JPH0847361A - クロバネキノコバエ類(Sciaridae)の誘引捕獲方法及びこの方法で使用する誘引捕虫器 - Google Patents

クロバネキノコバエ類(Sciaridae)の誘引捕獲方法及びこの方法で使用する誘引捕虫器

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JPH0847361A
JPH0847361A JP6207974A JP20797494A JPH0847361A JP H0847361 A JPH0847361 A JP H0847361A JP 6207974 A JP6207974 A JP 6207974A JP 20797494 A JP20797494 A JP 20797494A JP H0847361 A JPH0847361 A JP H0847361A
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sciaridae
fluorescent lamp
transparent sheet
attracting
black
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JP6207974A
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Tadao Goto
忠男 後藤
Keiko Niijima
渓子 新島
Isamu Okochi
勇 大河内
Masamichi Ito
雅道 伊藤
Eiji Ishitani
栄次 石谷
Takashi Kawasaki
隆志 川崎
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RINYACHIYOU SHINRIN SOGO KENKYUSHO
Chiba Prefectural Government
Nitto Denko Corp
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RINYACHIYOU SHINRIN SOGO KENKYUSHO
Chiba Prefectural Government
Nitto Denko Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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    • Y02A50/30Against vector-borne diseases, e.g. mosquito-borne, fly-borne, tick-borne or waterborne diseases whose impact is exacerbated by climate change

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シイタケ、ナメコ、エノキタケ等のキノコ類
の栽培施設内で発生し、収穫量や品質の低下をもたらす
害虫、クロバネキノコバエ類(Sciaridae)
を、キノコ類や周辺環境に悪影響を与えることなく、簡
便、且つ効率よく捕獲し、害虫による被害を防除するこ
とのできるクロバネキノコバエ類(Sciarida
e)誘引捕虫器の提供にある。 【構成】 青色蛍光灯(2)とこの青色蛍光灯(2)の
少なくとも一表面を被覆するよう配設された透明シート
(3)からなる。透明シート(3)の表面には少なくと
も一部分に粘着剤層(31)が設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はクロバネキノコバエ類
(Sciaridae)の誘引捕獲方法及びこの方法で
使用する誘引捕虫器に係り、その目的はキノコ類の菌床
において発生し、菌糸の蔓延やきのこ類の生育を阻害し
たり、病害虫の伝播を媒介して、収穫量や品質を著しく
低下させるクロバネキノコバエ類(Sciarida
e)、特に次世代の個体数に影響の大きい雌のクロバネ
キノコバエ類(Sciaridae)を、周辺環境に対
して悪影響を与えることなく、簡便且つ効果的に捕獲す
ることのできる誘引捕獲方法及び誘引捕虫器を提供する
ことにある。
【0002】
【発明の背景】クロバネキノコバエ類(Sciarid
ae)は、体長3〜4mmで、まっすぐで細長い触覚を
持ったヌカカのような小ハエ類の一種であり、Brad
ysia pauperaLycoriella m
aliなどの種類が存在する。このようなクロバネキノ
コバエ類(Sciaridae)は、シイタケ、ナメ
コ、エノキタケ等菌床栽培や、マッシュルーム等堆肥栽
培など、キノコ栽培における重要な害虫である。近年、
エノキタケをはじめとしてヒラタケ、ナメコ、マイタ
ケ、シイタケ、ツクリタケ等のキノコ類の菌床栽培が急
速に普及しつつあるが、このような温湿度が調整された
栽培施設内は害虫、特にクロバネキノコバエ類(Sci
aridae)の発生を助長する傾向にある。クロバネ
キノコバエ類(Sciaridae)が入り込んだ栽培
施設内では、幼虫が堆肥を食べて多量の糞を排出するた
め、菌糸の蔓延が阻害されたり、キノコの菌柄(茎)が
食害されたり、さらには生育中のピンの頭状やボタン状
のキノコが食害され、変形されてしまうなどの被害が発
生する。さらに、成虫が有害な病原菌やダニ類の伝播を
媒介するため、このような病害虫が栽培施設内に繁殖し
てしまう恐れもある。またクロバネキノコバエ類(Sc
iaridae)は、その幼虫がキノコ類以外にも、シ
ョウガ、サトイモなどの貯蔵作物を食害することも報告
されている。
【0003】
【従来の技術】現在、我が国においてはクロバネキノコ
バエ類(Sciaridae)に対して有効とされる農
薬は登録が行なわれておらず、根本的な防除手段が全く
ない状況である。一方、菌床栽培の歴史の長い欧州にお
いては、害虫の大量発生による収穫量の減少や、害菌の
伝播を防除する手段として、薬剤を用いた化学的防除手
段が従来より採用されている。具体的には、ツクリタケ
の栽培では、子実体発生前にディミリン水和剤を菌床に
散布して、幼虫を防除する方法が栽培方法の一環として
広く行なわれている。また、成虫の発生期には、キノコ
発生期間中に数回にわたってピレスリン、ディクロルフ
ォス等の燻煙剤を用いた防除が行なわれている。
【0004】ところが、前記薬剤散布による防除手段
は、速効的な防除が行えるという利点があるものの、栽
培されているキノコ類に散布された薬剤が蓄積、濃縮さ
れてしまい、人体に対して危険性があるという問題が存
在した。しかも、自然食品、健康食品としてのイメージ
が高いキノコ類に、人体に対して有害な薬剤を散布する
ことは、道義的にも好ましいものではないという問題が
存在した。また、栽培施設における閉鎖空間内での薬剤
散布は、栽培者の健康を阻害する恐れもあり、しかも、
クロバネキノコバエ類(Sciaridae)の世代交
代は、短期間に繰り返されるので、繰り返し薬剤散布を
行なうことによって薬剤抵抗性をもった害虫集団が出現
するという問題も存在した。一方、成虫発生期の燻煙に
よる防除法は、対処的な防除でしかなく、耐性集団の発
生も報告されているうえに、発煙を行なう際には栽培施
設内の空気調整器を停止しなければならず、キノコの栽
培環境に影響を与えやすいという問題も存在した。
【0005】さらに、近年、地球的規模で環境保全問題
が急速に拡がってきた実情とも相まって、業界では、人
体や環境に影響を与えやすい薬剤を使用しない防除法の
確立が緊急の課題とされている。そこで、飛翔害虫の防
除を目的として、粘着シートや電撃殺虫器を用いた物理
的防除法も創出されてくるようになっている。粘着シー
トを使用する防除法は、黄色又は青色等に着色された着
色板上に強力な粘着剤を塗布したシートを設置し、板材
の光の反射率の変化で害虫を誘引して、粘着剤で捕獲す
るという防除方法であった。一方、電撃殺虫器を用いた
防除法は、光体を誘引源とし、この光体と一定距離を隔
てて、害虫との接触により電流が流れるよう設計された
格子を設置してなる殺虫器を使用するもので、光体によ
り誘引されてきた害虫が、格子との接触により感電し、
この感電した害虫を格子の下方に設置した容器で捕集す
る防除方法であった。さらに、薬剤を用いない化学的防
除法として、フェロモンを用いる防除法も次々と創出さ
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記着
色板と粘着シートを用いた防除法では、キノコ栽培施設
内に大量に発生したクロバネキノコバエ類(Sciar
idae)を充分に捕獲し、防除することはできないと
いう課題が存在した。一方、電撃殺虫器を用いた防除法
では、ヤガやスズメガなどの比較的大型の害虫を対象と
している防除法であるため、クロバネキノコバエ類(S
ciaridae)等の小型の害虫を充分に捕獲するこ
とはできないという課題が存在した。さらには、防除対
象となる害虫が大量に発生している場合では、電流が流
れる金属の網目に、害虫の死骸が付着して残るため、経
時的に性能が低下してしまうという課題も存在した。し
かも、この殺虫器においては掃除が煩雑であり、逆に頻
繁に掃除を行なわなければ充分に性能が発現されず、且
つ故障しやすくなるという課題が存在した。さらに、こ
の電撃殺虫器においては、捕獲した害虫の数を測定す
る、いわゆるモニタリング機能がないという課題も存在
した。また、フェロモンを用いる防除法では、誘引防除
の対象が害虫の雄である場合が多く、根本的な防除とな
りにくいという懸念があるとともに、クロバネキノコバ
エ類(Sciaridae)を効果的に誘引、捕獲する
ことのできるフェロモンについては、充分なものが存在
しないという課題が存在した。
【0007】そこで、業界では人体或いは周辺環境に影
響を与えやすい薬剤を使用せず、環境保全性が良好で、
しかもキノコ類の栽培施設に発生するクロバネキノコバ
エ類(Sciaridae)、特に次世代の個体数の増
減に影響を与える雌のクロバネキノコバエ類(Scia
ridae)を簡便且つ効果的に防除することのできる
優れた方法及び捕獲器の創出が望まれていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明では、青色蛍光
灯を所定箇所に設置してクロバネキノコバエ類(Sci
aridae)を誘引するとともに、この誘引経路上
に、表面の少なくとも一部分に粘着剤が塗布された透明
シートを配設して、誘引されたクロバネキノコバエ類
(Sciaridae)を捕獲してなることを特徴とす
るクロバネキノコバエ類(Sciaridae)の誘引
捕獲方法及び青色蛍光灯とこの青色蛍光灯の少なくとも
一表面を被覆するよう配設された透明シートからなり、
前記透明シートの表面には少なくとも一部分に粘着剤層
が設けられてなることを特徴とするクロバネキノコバエ
類(Sciaridae)誘引捕虫器を提供することに
より、上記従来の課題を悉く解消する。
【0009】
【作用】キノコ又は野菜栽培における害虫の一群である
クロバネキノコバエ類(Sciaridae)を、栽培
作物や周辺環境に悪影響を与えることなく、簡便且つ効
率良く捕獲し、害虫を防除することができる。クロバネ
キノコバエ類(Sciaridae)を粘着剤により捕
獲するため、、捕獲された害虫の数が確認できる、いわ
ゆるモニタリング機能があり、害虫の発生状況等を調査
することができる。また、捕獲された害虫が捕虫器の回
りに散在してしまうことがなく、キノコ類の品質に影響
を与えることがない。
【0010】
【発明の構成】以下、この発明に係るクロバネキノコバ
エ類(Sciaridae)の誘引捕獲方法及びこの方
法で使用する誘引捕虫器の構成を図面に基づいて詳述す
る。
【0011】まず、この発明のクロバネキノコバエ類
(Sciaridae)の誘引捕獲方法について詳述す
る。この発明の誘引捕獲方法では、クロバネキノコバエ
類(Sciaridae)を誘引する誘引源として、青
色蛍光灯(2)を用い、これを所定箇所に設置する。こ
こで、特に誘引源として青色蛍光灯を使用するのは、青
色蛍光灯(2)が放射する紫外線の波長ピーク(約37
0nm付近で)が、クロバネキノコバエ類(Sciar
idae)を最も敏感に誘引するからである。さらに、
一般に昆虫が集まりやすいとされている紫外線の波長ピ
ークは300〜400nmであるが、例えば約350n
m付近の波長ピークを持つ蛍光ランプ(可視光線を出さ
ず、紫外線のみを効率良く出す)では、放射される紫外
線の殺菌能力が高く、栽培キノコ類の生育障害を招く恐
れがあり、好ましくなく、また、通常の白色光では誘引
効果が低いという欠点があるうえ、誘引されるクロバネ
キノコバエ類(Sciaridae)の雌雄の比に大き
な差がないため、いずれの場合も好ましくないからであ
る。すなわち、特に青色蛍光灯を誘引源として使用する
ことにより、栽培キノコ類に対して影響を与えず、且つ
クロバネキノコバエ類(Sciaridae)を効果的
に誘引することができるとともに、雄よりも雌の方を大
量に誘引することができるからである。すなわち、この
ような誘引源を用いることにより、誘引捕獲総数のうち
の少なくとも50%以上、より具体的には70%以上の
比率でクロバネキノコバエ類(Sciaridae)の
雌を誘引することができる。このように、クロバネキノ
コバエ類(Sciaridae)の雌を大量に誘引し、
捕獲することにより、次世代の個体数を効果的に低減さ
せることが可能となり、キノコ類栽培において発生する
害虫防除を効果的に行なうことができる。
【0012】青色蛍光灯(2)を設置し、クロバネキノ
コバエ類(Sciaridae)を、その趨光性を利用
して誘引するとともに、この誘引経路上に粘着剤が塗布
された透明シート(3)を配設する。具体的には、例え
ば図1に示すように、青色蛍光灯(2)を栽培施設の一
角部(a)に設置し、この前方に透明シート(3)を立
設する方法が例示される。
【0013】透明シート(3)としては、塩化ビニー
ル、ポリスチレン、ポリエステル、ポリプロピレン等の
耐光性、耐候性、耐水性、耐熱性、透明性のよい透明プ
ラスチックシートが好適に使用されるが、特に限定はさ
れない。このような透明シート(3)の表面には、少な
くとも一部分に粘着剤(31)が塗布される。ここで使
用される粘着剤(31)としては、特に限定はされず、
ポリブテン系粘着剤、アクリル系粘着剤、ホットメルト
系粘着剤等、害虫捕獲を目的とした通常公知の粘着剤が
いずれのものでも使用できる。また、透明シート(3)
及び塗布される粘着剤層(31)の厚みについても特に
限定はされず、設置場所等に応じて適宜任意に設定され
ればよい。この発明において、透明シート(3)表面に
塗布される粘着剤(31)は、透明シート(3)表面の
全面積に塗布されていても、或いは透明シート(3)の
表面の一部分に塗布されていてもよく、特に限定はされ
ないが、透明シート(3)表面の全面積に塗布されてい
ると、青色蛍光灯(2)により誘引されてきた害虫を効
率よく捕獲することができるため、好ましい。
【0014】また、前記図1に示す方法以外にも、図2
に示すように、適宜な枠材(4)により透明シート
(3)を筒型に組み立て、その内部に青色蛍光灯(2)
を設置し、この青色蛍光灯(2)及び透明シート(3)
とを、栽培施設内部の適宜な場所に吊り下げて、害虫を
誘引捕獲することもできる。この場合、図示する実施例
では、透明シート(3)は枠材(4)により上面(b)
が開口された筒型に組み立てられており、開口部(b)
を除いた全表面部分に粘着剤(31)が塗布されている
が、例えば、開口部(b)部分にも透明シート(31)
を配設し、その表面に粘着剤(31)を塗布しておく
と、青色蛍光灯(2)により誘引されてきた害虫類を効
率良く捕獲することができる。
【0015】次に、この発明に係るクロバネキノコバエ
類(Sciaridae)誘引捕虫器(1)の構成につ
いて詳述する。この発明の誘引捕虫器(1)は、青色蛍
光灯(2)と透明シート(3)から構成される。青色蛍
光灯(2)としては、青色光と370nm付近の紫外線
を放射する捕虫用蛍光灯として知られている通常公知の
ものが使用される。このような青色蛍光灯(2)を使用
することにより、前述した如く、栽培キノコ類に影響を
及ぼすことなく、クロバネキノコバエ類(Sciari
dae)、特に次世代の個体数の増減に関与する雌のク
ロバネキノコバエ類(Sciaridae)を総数の5
0%以上、より具体的には70%以上の比率で効果的に
誘引することができる。
【0016】また、透明シート(3)は、前記青色蛍光
灯(2)の少なくとも一表面を被覆するよう配設され
る。具体的には、前記図2に示したように、青色蛍光灯
(2)の周囲に枠材(4)を介して筒状に配設したり、
或いは図3に示すような扇柱状、図4に示すような三角
柱状、図5に示すような三角錐状等任意の形状に成型さ
れた容器(5)内に青色蛍光灯(2)を設置し、このよ
うな容器(5)の一面又は複数面に開口部(51)を形
成して透明シート(3)を配設するなどの構成を例示す
ることができる。また、図6に示すように円柱状の容器
(5)内に青色蛍光灯(2)を二本設置してもよく、特
に限定はされない。
【0017】透明シート(3)は、例えば図3に示すよ
う扇柱状容器(5)の一面(5a)にのみ配設されてい
ても、或いは図4及び図5に示す各角状容器(5)の四
面(5a)・(5b)・(5c)・(5d)にそれぞれ
配設されていてもよく、さらには図6に示す円柱状容器
(5)の上下面、及び側面全域にそれぞれ配設されてい
てもよく、設置場所等に応じて適宜な形態を採用するこ
とができ、特に限定はされない。この発明において、透
明シート(3)は、塩化ビニール、ポリスチレン、ポリ
エステル、ポリプロピレン等の耐光性、耐候性、耐水
性、耐熱性、透明性のよい透明プラスチックシートが特
に限定されることなく、いずれのものでも好適に使用さ
れる。また、この透明シート(3)表面の少なくとも一
部分には粘着剤層(31)が設けられる。粘着剤層(3
1)としては、ポリブテン系粘着剤、アクリル系粘着
剤、ホットメルト系粘着剤等、害虫捕獲を目的とした通
常公知の粘着剤が限定されることなく、いずれのもので
も好適に使用することができ、透明シート(3)表面の
全面、或いは特定部分に塗設される。粘着剤層(31)
を透明シート(3)表面のいずれの部分に設けるかは任
意であり、設置場所等に応じて適宜設定すればよい。
【0018】以上のようなクロバネキノコバエ類(Sc
iaridae)誘引捕虫器(1)は、そのまま、キノ
コ栽培施設内部の任意の場所に設置されたり、或いは
紐、針金等を介して施設内部に吊り下げ状態で設置し
て、使用される。この誘引捕虫器(1)では、青色蛍光
灯(2)によりクロバネキノコバエ類(Sciarid
ae)を誘引し、この誘引されたクロバネキノコバエ類
(Sciaridae)を透明シート(3)の粘着剤層
(31)で捕獲する。従って、青色蛍光灯(2)の全表
面を被覆するよう粘着剤層(31)を設けた透明シート
(3)を配設しておくと、青色蛍光灯(2)に向かって
飛翔してくる害虫を無駄なく、効率よく捕獲することが
できる。しかも、この青色蛍光灯(2)では、特にクロ
バネキノコバエ類(Sciaridae)の雌成虫を極
めて効果的に誘引することができるため、この雌成虫を
誘引し、粘着剤層(31)で捕獲することによって、雌
成虫の発散するフェロモンによって雄成虫をも同時に捕
獲することができ、クロバネキノコバエ類(Sciar
idae)全体の次世代の個体数を効果的に低減させる
ことができる。
【0019】
【実施例】以下、この発明に係るクロバネキノコバエ類
(Sciaridae)の誘引捕獲方法及びこの方法で
使用する誘引捕虫器の効果を実施例により一層明確なも
のとする。但し、この発明は以下の実施例により何ら限
定はされない。
【0020】(実施例1)表面全面に粘着剤(ポリブテ
ン系粘着剤)が塗布された透明シート(日東電工(株)
製)(3)を枠材を用いて円柱形状に組み立てた。この
内部に青色蛍光灯〔商品名:ブラックライトFL4B
L、日立製作所(株)製(50cm離れた場所での照度1.
1ルックス)〕を設置し、実施例1の捕虫器とした。 (比較例1)前記青色蛍光灯に代えて白色蛍光灯〔商品
名:白色蛍光灯FL4W、松下電器産業(株)製(50cm
離れた場所での照度13.9ルックス)〕を用いた以外
は実施例1と同様の比較例1の捕虫器を作成した。 (比較例2)蛍光灯を使用せず、前記実施例1と同様の
透明シート(3)のみを用いて、実施例1と同様の円柱
形状の比較例2の捕虫器を作成した。
【0021】(試験例1)ツクリタケの堆肥栽培におい
て、一棟(約80m2 )当たり、それぞれ実施例1及び
比較例1〜2の誘引捕虫器3個を、中央の作業空間に沿
って等間隔に、高さ1.2〜1.4m(堆肥床中段の床
上)位置に吊り下げ、ツクリタケ栽培期間中(18
日)、内部に設置されている蛍光灯(実施例1及び比較
例1のみ)を昼夜点灯し、クロバネキノコバエ類(Sc
iaridae)の捕獲数を試験した。設置期間中に捕
獲されたクロバネキノコバエ類(Sciaridae)
の捕獲数(雄雌成虫の総数)をそれぞれ表1に示す。ま
た、設置した3種類の誘引捕虫器の違いによる雌成虫の
捕獲割合を表2に示す。さらに、各誘引捕獲器間での雌
成虫捕獲割合の平均値の差を総体有意差法により検定し
た結果を表3に示す。
【表1】
【表2】
【表3】
【0022】(試験例2)千葉県海上郡のツクリタケ栽
培舎において、1993年11月29日〜12月6日迄
の8日間、前記実施例1と同様の誘引捕虫器〔但し、青
色蛍光灯は日立製作所(株)製、ブラックライトFL4
BL(商品名)(4W)を用いた〕を、高さ1.4m位
置に吊り下げて設置し、クロバネキノコバエ類(Sci
aridae)(Bradysia paupera
の雌の捕獲割合を試験した。この結果を表4に示す。
【表4】
【0023】前記表1、表2の結果から明らかな如く、
実施例1の誘引捕虫器では、クロバネキノコバエ類(S
ciaridae)の捕獲総数が比較例1乃至2の誘引
捕虫器よりも極めて高いことが判る。特に雌の捕獲数を
比較すると、試験期間中(18日間)に捕獲された雌の
捕獲数が実施例1では2,337匹であるのに対して、
比較例1ではその35.8%、比較例2ではわずかに実
施例1の2.7%の雌しか捕獲されておらず、実施例1
における雌成虫の捕獲数が著しく高いことが判る。表3
の結果から明らかな如く、実施例1の誘引捕虫器による
クロバネキノコバエ類(Sciaridae)の雌の捕
獲数(平均値)は、比較例1、2に対して有意に高いこ
とが判る。さらに表4の結果から明らかな如く、実施例
の誘引捕虫器においては、捕獲数全体に占める雌の捕獲
数が極めて高いことが判る。
【0024】
【発明の効果】以上詳述した如く、この発明は青色蛍光
灯を所定箇所に設置してクロバネキノコバエ類(Sci
aridae)を誘引するとともに、この誘引経路上
に、表面の少なくとも一部分に粘着剤が塗布された透明
シートを配設して、誘引されたクロバネキノコバエ類
(Sciaridae)を捕獲してなることを特徴とす
るクロバネキノコバエ類(Sciaridae)の誘引
捕獲方法及び青色蛍光灯とこの青色蛍光灯の少なくとも
一表面を被覆するよう配設された透明シートからなり、
前記透明シートの表面には少なくとも一部分に粘着剤層
が設けられてなることを特徴とするクロバネキノコバエ
類(Sciaridae)誘引捕虫器であるから、前記
試験例の結果からも明らかな如く、キノコ類の菌床にお
いて発生し、菌糸の蔓延やきのこ類の生育を阻害した
り、病害虫の伝播を媒介して、収穫量や品質を著しく低
下させる害虫であるクロバネキノコバエ類(Sciar
idae)、特にクロバネキノコバエ類(Sciari
dae)の雌成虫を、栽培キノコ類や周辺環境に影響を
与えることなく、簡便且つ効果的に捕獲することがで
き、次世代の個体数を有効に低減させることが可能とな
り、キノコ栽培における食害を良好に防除することがで
きるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のクロバネキノコバエ類(Sciar
idae)の誘引捕獲方法における青色蛍光灯と透明シ
ートとの設置状態を示す説明図である。
【図2】この発明のクロバネキノコバエ類(Sciar
idae)の誘引捕虫器の一例を示す外観図である。
【図3】この発明のクロバネキノコバエ類(Sciar
idae)の誘引捕虫器の他の例を示す外観図である。
【図4】この発明のクロバネキノコバエ類(Sciar
idae)の誘引捕虫器の他の例を示す外観図である。
【図5】この発明のクロバネキノコバエ類(Sciar
idae)の誘引捕虫器の他の例を示す外観図である。
【図6】この発明のクロバネキノコバエ類(Sciar
idae)の誘引捕虫器の他の例を示す外観図である。
【符号の説明】
1 誘引捕虫器 2 青色蛍光灯 3 透明シート 31 粘着剤層 4 枠材 b 開口部 5 容器 5a 容器の一面 5b 容器の一面 5c 容器の一面 5d 容器の一面 51 開口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新島 渓子 茨城県稲敷郡茎崎町松の里1番地 農林水 産省 森林総合研究所内 (72)発明者 大河内 勇 茨城県稲敷郡茎崎町松の里1番地 農林水 産省 森林総合研究所内 (72)発明者 伊藤 雅道 京都市伏見区桃山町永井久太郎官有地 農 林水産省 森林総合研究所 関西支所内 (72)発明者 石谷 栄次 千葉県山武郡山武町埴谷1887番地の1 千 葉県林業試験場内 (72)発明者 川崎 隆志 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 青色蛍光灯を所定箇所に設置してクロバ
    ネキノコバエ類(Sciaridae)を誘引するとと
    もに、この誘引経路上に、表面の少なくとも一部分に粘
    着剤が塗布された透明シートを配設して、誘引されたク
    ロバネキノコバエ類(Sciaridae)を捕獲して
    なることを特徴とするクロバネキノコバエ類(Scia
    ridae)の誘引捕獲方法。
  2. 【請求項2】 前記誘引されるクロバネキノコバエ類
    (Sciaridae)が雌であることを特徴とする請
    求項1に記載のクロバネキノコバエ類(Sciarid
    ae)の誘引捕獲方法。
  3. 【請求項3】 青色蛍光灯とこの青色蛍光灯の少なくと
    も一表面を被覆するよう配設された透明シートからな
    り、前記透明シートの表面には少なくとも一部分に粘着
    剤層が設けられてなることを特徴とするクロバネキノコ
    バエ類(Sciaridae)誘引捕虫器。
  4. 【請求項4】 前記透明シートが青色蛍光灯の全表面を
    被覆してなることを特徴とする請求項3に記載のクロバ
    ネキノコバエ類(Sciaridae)誘引捕虫器。
JP6207974A 1994-08-08 1994-08-08 クロバネキノコバエ類(Sciaridae)の誘引捕獲方法及びこの方法で使用する誘引捕虫器 Pending JPH0847361A (ja)

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