,実左後輪舵角δ rlおよび
実右後輪舵角δrr,に基づいて、目標左後輪舵角δrl´
および目標右後輪舵角δrr´を算出して左右の後輪操舵
用アクチュエータを駆動する、ヨーレイトフィードバッ
ク方式の4WSが行われる。まず、ステップS101
(以下、単にS101と記す。他のステップについても
同様とする)において、実左後輪舵角δrlと実右後輪舵
角δrrがそれぞれ、左後輪用回転位置センサ110およ
び右後輪用回転位置センサ111からの信号に基づいて
検出される。つぎに、S102において、車両走行速度
Vが車速センサ210から、実前輪舵角δf が操舵角セ
ンサ212から、実ヨーレイトγがヨーレイトセンサ2
14からの各信号に基づいてそれぞれ検出される。な
お、以下の説明の便宜上、操舵角の値は、直進状態をゼ
ロとし、右に操舵される場合を正、左に操舵される場合
を負とする。
【0025】つぎに、S103において、車両走行速度
Vと実前輪舵角δf とに基づいて、目標ヨーレイトγ*
が決定される。本実施例においては、車両走行速度V,
実前輪舵角δf および目標ヨーレイトγ* の関係がRO
M204に記憶されており、その関係にしたがって目標
ヨーレイトが決定されるのである。続いて、S104
で、目標ヨーレイトγ* と実ヨーレイトγとの差が、ヨ
ーレイト偏差Δγとして計算され、その後、ヨーレイト
偏差Δγに基づいてS105で左右の後輪舵角変更指令
値Δδrl,Δδrrが決定される。本実施例においては、
ヨーレイト偏差Δγと左右の後輪舵角変更指令値Δ
δrl,Δδrrとの関係がROM204に記憶されてお
り、その関係にしたがって左右の後輪舵角変更指令値Δ
δrl,Δδrrが決定されるのである。なお、この際に、
各後輪サスペンションのバンプ/リバウンド量を検知
し、図1のような関係を利用して左右の後輪舵角変更指
令値Δδrl,Δδrrの値を変更するなどの補正を行って
もよい。
【0026】さらに、S106で、実左後輪舵角δrl
実右後輪舵角δrr,左後輪舵角変更指令値Δδrl,右後
輪舵角変更指令値Δδrrに基づいて、目標左後輪舵角δ
rl´,目標右後輪舵角δrr´が計算され、続いてS10
7で、左右の後輪操舵アクチュエータ50,51の駆動
が開始される。つぎに、S108で、後輪操舵アクチュ
エータ50,51の作動に要する時間が待たれ、S10
9で、アクチュエータ作動後の実左後輪舵角δrl,実右
後輪舵角δrrが取得される。その後、S110で、S1
09で取得された実左後輪舵角δrl,実右後輪舵角δrr
に基づいて、システムに異常があるか否かが判定され、
異常がなければS102からの処理が再び開始される。
異常状態であれば、S111で、後述する異常処理が行
われる。S110においては、実左後輪舵角δrlと目標
左後輪舵角δ rl´との偏差の大きさ、および、実右後輪
舵角δrrと目標右後輪舵角δrr´との偏差の大きさのい
ずれかまたは両方が、許容誤差εよりも大きい場合に、
異常状態であると判定される。すなわち、左右の後輪操
舵アクチュエータ50,51の作動の目標値と実際の舵
角とが、誤差要因εを考慮してもなお一致しない時、異
常状態とされるのである。
【0027】図6は、前記S110で異常状態であると
判定された場合に行われる異常処理ルーチンを示すフロ
ーチャートである。本ルーチンは、異常状態に陥ってい
ない側の後輪操舵アクチュエータを作動させて、車両の
走行安定性が保たれるように制御を行うものである。ま
ず、S201で、実左後輪舵角δrlと目標左後輪舵角δ
rl´との偏差の大きさが許容誤差εを超えているか否か
が判定される。許容誤差εを超えていなければ、異常状
態であるのは右後輪128の後輪操舵アクチュエータ5
1であるとされ、S202で実右後輪舵角δrrが取得さ
れ、続いてS203で、目標左後輪舵角δrl´が、実右
後輪舵角δrrと大きさが同じで逆向きの舵角に設定され
る。その後S204で、異常が発生して本来の操舵を行
わない右後輪128の舵角に対して、カウンタ側に左後
輪129が操舵される。そして、S205で、警報出力
1が出力され、異常処理が終了する。
【0028】S201の結果がYESであれば、S20
6で、実右後輪舵角δrrと目標右後輪舵角δrr´との差
の絶対値が許容誤差εを超えているか否かが判定され
る。この結果がNOであれば、左後輪129の後輪操舵
アクチュエータ50が異常状態であるとされ、S202
からS204までの処理とまったく同じ処理が、左右を
入れ換えて、S207からS209において実行され
る。その後、S210で警報出力1が出力され、異常処
理が終了する。
【0029】S206の判定結果がYESであれば、左
右後輪128,129の後輪操舵アクチュエータが共に
異常状態であるとされる。この場合は、S211におい
て左右後輪128,129のアクチュエータ50,51
を舵角ゼロに戻す処理を行う。この処理は、一見無駄で
あり、舵角ゼロに戻すことは不可能であるように見える
がそうではない。S110,S201,S206の判定
には左右後輪128,129の回転位置センサ110,
111の値と、CPU202によって計算され、RAM
206に記憶されている目標左後輪舵角δrl´,目標右
後輪舵角δrr´とが用いられる。したがって、たとえば
左右後輪用回転位置センサ110または111が故障し
たり電気的ノイズ等によって異常な値とされた場合に
は、アクチュエータは正常であるにもかかわらず異常状
態と判定される。このような場合に、直ちに後輪操舵制
御を放棄してしまうのではなく、少なくとも舵角ゼロに
戻すことがフェイルセーフ上重要である。ここで、舵角
ゼロに戻すためには、少なくとも舵角ゼロの位置にある
ことを認識する必要がある。このためには、左右後輪用
軸方向位置センサ112および113の出力値を用いる
ことができる。左右後輪用軸方向位置センサ112およ
び113は、アクチュエータの軸方向の絶対位置を出力
できるため、左右後輪用回転位置センサ110または1
11ほどの精度はないが、電気的ノイズ等に対してロバ
ストなのである。S211に続いて、S212で、後輪
操舵アクチュエータ50.51の作動に要する時間だけ
待機した後、S213で、左右後輪用軸方向位置センサ
112および113の出力値を取得する。ここで、左後
輪用軸方向位置センサ112の出力値がδrl * 、右後輪
用軸方向位置センサ113の出力値がδrr * で表わされ
ている。つぎに、δrl * ,δrr * を用いて、実際に後輪
操舵アクチュエータ50.51が作動したか否かがS2
14で判定される。S214の判定は、両輪とも許容誤
差の範囲で舵角ゼロであればYESとされ、S205で
警報出力1が出力され、少なくとも一方の舵角がゼロで
なければNGとされて、S215で警報出力2が出力さ
れて、異常処理が終了する。警報出力1が出力された場
合には、システム異常ではあるが、異常処理ルーチンに
よって車両の走行安定性がそれほど悪化しないようにさ
れているため、注意深く運転すればよいと判断できる。
一方、警報出力2が出力された場合は、高速走行を行う
ことは望ましくない状態にあり、低速で走行して修理工
場に向かうことが望ましいと判断できる。
【0030】しかしながら、独立して制御される左右の
後輪操舵アクチュエータ50,51が共に故障する確率
は1つだけが故障する確率よりも小さいため、警報出力
2が出力される確率は比較的小さい。つまり、後輪操舵
アクチュエータ50,51を2つ備えることで、システ
ムのフェイルセーフ機能上、部分的にではあるが並列冗
長性を持つことになる。なお、後輪操舵システムの並列
冗長性をより大きくするには、後輪操舵コントローラを
左右独立に持つことも有効であるので、このような構成
としてもよい。さらに、左右どちらかの操舵コントロー
ラに異常が発生した場合に、他の一方の操舵コントロー
ラが、左右の後輪操舵アクチュエータ50,51の状況
を共に検知し、両後輪操舵アクチュエータ50,51を
共に制御する状態となるように構成することも可能であ
る。このような構成とすれば電気的に2重システムとな
って、さらにロバストになる。
【0031】なお、左右の後輪操舵アクチュエータ5
0,51を独立に制御することは、本願の発明を実施す
る場合に必須の条件ではない。制御の構成を単純にする
必要が認められる場合には、左右同一の制御を行っても
よいのである。前記従来の車輪操舵装置では、1本の可
動軸の両端部が左右のロワーアームに係合させられてい
るため、左右の車輪の操舵角の独立制御が不可能である
ため、万一その一本の可動軸のアクチュエータに異常が
発生した場合に、左右両輪とも同じ向きに誤操舵される
ため、異常発生の影響が大きくなる。しかし、本実施例
の車輪操舵装置では、後輪操舵アクチュエータ50,5
1が左右の後輪128,129に対してそれぞれ設けら
れ、かつ、図6に示した異常時の制御を行うこととすれ
ば、万一いずれかの後輪操舵アクチュエータに異常が発
生して一方の車輪の操舵が適正でなくなっても、他方の
アクチュエータは正常に作動し、他方の車輪の操舵は適
正に行われるため、異常発生の影響が少なくて済むので
ある。また、前記従来の車輪操舵装置では、操舵のため
にゴムブッシュを大きく変形させるための強力なアクチ
ュエータが必要であるのに対して、本実施例の車輪操舵
装置は、操舵のためにゴムブッシュを変形させる必要が
ないため、後輪操舵アクチュエータ128,129は、
比較的作動力の小さいものでよいのである。また、前記
従来の車輪操舵装置では、左右の車輪に挟まれた車両中
心線付近に車輪操舵装置の構成部品が配置される必要が
あるため、車内空間が狭くされ、居住性を悪化させる場
合があるが、本実施例の車輪操舵装置は、車内空間を拡
大し居住性を向上させる設計を、有利に進めることがで
きるのである。本実施例の4WSは、ヨーレイトフィー
ドバック方式で構成されているが、前輪舵角比例方式,
操舵力フィードバック方式,重心点横滑り角ゼロ制御方
式,モデルフォローイング方式など、他の方式の4WS
に本発明を適用することも可能である。さらに、本実施
例は、2本のロワーアーム40が平行なストラットタイ
プのサスペンションに本発明を適用したものであるが、
台形リンクなど、他のタイプのロワーアームを持つもの
にも適用可能である。また、ダブルウイッシュボーンタ
イプやマルチリンクタイプなど、ストラットタイプ以外
のタイプのサスペンションに適用してもよい。また、必
要であれば、1つの車輪に対して2本以上の操舵アクチ
ュエータを設けてもよい。その他にも、特許請求の範囲
を逸脱することなく、当業者の知識に基づいて種々の変
形,改良を施した態様で本発明を実施することが可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】バンプ/リバウンドの大きさに対するトーイン
/トーアウトの変化の一例を示すグラフである。
【図2】本発明の一実施例である後輪操舵装置を示す平
面図である。
【図3】上記後輪操舵装置の後輪操舵アクチュエータを
示す正面断面図である。
【図4】上記後輪操舵装置の電気制御部を示すブロック
図である。
【図5】上記電気制御部のROMに格納されている後輪
操舵制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図6】図5のフローチャートにおけるS111の異常
処理ルーチンを示すフローチャートである。 40 ロワーアーム 50.51 後輪操舵アクチュエータ 52 ケーシング 60 可動軸 64 ブラシレスモータ 78 ねじ機構 80 雄ねじ部材 82 ナット 90 減速装置 110,111 回転位置センサ 112 軸方向位置センサ 120,122 連結部 124 ゴムブッシュ 125,126 車輪支持部材 126 サブフレーム 128 左後輪 129 右後輪

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一連結部と第二連結部とを備え、それ
    ら両連結部間において伸縮制御が可能な伸縮型アクチュ
    エータを、車輪の回転中心線から車両前後方向に離間し
    た位置に、車輪の回転中心線に対して45度以内の傾斜
    角度で配置し、第一連結部を前記車輪を回転可能に支持
    している車輪支持部材に、第二連結部を車体側部材にそ
    れぞれ連結したことを特徴とする車輪操舵装置。
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