JPH084102A - バキュームカー等の液体運搬車とそれを用いた液体集配量計量方法 - Google Patents

バキュームカー等の液体運搬車とそれを用いた液体集配量計量方法

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JPH084102A
JPH084102A JP13735694A JP13735694A JPH084102A JP H084102 A JPH084102 A JP H084102A JP 13735694 A JP13735694 A JP 13735694A JP 13735694 A JP13735694 A JP 13735694A JP H084102 A JPH084102 A JP H084102A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】液体全般の計量集配における精度向上を目的と
するものであり、特にし尿等の気液混合物の収集量を、
従来に比べて極めて高い精度で計量することが可能な、
バキュームカー等の液体運搬車とそれを用いた液体集配
量計量方法を提供するものである。 【構成】タンク底部近傍に収容液圧検知用の圧力センサ
ー(3)と、傾斜角検出手段(4a、4b)を設けた液
体収容タンク(1)を備えたバキュームカー等の液体運
搬車(37)を用いて、静止液面演算手段、正味容量演
算手段によって液面の揺らぎや液面レベルに対応した正
味容量および車体の傾斜の補正を行って、迅速且つ正確
な計量を行うことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液体集配における精度向
上を目的とするものであり、特にし尿等の気液混合物の
収集量を、従来に比べて極めて高い精度で計量すること
が可能な、バキュームカー等の液体運搬車とそれを用い
た液体集配量計量方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】個人住宅等における汲み取り式トイレで
満杯になったし尿は、定期的にバキュームカーと呼ばれ
る液体運搬車によって回収されている。このバキューム
カーには簡便な液面計が備えられており、各家庭を巡回
してし尿を収集する毎に回収量を読み取り、汲み取り量
に応じた料金をその場で請求する方法が広く用いられて
いる。しかしこの方法では、バキュームカーの傾斜等で
正確な収集量が把握できないため、収集量をより正確に
計量するための種々の対策が講じられてきた。その一方
法として、特公昭57−44837号に記載されている
ものがある。これは、し尿の収集量をタンク前段に設け
た電磁流量計や超音波流量計によって、液体分のみを計
量、表示するものである。しかしバキュームカーによる
し尿収集においては、通常し尿とともに空気も吸引して
しまい、電磁流量計や超音波流量計による計量では大き
な誤差が生じてしまうことになる。従って、前記公報記
載の発明においては、気液分離装置を用いることが提案
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来の装置、方法でも、依然として精度が悪いという
問題点と、流量計のメンテナンスに多大な手間が掛かっ
てしまうという問題点がある。先ず精度上の問題につい
ては、収集するし尿が気液混合体であることに起因する
ものである。すなわち前述の如く気液分離装置を設けて
も気体が液体中に混合することは避けられず、これによ
って液体流量と流速との対応関係が崩れ、計量誤差が1
0%を越えてしまうことが多々発生している。一方、各
家庭から徴収する汲み取り料金は、し尿収集量に応じて
決められるので「お金」の問題となり、顧客の不信感は
極めて大きいものになっている。これを解決するために
は、計量誤差を最大3〜5%以内に収める必要があり、
簡便且つ正確な計量技術が望まれていた。
【0004】第2に、流量計のメンスナンスに関する問
題については、前記電磁流量計や超音波流量計による流
量測定が絶対測定であることに起因するものである。す
なわち電磁流量計は、配管内を流れる液体の流速に応じ
た起電力を測定するものであり、また超音波流量計は、
液体が静止している時と流れている時の超音波の伝搬速
度の違いを測定するものであるため、いずれも流速とい
う物理量に対する絶対測定となる。従って流量計を較正
する際には、1台ずつ基準流量を流して行わなければな
らない。このような流量計の較正は、バキュームカー台
数が多くなると極めて甚大な作業量が必要となり、確実
に全車両にわたって実施できなくなる懸念がある。そし
て結局は精度の高い計量作業が維持できないことにな
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決するために成され、液体全般の計量集配における精度
向上を目的とするものであり、特にし尿等の気液混合物
の収集量を、従来に比べて極めて高い精度で計量するこ
とが可能な、バキュームカー等の液体運搬車とそれを用
いた液体集配量計量方法を提供するものである。このよ
うな本発明の要旨は、先ずバキュームカー等の液体運搬
車としては、タンク底部近傍には収容液圧検知用の圧力
センサーを、タンク上部近傍にはタンク傾斜角検出手段
を設けた液体収容タンクを備えたことを特徴とするもの
であり、前記タンク傾斜角検出手段を複数個備えたり、
圧力センサーとタンク傾斜角検出手段からの出力信号の
信号処理装置を備えることもできる。そして前記信号処
理装置に、液体集配時における液体収容タンク内の液面
揺らぎによって発生する圧力センサー出力の揺らぎを演
算し、液面揺らぎの振幅中央値を求めて静止液面を見積
もる静止液面演算手段と、液体収容タンクの形状によっ
て発生する液体収容タンク内の液量と圧力センサー出力
との非直線性を演算補正するとともに、複数個のタンク
傾斜角検出手段からの入力により、液体運搬車の傾斜を
加味して正味容量を見積もる正味容量演算手段とを備え
たり、また信号処理装置からの出力を表示する表示部
や、顧客管理データの入出力手段を備えることを特徴と
している。
【0006】次いで液体集配量計量方法としては、タン
ク底部近傍には収容液圧検知用の圧力センサーを、タン
ク上部近傍にはタンク傾斜角検出手段を設けた液体収容
タンクを備えたバキュームカー等の液体運搬車を用い、
前記圧力センサーからの出力をリセットして初期化する
工程と、液体集配時における液体収容タンク内の液面揺
らぎによって発生する圧力センサー出力の揺らぎを演算
し、液面揺らぎの振幅中央値を求めて静止液面を見積も
る工程と、タンク傾斜角検出手段からの液体運搬車の傾
斜角データと液体収容タンクの形状によって発生する液
体収容タンク内の液量と圧力センサー出力との非直線性
データとを演算補正し、タンク傾斜角検出手段および圧
力センサーからの出力によって液面レベルに対応した正
味容量を見積もる工程と、前記見積もった正味容量に基
づいて集配量を決定する集配量定量工程とを用いること
を特徴としている。そしてタンク傾斜角検出手段を複数
個用いることも効果的である。
【0007】
【作用】「タンク底部近傍には収容液圧検知用の圧力セ
ンサーを、タンク上部近傍にはタンク傾斜角検出手段を
設けた液体収容タンク」は、圧力センサーによって液体
収容タンク内の水位に応じた圧力を、タンク傾斜角検出
手段によっては、液体収容タンクの傾斜角データをそれ
ぞれ検出する。そして「複数個のタンク傾斜角検出手
段」を設けると、液体運搬車が傾斜状態にあっては、傾
斜の度合いによって個々のタンク傾斜角検出手段から異
なった出力値が得ら、例えば前後左右方向それぞれの傾
斜角データが得られることになる。また「前記圧力セン
サーおよびタンク傾斜角検出手段からの出力信号の信号
処理装置」を備えると、収容液体の増減量を圧力の変化
分として検出、計量することになるので、集配作業前後
の減算処理となって相対測定となり、且つ傾斜角の補正
が可能となるので、液体運搬車の駐車状態に係わらず精
度の高い計量が可能となる。「前記信号処理装置に備え
た、液体集配時における液体収容タンク内の液面揺らぎ
によって発生する圧力センサー出力の揺らぎを演算し、
液面揺らぎの振幅中央値を求めて静止液面を見積もる静
止液面演算手段」は、液体収容タンク内の液面揺らぎの
静止を待たずして静止液面を決定することを可能とす
る。また、「液体収容タンクの形状によって発生する液
体収容タンク内の液量と圧力センサー出力との非直線性
を演算補正するとともに、複数個のタンク傾斜角検出手
段からの入力により、液体運搬車の傾斜を加味して正味
容量を見積もる正味容量演算手段」は、液体収容タンク
の形状に関係なく検出圧力と正味容量とを直線関係に補
正するとともに、液体運搬車が傾斜した状態にあって
も、水平状態の液面レベルを見積もることを可能とす
る。さらに「信号処理装置からの出力を表示する表示
部」を備えることは、顧客に収集量をその場で確認して
もらうことを可能とし、「信号処理装置に顧客管理デー
タの入出力手段」を備えることは、顧客への料金表示や
次回収集時期の予測等、総合的なデータ管理を行うこと
を可能とする。
【0008】タンク底部近傍には収容液圧検知用の圧力
センサーを、タンク上部近傍にはタンク傾斜角検出手段
を設けた液体収容タンクを備えたバキュームカー等の液
体運搬車を用いるという前提で、「前記圧力センサーか
らの出力をリセットして初期化する工程」により、圧力
センサーの絶対測定精度に関係なく計量開始状態が精度
良く与えられる。次いで「液体集配時における液体収容
タンク内の液面揺らぎによって発生する圧力センサー出
力の揺らぎを演算し、液面揺らぎの振幅中央値を求めて
静止液面を見積もる工程」により、液面の静止を待つこ
となく静止液面位置を決めることができる。「タンク傾
斜角検出手段からの液体運搬車の傾斜角データと液体収
容タンクの形状によって発生する液体収容タンク内の液
量と圧力センサー出力との非直線性を演算補正し、タン
ク傾斜角検出手段および圧力センサーからの出力によっ
て液面レベルに対応した正味容量を見積もる工程」によ
り、バキュームカー等、断面楕円形状の異形タンクにお
いて、液面レベルと正味容量との直線的対応を取ること
ができる。そして、上記一連の工程の後に「前記見積も
った正味容量に基づいて集配量を決定する集配量定量工
程」を経ることで、圧力センサーとタンク傾斜角検出手
段とを用いた精度の高い液体集配量の計量が完了する。
しかもこの計量は相対測定となる結果、測定精度が向上
する。さらに「複数個の傾斜角検出手段を用いること」
は、液体運搬車の駐車状態に係わらず、前後左右の両方
向の傾斜を検出できる意味で、精度向上のための付加的
構成として位置付けられる。
【0009】
【実施例】続いて、本発明の詳細を具体的実施例に基づ
き説明する。図1には本発明の液体運搬車の例として、
バキュームカーの例を全体構造として表している。図例
のものは、液体収容タンク1における底面近傍の後部位
に、液体収容タンク1の内部と連通するチャンバータン
ク2を介して収容液圧検知用の圧力センサー3を設ける
一方、液体収容タンク1の上部であって、その前後部位
にタンク傾斜角検出手段としての傾斜角センサー4a、
4bを設けるとともに、これら圧力センサー3および傾
斜角センサー4a、4bからの出力信号を処理する信号
処理装置5を設けたものである。この信号処理装置5に
ついては、降雨による水濡れや埃から保護する為、本例
では運転室の適所に設けている。また、液体収容タンク
1後部には、前記信号処理装置5からの出力を表示する
表示部7を設けている。その他の構成については一般的
なバキュームカーと同一であり、真空装置9や吸引ホー
ス11等、その他必要な機器は備えたものとして、ここ
では特別な説明は省略することとする。
【0010】また図2には、液体収容タンク1における
圧力センサー3と傾斜角センサー4a、4bの取り付け
位置関係を表している。図のように圧力センサー3は、
液体収容タンク1の後部位底部の中央に、また傾斜角セ
ンサー4a、4bは液体収容タンク1の頂部前後部位に
それぞれ取り付けられている。ここで傾斜角センサー4
aについてはX方向の傾斜角を、4bはY方向の傾斜角
をそれぞれ検出するように設置されている。
【0011】図3には、圧力センサー3の取り付け態様
を模式的に表している。図例のものは液体収容タンク1
の後端底部に設けたフランジ6に、電動駆動手段7によ
って駆動されるボールバルブ8を介してチャンバータン
ク2を設け、このチャンバータンク2に圧力センサー3
を取り付けた構造となっている。このチャンバータンク
2は、主に圧力センサー3への異物混入を防止するため
のものであり、内部にに液体収容タンク1の底面と同一
レベルになるように水10を満たすとともに、ジャマ板
12を設け、圧力センサー3への異物の移動拡散を防止
している。そしてチャンバータンク2に底部には、メン
テナンス用の水抜きバルブ13を設けている。なお、上
記ボールバルブ8やこの水抜きバルブ13は、電動、手
動のいずれかが適宜選択される。
【0012】上記圧力センサー3としては、ピエゾ効果
を用いた圧電式のもの、ダイヤフラムを用いたもの、ヒ
ズミゲージとダイヤフラムを一体化した半導体圧力セン
サーやその他の一般的な圧力センサーが広く使用可能で
ある。そしてバキュームカーの場合には内容物中に紙な
どの固形物も多く、圧力センサー3の隔膜部分に付着す
ることを防止する為、図4に示すような保護ネット15
で感圧部分17を被っている。
【0013】続いて、圧力センサー3および傾斜センサ
ー4a、4b並びに信号処理装置5によるシステム例を
図5に示す。図例のものは圧力センサー3からの出力を
増幅機能やA/D変換機能を有する変換器19aに、傾
斜角センサー4a、4bからの出力を同じく増幅機能や
A/D変換機能を有する変換器19b、19cに入力
し、変換器19a〜19cからの出力を記憶、演算機能
等を有する信号処理装置5に入力したものである。信号
処理装置5には外部機器としてバーコードリーダー2
1、メモリカード録再機23、簡易プリンター25、集
配数量や金額等の表示部7を接続している。これら外部
機器は、例えば各家庭に背番号としてのバーコードを割
り振っておくことで、回数毎の汲み取り量や累計汲み取
り量、或いは次回汲み取り日予想等が可能となるので、
顧客管理データの入出力手段として機能することにな
る。
【0014】また、汲み取り量を正確に把握するため、
前記信号処理装置5内には圧力センサー3からのデータ
処理手段、および2個の傾斜角センサー4a、4bから
の入力による液体運搬車の傾斜演算手段に加え、付属手
段として液体集配時における液体収容タンク1内の液
面揺らぎによって発生する圧力センサー3からの出力の
揺らぎを演算し、液面揺らぎの振幅中央値を求めて静止
液面を見積もる静止液面演算手段、液体収容タンク1
の形状によって発生する液体収容タンク1内の液量と圧
力センサー3からの出力との非直線性を演算補正すると
ともに、複数個のタンク傾斜角検出手段からの入力によ
り、液体運搬車の傾斜を加味して正味容量を見積もる正
味容量演算手段等が、ハイブリッドIC、専用ボード、
マスクROM、書き替え可能のRAM、光や磁気を用い
た記憶媒体等、一般的に用いられる機能部品の形態によ
って搭載されている。
【0015】ここで前記、の機能を詳細に説明す
る。先ずの静止液面演算手段では収容タンク1内の静
止液面を見積もるが、これは液体収容タンク1内の液面
レベルを圧力センサー3の検知出力によって決定するた
めに必要となるものである。バキュームカーの走行時や
汲み取り時には、当然のことながら液体収容タンク1内
の液面13は揺動するので、圧力センサー3からの出力
は、図6に示すように減衰振幅を持って揺らいでしま
う。しかもこの液面の揺らぎが無くなるまでには3〜4
分を要する為、汲み取り量等の集配量を定量するのに時
間が掛かってしまうことになる。この時間を短縮するた
め、静止液面演算手段によって液面の揺らぎに起因する
圧力センサー3からの出力の揺らぎ、すなわち図6にお
ける最大振幅を認識するとともにその振幅中央を静止液
面として演算し、汲み取り直後で液面が揺らいでいて
も、素早く静止液面を見積もって汲み取り量を定量可能
としている。
【0016】次いでの正味容量演算手段は、液体収容
タンク1の形状に起因する液量と圧力センサー出力との
非直線性の補正機能と、複数個のタンク傾斜角検出手段
からの入力により、液体運搬車の傾斜補正機能とを有し
ている。これは液体収容タンク1の形状やバキュームカ
ーの駐車状態によって発生するものである。すなわち、
バキュームカー等の液体収容タンク1は、液体を収容す
る事に加えて内部を減圧状態にするため、強度を確保す
るために断面形状を楕円形としている。従って、検知圧
力と直線関係にある深さと収容液量との間には、直線関
係が成り立たない。そこでこの正味容量演算手段によ
り、液体収容タンク1の形状要素を用いて液面レベルに
対応する検知圧力に対して収容液量を関係付け、正味容
量を見積もっている。この検知圧力と収容液量との関係
はおおよそ図7のようになり、このグラフ曲線の形状に
よって演算、補正を行えば良いことになる。そして一般
のバキュームカーのタンクは3700リットル、270
0リットル、1800リットルの3種であり、正味容量
演算手段を回路的に行う場合でも規格化は容易である。
そして実際には、タンク傾斜角検出手段からの入力を加
えて正味容量を演算するが、これについては以下のとお
りである。
【0017】上述のとして説明した静止液面演算手段
によって、圧力センサー3の部分における静止状態の液
面が決定されると、正味容量演算手段によって、圧力
センサー3からの出力とタンク傾斜角検出手段4a、4
bからの傾斜データに基づいて、演算補正すればよいこ
とになる。すなわち正味内容量の決定は、液体収容タン
ク1の断面形状、圧力センサー3の部分における液圧に
よる静止状態の液面深さ、液体収容タンク1の傾斜角を
データとし、数式1〜11に示す一連の式を用いて求め
ることができる(但し、V2 =0のときh=h1 とす
る)。
【0018】
【数1】
【数2】
【数3】
【数4】
【数5】
【数6】
【数7】
【数8】
【数9】
【数10】
【数11】
【0019】この式において用いている記号は図8に示
しているように、aは液体収容タンク1の断面楕円の長
半径、bは同短半径、θ1 はY方向の傾斜角、θ2 はX
方向の傾斜角、Lは液体収容タンク1の長さをそれぞれ
表し、V1 は傾斜状態における液体収容タンク1の前方
端面1aの底頂部から下の部分の容量、V2 は傾斜状態
において液体収容タンク1の前方端面にまで液面が達し
ている時の容量とV1との容量差で、h1 は液体収容タ
ンク1の前方端面1aにおける液体収容タンク1の底辺
と垂直方向でのV1 /V2 境界面までの高さ距離、h1
´は同後方端面1bにおける液面高さ、hは液体収容タ
ンク1の前方端面1aにおける、液体収容タンク1の底
辺と垂直方向での液面までの高さ距離、h´は同後方端
面1bにおける液面高さである。
【0020】以上の説明した構成により、圧力センサー
3および傾斜角センサー4a、4bによって極めて簡便
且つ迅速、正確に液体集配量の計量が可能となる。そし
て以上の例は、バキュームカー等の液体運搬車に全ての
機能を搭載したものであったが、上記の信号処理装置や
表示部を携帯用コンピュータや専用機器とし、液体運搬
車側には圧力センサー3やタンク傾斜角検出手段4a、
4bからの出力端子または上記変換器19a〜19cの
出力端子だけを設けた構造等、より簡便な構成としてお
くこともできる。
【0021】いずれの構成を取る場合でも、本発明によ
る液体集配量計量方法は以下のようなフローとなる。図
9には、本発明の液体集配量計量方法を流れ図として表
している。図例のものはバキュームカーによるし尿収集
工程を表しており、バキュームカーが空状態から工程を
開始する例である。先ず第1工程として、圧力センサー
3または圧力センサー3からの出力をリセットして初期
化する。圧力センサー3による測定は減算による相対測
定であるため、この初期化の操作が従来の流量計におけ
る較正に相当する。次いで第2工程の集配として、し尿
を収集する。この収集操作は従来と同様であり、空気を
吸引しても何ら問題は無い。続く第3工程として、収集
完了直後に集配後静止液面の見積もりを行う。この時に
は、上記の静止液面演算手段が機能する。そして第4
工程として、集配後正味容量の見積もりを行う。この時
には、上記数式1〜11として示した一連の式およびデ
ータによって液体収容タンク1内の正味容量が計算され
るが、その際にはの正味容量演算手段が機能すること
になる。
【0022】以上、第1〜第4工程の結果を受け、第5
工程としての集配量の定量が行われて実際の汲み取り量
が計量される。ここまでの操作中には、前記表示部の表
示を顧客が確認することができる。そして最後に第6工
程として、上記簡易プリンター25によって汲み取り
量、金額等を印字した納品書という形で発行し、1件の
汲み取り作業が終了する。
【0023】そして大抵の場合は、続いて次の顧客の汲
み取り作業を継続することになる。この場合は、前記第
6工程の後にバキュームカーを移動し、再び第2工程か
ら繰り返せばよいが、信号処理装置5にメモリー機能が
無いものを用いる場合には、第7a工程として集配前静
止液面の見積もりと、さらに必要な場合は第7b工程と
して圧力センサーの初期化を加えて行えば良い。
【0024】以上の工程フローはこの順序に何ら限定さ
れるものではなく、信号処理の方法によっては、例えば
第3工程の集配後静止液面の見積もりと第4工程の集配
後正味容量の見積もりを同時に行うことも可能である。
従ってこれらを同時に行う場合は、集配後正味容量の見
積もり工程が、静止液面の見積もり工程を付加したもの
となる。すなわちこれには、前記数式1〜11によって
演算する際に、液面揺らぎの補正データを液面深さデー
タとして同時に与えればよい。
【0025】このような本発明の構成は、以上に説明し
たようなし尿収集等の収集作業のみならず、液体の計量
配達用としても応用可能である。すなわち、し尿処理等
の収集作業では、圧力センサーの収集後出力から収集前
出力を減算して計量するが、配達作業では、任意量を配
達した後に収集前出力から収集後出力を減算して配達量
を計量したり、収集前出力から所定配達量を減算してお
き、所定量に達すると同時に供給を停止するような機能
を設けておけば良い。
【0026】さらに本発明を利用することにより、地域
全体を対象とした総合し尿収集システムの構築が可能で
あり、その詳細を続く図10を用いて説明する。通常し
尿収集処理は、市役所や町役場等の自治体が管理母体と
なり、地域の衛生清掃業者等に作業が委託されている。
そして図に示すように、管理母体である自治体が主体と
なり、ホストコンピューター27附帯のバーコードプリ
ンター29によって、地域の各家庭31に背番号として
のバーコード33を発行する。このバーコード33は各
家庭31に配付されるとともに、管理台帳35に保存さ
れる。また、各家庭31は何件か毎にグループ分けして
おくと管理上便利である。そして実際のし尿収集にあっ
ては、本発明のバキュームカー等の液体運搬車37が各
家庭31を巡回しながらし尿を収集していく。この時、
バキュームカー37に搭載した信号処理装置5によって
各バーコード33を読み取ることで顧客を区別認識し、
正味のし尿収集量を信号処理装置5によってメモリーカ
ード39に保存するとともに、各顧客に対して納品書を
その場で発行する。このメモリーカード39は、ホスト
コンピューター27によって必要形態にフォーマットし
て予め発行しておけば良い。また、プリンター41によ
って、清掃会社管理帳票や各家庭別請求書等を出力させ
ることもできる。各家庭31のし尿収集が終了すると、
データ入力されたメモリーカード39は管理母体に返還
され、収集日や収集量、その他のデータがホストコンピ
ューター27に入力される。こうしてホストコンピュー
ター27に入力されたデータは、管理母体によって当該
地域全体の全家庭31・・のし尿収集データとして把握
でき、このデータを蓄積していく事によって、各家庭3
1の次回収集日と収集量が予測可能となる。このように
次回収集日と収集量が予測可能になると、各バキューム
カー37が常に満杯になるよう運行計画を立てることが
でき、バキュームカー37の効率的運用が可能となる。
【0027】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、液体収容
タンク内の液量を、タンク傾斜角検出手段を用いながら
圧力センサーによって計量するので、その測定が主に減
算処理となり、圧力センサーを必要に応じてリセット、
初期化するだけで、精度の高い測定が簡便に維持するこ
とができる。さらに液体運搬車が駐車時に傾斜状態であ
っても、正確な計量を行うことができる。これは、従来
のような液体の流速測定というダイナミックな測定方法
ではなく、一旦液体収容タンク内に蓄えた液圧を測定す
るというスタティックな測定方法であるので、特別な気
液分離装置も必要としない。このことはバキュームカー
等の液体運搬車の低廉化につながる。また、静止液面演
算手段及び正味容量演算手段により、迅速且つ正確な計
量が可能となる。このような構成により、し尿収集業者
に対する顧客の不信感を払拭することができる。これは
収集量等の表示部を設けていることにより、一層好まし
いものとなる。さらに顧客管理データの入出力手段を備
えることにより、特にし尿収集の分野において、地域全
体を対象とした総合し尿収集システムの構築が可能とな
る。そして勿論し尿収集以外にも、液体の総合集配シス
テムとして適用可能である。そして本発明は圧力センサ
ーを初期化する工程、液面揺らぎの振幅中央値を求めて
静止液面を見積もる工程、傾斜角を考慮しながら液圧に
よって液面レベルに対応した正味容量を見積もる工程、
さらに集配量定量工程を用いることで実現できるので、
最低限圧力センサーとタンク傾斜角検出手段とを有する
液体運搬車と、上記信号処理手段やこれに相当する別途
情報管理手段を準備するだけで、簡便且つ迅速確実な液
体集配システムを構築することができ、その利用範囲と
運用形態は極めて汎大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバキュームカー等の液体運搬車の全体
構造を表す説明図
【図2】圧力センサーとタンク傾斜角検出手段の取り付
け位置を表す説明図
【図3】圧力センサーの取り付け構造を表す説明図
【図4】圧力センサーの感圧部分の構造を表す説明図
【図5】液体運搬車の信号処理装置の構成を表す説明図
【図6】液面の揺らぎに応じた圧力センサー出力の経時
変化を表す説明図
【図7】収容液量と圧力センサー出力の関係を表す説明
【図8】信号処理装置に与えるデータを示す説明図で、
(イ)はY方向の傾斜、(ロ)はX方向の傾斜をそれぞ
れ表す
【図9】本発明の集配量計量方法の工程例を表す説明図
【図10】本発明を利用したし尿収集システムの一例を
表す説明図
【符号の説明】
1 液体収容タンク 1a 液体収容タンク前端面 1b 液体収容タンク後端面 2 チャンバータンク 3 圧力センサー 4b、4b タンク傾斜角検出手段 5 信号処理装置 6 フランジ 7 表示部 8 ボールバルブ 9 真空装置 10 水 11 吸引ホース 12 ジャマ板 13 水抜きバルブ 15 保護ネット 17 感圧部分 19a〜19c 変換器 21 バーコードリーダー 23 メモリーカード録再機 25 簡易プリンター 27 ホストコンピューター 29 バーコードプリンター 31 各家庭 33 バーコード 35 管理台帳 37 液体運搬車 39 メモリーカード 41 プリンター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 忠正 大阪府吹田市江坂町2丁目14番46号 アイ シー測器株式会社内 (72)発明者 八木 正一 福井県福井市毛矢3丁目2番4号 轟産業 株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タンク底部近傍には収容液圧検知用の圧力
    センサーを、タンク上部近傍にはタンク傾斜角検出手段
    を設けた液体収容タンクを備えたバキュームカー等の液
    体運搬車。
  2. 【請求項2】複数個のタンク傾斜角検出手段を備えた請
    求項1記載のバキュームカー等の液体運搬車。
  3. 【請求項3】前記圧力センサーとタンク傾斜角検出手段
    からの出力信号の信号処理装置を備えた請求項1または
    2記載のバキュームカー等の液体運搬車。
  4. 【請求項4】前記信号処理装置に、液体集配時における
    液体収容タンク内の液面揺らぎによって発生する圧力セ
    ンサー出力の揺らぎを演算し、液面揺らぎの振幅中央値
    を求めて静止液面を見積もる静止液面演算手段と、液体
    収容タンクの形状によって発生する液体収容タンク内の
    液量と圧力センサー出力との非直線性を演算補正すると
    ともに、複数個のタンク傾斜角検出手段からの入力によ
    り、液体運搬車の傾斜を加味して正味容量を見積もる正
    味容量演算手段とを備えた請求項3記載のバキュームカ
    ー等の液体運搬車。
  5. 【請求項5】信号処理装置からの出力を表示する表示部
    を備えた請求項3または4記載のバキュームカー等の液
    体運搬車。
  6. 【請求項6】信号処理装置に顧客管理データの入出力手
    段を備えた請求項3〜5のいずれか1項に記載のバキュ
    ームカー等の液体運搬車。
  7. 【請求項7】タンク底部近傍には収容液圧検知用の圧力
    センサーを、タンク上部近傍にはタンク傾斜角検出手段
    を設けた液体収容タンクを備えたバキュームカー等の液
    体運搬車を用い、 前記圧力センサーからの出力をリセットして初期化する
    工程と、 液体集配時における液体収容タンク内の液面揺らぎによ
    って発生する圧力センサー出力の揺らぎを演算し、液面
    揺らぎの振幅中央値を求めて静止液面を見積もる工程
    と、 タンク傾斜角検出手段からの液体運搬車の傾斜角データ
    と液体収容タンクの形状によって発生する液体収容タン
    ク内の液量と圧力センサー出力との非直線性データとを
    演算補正し、タンク傾斜角検出手段および圧力センサー
    からの出力によって液面レベルに対応した正味容量を見
    積もる工程と、 前記見積もった正味容量に基づいて集配量を決定する集
    配量定量工程と、 を用いる液体集配量計量方法。
  8. 【請求項8】複数個の傾斜角検出手段を用いる請求項7
    記載の液体集配量計量方法。
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