JPH0841470A - 代替天然ガスの製造方法 - Google Patents

代替天然ガスの製造方法

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JPH0841470A
JPH0841470A JP18133594A JP18133594A JPH0841470A JP H0841470 A JPH0841470 A JP H0841470A JP 18133594 A JP18133594 A JP 18133594A JP 18133594 A JP18133594 A JP 18133594A JP H0841470 A JPH0841470 A JP H0841470A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 水蒸気改質反応により原料炭化水素から代替
天然ガスを製造する方法において、IIa属等の金属の酸
化物を含有する活性アルミナ複合体担体にルテニウムを
担持させ、次いで還元処理して得られる水蒸気改質触媒
を用い、硫黄含有量が0.5ppm以下の原料を使用し、
S/C比を0.7〜0.8とし、脱硫反応器及びリサイ
クルガスコンプレッサーをプロセス構成に含まない代替
天然ガスの製造方法並びに脱硫触媒を用いて深度脱硫
し、次いで上記水蒸気改質触媒を用いて、S/C比を
0.5〜0.7で水蒸気改質を行う代替天然ガスの製造
方法。 【効果】 耐カーボン性、耐硫黄性を有する水蒸気改質
触媒を用いることにより安価にSNGを製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明はLPGやナフサ等の原
料炭化水素から、代替天然ガス(以下、SNGというこ
とがある)を安価に製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】代替天然ガスとは、石炭、重質油、ナフ
サ、LPG等を原料とし、これから改質反応や合成ガス
のメタン化反応を利用して製造されるメタン含有率の高
い高カロリーガスを指称するもので、主に都市ガスとし
て用いられている。
【0003】従来から一般的に用いられるSNG製造プ
ロセスのフローは図1によって示される。原料はLPG
やナフサを使用し、水蒸気改質反応器出口の水素含有ガ
スを一部リサイクルすることにより原料を水添脱硫す
る。この水添脱硫部においては、380℃前後の反応温
度で、ニッケル・モリブデン系あるいはコバルト・モリ
ブデン系の水添脱硫触媒により、原料中の硫黄分が硫化
水素に転換され、次いでその硫化水素は酸化亜鉛系触媒
に吸着される。この脱硫工程において、原料ガス中の硫
黄分は、次の水蒸気改質触媒としてニッケル系触媒を使
用する場合には約0.2ppm 以下まで、またルテニウム
系触媒を使用する場合には約0.05ppm 以下まで脱硫
することが必要である。次いで、脱硫された原料ガス
は、ニッケル系あるいはルテニウム系の水蒸気改質触媒
を充填した改質反応器(通常2段で構成される)で水蒸
気改質反応が行われて、メタン成分に富むガスが生成さ
れる。この時の条件は、反応温度400〜550℃、反
応圧力9〜25kg/cm2G、総括水蒸気/カーボン比0.
8〜1.7(モル/原子)である。改質反応器から流出
する生成ガス中に残存している一酸化炭素ガスはメタネ
ーション触媒により反応温度350℃前後でメタンガス
に変性(CO+3H2→CH4+H2O)される。更に、
メタン濃度の高められた生成ガスは脱炭酸工程に移行
し、そこで生成ガス中の炭酸ガスが除去され、次いで熱
量調整部門にてLPG添加による熱量調節が施され、製
品SNGが製造される。
【0004】また、最近のSNG製造における水蒸気改
質触媒としては、メタン合成活性の高いルテニウム系触
媒が使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるところ、従来、
水蒸気改質に使用されているニッケル系あるいはルテニ
ウム系触媒は、何れも硫黄分は触媒毒であるため、その
触媒活性を維持するためには、脱硫深度を上げて、原料
中の硫黄分をできる限り取り除くことが必要であった。
【0006】また、水蒸気原単位(製品単位量当たりの
水蒸気使用量)は、SNG製造プロセスの運転コストの
中で大きな割合を占めるため、SNG製造原価を下げる
ためには、総括水蒸気/カーボン比を低減する必要があ
る。ここにおいて、総括水蒸気/カーボン比とは、原料
中のカーボン原子数に対する改質反応系に注入された全
水蒸気のモル数の比を指称するもので、改質反応器毎の
個別の水蒸気/カーボン比は若干数値が異なることがあ
る。
【0007】しかしながら、総括水蒸気/カーボン比を
低下させると、触媒上に改質反応の結果生じたカーボン
が付着し、触媒活性が低下するだけでなく触媒層を閉塞
し、運転続行が不可能となるという問題があった。
【0008】従って、本発明の目的は、カーボンが付着
しても触媒活性の低下が少なく、かつ原料中の硫黄分が
ある程度残存していても活性低下を起こさない触媒、つ
まり耐カーボン性、耐硫黄性を有する水蒸気改質触媒を
提供し、これによって安価にSNGを製造する方法を提
供せんとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は、上
記目的を達成すべく種々検討を重ねた結果、耐硫黄性及
び耐カーボン性に優れた新規な水蒸気改質触媒を開発
し、これを使用すれば、従来プロセスの構成機器の一部
である脱硫反応器及びリサイクルガスコンプレッサーを
省略し、より安価にSNGを製造できること、更に原料
中の硫黄分が比較的高い場合であっても、上記特定の水
蒸気改質触媒と特定の深度脱硫触媒とを併用することに
より、従来のプロセスに比較し、エネルギー節約型のプ
ロセスを構築できることを見出し、本発明を完成するに
至った。
【0010】従って、本発明は、水蒸気改質反応により
原料炭化水素から代替天然ガスを製造する方法におい
て、(1)IIa属、IIIa属及び/又はランタノイド金属
の酸化物を含有する活性アルミナ複合体担体にルテニウ
ムを担持させ、次いで還元処理して得られる水蒸気改質
触媒を用い、(2)硫黄含有量が0.5ppm 以下の原料
を使用し、(3)総括水蒸気/カーボン比を0.7〜
0.8の範囲とし、(4)脱硫反応器及びリサイクルガ
スコンプレッサーをプロセス構成に含まないことを特徴
とする代替天然ガスの製造方法を提供するものである。
【0011】更にまた、本発明は、水蒸気改質反応によ
り原料炭化水素から代替天然ガスを製造する方法におい
て、ニッケル又は酸化ニッケルを酸化亜鉛、酸化鉄又は
これらの複合酸化物に担持させた脱硫触媒を用いて深度
脱硫し、次いでIIa属、IIIa属及び/又はランタノイド
金属の酸化物を含有する活性アルミナ複合体担体にルテ
ニウムを担持させ、次いで還元処理して得られる水蒸気
改質触媒を用いて、総括水蒸気/カーボン比0.5〜
0.7の範囲で水蒸気改質を行うことを特徴とする代替
天然ガスの製造方法を提供するものである。
【0012】本発明で使用する水蒸気改質触媒は、活性
アルミナ複合体担体にルテニウムを担持させ、次いで還
元処理して得られたものであるが、その中でもIIa属、I
IIa属及び/又はランタノイド金属の酸化物を5〜30
重量%含有する複合体担体であって、比表面積が60m2
/g以上で、かつ細孔容積が0.2〜0.5ml/gであ
る担体に、ルテニウムを0.5〜5重量%担持させ、次
いで還元処理して一酸化炭素(以下、COということも
ある)吸着量が2ml/g以上になるようにしたものが好
ましい。
【0013】本発明の水蒸気改質触媒において、IIa属
金属としては、ベリリウム、マグネシウム、カルシウ
ム、ストロンチウム、バリウム、ラジウムが使用できる
が、特にマグネシウム、バリウムを用いるのが良い。
【0014】IIIa属金属としては、スカンジウム、イッ
トリウム等が使用できるが、特にイットリウムを用いる
のが良い。
【0015】ランタノイド金属としては、ランタン、セ
リウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマ
リウム等が使用できるが、特にランタン、セリウムを用
いるのが良い。
【0016】IIa属金属酸化物、IIIa属金属酸化物及び
ランタノイド金属酸化物は、酸化物のほかに、前駆体の
塩化物、硝酸塩などを用いることもできる。
【0017】またアルミナとしては、アルミニウムイソ
プロポキシド等のアルコキシドを前駆体として用いるこ
ともできる。
【0018】複合体担体におけるIIa属金属酸化物、III
a属金属酸化物及びランタノイド金属酸化物の量は5〜
30重量%とするのが良い。この量が5重量%より少な
いと、耐硫黄性に関して充分な効果が得られず、従って
触媒の充分な寿命延長は望めない。すなわち、原料ガス
中の硫化水素等の硫黄化合物は、IIa属金属酸化物、III
a属金属酸化物及びランタノイド金属酸化物によって吸
着・吸収されるため、活性成分であるルテニウムが被毒
されにくくなり寿命が延長すると考えられる。IIa属金
属酸化物等の量が30重量%を超えると、相対的にアル
ミナの量が低下するので好ましくない。すなわち、アル
ミナは比表面積や機械的強度の向上等に有効であり、従
って含有量が極端に少なければこれらの向上効果が望め
ない。
【0019】複合体担体の比表面積は60m2/g以上、
細孔容積は0.2〜0.5ml/gが好ましく、担体の比
表面積や細孔容積がこれより少ない場合は、担持させる
ルテニウムの分散性が悪くなり、SNG製造時の活性が
損なわれる。また、このような場合、担体成分が表面に
充分に露出しないため、耐硫黄性の効果が低下するばか
りか、所定量の活性成分が担持できなくなる。逆に比表
面積を極端に大きくした場合には、分散性効果や耐硫黄
性効果は向上するものの、充分な担体強度が得られない
等の問題が生じる。
【0020】複合体担体は、当該金属酸化物を水、メタ
ノール、エタノール、アセトン等の溶媒に分散させ混練
し、これを焼成するか、当該金属の塩化物、硝酸塩の混
合液をpH調整し、共沈物を焼成することにより調製でき
る。また酸化物を単に機械的に混合して焼成しても良
い。なお、アルミナと当該金属酸化物の混合順序は特に
制限されない。例えば、アルミニウム化合物とIIa属金
属酸化物の一つを混合したものに更にIIIa属金属酸化物
及び/又はランタノイド金属酸化物を混合しても良い。
【0021】上記の複合体担体にルテニウムを担持させ
る方法としては、含浸法等の公知の方法を用いることが
できる。活性成分であるルテニウムには三塩化ルテニウ
ム無水物、三塩化ルテニウム水和物、硝酸ルテニウム等
の前駆体を使用できるが、溶解度等の点から三塩化ルテ
ニウム一水和物が特に好ましい。
【0022】ルテニウムの担持量は0.5〜5重量%、
好ましくは0.5〜3重量%とするのが良い。担持量が
これより少ないと活性点の量が少なくなり、またこれよ
り多くても、活性の向上はみられないと共に、分散性の
低下を招き好ましくない。
【0023】担体にルテニウムを担持させる方法として
は、先ず担体を秤量し、これに水を徐々に滴下して担体
内部に水を充分吸収させる。この吸水は、担体の内部に
おいて飽和されるまで行うことが好ましい。このように
予め飽和吸水量を求めておく。ここで所定量の三塩化ル
テニウム一水和物を溶解せしめた溶液を上記飽和吸水量
と等しい量だけ担体に吸収させる。その後、10〜15
容積%のアンモニア水をルテニウム濃度に対して過剰量
を滴下し、式RuCl3+3NH4OH→Ru(OH)3
+NH4Cl(1)の如く塩化物を水酸化物にし、不溶
・固定化させる。
【0024】この際、式(1)に示したように塩素アニ
オンは水溶性の塩化アンモニウムになるため、洗浄の過
程で脱塩素も行うことができる。ルテニウムを固定化し
た担体は、100℃以下で減圧もしくは常圧乾燥する。
この温度が高すぎると水酸化物が一部酸化物に変化して
しまう。酸化物が混在した担体を還元するためには、2
00℃以上の温度を必要とするため、還元処理後のルテ
ニウムの分散性は還元温度が高い分だけ悪くなる。この
点からも乾燥時の酸化物の存在は避けることが好まし
い。また、乾燥温度が低すぎると乾燥時間が著しく長く
なり好ましくない。
【0025】固定化にはアンモニア水の他にも炭酸水素
ナトリウム、炭酸ナトリウム、苛性ソーダ、苛性カリ等
の塩基の水溶液が使用できる。しかし、ナトリウム塩及
びカリウム塩等の場合には洗浄の際にアルカリ金属カチ
オンが残存する恐れがあるので、アンモニア水が最も取
扱い易い。
【0026】担持ルテニウム触媒の還元は、担持金属の
分散性を良くするために、該金属が凝集しないようにで
きるだけ100〜150℃の温度で行うのが好ましい。
還元ガスとしては、純水素、水素・水蒸気及び一酸化炭
素を用いることができる。この中でも、水素ガスもしく
は水素・水蒸気ガスを用いるのが好ましく、水素ガスを
用いるのが特に好ましい。
【0027】本発明方法は、上記のようにして得られた
水蒸気改質触媒を使用し、次のようにして実施される。
【0028】本発明の触媒は耐硫黄性に優れているた
め、原料炭化水素中の硫黄含量が0.5ppm 以下であれ
ば良く、従来の水蒸気改質反応に先立って行っていた脱
硫工程及びリサイクルガス工程を省略することができ
る。
【0029】また、この触媒は耐カーボン性に優れてい
るため、総括水蒸気/カーボン比を0.7〜0.8の範
囲、すなわち従来法よりも少ない水蒸気量で運転するこ
とができる。なお、総括水蒸気/カーボン比が0.7未
満の場合にはカーボン析出の影響が大きくなり、触媒寿
命が短くなる等の弊害が生ずるので好ましくない。
【0030】水蒸気改質反応の反応温度は350〜50
0℃、好ましくは400〜450℃、圧力は20kg/cm
2G以下、好ましくは常圧〜15kg/cm2G、特に好ましく
は8〜10kg/cm2Gであり、GHSVは600〜120
0h-1が好ましい。
【0031】また、本発明によれば、酸化ニッケル・酸
化亜鉛系深度脱硫触媒と上記ルテニウム系水蒸気改質触
媒とを用いることにより、総括水蒸気/カーボン比を
0.5〜0.7の範囲で、すなわち、従来のプロセスよ
りも少ない水蒸気量で運転することができる。
【0032】まず、原料炭化水素について、水素を含有
するガスの存在下、ニッケル又は酸化ニッケルを酸化亜
鉛、酸化鉄又はこれらの複合酸化物に金属換算で40重
量%未満担持し、反応温度域において触媒表面積の単位
面積当たり、0.02cc/m2以上の一酸化窒素吸着能を
有する触媒を用いて脱硫を行う。
【0033】ここで使用される触媒は、ニッケル又は酸
化ニッケル(以下、説明の便宜上単にNiと記す)を金
属換算で40重量%未満、酸化亜鉛、酸化鉄又はこれら
の複合酸化物(以下、説明の便宜上単にZnO等と記
す)に担持させたものであって、反応温度域において触
媒面積の単位面積当たり0.02cc/m2以上の一酸化窒
素吸着能(以下、単にNO吸着能と記す)を有するもの
である。また、NiのZnO等への担持量は、1重量%
以上であれば特に制限されないが40重量%未満、特に
2〜30重量%とするのが好ましい。1重量%未満で
は、Niによる脱硫効果が充分でなく、40重量%以上
になると脱硫効果が飽和し、メタネーション反応が生起
し、発熱し、反応温度の制御が困難になる。
【0034】本触媒の比表面積は特に制限されないが、
約2m2/g以上の比表面積があれば充分に高い反応速度
が得られる。一方、比表面積があまり大きい場合は、単
位触媒床容積当たりの触媒充填量が減少し、単位触媒床
容積当たりの硫化水素吸着量が減少することにより触媒
寿命が減少することがある。従って、触媒の好ましい比
表面積は約2〜150m2/gであり、より好ましくは約
3〜110m2/gである。
【0035】本触媒は、例えば酸化亜鉛を使用する場合
には、次のようにして製造される。すなわち、含浸法で
は、まず、所定量の酸化亜鉛を秤量し、攪拌しながら水
を徐々に滴下することにより、酸化亜鉛の内部に吸水さ
せる。この吸水は、酸化亜鉛の内部において飽和される
まで行うのが好ましく、この飽和吸水量と既知の酸化亜
鉛の量から、必要なNi量を算出する。次に、このNi
量に基づいて適宜の濃度に調整した、例えば硝酸塩、酢
酸塩若しくは塩化物等のNi塩の水溶液を、水の場合と
同様に、秤量した所定量の酸化亜鉛に攪拌しながら徐々
に滴下して飽和吸水させ、乾燥、焼成すれば良い。また
共沈澱法では、亜鉛の酢酸塩、硝酸塩等の水溶液と、N
iの硝酸塩、酢酸塩等の水溶液との混合物に、アルカリ
水溶液を加えて沈澱を作り、この沈澱を濾過、洗浄後、
乾燥、焼成すれば良い。上記の含浸法において、Niの
担持量を増加させたい場合は、上記の含浸操作を繰り返
せば良い。また、Fe23等の酸化鉄を担体として用い
た場合も同様に調製することができる。
【0036】本触媒を用いることにより、硫黄含量0.
05ppm 以下のものを得ることができ、これによって水
蒸気改質触媒の触媒活性を最大限に引き出すことができ
る。脱硫反応は、温度180〜440℃、好ましくは2
80〜440℃、圧力30kg/cm2G以下、好ましくは1
〜10kg/cm2G、GHSV600〜3000h-1で行わ
れる。
【0037】このようにして深度脱硫した原料炭化水素
について、上記のようにして水蒸気改質反応を行えば、
総括水蒸気/カーボン比が0.8未満、好ましくは0.
5〜0.7とすることができ、少ない水蒸気量で効率良
く代替天然ガスを得ることができる。なお、総括水蒸気
/カーボン比が0.5より小さくなると、カーボン析出
の影響が大きくなり好ましくない。
【0038】
【実施例】次に、本発明を実施例により、更に具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0039】実施例1 (i)水蒸気改質触媒の調製 酸化セリウム(和光純薬社製)粉末19.8gと活性ア
ルミナ粉末(アルミニウムオキシド90 タイプI、メ
ルク社製)82.2gを乳鉢で充分混合した後、約40
mlの水を加えて更に混練した。ペースト状の混合物をロ
ータリーエバポレーターで2.7kPa(約20mmHg)
の真空下、赤外線式ホットプレートで60〜70℃に加
温して水分を除去した。これを105℃に保った定温乾
燥器で予備乾燥した後、電器炉を用いて500℃で3時
間焼成して複合体担体を得た。この時の比表面積は8
2.5m2/g、細孔容積は0.4ml/gであった。三塩
化ルテニウム一水和物(関東化学社製)1gを37mlの
水に溶解させた水溶液に、複合体粉末25.4gを1時
間浸漬し、残液を除去後、ロータリーエバポレーターを
用いて約2.7kPa程度の真空下、赤外線式ホットプ
レートにて40〜45℃に加温して水分を除去した。こ
れを10〜15容積%のアンモニア水中に加えて40℃
に保ち、2時間攪拌してルテニウムを不溶・固定化後、
ブフナー漏斗を用いて40〜45℃で8時間乾燥し、ル
テニウム1.8重量%、酸化セリウム21.6重量%、
残りがアルミナから成る触媒を調製し、これを8〜12
メッシュに整粒した。更に、この触媒10mgを圧力8kg
/cm2G、還元温度150℃、GHSV3000h-1で8
時間、水素還元を行い、水蒸気改質触媒を得た。還元処
理後の触媒へのCO吸着量は3.8〜4.0ml/g(S
TP)であった。
【0040】(ii)SNGの製造 従来のSNG製造プロセスから脱硫工程及びリサイクル
ガス工程を除いた図2に示すプロセスを構築し、この水
蒸気改質反応器((2−2)及び(3−2))に上記
(i)で調製した水蒸気改質触媒を充填し、次のように
してSNGを製造した。原料のLPGあるいはナフサ
は、メタネーション反応器(6−2)出口の生成ガス及
び第2段水蒸気改質反応器(3−2)の出口ガスとの熱
交換により、300℃まで予熱された後に分岐する。こ
こで分岐された一方の原料ガス(原料の約60%)は、
加熱炉(1−2)入口で改質用水蒸気と合流し、加熱炉
(1−2)で水蒸気改質反応に必要な温度450℃まで
昇温された後、第1段水蒸気改質反応器(2−2)に入
り、水蒸気改質反応が行われる。この反応器において
は、反応圧力8.7kg/cm2G、水蒸気/カーボン比約
1.2で発熱反応である。他方、加熱炉手前で分岐した
原料ガス(原料の約40%)は、第2段水蒸気改質反応
器(3−2)入口で第1段水蒸気改質反応器の出口ガス
と合流し、450℃まで昇温され、第2段水蒸気改質反
応器(3−2)に入り、更に改質反応が行われる。この
反応器においては、反応圧力8.6kg/cm2G、水蒸気/
カーボン比約1.1で発熱反応である。そして、第2段
水蒸気改質反応器(3−2)の出口ガスは、原料ガスと
の熱交換(4−2)や純水との熱交換(5−2)によ
り、310℃まで冷却された後、メタネーション反応器
(6−2)に入る。ここでは、残存する一酸化炭素をメ
タン変成するメタネーション反応が行われる。それか
ら、残存する一酸化炭素濃度が1%以下となったメタネ
ーション反応器(6−2)出口ガスは、原料を予熱する
ための熱交換器(7−2)、更に生成した水蒸気を凝縮
するための冷却器(8−2)を通って、凝縮水を分離し
た後、従来法と同じ脱炭酸工程(9−2)、熱量調節工
程(10−2)を経て、最終的に製品SNGとなる。こ
のプロセスの各段階におけるガスの組成は図5に示すと
おりである。なお、この場合の製品SNG量は一定の1
86kg−mol/h (100,000Nm3/day)とした。
また、図5においてS/C=0.8と記されているの
は、総括水蒸気/カーボン比が0.8であることを示
す。
【0041】実施例2 (i)深度脱硫触媒の調製 酢酸亜鉛53gと硝酸ニッケル19gを600mlの水に
溶解し両者の混合溶液を調製し、この溶液に炭酸アンモ
ニウム22gを200mlの水に溶解した炭酸アンモニウ
ム水溶液と15%のアンモニア水を加えて、炭酸亜鉛と
塩基性炭酸ニッケルの沈澱を作り、12時間程放置し
た。この沈澱物を濾過、水洗後、120℃で12時間乾
燥、空気を投入しながら、200℃で1時間、300℃
で2時間、400℃で1時間、510℃で16時間焼成
し、酸化ニッケルの酸化亜鉛への担持量15.4重量%
の触媒を得た。また触媒のNO吸着量は0.348cc/
m2であった。触媒の比表面積は4.7m2/gであった。
【0042】(ii)SNGの製造 図3に示すSNG製造プロセスにおいて、脱硫反応器
(11−3)に上記(i)で調製した深度脱硫触媒を、
また水蒸気改質反応器((2−3)及び(3−3))に
実施例1の(i)で調製した水蒸気改質触媒を充填し、
次のようにしてSNGを製造した。原料のLPGあるい
はナフサはメタネーション反応器(6−3)出口の生成
ガス及び第2段水蒸気改質反応器(3−3)の出口ガス
との熱交換により、460℃まで予熱された後、リサイ
クルガスコンプレッサー(12−3)により昇圧された
第2段水蒸気改質反応器(3−3)出口の水素含有ガス
(原料の約90%)と合流し、流体温度は380℃とな
る。そして、脱硫反応器(11−3)に入り、原料中の
硫黄分が0.05ppm 以下まで脱硫された後に分岐し、
ここで分岐した一方のガス(原料の約60%)は、加熱
炉(1−3)入口で改質用水蒸気と合流し、加熱炉(1
−3)で水蒸気改質反応に必要な450℃まで昇温され
た後、第1段水蒸気改質反応器(2−3)に入り、水蒸
気改質反応が行われる。この反応器においては、反応圧
力8.7kg/cm2G、水蒸気/カーボン比約1.0で発熱
反応である。他方、加熱炉手前で分岐した原料ガス(原
料の約40%)は、第2段水蒸気改質反応器(3−3)
入口で第1段水蒸気改質反応器(2−3)の出口ガスと
合流し、450℃まで昇温された後、第2段水蒸気改質
反応器(3−3)に入り、改質反応が行われる。この反
応器においては、反応圧力8.6kg/cm2G、水蒸気/カ
ーボン比約0.8で発熱反応である。第2段水蒸気改質
反応器(3−3)の出口ガスは、原料ガスとの熱交換
(4−3)や純水との熱交換(5−3)により、310
℃に温度を下げられた後、メタネーション反応器(6−
3)に入る。ここでは、残存する一酸化炭素をメタンに
変成するメタネーション反応が行われる。そして、残存
する一酸化炭素濃度が1%以下となったメタネーション
反応器(6−3)出口ガスは、原料を予熱するための熱
交換器(7−3)、更に生成した水蒸気を凝縮するため
の冷却器(8−3)を通り、凝縮水を分離した後、従来
法と同じ脱炭酸工程(9−3)、熱量調節工程(10−
3)を経て、最終的に製品SNGとなる。このプロセス
の各段階におけるガスの組成は図6に示すとおりであ
る。なお、製品SNG量は一定の186kg−mol/h(1
00,000Nm3/day)とした。また、図6においてS
/C=0.6と記されているのは、総括水蒸気/カーボ
ン比が0.6であることを示す。
【0043】比較例1(SNGの製造) 前記の図1で示した従来のSNG製造プロセスを用い、
脱硫反応器(11−1′)に市販の脱硫触媒(NiS−
MoS2/Al23)を、更に脱硫反応器(11−1)
に市販の脱硫触媒(ZnO)を充填し、また水蒸気改質
反応器((2−1)及び(3−1))に市販のルテニウ
ム系水蒸気改質触媒(Ru/Al23)を充填し、次の
ようにしてSNGを製造した。原料のLPGあるいはナ
フサはメタネーション反応器(6−1)出口の生成ガス
及び第2段水蒸気改質反応器(3−1)の出口ガスとの
熱交換により、460℃まで予熱された後、リサイクル
ガスコンプレッサー(12−1)により昇圧された第2
段水蒸気改質反応器(3−1)出口の水素含有ガス(原
料の約90%)と合流し、流体温度は380℃となる。
そして、脱硫反応器((11−1)及び(11−
1′))に入り、原料中の硫黄分が0.2ppm 以下まで
脱硫された後に分岐し、ここで分岐した一方のガス(原
料の約60%)は、加熱炉(1−1)入口で改質用水蒸
気と合流し、加熱炉(1−1)で水蒸気改質反応に必要
な450℃まで昇温された後、第1段水蒸気改質反応器
(2−1)に入り、水蒸気改質反応が行われる。この反
応器においては、反応圧力8.7kg/cm2G、水蒸気/カ
ーボン比約1.3で発熱反応である。他方、加熱炉手前
で分岐した原料ガス(原料の約40%)は、第2段水蒸
気改質反応器(3−1)入口で第1段水蒸気改質反応器
(2−1)の出口ガスと合流し、450℃まで昇温され
た後、第2段水蒸気改質反応器(3−1)に入り、改質
反応が行われる。この反応器においては、反応圧力8.
6kg/cm2G、水蒸気/カーボン比約1.0で発熱反応で
ある。第2段水蒸気改質反応器(3−1)の出口ガス
は、原料ガスとの熱交換(4−1)や純水との熱交換
(5−1)により、310℃に温度を下げられた後、メ
タネーション反応器(6−1)に入る。ここでは、残存
する一酸化炭素をメタンに変成するメタネーション反応
が行われる。そして、残存する一酸化炭素濃度が1%以
下となったメタネーション反応器(6−1)出口ガス
は、原料を予熱するための熱交換器(7−1)、更に生
成した水蒸気を凝縮するための冷却器(8−1)を通
り、凝縮水を分離した後、脱炭酸工程(9−1)、熱量
調節工程(10−1)を経て、最終的に製品SNGとな
る。このプロセスの各段階におけるガスの組成は図4に
示すとおりである。なお、製品SNG量は一定の186
kg−mol/h(100,000Nm3/day)とした。また、
図4においてS/C=0.8と記されているのは、総括
水蒸気/カーボン比が0.8であることを示す。
【0044】原料中の硫黄分が0.5ppm以下の場合、
実施例1では比較例1に比べ、運転コストが数%削減で
きると共に、脱硫工程、リサイクルガス工程の省略によ
り、1割程度の建設費が削減できる。また、原料中の硫
黄分が0.5ppmを超える場合、実施例2を選択し実施
すれば、触媒寿命を一定としたとき、総括水蒸気/カー
ボン比を比較例1に比べ、0.1〜0.3程度下げるこ
とができ、その結果、運転コストが数%削減できる。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、本発明の水蒸気改質触
媒を使用することにより、原料ガス中の硫黄分が約0.
5ppm 以下であれば、脱硫工程、リサイクルガス工程を
省略でき、また、加熱炉、水蒸気改質反応器、メタネー
ション反応器を小規模にすることができると共に、リサ
イクルガスコンプレッサーの動力が不要となるため、運
転コストを節減することができる。また、原料中の硫黄
分が約0.5ppm 以上であっても、本発明の水蒸気改質
触媒と高性能水添脱硫吸着触媒を組合わせて使用するこ
とにより、総括水蒸気/カーボン比を下げることができ
るので、これに伴う運転コストを節減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】比較例1のSNG製造プロセスのフローを示す
図である。
【図2】実施例1のSNG製造プロセスのフローを示す
図である。
【図3】実施例2のSNG製造プロセスのフローを示す
図である。
【図4】比較例1のSNG製造プロセスの各段階におけ
るガス組成を示す図である。
【図5】実施例1のSNG製造プロセスの各段階におけ
るガス組成を示す図である。
【図6】実施例2のSNG製造プロセスの各段階におけ
るガス組成を示す図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水蒸気改質反応により原料炭化水素から
    代替天然ガスを製造する方法において、(1)IIa属、I
    IIa属及び/又はランタノイド金属の酸化物を含有する
    活性アルミナ複合体担体にルテニウムを担持させ、次い
    で還元処理して得られる水蒸気改質触媒を用い、(2)
    硫黄含有量が0.5ppm 以下の原料を使用し、(3)総
    括水蒸気/カーボン比を0.7〜0.8の範囲とし、
    (4)脱硫反応器及びリサイクルガスコンプレッサーを
    プロセス構成に含まないことを特徴とする代替天然ガス
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 水蒸気改質触媒が、IIa属、IIIa属及び
    /又はランタノイド金属の酸化物を5〜30重量%含有
    する活性アルミナ複合体であって、比表面積が60m2
    g以上で、かつ細孔容積が0.2〜0.5ml/gである
    担体に、ルテニウムを0.5〜5重量%担持させ、次い
    で還元処理し、一酸化炭素吸着量が2ml/g以上になる
    ようにしたものである請求項1記載の代替天然ガスの製
    造方法。
  3. 【請求項3】 水蒸気改質反応により原料炭化水素から
    代替天然ガスを製造する方法において、ニッケル又は酸
    化ニッケルを酸化亜鉛、酸化鉄又はこれらの複合酸化物
    に担持させた脱硫触媒を用いて深度脱硫し、次いでIIa
    属、IIIa属及び/又はランタノイド金属の酸化物を含有
    する活性アルミナ複合体担体にルテニウムを担持させ、
    次いで還元処理して得られる水蒸気改質触媒を用いて、
    総括水蒸気/カーボン比0.5〜0.7の範囲で水蒸気
    改質を行うことを特徴とする代替天然ガスの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001340762A (ja) * 2000-03-29 2001-12-11 Idemitsu Kosan Co Ltd 改質用触媒の製造方法及び水蒸気改質方法

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