JPH0836714A - 磁気抵抗効果素子、磁気ヘッドおよび磁気記録装置 - Google Patents

磁気抵抗効果素子、磁気ヘッドおよび磁気記録装置

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JPH0836714A
JPH0836714A JP6170935A JP17093594A JPH0836714A JP H0836714 A JPH0836714 A JP H0836714A JP 6170935 A JP6170935 A JP 6170935A JP 17093594 A JP17093594 A JP 17093594A JP H0836714 A JPH0836714 A JP H0836714A
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JP
Japan
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film
magnetic
magnetoresistive effect
exchange coupling
domain control
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JP6170935A
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English (en)
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Kiyomi Okuda
清美 奥田
Yoshio Suzuki
良夫 鈴木
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y25/00Nanomagnetism, e.g. magnetoimpedance, anisotropic magnetoresistance, giant magnetoresistance or tunneling magnetoresistance
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F10/00Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure
    • H01F10/32Spin-exchange-coupled multilayers, e.g. nanostructured superlattices
    • H01F10/324Exchange coupling of magnetic film pairs via a very thin non-magnetic spacer, e.g. by exchange with conduction electrons of the spacer

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  • Thin Magnetic Films (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成でバルクハウゼン・ノイズを抑止
する。 【構成】 磁気抵抗効果膜14と磁区制御膜12との間
に、交換結合膜13を設ける。その交換結合膜13は、
磁区制御膜12の表面状態を変化させる空気、水などに
対して影響を受けにくい性質を持っていると共に、磁気
抵抗効果膜14と磁区制御膜12との間でそれぞれ磁気
的に交換結合している。磁気抵抗効果膜14の磁区は、
交換結合膜13を介して磁区制御膜12によって制御さ
れる。 【効果】 簡単な構成でバルクハウゼン・ノイズを抑止
できる。信頼性の向上した磁気ヘッドや磁気記録装置が
得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、磁気抵抗効果素子、
磁気ヘッドおよび磁気記録装置に関し、さらに言えば、
バルクハウゼン・ノイズを効果的に抑止できる磁気抵抗
効果素子と、その磁気抵抗効果素子を用いた磁気ヘッド
および磁気記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録装置の小型化、大容量化
の要請が強まっており、それに伴って記録密度の向上の
ために記録および再生をそれぞれ最適化した素子で行な
う「記録再生分離型」の磁気ヘッドが必要になって来て
いる。この種磁気ヘッドの再生用素子としては、磁気抵
抗効果膜を用いた磁気抵抗効果素子(磁気抵抗素子)が
好適であるため、それに関する研究が盛んに行われてい
る。
【0003】しかし、磁気抵抗素子では「バルクハウゼ
ン・ノイズ」が生じやすく、これによって再生信号波形
に歪みが生じたり、そのピ−ク値やベ−スラインが変動
したりすることが知られている(例えば、ジャ−ナル・
オブ・アプライド・フィズィックス(Journal of Appli
ed physics)、第 52巻(3)、第2465-2467ペ−ジ(1
981年)に記載の "The origin Barkhausen noise in
small permalloymagnetoresistive sensors"参照)。
【0004】「バルクハウゼン・ノイズ」は、磁気抵抗
効果膜(MR膜)の磁壁に起因することが知られている
(例えば、ジャ−ナル・オブ・アプライド・フィズィッ
クス、第 55巻(6)、第2226-2231ペ−ジ(1984
年)参照)。この現象を代表的な磁気抵抗効果膜である
NiFe膜を例にとって説明すると、以下の通りであ
る。 NiFe膜は強磁性膜であるため、静磁エネルギ−
を安定化しようとして還流磁区構造が形成されやすい。
還流磁区構造では、磁壁の存在により各原子の磁気モ−
メントは連続的に回転することができないため、このN
iFe膜に外部磁界を印加すると、磁気モ−メントの不連
続的な回転により外部磁界−磁気抵抗曲線に変動(ジャ
ンプ)が生じる。この変動は、NiFe膜の磁気抵抗出
力でノイズとして検出される。よって、バルクハウゼン
・ノイズを抑止するには、NiFe膜を磁壁のない単磁
区状態に維持することが不可欠である。
【0005】従来より、バルクハウゼン・ノイズの抑止
法の一つとして、磁気抵抗効果膜に隣接して「磁区制御
膜」を設ける方法がある。この磁区制御膜は、一方向に
磁化された強磁性体もしくは反強磁性体からなり、磁気
抵抗効果膜との間の磁気的な交換結合によってその磁気
抵抗効果膜を単磁区状態に維持するものである。この抑
止法を採用した従来の磁気抵抗効果型磁気ヘッドの感磁
部の構成を図7(a)および(b)に示す。
【0006】図7(a)の従来の磁気ヘッド50aで
は、基板51の上に上述した機能を持つ略矩形の磁区制
御膜52を形成し、その上に略矩形の磁気抵抗効果膜5
4をさらに形成している。磁区制御膜52は、磁気抵抗
効果膜54の全面にわたって形成されている。磁気抵抗
効果膜54は、一方向に磁化された磁区制御膜52によ
り単磁区状態に保たれる。磁気抵抗効果膜54の上に
は、略矩形の分離膜55およびSAL膜56がこの順に
形成され、SAL膜56の上には一対の電極57が形成
されている。
【0007】図7(b)の従来の磁気ヘッド50bは、
磁区制御膜52が再生トラック部の両端部にのみ形成さ
れている点を除いて、図7(a)の従来の磁気ヘッド5
0aと同じ構成を持つ。磁気抵抗効果膜54は、再生ト
ラック部の中央部において基板51に直接接触してい
る。図7(b)の構成は、再生トラック部のみ感度を良
くするために採用される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の磁
気抵抗効果型磁気ヘッド50aおよび50bでは、磁気
抵抗効果膜54に隣接して磁区制御膜52を設けたにも
かかわらず、バルクハウゼン・ノイズを十分に抑止でき
ないことがあるという問題がある。
【0009】そこで、この発明の目的は、簡単な構成で
バルクハウゼン・ノイズを確実に抑止することができる
磁気抵抗効果素子を提供することにある。
【0010】この発明の他の目的は、従来より信頼性の
向上した磁気抵抗効果型磁気ヘッドおよび磁気記録装置
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
(1) この発明の磁気抵抗効果素子は、磁気抵抗効果
膜と、その磁気抵抗効果膜の磁化の向きを制御する磁区
制御膜とを備えてなる磁気抵抗効果素子において、前記
磁気抵抗効果膜と前記磁区制御膜との間に形成された交
換結合膜を有しており、その交換結合膜は前記磁区制御
膜の表面状態を変化させる物質に対して影響を受けにく
い性質を持っていると共に、前記磁気抵抗効果膜と前記
磁区制御膜との間でそれぞれ磁気的に交換結合してい
て、前記磁気抵抗効果膜の磁区は前記交換結合膜を介し
て前記磁区制御膜によって制御されることを特徴とす
る。
【0012】前記磁気抵抗効果膜としては、特に限定さ
れず、磁気抵抗効果を持つ膜であれば、任意のものが使
用できる。好ましいものとしては、例えば、NiFe,
Co−Ni−Fe,Co−Cr,Co−Ni,Fe−C
r,Ni−Cuなどが挙げられる。
【0013】前記磁区制御膜としては、磁気抵抗効果膜
の磁化の向きを制御する機能を持つ膜であれば、任意の
ものが使用できる。好ましいものとしては、永久磁石と
して使用される強磁性材料や反強磁性材料などがある。
【0014】具体的には、強磁性材料では、例えばCo
Pt、CoNi、CoCr、CoIr、SmCoなどの
2元系合金や、CoCrTi,CoCrPt,CoCr
Ta,CoCrZr,CoNiTi,CoNiZrなど
の3元系合金、さらに、CoCrTaPtなどの4元系
合金がある。◆また、反強磁性材料では、例えばFeM
n、NiOなどがある。◆前記磁気抵抗効果膜と前記磁
区制御膜の膜厚は、いずれも特に制限されず、必要に応
じて適宜調整すればよい。
【0015】(2) 前記交換結合膜としては、前記磁
区制御膜の表面状態を変化させる物質に対して影響を受
けにくい性質を持っており、且つ前記磁気抵抗効果膜お
よび前記磁区制御膜とそれぞれ磁気的に交換結合するも
のであれば、任意のものを使用できる。
【0016】前記磁区制御膜の表面状態を変化させる物
質とは、成膜工程において前記磁区制御膜が接触する可
能性のある物質で、その接触により前記磁区制御膜の表
面状態に変化が生じるものを意味する。例えば、空気、
水、フォトレジスト、現像液などがある。
【0017】前記交換結合膜として好ましいのは、F
e,NiおよびCoからなる群から選ばれる少なくとも
1種の元素からなる膜である。この膜はFe,Niおよ
びCoのいずれか1種からなる金属膜でもよいし、F
e,NiおよびCoのいずれか1種を主成分とする合金
膜でもよい。これらは軟磁気特性が良好であり、またバ
イアス磁界を印加しやすいからである。
【0018】Fe,NiおよびCoからなる群から選ば
れる少なくとも1種の元素として、好ましいものを挙げ
れば、例えば、Ni、Ni−Fe、Co−Ni−Fe、
Co−Cr、Co−Ni、Fe−Cr、Ni−Cuなど
である。これらは、導電性の強磁性体であり、また表面
を大気にさらしても酸化があまり進行しない性質を持つ
からである。
【0019】また、前記交換結合膜として特に好ましい
材料としては、Ni1-XFeX(0<x≦0.3)合金膜
およびNi膜がある。これらは大きな保磁力を持ち、前
記磁気抵抗効果膜および磁区制御膜との間で良好な磁気
的交換結合が得られるからである。xが0.3を越える
と、飽和磁束密度が低くなり好ましくない。
【0020】前記交換結合膜の膜厚tは、前記磁気抵抗
効果膜と磁区制御膜との間で良好な磁気的交換結合が得
られるならば、任意に設定できる。しかし、3nm以
上、12nm以下の範囲にあるのが好ましい。3nm未
満および12nmを越えると、保磁力が小さくなるから
である。
【0021】前記交換結合膜の膜厚tと飽和磁界Bsの
積は、3(T・nm)≦Bs・t ≦12(T・nm)
の範囲にあるのが好ましい。この範囲であれば、前記交
換結合膜の機能を確保するために必要な所定値以上(例
えば800Oe以上)の保磁力を維持できるからであ
る。
【0022】なお、この発明の磁気抵抗効果素子は、好
適には磁気ヘッドに用いられるが、他の用途、例えば磁
界検出器などにも用いることができる。
【0023】(3) この発明の磁気抵抗効果型磁気ヘ
ッドは、上記(1)(2)の磁気抵抗効果素子を備えて
なることを特徴とする。◆この磁気ヘッドは、誘導型記
録素子と組み合わせた複合型とするのが好ましい。
【0024】(4) この発明の磁気記録装置は、上記
(3)の磁気ヘッドを備えてなることを特徴とする。こ
の磁気記録装置は、磁気ディスク装置、磁気テープ装置
など、磁気的に情報の記録/再生を行なう任意の装置と
して実現することができる。
【0025】
【作用】バルクハウゼン・ノイズの抑止のためには、磁
気抵抗効果膜と磁区制御膜とが磁気的に十分、交換結合
していることが必要である。しかし、磁区制御膜の種類
や成膜工程によっては、磁区制御膜と磁気抵抗効果膜の
間で安定な磁気的交換結合が生成されない場合がある。
例えば、磁区制御膜と磁気抵抗効果膜とを別個の成膜装
置で行なう場合や、成膜した磁区制御膜をフォトリソグ
ラフィ−によってパタ−ニングしてからその上に磁気抵
抗効果膜を成膜する場合である。発明者はこの問題につ
いて鋭意検討した結果、その原因は、成膜装置間を移動
する過程やフォトリソグラフィ−工程において、磁区制
御膜の表面が空気、水、フォトレジスト、現像液などに
さらされるため、それによって磁区制御膜の表面状態が
変化してしまうことにあることを見出した。
【0026】この発明の磁気抵抗効果素子では、磁気抵
抗効果膜と磁区制御膜の間に交換結合膜を設けているの
で、磁区制御膜の上に交換結合膜を成膜してから成膜装
置間を移動したりフォトリソグラフィ−を行なうことに
より、空気など磁区制御膜の表面状態を変化させる物質
が磁区制御膜の表面に接触するのを防止できる。
【0027】交換結合膜は、磁区制御膜の表面状態を変
化させる物質に対して影響を受けにくいので、成膜装置
間の移動工程やフォトリソグラフィ−工程の後に、交換
結合膜の上に磁気抵抗効果膜を成膜すれば、交換結合膜
と磁気抵抗効果膜の間には安定な磁気的交換結合が確保
される。
【0028】また、交換結合膜は磁区制御膜とも磁気的
交換結合しているので、磁気抵抗効果膜の磁化の向きは
交換結合膜を介して磁気抵抗効果膜によって制御される
ことができる。◆よって、磁気抵抗効果膜と磁区制御膜
の間に交換結合膜を設けるという簡単な構成で、バルク
ハウゼン・ノイズを確実に抑止することが可能となる。
【0029】この発明の磁気ヘッドは、この発明の磁気
抵抗効果素子を備えているので、バルクハウゼン・ノイ
ズが確実に抑止され、その結果、信頼性の高い磁気抵抗
効果型磁気ヘッドが得られる。◆この発明の磁気記録装
置は、この発明の磁気ヘッドを備えているので、バルク
ハウゼン・ノイズが確実に抑止され、その結果、信頼性
が向上する。
【0030】が向上する。
【0031】
【実施例】以下、添付図面に基づいてこの発明の実施例
を説明する。◆ [第1実施例]図1は、この発明の第1実施例の磁気抵
抗効果素子の概念図である。
【0032】この磁気抵抗効果素子では、非磁性基板1
1の上に所定の一方向に磁化された磁区制御膜12が形
成してあり、その上に交換結合膜13と磁気抵抗効果膜
14が順に積層形成してある。磁区制御膜12と交換結
合膜13は、再生トラック部のみの感度を良くするた
め、再生トラック部の両端部のみに形成されている。
【0033】再生トラック部の両端部に配置された磁区
制御膜12および交換結合膜13は、いずれも略矩形状
パターンを有している。交換結合膜13の上に形成され
た磁気抵抗効果膜14も、矩形状パターンを有している
が、それは再生トラック部の両端部に配置された磁区制
御膜12および交換結合膜13の間に跨がるように形成
されている。その結果、再生トラック部の中央において
磁気抵抗効果膜14が基板11に接触している。磁気抵
抗効果膜14の形状は、例えば長辺20μm、短辺3μ
mの矩形である。
【0034】図1の磁気抵抗効果素子では、磁区制御膜
12として、強磁性体である20at%のPtを含むC
o合金膜、すなわちCo−20at%Pt合金膜(膜厚
60nm)を使用している。磁気抵抗効果膜14として
は、強磁性体である20at%のNiを含むFe合金
膜、すなわちFe−20at%Ni合金膜(膜厚20n
m)を使用している。
【0035】交換結合膜13としては、磁気抵抗効果膜
14と同じFe−20at%Ni合金膜を使用してい
る。ただし、膜厚は5.8nmであり、磁気抵抗効果膜
14に比べて非常に薄くなっている。
【0036】Co−20at%Pt合金膜からなる磁区
制御膜12は、Fe−20at%Ni合金膜からなる交
換結合膜13との間で磁気的に交換結合しており、また
この交換結合膜13は、Fe−20at%Ni合金膜か
らなる磁気抵抗効果膜14との間で磁気的に交換結合し
ている。よって、磁区制御膜12は、交換結合膜13を
介して磁気抵抗効果膜14との間で磁気的に交換結合し
ていると言うことができ、その結果、磁気抵抗効果膜1
4の磁区の向きは、所定の一方向に磁化された磁区制御
膜12により制御され、所定の単磁区状態に保たれる。
【0037】交換結合膜13としてのFe−20at%
Ni合金膜は、空気や水などに触れても酸化され難い性
質を持っている。このため、磁区制御膜12の上に交換
結合膜13を形成した後であれば、交換結合膜13によ
って空気や水などから保護されるため、Co−20at
%Pt合金膜からなる磁区制御膜12の表面が空気や水
などによって変化する恐れがない。
【0038】磁気抵抗効果膜14の上には、分離膜15
およびSAL膜16がこの順に形成され、SAL膜16
の上にはさらに一対の電極17が形成されている。分離
膜15およびSAL膜16は、矩形状パターンの磁気抵
抗効果膜14の全面にわたって形成されている。一対の
電極17は、再生トラック部の両端部に配置された磁区
制御膜12と交換結合膜13の上方にそれぞれ配置され
ている。
【0039】分離膜15はTa膜(膜厚10nm)など
により形成され、SAL膜16はNiFeNbCo膜
(膜厚10nm)などにより形成され、一対の電極17
はAu膜(膜厚0.2μm)などにより形成される。
【0040】以上の構成を持つ磁気抵抗効果素子は、次
のようにして作製される。◆まず、RF(Radio Freque
ncy)スパッタリング法により、基板11上に磁区制御
膜12としてのCo−20at%Pt合金膜を形成す
る。次に、別の成膜装置に移してから、EB(Electron
Beam)蒸着法により、そのCo−20at%Pt合金
膜の上に交換結合膜13としてのFe−20at%Ni
合金膜を形成する。
【0041】EB蒸着法におけるFe−20at%Ni
合金膜の成膜条件は、例えば、 到達真空度:1.4×104Pa 投入電力 :1.2〜1.4W/m2 成膜速度 :0.4nm/s 基板温度 :260゜C とする。
【0042】その後、フォトリソグラフィ−およびイオ
ンミリングにより、前記Co−20at%Pt合金膜お
よびFe−20at%Ni合金膜をパタ−ニングし、再
生トラック部の両端部に配置された略矩形状パターンの
磁区制御膜12および交換結合膜13を形成する。
【0043】この磁気抵抗効果素子では、Fe−20a
t%Ni合金膜からなる交換結合膜13が、空気や水な
どに触れても酸化され難い性質を持っているため、Co
−20at%Pt合金膜からなる磁区制御膜12は、交
換結合膜13によって空気、水、フォトレジスト、現像
液などから保護される。その結果、従来のように、成膜
装置間を移動する過程やフォトリソグラフィ−工程にお
いて、磁区制御膜12の表面が空気や水などによって酸
化されて磁区制御膜12の表面に酸化膜が生成される恐
れがない。
【0044】次に、高周波二極スパッタリング法によ
り、再生トラック部の両端部のパタ−ニングされた交換
結合膜13の上に、それら交換結合膜13の間に跨がる
ように、磁気抵抗効果膜14としてのFe−20at%
Ni合金膜を形成する。
【0045】その後、公知の方法により、Fe−20a
t%Ni合金膜の上に分離膜15およびSAL膜16用
の膜を順に形成する。続いて、フォトリソグラフィ−お
よびエッチングにより、前記磁気抵抗効果膜14、分離
膜15およびSAL膜16をそれぞれ矩形状にパタ−ニ
ングする。その後、SAL膜16の上に電極17用の金
属膜を形成してから所定形状にパターニングし、一対の
電極17を形成する。こうして図1の磁気抵抗効果素子
が得られる。
【0046】以上述べたように、図1の磁気抵抗効果素
子では、磁気抵抗効果膜14と磁区制御膜12の間に交
換結合膜13を設けているので、磁区制御膜12の上に
交換結合膜13を成膜してから成膜装置間を移動したり
フォトリソグラフィ−を行なうことにより、空気など磁
区制御膜12の表面状態を変化させる物質が磁区制御膜
12の表面に接触するのを防止できる。
【0047】交換結合膜13は、磁区制御膜12の表面
状態を変化させる物質に対して影響を受けにくいので、
成膜装置間の移動工程やフォトリソグラフィ−工程の後
に、交換結合膜13の上に磁気抵抗効果膜14を成膜す
れば、交換結合膜13と磁気抵抗効果膜14の間には安
定な磁気的交換結合が確保される。
【0048】また、交換結合膜13は磁区制御膜12と
も磁気的交換結合しているので、磁気抵抗効果膜14の
磁化の向きは交換結合膜13を介して磁気抵抗効果膜1
2によって制御され、磁気抵抗効果膜14は単磁区構造
に維持される。その結果、バルクハウゼン・ノイズを確
実に抑止することができる。
【0049】図1の磁気抵抗効果素子を実際に作製し、
磁気抵抗効果膜14の磁化特性と、磁気抵抗効果膜14
の保磁力Hcの交換結合膜13の膜厚に対する依存性を
調べた。その結果を図2および図3にそれぞれ示す。
【0050】図2の磁気抵抗効果膜14の磁化曲線(M
−Hル−プ)より、この実施例の磁気抵抗効果膜14は
磁区制御膜12と一体となって磁化反転していることが
確認された。これは、交換結合膜13を介して磁気抵抗
効果膜14と磁区制御膜12とが十分に磁気的交換結合
していることを示すものである。
【0051】また、磁気ヘッドの使用時には、磁気記録
媒体からの漏洩磁界などの外部磁界の影響を受けるの
で、磁気ヘッドの安定動作を確保するためには、磁気抵
抗効果膜14は例えば800Oe以上の保磁力Hcを持
っていることが必要である。この観点より図3のグラフ
を見ると、交換結合膜13の膜厚tが3nm〜12nm
の範囲になければならないことが分かる。
【0052】よって、交換結合膜13として用いたFe
−20at%Ni合金膜の飽和磁束密度Bsが1Tであ
ることを考慮すると、交換結合膜13のBsと膜厚tと
の積は、3(T・nm)≦Bs・t≦12(T・nm)
の範囲にあるのが好適であることが分かる。
【0053】この磁気抵抗効果素子に外部磁界を印加
し、外部磁界に対する応答を測定したところ、バルクハ
ウゼン・ノイズは観測されなかった。よって、この磁気
抵抗効果素子によれば、バルクハウゼン・ノイズを確実
に抑止できることが確認された。
【0054】なお、この実施例では、磁区制御膜12と
交換結合膜13は、図7(b)のようにトラック幅部分
の両端部のみに形成しているが、図7(a)のように、
トラック幅部分の全体にわたって形成してもよいことは
勿論である。
【0055】[比較例]交換結合膜13が存在しない点
を除いて、図1と同じ構成のの磁気抵抗効果素子を作製
し、磁化特性を調べたところ、磁区制御膜12の部分と
磁気抵抗効果膜14の部分とに分離した磁化曲線が得ら
れた。これは、磁区制御膜12により磁気抵抗効果膜1
4の磁区制御が行なわれなかったことを意味する。その
原因は、成膜装置間の移動工程やフォトリソグラフィ−
工程において磁区制御膜12の表面に形成された酸化膜
により、磁区制御膜12と磁気抵抗効果膜14との間の
磁気的交換結合が極めて弱くなっていることにある。
【0056】[第2実施例]図4は、この発明の第2実
施例の磁気抵抗効果型磁気ヘッドを示す。この磁気ヘッ
ドの磁気抵抗効果素子は、基板11が存在しない点を除
いて上記第1実施例の磁気抵抗効果素子と同じ構成を持
つ。
【0057】磁気抵抗効果素子の下方には、ギャップ層
を介してシ−ルド膜18が形成され、磁気抵抗効果素子
の上方には、ギャップ層を介してシ−ルド膜19が形成
されている。シ−ルド膜18および19は、パ−マロイ
合金膜(膜厚1μm)により形成され、磁気抵抗効果素
子の分解能を高めるために有効である。一対の電極17
はCu膜(膜厚100nm)により形成され、両ギャッ
プ層はAl23層(膜厚100nm)により形成されて
いる。
【0058】この磁気ヘッドの外部磁界に対する応答を
測定したところ、第1実施例と同様に、バルクハウゼン
・ノイズは観測されなかった。◆交換結合膜13を、F
e−20at%Ni合金膜に代えてNi90−Cu10、C
10−Ni80−Fe10、Co90−Cr10、Co90−Ni
10、Fe90−Cr10などの合金膜を用いて、同様にして
外部磁界に対する応答を測定したが、これらの場合もバ
ルクハウゼン・ノイズは観測されなかった。
【0059】[第3実施例]図5は、この発明の第3実
施例の磁気抵抗効果型磁気ヘッドを示す。このヘッドは
記録再生分離型であり、また、その磁気抵抗効果素子
は、基板11が存在しない点を除いて上記第1実施例の
磁気抵抗効果素子と同じ構成を持つ。
【0060】Al23・TiCを主成分とする焼結体か
らなるスライダ用の基体20の上に、シ−ルド膜18が
形成され、シ−ルド膜18の上方には、ギャップ層(図
示せず)を介して図1とほぼ同じ構成の磁気抵抗効果素
子が形成されている。磁気抵抗効果素子の上方には、ギ
ャップ層(図示せず)を介してシ−ルド膜19が形成さ
れている。シ−ルド膜19の上方には、ギャップ層(図
示せず)を介して一対の記録磁極21および22が間隔
をあけて形成され、それら記録磁極21および22の間
にコイル23が形成されている。
【0061】磁気抵抗効果素子の膜厚は100nmであ
り、その感磁部は一辺の長さ2μmの正方形である。シ
−ルド層18および19は、いずれもNi−Fe合金膜
(膜厚1μm)により形成され、磁気抵抗効果素子の分
解能を高める作用をする。一対の電極17は、Cu膜
(膜厚100nm)により形成されている。一対の記録
磁極21および22間は、いずれもCu膜(膜厚3μ
m)により形成され、それらの間隔は約0.4μmとし
てある。コイル23は、Cu膜(膜厚3μm)により形
成されている。
【0062】シールド膜18と磁気抵抗効果素子の間に
あるギャップ層と、磁気抵抗効果素子とシールド膜19
の間にあるギャップ層とは、いずれもAl23層(膜厚
1μm)により形成されている。シールド膜19と記録
磁極21の間にあるギャップ層も、Al23層(膜厚約
4μm)により形成されている。一対の記録磁極21お
よび22間は、Al23層により充填されている。
【0063】この磁気ヘッドでは、磁気抵抗効果素子が
再生素子として働き、コイル34と一対の記録磁極21
および22が記録素子として働く。◆この磁気ヘッドを
実際に作製し、記録/再生特性を評価したところ、バル
クハウゼン・ノイズのない良好な出力が得られた。
【0064】[第4実施例]図6(a)および(b)
は、この発明の第4実施例の磁気ディスク装置30を示
す。図6において、31は磁気ディスク、32は磁気デ
ィスク31を高速回転させる磁気ディスク駆動部、33
は磁気ヘッド、34は磁気ヘッド33の移動および位置
決めを行なう磁気ヘッド駆動部、35は磁気ヘッド33
と外部信号源との間で伝送される記録/再生信号の処理
を行なう記録/再生信号処理系である。この磁気ディス
ク装置30は、1〜9個の磁気ディスク31と2〜18
個の磁気ヘッド33とを備えている。
【0065】この磁気ディスク装置30を次のようにし
て実際に製作した。磁気ヘッド33として、第3実施例
で述べた記録再生分離型の磁気ヘッド10を用いた。磁
気ディスク31として、直径2.5インチのNiPメッ
キAl基板上に、特性改善膜としての膜厚50nmのC
r膜と、記録膜としての膜厚30nmのCoCrTa膜
を形成し、その上にさらに膜厚15nmのC保護膜、膜
厚5nmのパ−フルオロアルキルポリエ−テル潤滑膜を
形成してなる磁気ディスクを用いた。この磁気ディスク
の保磁力は2500Oeであった。
【0066】この磁気ディスク装置30の記録/再生特
性を評価したところ、バルクハウゼン・ノイズのない良
好な出力が得られた。その結果、1Gb/in2以上の
高い記録密度においても良好な記録/再生特性が安定し
て得られた。
【0067】また、磁気ディスク31として、直径1.
8インチのガラス基板上にCoCrPt、CoCrPt
B等の磁性層を備えたものを用いても、同様の結果が得
られた。
【0068】
【発明の効果】この発明の磁気抵抗効果素子によれば、
簡単な構成でバルクハウゼン・ノイズを確実に抑止する
ことができる。◆この発明の磁気ヘッドによれば、従来
より信頼性の向上した磁気抵抗効果型磁気ヘッドが得ら
れる。◆この発明の磁気記録装置によれば、従来より信
頼性の向上した磁気記録装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例の磁気抵抗効果素子の概
念断面図である。
【図2】第1実施例の磁気抵抗効果素子の磁気抵抗効果
膜の磁化特性を示すグラフである。
【図3】第1実施例の磁気抵抗効果素子の磁気抵抗効果
膜について、その保磁力の交換結合膜の膜厚に対する依
存性を示すグラフである。
【図4】この発明の第2実施例の磁気抵抗効果型磁気ヘ
ッドを示す概略斜視図である。
【図5】この発明の第3実施例の複合型磁気ヘッドを示
す概略斜視図である。
【図6】(a)はこの発明の第4実施例の磁気ディスク
装置の概略平面図、(b)はその概略断面図である。
【図7】従来の磁気抵抗効果型磁気ヘッドを示す概念断
面図である。
【符号の説明】
10 磁気ヘッド 11 基板 12 磁区制御膜 13 交換結合膜 14 磁気抵抗効果膜 15 分離膜 16 SAL膜 17 電極 18,19 シールド膜 20 基体 21,22 記録磁極 23 コイル 30 磁気ディスク装置 31 磁気ディスク 32 磁気ディスク駆動部 33 磁気ヘッド 34 磁気ヘッド駆動部 35 記録/再生信号処理系 50a,50b 磁気ヘッド 51 基板 52 磁区制御膜 54 磁気抵抗効果膜 55 分離膜 56 SAL膜 57 電極

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気抵抗効果膜と、その磁気抵抗効果膜
    の磁化の向きを制御する磁区制御膜とを備えてなる磁気
    抵抗効果素子において、 前記磁気抵抗効果膜と前記磁区制御膜との間に形成され
    た交換結合膜を有しており、その交換結合膜は前記磁区
    制御膜の表面状態を変化させる物質に対して影響を受け
    にくい性質を持っていると共に、前記磁気抵抗効果膜と
    前記磁区制御膜との間でそれぞれ磁気的に交換結合して
    いて、前記磁気抵抗効果膜の磁区は前記交換結合膜を介
    して前記磁区制御膜によって制御されることを特徴とす
    る磁気抵抗効果素子。
  2. 【請求項2】 前記交換結合膜が、Fe,NiおよびC
    oからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素からな
    る膜である請求項1に記載の磁気抵抗効果素子。
  3. 【請求項3】 前記交換結合膜が、Ni膜である請求項
    1に記載の磁気抵抗効果素子。
  4. 【請求項4】 前記交換結合膜が、Ni1-XFeX(0<
    x≦0.3)合金膜である請求項1に記載の磁気抵抗効
    果素子。
  5. 【請求項5】 前記交換結合膜の膜厚が、3nm以上、
    12nm以下の範囲にある請求項1〜4のいずれかに記
    載の磁気抵抗効果素子。
  6. 【請求項6】 前記交換結合膜の膜厚tと飽和磁界Bs
    の積が、 3(T・nm)≦Bs・t ≦12(T・nm) の範囲にある請求項1〜5のいずれかに記載の磁気抵抗
    効果素子。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の磁気抵
    抗効果素子を備えてなることを特徴とする磁気ヘッド。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の磁気ヘッドを備えてな
    ることを特徴とする磁気磁気記録装置。
JP6170935A 1994-07-22 1994-07-22 磁気抵抗効果素子、磁気ヘッドおよび磁気記録装置 Pending JPH0836714A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6137663A (en) * 1996-12-24 2000-10-24 Nec Corporation Magnetic head and method for magnetic recording and playback

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6137663A (en) * 1996-12-24 2000-10-24 Nec Corporation Magnetic head and method for magnetic recording and playback

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