JPH083557A - 強誘電性液晶組成物およびこれを用いた表示素子 - Google Patents

強誘電性液晶組成物およびこれを用いた表示素子

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JPH083557A
JPH083557A JP6144867A JP14486794A JPH083557A JP H083557 A JPH083557 A JP H083557A JP 6144867 A JP6144867 A JP 6144867A JP 14486794 A JP14486794 A JP 14486794A JP H083557 A JPH083557 A JP H083557A
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ferroelectric liquid
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義昭 津幡
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佳代子 上田
Koichi Fujisawa
幸一 藤沢
Takayuki Azumai
隆行 東井
Masayoshi Minamii
正好 南井
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】一般式1の繰り返し単位を主成分とする数平均
分子量1, 000〜50, 000の液晶高分子化合物
と、これを除く強誘電性液晶化合物とを含有する強誘電
性液晶組成物。 (AとBはそれぞれ1, 4−フェニレン、2, 5−ピリ
ジン、2,5−ピリミジン、2, 5−ピラジン、3, 6
−ピリダジン、4, 4’−ビフェニル、5−(2−フェ
ニルピリミジン)等から選ばれる基を表すか、AかBが
単結合を表す(フェニル環はフッ素原子で置換されても
よい)。X1 、X2 およびX3 はそれぞれ水素原子また
は低級アルキル基を、R1 はハロゲン原子で置換されて
もよいC1〜20の飽和か不飽和のアルキル基、または
ハロゲン原子で置換されてもよいC2〜20の飽和か不
飽和のアルコキシアルキル基を、Xは−CH2 CH
2 −、−CH=CH−、−C≡C−または単結合を、q
は1〜15の、rは0〜6の整数を、sは0か1を表
す。*印は不斉炭素原子を示す。) 【効果】耐衝撃性に優れた大画面や屈曲画面の表示素子
用の強誘電性液晶組成物として有用で、メモリー性にも
優れ、具体的には表示素子、電子光学シャッター、光変
調器、光導波路等の種々の電子光学デバイスに有用であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は強誘電性液晶組成物に関
する。さらに詳しくは、本発明は表示素子、電子工学シ
ャッター、光変調器、光導波路等の種々の電子光学デバ
イスとして有用であり、かつ耐ショック性に優れた大画
面や屈曲画面の表示素子に使用できる、強誘電性相を示
し、高速応答性を有する高分子液晶材料を含む液晶組成
物およびそれを用いた表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、低分子液晶を用いた表示素子は電
卓、時計、デイスプレイなどに広く使用されている。こ
れらの利用分野では間隔を数ミクロンオーダーに制御さ
れた2枚のガラス基板に低分子液晶を挟持したパネルが
用いられている。しかしながら大面積にわたり数ミクロ
ンオーダーで間隔を制御することは非常に困難であり、
低分子液晶系においては大型画面のデイスプレイの安定
供給は未だ実現されていない。また低分子液晶は自己支
持性がないためガラス基板を使用せざるを得ず、曲面画
面の実現は不可能であり、軽量化という点でも問題を残
していた。
【0003】これらの問題点を解決する一つの手段とし
て、液晶を高分子化し自己支持性を付与する検討がなさ
れている。(J. Polym. Sci., Polym.
Lett.,1975, Ed. 13, 243, Poly
m. Bull.,1982, 6,309)。しかしなが
ら、これらの高分子液晶は電界等の外部因子の変化に対
する応答時間が遅く、動画表示には使用できない。
【0004】これを克服するために、高速応答性を有す
る強誘電性液晶構造を側鎖に有する強誘電性高分子液晶
が種々検討されている。これらの強誘電性高分子液晶は
曲げ等の剪断力をかけることによって配向させることが
できるが、材料によっては配向しにくく、また強誘電性
液晶の特徴の一つであるメモリー性が得られない場合が
あった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の低分子液晶および高分子液晶が有する欠点を改良
し、充分なメモリー性を有し、かつ耐衝撃性に優れ、軽
量な大型画面、屈曲画面の表示素子として使用できる強
誘電性液晶組成物およびこれを用いた表示素子を提供す
ることにある。
【0006】
【問題を解決するための手段】本発明者らは前述の目的
を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の液晶高分子
化合物(以下、高分子液晶ということがある)と低分子
の強誘電性液晶化合物を混合して用いることにより、液
晶高分子化合物を単独で用いる場合よりメモリー性の高
い液晶組成物が得られることを見いだし、本発明を完成
するに至った。
【0007】本発明を以下に示す。 [1]一般式(1)からなる繰り返し単位を主成分とし
て有する数平均分子量1, 000〜50, 000の液晶
高分子化合物と、これを除く強誘電性液晶化合物とを含
有する強誘電性液晶組成物。
【0008】
【化3】
【0009】(式中、AおよびBは、それぞれ1, 4−
フェニレン、2, 5−ピリジン、2,5−ピリミジン、
2, 5−ピラジン、3, 6−ピリダジン、4, 4’−ビ
フェニル、5−(2−フェニルピリミジン)、2−(5
−フェニルピリミジン)、2−(5−フェニルピリジ
ン)、2, 6−ナフタレン、2, 6―キノリン、2, 6
−キノキサリン、2, 6−キナゾリンから選ばれる基を
表すか、AまたはBのいずれかが単結合を表す(ここ
で、フェニル環は、フッ素原子で置換されていてもよ
い。)。X1 、X2 およびX3 は、それぞれ水素原子ま
たは低級アルキル基を示し、R1 は、ハロゲン原子で置
換されていてもよい炭素数1〜20の飽和もしくは不飽
和のアルキル基または、ハロゲン原子で置換されていて
もよい炭素数2〜20の飽和もしくは不飽和のアルコキ
シアルキル基を表し、Xは−CH2 CH2−、−CH=
CH−、−C≡C−または単結合を表し、qは1〜15
の整数、rは0〜6の整数を表し、sは0または1を表
す。また、*印は不斉炭素原子であることを示す。)
【0010】〔2〕強誘電性液晶化合物が下記一般式
(2)で表される前記項〔1〕記載の強誘電性液晶組成
物。
【0011】
【化4】
【0012】(式中、AおよびBは、前記項〔1〕記載
のAおよびBと同じである。R2 は炭素数3〜20のア
ルキル基を表し、R3 はハロゲン原子で置換されていて
もよい炭素数1〜20の飽和もしくは不飽和のアルキル
基またはハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数2
〜20の飽和もしくは不飽和のアルコキシアルキル基を
表す。Uは―O―、−CH2 CH2 −、−CH=CH
−、−C≡C−または単結合を表し、Wは−COO−、
−OCO−または単結合を表し(ただし、Uが−CH=
CH−または−C≡C−の場合は、Wは単結合であ
る。)、Zは−O−、−COO−または−OCO−を表
し、rは0〜6の整数を表し、sおよびkはそれぞれ独
立に0または1を表す。*印は不斉炭素原子であること
を示す。)
【0013】〔3〕前記項〔1〕または〔2〕記載の強
誘電性液晶組成物を用いた表示素子。
【0014】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
用いる液晶高分子化合物は、常温を含む広い温度範囲で
強誘電性相を示すものが好ましい。本発明の強誘電性液
晶組成物に含まれる前記一般式(1)で表される液晶高
分子化合物を下記の一般式(3)のように書き表す。
【0015】
【化5】
【0016】(ここで、X1 、X2 およびX3 の定義は
前記一般式(1)と同じである。) X1 、X2 およびX3 としては、具体的にはそれぞれ独
立に、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基等が
挙げられる。次に、一般式(3)で示される側鎖部分D
を例示する。Dの例示において、qの定義は一般式
(1)における定義と同じである。R4 は一般式(1)
における
【0017】
【化6】 を示し、sおよびR1 の定義は一般式(1)における定
義と同じである。
【0018】R1 の具体例として、メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチ
ル、イソペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノ
ニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テ
トラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシ
ル、プロペニル、2−ブテニル、3−ブテニル、3−ヘ
キセニル、2−ブチニル、3−ヘキシニル、シクロプロ
ピル、2, 2−ジメチルシクロプロピル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシル、オクタデシル、ノナデシル、エイ
コシル、メトキシメチル、メトキシエチル、メトキシプ
ロピル、メトキシブチル、メトキシペンチル、メトキシ
ヘキシル、メトキシヘプチル、メトキシオクチル、メト
キシノニル、メトキシデシル、エトキシメチル、エトキ
シエチル、
【0019】エトキシプロピル、エトキシブチル、エト
キシペンチル、エトキシヘキシル、エトキシヘプチル、
エトキシオクチル、エトキシノニル、エトキシデシル、
プロポキシメチル、プロポキシエチル、プロポキシピロ
ピル、プロポキシブチル、プロポキシペンチル、プロポ
キシヘキシル、プロポキシヘプチル、プロピポキシオク
チル、プロポキシノニル、プロポキシデシル、ブトキ
シ、ブトキシメチル、ブトキシエチル、ブトキシプロピ
ル、ブトキシブチル、ブトキシペンチル、ブトキシヘキ
シル、ブトキシヘプチル、ブトキシオクチル、ブトキシ
ノニル、ブトキシデシル、ペンチルオキシメチル、ペン
チルオキシエチル、ペンチルオキシブチル、
【0020】ペンチルオキシペンチル、ペンチルオキシ
ヘキシル、ペンチルオキシヘプチル、ペンチルオキシオ
クチル、ペンチルオキシノニル、ペンチルオキシデシ
ル、ヘキシルオキシメチル、ヘキシルオキシエチル、ヘ
キシルオキシプロピル、ヘキシルオキシブチル、ヘキシ
ルオキシペンチル、ヘキシルオキシヘキシル、ヘキシル
オキシヘプチル、ヘキシルオキシオクチル、ヘキシルオ
キシノニル、ヘキシルオキシデシル、ヘプチルオキシメ
チル、ヘプチルオキシエチル、ヘプチルオキシプロピ
ル、ヘプチルオキシブチル、ヘプチルオキシペンチル、
ヘプチルオキシヘキシル、ヘプチルオキシヘプチル、ヘ
プチルオキシオクチル、ヘプチルオキシノニル、ヘプチ
ルオキシデシル、オクチルオキシメチル、オクチルオキ
シエチル、オクチルオキシプロピル、オクチルオキシブ
チル、オクチルオキシペンチル、オクチルオキシヘキシ
ル、オクチルオキシヘプチル、オクチルオキシオクチ
ル、オクチルオキシノニル、オクチルオキシデシル、ノ
ニルオキシメチル、ノニルオキシエチル、ノニルオキシ
プロピル、ノニルオキシブチル、ノニルオキシペンチ
ル、ノニルオキシヘキシル、ノニルオキシヘプチル、ノ
ニルオキシオクチル、ノニルオキシノニル、ノニルオキ
シデシル、デシルオキシメチル、デシルオキシエチル、
【0021】デシルオキシプロピル、デシルオキシブチ
ル、デシルオキシペンチル、デシルオキシヘキシル、デ
シルオキシペンチル、デシルオキシオクチル、デシルオ
キシノニル、デシルオキシデシル、1−メチルエチル、
1−メチルプロピル、1−メチルブチル、1−メチルペ
ンチル、1−メチルヘキシル、1−メチルヘプチル、1
−メチルオクチル、1−メチルノニル、1−メチルデシ
ル、2−メチルプロピル、2−メチルブチル、2−メチ
ルペンチル、2−メチルヘキシル、2−メチルヘプチ
ル、2−メチルオクチル、2, 3−ジメチルブチル、
2, 3, 3−トリメチルブチル、3−メチルペンチル、
2, 3−ジメチルペンチル、2, 4−ジメチルペンチ
ル、2, 3, 3, 4−テトラメチルペンチル、3−メチ
ルヘキシル、2,5−ジメチルヘキシル、
【0022】2−トリハロメチルプロピル、2−トリハ
ロメチルブチル、2−トリハロメチルペンチル、2−ト
リハロメチルヘキシル、2−トリハロメチルヘプチル、
2−ハロエチル、2−ハロプロピル、3−ハロプロピ
ル、3−ハロ−2−メチルプロピル、2, 3−ジハロプ
ロピル、2−ハロブチル、3−ハロブチル、4−ハロブ
チル、2, 3−ジハロブチル、2, 4−ジハロブチル、
3, 4−ジハロブチル、2−ハロ−3−メチルブチル、
2−ハロ−3, 3−ジメチルブチル、2―ハロペンチ
ル、3−ハロペンチル、4−ハロペンチル、5−ハロペ
ンチル、2, 4−ジハロペンチル、2, 5−ジハロペン
チル、2−ハロ−3−メチルペンチル、2−ハロ−4−
メチルペンチル、2−ハロ−3−モノハロメチル−4−
メチルペンチル、2−ハロヘキシル、3−ハロヘキシ
ル、4−ハロヘキシル、5−ハロヘキシル、6−ハロヘ
キシル、2−ハロヘプチル、2−ハロオクチル、(但
し、上記例示中、ハロとは、フッ素、塩素または臭素原
子を表す。)等が挙げられる。
【0023】さらに、s=1の場合については、R1
具体例として、上記の例の他に、ハロメチル、1−ハロ
エチル、1−ハロプロピル、1−ハロブチル、1−ハロ
ペンチル、1−ハロヘキシル、1−ハロヘプチル、1−
ハロオクチル等が挙げられる。
【0024】これらのアルキル基またはアルコキシル基
は直鎖状、分岐状または環状であり、分岐状、環状の場
合は光学活性基であってもよい。
【0025】
【化7】
【0026】
【化8】
【0027】
【化9】
【0028】
【化10】
【0029】
【化11】
【0030】
【化12】
【0031】
【化13】
【0032】
【化14】
【0033】
【化15】
【0034】
【化16】
【0035】
【化17】
【0036】
【化18】
【0037】
【化19】
【0038】
【化20】
【0039】つぎに、本発明に用いられる強誘電性液晶
化合物について説明する。本発明に用いられる強誘電性
液晶化合物は、前記の液晶高分子化合物を除くものであ
って特に限定されない。例えば、アゾメチン系、シッフ
塩基系、アゾおよびアゾキシ系、ビフェニル系、アロマ
テイックエステル系、フェニルピリミジン系化合物等の
強誘電性Sc* 相を示す低分子の化合物を挙げることが
できる。また、これらの化合物を二種以上混合して用い
てもよい。
【0040】また、本発明に用いられる強誘電性液晶化
合物に他の物性改良剤を加えて組成物として用いてもよ
い。具体的には、例えば、前記の強誘電性液晶化合物に
改良剤を加えた強誘電性Sc* 相を示す液晶組成物、ま
たはスメクチック液晶化合物を母体液晶としてこれにカ
イラル剤を加えて強誘電性Sc* 相を示す組成物とした
もの、例えば、特開昭62―260841号公報に例示
されているアゾメチン系強誘電性液晶化合物およびそれ
らを含む組成物、特開平3―12487号公報に例示さ
れているフェニルピリミジン系強誘電性液晶化合物およ
びそれらを含む組成物、
【0041】特開平3―83949号公報に例示されて
いるビフェニル系強誘電性液晶化合物およびそれらを含
む組成物、特開昭59―98051および特開昭60―
199865号公報に例示されているシッフ塩基系強誘
電性液晶化合物およびそれらを含む組成物、特開昭61
―183256号公報に例示されているアゾキシ系強誘
電性液晶化合物およびそれらを含む組成物、特開平2―
167251号公報に例示されているアロマテイックエ
ステル系強誘電性液晶化合物およびそれらを含む組成
物、特開平3―207790号公報に例示されているス
メクチック液晶を示すフェニルピリミジン系化合物、フ
ェニルピリジン系化合物、ビフェニル系化合物またはア
ロマテイックエステル系化合物を母体液晶とし、これに
カイラル化合物を加えた強誘電性液晶組成物、特開平4
―178369号公報に例示されているフェニルピリミ
ジン系強誘電性液晶化合物およびそれらを含む組成物等
が挙げられる。
【0042】強誘電性液晶化合物としては、以下の一般
式(2)で表される強誘電性液晶化合物を用いることが
できる。
【化21】 (式中、A、B、R2 、R3 、U、W、Z、r、sおよ
びkは前記のとおりのものを表す。*印は不斉炭素原子
であることを示す。)
【0043】本発明で用いられる強誘電性液晶化合物の
例を具体的に以下に示す。下記の例示化合物中、R2
炭素数3〜20のアルキル基を示し、k、U、Z、およ
びnは一般式(2)における定義と同じである。R5
炭素数2〜20のアルキル基または炭素数3〜20のア
ルコキシアルキル基を表す。R5 としてはメチル基、エ
チル基、アセチル基またはプロパノイル基を例示するこ
とができる。
【0044】
【化22】
【0045】
【化23】
【0046】
【化24】
【0047】
【化25】
【0048】本発明の強誘電性液晶組成物において、組
成物全体に対する低分子の強誘電性液晶化合物の配合割
合は、5〜90重量%が好ましく、さらに好ましくは4
0〜80重量%である。低分子の強誘電性液晶化合物の
配合割合が5重量%未満であるとメモリー性向上の効果
が十分ではなく、90重量%を越えると耐衝撃性等に悪
影響を及ぼす場合があるので好ましくない。
【0049】本発明の強誘電性液晶組成物は液晶高分子
化合物において実施されている通常の配向方法、例えば
曲げやずり等の剪断力をかける方法で容易に配向させる
ことができ、高メモリー性を有するの液晶素子を得るこ
とができる。さらに低分子化合物を含有しているため高
分子化合物単独の場合に比べて、ラビング処理を施した
配向膜でも容易に配向させることができる。また高分子
化合物を含んでいるため耐衝撃性に優れており、プラス
チック基板等に挟持することで軽量化がはかれ、また曲
面パネルへの応用も可能である。さらに本発明の組成物
は高分子化合物の特徴である自己支持性を有しているた
め重力障害が緩和され、大型パネルへの展開が容易であ
るという利点がある。
【0050】本発明に用いられる一般式(1)で表され
る液晶高分子化合物は、例えば下記一般式(4)
【化26】
【0051】(式中、AおよびBは、それぞれ1, 4−
フェニレン、2, 5−ピリジン、2,5−ピリミジン、
2, 5−ピラジン、3, 6−ピリダジン、4, 4’−ビ
フェニル、5−(2−フェニルピリミジン)、2−(5
−フェニルピリミジン)、2−(5−フェニルピリジ
ン)、2, 6−ナフタレン、2, 6―キノリン、2, 6
−キノキサリン、2, 6−キナゾリンから選ばれる基を
表すか、AまたはBのいずれかが単結合を表す。(ここ
で、フェニル環は、フッ素原子で置換されていてもよ
い。)X1 、X2 およびX3 は、それぞれ水素原子また
は低級アルキル基を示し、R1 は、ハロゲン原子で置換
されていてもよい炭素数1〜20の飽和もしくは不飽和
のアルキル基または、ハロゲン原子で置換されていても
よい炭素数2〜20の飽和もしくは不飽和のアルコキシ
アルキル基を表し、Xは−CH2 CH2−、−CH=C
H−、−C≡C−または単結合を表し、qは1〜15の
整数、rは0〜6の整数を表し、sは0または1を表
す。また、*印は不斉炭素原子であることを示す。)
【0052】で表されるアクリレートモノマーを、不活
性ガス雰囲気下、AIBN(2, 2’−アゾビスイソブ
チロニトリル)あるいは2, 2’−アゾビス(4−メト
キシ−2, 4−ジメチルバレオニトリル)に代表される
ラジカル重合開始剤を用いて、テトラヒドロフランまた
はN, N−ジメチルホルムアミド等を溶媒として用い、
20〜60℃の温度範囲で8〜120時間反応させるこ
とで合成することができる。ここで、反応温度、反応溶
媒、重合開始剤等を適切に組み合わせること、あるいは
GPCカラムクロマトグラフィーによる分取、さらに
は、それらを組み合わせることによって任意の分子量分
布を有する該液晶高分子化合物を調製することができ
る。
【0053】本発明の強誘電性液晶組成物は公知の製膜
法、例えば、キャスティング、Tダイ法、インフレーシ
ョン法、カレンダー法、延伸法等によってフィルムに成
型して用いることができる。フィルム状の本発明の液晶
組成物は、2枚の通常のガラス基板はもとより、大型の
ガラス基板、曲面状のガラス基板、ポリエステルフィル
ム等の間に挟んで、液晶ディスプレイ、電子光学シャッ
ター、電子光学絞り等の種々のオプトエレクトロニクス
の分野に利用することができる。また適当な溶媒に溶解
した本発明の強誘電性液晶組成物をガラス基板等の基板
面に塗布し、溶媒を蒸発させることによって、直接、基
板状に密着した状態でフィルム化することもできる。
【0054】このように得られた強誘電性液晶組成物は
室温を含む広い温度範囲で液晶相を示し、また同時に成
形が容易であるという高分子としての性質を有すること
から表示材料はもとより、情報記憶材料等の分野に数多
くの応用の可能性がある。
【0055】
【実施例】以下に実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。液晶高分子化合物および液晶高分子組成物の配
向は、2枚のITO付きガラス基板に配向膜を塗布した
セルに封入することにより行った。相転移温度およびガ
ラス転移温度の測定は偏光顕微鏡観察またはDSC測定
により行った。メモリー性の測定は、単純パルス法を用
い、パルス(±10V/μm)による電圧印加時の明状
態と暗状態の透過光量の差と、それによって誘起される
無印加時のメモリー状態における明暗両状態の透過光量
の差の比をとることにより行い、メモリー率として表し
た。以下の説明において、Sxは未同定スメクチック相
を、Sc* はカイラルスメクチックC相を、Iは等方相
を表す。かっこ内の温度は転移温度を表す。また、転移
温度の決定は、偏光顕微鏡による昇温時のテクスチャー
変化の目視観察によって行った。
【0056】実施例1 下記構造を有し、数平均分子量(Mn)が4000であ
る強誘電性液晶高分子化合物(I)、
【化27】
【0057】および下記構造を有する強誘電性液晶化合
物(II)、
【化28】
【0058】を等方相にて混合した。得られた強誘電性
液晶組成物の相系列およびメモリー率は以下のとおりで
あった。得られたポリアクリレート(強誘電性液晶高分
子化合物(I))の相転移挙動は以下のとおりであっ
た。 A:(I):(II)=50重量%:50重量%の場合
【化29】 メモリー率:49%(25℃) B:(I):(II)=20重量%:80重量%の場合
【化30】 メモリー率:61%(25℃)
【0059】比較例1 実施例1で用いた液晶高分子化合物(I)および強誘電
性液晶化合物(II)それぞれ単独の相系列およびメモ
リー率は以下のとおりであった。 C:強誘電性高分子液晶(I)単独の場合
【化31】 メモリー率:0%(25℃) D:強誘電性液晶化合物(II)単独の場合
【化32】 メモリー率:10%(25℃)
【0060】
【発明の効果】本発明に用いる液晶高分子化合物は常温
を含む広い温度範囲で液晶相を示し、さらに高分子とし
ての典型的な性質も有することから、それを用いた本発
明の強誘電性液晶組成物は、耐ショック性(耐衝撃性)
に優れた大画面や屈曲画面の表示素子用の液晶組成物と
して有効である。また、メモリー性にも優れている。具
体的には、表示素子、電子光学シャッター、光変調器、
光導波路等の種々の電子光学デバイスに有用であり、工
業的価値が大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 19/44 9279−4H 19/46 9279−4H G02F 1/13 500 1/141 (72)発明者 東井 隆行 大阪府高槻市塚原2丁目10番1号 住友化 学工業株式会社内 (72)発明者 南井 正好 大阪府高槻市塚原2丁目10番1号 住友化 学工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1)からなる繰り返し単位を主成
    分として有する数平均分子量1, 000〜50, 000
    の液晶高分子化合物と、これを除く強誘電性液晶化合物
    とを含有する強誘電性液晶組成物。 【化1】 (式中、AおよびBは、それぞれ1, 4−フェニレン、
    2, 5−ピリジン、2,5−ピリミジン、2, 5−ピラ
    ジン、3, 6−ピリダジン、4, 4’−ビフェニル、5
    −(2−フェニルピリミジン)、2−(5−フェニルピ
    リミジン)、2−(5−フェニルピリジン)、2, 6−
    ナフタレン、2, 6―キノリン、2, 6−キノキサリ
    ン、2, 6−キナゾリンから選ばれる基を表すか、Aま
    たはBのいずれかが単結合を表す(ここで、フェニル環
    は、フッ素原子で置換されていてもよい。)。X1 、X
    2 およびX3 は、それぞれ水素原子または低級アルキル
    基を示し、R1 は、ハロゲン原子で置換されていてもよ
    い炭素数1〜20の飽和もしくは不飽和のアルキル基ま
    たは、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数2〜
    20の飽和もしくは不飽和のアルコキシアルキル基を表
    し、Xは−CH2 CH2−、−CH=CH−、−C≡C
    −または単結合を表し、qは1〜15の整数、rは0〜
    6の整数を表し、sは0または1を表す。また、*印は
    不斉炭素原子であることを示す。)
  2. 【請求項2】強誘電性液晶化合物が下記一般式(2)で
    表される請求項1記載の強誘電性液晶組成物。 【化2】 (式中、AおよびBは、請求項1記載のAおよびBと同
    じである。R2 は炭素数3〜20のアルキル基を表し、
    3 はハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜
    20の飽和もしくは不飽和のアルキル基またはハロゲン
    原子で置換されていてもよい炭素数2〜20の飽和もし
    くは不飽和のアルコキシアルキル基を表す。Uは―O
    ―、−CH2 CH2 −、−CH=CH−、−C≡C−ま
    たは単結合を表し、Wは−COO−、−OCO−または
    単結合を表し(ただし、Uが−CH=CH−または−C
    ≡C−の場合は、Wは単結合である。)、Zは−O−、
    −COO−または−OCO−を表し、rは0〜6の整数
    を表し、sおよびkはそれぞれ独立に0または1を表
    す。*印は不斉炭素原子であることを示す。)
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の強誘電性液晶組成
    物を用いた表示素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS646088A (en) * 1987-06-29 1989-01-10 Idemitsu Kosan Co Liquid crystal polymer composition
JPH02202981A (ja) * 1989-02-02 1990-08-13 Idemitsu Kosan Co Ltd 強誘電性液晶組成物
JPH04268389A (ja) * 1991-02-22 1992-09-24 Idemitsu Kosan Co Ltd ゲストホスト型液晶光学素子
JPH05140233A (ja) * 1991-05-10 1993-06-08 Basf Ag 液晶ポリマー

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