JPH0834837A - 高分解性ラクタイド系共重合体の製造方法 - Google Patents

高分解性ラクタイド系共重合体の製造方法

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JPH0834837A
JPH0834837A JP17089594A JP17089594A JPH0834837A JP H0834837 A JPH0834837 A JP H0834837A JP 17089594 A JP17089594 A JP 17089594A JP 17089594 A JP17089594 A JP 17089594A JP H0834837 A JPH0834837 A JP H0834837A
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JP
Japan
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lactide
copolymer
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acid
weight
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JP17089594A
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English (en)
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Hiroshi Ebato
博 江波戸
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)ラクタイド50〜98重量部と、
(B)重量平均分子量2000〜30万のポリアミノ
酸、タンパク質及びポリ(3−ヒドロキシアルカノエー
ト)より成る群から選ばれる1種以上の高生分解性のセ
グメント2〜50重量部とを、開環重合触媒の存在下に
開環共重合及び/又はエステル交換反応させる、重量平
均分子量2000〜40万の高分解性ラクタイド系共重
合体の製造方法。 【効果】 本発明は、高い生分解性を有しながら、かつ
シート・フィルム等の汎用ポリマーとして十分な強度を
有する高分解性ラクタイド系共重合体の製造方法を提供
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明のラクタイド系共重合体
は、早い生分解性を有し、かつ押出成形、射出成形、ブ
ロー成型、ダイレクトブロー成型、インフレーション成
形、積層成形、プレス成形等の種々の成形加工が可能
で、医薬用緩効性薬剤基材、農業用シート
【0002】、緩効性肥料基材、緩効性農薬基材、日用
品用成型材、緩衝材、ボトル、容器一般、ヒートシール
フィルム、接着剤、インキ基材、トナー、繊維材料、紙
へのラミネーション、包装用材料一般、袋、果樹用の
袋、バッグ、紐、ラッピング材、特に食品包装用のフィ
ルム及びシートに適している。
【0003】
【従来の技術】従来、ラクタイド系共重合体は生分解性
プラスチックスとして知られ、生体内で分解する為、手
術用縫合糸等に用いられている。ラクタイド系共重合体
は硬質な性質を持ち、特に成型物中の残留する未反応ラ
クタイドが少ない場合は、成型時の分解性も低く、ま
た、ストック時の経時劣化も低く抑えられ、汎用樹脂と
して好ましい性質を有する。
【0004】しかしながら、未反応ラクタイドを除いた
ラクタイド系共重合体は、加水分解されにくく、溌水性
も高く、微生物による分解を受けにくくなる。最近、生
分解性試験方法の一つである活性汚泥試験では、ラクタ
イド系共重合体の生分解速度がかなり遅いこと、即ち、
生分解性が著しく低いことが報告された。
【0005】反面、ラクタイド系共重合体は、コンポス
ト等では十分な生分解速度が得られることが報告されて
おり、活性汚泥試験での遅い分解性は、限られたバクテ
リア系の生態系である故に、生分解速度が遅いものと考
えられている。
【0006】しかしながら菌種を問わずに生分解が行わ
れるラクタイド系共重合体は、廃棄されたプラスチクス
の分解を速め、廃棄方法を問わない生分解性プラスチク
スを開発する上で有意義である。この為、他のラクトン
類や脂肪族ポリカーボネートとの共重合化を行ない分解
性の向上を図る方法も検討されていた。
【0007】例えば、特開平5−163332号公報に
は、光学活性な7−置換−1,4−ジオキセパン−5−
オンとの共重合化により、加水分解性、酵素分解性を向
上させる方法が記載されている。しかし、これらの共重
合化では、得られた共重合体の耐熱温度を下がる結果を
伴っている。
【0008】また特開平4−168149号公報及び特
開平4−168150号公報には、ポリラクタイドに加
水分解酵素、または微生物培地を配合することにより、
加水分解を早める方法が記載されている。しかしなが
ら、シート・フィルム等の汎用ポリマーとして十分な強
度を有し、かつ早い生分解速度を有する生分解性ポリマ
ーの製造は困難であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明が解決
しようとする課題は、高い生分解性を有しながら、かつ
シート・フィルム等の汎用ポリマーとして十分な強度を
有する高分解性ラクタイド系共重合体の製造方法を提供
することにある。
【0010】
【課題の解決するための手段】このような課題を解決す
べく、本発明者らは鋭意検討の結果、ラクタイドと、生
分解性の高いポリアミノ酸、タンパク質、及び/又はポ
リ(3−ヒドロキシアルカノエート)成分類を、開環重
合触媒の存在下に反応させてラクタイド系共重合体を製
造することにより、十分な強度を有する包装用のシート
・フィルム等に有用な高分解性ラクタイド系共重合体を
製造できることを見いだし、本発明を完成するに至っ
た。
【0011】
【構成】即ち、本発明は、(A)ラクタイド50〜98
重量部と、(B)重量平均分子量2000〜30万のポ
リアミノ酸、タンパク質及びポリ(3−ヒドロキシアル
カノエート)より成る群から選ばれる1種以上の高生分
解性のセグメント2〜50重量部とを、開環重合触媒の
存在下に開環共重合及び/又はエステル交換反応させ
る、重量平均分子量2000〜40万の高分解性ラクタ
イド系共重合体の製造方法である。
【0012】詳しくは、本発明の該(B)高生分解性の
セグメントが、ポリアミノ酸またはタンパク質である高
分解性ラクタイド系共重合体の製造方法であり、また
(B)高生分解性のセグメントが、ポリ(3−ヒドロキ
シアルカノエート)である高分解性ラクタイド系共重合
体の製造方法である。
【0013】更に、本発明は、(B)高生分解性のセグ
メントが、重量平均分子量2000〜5万のポリ(3−
ヒドロキシアルカノエート)である高分解性ラクタイド
系共重合体の製造方法を含むものである。
【0014】以下に、本発明で使用する(A)ラクタイ
ド、並びに(B)高生分解性のセグメントとしての重量
平均分子量2000〜30万のポリアミノ酸、タンパク
質及びポリ(3−ヒドロキシアルカノエート)について
順に説明する。
【0015】本発明で使用する(A)ラクタイドは、乳
酸を環状二量化した化合物で、立体異性体を有するモノ
マーである。即ち、ラクタイドには2つのL−乳酸から
なるL−ラクタイド、D−乳酸からなるD−ラクタイ
ド、L−乳酸とD−乳酸からなるMESO−ラクタイド
が存在する。
【0016】L−ラクタイド、またはD−ラクタイドの
みを含む共重合体は結晶化し、高融点が得られる。本発
明のラクタイド系共重合体はこれら3種のラクタイドを
組み合わせることによって好ましい樹脂特性を実現でき
る。
【0017】本発明では高い熱物性を発現するため、ラ
クタイドはL−ラクタイドを総ラクタイド中、75%以
上を含むものが好ましく、さらに高い熱物性を発現する
ためには、ラクタイドはL−ラクタイドを総ラクタイド
中90%以上を含むものが好ましい。
【0018】本発明で使用するポリアミノ酸としては、
天然由来のα−アミノ酸の単一種の縮合ホモポリマー、
数種のアミノ酸のポリ縮合体、さらに、天然由来のアミ
ノ酸の縮合体及び天然由来のポリアミノ酸の化学修飾し
たものでも良い。また、非天然由来のα−アミノ酸、β
−アミノ酸の他、α−アミノ酸、β−アミノ酸以外のア
ミノ酸を部分的に含む数種のアミノ酸のポリ縮合体を使
うこともできる。
【0019】具体的な例として、天然α−アミノ酸とし
て、グリシン、アラニン、バリン、チロシン、フェニル
アラニン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、アスパ
ラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、
リジン、セリン、スレオニン、ヒツチジン、トリプトフ
ァン、オキシプロリン。その他のアミノ酸として、γ−
アミノ酪酸、γ−アミノカプロン酸、チトルリン、オル
ニチン、フェニルグリシンが挙げられる。
【0020】分子量は高いものが好ましいが、具体的に
は500〜500000、好ましくは5000〜200
000が好ましい。性状としては、融点が160℃以下
のものが好ましく、有機溶媒に溶解し易く、結晶性が低
く、また、ヘリックスを形成しにくいポリアミノ酸が好
ましい。
【0021】本発明で使用するタンパク質としては、天
然由来のタンパク質が入手し易く好ましい。またα−ア
ミノ酸の縮合ホモポリマー、さらに、天然由来のアミノ
酸の縮合体及び天然由来のポリアミノ酸を化学修飾した
もののポリ縮合体でもよい。
【0022】また、非天然由来のα−アミノ酸、β−ア
ミノ酸の他、α−アミノ酸、β−アミノ酸以外のアミノ
酸を部分的に含む数種のアミノ酸の縮合体を使うことが
できる。具体的な例として、タンパク質として、カゼイ
ン、ゼラチン、ケラチン、アルブミン、グロブリンが挙
げられる。
【0023】性状としては、有機溶媒に溶解し易く、結
晶性が低く、また、アルカリ金属に代表される重合に阻
害物質となる金属を含まないものまたは金属を除いたも
のが好ましい。
【0024】本発明で使用するポリ(3−ヒドロキシア
ルカノエート)としては、その種類を問わないが微生物
が産生するヒドロキシアルカノイックアシッドの縮重
合、及びラクトンの開環重合によって得ることができ
る。より高分子量のポリ(3−ヒドロキシアルカノエー
ト)を得る目的では微生物産生物が好ましく、または、
ラクトンの開環重合によっても高分子量体が得られる。
【0025】低分子量のポリ(3−ヒドロキシアルカノ
エート)はヒドロキシアルカノイックアシッドの縮重合
によっても容易に得られ、また、高分子量化したポリ
(3−ヒドロキシアルカノエート)をグリコール類や水
によって分解し任意の分子量のポリマーを作ることが可
能である。
【0026】3−ヒドロキシアルカノイックアシッドに
ついては光学活性を持つことが知られている。本発明で
使用するポリ(3−ヒドロキシアルカノエート)は、高
い生分解性を有する(R)−3−ヒドロキシアルカノイ
ックアシッドからなるものが好ましいが、(S)−3−
ヒドロキシアルカノイックアシッドを部分的に含むこと
も可能である。好ましくは(R)−3−ヒドロキシアル
カノイックアシッド/(S)−3−ヒドロキシアルカノ
イックアシッドが1を超えることが好ましい。
【0027】ポリ(3−ヒドロキシアルカノエート)は
1種の3−ヒドロキシアルカノイックアシッド成分から
なるホモポリマー及び2種以上の3−ヒドロキシアルカ
ノイックアシッド成分からなる共重合体によらずラクタ
イド系共重合体をつくることが可能だが、ポリ((R)
−3−ヒドロキシブチレート)に代表せれるように単一
の3−ヒドロキシアルカノイックアシッド成分からなる
ポリ(3−ヒドロキシアルカノエート)は結晶性が高く
成型しにくい欠点を有していることが知られている。
【0028】この欠点を共重合体に反映させないために
も複数の3−ヒドロキシアルカノイックアシッド成分か
らなる共重合体が好ましい。3−ヒドロキシアルカノイ
ックアシッド成分としては特にその種類を問わないが、
具体的には3−ヒドロキシプロピオネート、3−ヒドロ
キシブチレート、3−ヒドロキシバリレート、3−ヒド
ロキシヘキサノエート成分が挙げられる。
【0029】さらに、3−ヒドロキシアルカノイックア
シッド成分以外の成分を部分的に含むことも可能であ
る。特に4−ヒドロキシアルカノイックアシッド成分の
ような3位以外の部位にヒドロキシル基を持ったヒドロ
キシアルカノイックアシッド成分、リンゴ酸、酒石酸の
ような3官能性以上のヒドロキシアルカノイックアシッ
ドが挙げられ、具体的には4−ヒドロキシブチレート、
6−ヒドロキシヘキサノイックアシッド成分が挙げられ
る。
【0030】これらの分子量は特には問わないが、より
具体的には500〜2000000、好ましくは100
0〜150000である。好ましくは2000〜500
00が好ましい。またその性状としては、有機溶媒に溶
解し易く、特にラクタイドとの相溶性が良いものが好ま
しい。また、結晶性が低く、不純物等が少ないことが好
ましい。
【0031】重合反応には、開環重合触媒を使用するこ
とが望ましく、本発明で使用する開環重合触媒として
は、一般に環状エステル類の開環重合触媒、エステル交
換触媒としても知られる錫、亜鉛、鉛、チタン、ビスマ
ス、ジルコニウム、ゲルマニウム等の金属及びその誘導
体が挙げられ、これらの誘導体については特に金属有機
化合物、炭酸塩、酸化物、ハロゲン化物が好ましい。
【0032】具体的には、オクタン酸錫、塩化錫、アル
コキシ錫、アルキル錫、アルコキシ−アルキル錫、アル
キル塩化錫、アルキル酸化錫、ヒドロキシアルキル塩化
錫、塩化亜鉛、酢酸亜鉛、オクタン酸亜鉛、酸化鉛、炭
酸鉛、塩化チタン、アルコキシチタン、酸化ゲルマニウ
ム、酸化ジルコニウムが適している。
【0033】開環重合触媒の量は、ラクタイドとポリア
ミノ酸、タンパク質、及びポリ(3−ヒドロキシアルカ
ノエート)の合計の重量に対して0.01〜0.2重量
%が好ましい。反応速度が十分に速く、かつ得られたラ
クタイド系共重合体の着色を少なくするためには、特に
0.02〜0.1重量%が好ましい。
【0034】得られたラクタイド系共重合体の樹脂とし
ての強度を実用上十分なものにする為には、(A)ラク
タイドと(B)高生分解性のセグメントの重量比は、得
られるラクタイド系共重合体中のラクタイド(A)が5
0%を超えることが好ましく、更に好ましくは(A)ラ
クタイドが75〜99%である。
【0035】得られるラクタイド系共重合体は、高い分
子量のものが、広い温度範囲で成形加工することができ
るために好ましく、具体的には重量平均分子量で200
00〜400000であり、さらに好ましくは8000
0〜400000である。
【0036】本発明の共重合体を製造する際に、ラクタ
イド、ポリアミノ酸、タンパク質、及びポリ(3−ヒド
ロキシアルカノエート)以外のポリエステル及び/又は
ポリエーテル成分を、更に加えてラクタイド系共重合体
を作ることもできる。特に軟質化を目的としてポリエス
テル及び/又はポリエーテルを1〜50重量%加えるこ
とが出来る。
【0037】ラクタイド以外に加えるポリエステル類、
ポリエーテル類については、特に限定はないが、具体的
には脂肪族ポリエステル、芳香族環を含有する芳香族ポ
リエステル、ポリオキシアルキレンが挙げられる。特
に、生分解性から脂肪族ポリエステルが好ましく、ポリ
エステル及び/又はポリエーテルの量が増加すると得ら
れたラクタイド系共重合体の柔軟性が高くなる。
【0038】脂肪族ポリエステル中の脂肪族ジカルボン
酸成分としては、特に限定されないが、なかでも炭素原
子数4〜14の脂肪族ジカルボン酸成分であることが好
ましい。具体的にはコハク酸、アジピン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、ブラシル酸、シクロヘキサンジカルボ
ン酸等が挙げられる。この他にダイマー酸等も使用する
ことが出来る。
【0039】芳香族ポリエステル中の芳香族ジカルボン
酸成分は、特に限定されないが、具体的にはフタル酸、
イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン
酸、無水フタル酸、等が挙げられる。この他にはフタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボ
ン酸等とのアルコール、およびジオールとのエステルが
挙げられる。
【0040】またジオール成分に関しては、特に種類を
問わないが、なかでも炭素数が2〜10ジオールが好ま
しく、具体的にはエチレングリコール、プロピレングリ
コール、ブチレングリコール、ペンタンジオール、ヘキ
サメチレングリコール、オクタンジオール、ネオペンチ
ルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、キシレン
グリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、ジプロピレングリコール、ジブタンジオール、
3−ヒドロキシピバリルピバレート、及び、水添ビスフ
ェノール等が挙げられる。
【0041】ポリエーテル中の成分としては、特に限定
されないが、なかでも炭素原子数2〜14の脂肪族オキ
シアルキレン成分であることが好ましい。具体的にはポ
リエチレンオキサイド、1,2−ポリプロピレンオキサ
イド、1,3−ポリプロピレンオキサイド、1,2−ポ
リプブチレンオキサイド、1,3−ポリブチレンオキサ
イド、1,4−ポリブチレンオキサイド等が挙げられ
る。
【0042】本発明で使用するポリエステル成分、又は
ポリエーテル成分としては、示差走査熱量分析法(DS
C)により測定した融点または軟化点のいずれか低い方
が200℃以下のものが好ましく、なかでも80〜19
0℃のものが好ましい。
【0043】次に、製造方法を順に説明する。(A)ラ
クタイドと、(B)高生分解性のセグメントであるポリ
アミノ酸、タンパク質、及びポリ(3−ヒドロキシアル
カノエート)から成る群から選ばれる1種以上の成分を
加温溶融、または溶剤によって混合後、開環重合触媒を
添加する。反応温度はラクタイドの融点以上であると、
反応系を均質にでき、速い重合速度が得られて望まし
い。
【0044】即ち、ラクタイドを溶融し、更に共重合に
使用するポリアミノ酸、タンパク質、及びポリ(3−ヒ
ドロキシアルカノエート)から成る群から選ばれる1種
以上の成分を、ラクタイドに溶解させて反応させること
が好ましい。
【0045】ポリアミノ酸、タンパク質、及びポリ(3
−ヒドロキシアルカノエート)から成る群から選ばれる
1種以上の成分が、溶剤と溶解し易い場合は、溶剤によ
って溶解後、ラクタイドと混合し、開環重合触媒を添加
することが好ましい。
【0046】無溶剤系での反応温度は、ラクタイドの融
点以上、かつ180℃以下の温度が反応の平衡上望まし
く、また分解反応にともなうラクタイド系共重合体の着
色を防ぐことができる。ラクタイドの融点は100℃付
近であり、100℃以上185℃以下の温度、更に好ま
しくは、145〜180℃が反応の平衡上望ましく、分
解反応にともなうラクタイド系共重合体の分子量の低下
や着色を防ぐことができる。
【0047】特にタンパク質を共重合化する際は、その
変性を防ぐ為、低温で反応させることが好ましく、具体
的には145〜170℃である。またラクタイド及びタ
ンパク質等の分解、着色を防ぐため、乾燥した不活性ガ
ス雰囲気下、または不活性ガスをバブリング状態で反応
を行うことが好ましい。また原料のポリアミノ酸、タン
パク質、及びポリ(3−ヒドロキシアルカノエート)又
はこれらの混合物は水分を除去し、乾燥させておくこと
が好ましい。
【0048】また、ラクタイドを溶剤に溶解して反応さ
せる場合、好ましい溶剤として、ベンゼン、トルエン、
エチルベンゼン、キシレン、シクロヘキサノン、メチル
エチルケトン、イソプロピルエーテル、THF、ジオキ
サンが挙げられる。溶剤量は反応系の総重量の5〜30
%であることが、原料であるラクタイド、ポリアミノ
酸、タンパク質、及びポリ(3−ヒドロキシアルカノエ
ート)と、生成するラクタイド系共重合体との分離が起
こり難く好ましい。
【0049】本発明のラクタイド系共重合体は、通常の
反応釜を使用し製造することも可能であるが、高分子量
化に伴う高粘度化の為に、通常の反応槽を使用した共重
合反応では混合攪拌が妨げられ、局部加熱による部分変
質が起こり易い。反応槽からの生成物の抜き出しの際
も、器壁或いは攪拌翼へ生成物が付着して、収率の低下
を招く。
【0050】反応装置は、バッチ操作では通常の反応釜
が使用できるが、連続製造方法の方が効率よく製造が可
能である。例えば、2槽以上の直列に配置した攪拌式反
応器を用いた連続重合法では、複数の攪拌式反応器を直
列的に配置し、最初の反応器内である程度まで重合反応
を進め、次いで反応物を次の反応槽に移送してさらに反
応を進め、さらに必要に応じ、次々に他の反応槽に移送
して反応を進めることができる。
【0051】この方法では原料が生成物中に反応せずに
流出する可能性があり、この解決のためには反応槽をよ
り多くすることが好ましく、生成したポリマーと、モノ
マーであるラクタイドが混在し難くなり、反応系の出口
部分でより原料のラクタイドが混入しない状態で得られ
るようになる。一般に、反応器数が増加し装置の複雑化
を招くことも操作上、経済性から好ましくなく、反応器
数は3〜5槽が好ましい。
【0052】また原料モノマーまたは溶剤の蒸発熱を使
用して反応温度を制御できる能力を持った潜熱冷却式の
攪拌式反応器の使用も好ましい。即ち、反応器の上部に
モノマー及び/又は溶媒を捕捉するためのコンデンサー
が設置されており、モノマー、溶剤の蒸散を促進・抑制
する目的で、減圧、加圧下にすることが可能で、反応液
上部に空間ができ、液面からの蒸散による熱の発散によ
り、冷却が可能となる反応器である。このために、温度
コントロールが容易であり、高い生産性を実現できる特
徴を有する。
【0053】満液式の攪拌式反応器は、多槽の反応器を
直列に配置し単一の動力機を使用して多槽の反応器を送
液できる装置である。反応器に原料を入れる際に1機の
動力機を用いればよく、また、密閉系で反応が可能で外
部大気に接触せずに原料仕込みから、反応、脱揮、ポリ
マーのペレット化までを行なうことができる為、本発明
に用いられる熱、酸素、水分により分解する分解性ポリ
マーの製造に適した連続重合方法である。
【0054】また、連続操作ではチューブ状反応装置、
多槽攪拌式反応装置が使用できる。一般に、樹脂粘度が
1万ポイズを越えるような高粘度領域では、重合熱はも
とより、攪拌剪断応力により発生する攪拌熱の発生が激
しく、動的攪拌ではその攪拌部に於ける局所的発熱が著
しくなる為、剪断応力が小さく、しかも均一に作用する
スタティック・ミキサーの使用が好ましい。
【0055】重合時には燐酸エステル、イソシアネー
ト、カルボジイミド、フェノール系酸化防止剤、亜燐酸
系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤等の公知慣用の安定剤
を使用し、生成共重合体の熱的安定性を向上させること
ができる。
【0056】これらの安定剤の添加量は、特に限定され
るものではないが、ラクタイド系共重合体の重量に対し
て、通常0.01〜1%の量で添加することが好まし
い。また、本発明のラクタイド系共重合体の製造時に反
応系に流動パラフィン、低分子量ポリオレフィンを添加
し反応系の粘度を下げることも、かつ、反応後の得られ
たラクタイド系共重合体の可塑化効果から好ましい。
【0057】重合後期に残留したラクタイド、溶剤及び
臭気を持った物質を取り除く目的で減圧下に脱揮を行う
ことが望ましい。この脱揮工程によって残留ラクタイド
量を減少することができ、得られたラクタイド系共重合
体の保存安定性を著しく増すことが出来る。
【0058】残留ラクタイドは、ラクタイド系共重合体
をシート状にした場合、水分の付着等による加水分解や
熱による融着の原因となり好ましくない。また製品化し
たフィルム・シートから昇華により飛散する為、包装商
品の汚染を生じ好ましくない。この為、本発明のラクタ
イド系共重合体中の残留ラクタイド量は、1重量%以下
にすることが望ましい。さらに好ましくは0.5重量%
以下にすることが望ましい。
【0059】具体的な脱揮の方法としては、重合後に減
圧下、加熱しながら取り出しを行う方法が好ましい。ラ
クタイド系共重合体の分子量を低下させない為に、脱揮
条件は、脱揮時間は2〜30分、温度は145〜230
℃、減圧度は0.1〜50Torrで行なうことが好ま
しい。
【0060】その他の脱揮方法としては、重合終了後
に、ラクタイド系共重合体をペレット化、または粉砕
し、減圧下、加熱しながら取り出しを行う方法がある。
この場合もラクタイド系共重合体の分子量を低下させな
い目的で、脱揮時間は15〜400分、温度は60〜2
00℃、減圧度は0.1〜50Torrが好ましい。
【0061】他の残存ラクタイドを減少させる方法とし
ては、重合反応終了後に、ラクタイド系共重合体を溶剤
に溶解し、貧溶剤に加えることによって重合体を得る再
沈澱法がある。ラクタイド系共重合体を溶解する溶剤と
しては、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレ
ン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、
【0062】メチルイソブチルケトン、メチルエチルケ
トン、イソプロピルエーテル、ジクロロメタン、クロロ
ホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン、ジクロロベンゼ
ン、トリクロロベンゼン、クロロナフタレン等と、これ
らの混合溶剤が溶解性が良く好ましく、貧溶剤としては
水、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ル、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナ
ン、デカン、ジエシルエーテル等とこれらの混合溶剤が
挙げられる。
【0063】再沈澱は、室温または加温しながら溶剤に
2〜20重量%の濃度でラクタイド系共重合体を溶解
後、攪拌しながら2〜15倍量の貧溶剤中に徐々に加
え、10〜180分静置し沈澱を生成させ取り出しを行
う方法が好ましい。取り出した沈澱を減圧下または、及
び加熱状態下に残留した溶剤を取り除く。これらの脱揮
方法によって、通常、2.5%程度残留しているラクタ
イドを1.0%以下、さらに必要に応じ、0.1%以下
に減少させることができる。
【0064】本発明のラクタイド系共重合体は、Tダイ
キャスト成形やインフレーション成形等の押出成形によ
り容易にシート、フィルムに加工できる。ラクタイド系
共重合体は、吸湿性が高いために加水分解しやすく、シ
ート、フィルム等の包装材の加工にあたっては、一般的
な単軸押出機で容易に可能であるが水分管理が重要とな
る。
【0065】スクリューは、通常のL/Dが20〜30
程度のフルフライトタイプで良く、ベントを付設しても
良い。単軸押出機を使用する時には、押出機内での加水
分解を避けるため真空乾燥器等により除湿乾燥を行い、
原料中の水分を50ppm以下に抑えるのが好ましい。
適正な押出温度は使用するラクタイド系共重合体の分子
量、残存ラクタイド量によって異なるが、流動開始温度
以上が望ましい。
【0066】成膜されたシート、フィルムは、ガラス転
移温度以上、融点以下の温度でテンター方式やインフレ
ーション方式等で、一軸及び二軸に延伸することができ
る。延伸処理を施すことにより、分子配向を生じさせ、
耐衝撃性、剛性、透明性等の物性を改良することが出来
る。
【0067】なお、延伸は同時延伸、逐次延伸どちらで
も良く、延伸速度に関しても、特に制限はない。延伸倍
率も特に制限はないが、二軸延伸の際は縦横方向とも通
常2〜4倍の延伸が有効である。なおシュリンクフィル
ム等の特に加熱時の収縮性を要求するような場合には、
一軸或いは二軸方向への3〜6倍等の高倍率延伸が好ま
しい。また耐熱性を向上させる為、延伸直後にヒートセ
ットを行い、歪の除去或いは結晶化を促進することによ
り耐熱特性を向上させることもできる。
【0068】これらシート、フィルム成膜の際に、一般
的なフィラー、例えばタルク、炭酸カルシウム、シリ
カ、クレー、ケイソウ土、パーライト等の無機系充填
剤、或いは木粉等の有機系充填剤を混入添加しても良
い。また、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノ
ール(BHT)、ブチル・ヒドロキシアニソール(BH
A)の様な酸化防止剤、
【0069】サリチル酸誘導体、ベンゾフェノン系、ベ
ンゾトリアゾール系等の紫外線吸収剤、及び、燐酸エス
テル、イソシアネート、カルボジイミド、フェノール系
酸化防止剤、亜燐酸系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤等
の安定剤を使用し、成形時の熱的安定性を向上させるこ
とができる。
【0070】これらの安定剤の添加量は、特に限定され
るものではないが、ラクタイド系共重合体の重量に対し
て、通常0.1〜10%の量で添加することが好まし
い。また、本発明のラクタイド系共重合体は、単独で十
分可塑化効果があり、成形性を有するが、特に高い可塑
化を図る場合には、アジピン酸ジオクチル、セバシン酸
ジオクチル、トリオクチルトリメリテート、フタル酸ジ
エチル、
【0071】フタル酸ジオクチル、ポリプロピレングリ
コールアジピン酸、アジピン酸ブタンジオール等の可塑
剤を添加しても良い。なかでも、アジピン酸系ポリエス
テル可塑剤は、特に相溶性、添加による可塑化効果から
好ましく、重量平均分子量が20,000以下、かつポ
リエステルの末端がアルコール等で封止されているもの
が、成形、加工時に安定性が良く特に好ましい。
【0072】これらの可塑剤の添加量は、特に限定され
るものではないが、過剰の可塑剤が樹脂から溶出する現
象、ブリーディングを避ける目的で、ラクタイド系共重
合体の重量に対して1〜30%の量で添加することが好
ましい。
【0073】またステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグ
ネシウム、ステアリン酸カルシュウム等の金属石鹸類、
鉱油、流動パラフィン、エチレンビスステアリルアマイ
ド等の滑剤、グリセリン脂肪酸エステル、しょ糖脂肪酸
エステル等の非イオン系、アルキルスルホン酸塩等のイ
オン系等の界面活性剤、酸化チタン、カーボンブラック
の様な着色剤等の添加も何等差し支えない。
【0074】また、重炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニ
ウム等の無機系発泡剤、アゾジカルボンアミド、アゾビ
スイソブチロニトリル、スルホニルヒドラジド等の有機
系発泡剤等の添加により、もしくはペンタン、ブタン、
フレオン等の発泡剤を本発明ポリマーに事前に含浸させ
るか、押出工程の途中で押出機内に直接供給することに
より発泡体とすることもできる。また押出ラミ、ドライ
ラミ或いは共押出により紙、アルミホイル、或いは他の
分解性ポリマーフィルムとの積層化も可能である。
【0075】本発明のラクタイド系共重合体の具体的な
用途例を、以下に述べるが、本発明のラクタイド系共重
合体の用途は、これらに限定されるものではない。フィ
ルムの用途としては、延伸の有無に拘らず、ゴミ袋、レ
ジ袋、一般規格袋、重袋等の袋類、結束テープや食品
用、工業用品用、電気製品用、繊維製品用、雑貨用等の
一般包装用フィルム、或いは農業用マルチフィルム、ラ
ベル等が挙げられる。
【0076】シートとしては、トレー、発泡シート、養
生シート、苗木ポット等が、また射出成形品では、日曜
雑貨、玩具、食品容器、産業資材、工業用品等が挙げら
れる。その他、紙、アルミホイル、他のポリマー等との
押出ラミネーション或いはドライラミネーションによる
カップ、紙パック、ケース等が挙げられる。更には型物
発泡による魚箱、緩衝材或いはブロー成形による飲料ボ
トル、洗剤ボトル等が挙げられる。
【0077】
【実施例】以下に実施例及び比較例により、本発明をさ
らに具体的に説明する。なお、例中の部は特に記載のな
い限り全て重量基準である。
【0078】〔実施例1〕ポリ(ベンジル−L−グルタ
メート)(数平均分子量3700(ポリスチレン換
算))2部に、L−ラクタイド(ピュラック株式会社
製)96部、D−ラクタイド(ピュラック株式会社製)
2部を加えて、不活性ガス雰囲気下で、150℃で1時
間、溶融・混合させ、開環重合触媒としてオクタン酸錫
を0.02部加えた。
【0079】170℃、6時間の反応を行い、生成した
共重合体を取り出した。得られたラクタイド系共重合体
は黄色を帯びた透明な樹脂であった。ゲルパーミエイシ
ョンクロマトグラフィー(以下GPCと略す。)の結果
からポリ(ベンジル−L−グルタメート)成分を含むポ
リエステルの分子量よりも大きな数平均分子量1400
00、重量平均分子量247000を持つ、ラクタイド
系共重合体が確認された。
【0080】反応6時間後のGPCの結果は、共重合体
由来の画分は単一で、単一の共重合体が生成しているこ
とが確認され、残留したラクタイド由来の小さな画分も
確認された。ラクタイドモノマーは4.1%が残留し
た。このラクタイド系共重合体の示差熱量分析(以下D
SCと略す。)を行った結果、ガラス転移点54.0
℃、融点は166.0℃であった。
【0081】このラクタイド系共重合体をホットプレス
を使用し、以下の条件で厚さ10cm×10cm、10
0μmのシートを作成した。プレス条件、165℃、2
00kg/cm2 、2分間の条件下で重量平均分子量2
47000のラクタイド系共重合体により重量平均分子
量229,000のシートが得られた。分子量の低下は
7.3%であった。
【0082】プレスしたシートを、JIS−K−712
8の方法に従いエレメンドロフ引き裂き試験機を使用し
引き裂き試験を行った結果、80gの荷重の時に引き裂
かれた。同じシートを中心より折り曲げシート面が完全
に合わさるまで折り曲げ、開くことを割れるまで繰り返
す、折り曲げ試験を行った。結果、12回目の折り曲げ
に耐えることができた。
【0083】プレスしたシートを、堆肥中に埋没し、分
解試験を試みた。堆肥は林野からの枯れ葉等と残飯等を
混合したものとした。結果を表1に示す。
【0084】
【表1】
【0085】〔実施例2〕40℃、減圧下、24時間、
乾燥したゼラチン10部に、L−ラクタイド(ピュラッ
ク株式会社製)86部、D−ラクタイド(ピュラック株
式会社製)4部を加えて、不活性ガス雰囲気下で、12
0℃で2時間、溶融・混合させ、開環重合触媒としてオ
クタン酸錫を0.02部加え、155℃、7時間の反応
を行い、生成した共重合体を取り出した。
【0086】得られたラクタイド系共重合体は茶色を帯
びた透明な樹脂であった。重量平均分子量16600、
数平均分子量15600でGPCのピークは単一で、単
一の生成物が生成していた。ラクタイドは樹脂中に3.
5%残留した。DSCを行った結果、ガラス転移点は不
明で、融点は159.7℃であった。
【0087】得られたラクタイド系共重合体を、温度3
5℃、pH約5.8で海水中に浸漬し、分解試験を行っ
た。結果を表2に示す。
【0088】
【表2】
【0089】〔実施例3〕40℃、減圧下、24時間、
乾燥したカゼイン30部に、L−ラクタイド(ピュラッ
ク株式会社製)70部を加えて、不活性ガス雰囲気下
で、120℃で2時間、溶融・混合させ、開環重合触媒
としてオクタン酸錫を0.02部加え、155℃、7時
間の反応を行い、生成した共重合体を取り出した。
【0090】反応は当初、不均質に始まった反応の進行
と共に均質化し、7時間の反応後に得られたラクタイド
系共重合体は黄色を帯びた樹脂であった。重量平均分子
量34600、数平均分子量18700でGPCのピー
クは単一で、単一の生成物が生成していた。ラクタイド
は樹脂中に5.1%残留した。DSCを行った結果、ガ
ラス転移点は不明で、融点は149.8℃であった。
【0091】得られたラクタイド系共重合体を、堆肥中
に埋没し、実施例1と同様の分解試験を試みた。結果を
表3に示す。
【0092】
【表3】
【0093】〔実施例4〕80℃、減圧下、6時間、乾
燥したバイオポール(ゼネカ株式会社製)24部に、L
−ラクタイド(ピュラック株式会社製)53部、D−ラ
クタイド(ピュラック株式会社製)3部、トルエン20
部を加えて、不活性ガス雰囲気下で、160℃で1時
間、溶融・混合させ、開環重合触媒としてオクタン酸錫
を0.02部加え、170℃、5時間の反応を行い、生
成した共重合体を取り出した。
【0094】反応は白濁した状態で始まった。5時間の
反応後に得られたラクタイド系共重合体は白色を帯びた
樹脂であった。重量平均分子量168000、数平均分
子量103000でGPCのピークは単一で、単一の生
成物が生成していた。ラクタイドは樹脂中に4.6%残
留した。得られたトルエンを含んだラクタイド系共重合
体を10倍重量のクロロホルムに溶解し、メタノール中
に再沈澱した。
【0095】得られた白色固体を減圧下乾燥し、DSC
を行った結果、ガラス転移点は56.9℃で、融点は1
64.2℃であった。得られたラクタイド系共重合体を
165℃、20kg/cm2 、2分間でプレスシート化
し、堆肥中に埋没し、実施例1と同様の分解試験を試み
た。結果を表4に示す。
【0096】
【表4】
【0097】〔実施例5〕80℃、減圧下、6時間、乾
燥したバイオポール(ゼネカ株式会社製)8部に、L−
ラクタイド(ピュラック株式会社製)69部、D−ラク
タイド(ピュラック株式会社製)3部、トルエン20部
を加えて、不活性ガス雰囲気下で、160℃で1時間、
溶融・混合させ、開環重合触媒としてオクタン酸錫を
0.02部加え、180℃、3.5時間の反応を行い、
生成した共重合体を取り出した。
【0098】3.5時間の反応後に得られたラクタイド
系共重合体は白色を帯びた樹脂であった。重量平均分子
量187000、数平均分子量121000でGPCの
ピークは単一で、単一の生成物が生成していた。ラクタ
イドは樹脂中に4.2%残留した。得られたトルエンを
含んだラクタイド系共重合体を185℃、2Torrの
減圧下にし20分、トルエン及び残留ラクタイドを除い
た。
【0099】この操作でトルエンは全て除かれ、ラクタ
イドは樹脂中に0.3%残留した。DSCを行った結
果、ガラス転移点は59.8℃で、融点は163.9℃
であった。得られたラクタイド系共重合体を165℃、
20kg/cm2、2分間でプレスシート化し、堆肥中
に埋没し、実施例1と同様の分解試験を試みた。結果を
表5に示す。
【0100】
【表5】
【0101】〔実施例6〕フラスコ中でバイオポール
(ゼネカ株式会社製)300gを200℃に加熱し分解
反応1時間を行った。当初、重量平均分子量22000
0であった分子量はこの分解で21000になった。
【0102】この分解バイオポール2部に、L−ラクタ
イド(ピュラック株式会社製)80部、D−ラクタイド
(ピュラック株式会社製)3部、さらに脂肪族系ポリエ
ステル(アジピン酸成分50モル%、プロピレングリコ
ール成分50モル%、重量平均分子量58000、数平
均分子量33000(ポリスチレン換算))15部を加
えて、不活性ガス雰囲気下に、開環重合触媒としてオク
タン酸錫を0.02部加え、165℃、7時間の反応を
行い、生成した共重合体を取り出した。
【0103】7時間の反応後に得られたラクタイド系共
重合体は白色を帯びた樹脂であった。重量平均分子量1
17000、数平均分子量78000でGPCのピーク
は単一で、単一の生成物が生成していた。ラクタイドは
樹脂中に4.0%残留した。得られたトルエンを含んだ
ラクタイド系共重合体を175℃、2Torrの減圧下
にし15分間で残留ラクタイドを除いた。
【0104】この操作でラクタイドは樹脂中に0.5%
残留した。DSCを行った結果、ガラス転移点は38.
9℃で、融点は151.5℃であった。得られたラクタ
イド系共重合体を155℃、20kg/cm2、2分間
でプレスシート化し、堆肥中に埋没し、実施例1と同様
の分解試験を試みた。結果を表6に示す。
【0105】
【表6】
【0106】〔比較例1〕L−ポリ乳酸(ピュラック株
式会社製)を165℃、200kg/cm2 、2分間の
条件下でシート化することによって高い方の重量平均分
子量265000のシートが得られた。これを堆肥中に
埋没し、実施例1と同様の分解試験を試みた。結果を表
7に示す。
【0107】
【表7】
【0108】
【発明の効果】本発明は、高い生分解性を有しながら、
かつシート・フィルム等の汎用ポリマーとして十分な強
度を有する高分解性ラクタイド系共重合体の製造方法を
提供できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ラクタイド50〜98重量部と、
    (B)重量平均分子量2000〜30万のポリアミノ
    酸、タンパク質及びポリ(3−ヒドロキシアルカノエー
    ト)より成る群から選ばれる1種以上の高生分解性のセ
    グメント2〜50重量部とを、開環重合触媒の存在下に
    開環共重合及び/又はエステル交換反応させる、重量平
    均分子量2000〜40万の高分解性ラクタイド系共重
    合体の製造方法。
  2. 【請求項2】 (B)高生分解性のセグメントが、ポリ
    アミノ酸またはタンパク質である請求項1に記載の高分
    解性ラクタイド系共重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 (B)高生分解性のセグメントが、ポリ
    (3−ヒドロキシアルカノエート)である請求項1に記
    載の高分解性ラクタイド系共重合体の製造方法。
  4. 【請求項4】 (B)高生分解性のセグメントが、重量
    平均分子量2000〜5万のポリ(3−ヒドロキシアル
    カノエート)である請求項3に記載の高分解性ラクタイ
    ド系共重合体の製造方法。
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