JPH0835463A - 燃料噴射弁 - Google Patents

燃料噴射弁

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JPH0835463A
JPH0835463A JP17149894A JP17149894A JPH0835463A JP H0835463 A JPH0835463 A JP H0835463A JP 17149894 A JP17149894 A JP 17149894A JP 17149894 A JP17149894 A JP 17149894A JP H0835463 A JPH0835463 A JP H0835463A
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Takeshi Naito
健 内藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ケーシングの一端側に3個以上の噴射孔を設
け、各噴射軸線を燃料噴射弁の軸線上で交差させること
により、共振現象を利用して燃料の微粒化を促進する。 【構成】 ケーシング本体2と共に燃料噴射弁のケーシ
ングを構成するノズル部材11には、大径な第1の噴射
孔12、中径な第2の噴射孔13、小径な第3の噴射孔
14がそれぞれ穿設され、各噴射孔12,13,14の
噴射軸線X1,X2,X3は燃料噴射弁1の軸線C上の点
Pで交差している。また、最大の噴射孔12の断面積の
平方根と最小の噴射孔14の断面積の平方根との比が
1.2以上となるように設定されている。そして、弁体
6が開弁すると、各噴射孔12,13,14から同時に
噴射された燃料が交差点Pで衝突し、共振現象が発生し
て微粒化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の気筒に向け
て燃料を噴射する燃料噴射弁の改良に関し、特に、3個
以上の噴射孔を備えた燃料噴射弁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術の燃料噴射弁としては、例えば
実開平4−105967号公報等に記載されている如
く、種々の形式のものが知られている。
【0003】ところで、燃料噴射弁から噴射された燃料
は、燃焼状態の安定化やエミッションの低減等の見地か
ら、微粒化されている方が好ましい。従って、前記公報
に記載のものでは、ノズル部材の噴射孔に微粒化促進用
の空気(アシストエア)を供給し、このアシストエアに
よって微粒化燃料を得ている。
【0004】一方、図34に示す如く、このようなアシ
ストエアに頼らず、燃料同士を互いに衝突させて微粒化
を行う燃料噴射弁も知られている。即ち、燃料噴射弁の
一部を構成する筒状のケーシング本体200の先端に
は、ケーシング本体200と共にケーシングを構成する
ノズル部材201が液密に装着されており、このノズル
部材201には、一方の噴射孔202と他方の噴射孔2
03との2個の噴射孔がそれぞれ同径をもって形成され
ている。また、これら各噴射孔202,203は、その
各噴射軸線X1,X2が燃料噴射弁の軸線Cから所定角度
θだけ傾斜するように穿設されている。そして、各噴射
孔202,203から噴射された燃料は、燃料噴射弁の
軸線C上の点Pで交差して互いに衝突し、これにより燃
料自身で微粒化が行われるようになっている。
【0005】しかし、この従来技術では、燃料同士を衝
突させて微粒化を図っているが、単に各噴射孔202,
203の口径寸法Dを等しく形成しているに過ぎないた
め、微粒化性能が十分に発揮されていなかった。
【0006】このような従来技術の問題に鑑み、本出願
人は、先に特願平6−46703号(平成6年3月17
日出願 発明の名称「液体噴射弁」)として、図35〜
図37に示す燃料噴射弁(以下、これを「先行技術」と
いう)を提案した。
【0007】即ち、吸気通路の途中に吸気ポート(いず
れも図示せず)を臨んで取り付けられた燃料噴射弁30
0は、段付筒状のケーシング本体301と、このケーシ
ング本体301内にヨーク302を介して収容された電
磁アクチュエータ303と、この電磁アクチュエータ3
03の内周側中空部に配設された磁性材料からなるコア
304と、後述の弁体305等とを備えて構成されてい
る。
【0008】ケーシング本体301内に設けられた弁体
305は、磁性材料から略半球状に形成され、その基端
側(図中の上側)には薄肉な支持部305Aが一体的に
形成されている。また、この弁体305は、コイルスプ
リング306及び板ばね307によって常時閉弁方向
(図中の下側)に付勢されていると共に、各支持部30
5Aがヨーク302とケーシング本体301との間で挾
持固定されている。ケーシング本体301の先端内周側
には、弁体305が離着座するための弁座部308が形
成されている。そして、この弁座部308に弁体305
が着座することにより、噴孔309が閉塞されて、燃料
供給配管(図示せず)からの燃料が溜まる燃料溜まり3
10と後述のノズル部材311とが互いに隔離されるよ
うになっている。
【0009】ケーシング本体301の先端側にはケーシ
ングの一部を構成するノズル部材311が液密に装着さ
れ、このノズル部材311には、互いに口径の異なる一
方の噴射孔312と他方の噴射孔313とがそれぞれ斜
めに穿設されている。即ち、図36,図37にも示す如
く、一方の噴射孔312は、その出口部312Aが口径
寸法D1を有する大円状に形成され、その軸線X1が燃料
噴射弁の軸線Cに対して所定角度θ1だけ傾斜してい
る。また、他方の噴射孔313は、その出口部313A
が口径寸法D2を有する小円状に形成され、その軸線X2
が前記軸線Cに対して所定角度θ2だけ傾斜している。
ここで、前記燃料噴射弁の軸線Cは、弁体305の開閉
方向と略一致する。
【0010】これにより、各噴射孔312,313の噴
射軸線X1,X2は軸線C上の点Pで交差し、この交差点
Pで各噴射孔312,313からそれぞれ噴射された燃
料が衝突するようになっている。なお、314は燃料噴
射弁300を取り付けるための取付ステーである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、本出願人が
先に提案した先行技術によれば、断面積の平方根比たる
口径寸法を違えた一対の噴射孔312,313をノズル
部材311に設け、これら各噴射孔312,313の噴
射軸線X1,X2を噴射弁の軸線C上で交差させる構成を
採用したため、燃料同士の衝突時に生じる共振現象を利
用して燃料の微粒化を促進することができる。
【0012】しかしながら、その後の研究の結果、噴射
孔の数と微粒化との関係がより明らかになり、まだ先行
技術には改善の余地があることが分かった。
【0013】そこで、本発明は、かかる先行技術の改良
を図るべくなされたもので、その主たる目的は、燃料の
衝突による微粒化を一層促進することにある。また、本
発明の他の目的は、微粒化性能を高めつつ噴射の指向性
も確保することにある。本発明のさらなる目的は、高度
に微粒化された燃料粒子により偏平な噴霧パターンを形
成することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明に係る燃
料噴射弁の構成は、内部に燃料流路が設けられたケーシ
ングと、このケーシングの一端側に前記燃料流路にそれ
ぞれ連通して設けられた3個の噴射孔と、ケーシング内
に軸方向に移動可能に設けられ、これら3個の噴射孔を
開閉する弁体とを備えた燃料噴射弁であって、前記3個
の噴射孔からそれぞれ噴射された燃料が互いに衝突する
ように該各噴射孔の噴射軸線を設定するとともに、少な
くとも一の噴射孔の断面積と他の噴射孔の断面積との平
方根の比が1.2以上となるように設定したことを特徴
としている。
【0015】また、請求項2に係るものでは、内部に燃
料流路が設けられたケーシングと、このケーシングの一
端側に前記燃料流路にそれぞれ連通して設けられた4個
以上の噴射孔と、ケーシング内に軸方向に移動可能に設
けられ、これら4個以上の噴射孔を開閉する弁体とを備
えた燃料噴射弁であって、前記4個以上の噴射孔からそ
れぞれ噴射された燃料が互いに衝突するように該各噴射
孔の噴射軸線を設定するとともに、少なくとも一の噴射
孔の断面積を他の噴射孔の断面積と違えたことを特徴と
している。
【0016】さらに、前記各噴射孔の断面を非円形状に
形成するのが好ましい。
【0017】また、前記各噴射孔の噴射軸線を同一平面
上に位置させてもよい。
【0018】一方、前記各噴射孔から噴射された燃料の
衝突部近傍に向けてアシストエアを供給する構成として
もよい。
【0019】
【作用】3個の噴射孔のうち少なくとも一の噴射孔の断
面積と他の噴射孔の断面積との平方根の比を1.2以上
に設定すれば、各噴射孔からそれぞれ噴射された燃料が
衝突するときに強い共振現象が発生するため、微粒化が
促進する。
【0020】また、4個以上の噴射孔のうち少なくとも
一の噴射孔の断面積と他の噴射孔の断面積とを違えれ
ば、各噴射孔から噴射された燃料が衝突するときに強い
共振現象が発生するため、微粒化が促進する。
【0021】また、前記各噴射孔の断面を非円形状に形
成すれば、微粒化しつつ噴霧に指向性を持たせることが
できる。
【0022】さらに、前記各噴射孔の噴射軸線を同一平
面上に位置させれば、偏平な噴霧パターンを得ることが
できる。
【0023】一方、前記各噴射孔から噴射された液体の
衝突部近傍に向けてアシストエアを供給すれば、一層微
粒化を促進することができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1〜図33に基づ
いて詳述する。
【0025】まず、図1〜図5は本発明の第1の実施例
に係り、図1は燃料噴射弁の要部を拡大して示す断面図
であって、先行技術と同様に、燃料噴射弁1は、吸気通
路の途中に吸気ポート(いずれも図示せず)を臨んで取
り付けられている。この燃料噴射弁1の一部を構成する
段付筒状のケーシング本体2内には、コイル等からなる
電磁アクチュエータ3がヨーク4を介して取り付けら
れ、この電磁アクチュエータ3の内周側中空部には、磁
性材料から略円柱状に形成されたコア5が設けられてい
る。
【0026】ケーシング本体2内に設けられた弁体6
は、磁性材料から略半球状に形成され、その基端側には
弾性を有する薄肉な支持部6Aが一体的に形成されてい
る。また、この弁体6は、コイルスプリング7及び板ば
ね8によって常時閉弁方向に付勢されていると共に、支
持部6Aの端部がヨーク4とケーシング本体2との間で
挾持固定されている。そして、図示せぬコントロールユ
ニットからの制御信号によって電磁アクチュエータ3が
励磁されることにより、弁体6はコア5に吸引され、ば
ね力に抗して開弁するようになっている。
【0027】ケーシング本体2の先端側内周側には弁体
6が離着座するための弁座部9が形成されている。そし
て、この弁座部9に弁体6が着座することにより、噴孔
9Aが閉塞され、燃料供給配管(図示せず)からの燃料
が溜まる燃料流路としての燃料溜まり10と後述のノズ
ル部材11とが互いに隔離される。
【0028】ケーシング本体2と共にケーシングを構成
するノズル部材11は、ケーシング本体2の一端側を施
蓋して液密に装着されており、互いに口径の異なる第1
の噴射孔12,第2の噴射孔13,第3の噴射孔14の
合計3個の噴射孔がそれぞれ斜めに穿設されている。
【0029】即ち、図2の平面図と図3,図4の拡大断
面図に示す如く、第1の噴射孔12は、その出口部12
Aが口径寸法D1を有する大円状に形成され、軸線X1
燃料噴射弁の軸線Cに対し所定角度θ1だけ傾斜してい
る。また、第2の噴射孔13は、その出口部13Aが第
1の噴射孔12の口径寸法D1よりも小さい口径寸法D2
を有する中円状に形成され、軸線X2が前記軸線Cに対
して所定角度θ2だけ傾斜している。さらに、第3の噴
射孔14は、その出口部14Aが第2の噴射孔13の口
径寸法D2よりも小さい口径寸法D3(D1>D2>D3
を有する小円状に形成され、軸線X3が軸線Cに対して
所定角度θ3だけ傾斜している。ここで、前記燃料噴射
弁の軸線Cは、弁体6の開閉方向と略一致する。
【0030】そして、各噴射孔12,13,14の噴射
軸線X1,X2,X3は軸線C上の点Pで交差し、この交
差点Pで各噴射孔12,13,14からそれぞれ噴射さ
れた燃料が互いに衝突するようになっている。なお、各
噴射軸線X1,X2,X3が同一平面上の一点で交差せ
ず、軸間距離がある場合でも、噴射された液体が互いに
衝突するように各噴射孔12,13,14を設けること
も可能である。
【0031】ここで、3個の噴射孔12,13,14の
うち、最も大きい出口部断面積S1を有する第1の噴射
孔12と最も小さい出口部断面積S3を有する第3の噴
射孔14とは、断面積S1,S3の平方根比α(α=(S
11/2/(S31/2)が、後述する理由により1.2以
上となるように設定されている。
【0032】なお、15は取付ステーであり、この取付
ステー15を介して燃料噴射弁は吸気通路に取り付けら
れる。
【0033】次に、本実施例の作用について説明する。
【0034】まず、図5は、第1の噴射孔12の出口部
12Aと第3の噴射孔14の出口部14Aの断面積の平
方根比(以下、「口径比α」という)と共振との関係を
示す特性図であって、口径比αを変化させると、ある値
で非線形的な引込現象である共振が急速に強まることが
判明した。具体的には、口径比αが「1.0」のときの
共振の強さはM1と低いが、口径比αを「1.2」に上
げると、共振の強さは上昇し始め、口径比αが「1.
5」程度に達すると最大値M2をとる。従って、大中小
の3個の噴射孔12,13,14のうち、最大径の噴射
孔12と最小径の噴射孔14との口径比αを「1.2以
上」に設定すれば、従来技術よりも強い共振を得ること
ができ、この強い共振現象を利用して燃料の微粒化を図
ることができる。
【0035】さて、コントロールユニットからの制御信
号によって電磁アクチュエータ3が励磁され、弁体6が
コア5に吸引されると、燃料溜まり10内の燃料は、弁
座部9の噴孔9Aを介して各噴射孔12,13,14に
流入し、これら各噴射孔12,13,14を介して同時
にそれぞれ噴射される。そして、これら各噴射燃料は、
各軸線C,X1,X2,X3が交差する交差点Pで合流し
て斜め方向から互いに衝突し、上述した共振現象によっ
て微粒化された後、吸入空気とともに吸気ポートに運ば
れる。
【0036】このように構成される本実施例によれば、
ノズル部材11に互いに径の異なる3個の噴射孔12,
13,14を穿設し、最大径を有する第1の噴射孔12
の出口部12Aと最小径を有する第3の噴射孔14の出
口部14Aとを、その断面積S1,S3の平方根比たる口
径比αが1.2以上となるように設定したため、各噴射
孔12,13,14から噴射された3つの燃料の衝突時
に振動を生じさせることができ、図5に示す共振現象を
得ることができる。この結果、非常に薄い燃料の膜が分
裂して微小な液滴が生成し、微粒化が大幅に向上する。
【0037】また、3つの噴射燃料を衝突させる構成の
ため、噴霧の広がり角度を抑えて指向性を高めることが
できると共に、粒径のバラツキを小さくできる。
【0038】さらに、最大の噴射孔12と最小の噴射孔
14とが、「1.2以上」の口径比αを有するように、
各噴射孔12,13,14を形成するだけで微粒化性能
を向上できるため、設計の自由度が増大し、使い勝手が
高まる。
【0039】一方、弁体6が開弁すると、燃料溜まり1
0からの燃料は、噴孔9Aを介して各噴射孔12,1
3,14に同時に供給されるため、3つの噴射燃料流を
同時に衝突させて微粒化を行うことができる。即ち、例
えば弁体が直接的に3個の噴射孔を開閉する構成の場合
には、弁体の片開き等によって、3つの噴射孔から噴射
される燃料の噴出開始に時期的なずれが生じ、燃料を同
時に衝突させることができないおそれがあるが、本実施
例では、噴孔9Aを介して間接的に燃料を供給するた
め、より信頼性が高い。
【0040】次に、図6〜図9に基づき本発明の第2の
実施例を説明する。なお、以下の各実施例では前記第1
の実施例と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説
明を省略するものとする。本実施例の特徴は、各噴射孔
12,13,14から噴射された燃料が衝突する交差点
Pに向けてアシストエアを供給する点にある。
【0041】即ち、本実施例によるケーシング本体2の
先端側には、弁座部材9の一端側を若干延長してなる筒
部21が一体的に形成されており、この筒部21には交
差点Pに向けて開口するエア噴射孔22が径方向に穿設
されている。このエア噴射孔22は、その流出側が交差
点Pの近傍を指向し、その流入側にはエア供給通路23
を介して吸気通路に連通している。なお、アシストエア
の噴出方向は図中に示す横方向に限らず、斜め上側から
液体の噴霧方向に沿って噴出させてもよい。また、エア
噴射孔22に対向する他のエア噴射孔を設け、アシスト
エアを両側から噴出させてもよい。
【0042】このように構成される本実施例でも、上述
した第1の実施例とほぼ同様の効果を得ることができ
る。これに加えて、本実施例では、アシストエアをも用
いる構成としたため、より一層の微粒化を促進すること
ができる。
【0043】次に、図10に基づき本発明の第3の実施
例について説明する。本実施例の特徴は、各噴射孔の断
面形状を非円形状としての一例である楕円形状に形成し
た点にある。
【0044】即ち、本実施例によるノズル部材31は、
第1の実施例で述べたノズル部材11と同様に略円板状
に形成され、ケーシング本体2の先端側に装着されてい
ると共に、大きい短径寸法DS1を有する第1の噴射孔3
2と、中位の短径寸法DS2を有する第2の噴射孔33
と、小さい短径寸法DS3を有する第3の噴射孔34との
合計3個の噴射孔がそれぞれ穿設されている。これら各
噴射孔32,33,34は、図示を省略しているが、第
1の実施例で述べた各噴射孔12,13,14と同様
に、その軸線が燃料噴射弁の軸線Cに対してそれぞれ傾
斜し、ノズル部材31の外部に存在する点Pで交差して
いる。
【0045】そして、各噴射孔32,33,34の出口
部32A,33A,34Aは、その断面形状が非円形の
楕円形状に形成され、最大の短径寸法DS1を有する第1
の噴射孔32の出口部32Aの断面積と最小の短径寸法
S3を有する第3の噴射孔34の出口部34Aの断面積
の平方根の比が本実施例における口径比αとなり、この
口径比αは1.2以上の範囲に設定されている。
【0046】このように構成される本実施例でも、前記
第1の実施例とほぼ同様の効果を奏する。これに加え
て、本実施例では、3個の噴射孔32,33,34の断
面形状を楕円形状に形成する構成としたため、断面が真
円形状をなす第1の実施例よりも一層効果的に微粒化を
促進することができる。また、燃料の噴霧に指向性を持
たせるのが可能となり、吸気ポートの形状に対応した最
適な方向に微粒化燃料を噴射することができる。なお、
本実施例では、「非円形状」として楕円形を例示した
が、これに限らず、三角形状、矩形状、星形状等の他の
形状を採用することもできる。また、各噴射孔32,3
3,34の向き、即ち本実施例における楕円の長径方向
の向きは、図10に示す状態に限らず、例えば図10に
示す方向と直交するように配置してもよく、あるいは軸
線Cを指向するように配置する等の如く、互いに向きを
違えて形成してもよい。
【0047】次に、図11〜図13に基づいて本発明の
第4の実施例を説明する。本実施例の特徴は、3個の噴
射孔からなる噴射孔群を2つ設けた点にある。
【0048】本実施例によるノズル部材41は、第1の
実施例で述べたノズル部材11と同様に、ケーシング本
体2の先端側を施蓋して設けられているものの、第1の
実施例とは異なり、3個1組の噴射孔群が合計2組設け
られている。即ち、図12にも示す如く、各噴射孔群
は、大円状の第1の噴射孔42と、中円状の第2の噴射
孔43と、小円状の第3の噴射孔44とからなり、各噴
射孔群は互いに径方向に離間している。
【0049】ここで、これら各噴射孔群を構成する各噴
射孔42,43,44の出口部42A,43A,44A
は、図13にも示す如く、それぞれ大きい口径寸法
4,中位の口径寸法D5,小さい口径寸法D6を有し、
その噴射軸線X4,X5,X6はノズル部材41の外部の
点Pで交差している。また、第1の実施例で述べたと同
様に、各噴射孔群において、最大径を有する噴射孔42
の出口部42Aの断面積と最小径を有する噴射孔44の
出口部44Aの断面積との平方根比(口径比α)は、
1.2以上となるように設定されている。なお、図13
では、各噴射孔42,43,44の構成を明確化すべ
く、軸線X4,X5,X6を捨象している。
【0050】かくして、このように構成される本実施例
でも、上述した第1の実施例と同様の効果を得ることが
できる。これに加えて本実施例では、大中小の3個の噴
射孔42,43,44からなる噴射孔群を2組設ける構
成としたため、微粒化燃料を2方向に分けて噴霧するこ
とができる。従って、吸気ポートが2つある場合に、各
吸気ポートに向けて微粒化燃料を噴霧供給することがで
き、使い勝手を向上できる。
【0051】なお、本実施例では、各噴射孔群を構成す
る噴射孔42,43,44の口径寸法と噴射軸線の傾き
角度とを、ともに等しくした場合を例示したが、本発明
はこれに限らず、一方の噴射孔群を構成する3個の噴射
孔の断面積等と他方の噴射孔群を構成する3個の噴射孔
の断面積等とを違えてもよい。例えば、一方の噴射孔群
を直径100μmの噴射孔と直径150μmの噴射孔と
直径200μmの噴射孔とから構成し、他方の噴射孔群
を直径120μmの噴射孔と直径180μmの噴射孔と
直径240μmの噴射孔とから構成したり、あるいは各
噴射孔群の噴射軸線の傾き角度を互いに変えたりするこ
ともできる。噴射軸線の傾き角度を違えれば、交差点P
の位置を一方の噴射孔群と他方の噴射孔群とで異ならせ
ることができる。従って、例えば気筒の上層と下層とで
燃料粒子の粒径を変化させることもでき、使い勝手を向
上することができる。また、2組の噴射孔群を設ける場
合を例示したが、これに限らず、3組以上の噴射孔群を
設けてもよい。
【0052】次に、図14,図15に基づいて本発明の
第5の実施例を説明する。本実施例の特徴は、各噴射孔
を噴射軸線に沿って断面積が徐々に変化するテーパ状に
形成した点にある。
【0053】即ち、本実施例によるノズル部材51は、
第1の実施例で述べたノズル部材11と同様に、ケーシ
ング本体2の先端側に装着され、大円状をなす第1の噴
射孔52と、中円状をなす第2の噴射孔53と、小円状
をなす第3の噴射孔54との合計3個の噴射孔が穿設さ
れている。また、各噴射孔52,53,54の各出口部
52A,53A,5Aは、大きい口径寸法D1,中位の
口径寸法D2,小さい口径寸法D3を有し、その噴射軸線
1,X2,X3は燃料噴射弁の軸線C上の点Pで交差し
ている。さらに、3個の噴射孔52,53,54のう
ち、最大径を有する噴射孔52の出口部52Aの断面積
と最小径を有する噴射孔54の出口部54Aの断面積と
の平方根比たる口径比αは、前記各実施例で述べたと同
様に、1.2以上に設定されている。ここで、本実施例
による3個の噴射孔52,53,54は、第1の実施例
で述べた各噴射孔12,13,14とは異なり、その噴
射軸線X1,X2,X3に沿って下流側(噴射方向)に向
かうにつれて断面積が徐々に拡径するテーパ状に形成さ
れている。
【0054】かくして、このように構成される本実施例
でも、上述した第1の実施例と同様の効果を得ることが
できる。これに加えて本実施例では、3個の噴射孔5
2,53,54を、噴射軸線X1,X2,X3の噴射方向
に向けて徐々に拡径するテーパ状に形成する構成とした
ため、各噴射孔52,53,54を容易に形成すること
ができる。
【0055】次に、図16,図17に基づいて本発明の
第6の実施例を説明する。本実施例の特徴は、3個の噴
射孔の噴射軸線を同一平面上に配置した点にある。
【0056】本実施例によるノズル部材61も、第1の
実施例で述べたノズル部材11と同様に、略円板状に形
成され、ケーシング本体2の先端側に装着されていると
共に、大中小の3個の噴射孔62,63,64が穿設さ
れている。
【0057】また、図17にも示す如く、第1の噴射孔
62の出口部62Aは大きな口径寸法D1を有する大円
状に形成され、第2の噴射孔63の出口部63Aは中位
の口径寸法D2を有する中円状に形成され、第3の噴射
孔64の出口部64Aは小さな口径寸法D3を有する小
円状に形成されており、最大径を有する出口部62Aの
断面積と最小径を有する出口部64Aの断面積との平方
根比たる口径比αは、1.2以上となるように設定され
ている。
【0058】ここで、本実施例による各噴射孔62,6
3,64は、その噴射軸線X1,X2,X3が軸線Cを含
む同一平面上に位置して横一列に形成されており、該各
噴射軸線X1,X2,X3はノズル部材61の外部の点P
で交差している。
【0059】かくして、このように構成される本実施例
でも、上述した第1の実施例と同様の効果を得ることが
できる。これに加えて本実施例では、3個の噴射孔6
2,63,64を、噴射軸線X1,X2,X3が同一平面
上に位置するようにして横一列に形成したため、偏平な
噴霧パターンを得られる。即ち、本実施例によれば、円
錐状に広がる噴霧パターンではなく、扇状に広がる偏平
な噴霧パターンを得ることができる。
【0060】次に、図18〜図20に基づき本発明の第
7の実施例について説明する。本実施例の特徴は、サッ
クホールが可及的に小さいサックレス型の燃料噴射弁に
用いた点にある。
【0061】燃料噴射弁のノズル本体を形成するケーシ
ング71は、筒状のケーシング本体71Aと、このケー
シング本体71Aの一端側に一体的に形成された円錐筒
状の先端部71Bとから構成されており、ケーシング7
1の他端側には図示せぬ電磁アクチュエータや弁ばね等
が収容されている。
【0062】ケーシング71の先端部71Bには、大中
小の3個の噴射孔72,73,74が燃料噴射弁の軸線
C方向に離間して径方向に穿設されている。具体的に
は、図19及び図20にも示す如く、第1の噴射孔72
の出口部72Aは大きな口径寸法D1を有する大円状に
形成され、ケーシング71内に画成された燃料流路75
の上流側(図中の上側)に位置している。また、第2の
噴射孔73の出口部73Aは、中位の口径寸法D2を有
する中円状に形成され、第1の噴射孔72よりも下流側
に設けられている。さらに、第3の噴射孔74の出口部
74Aは、小さな口径寸法D3を有する小円状に形成さ
れ、第2の噴射孔73と同様に第1の噴射孔72の下流
側に軸線C方向に離間して位置し、かつ第2の噴射孔7
3と周方向に離間して設けられている。
【0063】ここで、第1の実施例で述べたと同様に、
これら3個の噴射孔72,73,74は、その噴射軸線
1,X2,X3がケーシング71の外部にある点Pで交
差するように穿設されていると共に、最大径を有する出
口部72Aの断面積と最小径を有する出口部74Aの断
面積との平方根比たる口径比αは、1.2以上となるよ
うに設定されている。
【0064】ケーシング71内に移動可能に配設された
弁体76は、棒状の弁軸76Aと、この弁軸76Aの一
端側に一体的に形成された略円錐状の弁部76Bとから
構成され、弁部76Bの他端側にはケーシング71の先
端部71Bに接触してシールを行うシート部76Cが設
けられている。そして、この弁体76は、コントロール
ユニット(図示せず)からの制御信号によって電磁アク
チュエータが電磁力を発生させると、この電磁力に吸引
され、弁ばねのばね力に抗して開弁するようになってい
る。
【0065】かくして、このように構成される本実施例
でも、各噴射軸線X1,X2,X3がケーシング71の外
部の点Pで交差するようにして3個の噴射孔72,7
3,74を設け、最大径の噴射孔72と最小径の噴射孔
74との口径比αを1.2以上に設定する構成としたた
め、第1の実施例と同様に、燃料を効果的に微粒化する
ことができる。これに加えて、本実施例では、最大径の
噴射孔72を燃料流路75の上流側に配置する一方、中
間径の噴射孔73及び最小径の噴射孔74を燃料流路7
5の下流側に配置する構成を採用したため、これら3個
の噴射孔72,73,74からそれぞれ噴射される燃料
の粒径に生じる差異を小さくして、より一層有効に共振
現象を利用することができ、微粒化を促進できる。
【0066】即ち、仮に、中間径の噴射孔73及び最小
径の噴射孔74を燃料流路75の上流側に配置し、最大
径の噴射孔72を燃料流路75の下流側に設けたなら
ば、最大径の噴射孔72に加わる圧力が低下して噴射燃
料の粒径が大きくなる一方、中間径の噴射孔73及び最
小径の噴射孔74に作用する圧力が上昇して噴射燃料の
粒径が小さくなる。従って、この場合は、最大径の噴射
孔72から噴射される燃料の粒径と中間径の噴射孔73
及び最小径の噴射孔74から噴射される燃料の粒径との
間に比較的大きな差異が生じ、粒径の大きな燃料が粒径
の小さな燃料を貫通したりするため、上述した共振現象
を十分に利用することができない。これに対し、本実施
例では、最大径の噴射孔72を上流側に配置し、中間径
の噴射孔73及び最小径の噴射孔74を下流側に配置す
るため、下流側の噴射孔73,74に加わる圧力は多少
低下するが、これら各噴射孔73,74の断面積はそも
そも小さいため、各噴射孔72,73,74から噴射さ
れる燃料の流速に生じる差異を抑制して粒径の相違を小
さくすることができる。従って、本実施例によれば、よ
り有効に共振現象を利用して微粒化を促進することがで
きる。
【0067】次に、図21〜図25に基づいて本発明の
第8の実施例を説明する。本実施例の特徴は、ノズル部
材に4個の噴射孔を穿設し、これら4個の噴射軸線を交
差させた点にある。
【0068】本実施例によるノズル部材81も、前記第
1の実施例で述べたノズル部材11と同様に、ケーシン
グ本体2の先端側に液密に装着されている。このノズル
部材81には、前記各実施例と異なり、「4個以上の噴
射孔」の一例として、4個の噴射孔82,83,84,
85が形成されている。
【0069】即ち、図22〜図24にも示す如く、第1
の噴射孔82は、その出口部82Aが最大の口径寸法D
1を有する大径状に形成され、その噴射軸線X1は燃料噴
射弁の軸線Cに対して所定角度θ1だけ傾斜している。
また、第2の噴射孔83は、その出口部83Aが比較的
大きな口径寸法D2を有する大径状に形成され、その噴
射軸線X2は軸線Cに対して所定角度θ2だけ傾斜してい
る。さらに、第3の噴射孔84は、その出口部84Aが
中位の口径寸法D3を有する中円状に形成され、その噴
射軸線X3が軸線Cに対して所定角度θ3だけ傾斜してい
る。最後に、第4の噴射孔85は、その出口部85Aが
小さな口径寸法D4を有する小円状に形成され、その噴
射軸線X4が軸線Cに対して所定角度θ4だけ傾斜してい
る。従って、口径寸法の大小関係は、下記数1に示す通
りである。
【0070】
【数1】D1>D2>D3>D4 そして、各噴射孔82,83,84,85の噴射軸線X
1,X2,X3,X4は、ノズル部材81の外部に存在する
点Pで交差している。
【0071】次に、本実施例による燃料噴射弁の作用に
ついて説明する。まず、図25は最大径を有する第1の
噴射孔82の出口部82Aの断面積S1と最小径を有す
る第4の燃料噴射孔85の出口部85Aの断面積との平
方根比たる口径比αと4個以上の噴射孔により得られる
共振との関係を示す特性図であって、4個以上の噴射孔
の断面積がともに等しい場合(α=1.0)には、共振
の強さは低い値M3となっている。そして、4個以上の
噴射孔のうち少なくとも一の噴射孔の断面積を他の噴射
孔の断面積と違えると(α>1.0。口径比αは最大断
面積の平方根を最小断面積の平方根で割って求められる
もの故、α≠1.0はα>1.0を意味する。)、共振
の強さは急速に高まり、最大値M4をとる。即ち、図2
5から明らかなように、4個以上の噴射孔を備えている
場合には、少なくともいずれか1個の噴射孔の断面積を
他の噴射孔の断面積と異ならせれば、強い共振効果を得
られる。
【0072】なお、最大の共振強さM4を得るのに必要
最低限の口径比αをαMAXとすれば、このαMAXは、およ
そ「1.3〜1.7」の範囲に入っている。従って、好
ましくは、4個以上の噴射孔のうち少なくとも一の噴射
孔の断面積と他の噴射孔の断面積との平方根比(口径比
α)を「1.3以上」に設定するとよい。また、より好
ましくは口径比αを「1.5以上」に設定すればよい。
【0073】さて、コントロールユニットからの噴射信
号が電磁アクチュエータに印加されて弁体6が開弁する
と、4個の噴射孔82,83,84,85から同時に燃
料が噴射される。そして、この4つの噴射燃料は、ノズ
ル部材81の外部にある点Pで互いに衝突し、上述した
共振現象によって微粒化される。
【0074】従って、このように構成される本実施例で
も、上述した第1の実施例と同様の効果を得ることがで
きる。これに加えて本実施例では、4個の噴射孔82,
83,84,85を設け、少なくとも一の噴射孔の断面
積を他の噴射孔の断面積と違えるだけの構成を採用した
ため、前記第1〜第7の実施例とは異なり、噴射孔間の
口径比を考慮せずとも、強い共振現象を利用して有効に
微粒化を促進することができる。従って、噴射孔を4個
以上形成するにも拘わらず、却って設計の自由度が大幅
に向上し、使い勝手を高めることができる。
【0075】次に、図26〜図29に基づいて本発明の
第9の実施例について説明する。なお、本実施例では、
上述した第2の実施例及び第8の実施例と同一の構成要
素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとす
る。本実施例の特徴は、第8の実施例にアシストエアを
用いた点にある。
【0076】即ち、本実施例によるケーシング本体2の
先端側には、第2の実施例で述べたと同様に、弁座部材
9の一端側を若干延長してなる筒部21が一体的に形成
されており、この筒部21には交差点Pに向けて開口す
るエア噴射孔22が径方向に穿設されている。このエア
噴射孔22は、その流出側が交差点Pの近傍を指向し、
その流入側にはエア供給通路23を介して吸気通路に連
通している。なお、アシストエアの噴出方向は図中に示
す横方向に限らず、斜め上側から液体の噴霧方向に沿っ
て噴出させてもよい。また、エア噴射孔22に対向する
他のエア噴射孔を設け、アシストエアを両側から噴出さ
せてもよい。
【0077】このように構成される本実施例でも、上述
した第8の実施例とほぼ同様の効果を得ることができ
る。これに加えて、本実施例では、アシストエアをも用
いる構成としたため、設計の自由度を高めつつ一層の微
粒化することができる。
【0078】次に、図30,図31に基づいて本発明の
第10の実施例を説明する。本実施例の特徴は、4個の
噴射孔の断面形状を非円形状としての楕円形に形成した
点にある。
【0079】本実施例によるノズル部材91は、前記第
8の実施例で述べたと同様に、ケーシング本体2の先端
側に装着され、断面積の異なる4個の噴射孔92,9
3,94,95が形成されている。即ち、図31に示す
如く、第1の噴射孔92の出口部92Aは最大の短径寸
法DS1を有し、第2の噴射孔93の出口部93Aは次に
大きい短径寸法DS2を有し、第3の噴射孔94は中間の
短径寸法DS3を有し、さらに、第4の噴射孔95の出口
部95Aは最小の短径寸法DS4を有し、各噴射孔92,
93,94,95は楕円形状に形成されている。また、
各噴射孔92,93,94,95の各噴射軸線X1
2,X3,X4は軸線Cとノズル部材91の外部の点P
で交差している。
【0080】かくして、このように構成される本実施例
でも、上述した第8の実施例と同様の効果を得ることが
できる。これに加えて本実施例では、各噴射孔92,9
3,94,95の断面形状を楕円形に形成したため、図
10と共に詳述した第3の実施例と同様に、断面形状を
円形にした場合よりも微粒化を促進できると共に、燃料
噴射の指向性を得ることができる。
【0081】次に、図32,図33に基づき本発明の第
11の実施例を説明する。本実施例の特徴は、図16,
図17と共に上述した第6の実施例と同様に、4個の噴
射孔の噴射軸線を燃料噴射弁の軸線Cを含む同一平面上
に位置させた点にある。
【0082】本実施例によるノズル部材101は、第8
の実施例で述べたノズル部材81と同様に、ケーシング
本体2の先端側に装着され、第1の噴射孔102と、第
2の噴射孔103と、第3の噴射孔104と、第4の噴
射孔105との合計4個の噴射孔が穿設されている。ま
た、これら各噴射孔102,103,104,105の
各出口部102A,103A,104A,105Aは、
各口径寸法D7,D8,D9,D10をもって形成されてい
る(D7>D8>D9>D10)。
【0083】ここで、第8の実施例とは異なり、各噴射
孔102,103,104,105は、その噴射軸線X
7,X8,X9,X10が軸線Cを含む同一平面上に位置す
るように形成されている。
【0084】かくして、このように構成される本実施例
でも、第8の実施例と同様の効果を得ることができる。
また、これに加えて本実施例では、4個の噴射孔10
2,103,104,105の噴射軸線X7,X8
9,X10を燃料噴射弁1の軸線Cを含む同一平面上に
位置させる構成としたため、第6の実施例で述べたと同
様に、偏平な噴霧パターンを得ることができる。
【0085】なお、前記第1〜第7の実施例では、3個
の噴射孔として、「大中小」の噴射孔を例示したが、本
発明はこれに限定されず、「大大小」でも「大小小」で
もよく、最大径を有する噴射孔の断面積の平方根と最小
径を有する噴射孔の断面積の平方根との比が1.2以上
であればよい。
【0086】また、前記第8〜第11の実施例では、
「4個以上の噴射孔」として、4個の噴射孔を例示した
が、本発明はこれに限らず、例えば5個、6個、7個、
8個等の4個以上の噴射孔を設けてもよい。この場合に
も、少なくとも一の噴射孔の断面積を他の噴射孔の断面
積と違えれば、微粒化を促進できる。従って、例えば5
個の噴射孔を設ける場合、4個の口径を同一にして残り
1個の口径のみを違えてもよく、あるいは5個全てを異
なる口径に設定してもよく、2個の口径をある値に揃
え、残り3個の口径を他の値に揃えてもよい。
【0087】さらに、前記各実施例で述べた噴射孔の断
面形状、アシストエアの有無、軸線方向の断面変化等
は、前記各実施例に限られるものではなく、種々の組み
合わせが可能である。即ち、楕円形の噴射孔とアシスト
エアとを組み合わせたり、楕円形の噴射孔を同一平面上
に配置したりしてもよい。
【0088】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明に係る燃料噴
射弁によれば、3個の噴射孔のうち少なくとも一の噴射
孔の断面積と他の噴射孔の断面積との平方根の比を1.
2以上に設定したため、各噴射孔からそれぞれ噴射され
た燃料が衝突するときに強い共振現象を発生させて微粒
化を促進することができ、設計の自由度を高めて使い勝
手を向上できる。
【0089】また、4個以上の噴射孔のうち少なくとも
一の噴射孔の断面積と他の噴射孔の断面積とを違える構
成としたため、各噴射孔から噴射された燃料が衝突する
ときに強い共振現象を発生させて一層微粒化を促進でき
ると共に、使い勝手を高めることができる。
【0090】さらに、前記各噴射孔の断面を非円形状に
形成したため、微粒化しつつ噴霧に指向性を持たせるこ
とができる。
【0091】また、前記各噴射孔の噴射軸線を同一平面
上に位置させたため、偏平な噴霧パターンを得ることが
できる。
【0092】一方、前記各噴射孔から噴射された液体の
衝突部近傍に向けてアシストエアを供給する構成とした
ため、共振現象による微粒化と相乗効果を発揮し、一層
微粒化が促進する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る燃料噴射弁の要部
を図2中のF1−F1線に沿って示す断面図。
【図2】図1中のノズル部材を拡大して示す平面図。
【図3】図2中のF3−F3線に沿った断面図。
【図4】図2中のF4−F4線に沿った断面図。
【図5】口径比と共振の強さとの関係を示す特性図。
【図6】本発明の第2の実施例に係る燃料噴射弁の要部
を図7中のF6−F6線に沿って示す図1と同様の断面
図。
【図7】図6中のノズル部材を拡大して示す平面図。
【図8】図7中のF8−F8線に沿った断面図。
【図9】図7中のF9−F9線に沿った断面図。
【図10】本発明の第3の実施例に係る燃料噴射弁のノ
ズル部材を示す平面図。
【図11】本発明の第4の実施例に係る燃料噴射弁の要
部を図12中のF11−F11線に沿って示す断面図。
【図12】図11中のノズル部材を拡大して示す平面
図。
【図13】図11中のノズル部材等を拡大して示す断面
図。
【図14】本発明の第5の実施例に係る燃料噴射弁の要
部を図15中のF14−F14線に沿って示す断面図。
【図15】図14中のノズル部材を拡大して示す平面
図。
【図16】本発明の第6の実施例に係る燃料噴射弁の要
部を図17中のF16−F16線に沿って示す断面図。
【図17】図16中のノズル部材を拡大して示す平面
図。
【図18】本発明の第7の実施例に係る燃料噴射弁の要
部を示す断面図。
【図19】各噴射孔側からみた平面図。
【図20】図18中のF20−F20線に沿った断面
図。
【図21】本発明の第8の実施例に係る燃料噴射弁の要
部を図22中のF21−F21線に沿って示す断面図。
【図22】図21中のノズル部材の平面図。
【図23】ノズル部材等を拡大して示す断面図。
【図24】ノズル部材等を図22中のF24−F24線
に沿って示す拡大断面図。
【図25】4個以上の噴射孔を有する場合における口径
比と共振の強さとの関係を示す特性図。
【図26】本発明の第9の実施例に係る燃料噴射弁の要
部を図27中のF26−F26線に沿って示す断面図。
【図27】図26中のノズル部材を拡大して示す平面
図。
【図28】ノズル部材等を拡大して示す断面図。
【図29】ノズル部材等を図27中のF29−F29線
に沿って示す拡大断面図。
【図30】本発明の第10の実施例に係る燃料噴射弁の
要部を図31中のF30−F30線に沿って示す断面
図。
【図31】図30中のノズル部材を拡大して示す平面
図。
【図32】本発明の第11の実施例に係る燃料噴射弁の
要部を図33中のF32−F32線に沿って示す断面
図。
【図33】図32中のノズル部材を拡大して示す平面
図。
【図34】従来技術による燃料噴射弁のノズル部材等を
拡大して示す断面図。
【図35】本出願人が先に提案した先行技術に係る燃料
噴射弁の要部を示す断面図。
【図36】図35中のノズル部材等を拡大して示す断面
図。
【図37】ノズル部材を拡大して示す平面図。
【符号の説明】
1…燃料噴射弁 2,71A…ケーシング本体 6,76…弁体 12,13,14,32,33,34,42,43,4
4,52,53,54,62,63,64,72,7
3,74,82,83,84,85,92,93,9
4,95,102,103,104,105…噴射孔 22…エア噴射孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02M 61/18 360 J 69/00 310 Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に燃料流路が設けられたケーシング
    と、このケーシングの一端側に前記燃料流路にそれぞれ
    連通して設けられた3個の噴射孔と、ケーシング内に軸
    方向に移動可能に設けられ、これら3個の噴射孔を開閉
    する弁体とを備えた燃料噴射弁であって、 前記3個の噴射孔からそれぞれ噴射された燃料が互いに
    衝突するように該各噴射孔の噴射軸線を設定するととも
    に、 少なくとも一の噴射孔の断面積と他の噴射孔の断面積と
    の平方根の比が1.2以上となるように設定したことを
    特徴とする燃料噴射弁。
  2. 【請求項2】 内部に燃料流路が設けられたケーシング
    と、このケーシングの一端側に前記燃料流路にそれぞれ
    連通して設けられた4個以上の噴射孔と、ケーシング内
    に軸方向に移動可能に設けられ、これら4個以上の噴射
    孔を開閉する弁体とを備えた燃料噴射弁であって、 前記4個以上の噴射孔からそれぞれ噴射された燃料が互
    いに衝突するように該各噴射孔の噴射軸線を設定すると
    ともに、 少なくとも一の噴射孔の断面積を他の噴射孔の断面積と
    違えたことを特徴とする燃料噴射弁。
  3. 【請求項3】 前記各噴射孔の断面を非円形状に形成し
    たことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃
    料噴射弁。
  4. 【請求項4】 前記各噴射孔の噴射軸線を同一平面上に
    位置させたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
    記載の燃料噴射弁。
  5. 【請求項5】 前記各噴射孔から噴射された燃料の衝突
    部近傍に向けてアシストエアを供給する構成としたこと
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の燃料噴射
    弁。
JP06171498A 1993-12-28 1994-07-25 燃料噴射弁 Expired - Fee Related JP3132296B2 (ja)

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