JPH0841117A - リビング重合開始剤及びそれを用いる重合方法 - Google Patents
リビング重合開始剤及びそれを用いる重合方法Info
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- JPH0841117A JPH0841117A JP17985094A JP17985094A JPH0841117A JP H0841117 A JPH0841117 A JP H0841117A JP 17985094 A JP17985094 A JP 17985094A JP 17985094 A JP17985094 A JP 17985094A JP H0841117 A JPH0841117 A JP H0841117A
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Abstract
が規制され、分子量分布の狭い重合体を得ることができ
る新規なリビング重合開始剤を提供することを目的し、
更に、そのようなリビング重合開始剤を用いるリビング
重合方法を提供することにある。 【構成】本発明によるリビング重合開始剤は、(A)所
定のハロゲン化炭化水素又はハロゲン化スルホニル化合
物からなる開始剤と、(B)(B1)周期律表第VIII族
元素を中心金属とする金属錯体と(B2)所定のルイス
酸とからなる活性化剤とからなることを特徴とする。本
発明によるリビング重合方法は、このようなリビング重
合開始剤の存在下に不飽和カルボン酸又はその誘導体を
重合させることを特徴とする。
Description
始剤及びそれを用いるリビング重合方法に関し、詳しく
は、高分子量であって、しかも分子量分布の狭いリビン
グ重合体を容易に得ることができるリビング重合開始剤
及びそれを用いるリビング重合方法に関する。
合物を付加重合させて、ポリスチレン、ポリオレフィン
等の重合体を製造する方法は、従来より工業的に広く行
なわれている。このような付加重合は、用いる重合開始
剤によって、カチオン重合、アニオン重合又はラジカル
重合によって、重合が進行する。このうち、ラジカル重
合は、工業的に最も広く用いられている重合方法の一つ
である。
を重合開始剤として、ビニル化合物の連鎖を開始させ、
成長させて、重合させるものであって、その成長末端が
重合停止や連鎖移動等の副反応を起こしやすいので、従
来、分子量の制御が困難であった。
るスチレンのアニオン重合において、リビング重合体が
生成することが知られており、その後、カチオン重合、
開環重合、ラジカル重合、配位重合等においても、リビ
ング重合系が見出されている。リビング重合体とは、重
合活性を保持した重合体であり、このようなリビング重
合体を生成する重合反応はリビング重合と呼ばれてい
る。リビング重合は、理想的には、次のような特徴を有
する。即ち、生成重合体の収率と分子量が時間(重合
率)と共に直線的に増大し、生成する重合体の分子量が
消費された単量体と開始剤の濃度比で決まり、生成する
重合体の分子量分布は単分散であり、更に、重合系に他
の単量体を加えると、更にリビング重合が開始され、ブ
ロック重合体を容易に且つ定量的に得ることができる。
従って、このようなリビング重合においては、重合停止
及び連鎖移動が一切起こらない(日本化学会編、「季刊
化学総説」第18巻「精密重合」第3〜18頁(199
3年))。
ル重合においても、得られる重合体の分子量分布を容易
に制御することができるように、ラジカル重合における
リビング重合開始剤が従来、種々、提案されているが、
実際には、ラジカル重合がフリーラジカルによる連鎖成
長によって重合が進行するので、他の付加重合における
リビング重合と事情が異なり、従来、満足すべきリビン
グ重合方法は知られていない。
の金属錯体は、ビニル化合物のラジカルを発生させやす
く、ハロゲン化炭化水素の炭素−ハロゲン結合の間に1
分子のビニル化合物が挿入されるが、しかし、それ以上
のビニル化合物の挿入は起こらないことが既に知られて
いる。本発明者らは、このようなハロゲン化炭化水素と
ルテニウム等の金属錯体の組合わせからなる系の興味あ
る挙動に着目し、更に研究を重ねた結果、上記ハロゲン
化炭化水素とルテニウム等の金属錯体の組合わせにある
種のルイス酸を組合わせることによって、予期せざるこ
とに、上記炭素−ハロゲン結合が活性化されて、逐次的
にビニル化合物が挿入されることとなって、リビング重
合が進行することを見出して、本発明に至つたものであ
る。但し、本発明は、何ら理論によって制約を受けるも
のではない。
リビング重合における上述したような問題を解決して、
ビニル化合物のリビング重合によって、分子量が規制さ
れ、分子量分布の狭い重合体を得ることができる新規な
リビング重合開始剤を提供することを目的し、更に、本
発明は、そのようなリビング重合開始剤を用いるリビン
グ重合方法を提供することを目的とする。
合開始剤は、 (A)(A1)一般式 CX1X2X3X4 (式中、X1、X2、X3及びX4は同一でも、異なっていても
よいが、X1、X2、X3及びX4のうちの少なくとも1つは塩
素、臭素及びヨウ素よりなる群から選ばれるハロゲン原
子を示し、その他は水素か、又はヘテロ原子を含んでい
てもよい炭素数1〜5のアルキル基を示す。)で表わさ
れるハロゲン化炭化水素、又は (A2)一般式 RSO2X (式中、Rはハロゲン原子にて置換されていてもよい炭
化水素基を示し、Xは塩素、臭素及びヨウ素よりなる群
から選ばれるハロゲン原子を示す。
物からなる開始剤と、 (B)(B1)周期律表第VIII族元素を中心金属とする
金属錯体、及び (B2)(b21)一般式 AlY1Y2Y3 (式中、Y1、Y2及びY3はハロゲン原子、アルキル基、ア
リール基、アルコキシ基及びアリロキシ基から選ばれる
基を示す。)で表わされるルイス酸、又は(b22)一
般式 MZ1Z2Z3Z4 (式中、MはTi(IV)又はSn(IV)を示し、Z1、
Z2、Z3及びZ4はハロゲン原子、アルキル基、アリール
基、アルコキシ基及びアリロキシ基から選ばれる基を示
す。)で表わされるルイス酸からなる活性化剤とからな
ることを特徴とする。
上記リビング重合開始剤の存在下に、ラジカル重合性の
不飽和カルボン酸又はその誘導体を重合させることを特
徴とする。
(A1) CX1X2X3X4 (式中、X1、X2、X3及びX4は同一でも、異なっていても
よいが、X1、X2、X3及びX4のうちの少なくとも1つは塩
素、臭素及びヨウ素よりなる群から選ばれるハロゲン原
子を示し、その他は水素か、又はヘテロ原子を含んでい
てもよい炭素数1〜5のアルキル基を示す。)で表わさ
れるハロゲン化炭化水素か、又は一般式(A2) RSO2X (式中、Rはハロゲン原子にて置換されていてもよい炭
化水素基を示し、Xは塩素、臭素及びヨウ素よりなる群
から選ばれるハロゲン原子を示す。)で表わされるハロ
ゲン化スルホニル化合物が用いられる。
化炭化水素からなる開始剤において、X1、X2、X3及びX4
は同一でも、異なっていてもよいが、X1、X2、X3及びX4
のうちの少なくとも1つは塩素、臭素及びヨウ素よりな
る群から選ばれるハロゲン原子を示し、その他は好まし
くは水素か、又は酸素、窒素、イオウ等のようなヘテロ
原子を含んでいてもよい炭素数1〜5のアルキル基であ
る。このようなアルキル基としては、例えば、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基、イソブチル基、t−ブチル等を挙げることが
できる。
は、例えば、四塩化炭素、ブロモトリクロロメタン、ジ
クロロジブロモメタン、クロロトリブロモメタン、四臭
化炭素、ヨードトリクロロメタン、ジクロロジヨードメ
タン、クロロトリヨードメタン、四ヨウ化メタン、ヨー
ドトリブロモメタン、ジブロモジヨードメタン、ブロモ
トリヨードメタン、クロロホルム、ジクロロメタン、塩
化メチル、ブロモホルム、ジブロモメタン、臭化メチ
ル、ヨードホルム、ジヨードメタン、ヨウ化メチル、1,
1,1−トリクロロエタン、1,1−ジクロロエタン、塩化
エチル、2,2−ジクロロプロパン、塩化イソプロピル、
塩化t−ブチル、1,1,1−トリブロモエタン、1,1−ジ
ブロモエタン、臭化エチル、2,2−ジブロモプロパン、
臭化イソプロピル、臭化t−ブチル、1,1,1−トリヨー
ドエタン、1,1−ジヨードエタン、ヨウ化エチル、2,2
−ジヨードプロパン、ヨウ化イソプロピル、ヨウ化t−
ブチル、1−ブロモ−1,1−ジクロロエタン、1−クロ
ロ−1,1−ジブロモエタン、1−ブロモ−1−クロロエ
タン、1−ヨード−1,1−ジクロロエタン、1−クロロ
−1,1−ジヨードエタン、2,2−ジヨードプロパン、2
−クロロ−2−ヨードプロパン、1−ヨード−1,1−ジ
ブロモエタン、2−ブロモ−2−ヨードプロパン等を挙
げることができる。これらのなかでは、特に、四塩化炭
素が好ましく用いられる。
ロゲン化スルホニル化合物において、Rはハロゲン原子
にて置換されていてもよい炭化水素基、特に好ましくは
脂肪族炭化水素基を示し、Xは塩素、臭素及びヨウ素よ
りなる群から選ばれるハロゲン原子を示す。
数1〜4からなり、同種又は異種のハロゲン原子を1〜
3つ有するハロゲン化アルキル基であり、特に、モノ、
ジ又はトリハロメチル基が好ましい。このような(ポ
リ)ハロメチル基として、例えば、トリクロロメチル
基、ジクロロメチル基、クロロメチル基、トリブロモメ
チル基、ジブロモメチル基、ブロモメチル基、トリヨー
ドメチル基、ジヨードメチル基、ヨードメチル基等を挙
げることができる。
て、例えば、塩化トリクロロメタンスルホニル、臭化ト
リクロロメタンスルホニル、ヨウ化トリクロロメタンス
ルホニル、塩化ジクロロメタンスルホニル、臭化ジクロ
ロメタンスルホニル、ヨウ化ジクロロメタンスルホニ
ル、塩化クロロメタンスルホニル、臭化クロロメタンス
ルホニル、ヨウ化クロロメタンスルホニル、塩化メタン
スルホニル、臭化メタンスルホニル、ヨウ化メタンスル
ホニル、塩化ジブロモメタンスルホニル、臭化ジブロモ
メタンスルホニル、ヨウ化ジブロモメタンスルホニル、
塩化ブロモメタンスルホニル、臭化ブロモメタンスルホ
ニル、ヨウ化ブロモメタンスルホニル、塩化ジヨードメ
タンスルホニル、臭化ジヨードメタンスルホニル、ヨウ
化ジヨードメタンスルホニル、塩化ヨードメタンスルホ
ニル、臭化ヨードメタンスルホニル、ヨウ化ヨードメタ
ンスルホニル、塩化クロロメタンスルホニル、臭化クロ
ロメタンスルホニル、ヨウ化クロロメタンスルホニル、
塩化トリブロモメタンスルホニル、臭化トリブロモメタ
ンスルホニル、ヨウ化トリブロモメタンスルホニル、塩
化トリヨードメタンスルホニル、臭化トリヨードメタン
スルホニル、ヨウ化トリヨードメタンスルホニル等を挙
げることができる。
は、上述した開始剤と以下に述べるような活性化剤との
組合わせからなる。本発明において、かかる活性化剤
は、周期律表第VIII族元素を中心金属とする金属錯体
(B1)とルイス酸(B2)との組合わせからなる。
る金属錯体は、周期律表第VIII族元素を中心金属とする
金属錯体であって、上記中心金属としての周期律表第VI
II族元素としては、例えば、鉄、ルテニウム、コバル
ト、ロジウム、イリジウム、ニッケル、パラジウム、白
金等を挙げることができ、これらのうち、本発明におい
てては、特に、ルテニウムが好ましい。
する配位子としては、特に、限定されるものではない
が、例えば、トリフェニルホスフィン、トリブチルホス
フィン、シクロオクタジエン、ノルボルナジエン、ベン
ゼン、シクロペンタジエン、ビピリジン、サリシリデ
ン、トリフェニルホスファイト、ジフェニルホスフィノ
エタン、フェナントロリン、ハロゲン、水素、一酸化炭
素等を好ましい例として挙げることができる。
発明においては、例えば、ジクロロトリス(トリフェニ
ルホスフィン)ルテニウム(II)、ジクロロトリス(ト
リブチルホスフィン)ルテニウム(II)、ジクロロ(シ
クロオクタジエン)ルテニウム(II)、ジクロロベンゼ
ンルテニウム(II)、ジクロロp−シメンルテニウム
(II)、ジクロロ(ノルボルナジエン)ルテニウム(I
I)、シス−ジクロロビス(2,2'−ビピリジン)ルテニ
ウム(II)、ジクロロトリス(1,10−フェナントロリ
ン)ルテニウム(II)、カルボニルクロロヒドリドトリ
ス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム(II)等を挙
げることができる。
て活性化剤として用いられるルイス酸は、一般式(b2
1) AlY1Y2Y3 (式中、Y1、Y2及びY3はハロゲン原子、アルキル基、ア
リール基、アルコキシ基及びアリロキシ基から選ばれる
基を示す。)で表わされるルイス酸であるか、又は一般
式(b22) MZ1Z2Z3Z4 (式中、MはTi(IV)又はSn(IV)を示し、Z1、
Z2、Z3及びZ4はハロゲン原子、アルキル基、アリール
基、アルコキシ基及びアリロキシ基から選ばれる基を示
す。)で表わされるルイス酸である。
表わされるアルミニウム化合物において、Y1、Y2及びY3
はハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ
基及びアリロキシ基から選ばれる基を示し、上記ハロゲ
ン原子は、通常、塩素、臭素又はヨウ素である。
テロ原子を含んでいてもよく、炭素数1〜5のものが好
ましい。アルキル基として、例えば、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
イソブチル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
アリール基としては、例えば、フェニル基やナフチル基
等を挙げることができる。これらフェニル基やナフチル
基は、1又は複数の炭素数1〜5のアルキル基を有して
いてもよく、このようなアルキル置換フェニル基やナフ
チル基として、例えば、メチルフェニル基、エチルフェ
ニル基等、メチルナフチル基等を挙げることができる。
基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等を挙げる
ことができる。アリロキシ基としては、例えば、フェノ
キシ基やナフトキシ基のほか、そのような芳香環上に1
又は複数の炭素数1〜5のアルキル基を有するものを挙
げることができる。具体例として、例えば、2−メチル
フェノキシ基、3−メチルフェノキシ基、4−メチルフ
ェノキシ基、2−エチルフェノキシ基、3−エチルフェ
ノキシ基、4−エチルフェノキシ基、2,6−ジメチルフ
ェノキシ基、2,6−ジエチルフェノキシ基、2,6−ジ−
n−ブチルフェノキシ基、2,6−ジ−t−ブチルフェノ
キシ基等を挙げることができる。
かでも、特に、ジアルコキシアルキルアルミニウム又は
ビス(アルキル置換アリロキシ)アルキルアルミニウム
が好ましく、なかでも、ビス(アルキル置換フェノキ
シ)アルキルアルミニウムが好ましい。更に、好ましく
は、フェノキシ環上に2つ又は3つのt−ブチル基を有
すると共に、アルミニウムに結合しているアルキル基が
メチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基であるビ
ス(アルキル置換フェノキシ)アルキルアルミニウムで
ある。このようなビス(アルキル置換フェノキシ)アル
キルアルミニウムとして、例えば、ビス(2,6−ジ−t
−ブチルフェノキシ)メチルアルミニウム、ビス(2,4,
6−トリ−t−ブチルフェノキシ)メチルアルミニウム
等を挙げることができる。
チタン(IV)化合物又はスズ(IV)化合物において、
Z1、Z2、Z3及びZ4はハロゲン原子、アルキル基、アリー
ル基、アルコキシ基及びアリロキシ基から選ばれる基を
示し、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコ
キシ基及びアリロキシ基については、先に説明したもの
と同じである。
(IV)化合物として、例えば、四塩化チタン、四臭化チ
タン、四ヨウ化チタン等のハロゲン化チタン、チタンテ
トラエトキシド、チタンテトラn−ブトキシド等のチタ
ンテトラアルコキシドを挙げることができる。また、ス
ズ(IV)化合物として、例えば、四塩化スズ、四臭化ス
ズ、四ヨウ化スズ等のハロゲン化スズを挙げることがで
きる。
うなリビング重合開始剤の存在下に、ラジカル重合性の
不飽和カルボン酸又はその誘導体を好ましくは有機溶媒
中で重合させるものであり、そのような有機溶媒とし
て、例えば、ベンゼン、トルエン、イソプロピルベンゼ
ン、キシレン等のような無置換又はアルキル置換芳香族
炭化水素が好ましく用いられる。アルキル置換芳香族炭
化水素は、アルキル基を2つ以上有していてもよい。
初期濃度は、0.1〜5M/L(モル/リットル)、好ま
しくは、0.5〜3M/Lの範囲である。本発明におい
て、上記ラジカル重合性の不飽和カルボン酸としては、
アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、シトラコン
酸、マレイン酸、フマル酸等を挙げることができ、その
誘導体としては、エステル類、アミド類、ニトリル類
や、更には、不飽和多塩基酸については、半エステル類
や酸無水物類等を挙げることができる。具体例として
は、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エ
チル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシ
ル、アクリル酸アミド、メタクリル酸アミド、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、フマル酸無水物、フマ
ル酸メチル、フマル酸エチル等を挙げることができる。
は、アクリル酸又はメタクリル酸のような不飽和カルボ
ン酸のほか、これらのアルキル又はシクロアルキルエス
テルが好ましく用いられる。このようなエステル類とし
ては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル
等を挙げることができる。
ロゲン化スルホニル化合物からなる開始剤は、このよう
な反応系において、1〜100mM/L(ミリモル/リ
ットル)の範囲で用いられる。他方、活性化剤である周
期律表第VIII族元素を中心金属とする金属錯体は、その
濃度は、0.1〜100mM/L、好ましくは、5〜50
mM/Lの範囲であり、前記ルイス酸は、その濃度は、
1〜200mM/L、好ましくは、10〜100mM/
Lの範囲である。
性化剤である金属錯体は、開始剤/金属錯体モル比が0.
1〜100の範囲、より好ましくは1〜10の範囲にあ
るように用いるのが好ましい。また、上記開始剤と活性
化剤であるルイス酸は、開始剤/ルイス酸モル比が0.0
5〜5の範囲、より好ましくは0.2〜2の範囲にあるよ
うに用いるのが好ましい。
ような不活性気体の雰囲気下に、反応容器に単量体、溶
媒及び開始剤からなる混合物を調製し、これに活性化剤
を加えることが好ましい。このようにして得られた混合
物を加温すれば、重合が開始される。重合温度は、特
に、限定されるものではないが、通常、25〜100℃
の範囲である。重合時間は,通常、数時間程度でよく、
これによって、単量体の重合率を90%程度とすること
ができる。
しくは、−78℃程度に冷却し、メタノール等のアルコ
ール類を加えて反応を停止させ、次いで、希鉱酸水溶液
にて重合開始剤からの金属分等を抽出した後、揮発分を
蒸発させることによって、重合体を回収することができ
る。
ル重合性の不飽和カルボン酸又はその誘導体を重合させ
ることによって、重合率の増大にほぼ比例して、得られ
る重合体の数平均分子量(Mn)が増大し、更に、重量
平均分子量/数平均分子量の比(Mw/Mn)で表わさ
れる示される分子量分布が1に近い値を有しており、か
くして、本発明によれば、重合の進行時に、連鎖停止や
移動反応によって、所謂死んだ重合体が生成することな
く、リビング重合が進行する。
に新たに単量体を添加すれば、分子量分布(Mw/M
n)が1に近い値を保ったまま、数平均分子量が増大
し、従って、本発明によれば、重合反応の完了後も、ラ
ジカルの成長末端が停止反応を起こしておらず、生きて
いる(living) ことが示される。
成分の合成例と共に実施例を挙げて本発明を説明する
が、本発明はこれら実施例により何ら限定されるもので
はない。尚、以下において、特に断りのない限り、操作
はすべて乾燥窒素ガス雰囲気下で行ない、試薬類は容器
から注射器より採取し、反応系に添加した。また、溶媒
及び単量体は、蒸留によって精製し、これに乾燥窒素ガ
スを吹き込んだ後に用いた。
ミニウムの合成) 2,6−ジ−t−ブチルフェノールの571mM/Lトル
エン溶液35.0mLにトリメチルアルミニウムの2.0M
/Lヘキサン溶液5.0mL(ミリリットル)を加え、室
温にて1時間攪拌して、ビス(2,6−ジ−t−ブチルフ
ェノキシ)メチルアルミニウムを得た。
アルミニウムの合成) 2,6−ジ−t−ブチルフェノールの571mM/Lトル
エン溶液に代えて、2,4,6−トリ−t−ブチルフェノー
ルの571mM/Lトルエン溶液を用いた以外は、合成
例1と同様にして、ビス(2,4,6−トリ−t−ブチルフ
ェノキシ)メチルアルミニウムを得た。
プタン0.16mL及び四塩化炭素0.0048mL(0.0
5ミリモル)をシュレンク反応管に採取し、均一に混合
した。この混合溶液にビス(2,6−ジ−t−ブチルフェ
ノキシ)メチルアルミニウムの250mM/Lトルエン
溶液0.8mL(0.2ミリモル)を加え、次いで、ジクロ
ロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム(II)
の25mM/Lトルエン溶液1.0mL(0.025ミリモ
ル)を25℃で加え、よく振り混ぜ、これを60℃に加
温して、重合反応を開始させた。
を−78℃に冷却し、これにメタノールを加えて、重合
反応を停止させた。n−ヘプタンを内部標準として、得
られた反応液中のメタクリル酸メチルをガスクロマトグ
ラフ法にて分析し、これより求めたメタクリル酸メチル
の重合率は24%であった。
酸メチルの数平均分子量(Mn)は2400、重量平均
分子量(Mw)は3000、Mw/Mnは1.28であっ
た。上記Mn及びMwは、ゲル・パーミエーション・ク
ロマトグラフィー(GPC)を用いて、次の条件にて測
定した。 カラム:ショウデックスK−802、803、804 溶媒: クロロホルム 温度: 25℃ 検出器:RI 流速: 1mL/分
反応を停止させた以外は、実施例1と同様に重合反応を
行なって、その結果を調べた。メタクリル酸メチルの重
合率は66%、数平均分子量は5400、重量平均分子
量は7100、Mw/Mnは1.33であった。
シ)メチルアルミニウムに代えて、ビス(2,4,6−トリ
−t−ブチルフェノキシ)メチルアルミニウムを用いた
以外は、実施例1と同様にして、重合反応を開始させ
た。重合反応を開始して30分後、重合反応系を冷却し
て、重合反応を停止させ、実施例1と同様にして、重合
反応の結果を調べた。メタクリル酸メチルの重合率は2
9%、数平均分子量は2600、重量平均分子量は35
00、Mw/Mnは1.38であった。
反応を停止させた以外は、実施例3と同様に処理して、
重合反応の結果を調べた。メタクリル酸メチルの重合率
は91%、数平均分子量は4800、重量平均分子量は
7000、Mw/Mnは1.48であった。実施例2を実
施例1と比較し、また、実施例4を実施例3と比較すれ
ば明らかなように、Mw/Mnの値を1に近い値に保っ
たまま、重合率の増大にほぼ比例して、得られる重合体
の数平均分子量(Mn)が増大している。
プタン0.16mL及び四塩化炭素0.0097mL(0.1
ミリモル)をシュレンク反応管に採取し、均一に混合し
た。この混合溶液にビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノ
キシ)メチルアルミニウムの500mM/Lトルエン溶
液0.2mL(0.1ミリモル)を加え、次いで、ジクロロ
トリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム(II)の
15.6mM/Lトルエン溶液1.6mL(0.025ミリモ
ル)を25℃で加え、よく振り混ぜ、これを60℃に加
温して、重合反応を開始させた。
を冷却して、重合反応を停止させたほかは、実施例1と
同様に処理して、重合反応の結果を調べた。メタクリル
酸メチルの重合率は90%、数平均分子量は2800、
重量平均分子量は3600、Mw/Mnは1.30であっ
た。
合反応を停止させることなく、反応液に新たにメタクリ
ル酸メチル0.53mL(5ミリモル)を重合系に添加
し、更に、7時間重合させた後、重合反応を停止させ
た。。従って、最初からの重合時間は12時間である。
実施例1と同様にして、重合反応の結果を調べた。メタ
クリル酸メチルの重合率は160%(反応開始時のメタ
クリル酸メチルを基準とする重合率)、数平均分子量は
4500、重量平均分子量は6000、Mw/Mnは1.
34であった。実施例5の結果と比較すれば明らかなよ
うに、Mw/Mnの値を1に近い値に保ったまま、数平
均分子量が増大している。
−ヘプタン0.29mL及び四塩化炭素0.0048mL
(0.05ミリモル)をシュレンクに採取し、均一に混合
した。この混合溶液にビス(2,6−ジ−t−ブチルフェ
ノキシ)メチルアルミニウムの500mM/Lトルエン
溶液0.4mL(0.2ミリモル)を加え、次いで、ジクロ
ロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム(II)
の25mM/Lトルエン溶液1.0mL(0.025ミリモ
ル)を25℃で加え、よく振り混ぜ、これを60℃に加
温して、重合反応を開始させた。
を冷却して、重合反応を停止させたほかは、実施例1と
同様に処理して、重合反応の結果を調べた。メタクリル
酸t−ブチルの重合率は35%、数平均分子量は340
0、重量平均分子量は6800、Mw/Mnは2.02で
あった。本実施例では、Mw/Mnが2を越える結果を
得たが、必ずしも明らかではないが、これは、単量体と
してのメタクリル酸t−ブチルのラジカルの成長末端が
嵩高い雰囲気にあることと関連付けられると考えられ
る。
合反応を停止させた以外は、実施例7と同様に処理し
て、重合反応の結果を調べた。メタクリル酸t−ブチル
の重合率は91%、数平均分子量は7200、重量平均
分子量は10700、Mw/Mnは1.49であった。
フィン)ルテニウム(II)を用いなかった以外は、実施
例1と同様にして、重合反応を開始させた。重合反応を
開始して14時間後に重合反応系を冷却して、重合反応
を停止させたほかは、実施例1と同様に処理して、重合
反応の結果を調べたところ、重合体の生成は認められな
かった。
キシ)メチルアルミニウムを用いなかった以外は、実施
例5と同様にして、重合反応を開始させた。重合反応を
開始して51時間後に重合反応系を冷却して、重合反応
を停止させたほかは、実施例1と同様に処理して、重合
反応の結果を調べたところ、重合体の生成は認められな
かった。
合開始剤によれば、不飽和カルボン酸又はその誘導体を
リビング重合させることができ、分子量が規制され、分
子量分布の狭い重合体を得ることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】(A)(A1)一般式 CX1X2X3X4 (式中、X1、X2、X3及びX4は同一でも、異なっていても
よいが、X1、X2、X3及びX4のうちの少なくとも1つは塩
素、臭素及びヨウ素よりなる群から選ばれるハロゲン原
子を示し、その他は水素か、又はヘテロ原子を含んでい
てもよい炭素数1〜5のアルキル基を示す。)で表わさ
れるハロゲン化炭化水素、又は (A2)一般式 RSO2X (式中、Rはハロゲン原子にて置換されていてもよい炭
化水素基を示し、Xは塩素、臭素及びヨウ素よりなる群
から選ばれるハロゲン原子を示す。)で表わされるハロ
ゲン化スルホニル化合物からなる開始剤と、 (B)(B1)周期律表第VIII族元素を中心金属とする
金属錯体、及び (B2)(b21)一般式 AlY1Y2Y3 (式中、Y1、Y2及びY3はハロゲン原子、アルキル基、ア
リール基、アルコキシ基及びアリロキシ基から選ばれる
基を示す。)で表わされるルイス酸、又は(b22)一
般式 MZ1Z2Z3Z4 (式中、MはTi(IV)又はSn(IV)を示し、Z1、
Z2、Z3及びZ4はハロゲン原子、アルキル基、アリール
基、アルコキシ基及びアリロキシ基から選ばれる基を示
す。)で表わされるルイス酸からなる活性化剤とからな
ることを特徴とするリビング重合開始剤。 - 【請求項2】(A)(A1)一般式 CX1X2X3X4 (式中、X1、X2、X3及びX4は同一でも、異なっていても
よいが、X1、X2、X3及びX4のうちの少なくとも1つは塩
素、臭素及びヨウ素よりなる群から選ばれるハロゲン原
子を示し、その他は水素か、又はヘテロ原子を含んでい
てもよい又は炭素数1〜5のアルキル基を示す。)で表
わされるハロゲン化炭化水素、又は (A2)一般式 RSO2X (式中、Rはハロゲン原子にて置換されていてもよい炭
化水素基を示し、Xは塩素、臭素及びヨウ素よりなる群
から選ばれるハロゲン原子を示す。)で表わされるハロ
ゲン化スルホニル化合物からなる開始剤と、 (B)(B1)周期律表第VIII族元素を中心金属とする
金属錯体、及び (B2)(b21)一般式 AlY1Y2Y3 (式中、Y1、Y2及びY3はハロゲン原子、アルキル基、ア
リール基、アルコキシ基及びアリロキシ基から選ばれる
基を示す。)で表わされるルイス酸、又は(b22)一
般式 MZ1Z2Z3Z4 (式中、MはTi(IV)又はSn(IV)を示し、Z1、
Z2、Z3及びZ4はハロゲン原子、アルキル基、アリール
基、アルコキシ基及びアリロキシ基から選ばれる基を示
す。)で表わされるルイス酸からなる活性化剤とからな
るリビング重合開始剤の存在下に、ラジカル重合性の不
飽和カルボン酸又はその誘導体を重合させることを特徴
とするリビング重合方法。
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|---|---|---|---|
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- 1994-08-01 JP JP17985094A patent/JP3614468B2/ja not_active Expired - Lifetime
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