JPH08339200A - 到来受信信号の周波数分析方法 - Google Patents

到来受信信号の周波数分析方法

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JPH08339200A
JPH08339200A JP7146051A JP14605195A JPH08339200A JP H08339200 A JPH08339200 A JP H08339200A JP 7146051 A JP7146051 A JP 7146051A JP 14605195 A JP14605195 A JP 14605195A JP H08339200 A JPH08339200 A JP H08339200A
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JP
Japan
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frequency spectrum
cross
signal
received
frequency
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Application number
JP7146051A
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English (en)
Inventor
Yuichi Shiraki
裕一 白木
Kiyohito Tokuda
清仁 徳田
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Oki Electric Industry Co Ltd filed Critical Oki Electric Industry Co Ltd
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  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の整相処理によってもたらされる雑音低
域効果では不十分であるので、さらに大きな雑音低減効
果が得られる到来受信信号の周波数分析方法。 【構成】 外部から到来する音響信号を複数の受信器か
らる受信器群(50)によってそれぞれ受信し、該受信
した複数の受信信号の時系列の間に線形予測モデルを適
用する線形予測分析を用いて(61,62)各受信信号
間のクロス周波数スペクトルを算出し(63)、該クロ
ス周波数スペクトルを用いて周波数スペクトルを算出す
る際に、任意に選んだ1つの受信器とその他の受信器と
のクロス周波数スペクトルを、所望の方位に対して位相
をそろえるように位相補償を施した後に(64A)加算
して周波数スペクトルを算出する(65)ようにしたも
の。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音声認識やソーナーシ
ステムなどの分野で行われるように複数の受信器で受信
される信号を用いて、所望の方位の信号の周波数スペク
トルを抽出、表示するための到来受信信号の周波数分析
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、このような技術は、例えばソーナ
ーシステム等の分野で利用されている。ソーナー装置
は、水中音響を用いて水上あるいは水中を移動する目標
の探索、位置計測及び類別等を行うものである。この装
置は、動作様式によってパッシブソーナー装置とアクテ
ィブソーナー装置に分けられる。パッシブソーナー装置
は目標が放射する音波を用い、アクティブソーナー装置
は、装置側から発した音波の目標からの反射波(エコ
ー)を用いて、目標の探索、位置計測及び類別等を行う
ものである。
【0003】ソーナー装置で用いられる信号検出処理
は、信号の時間的特徴(波形、スペクトル等)を検出す
るために用いる時間的処理と、信号の空間的特徴(位
置、形状、移動速度)を検出するために用いる空間的処
理に分けられる。時間的処理には、整合フィルタ、ウィ
ーナフィルタ及びスペクトル推定がある。スペクトル推
定は、信号の周波数に対する強度を推定するものであ
り、雑音に埋もれた周期的信号(線スペクトル)を検出
し、その信号を放射する目標を類別するために用いられ
る。一方、空間的処理には、ビームフォーミング(以下
BFと記す)及び遅延/位相推定がある。BFは、空間
を伝搬する波動の方向性を利用して方位に応じて受波器
群を構成する複数の受波器の出力信号を整相すること
で、信号のS/Nの改善、信号の入射方向および強度
(空間スペクトル)の推定等を行う。遅延/位相推定
は、少数の受波器で受信される信号の間に生じる遅延ま
たは位相の差を推定する問題であり、主に目標の位置計
測のために用いられる。
【0004】パッシブソーナー装置とアクティブソーナ
ー装置のうち、例えばパッシブソーナー装置は、主に船
舶の船走音及び過渡音を検知するために用いる。図5は
従来のパッシブソーナー装置の構成図であり、図のパッ
シブソーナー装置は、受信器群10、ソーナー受信機2
0、方位表示器30及び周波数表示器40により構成さ
れる。図5のパッシブソーナー装置では、船舶1が放射
する音波を受信する複数の受信器からなる受信器群10
を有し、その出力側には、ソーナー受信機20が接続さ
れている。ソーナー受信機20では、受信器群10から
の受信信号を整相処理し、全周に指向性ビームを形成し
て船舶1からの水中音を受信し、受信点周辺の船舶1の
方位や、該船舶1の信号の特長(例えば周波数)を検出
し、方位表示器30による方位表示や周波数表示器40
による周波数表示を行う。
【0005】ソーナー受信機20の受信処理において、
船舶1の信号の特徴を検出するには、例えば高速フーリ
エ変換法(FFT法)で時間領域での周波数分析や、あ
るいはデータ数を多くすることによって微細な周波数構
造が検出できる高分解能周波数分析を行い、周波数表示
器40における周波数−時間の2次元平面上にそのスペ
クトルの強度に応じた濃度で周波数表示を行っている。
さらに、このソーナー受信機20では、分析周波数を狭
くすることにより、微細な周波数構造が検出できる超狭
帯域分析を行う機能を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述した
従来の到来受信信号の周波数分析方法では、周波数分析
を行うまえに予め受信信号に対して方位ごとの整相処理
を行っており、この整相という単一の処理に2つの機能
あるいは効果の実現を担わせている。この整相処理の機
能・効果の1つは、特定の方向からの信号を抽出すると
いう方位限定機能であり、もう1つは、低SNの信号を
検出するための雑音低減効果である。これは、従来方法
では、全周から入射する雑音をその方位を限定すること
で低減させており、方位限定は即ち雑音低減でもあるか
らである。しかしこの整相処理によって副次的に得られ
る雑音低減によって検出が可能となる微弱な信号より
も、さらに微弱な強度(より低いSN比)の信号を検出
するためには、さらに雑音の低減を図る必要があり、雑
音の低減を整相処理によってもたらされる効果のみに期
待している従来方法では不十分である。この雑音の低減
効果が不十分である点が従来方法における第1の問題点
である。
【0007】また従来方法における雑音の低減効果は、
整相処理によってもたらさせる効果に期待しているが、
この雑音低減効果の最大値は、使用する受信器の数その
ものに依存し、受信器の数をMとすると雑音の低減効果
は10log (M)となる。しかし従来よりもさらに微弱
な信号を検出するには、さらに大きな雑音の低減効果が
期待されている。特に使用可能な受信器の数が限られて
いる場合は、整相処理によって得られる雑音低減効果も
制限される。この受信器の数が少い場合に小さな雑音低
減効果しか得られない点が従来方法の第2の問題点であ
る。従って従来方法の整相処理によってのみ雑音低減を
図る手法により生じる上記問題点を解決し、限られた受
信器数においてもより高い雑音低減効果を持つ到来受信
信号の信号検出処理方法が求められていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る到来受信信
号の周波数分析方法は、外部から到来する音響信号を複
数の受信器によってそれぞれ受信し、該受信した複数の
受信信号の時系列の間に線形予測モデルを適用する線形
予測分析を用いて各受信信号間のクロス周波数スペクト
ルを算出し、該クロス周波数スペクトルを用いて周波数
スペクトルを算出し、該周波数スペクトル強度を画像表
示する到来受信信号の周波数分析方法において、前記ク
ロス周波数スペクトルを用いて周波数スペクトルを算出
する際に、任意に選んだ1つの受信器とその他の受信器
とのクロス周波数スペクトルを、所望の方位に対して位
相をそろえるように位相補償を施した後に加算して周波
数スペクトルを算出する工程を有するものである。
【0009】
【作用】本発明においては、外部から到来する音響信号
を複数の受信器によってそれぞれ受信し、該受信した複
数の受信信号の時系列の間に線形予測モデルを適用する
線形予測分析を用いて各受信信号間のクロス周波数スペ
クトルを算出し、該クロス周波数スペクトルを用いて周
波数スペクトルを算出し、該周波数スペクトル強度を画
像表示する到来受信信号の周波数分析方法において、前
記クロス周波数スペクトルを用いて周波数スペクトルを
算出する際に、任意に選んだ1つの受信器とその他の受
信器とのクロス周波数スペクトルを、所望の方位に対し
て位相をそろえるように位相補償を施した後に加算して
周波数スペクトルを算出するようにした。そして上記の
ように整相処理を行わずに雑音を低減する多変量予測分
析方法を用いたクロス周波数スペクトル算出処理と、こ
のクロス周波数スペクトルを用いて方位を限定する整相
処理とを別個に行う信号処理方法としたので、特定の方
向から到来する音源信号の周波数特性の抽出において、
方位限定機能と雑音低減機能とを持つ整相処理の前段に
設けたクロス周波数スペクトル算出処理によりさらに雑
音低減効果を付加することができ、より信号強度の小さ
い信号を検出可能な到来受信信号の周波数分析法を提供
することができる。
【0010】
【実施例】最初に、本発明における信号処理の概要を前
記従来方法の問題と対比して説明する。従来方法の上述
した第1の問題は、整相処理という単一の処理が方位限
定と雑音低減という2つの目的を負担することから生じ
る。そこで本発明では、雑音低減効果を高めるために、
方位限定機能はないが雑音低減機能をもつ処理を加えて
方位限定機能と雑音低減機能を異なる処理で実現するこ
とを考える。そのために、雑音低減機能を方位限定機能
に前置し、受信信号から雑音低減機能により雑音を低減
し、その信号を方位限定することで雑音をさらに低減す
ることを考える。この雑音低減機能は多変量線形予測分
析を用いることで実現する。ここで多変量予測とは、M
個の異なる種類の信号の第m番目の種類の第n番目の時
系列信号をxm (n) (m=1,2,…,M)とし、これ
らの各信号の時系列上のみならずその他の信号の時系列
上間との間に線形予測モデルを適用するものであり、各
m番目の種類の信号をM種類の過去K個の信号との線形
結合で表現するものである。
【0011】即ち、xm (n) (m=1,2,…,M)に
対して多変量ベクトルX(n) =(x1 (n) ,x2 (n) ,
…,xM (n) )t (tは転置を表す)を考え、この多変
量ベクトルX(n) に対して次式(1)で表わされる線形
予測モデルを適用する。
【0012】
【数1】
【0013】但し、(1)式のKは予測次数とよばれる
定数であり、A(k) は第k番目のM行M列の予測係数行
列、U(n) は各種類の信号の駆動雑音と呼ばれる信号か
らなるM行1列の信号ベクトルである。ここで、上記M
種類の信号として、M個の受信器から受信されるM個の
信号をあてはめる。今、その信号が一定の方向にある音
源から到来する信号とすると、各受信信号は受信器の相
対位置に応じた遅延(あるいは位相)だけが異なった同
一の信号となる。従って、これらの信号に対する予測係
数を用いて各信号間のクロス周波数スペクトル(各信号
間の周波数成分の相関性を表わすもの)を算出すると、
どの信号間のクロス周波数スペクトルも、位相だけが異
なる同一のパワーを示す。
【0014】一方受信器で受信される信号が時系列的に
もまた相互の信号間でも独立な雑音の場合、そもそも互
いに無関係な信号なので有意義な予測係数は存在せず、
この予測係数を用いて各信号間のクロス周波数スペクト
ルを算出しても、互に与える影響の度合はMを大きくす
るほど小さくなる。これは、各信号間のクロス周波数ス
ペクトルが、信号を他の信号との線形結合和で表わして
いるため、ランダムな信号パワーをそれと独立な信号の
和で表したとすると、それぞれのパワーの寄与率はMを
大きくするほど小さくなり、クロス周波数スペクトルの
値はランダムな位相をもち、受信パワーよりも小さな値
を示す。従って、多変量予測分析方法を用いたクロス周
波数スペクトル値は、音源信号については、そのパワー
値は変化せず、雑音に対してはMを増やすほど小さくす
ることができる。
【0015】音源信号に対するクロス周波数スペクトル
の位相は、音源信号と受信器の相対的配列に固有な位相
の進みかたを示すので、限定したい方位に相当する位相
を補正して加算すれば、整相処理を行うことができ、こ
の処理により、雑音のクロス周波数スペクトルがランダ
ムなので雑音成分のクロス周波数スペクトルの大きさは
さらに減少する。そこで、本発明の実施例1において
は、整相処理を行わずに雑音を低減する多変量予測分析
方法を用いたクロス周波数スペクトル算出手段と、この
クロス周波数スペクトルを用いて方位を限定する整相処
理手段とを別個に設けたものである。
【0016】従来方法の上述した第2の問題の発生の起
因は、整相においてその処理の対象となる信号が受信信
号そのものであるため、整相処理における信号の数も受
信器の数そのものとなるためである。整相処理は、一種
の平均処理であり、基本的には、複数の信号それぞれに
処理を加え加算することで、複数の信号から共通した特
徴をもつ成分の値を、共通した特徴をもたない成分にく
らべ強調するこであり、その強調効果は、不必要な信号
にはなく必要な信号には抽出したい共通した特徴があれ
ば、その同じ特徴を有する信号の数が多い程高くなる。
従って、整相処理の効果を高めるには、同じ特徴を有す
る信号の数を増やせばよい。その手段として、整相処理
を施す前に整相処理の対象に成りえる信号の数を増やす
ために、受信信号に対して多変量線形予測分析を行い、
この分析結果を用いて受信信号間のクロス周波数スペク
トル行列を算出し、この行列の要素を整相処理の対象に
することを考える。
【0017】M個の受信器から受信されるM個の受信信
号に対する予測係数を用いて各信号間のクロス周波数ス
ペクトル(各信号間の周波数成分の相関性を示すもの)
の算出法は、第1の問題点において説明した通りであ
り、どの信号間のクロス周波数スペクトルも、位相だけ
が異なる同一のパワーを示し、受信信号間のクロス周波
数スペクトルをマトリックス状に配列したクロス周波数
スペクトル行列は、一定の位相関係を持つ成分からな
る。一方受信器で受信される信号が時系列的にもまた相
互の信号間でも独立な雑音の場合、そもそも互いに無関
係な信号なので有意義な予測係数は存在せず、この予測
係数を用いて各信号間のクロス周波数スペクトルを算出
しても、互いに与える影響の度合はMを大きくするほど
小さくなることも上述の通りである。
【0018】これは、各信号間のクロス周波数スペクト
ルが、信号を他の信号との線形結合和で表わしているた
め、ランダムな信号パワーをそれと独立な信号の和で表
したとすると、それぞれのパワーの寄与率はMを大きく
するほど小さくなり、クロス周波数スペクトルの値は、
受信パワーよりも小さな値を示す。更に、それらの位相
は音源信号のように一定の位相関係を持たず、クロス周
波数スペクトル行列は、まちまちの位相を示す成分にな
ることになる。但し、クロス周波数スペクトル行列は非
対角成分のうち対称な成分が複素共役な関係を示すの
で、固有の情報を持つ要素は、この非対角成分の内一方
の側の非対角成分だけである。この非対角成分の総数は
M(M−1)/2となる。
【0019】つまり、このM(M−1)/2個の成分
は、音源信号に対しては受信器配列と音源到来方向から
定まる位相関係を共通して保ち、雑音に対しては共通す
る位相関係も持たずランダムな位相を示すことになる。
従って、これらの成分を用いて整相すれば、整相処理の
対象に成り得る信号の数を増やすことができ、M個の受
信器を用いてM(M−1)/2個の信号に対する整相処
理を行うことができる。そこで、本発明の実施例2にお
いては、整相処理に前置して、多変量予測分析方法を用
いたクロス周波数スペクトル行列算出手段と、このクロ
ス周波数スペクトル行列の非対角成分の内一方の側の非
対角成分を用いた整相処理手段とを設けたものである。
【0020】実施例1.図1は本発明の実施例1による
到来受信信号の周波数分析方法を説明するブロック図で
あり、図の50は受信器群、60Aは周波数分析部、7
0は表示部である。また周波数分析部60Aは、相互相
関行列算出部61、予測係数行列算出部62、クロス周
波数スペクトル行列算出部63、整相処理部64A及び
周波数スペクトル算出部65を含んでいる。図1におい
て、受信器群50は、船舶等からの音響信号を電気信号
に変換するM個の受信器からなり、その出力側に周波数
分析部60Aが接続されている。周波数分析部60Aで
は、受波器群50から入力されるM個の受信信号から多
変量線形予測分析法を用いた周波数スペクトル分析を行
い周波数スペクトルを表示部70に出力する。表示部7
0では、各周波数の周波数スペクトルをその強弱に応じ
て表示し、必要ならばその時間経過を表示する。
【0021】周波数分析部60Aでは、まず、相互相関
行列算出部61において、受信器群50から入力される
M個の受信信号間の相互相関係数からなる相互相関行列
を算出し、予測係数行列算出部62に出力する。予測係
数行列算出部62では、入力される相互相関行列から多
変量線形予測分析法を用いて予測係数行列を算出し、ク
ロス周波数スペクトル算出部63に出力する。クロス周
波数スペクトル算出部63では、予測係数行列を用いて
各分析周波数に対してクロス周波数スペクトル行列を算
出し、整相処理部64Aに入力する。整相処理部64A
では、クロス周波数スペクトル行列の非対角成分を用い
て所望の方位に相当する位相を加えて整相クロス周波数
スペクトルを算出し、これを周波数スペクトル算出部6
5に入力する。周波数スペクトル算出部65では、各分
析周波数に対する整相クロス周波数スペクトルから周波
数スペクトルを算出し、表示部70に出力する。
【0022】図1の実施例1の動作を詳細に説明する。
周波数分析部60Aでは、受信器群50から入力される
M個の受信信号のサンプル時系列を一定のサンプル数N
からなる分析フレームに区切り、この分析フレーム毎に
以下の処理が行われる。また、受信器群50から入力さ
れる第m番目の受信信号のサンプル時系列信号を分析す
べき分析フレーム内でのサンプル時系列番号nを用いて
s(n,m) (n=1,2,…,N、m=1,2,…,M)
と表記する。周波数分析部60A内の相互相関行列算出
部61では、サンプル時系列r(n,m) を用いてK個のM
行M列の行列である相互相関行列R(k) (k=0,1,
…,K−1)を次式(2)により算出する。
【0023】
【数2】
【0024】ここでKは予測次数(定数)であり、第k
番目の相互相関行列R(k) の第i行j列の成分r
i,j (k) は次式(3)に基づいて算出される。
【0025】
【数3】
【0026】予測係数行列算出部62では、相互相関行
列算出部61から入力される相互相関行列R(k) (k=
0,1,…,K−1)を用いて次式(4)のK個の方程
式を解くことによりK個のM行M列の行列である予測係
数行列A(k) (k=0,1,…、K−1)を算出する。
【0027】
【数4】
【0028】上式は、例えば多変量に拡張されたレビン
ソンアルゴリズムを用いて解けばよい。クロス周波数ス
ペクトル行列算出部63では、まず、予測係数行列算出
部62から入力される予測係数行列A(k) (k=0,
1,…,K−1)を用い、次式(5)に基づいて分析周
波数fに対するM行M列の複素行列である周波数応答の
逆行列H(f) を算出する。
【0029】
【数5】
【0030】ここで式(5)のhij(f) は次式(6)に
基づき算出される。但し式(6)のqは虚数単位、a
i,j (k) はA(k) の第i行j列の成分であり、Ci,j
次式(7)を満たす係数である。
【0031】
【数6】
【0032】
【数7】
【0033】次に前記式(5)のH(f) を用いて、次式
(8)に基づいて分析周波数fに対するM行M列の複素
行列であるクロス周波数スペクトル行列PC (f) を算出
し、整相処理部64Aに出力する。
【0034】
【数8】
【0035】但し、式(8)の*は共役転置を表し、W
は次式(9)で与えられる。
【0036】
【数9】
【0037】整相処理部64Aでは、クロス周波数スペ
クトル行列PC (f) の成分のうちクロス周波数スペクト
ル成分である非対角要素、即ちi≠jとなる成分pci,j
(f)の位相を整相方位θに応じて定まる位相補償を用い
て基準位相にそろえて加算して整相クロス周波数スペク
トルpc (f) を算出する。いま受信器が等間隔dで直線
状に配列されており、音源信号の方位がθ(配列の方向
を0°とする)である場合、基準位相を第1番目の受信
器信号の位相とすると、pc (f) は次式(10)により
算出される。
【0038】
【数10】
【0039】但し、式(10)のbj (θ)は第j番目
の受信器での受信信号に対する位相補償であり、qを虚
数単位として次式(11),(12),(13)で与え
られる。
【0040】
【数11】
【0041】
【数12】
【0042】
【数13】
【0043】周波数スペクトル算出部65では、前記式
(10)のpc (f) を用いて次式(14)に基づいて周
波数スペクトルP(f) を算出し、表示器70に出力す
る。
【0044】
【数14】
【0045】表示部70では、分析フレーム毎に周波数
スペクトルS(f) をその強弱に応じて表示する。
【0046】本実施例1によれば、上記のようにクロス
周波数スペクトル算出手段と整相処理手段を別個に設け
る構成の到来受信信号の周波数分析方法としたので、特
定の方向から到来する音源信号の周波数特性の抽出にお
いて、方位限定機能と雑音低減機能とを持つ整相処理手
段の前段に設けたクロス周波数スペクトル算出手段によ
りさらに雑音低減効果を付加することができ、より信号
強度の小さい信号を検出可能な到来受信信号の周波数分
析法を提供することができる。また、線形予測分析に基
づいているためフーリエに変換する周波数分析よりも短
時間での分析能力に優れ、船舶等の過渡音及び狭帯域分
析における音源信号の正確な抽出が可能となる。
【0047】実施例2.図2は本発明の実施例2による
到来受信信号の周波数分析方法の説明図であり、図2の
周波数分析部60Bは、図1の周波数分析部60A内の
整相処理部64Aに代えてマトリックス整相処理部64
Bを設けた構成であり、その他の61〜63及び65の
各部は図1と同一のものである。図2の周波数分析部6
0Bにおいて、相互相関行列算出部61、予測係数行列
算出部62及びクロス周波数スペクトル行列算出部63
は図1の場合と同一の動作を行う。
【0048】即ち周波数分析部60Bでは、まず、相互
相関行列算出部61において、受信器群50から入力さ
れるM個の受信信号間の相互相関係数からなる相互相関
行列を算出し、予測係数行列算出部62に出力する。予
測係数行列算出部62では、入力される相互相関行列か
ら多変量線形予測分析法を用いて予測係数行列を算出
し、クロス周波数スペクトル算出部63に出力する。ク
ロス周波数スペクトル算出部63では、予測係数行列を
用いて各分析周波数に対してクロス周波数スペクトル行
列を算出し、マトリックス整相処理部64Bに入力す
る。マトリックス整相処理部64Bでは、クロス周波数
スペクトル行列の非対角成分を用いて所望の方位に相当
する位相を加えて整相クロス周波数スペクトルを算出
し、これを周波数スペクトル算出部65に入力する。周
波数スペクトル算出部65では、各分析周波数に対する
整相クロス周波数スペクトルから周波数スペクトルを算
出し、表示部70に出力する。
【0049】図2の実施例2の動作を詳細に説明する。
但し実施例1において説明した相互相関行列算出部61
からクロス周波数スペクトル行列算出部63までの式
(2)〜(9)を含む動作説明は、実施例1,2共に同
一であるので、重複する説明は省略する。マトリックス
整相処理部64Bでは、クロス周波数スペクトル行列P
C (f) の成分のうちクロス周波数スペクトル成分である
非対角要素の内の一方の対称成分、即ちi<jとなる成
分pCi,j(f) の位相を整相方位θに応じて定まる位相補
償を用いて基準位相にそろえて加算して整相クロス周波
数スペクトルpc (f) を算出する。
【0050】ここで前記基準位相としては、i=jとな
る対角成分を用いる。この成分は同一の受信器信号間の
オートパワースペクトル(クロス(相互)ではなく、オ
ート(自己)の受信器のパワースペクトル)となり、実
数として取り扱えるので、行番号iに依らず位相は0度
となる。整相に用いる要素をi<jとするのは、つぎの
理由による。まず、クロス周波数スペクトル行列P
C (f) は、対角要素が共役な行列として扱えるので、第
i行第j列の要素と第j行第i列の要素の持つ強度と位
相に関する情報の固有性は同一なので、固有な情報をも
つものは、その一方のi≦jとなる。 i≠jとなるク
ロス周波数スペクトル成分は、相互の雑音の無相関性に
よりi=jとなるオートパワースペクトル成分よりも雑
音成分が低減されているので、整相処理の際にこのi=
jとなる成分を用いてもよいが、この成分を除いたi≠
jとなる成分を用いたほうが整相出力から雑音を低減す
るのに有利である。
【0051】更に、音源の場合、各受信器間の相対的位
相は受信器間の相対的位置に固有(しかも音源の到来方
向により一義的)なので、基準受信器に対する固有な相
対的位相情報の数は、受信器の数をMとして、i<jと
なる総計M(M−1)/2個の要素の内(M−1)個し
かない。もし、雑音に対するクロス周波数スペクトル行
列の要素が受信器間の相対的位置のみに決まるランダム
値とすると、整相処理の候補の要素は、どれか1つの行
の(M−1)個(対角成分も用いるならばM個)しか意
味がない。ところが、受信器で受信される信号が時系列
的にもまた相互の信号間でも独立な雑音の場合、そもそ
も互いに無関係な信号なので有意義な予測は存在せず、
クロス周波数スペクトルの位相は、受信器の相対的位置
が同一でも行番号が違えば位相も異なるものとなる。
【0052】即ち、第i行の第j列の位相の第i列の基
準位相に対する位相差と第i′行の第j′列の位相の第
i′列の基準位相に対する位相差は、その差(j−i)
と(j′−i′)が等しくとも異なることになる。した
がって、i<jの要素に対して、音源方向と受信器の相
対的位置に応じた位相補償を行えば、音源に対しては、
全て同一の位相に整相され、雑音は各要素がまちまちな
位相となり、有意義な整相処理をM(M−1)/2個の
要素に渡って行うことができる。以上の理由から、整相
クロス周波数スペクトルpc (f) を次の式(15)に基
づいて算出する。ここでは、受信器が等間隔dで直線状
に配列されており、音源信号の方位がθ(受信器の配列
の方向を0°とする)としている。
【0053】
【数15】
【0054】但し、式(15)のbij(θ,f)は第i
行第j列の成分に対する位相補償であり、qを虚数単位
として次式(16)で与えられる。
【0055】
【数16】
【0056】周波数スペクトル算出部65では、前記式
(10)のpc (f) を用いて前記式(14)に基づいて
周波数スペクトルP(f) を算出し、表示器70に出力す
る。表示部70では、分析フレーム毎に周波数スペクト
ルS(f) をその強弱に応じて表示する。以下に本発明の
実施例2による動作をシミュレーションにより示す。分
析周波数帯域は100Hzで雑音はこの帯域に帯域制限
されており、受信器は100Hzの波長の1/2の間隔
で直線状に配置されている。音源は0度方向から入射す
る周波数50Hzのトーン信号である。図示する周波数
スペクトルは各分析フレームで得られる周波数スペクト
ルを10フレーム分平均したものである。
【0057】図3は本実施例2において受信器の数Mを
1とした場合の周波数スペクトル分析結果を示す図であ
り、横軸は周波数(Hz)であり、縦軸は周波数スペク
トル値(dB)である。図3においては、M=1として
あるので、整相処理は無く、クロス周波数スペクトル行
列から取り出す要素は第1行第1列のものである。従っ
て、この出力は1つの受信器で線形予測分析を行ったも
のと同一となる。この分析結果から音源の周波数を除い
た周波数の平均レベルは音源周波数のパワーを0dBと
して−8dBである。
【0058】図4は本実施例2において受信器の数Mを
4とした場合の周波数スペクトル分析結果を示す図であ
る。図4においては、音源の周波数を除いた周波数の平
均レベルは−19dBである。従って、本発明によるこ
の場合の雑音低減効果は11dB(=19dB−8d
B)となる。これは従来の整相処理において4つの受信
器で得られる雑音低減効果である6dB(=10log
(4))より高い雑音低減効果である。
【0059】本実施例2によれば、上記のように到来受
信信号の周波数分析方法を構成したので、特定の方向か
ら到来する音源信号の周波数特性の抽出において、高い
雑音低減効果を持つ整相処理が可能となり、より信号強
度の小さい信号を検出可能な到来受信信号の周波数分析
方式を提供することができる。また、線形予測分析に基
づいているためフーリエ変換による周波数分析よりも短
時間での分析能力に優れ、船舶等の過渡音及び狭帯域分
析における音源信号の正確な抽出が可能となる。
【0060】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、外部から
到来する音響信号を複数の受信器によってそれぞれ受信
し、該受信した複数の受信信号の時系列の間に線形予測
モデルを適用する線形予測分析を用いて各受信信号間の
クロス周波数スペクトルを算出し、該クロス周波数スペ
クトルを用いて周波数スペクトルを算出し、該周波数ス
ペクトル強度を画像表示する到来受信信号の周波数分析
方法において、前記クロス周波数スペクトルを用いて周
波数スペクトルを算出する際に、任意に選んだ1つの受
信器とその他の受信器とのクロス周波数スペクトルを、
所望の方位に対して位相をそろえるように位相補償を施
した後に加算して周波数スペクトルを算出するようにし
たので、特定の方向から到来する音源信号の周波数特性
の抽出において、方位限定機能と雑音低減機能とを持つ
整相処理とは別個に設けたクロス周波数スペクトル算出
処理によりさらに雑音低減効果を付加することができ、
より信号強度の小さい信号の検出が可能となる。更に、
線形予測分析に基づいているためフーリエ変換による周
波数分析よりも短時間での分析能力に優れ、船等の過渡
音及び狭帯域分析における音源信号の正確な抽出が可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1による到来受信信号の周波数
分析方法の説明図である。
【図2】本発明の実施例2による到来受信信号の周波数
分析方法の説明図である。
【図3】実施例2において受信器の数を1とした場合の
周波数スペクトル分析結果を示す図である。
【図4】実施例2において受信器の数を4とした場合の
周波数スペクトル分析結果を示す図である。
【図5】従来のパッシブソーナー装置の構成図である。
【符号の説明】
50 受信器群 60A,60B 周波数分析部 61 相互相関行列算出部 62 予測係数行列算出部 63 クロス周波数スペクトル算出部 64A 整相処理部 64B マトリックス整相処理部 65 周波数スペクトル算出部 70 表示部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部から到来する音響信号を複数の受信
    器によってそれぞれ受信し、該受信した複数の受信信号
    の時系列の間に線形予測モデルを適用する線形予測分析
    を用いて各受信信号間のクロス周波数スペクトルを算出
    し、該クロス周波数スペクトルを用いて周波数スペクト
    ルを算出し、該周波数スペクトル強度を画像表示する到
    来受信信号の周波数分析方法において、 前記クロス周波数スペクトルを用いて周波数スペクトル
    を算出する際に、任意に選んだ1つの受信器とその他の
    受信器とのクロス周波数スペクトルを、所望の方位に対
    して位相をそろえるように位相補償を施した後に加算し
    て周波数スペクトルを算出することを特徴とする到来受
    信信号の周波数分析方法。
  2. 【請求項2】 外部から到来する音響信号を複数の受信
    器によってそれぞれ受信し、該受信した複数の受信信号
    の時系列の間に線形予測モデルを適用する線形予測分析
    を用いて各受信信号間のクロス周波数スペクトル行列を
    算出し、該クロス周波数スペクトル行列の成分を整相
    し、その整相値を用いて周波数スペクトルを算出し、該
    周波数スペクトル強度を画像表示する到来受信信号の周
    波数分析方法において、 前記クロス周波数スペクトル行列の成分を用いて整相す
    る際に、該クロス周波数スペクトル行列の片側の非対角
    成分あるいはこれに対角成分を含めた成分に対して、各
    行あるいは列に含まれる対角成分を基準位相として、そ
    れと同一の行あるいは列に含まれるその他の成分を所望
    方位に整相し、これをすべての行あるいは列に対して行
    って得られる各整相値を加算して整相出力を得ることを
    特徴とする到来受信信号の周波数分析方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004294915A (ja) * 2003-03-27 2004-10-21 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> ノイズ識別方法、装置およびプログラム
WO2008106534A1 (en) * 2007-02-27 2008-09-04 Tektronix, Inc. Systems and methods for performing external correction
US8060047B2 (en) 2006-05-30 2011-11-15 Ntt Docomo, Inc. Signal frequency band detection device

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