JPH0835338A - 既設コンクリート床版の補強構造 - Google Patents

既設コンクリート床版の補強構造

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JPH0835338A
JPH0835338A JP16975294A JP16975294A JPH0835338A JP H0835338 A JPH0835338 A JP H0835338A JP 16975294 A JP16975294 A JP 16975294A JP 16975294 A JP16975294 A JP 16975294A JP H0835338 A JPH0835338 A JP H0835338A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、コンクリート床版の補強工
事において、作業員の上向きの作業を最低限にとどめ、
既設コンクリート床版の耐荷重性能を向上させると共
に、補強工事に使用する補強材料の軽量化を図り、施工
が容易なコンクリート床版の補強構造を提供することに
ある。 【構成】 本発明の既設コンクリート床版4の補強構造
は、軽量気泡コンクリート版1aの片面に、予め補強繊
維布1bを貼着して補強版1を形成し、この補強版1の
軽量気泡コンクリート版面を、既設コンクリート床版2
の裏面に貼着してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、既設コンクリート床版
の補強構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、既設コンクリート床版の補強構造
として、既設コンクリート床版に鋼板を貼着するものが
採用されている。この補強構造は、図5に示すように、
既設コンクリート床版2の下面に鋼板21をアンカーボ
ルト22で固定し、鋼板21に設けた注入パイプ24か
ら、この既設コンクリート床版2と鋼板21との隙間に
樹脂充填材20を注入し、鋼板21と既設コンクリート
床版2とを接着して形成するものである。つまり、この
補強構造は、既設コンクリート床版2の下面に作用する
引張応力を、引張補強材としての鋼板21で負担するこ
とにより、既設コンクリート床版2の耐荷性能を向上さ
せようとするものである。
【0003】また、これ以外では、図4に示すように、
既設コンクリート床版2の下面に直接、炭素繊維布1b
を樹脂接着剤によって貼着し、既設コンクリート床版2
の耐荷性能を向上させようとするものもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記鋼
板21で補強する補強構造においては、既設コンクリー
ト床版2に鋼板21を固定する作業や、既設コンクリー
ト床版2と鋼板21との隙間に樹脂充填材20を注入す
る作業は、高所で作業員が上向きになって行わなければ
ならず、しかも鋼板自体の重量が大きいために施工が容
易ではなかった。
【0005】また、既設コンクリート床版2の下面に炭
素繊維布1bを貼着する補強構造においては、炭素繊維
布1bは軽量で施工が容易に行えるものの、それ自体が
薄く引張応力に対する抵抗力に限界があるため、既設コ
ンクリート床版2の補強効果にも限界がある。
【0006】本発明は前記問題点を解決せんとしたもの
であり、その目的は、コンクリート床版の補強工事にお
いて、作業員の上向きの作業を最低限にとどめ、既設コ
ンクリート床版の耐荷重性能を向上させると共に、補強
工事に使用する補強材料の軽量化を図り、施工が容易な
コンクリート床版の補強構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的に鑑
みてなされたものであり、その要旨は、軽量気泡コンク
リート版の片面に、予め補強繊維布を貼着して補強版を
形成し、この補強版の軽量気泡コンクリート版面を、既
設コンクリート床版の裏面に貼着してなる既設コンクリ
ート床版の補強構造にある。
【0008】本発明の既設コンクリート床版の補強構造
において、補強繊維布は、グラスファイバー、炭素繊維
およびビニールファイバーの何れか一素材、あるいは、
これらの素材の幾つかを混合して形成した素材を、主原
料にして形成されたものを使用することができる。
【0009】
【作用】本発明の既設コンクリート床版の補強構造は、
既設コンクリート床版の裏面に軽量気泡コンクリート版
と炭素繊維布とを貼着することによって、既設コンクリ
ート床版の上面から中立軸までの距離は、既設コンクリ
ート床版のみの場合や、または既設コンクリート床版の
裏面に炭素繊維布が貼着してあるだけの場合に較べて大
きくなる。したがって、これらの既設コンクリート床版
に作用する荷重が同じならば、既設コンクリート床版の
圧縮側コンクリートに作用する圧縮応力度、及び既設コ
ンクリート床版の引張側鉄筋や炭素繊維布に作用する引
張応力度も小さくなり、その結果として、補強前や、炭
素繊維布のみが貼着された既設コンクリート床版に較べ
て、耐荷重性能を向上させることができる。
【0010】
【実施例】以下に、本発明の既設コンクリート床版の補
強構造を、既設橋梁のコンクリート床版の補強構造に採
用し、その実施例を添付図面に基づいて詳細に説明す
る。
【0011】図1は、本発明の既設コンクリート床版の
補強構造を採用して、補強を行っている施工中の既設橋
梁の断面図、図2は図1のII−II線に沿った断面図、図
3(b)は簡略に示した、図1の既設コンクリート床版
の一部拡大断面図である。本発明の既設コンクリート床
版の補強構造は、図1、図2および図3(b)において
示すように、予め補強繊維布としての炭素繊維布1b
を、接着剤によって軽量気泡コンクリート版1aの片面
に貼着して補強版1を形成し、この補強版1の軽量気泡
コンクリート版1aの面を、既設コンクリート床版2の
裏面に貼着して形成する。
【0012】ここで、軽量気泡コンクリート版1aの内
部には、補強筋としての鉄筋やメッシュ筋(図示せず)
が埋設されており、かような軽量気泡コンクリート版1
aは予め工場にて製作されたものを使用する。また、こ
の軽量気泡コンクリート版1aへの炭素繊維布1bの貼
着作業は、軽量気泡コンクリート版の製造工場や、施工
現場のストックヤード等にて行うことができる。なお、
本発明は、本実施例において例示する既設橋梁のコンク
リート床版に限定すること無く、これ以外の建築物や土
木建造物にも採用可能である。
【0013】次に、本発明の既設コンクリート床版の補
強構造の施工方法について説明する。
【0014】最初に、既設コンクリート床版の裏面に作
業のための足場を組み立てる。この足場は、橋梁の桁裏
側にアンカーボルト等で上端部6aが固定された棒状の
支持部材6と、この支持部材6の下端部6cに固定され
た鋼管7と、この鋼管7に並行して、所定長さ下方にチ
ェーン8によって吊り下げられた吊り足場10と、この
吊り足場10の上に、これとほぼ直交するように固定さ
れた足場板9とからなる。
【0015】次いで、上記補強版1をクレーン等で足場
板9の上まで運び、ここで補強版1の軽量気泡コンクリ
ート版1aの面と、既設コンクリート床版2の裏面との
両面に接着剤を塗布する。そして、補強版1を既設コン
クリート床版2の裏面まで持ち上げて、補強版支持部材
5で補強版1を既設コンクリート床版2の裏面に圧着し
ながら支持する。この時、この補強版1は、縦×横×厚
さが、ほぼ200×50×3cm〜200×70×3cm程度の寸法
で、重量がほぼ50〜75kg程度であるため、補強版1の持
ち上げ作業は作業員2名でも容易に行うことができる。
したがって、他のもう一人の作業員が補強版支持部材5
で補強版1を固定すれば、この補強版圧着工程は、三名
程度の作業員でも容易に行うことができる。ここで、補
強版支持部材5は、例えば、アングル材二本を溶接して
T字形状に重ね合わせて形成した支持アングル5dと、
この支持アングル5dの両端に、それぞれ二本ずつピン
5cにて枢着した伸縮材5b(図1中では、一方の伸縮
材5bの影に他方の伸縮材5bが隠れているため、一方
のみが図示されている。)とからなり、この伸縮材5b
は中央部にターンバックル5aを備たものを使用する。
なお、支持アングル5dで補強版1を押し上げて支持す
る際には、このターンバックル5aによって伸縮材5b
を伸長する。
【0016】補強版1と既設コンクリート床版2との接
着剤が、充分に硬化したら補強版支持部材5を取外す。
以上の工程を繰り返して、既設コンクリート床版2の補
強作業の対象区間を施工する。
【0017】次に、本発明の既設コンクリート床版の補
強構造の作用について、図3を参照しながら説明する。
【0018】既設コンクリート床版2の裏面に軽量気泡
コンクリート版1aと炭素繊維布1bとを貼着すること
によって、既設コンクリート床版2の上面から中立軸N
1−N1までの距離x1は、既設コンクリート床版2のみ
の場合や、または既設コンクリート床版2の裏面に炭素
繊維布1bが貼着してあるだけの場合(図4)に較べて
大きくなる。したがって、これらの既設コンクリート床
版2に作用する荷重すなわち曲げモーメントが同じなら
ば、既設コンクリート床版2の圧縮側(中立軸より上
側)のコンクリートに作用する圧縮応力度、及び既設コ
ンクリート床版2の引張側(中立軸より下側)の鉄筋4
bや炭素繊維布1bに作用する引張応力度も小さくな
り、その結果として、補強前や、炭素繊維布1bのみが
貼着された既設コンクリート床版2(図4)に較べて、
耐荷重性能を向上させることができる。
【0019】
【発明の効果】本発明の既設コンクリート床版の補強構
造は、予め軽量気泡コンクリート版の片面に補強繊維布
が貼着してある補強版を、既設コンクリート床版の裏面
に貼着するだけで、既設コンクリート床版の中立軸を下
げることができ、これによって既設コンクリート床版の
圧縮側のコンクリートに作用する圧縮応力度、及び既設
コンクリート床版の引張側の鉄筋や炭素繊維布に作用す
る引張応力度も小さくすることができ、結果として既設
コンクリート床版の耐荷重性能を向上することができ
る。更に、荷重によって生じた中立軸よりも下側の引張
応力は、コンクリート中の鉄筋に加えて、補強繊維布が
負担するため、より一層、耐荷重性能を向上することが
できる。
【0020】また本発明の既設コンクリート床版の補強
構造は、軽量気泡コンクリート版を使用しているため、
補強版を軽量にすることができ、補強版の運搬や、施工
現場での持ち上げ作業を、容易に行うことができる。
【0021】更に、本発明の既設コンクリート床版の補
強構造は、補強版を既設コンクリート床版の裏面に貼着
するだけであるので、作業員の上向きの作業は、既設コ
ンクリート床版裏面の接着剤塗布作業と、補強版の持ち
上げ作業だけに、とどめることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の既設コンクリート床版の補強構造を採
用して補強を行っている施工中の既設橋梁の断面図であ
る。
【図2】図2は図1のII−II線に沿った断面図
【図3】簡略に示した図1の一部拡大断面図である。
【図4】従来例を示す一部拡大断面図である。
【図5】別の従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 軽量気泡コンクリート版 2 炭素繊維布(補強繊維布) 3 圧縮PC鋼材 4 既設コンクリート床版

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軽量気泡コンクリート版の片面に、予め
    補強繊維布を貼着して補強版を形成し、この補強版の軽
    量気泡コンクリート版面を、既設コンクリート床版の裏
    面に貼着してなる既設コンクリート床版の補強構造。
JP16975294A 1994-07-21 1994-07-21 既設コンクリート床版の補強構造 Expired - Lifetime JP2559342B2 (ja)

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