JPH083486A - 水性導電塗料 - Google Patents

水性導電塗料

Info

Publication number
JPH083486A
JPH083486A JP16308094A JP16308094A JPH083486A JP H083486 A JPH083486 A JP H083486A JP 16308094 A JP16308094 A JP 16308094A JP 16308094 A JP16308094 A JP 16308094A JP H083486 A JPH083486 A JP H083486A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
copper powder
paint
polyurethane resin
conductivity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16308094A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayoshi Yoshitake
正義 吉武
Kazumasa Morikawa
和政 森川
Fumiaki Hirata
文明 平田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fukuda Metal Foil and Powder Co Ltd
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Fukuda Metal Foil and Powder Co Ltd
Takeda Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fukuda Metal Foil and Powder Co Ltd, Takeda Chemical Industries Ltd filed Critical Fukuda Metal Foil and Powder Co Ltd
Priority to JP16308094A priority Critical patent/JPH083486A/ja
Publication of JPH083486A publication Critical patent/JPH083486A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 導電性の劣化が少なく、貯蔵安定性に優れ、
安全な水性導電塗料を提供する。 【構成】 有機ポリイソシアネート化合物とカルボキシ
ル基を有するポリオール化合物とを必須成分とする水系
ポリウレタン樹脂に、BET法による比表面積値が2000
cm2 /g 〜10000cm2/g で、44μm の篩に90重量%以上
通過し、酸素量が0.2 重量%以下である電解銅粉又は該
電解銅粉を解砕した銅粉を混合分散してなる水性導電塗
料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電解銅粉を混合分散し
てなる水性導電塗料に関するものである。
【従来の技術】
【0002】周知の通り、コンピュータ機器等から発生
する不要電磁波の漏出を防止するために、該機器等を収
納したプラスチック筐体に導電塗料を塗布する方法が採
られており、この方法は経済的に有利であるため広く普
及している。
【0003】前記導電塗料としてはニッケル粉を用いた
塗料が主であったが、該ニッケル粉を用いた塗料から銅
粉を用いた塗料へとその改良,研究が進み、現在では銅
塗料が多く採用されている。銅粉を用いた塗料の具体的
な改良例として、有機りん化合物(特開昭58−145
769号公報)、ホスホン酸類(特開昭60−2317
72号公報)、亜燐酸エステル類(特開昭60−229
966号公報)、有機チタネート化合物(特開昭56−
36553号公報)等を添加することが提案されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の導電塗料は
いずれも有機溶剤を用いた油性塗料であるため、塗装中
に引火,爆発の危険性があり、作業環境改善のためにも
水性導電塗料の開発が望まれている。
【0005】しかし、水性塗料は有機溶剤の代わりに水
を溶媒とするため、銅粉を混合分散すると、非常に短時
間に銅粉表面が酸化し導電性が得られなくなること、ま
た、環境信頼性試験においても塗膜導電性の劣化が速く
て使用に耐えられるものではないこと、さらに、塗料の
貯蔵安定性も悪く、塗料化後すぐに塗装しなければ目的
とする導電性塗膜が得られず、塗料が増粘してゲル化に
至る場合があること等の問題点があった。
【0006】また、油性塗料の改良として提案されてい
る前記の各添加剤を水性塗料に応用しても効果が乏し
く、その他、水性塗料用として脂肪族アミンを添加する
方法(特開平5−247383号公報)も提案されては
いるが、実用上満足できる塗料ではなかった。
【0007】そこで、本発明は、導電性の劣化が少な
く、貯蔵安定性に優れ、安全な水性導電塗料を提供する
ことを技術的課題とするものである。
【0008】本発明者等は前記技術的課題を達成するた
めに、各種銅粉と各種水系樹脂とを組み合わせて数多く
の水性導電塗料を調整し、その特性を調べるという試行
錯誤的な試験・研究を重ねた結果、特定の水系エマルジ
ョンと特定の電解銅粉とを組み合わせることにより、優
れた初期導電性を示すと共に環境信頼性試験後の導電性
劣化が少なく、しかも実用化する上で障害となっていた
塗料の貯蔵安定性も著しく改善することができ、実用で
きる水性導電塗料を開発するに至った。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る水性導電塗
料は、有機ポリイソシアネート化合物とカルボキシル基
を有するポリオール化合物とを必須成分とする水系ポリ
ウレタン樹脂に、BET法による比表面積値が2000cm2
/g 〜10000cm2/g で、44μm の篩に90重量%以上通過
し、酸素量が0.2 重量%以下である電解銅粉又は該電解
銅粉を解砕した銅粉を混合分散させたものである。ま
た、本発明は、上記水性導電塗料において、水性ポリウ
レタン樹脂のガラス転移点(Tg )を、25〜150 ℃とし
たものである。また、本発明は、上記水性導電塗料にお
いて、水系ポリウレタン樹脂のエマルジョン平均粒子径
を、20nm〜200nm としたものである。さらに、本発明
は、上記水性導電塗料において、水系ポリウレタン樹脂
の有機溶剤含有量を、5%以下としたものである。
【0010】本発明の構成を詳しく説明すれば次の通り
である。本発明において使用する水系ポリウレタン樹脂
(以下、「PUD」ともいう。)は、有機ポリイソシア
ネート化合物とカルボキシル基を有するポリオール化合
物とを必須成分とするポリウレタン樹脂を水に分散した
エマルジョンである。即ち、上記エマルジョンは、有機
溶剤の存在下又は不存在下に、有機ポリイソシアネート
化合物とカルボキシル基を有するポリオール化合物とポ
リオール類から得られるカルボキシル基含有のウレタン
プレポリマーとを、水の存在下において、塩基性有機化
合物及び伸長剤と反応させることにより得られる水中に
分散したウレタン樹脂である。なお、水系ポリウレタン
樹脂以外のポリウレタン樹脂や、その他のアクリル、酢
酸ビニル、スチレンブタジエン共重合、塩化ビニル、エ
チレン酢酸ビニル共重合等のエマルジョンを使用しても
銅粉と樹脂が反応するため、良い導電性塗膜を得ること
はできない。
【0011】上記有機ポリイソシアネートとしては、脂
肪族、脂環族、芳香脂肪族及び芳香族ポリイソシアネー
ト等があり、その具体例を以下に示す。脂肪族ポリイソ
シアネートとしては、例えば、トリメチレンジイソシア
ネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチ
レンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネー
ト、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブ
チレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシア
ネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、2,4,
4−又は、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイ
ソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプロ
エート、リジンエステルトリイソシアネート、1,4,
8−トリイソシアネートオクタン、1,6,11−トリ
イソシアネートウンデカン、1,8−ジイソシアネート
−4−イソシアネート・メチルオクタン、1,3,6−
トリイソシアネートヘキサン、2,5,7−トリメチル
−1,8−ジイソシアネート−5−イソシアネートメチ
ルオクタン等を挙げることができる。
【0012】脂環族ポリイソシアネートとしては、例え
ば、1,3−シクロペンテンジイソシアネート、1,4
−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘ
キサンジイソシアネート、3−イソシアネートメチル−
3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネー
ト、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシア
ネート)、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシア
ネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネ
ート、1,4−又は1,3−ビス(イソシアネートメチ
ル)シクロヘキサン、1,3,5−トリイソシアネート
シクロヘキサン、1,3,5−トリメチルイソシアネー
トシクロヘキサン、2−(3−イソシアネートプロピ
ル)−2,5−ジ(イソシアネートメチル)−ビシクロ
(2.2.1)ヘプタン、2−(3−イソシアネートプ
ロピル)−2,6−ジ(イソシアネートメチル)−ビシ
クロ(2.2.1)ヘプタン等を挙げることができる。
【0013】芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、
例えば、1,3,5−トリイソシアネートメチルベンゼ
ン、1,3−又は1,4−キシリレンジイソシアネー
ト、若しくはその混合物、ω,ω’−ジイソシアネート
−1,4−ジエチルベンゼン1,3−又は1,4−ビス
(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン、
若しくはその混合物等を挙げることができる。
【0014】芳香族ポリイソシアネートとしては、例え
ば、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレン
ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネ
ート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、4,4’
−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−又は
2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−トルイ
ジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテル
ジイソシアネート、トリフェニルメタン−4,4’,
4''−トリイソシアネート、1,3,5−トリイソシア
ネートベンゼン、2,4,6−トリイソシアネートトル
エン、4,4’−ジフェニルメタン−2,2’,5,
5’−テトライソシアネート等を挙げることができる。
【0015】また、カルボキシル基含有のポリオール化
合物としては、線状のプレポリマー分子中に分岐状にカ
ルボキシル基を付与するものであれば何れも使用できる
が、カルボキシル基含有量の調整が容易な低分子量のも
のが好ましく、例えば、2,2−ジメチロールプロピオ
ン酸を挙げることができる。
【0016】また、ポリオール類としては、通常のポリ
ウレタン樹脂の製造に使用される公知のポリオール類、
例えば、エチレングリコール、プロパンジオール、1,
4−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコー
ル、1,2−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジ
オール、ネオペンチルグリコール、アルカン(7〜2
2)ジオール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、ジプロピレングリコール、シクロヘキサンジ
メタノール、アルカン−1,2−ジオール(C17〜2
0),水素化ビスフェノールA,1,4−ジヒドロキシ
−2−ブテン、2,6−ジメチル−1−オクテン−3,
8−ジオール、ビスフェノールAグリセリン、2−メチ
ル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオー
ル、2,4−ジヒドロキシ−3−ヒドロキシメチルペン
タン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,1,1−
トリス(ヒドロキシメチル)プロパン、2,2−ビス
(ヒドロキシメチル)−3−ブタノール及びその他の脂
肪族トリオール(C8〜24)テトラメチロールメタ
ン、D−ソルビトール、キシリトール、D−マンニトー
ル、D−マンニット等の低分子量ポリオール類、ポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエ
ステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポ
リテトラメチレンエーテルポリオール、ポリカーボネー
トポリオール、ポリチオエーテルポリオール、ポリアセ
タールポリオール、ポリブタジエンポリオール等のマク
ロポリオール類を挙げることができる。これらのポリオ
ール類を、硬質・軟質等の必要な物性に応じて適時選択
することにより樹脂設計することができる。
【0017】また、前記ウレタンプレポリマー製造時に
使用することができる有機溶剤としては、イソシアネー
ト基と反応性を有しないトルエン及びキシレン等の炭化
水素類、アセトン、メチルエチルケトン及びメチルイソ
ブチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル及
び1−メトキシ−2−プロピルアセテート等のエステル
類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン及び1,4
−ジオキサン等のエーテル類、N,N−ジメチルホルム
アミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホ
キシド等を挙げることができる。なお、銅粉分散後の貯
蔵安定性の点より、最終塗料中には有機溶剤を実質的に
含有しない方が好ましく、乳化・伸長反応後に該溶剤を
除去する必要がある。そのため、特に、低沸点のアセト
ン、メチルエチルケトン、酢酸エチル等の溶剤が好まし
い。
【0018】最終塗料中に含まれる有機溶剤量は、5%
以下であることが好ましく、さらに好ましくは1%以下
である。最終塗料中に含まれる有機溶剤量が5%以上に
なると銅粉を分散した銅塗料の貯蔵安定性が悪くなり、
貯蔵中に塗料が増粘して使用できなくなったり、塗膜の
導電性が悪くなったりする。
【0019】本発明に係る水性導電塗料の構成成分の一
つであるPUDは、上記カルボキシル基含有ウレタンプ
レポリマーを塩基性有機化合物の存在下において水に溶
解又は乳化し、伸長剤(後述)を滴下するか、或いは、
水に塩基性有機化合物及び伸長剤を溶解してウレタンプ
レポリマー溶液を滴下する等して、カルボキシル基含有
のウレタンプレポリマーに親水性を持たせると同時に伸
長反応を行い、次いで、減圧下、脱水・脱溶媒すること
によって製造することができる。
【0020】滴下する伸長剤としては、水又はポリアミ
ン類が適当であり、例えば、エチレンジアミン、ジエチ
レントリアミン、トリエチレンテトラミン、プロピレン
ジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、シクロヘキシレンジアミン、ピペラジン、フェニレ
ンジアミン、トリレンジアミン、キシリレンジアミン、
ビス−(4−アミノフェニル)メタン、ビス−(4−ア
ミノ−3−クロロフェニル)メタン、ジアミノメチルシ
クロヘキサン、1−アミノ−3−アミノメチル−3.
5.5−トリメチルシクロヘキサン、ヒドラジン、2−
ヒドロキシエチルヒドラジン等を挙げることができる。
【0021】カルボキシル基と反応して親水性が付与さ
れる塩基性有機化合物としては、公知のものを使用する
ことができ、特に、トリエチルアミン、ジメチルエタノ
ールアミン、ジメチルプロピルアミン、アンモニア、ジ
エチルエタノールアミン等が好ましい。
【0022】また、上述のようにして得られるPUDの
ガラス転移点(Tg )は、0℃以上であればよく、好ま
しくは25〜 150℃、さらに好ましくは50〜 100℃であ
る。ガラス転移点(Tg )が室温以下では塗膜の耐湿熱
性が劣り導電性の維持が困難となり、 150℃以上では造
膜性が劣り目的とする初期導電性が得られなくなる。
【0023】また、PUDの平均粒子径は 200nm以下、
好ましくは 100nm以下である。平均粒子径が 200nmより
大きくなると、銅粉含有塗膜の均一性が損なわれ、初期
導電性並びに耐湿熱試験後の導電性が悪くなる。なお、
製造技術上の制約から粒子径の下限は、通常、20nm程度
となる。
【0024】本発明において導電材料として使用する銅
粉としては、水溶液電解法で製造する電解銅粉又は電解
銅粉を解砕した銅粉が好適である。機械粉砕法による片
状銅粉や噴霧法による噴霧銅粉を用いても良い結果は得
られない。電解銅粉又は電解銅粉を解砕した銅粉は、B
ET法による比表面積値が2000cm2 /g 以上であること
が必要である。BET法による比表面積値が2000cm2
g以上では粒子形状が樹枝状であり、銅粉同志が接触し
やすく導電性が得られやすいが、比表面積値が小さい電
解銅粉は、粒子形状が球に近くなるため導電性の良い塗
膜が得られない。なお、製造技術上の制約から比表面積
値の上限は、通常、10000 cm2 /g 程度となる。
【0025】前記電解銅粉を解砕する方法は、解砕後の
粒子形状が球状や片状になる解砕機による方法よりも、
ピンミル、ジェットミル等の樹枝状の枝部を切断する方
法によることが好ましい。
【0026】また、吹き付け塗装におけるスプレーノズ
ルの詰まり防止及び塗膜面からの銅粉剥離防止のため
に、電解銅粉又は電解銅粉を解砕した銅粉の粒度は44μ
m の篩を90重量%以上通過するものであることが必要で
ある。
【0027】また、優れた導電性塗膜を得るために、電
解銅粉又は電解銅粉を解砕した銅粉の酸素量を 0.2重量
%以下とすることが重要である。銅粉の酸素量は少ない
方が優れた導電性が得られる傾向にあり、銅粉の酸素量
が 0.2重量%以上であると優れた導電性塗膜を得るのが
難しくなる。
【0028】前記のような粉末諸特性を満足する銅粉
は、本発明者等が既に開発し、特公平1−39693号
公報に開示した方法で製造することにより得ることがで
きる。
【0029】銅粉量はエマルジョン中の高分子固形分20
〜30重量部に対して70〜80重量部混合分散するのが良
い。
【0030】ところで、本発明に係る水性導電塗料には
顔料分散剤、増粘剤、可塑剤、成膜助剤、消泡剤及び酸
化防止剤等の通常一般的な水性塗料に使用される各種添
加剤を配合させることができる。
【0031】
【作用】本発明においては、バインダーとして使用する
水系エマルジョンとして、有機ポリイソシアネート化合
物とカルボキシル基を有するポリオール化合物とを必須
成分とする水系ポリウレタン樹脂を採用し、該水系ポリ
ウレタン樹脂に銅粉を混合分散したので、該樹脂と銅粉
とが反応しにくいものとなり、また、導電材料である銅
粉のBET法による比表面積値を2000cm2 /g 以上と
し、電解銅粉又は電解銅粉を解砕した銅粉の粒度を44μ
m の篩を90重量%以上通過したものとし、酸素量が 0.2
重量%以下のものとしたので、吹き付け塗装の際のスプ
レーノズルの詰まり及び塗膜面からの銅粉剥離を防ぐこ
とができると共に、粒子形状が電解法の特徴である樹枝
状を呈することから銅粉同志が接触しやすいものとな
り、優れた導電性塗膜を容易に形成することができ、貯
蔵安定性も優れた水性導電塗料を得ることができる。ま
た、本発明においては、ポリウレタン樹脂のガラス転移
点を25〜 150℃としたことにより、また、水系ポリウレ
タン樹脂のエマルジョン平均粒子径を 200nm以下とした
ことにより、さらに、水系ポリウレタン樹脂の有機溶剤
を5%以下としたことにより、緻密な銅粉含有塗膜を形
成することができ、優れた初期導電性と耐環境信頼性試
験性を示す貯蔵安定性に優れた水性導電塗料を得ること
ができる。
【0032】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、これにより本発明の範囲が限定されるものではな
い。 実施例1.温度計、撹拌機、窒素導入管を備えた1000ml
の四つ口フラスコに、分子量1000のポリカプロラクトン
ジオール250g、ネオペンチルグリコール26g 、トリメチ
ロールプロパン4.5g、ジメチロールプロピオン酸 26.8
g、アセトン227g、3−イソシアネ−トメチル−3,
5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート222.
2gを仕込み、窒素気流下、内温を55〜60℃に保ち、10時
間反応を行った後、NCO基含有量 2.7%のウレタンプ
レポリマーを得た。次に、トリエチルアミン20.2g 、エ
チレンジアミン15g を含有する脱イオン水1000g を40℃
に保ち、ラボミキサーにて撹拌混合しながら上記のプレ
ポリマー756.5gを滴下し、反応させることにより水系ポ
リウレタン樹脂を得た。この水系樹脂溶液を、さらに、
50℃で減圧脱アセトンを行い、最終的に不揮発分35.5
%、pH 8.0、粘度120cps/25℃の水系ポリウレタン樹脂
溶液を得た。
【0033】このようにして得たポリウレタン樹脂のガ
ラス転移点は65℃、エマルジョンの平均粒子径は50nm、
有機溶剤含有量は1%以下であった。
【0034】この水系ポリウレタン樹脂溶液100gに、B
ET法による比表面積値3000cm2 /g 、44μm の篩を99
%通過、酸素量0.12%の電解銅粉100gを混合分散して水
性導電塗料を製造した。このようにして製造した水性導
電塗料の初期導電性を測定するため、フェノール基板上
に塗料を塗布し、常温24時間放置して70μm の塗膜を形
成した。
【0035】本実施例の水性導電塗料における塗膜の初
期導電性は 0.8×10- 3 Ω・cmと、従来の油性銅系導電
塗料と同様の優れた導電性能を示した。また、形成した
塗膜を60℃、95%RH湿度雰囲気中に1000時間放置した
結果、1.2×10- 3 Ω・cmと、導電性能の劣化が少なか
った。さらに、製造した水性導電塗料を1か月間室温25
℃に放置した後、フェノール基板上に塗料を塗布し、常
温24時間放置して70μm の塗膜を形成した結果、 0.9×
10- 3 Ω・cmと、初期導電性とほぼ同じ導電性能を示し
た。
【0036】実施例2.温度計、撹拌機、窒素導入管を
備えた1000mlの四つ口フラスコに、分子量1000のポリカ
ーボネートジオール250g、ネオペンチルグリコール 20.
8g、トリメチロールプロパン4.5g、ジメチロールプロピ
オン酸 33.5g、アセトン216g、1,3−ビス(イソシア
ネートメチル)シクロヘキサン194.2gを仕込み、窒素気
流下、内温を55〜60℃に保ち、7時間反応を行った後、
NCO基含有量 2.9%のウレタンプレポリマーを得た。
次に、トリエチルアミン 25.2g、エチレンジアミン7.5
g、ヒドラジン・1水和物6.2gを含有する脱イオン水120
0g を40℃に保ち、ラボミキサーにて撹拌混合しながら
上記のプレポリマー718gを滴下し、反応させることによ
り水系ポリウレタン樹脂を得た。この水系樹脂溶液を、
さらに、50℃で減圧脱アセトンを行い、最終的に不揮発
分36.1%、pH 8.2、粘度210cps/25℃の水系ポリウレタ
ン樹脂溶液を得た。
【0037】このようにして得たポリウレタン樹脂のガ
ラス転移点は73℃、エマルジョンの平均粒子径は50nm、
有機溶剤含有量は1%以下であった。
【0038】この水系ポリウレタン樹脂溶液100gに、実
施例1で用いたものと同じ電解銅粉100gを混合分散して
水性導電塗料を製造した。このようにして製造した水性
導電塗料の初期導電性を測定するため、フェノール基板
上に塗料を塗布し、常温24時間放置して70μm の塗膜を
形成した。
【0039】本実施例の水性導電塗料における塗膜の初
期導電性は 0.8×10- 3 Ω・cmと、従来の油性銅系導電
塗料と同様の優れた導電性能を示した。また、形成した
塗膜を60℃、95%RH湿度雰囲気中に1000時間放置した
結果、1.2×10- 3 Ω・cmと、導電性能の劣化が少なか
った。さらに、製造した水性導電塗料を1か月間室温25
℃に放置した後、フェノール基板上に塗料を塗布し、常
温24時間放置して70μm の塗膜を形成した結果、 0.9×
10- 3 Ω・cmと、初期導電性とほぼ同じ導電性能を示し
た。
【0040】実施例3.温度計、撹拌機、窒素導入管を
備えた1000mlの四つ口フラスコに、タケラックU−5610
(武田薬品工業(株)製のポリエステルポリオール、分
子量1000)200g、ネオペンチルグリコール26g 、トリメ
チロールプロパン2.2g、ジメチロールプロピオン酸 36.
8g、アセトン197g、1,3−ビス(イソシアネートメチ
ル)シクロヘキサン194.2gを仕込み、窒素気流下、内温
を55〜60℃に保ち、7時間反応を行った後、NCO基含
有量 3.2%のウレタンプレポリマーを得た。次に、ジメ
チルエタノールアミン 24.1g、ヒドラジン・1水和物 1
2.5gを含有する脱イオン水1000g を40℃に保ち、ラボミ
キサーで撹拌混合しながら上記のプレポリマー 656.2g
を滴下し、反応させることにより水系ポリウレタン樹脂
を得た。この水系樹脂溶液を、さらに、50℃で減圧脱ア
セトンを行い、最終的に不揮発分37.1%、pH 8.0、粘度
470cps/25℃の水系ポリウレタン樹脂溶液を得た。
【0041】このようにして得たポリウレタン樹脂のガ
ラス転移点は90℃、エマルジョンの平均粒子径は50nm、
有機溶剤含有量は1%以下であった。
【0042】この水系ポリウレタン樹脂溶液100gに、実
施例1で用いたものと同じ電解銅粉100gを混合分散して
水性導電塗料を製造した。このようにして製造した水性
導電塗料の初期導電性を測定するため、フェノール基板
上に塗料を塗布し、常温24時間放置して70μm の塗膜を
形成した。
【0043】本実施例の水性導電塗料における塗膜の初
期導電性は 0.8×10- 3 Ω・cmと、従来の油性銅系導電
塗料と同様の優れた導電性能を示した。また、形成した
塗膜を60℃、95%RH湿度雰囲気中に1000時間放置した
結果、1.2×10- 3 Ω・cmと、導電性能の劣化が少なか
った。製造した水性導電塗料を1か月間室温25℃に放置
した後、フェノール基板上に塗料を塗布し、常温24時間
放置して70μm の塗膜を形成した結果、 0.9×10- 3Ω
・cmと、初期導電性とほぼ同じ導電性能を示した。
【0044】実施例4.温度計、撹拌機、窒素導入管を
備えた1000mlの四つ口フラスコに、タケラックU−2610
(武田薬品工業(株)製のポリエステルポリオール、分
子量1000)300g、ネオペンチルグリコール 20.8g,トリ
メチロールプロパン4.5g、ジメチロールプロピオン酸 2
6.8g、アセトン256g、テトラメチルキシリレンジイソシ
アネート244.4g、ジブチルチンジラウレート 0.05gを仕
込み、窒素気流下、内温を55〜60℃に保ち、6時間反応
を行った後、NCO基含有量 2.4%のウレタンプレポリ
マーを得た。次に、トリエチルアミン 20.2g、2−ヒド
ロキシエチルヒドラジン 19.0gを含有する脱イオン水12
00g を40℃に保ち、ラボミキサーにて混合撹拌しながら
上記のプレポリマー852.5gを滴下し、反応させることに
より水系ポリウレタン樹脂を得た。この水系樹脂溶液
を、さらに50℃で減圧脱アセトンを行い、最終的に不揮
発分35.0%、pH 7.7、粘度 90cps/25℃の水系ポリウレ
タン樹脂溶液を得た。
【0045】このようにして得たポリウレタン樹脂のガ
ラス転移点は41℃、エマルジョンの平均粒子径は 100n
m、有機溶剤含有量は1%以下であった。
【0046】この水系ポリウレタン樹脂溶液100gに、実
施例1で用いたものと同じ電解銅粉100gを混合分散して
水性導電塗料を製造した。このようにして製造した水性
導電塗料の初期導電性を測定するため、フェノール基板
上に塗料を塗布し、常温24時間放置して70μm の塗膜を
形成した。
【0047】本実施例の水性導電塗料における塗膜の初
期導電性は 0.8×10- 3 Ω・cmと、従来の油性銅系導電
塗料と同様の優れた導電性能を示した。また、形成した
塗膜を60℃、95%RH湿度雰囲気中に1000時間放置した
結果、1.5×10- 3 Ω・cmと、導電性能の劣化が少なか
った。さらに、製造した水性導電塗料を1か月間室温25
℃に放置した後、フェノール基板上に塗料を塗布し、常
温24時間放置して70μm の塗膜を形成した結果、 0.9×
10- 3 Ω・cmと、初期導電性とほぼ同じ導電性能を示し
た。
【0048】実施例5.温度計、撹拌機、窒素導入管を
備えた1000mlの四つ口フラスコに、分子量1000のポリテ
トラメチレンエーテルグリコール150g、ネオペンチルグ
リコール 36.4g、ジメチロールプロピオン酸 33.5g、N
−メチル−2−ピロリドン 42g、アセトン127gを仕込
み、窒素気流下、内温を30℃とした後、トリレンジイソ
シアネート174.2gを内温が60℃以下となるように分割添
加し、さらに、8時間反応を行った後、NCO基含有量
3.7%のウレタンプレポリマーを得た。次に、トリエチ
ルアミン 25.2g、ヒドラジン・1水和物 12.5gを含有す
る脱イオン水850gを40℃に保ち、ラボミキサーにて撹拌
混合しながら上記のプレポリマー563.1gを滴下し、反応
させることにより水系ポリウレタン樹脂を得た。この水
系樹脂溶液を、さらに、50℃で減圧脱アセトンを行い、
最終的に不揮発分36.3%、pH 8.0、粘度330cps/25℃の
水系ポリウレタン樹脂溶液を得た。
【0049】このようにして得たポリウレタン樹脂のガ
ラス転移点は 126℃、エマルジョンの平均粒子径は50n
m、有機溶剤含有量は 3.9%以下であった。
【0050】この水系ポリウレタン樹脂溶液100gに、実
施例1で用いたものと同じ電解銅粉100gを混合分散して
水性導電塗料を製造した。このようにして製造した水性
導電塗料の初期導電性を測定するため、フェノール基板
上に塗料を塗布し、常温24時間放置して70μm の塗膜を
形成した。
【0051】本実施例の水性導電塗料における塗膜の初
期導電性は 1.0×10- 3 Ω・cmと、優れた導電性能を示
した。また、形成した塗膜を60℃、95%RH湿度雰囲気
中に1000時間放置した結果、1.5×10- 3 Ω・cmと、導
電性能の劣化が少なかった。さらに、製造した水性導電
塗料を1か月間室温25℃に放置した後、フェノール基板
上に塗料を塗布し、常温24時間放置して70μm の塗膜を
形成した結果、 1.5×10- 3 Ω・cmと、導電性能の劣化
が少なかった。
【0052】実施例6.実施例1で得た水系ポリウレタ
ン樹脂溶液100gに、BET法による比表面積値2000cm2
/g 、44μm の篩を90%通過、酸素量0.10%の電解銅粉
100gを混合分散して水性導電塗料を製造した。このよう
にして製造した水性導電塗料の初期導電性を測定するた
め、フェノール基板上に塗料を塗布し、常温24時間放置
して70μm の塗膜を形成した。
【0053】本実施例の水性導電塗料における塗膜の初
期導電性は、 1.3×10- 3 Ω・cmと、優れた導電性能を
示した。また、形成した塗膜を60℃、95%RH湿度雰囲
気中に1000時間放置した結果、1.6×10- 3 Ω・cmと、
導電性能の劣化が少なかった。さらに、製造した水性導
電塗料を1か月間室温25℃に放置した後、フェノール基
板上に塗料を塗布し、常温24時間放置して70μm の塗膜
を形成した結果、 1.4×10- 3 Ω・cmと、初期導電性と
ほぼ同じ導電性能を示した。
【0054】実施例7.実施例2で得た水系ポリウレタ
ン樹脂溶液100gに、BET法による比表面積値4000cm2
/g 、44μm の篩を 100%通過、酸素量0.12%の電解銅
粉100gを混合分散して水性導電塗料を製造した。このよ
うにして製造した水性導電塗料の初期導電性を測定する
ため、ケイ酸カルシウム基板上に塗料を吹き付け塗装
し、常温24時間放置して70μm の塗膜を形成した。
【0055】本実施例の水性導電塗料における塗膜の初
期導電性は、 0.7×10- 3 Ω・cmと、従来の油性銅系導
電塗料と同様の優れた導電性能を示した。また、形成し
た塗膜を60℃、95%RH湿度雰囲気中に1000時間放置し
た結果、1.1×10- 3 Ω・cmと、導電性能の劣化が少な
かった。さらに、製造した水性導電塗料を1か月間室温
25℃に放置した後、ケイ酸カルシウム基板上に塗料を吹
き付け塗装し、常温24時間放置して70μm の塗膜を形成
した結果、 0.8×10- 3 Ω・cmと、初期導電性とほぼ同
じ導電性能を示した。
【0056】実施例8.実施例1で得た水系ポリウレタ
ン樹脂溶液100gに、BET法による比表面積値6000cm2
/g 、44μm の篩を 100%通過、酸素量0.18%の電解銅
粉100gを混合分散して水性導電塗料を製造した。このよ
うにして製造した水性導電塗料の初期導電性を測定する
ため、ケイ酸カルシウム基板上に塗料を吹き付け塗装
し、常温24時間放置して70μm の塗膜を形成した。
【0057】本実施例の水性導電塗料における塗膜の初
期導電性は、 0.8×10- 3 Ω・cmと、従来の油性銅系導
電塗料と同様の優れた導電性能を示した。また、形成し
た塗膜を60℃、95%RH湿度雰囲気中に1000時間放置し
た結果、1.3×10- 3 Ω・cmと、導電性能の劣化が少な
かった。さらに、製造した水性導電塗料を1か月間室温
25℃に放置した後、ケイ酸カルシウム基板上に塗料を吹
き付け塗装し、常温24時間放置して70μm の塗膜を形成
した結果、 0.9×10- 3 Ω・cmと、初期導電性とほぼ同
じ導電性能を示した。
【0058】実施例9.実施例1で得た水系ポリウレタ
ン樹脂溶液100gに、BET法による比表面積値5000cm2
/g 、44μm の篩を 100%通過、酸素量0.10%の電解銅
粉解砕粉100gを混合分散して水性導電塗料を製造した。
このようにして製造した水性導電塗料の初期導電性を測
定するため、フェノール基板上に塗料を塗布し、常温24
時間放置して50μm の塗膜を形成した。
【0059】本実施例の水性導電塗料における塗膜の初
期導電性は、 1.1×10- 3 Ω・cmと、優れた導電性能を
示した。また、形成した塗膜を60℃、95%RH湿度雰囲
気中に1000時間放置した結果、1.6×10- 3 Ω・cmと導
電性能の劣化が少なかった。さらに、製造した水性導電
塗料を1か月間室温25℃に放置した後、フェノール基板
上に塗料を塗布し、常温24時間放置して50μm の塗膜を
形成した結果、 1.3×10- 3 Ω・cmと、導電性能の劣化
が少なかった。
【0060】実施例10.実施例2で得た水系ポリウレ
タン樹脂溶液100gに、BET法による比表面積値8000cm
2 /g 、44μm の篩を 100%通過、酸素量0.20%の電解
銅粉解砕粉100gを混合分散して水性導電塗料を製造し
た。このようにして製造した水性導電塗料の初期導電性
を測定するため、フェノール基板上に塗料を塗布し、常
温24時間放置して50μm の塗膜を形成した。
【0061】本実施例の水性導電塗料における塗膜の初
期導電性は、 1.8×10- 3 Ω・cmと、優れた導電性能を
示した。また、形成した塗膜を60℃、95%RH湿度雰囲
気中に1000時間放置した結果、2.3×10- 3 Ω・cmと導
電性能の劣化が少なかった。さらに、製造した水性導電
塗料を1か月間室温25℃に放置した後、フェノール基板
上に塗料を塗布し、常温24時間放置して50μm の塗膜を
形成した結果、 2.0×10- 3 Ω・cmと、導電性能の劣化
が少なかった。
【0062】
【比較例】
比較例1.実施例1で得た水系ポリウレタン樹脂溶液10
0gに、BET法による比表面積値1500cm2 /g 、44μm
の篩を92%通過、酸素量0.25%の市販されている電解銅
粉100gを混合分散して水性塗料を製造した。このように
して製造した水性塗料の初期導電性を測定するため、フ
ェノール基板上に塗料を塗布し、常温24時間放置して70
μm の塗膜を形成した。
【0063】本比較例の水性塗料における塗膜の初期導
電性は、5×10- 3 Ω・cmと、ニッケル粉を用いた導電
塗料と同じ導電性能を示したが、形成した塗膜を60℃、
95%RH湿度雰囲気中に1000時間放置した結果、導電性
の劣化が激しく103 Ω・cm以上となった。また、製造し
た水性塗料を1か月間室温25℃に放置した後、初期導
電性と同じ方法で導電性を測定した結果、 5.8×10- 3
Ω・cmと、塗料の貯蔵安定性は比較的良かったが、この
水性塗料は塗膜の耐湿性が悪いため水性導電塗料として
使用できるものではなかった。
【0064】比較例2.温度計、撹拌機、窒素導入管を
備えた2000mlの四つ口フラスコに、分子量1000のポリプ
ロピレングリコール500g、1,4−ブタンジオール9.0
g、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチ
ルシクロヘキシルイソシアネート222.2gを仕込み、窒素
気流下、内温を90℃に保ち、6時間反応を行った後、N
CO基含有量 4.6%のウレタンプレポリマーを得た。次
に、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(分子量200
0) 36.5g、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン
ブロックポリマー(分子量8000) 36.5gを含有する水溶
液1280g を徐々に加え、乳化させることにより、不揮発
分40.0%、pH 6.5、粘度150cps/25℃の水系ポリウレタ
ン樹脂溶液を得た。
【0065】このようにして得られたポリウレタン樹脂
のガラス転移点は3℃、エマルジョンの平均粒子径は 3
50nmであった。
【0066】この水系ポリウレタン樹脂溶液100gに、実
施例1で用いたものと同じ電解銅粉100gを混合分散して
水性塗料を製造した。このようにして製造した水性塗料
の初期導電性を測定するため、フェノール基板上に塗料
を塗布し、常温24時間放置して70μm の塗膜を形成し
た。
【0067】本比較例の水性塗料における塗膜の初期導
電性は5×10- 3 Ω・cmと、ニッケル粉を用いた導電塗
料と同じ導電性能を示したが、形成した塗膜を60℃、95
%RH湿度雰囲気中に1000時間放置した結果、導電性の
劣化が激しく106 Ω・cm以上となった。また、製造した
水性塗料を1か月間室温25℃に放置した後、初期導電性
と同じ方法で導電性を測定した結果、106 Ω・cm以上に
なり、塗料の貯蔵安定性も非常に悪かった。
【0068】比較例3.温度計、撹拌機、窒素導入管を
備えた1000mlの四つ口フラスコに、分子量1000のポリカ
プロラフトンジオール150g、ネオペンチルグリコール 3
6.4g、トリメチロールプロパン4.5g、ジメチロールプロ
ピオン酸 26.8g、N−メチル−2−ピロリドン188.5g、
3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシ
クロヘキシルイソシアネート222.2gを仕込み、窒素気流
下、内温を90℃に保ち、8時間反応を行った後、NCO
基含有量 3.3%のウレタンプレポリマーを得た。次に、
トリメチルアミン 20.2g、エチレンジアミン 15gを含有
する脱イオン水694gを40℃に保ち、ラボミキサーにて撹
拌しながら上記のプレポリマー628.4gを滴下し、反応さ
せることにより、不揮発分35.2%、pH 8.0、粘度280cps
/25℃の水系ポリウレタン樹脂溶液を得た。
【0069】このようにして得たポリウレタン樹脂のガ
ラス転移点は95℃、エマルジョンの平均粒子径は70nm、
有機溶剤含有量は13.9%であった。
【0070】この水系ポリウレタン樹脂溶液100gに、実
施例1で用いたものと同じ電解銅粉100gを混合分散して
水性塗料を製造した。このようにして製造した水性塗料
の初期導電性を測定するため、フェノール基板上に塗料
を塗布し、常温24時間放置して70μm の塗膜を形成し
た。
【0071】本比較例の水性塗料における塗膜の初期導
電性は 1.0×10- 3 Ω・cmと、優れた導電性能を示し
た。また、形成した塗膜を60℃、95%RH湿度雰囲気中
に1000時間放置した結果、1.5×10- 3 Ω・cmと、導電
性の劣化も少なかった。しかし、製造した水性塗料を1
か月間室温25℃に放置した後、初期導電性と同じ方法で
導電性を測定した結果、103 Ω・cmとなり、導電塗料と
して使用できるものではなかった。
【0072】
【発明の効果】本発明においては、特定の水系ポリウレ
タン樹脂に、特定の銅粉を混合分散することによって、
それらの相乗効果で優れた導電性塗膜が得られ、環境信
頼性試験にも耐え、塗料化後の貯蔵安定性も著しく改善
して実用に耐える銅系水性塗料を得ることができる。本
発明に係る水性導電塗料は、導電性の劣化が少なく、貯
蔵安定性に優れているので、スプレー塗装、はけ塗り、
ロールコータやスクリーン印刷法によって優れた導電性
塗膜を容易に得ることができる。また、水性であるた
め、水で希釈でき、塗装装置の洗浄も容易であると共に
有機溶剤による環境汚染や中毒、火災の危険性もなく安
全性に優れている。したがって、電子機器の電磁シール
ド対策用としてはもちろんのこと、シールドルーム等の
建築材料用導電塗料や静電防止塗料等、広い範囲内に使
用することができ、本発明の産業上の利用性は非常に大
きいといえる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機ポリイソシアネート化合物とカルボ
    キシル基を有するポリオール化合物とを必須成分とする
    水系ポリウレタン樹脂に、BET法による比表面積値が
    2000cm2 /g 〜10000cm2/g で、44μm の篩に90重量%
    以上通過し、酸素量が0.2 重量%以下である電解銅粉又
    は該電解銅粉を解砕した銅粉を混合分散させてなる水性
    導電塗料。
  2. 【請求項2】 水系ポリウレタン樹脂のガラス転移点
    (Tg )が、25〜150℃である請求項1記載の水性導電
    塗料。
  3. 【請求項3】 水系ポリウレタン樹脂のエマルジョン平
    均粒子径が、20nm〜200nm である請求項1記載の水性導
    電塗料。
  4. 【請求項4】 水系ポリウレタン樹脂の有機溶剤含有量
    が、5%以下である請求項1記載の水性導電塗料。
JP16308094A 1994-06-20 1994-06-20 水性導電塗料 Pending JPH083486A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16308094A JPH083486A (ja) 1994-06-20 1994-06-20 水性導電塗料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16308094A JPH083486A (ja) 1994-06-20 1994-06-20 水性導電塗料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH083486A true JPH083486A (ja) 1996-01-09

Family

ID=15766810

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16308094A Pending JPH083486A (ja) 1994-06-20 1994-06-20 水性導電塗料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH083486A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09279091A (ja) * 1996-04-09 1997-10-28 Nippon Polyurethane Ind Co Ltd 高導電性ポリウレタン樹脂塗料
JPH113618A (ja) * 1997-06-10 1999-01-06 Sumitomo Bakelite Co Ltd 導電性銅ペースト組成物
JP2007261930A (ja) * 2006-03-02 2007-10-11 Daicel Chem Ind Ltd ガス発生剤組成物
WO2018123809A1 (ja) * 2016-12-28 2018-07-05 Dowaエレクトロニクス株式会社 銅粉およびその製造方法
JP2018109225A (ja) * 2016-12-28 2018-07-12 Dowaエレクトロニクス株式会社 銅粉およびその製造方法
CN108546439A (zh) * 2018-05-10 2018-09-18 重庆新康意安得达尔新材料有限公司 一种抗静电水性涂布液及其制备方法
WO2018179570A1 (ja) * 2017-03-31 2018-10-04 第一工業製薬株式会社 導電性ペースト、および該導電性ペーストを用いた導電材料ならびに導電部材
JP2021052016A (ja) * 2020-12-23 2021-04-01 第一工業製薬株式会社 導電性ペースト、および該導電性ペーストを用いた導電材料ならびに導電部材

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09279091A (ja) * 1996-04-09 1997-10-28 Nippon Polyurethane Ind Co Ltd 高導電性ポリウレタン樹脂塗料
JPH113618A (ja) * 1997-06-10 1999-01-06 Sumitomo Bakelite Co Ltd 導電性銅ペースト組成物
JP2007261930A (ja) * 2006-03-02 2007-10-11 Daicel Chem Ind Ltd ガス発生剤組成物
WO2018123809A1 (ja) * 2016-12-28 2018-07-05 Dowaエレクトロニクス株式会社 銅粉およびその製造方法
JP2018109225A (ja) * 2016-12-28 2018-07-12 Dowaエレクトロニクス株式会社 銅粉およびその製造方法
TWI778997B (zh) * 2016-12-28 2022-10-01 日商同和電子科技有限公司 銅粉、該銅粉的製造方法、使用該銅粉之導電性糊、及使用該導電性糊之導電性膜的製造方法
US11692241B2 (en) 2016-12-28 2023-07-04 Dowa Electronics Materials Co., Ltd. Copper powder and method for producing same
US12049684B2 (en) 2016-12-28 2024-07-30 Dowa Electronics Materials Co., Ltd. Copper powder and method for producing same
WO2018179570A1 (ja) * 2017-03-31 2018-10-04 第一工業製薬株式会社 導電性ペースト、および該導電性ペーストを用いた導電材料ならびに導電部材
JP2018174019A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 第一工業製薬株式会社 導電性ペースト、および該導電性ペーストを用いた導電材料ならびに導電部材
CN108546439A (zh) * 2018-05-10 2018-09-18 重庆新康意安得达尔新材料有限公司 一种抗静电水性涂布液及其制备方法
JP2021052016A (ja) * 2020-12-23 2021-04-01 第一工業製薬株式会社 導電性ペースト、および該導電性ペーストを用いた導電材料ならびに導電部材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DE60211257T2 (de) Polyurethanharzwasserdispersion und wässriger Polyurethanklebstoff
EP0259679B1 (de) Klebbstoff und die Verwendung des Klebstoffs zur Herstellung von Verklebungen
EP0009760B1 (de) Verfahren zur Herstellung von wässrigen Dispersionen oder Lösungen von Polyurethan-Polyharnstoffen sowie ihre Verwendung
EP0004069B1 (de) Verfahren zur Herstellung von wässrigen Lösungen oder Dispersionen von Polyurethanen sowie ihre Verwendung zur Herstellung von Überzügen, Lacken oder Beschichtungen
EP0304718B1 (de) Wässrige Lösungen und Dispersionen von Polyisocyanat-Polyadditionsprodukten, ein Verfahren zur Herstellung der wässrigen Lösungen und Dispersionen sowie ihre Verwendung als Klebstoff
AT412648B (de) Wasserverdünnbare polyurethandispersionen
EP2576647B1 (de) Wässrige polyurethan-polyharnstoff-dispersionen
CA2364603A1 (en) Self-crosslinking polyurethane, polyurethane-polyurea or polyurea dispersions for sizing materials
EP0639594B1 (de) Verfahren zur Herstellung von wässrigen Überzugsmitteln, die Überzugsmittel und deren Verwendung
EP0153456A1 (de) Chemisch härtende Zweikomponentenmasse auf der Basis von Polyurethan-Präpolymeren, Verfahren zur Herstellung eines Polyurethan und Verwendung der Zweikomponentenmasse
DE3831170A1 (de) Waessrige dispersionen
EP3150646B1 (de) Wässrige dispersionen isocyanat-terminierter phosphorhaltiger präpolymere und daraus hergestellte beschichtungen und deren verwendung
CH648579A5 (de) Waesserige ionische polyurethandispersionen.
EP0978549B1 (de) Wasserverdünnbare Bindemittel für "Soft-Feel"-Lacke
JP2002500698A (ja) ポリウレタンの水性懸濁液とその製造方法
CN113980571B (zh) 一种水性聚氨酯防水涂料及其制备方法和应用
AT411062B (de) Beschichtungsmittel
JPH083486A (ja) 水性導電塗料
EP1636288B1 (de) Selbstvernetzende wässrige polyurethandispersionen
KR102350417B1 (ko) 합성 피혁의 제조 방법
EP0562436B1 (de) Wasserverdünnbare Zweikomponenten-Überzugsmasse, ein Verfahren zu deren Herstellung und deren Verwendung
JPH11228655A (ja) 水性印刷インキ用ポリウレタン系エマルジョン及びそれを用いた水性印刷インキ
JPH11293191A (ja) 水性印刷インキ用ポリウレタン系エマルジョン及びそれを用いた水性印刷インキ
JPH11228654A (ja) 水性塗料用ポリウレタン系エマルジョン及びそれを用いた水性塗料
JP2005306892A (ja) 水性防水材組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20030729